霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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総説(そうせつ)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻 篇:前付 よみ(新仮名遣い):
章:総説 よみ(新仮名遣い):そうせつ 通し章番号:
口述日:1922(大正11)年03月16日(旧02月18日) 口述場所: 筆録者:藤津久子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年10月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
天孫降臨以来、幾万年を経た今、ふたたび吾が同胞に大希望の光明が身魂に充満している。
顧みれば天地初発のとき、大地球がまだ凝固していなかったので、天神は国祖に対して、ただよえる国を造り固めよ、とお命じになった。我が祖先はこの神勅を奉じて、世界の中心として我が神国を修理固成された。
それ以来日本民族は、神勅を奉じて祖先の志を継ぎ、天の下四方の国を平らけく治めようと、静かにこの神洲に修養しながら幾万年もの年を重ねた。
今ようやく、その潜在力を蓄積しつつある。東洋文化を吸収し、西洋文明をも集めつつある。
吾等神洲の神民は、世界文化の粋を一身に集めてこれを消化し精錬し、天祖の遺訓と父母祖先の志を発揮し、もって世界的文明の建設という大業を為すべき、一大天職を担っているのである。
過去の歴史と現在の趨勢を考えると、建国の一大精神が世界人類のために建設されたことを知るに至るのである。大正の御代の現在は、このような大いなる意義を持つ時代なのである。
私は大本開祖の御神訓である、「お照らしは一体、一つの王で治める、日本は神国であり神が出て働く、日本の人民用意をされよ」という活きた教えを遵奉し、またこの天啓が現代の民心にますます欠くことができないものであることを、深く信じるものである。
(一)神旗の由来
十曜の神旗は、日本の国体をあまねく世に知らしめ、日本魂の根本を培養するために、開祖が開教の主旨に基づいて考案したものである。上古天照大神が岩戸にお隠れになったとき、天宇受売命が歌い給える天の数歌に則っている。
第一球は正上に位し、宇宙の大本である混沌鶏子の色となす。
第二球は白色。
第三球は黒色。ここまでは、宇宙の実相である真如を開発して、陰陽二元になる形を造ったものである。
そして、二元が感合して森羅万象を生じることから、四から十までを七元色に分別して、日月火水木金土の七曜に配し、すべての球を神統に配して、国体の真相を知らしめようとするものである。
色別
神旗十曜の色別は、光学上の色の別である。正上の第一球を卵色としたのは、天地が未剖の前の混沌とした鶏子の色を採り、宇宙開発以前の真如を形造ったものである。
光学上の卵色とは、各色の光線が一様に集まって何色とも分別しがたいように、宇宙の真象が万有の終始をなし、統一を保有するをもって、このように定めたのである。
また、第二球を白色、第三球を黒色としたのは、天地剖判にあたって太極が動いて陰陽が生じた形を造ったのである。二元が相交わって、下の七元色から無数の色が生じるのは、森羅万象が生じるごとくである。
以下の七元色は、順序の説明による。万有が生滅変化やまざる無いがごとくである。
すべての色の本は、黒白の二色であり、二色を統一するのは卵色である。
数別
数別は、天の数歌に則っている。天の数歌は、天之宇受売命に始まる。後世は鎮魂祭にて猿女君が歌って天皇の長寿を祈ったものである。
『ひと』は霊妙にして活気の最たるものである。
『ふた』は宇宙の本体が霊機の力によって初めて開発されることを言う。
『み』は物体である。
三大要素が『世』になる。
『出つ』と数える。
動物植物が『萌ゆ』。
万有が『生成』、『弥』、『凝る』
そして人生の事『足る』。
このように、日本語の基数は天地開闢・人生肇出の沿革を語ったものである。
天の数歌に則ったのも、知らず知らずのうちに宇宙進化の理法により、国の始めの精神、立教の主旨をあまねく世人に教えようというものである。
神統別
神別について略解する。宇宙の本体を人格化して、天之御中主神と称し奉る。
宇宙の活動力を人格化して高皇産霊、神皇産霊の神と称し奉る。混沌たる無始において、三神が造化の首を為す。二神は夫婦の道を開き、国土山川を生み、日月星辰を生み、風雨寒暑、草木、動物、人類を生み給うた。
こうして、我が国の始めにあたり、天神は長く統を垂れ給い、連綿として今日に至るのである。
日本国民はこの深厚なる神徳によって陛下の民として生まれ、陛下は吾らが宗家の嫡子にまします。今上にましまして吾ら下を治め給う。これは吾ら大祖先が無始より吾らを愛護したまうものなのである。
そのことに報いるためには、まず忠君愛国であることを信仰することで、天賦の職責を果たし人生の面目を達する。そうして宇宙造化の功に資するのは、人生最大の幸福である。
私は悠々たる天地の間に、これをもって生き、また死し、ここに住して安心立命し、この境に入って天国楽園の真の楽を稟ける。
大本が十曜を神旗と定めたのは、実にこの精神に基づいたものなのである。正上の第一球を一とし、正中の一大球を十としたのも、大本の神旗であるから、大本皇大神を正中に配したのである。
(二)霊力体
神徳が広大無辺であることは、人間の知恵でよくうかがい知ることができないものである。
しかし私は静かに天地万有が燦然として秩序あることを観察し、また活物の状態を仔細に観察して、明らかに宇宙の霊力体の運気妙用を知るに至り、神がこの世に厳として臨み給うこと、疑いの余地がないまでに至った。
天帝は唯一神にして、天之御中主神と称す。宇宙の神光を高皇産霊神といい、神温を神皇産霊神という。
天帝は宇宙万有の大元霊であり、幽之幽にまします。視ること語ることのできない隠身である。神光は天帝の光であり、神温は天帝の温である。共に造化生成の妙機にして、独立不羈の神徳なのである。
