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赤猪子の話

インフォメーション
題名:赤猪子の話 著者:出口王仁三郎
ページ:580 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例:旧仮名遣いを新仮名遣いに改めた。 データ最終更新日:2016-11-28 14:56:19 OBC :B121805c266
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正9年11月11日号(第131号) > 赤猪子の話〔前講の続き〕
 あるとき雄略天皇が多くの臣下を連れて、大和の美和(みわ)というところへお遊びに行かれました。美和というのは美和河の河上でございます。天皇がご覧になると、河のほとりで洗濯をしている所の十五、六才の綺麗な娘がありました。その娘はほかに二人とないような非常な別嬪であった。そこで天皇はその童女(むすめ)をご覧になって、お前は誰の子であるか、とお尋ねになった。いったい往古(むかし)は名のるということを非常にやかましくいうたものでありまして、人に逢うたときは目礼くらいはするけれど、無暗に名のるという事はしなかった。もし名のったなれば婚約が成立するのである。その人のお嫁にならなくてはならぬ。問う、答える、もうすぐ夫婦になったことになるのであります。今日とは大分形式が違っていたのです。雄略天皇がお尋ねになりますと、その娘さんが答えて言うのには、私の名は引田部(ひきたべ)赤猪子(あかいこ)と申します。そこで天皇が仰せになるには「()は嫁がずてあれ、どこへもお嫁に行かないでいよ。年頃になれば、親からも勧められるであろう。ほかからもいろいろ言うて来るであろう。けれども、(ちん)が今に()しだしてやる。(きさき)にしてやるから、どこにも行かないでおれ」と仰せになって、御還幸(ごかんこう)になった。
 赤猪子の方では、天皇から直々に仰せられたのですから、もう召し出されるか、もうご命令があるかと、正直に待っておりました。その間には、親からもいろいろと言われますし、縁談の口もやかましく来るのでありますが、それを何とか彼とか言うて待っておりましたけれども、とんとご沙汰がない。そのうちにとうとう八十年待ってしまった。十五、六のときから八十年も待ったのですから、年が九十五、六才という所であります。たいていの者なら、待ち遠しくてたまらない。催促に行くとか、あるいは人をいれて運動するとか、今の人であったなら直接談判に出かけるとか、ほかの方へ頼んでしまうとかするのでありますけれども、そこは質朴(しつぼく)にして正直、物堅い往古(むかし)の人でありますから、一言命令を聴いた以上は、汝を妃にしてやろうと仰せられた以上は、そのお言葉、つまりは(みさお)を守って八十年間も控えておったのであります。
 ここに、赤猪子思いけるは、勅命を仰ぎ待ちつる間に、現に沢山の年月を経て、姿、形、容貌(みめ)がすっかり失せて醜くなり、痩せ衰え、萎びた姿になってしまうたから仕方がない。今までは、もうかもうかと待っておったけれども、年をとって腰はまがってしまった。これ以上待っておった所が仕様がない。もう何の頼みもない。けれどもせっかく今まで操を守っておりましたというこの真情(まごころ)を、一遍天皇に申し上げたい。そうせぬことには残念である。私の誠心(まごころ)が天皇に届かぬでは心もとないと考えて、百取(ももとり)机代(つくえしろ)の物を持たしめて、お嫁に行くというのでいろいろ仕度をしておった。その何百荷というような沢山な荷物を持たせて皇居にやって参った。
 ところが天皇は、まさかお(たわむ)れに仰せられたのではありますまいが、その後いろいろのことに紛れて、そのときのお言葉をお忘れになってしまわれましたので、今お婆さんが沢山の荷物を持って御所に参上したということを聞召(きこしめ)されて、それは不思議じゃ、何者であろうと思召(おぼしめ)したが、何はともあれ、せっかく参ったものであるから、ここへつれて来るがよいと仰せになって、赤猪子に拝謁を許されました。お前はいったい誰じゃ、どこの婆じゃ。何のために来たのかとお尋ねになった。
 そこで赤猪子はお答えをして、今は昔、八十年のそのかみに、こういうご勅令がございましたので、今日までお待ち申しておりましたが、もはや八十年も経ちましたから、容貌(みめ)も衰え、姿も老いて、もう何にも役に立たなくなりました。しかし私の志のあるところを一言申し上げようと存じまして、(まか)り出でました次第でございますと申し上げました。
 ここに天皇はいたく驚かせ給いて、おう、そんなことがあったか、これは実に済まぬことであった。実はとうの昔忘れてしまっておった。罪なことをした。けれども、お前が勅命を遵奉し操を守って今まで待っておったとは、誠にありがたい、実に感心の至りだとは言うものの、あたらお前の肝心な盛り時を過ごさせてしまったのは、実に可愛そうなことであった。済まぬことであったと仰せられまして、そうして今お妃になさろうというお心はあったのでございますけれども、何というてももう九十五、六才という婆さんで、いかにもきまりが悪い。他のものに対して(はばか)りが多いので()させられずして、その代わりに歌を賜ったのであります。
  御諸(みもろ)の (いつ)加斯(かし)がもと 加斯が(もと) 忌々しきかも 加斯原(かしはら)媛女(おとめ)
  引田(ひけた)の 若栗栖原(わかくるすばら) 若くへに 率寝(ゐね)てましもの 老いにけるかも
 若いときに、早く呼んでやればよかったものを、つい忘れてしまって、つまらぬことをした。清め(いつ)きたる白加斯(しろかし)に対して、はなはだ相済まぬ。この年老いてゆゆしく清い、誠心(まごころ)に対して心恥ずかしいと仰せられたのであります。
 これにお答えして、赤猪子(あかいこ)は涙ながらに二首のご返歌を(たてまつ)って、いろいろの下され物を頂いて還りました。
 実に昔の人はそういう工合にして、一口聴いたならば、それを一生忘れないのであります。もっとも今日の女の方は、時代も違い思想も変わって来ておりますから、必ずしもそんな工合には行かぬのであります。けれどもいたずらに軽佻(けいちょう)に流れ、浮華(ふか)に陥りやすい今日、よほどそういうところも参酌(さんしゃく)をして行く、心得て行くということが、婦人としてこの世の中に処して行くという上に、よくはあるまいかと、思う次第でございます。
(大正九・一〇・一五 大正九年十一月号 神霊界誌)
   
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