天帝は無始無終である。無始無終の力と体をもって、万物を造る。天帝は勇・親・愛・智をもって魂となした。また動・静・解・凝・引・弛・分・合をもって力となした。剛・柔・流をもって体となした。
全霊
全霊は、荒魂は神の勇、和魂は神の親、奇魂は神の智、幸魂は神の愛である。直霊というものが、これを主宰している。
俗学不識の輩は、荒・和を心の体とし、奇・幸を心の用としているが、直霊を知らない。悲しいことである。
全体
剛・柔・流の三つが、上帝の全体である。流体を生魂と唱え、葦芽彦遅と称す。剛体を玉留魂と唱え、常立と称す。柔体を足魂と唱え、豊雲野と称す。
剛体は鉱物の本質、柔体は植物の本質、流体は動物の本質である。
全力
動、静、解、凝、引、弛、分、合の八力を、上帝の全力と称す。神典では、動力を大戸地、静力を大戸辺、解力を宇比地根、凝力を須比地根、引力を活久比、弛力を角久比、合力を面足、分力を惶根と言う。皆、日本各祖の所名である。
全智全能之真神
霊、力、体が合一したものを上帝という。真神というも、上帝というも、みな天之御中主大神の別称である。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考:第13巻総説は、『神霊界』大正10年(1921年)1月号p334「八面六峰」(著者名は「王仁」)内の「日本の光明」「皇道大本十曜神旗の由来」「霊力体」を再録したもの。「天岩戸」「鎮魂」「富士山」は第13巻第1章「言霊開」に再録してある。 タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-06-01 15:20:51 OBC :rm130003
愛善世界社版:3頁 八幡書店版:第3輯 30頁 修補版: 校定版:3頁 普及版:1頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第五巻 言霊解・其他 > 【随筆・其他】 > 八面六鋒
001 瑞祥(ずゐしやう)東海(とうかい)(てん)靉靆(たなび)き、002金烏(きんう)皇国(くわうこく)神園(しんゑん)(かがや)く。003天孫(てんそん)降臨(かうりん)以来(いらい)(ここ)幾万(いくまん)星霜(せいさう)(かぞ)大希望(だいきばう)大光明(だいくわうみやう)とは、004(じつ)六千万(ろくせんまん)同胞(どうはう)身魂(みたま)充満(じうまん)せり。005(かへり)みれば天地(てんち)初発(しよはつ)(とき)006大地球(だいちきう)(いま)凝固(ぎようこ)せざるに(あた)り、007天神(てんしん)まづ(わが)国祖(こくそ)世界(せかい)肇国(てうこく)大任(たいにん)(めい)じて(のたまは)
008 『(この)ただよへる地球(くに)修理(つくり)固成(かためな)せよ』
009と。010(わが)祖先(そせん)神勅(しんちよく)(ほう)じて()世界(せかい)中心(ちうしん)として、011(わが)神国(しんこく)修理(しうり)固成(こせい)せられたり。012(ここ)(おい)()万国(ばんこく)()る。013由来(ゆらい)日本(にほん)民族(みんぞく)神勅(しんちよく)(ほう)(もつ)祖先(そせん)(こころざし)()ぎ、014(あめ)(した)四方(よも)(くに)安国(やすくに)(たひら)けく(をさ)めむと、015(しづか)神洲(しんしう)仙園(せんゑん)修養(しうやう)(とし)(かさ)ぬること幾万(いくまん)(さい)016(やうや)(その)潜勢力(せんせいりよく)蓄積(ちくせき)し、017(さき)には東洋(とうやう)文化(ぶんくわ)(せい)吸収(きふしう)(つく)し、018(いま)また泰西(たいせい)文明(ぶんめい)(あつ)めたり。
019 (われ)()神洲(しんしう)神民(しんみん)は、020(じつ)世界(せかい)文化(ぶんくわ)精粋(せいすゐ)一身(いつしん)(あつ)めて、021(これ)消化(せうくわ)(これ)精錬(せいれん)し、022(おもむろ)天祖(てんそ)遺訓(ゐくん)(およ)父母(ふぼ)祖先(そせん)(こころざし)発揮(はつき)し、023(もつ)世界(せかい)(てき)文明(ぶんめい)建設(けんせつ)大業(たいげふ)()すべき一大(いちだい)天職(てんしよく)(にな)へり。024()(ひがし)太平洋(たいへいやう)(へだ)てて亜米利加(アメリカ)(たい)し、025(きた)支露(しろ)(つう)じて欧羅巴(ヨーロッパ)(しよ)列強(れつきやう)(つら)なる。026世界(せかい)海陸(かいりく)交通(かうつう)軌道(きだう)は、027日々(にちにち)(わが)神洲(しんしう)(むか)つて万邦(ばんぱう)(これ)朝宗(てうそう)するものの(ごと)し。028嗚呼(ああ)日本(にほん)国民(こくみん)たる(もの)029過去(くわこ)歴史(れきし)(かんが)へ、030(また)現在(げんざい)趨勢(すうせい)(ちよう)しなば、031建国(けんこく)一大(いちだい)精神(せいしん)世界(せかい)人類(じんるゐ)のために建設(けんせつ)せられたるを()るに()らむ。032されば現今(げんこん)()は、033(まさ)国民(こくみん)祖先(そせん)大理想(だいりさう)実行(じつかう)する第一歩(だいいつぽ)のみ。034(かか)大意義(だいいぎ)(いう)する大正(たいしやう)聖代(せいだい)(あた)りては(あらかじ)(おほい)用意(ようい)する(ところ)なかる()からず、035吾人(ごじん)大本(おほもと)開祖(かいそ)神訓(しんくん)なる
036『お(てら)しは一体(いつたい)037七王(ななわう)八王(やわう)(わう)があれば、038世界(せかい)苦説(くぜつ)()えぬから、039(ひと)つの(わう)(をさ)めるぞよ。040日本(にほん)神国(しんこく)041(かみ)()(はたら)くぞよ。042日本(にほん)人民(じんみん)用意(ようい)をなされよ』
043 この活教(くわつけう)遵奉(じゆんぽう)すると(とも)に、044天啓(てんけい)益々(ますます)現代(げんだい)民心(みんしん)必要(ひつえう)()()からざるを(ふか)(しん)ずる次第(しだい)なり。
 
045      (一)神旗(しんき)由来(ゆらい)
 
046 大本(おほもと)十曜(とえう)神旗(しんき)()は、047(もつぱ)日本(にほん)国体(こくたい)(あまね)()()らしめ、048日本(やまと)(だましひ)根本(こんぽん)培養(ばいやう)せむが(ため)に、049開祖(かいそ)開教(かいけう)趣旨(しゆし)(のつと)りて考案(かうあん)せしものにして、050上古(じやうこ)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(あま)岩戸(いはと)(かく)(たま)へる(さい)051天之(あめの)宇受売(うづめの)(みこと)(うた)(たま)へる(あま)数歌(かずうた)(のつと)りしものなり。052(すなは)(いち)より(じふ)(いた)十球(じつきう)より組織(そしき)して十曜(とえう)神旗(しんき)(しよう)するなり。
053第一球(だいいつきう)正上(せいじやう)(くらゐ)宇宙(うちう)大本(おほもと)たる渾沌(こんとん)雞子(けいし)(いろ)となし、
054第二球(だいにきう)白色(はくしよく)とし、
055第三球(だいさんきう)黒色(こくしよく)(もつ)て、056宇宙(うちう)実相(じつさう)たる真如(しんによ)開発(かいはつ)して、057陰陽(いんやう)二元(にげん)となれるに形造(かたちづく)りしものなり。058(しか)して、059二元(にげん)感合(かんがふ)して、060森羅(しんら)万象(ばんしやう)(しやう)ずるの理由(りいう)より、061()より(じふ)までを七元色(しちげんしよく)分別(ぶんべつ)して(じつ)(げつ)(くわ)(すゐ)(もく)(きん)()七曜(しちえう)(はい)し、062なほ全球(ぜんきう)神統(しんとう)(はい)(まつ)りて、063(わが)国体(こくたい)真相(しんさう)()らしめむとするものなり。
064()りに十球(じつきう)配別(はいべつ)色別(しきべつ)065数別(すうべつ)066神統別(しんとうべつ)にて(しる)せば、
十球の配別
[#図 十球の配別]
067   ●色別(しきべつ)
 
068 神旗(しんき)十曜(とえう)色別(しきべつ)は、069光学(くわうがく)(じやう)より色別(しきべつ)したるものにして、070正上(せいじやう)第一球(だいいつきう)卵色(たまごいろ)()したるは、071天地(てんち)未剖(みぼう)(まへ)()ける混沌(こんとん)たる鶏子(けいし)(いろ)()り、072(もつ)宇宙(うちう)開発(かいはつ)(ぜん)一元(いちげん)真如(しんによ)形造(かたちづく)りしもの(なり)073(あたか)光学(くわうがく)(じやう)()ける卵色(らんしよく)各色(かくしよく)光線(くわうせん)一様(いちやう)(あつ)まりて物体(ぶつたい)吸収(きふしう)されたる(とき)(しやう)ずる(いろ)にして何色(なにいろ)とも分明(ぶんめい)せざるは、074なほ宇宙(うちう)真象(しんしやう)万有(ばんいう)終始(しうし)()し、075統一(とういつ)保有(ほいう)せるを(もつ)て、076如此(かくのごとく)(さだ)めたるなり。077また第二球(だいにきう)白色(はくしよく)第三球(だいさんきう)黒色(こくしよく)()したるは、078天地(てんち)剖判(ばうはん)始期(しき)079大極(たいきよく)(うご)きて陰陽(いんやう)(しやう)じたるに形造(かたちづく)りしものにして、080(あたか)光線(くわうせん)(まつた)物体(ぶつたい)吸収(きふしう)せられずして反射(はんしや)する(とき)白色(はくしよく)(しやう)じ、081反対(はんたい)(まつた)吸収(きふしう)せらるる(とき)黒色(こくしよく)(しやう)二元(にげん)相交(あひまじ)はりて(しも)七元色(しちげんしよく)より無数(むすう)(いろ)(しやう)ずるに(いた)るは、082なほ陰陽(いんやう)(その)(せい)(まつた)相反(あひはん)して(しか)(した)しく(まじ)はる(とき)森羅(しんら)万象(ばんしやう)(しやう)ずるが(ごと)きものあるを(もつ)(これ)()()(さだ)めたり。083以下(いか)七元色(しちげんしよく)順序上(じゆんじよじよう)説明(せつめい)()りたるものにして、084光線(くわうせん)反射(はんしや)さるる(こと)(おほ)ければ(おほ)きだけ(すなは)ち、085(しろ)086(あか)087(だいだい)088()089(みどり)090(あを)091(あゐ)092(むらさき)093(くろ)となり、094吸収(きふしう)さるること(おほ)ければ(おほ)きだけ(すなは)漸次(ぜんじ)095(くろ)096(むらさき)097(あゐ)098(あを)099(みどり)100()101(だいだい)102(あか)103(しろ)(かへ)る、104なほ万有(ばんいう)生滅(しやうめつ)変化(へんくわ)(やま)ざるに(おな)じ。105(しか)して万色(ばんしよく)(もと)黒白(くろしろ)二色(にしよく)にして、106二色(にしよく)統一(とういつ)するものは卵色(らんしよく)なり。107これ十曜(とえう)色別(しきべつ)理由(りいう)とする(ところ)なり。
 
108   ●数別(すうべつ)
 
109 数別(すうべつ)(あま)数歌(かずうた)(のつと)れるものなり。110(あま)数歌(かずうた)天之(あめの)宇受売(うづめの)(みこと)(はじ)まり、111後世(こうせい)(いた)りては鎮魂祭(ちんこんさい)(さい)に、112猿女(さるめ)(きみ)()したる巫女(みこ)受気槽(うけぶね)()せて、113(その)(うへ)()(ほこ)(ふね)衝立(つきた)(この)(うた)(うた)ひ、114(もつ)天皇(てんわう)(おん)寿命(じゆめう)長久(ちやうきう)(いの)りしものなり。115国語(こくご)にて霊妙(れいめう)なることを『ひ』と()ひ、116『と』は敏捷(びんせう)なる活気(くわつき)(するど)きを()ふ。117宇宙(うちう)本体(ほんたい)霊妙(れいめう)にして活気(くわつき)(さい)たるもの、118(ゆゑ)()れを『ひと』と()(ひと)(かぞ)ふ。119本体(ほんたい)霊妙(れいめう)活気(くわつき)()より(これ)()れば『(ちから)』なり。120(ちから)()つて変化(へんくわ)す『ふ』は浮出(ふしゆつ)沸騰(ふつとう)()『た』は(ただよ)(うご)くの()あり、121(すなは)ち『ふた』は宇宙(うちう)本体(ほんたい)霊機(れいき)(ちから)()りて(はじ)めて開発(かいはつ)す、122(ゆゑ)(これ)(ふた)となす。123本体(ほんたい)活動(くわつどう)して霊機(れいき)凝固(ぎようこ)するもの()物体(ぶつたい)なり。124物体(ぶつたい)は『み』なり、125また()なり、126(みつ)るの()あり、127これを()となす。128この霊力体(れいりよくたい)なる三大(さんだい)要素(えうそ)ありて(はじ)めて(ここ)()())、129(いつ)(いつ))と(かぞ)ふ、130動物(どうぶつ)植物(しよくぶつ)蔚然(うつぜん)として(もえ)るを((むゆ))と(かぞ)へ、131万有(ばんいう)生成(なりなり)(なな)()()()りて((こり)人世(じんせい)事足(ことたる)(たる))と本歌(ほんか)意義(いぎ)(もつ)十曜(とえう)神旗(しんき)作成(さくせい)したるもの(なり)
132 (わが)国語(こくご)()ける基数(きすう)は、133天地(てんち)開闢(かいびやく)人世(じんせい)肇出(てうしゆつ)沿革(えんかく)(かた)るものなれば、134大本(おほもと)(この)十曜(とえう)組成(そせい)して神旗(しんき)()し、135この(あま)数歌(かずうた)(のつと)りしも不知(しらず)不識(しらず)(あひだ)宇宙(うちう)進化(しんくわ)理法(りほふ)より肇国(てうこく)精神(せいしん)立教(りつけう)主旨(しゆし)(あまね)世人(せじん)(をし)へむが(ため)なり。
 
136   ●神統別(しんとうべつ)
 
137 神別(しんべつ)(つい)略解(りやくかい)せむに、138()宇宙(うちう)本体(ほんたい)(これ)人格化(じんかくくわ)して、139天之(あめの)御中主(みなかぬしの)(かみ)(しよう)(たてまつ)る。140宇宙(うちう)活動力(くわつどうりよく)(これ)人格化(じんかくくわ)して高皇(たかみ)産霊(むすび)141神皇(かむみ)産霊(むすび)(かみ)(しよう)(まつ)る。142渾沌(こんとん)たる無始(むし)(はじ)めに(おい)三神(さんしん)造化(ざうくわ)(しゆ)()し、143二神(にしん)夫婦(ふうふ)(みち)(ひら)(たま)ひて、144国土(こくど)山川(さんせん)()み、145日月(じつげつ)星辰(せいしん)()み、146風雨(ふうう)寒暑(かんしよ)()草木(さうもく)147動物(どうぶつ)148人類(じんるゐ)()(たま)へり。149かくて(わが)肇国(てうこく)(はじ)めに(あた)つて、150天神(てんしん)(なが)(とう)()(たま)ひ、151連綿(れんめん)として今日(こんにち)(およ)べるなり。152()れば
153 明治(めいぢ)天皇(てんわう)大勅語(だいちよくご)
154皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)(くに)(はじ)むる(こと)宏遠(くわうゑん)(とく)()つる(こと)深厚(しんこう)なり』
155(のたま)ひし所以(ゆゑん)なり。156吾人(ごじん)日本(にほん)国民(こくみん)(この)深厚(しんこう)なる神徳(しんとく)()つて、157陛下(へいか)(たみ)(うま)れ、158陛下(へいか)(われ)()宗家(そうか)嫡子(ちやくし)()し、159今上(きんじやう)(ましま)して、160(しも)(われ)()(をさ)(たま)ふは、161(われ)()大祖先(だいそせん)無始際(むしさい)より延長(えんちやう)して(われ)()愛護(あいご)(たま)ふものにして、162(われ)()報本(はうほん)反始(はんし)(まこと)(つく)すは、163(いつ)忠君(ちうくん)愛国(あいこく)()(こと)信仰(しんかう)し、164(もつ)天賦(てんぷ)職責(しよくせき)(まつた)うし、165人生(じんせい)本来(ほんらい)面目(めんぼく)(たつ)し、166宇宙(うちう)造化(ざうくわ)(こう)()(たてまつ)るを()るは、167(じつ)無上(むじやう)無比(むひ)至大(しだい)幸福(かうふく)()ふべし。168吾人(ごじん)悠々(いういう)たる天地(てんち)(あひだ)(これ)(もつ)()き、169(これ)(もつ)()し、170(ここ)(ぢゆう)して安心(あんしん)立命(りつめい)し、171(この)(さかひ)()りて天国(てんごく)楽園(らくゑん)真楽(しんらく)()く。172大本(おほもと)十曜(とえう)組成(そせい)して神旗(しんき)(さだ)めたるは、173(じつ)にこの精神(せいしん)(もとづ)きしものなり。174正上(せいじやう)第一球(だいいつきう)を一と()正中(せいちう)一大球(いちだいきう)を十と()したるも、175大本(おほもと)神旗(しんき)なる(ゆゑ)大本皇(おほもとすめ)大神(おほかみ)正中(せいちう)(はい)したる所以(ゆゑん)なり。
 
176      (二)霊力体(れいりよくたい)
 
177 神徳(しんとく)広大(くわうだい)無辺(むへん)なる、178人心(じんしん)小智(せうち)()窺知(きち)すべき(ところ)にあらず。179(しか)りと(いへど)も、180吾人(ごじん)(しづか)天地(てんち)万有(ばんいう)燦然(さんぜん)として、181次序(じじよ)あるを観察(くわんさつ)し、182また活物(くわつぶつ)状態(じやうたい)(つき)仔細(しさい)視察(しさつ)するに(おい)(あきら)かに宇宙(うちう)霊力体(れいりよくたい)運用(うんよう)妙機(めうき)覚知(かくち)(もつ)(かみ)斯世(このよ)厳臨(げんりん)(たま)ふこと、183(うたがひ)()るの余地(よち)()きに(いた)らしむ。
184 (かみ)黙示(もくじ)(すなは)(わが)俯仰(ふぎやう)観察(くわんさつ)する宇宙(うちう)(れい)185(りよく)186(たい)三大(さんだい)(もつ)てす。
187 一、188天地(てんち)真象(しんしやう)観察(くわんさつ)して真神(しんしん)(たい)思考(しかう)()し。
189 一、190万有(ばんいう)運化(うんくわ)亳差(がうさ)()きを()真神(しんしん)(ちから)思考(しかう)すべし。
191 一、192活物(くわつぶつ)心性(しんせい)覚悟(かくご)して真神(しんしん)霊魂(れいこん)思考(しかう)すべし。
193 以上(いじやう)活経典(くわつけいてん)あり。194真神(しんしん)真神(しんしん)たる故由(こいう)()る。195何故(なにゆゑ)人為(じんゐ)書巻(しよくわん)学習(がくしふ)するを(もち)ゐむや。196(ただ)不変(ふへん)不易(ふえき)たる真鑑(しんかん)実理(じつり)ある而己(のみ)
197 天帝(てんてい)唯一(ゆゐいつ)真神(しんしん)にして(あめ)御中主(みなかぬしの)(かみ)(しよう)す。198宇宙(うちう)神光(しんくわう)高皇(たかみ)産霊(むすび)()ひ、199神温(しんをん)神皇(かむみ)産霊(むすび)()ふ。200古事記(こじき)(いは)
201天地(てんち)初発(しよはつ)()(とき)202於高天原成坐(たかあまはらになりませる)神名(かみのみなは)203天御中主(あめのみなかぬしの)(かみ)204(つぎに)高皇(たかみ)産巣日(むすびの)(かみ)205(つぎに)神皇(かむみ)産巣日(むすびの)(かみ)206(この)三柱神(みはしらのかみ)()並独神(すに)成坐而(なりまして)207隠身(すみきり)(なり)
208 天帝(てんてい)宇宙(うちう)万有(ばんいう)大元霊(だいげんれい)にして(いう)()(いう)()し、209聖眼(せいがん)()(あた)はず賢口(けんこう)(かた)(あた)はざる隠身(かくれみ)たり。210また神光(しんくわう)はいはゆる天帝(てんてい)(いろ)にして神温(しんをん)(すなは)天帝(てんてい)(をん)なり。211(とも)造化(ざうくわ)生成(せいせい)妙機(めうき)にして独立(どくりつ)不倚(ふき)神徳(しんとく)なり。
212 (かみ)宇宙(うちう)万有(ばんいう)(そと)()り、213万有(ばんいう)(うち)()り、214(ゆゑ)(これ)宇宙(うちう)大精神(だいせいしん)()ふ。
215 大精神(だいせいしん)(たい)たるや至大(しだい)無外(むぐわい)216至小(しせう)無内(むない)217若無(じやくむ)所在(しよざい)218若無(じやくむ)不所在(ふしよざい)なり。219聖眼(せいがん)(これ)()(あた)はず、220賢口(けんこう)(これ)(かた)(あた)はず。221(ゆゑ)皇典(くわうてん)にいはゆる隠身(すみきり)(なり)(すなは)(かみ)()なり。222(むべ)なるかなその霊々(れいれい)妙々(めうめう)神機(しんき)223天帝(てんてい)無始(むし)無終(むしう)なり、224(すで)無始(むし)無終(むしう)(ちから)無始(むし)無終(むしう)(からだ)とを(もつ)無始(むし)無終(むしう)万物(ばんぶつ)(つく)る。225その(こう)また無始(むし)無終(むしう)なり。
226 天帝(てんてい)(ゆう)227()228(あい)229(しん)(もつ)(こん)となし、230(どう)231(せい)232(かい)233(ぎよう)234(いん)235()236(ぶん)237(がふ)(もつ)(ちから)となし、238(がう)239(じう)240(りう)(もつ)(たい)()す。
 
241   ●全霊(ぜんれい)
 
242 全霊(ぜんれい)荒魂(あらみたま)243和魂(にぎみたま)244奇魂(くしみたま)245幸魂(さちみたま)246四魂(しこん)(なり)247(しか)して荒魂(あらみたま)神勇(しんゆう)248和魂(にぎみたま)神親(しんしん)249奇魂(くしみたま)神智(しんち)250幸魂(さちみたま)神愛(しんあい)なり。251(すなは)所謂(いはゆる)霊魂(れいこん)にして、252直霊(なほひ)なるもの(これ)主宰(しゆさい)す。253俗学(ぞくがく)不識(ふしき)荒和(くわうわ)(もつ)(こころ)(たい)となし奇幸(きかう)(もつ)(こころ)(よう)となし、254直霊(なほひ)何物(なにもの)たるを()らず、255(あに)(かな)しまざる()けむ()
 
256   ●全体(ぜんたい)
 
257 (がう)258(じう)259(りう)三物(さんぶつ)()上帝(じやうてい)全体(ぜんたい)なり。260(しか)して流体(りうたい)生魂(いくむすび)(とな)葦芽(あしがひ)彦遅(ひこぢ)(しよう)し、261剛体(がうたい)玉留魂(たまつめむすび)(とな)常立(とこたち)(しよう)し、262柔体(じうたい)足魂(たるむすび)(とな)へ、263豊雲野(とよくもぬ)(しよう)す。
264 剛体(がうたい)鉱物(くわうぶつ)本質(ほんしつ)なり、265柔体(じうたい)植物(しよくぶつ)本質(ほんしつ)なり、266流体(りうたい)動物(どうぶつ)本質(ほんしつ)なり。
267 スピノーザ(いは)く、268本質(ほんしつ)とは独立(どくりつ)して依倚(いき)する(ところ)なきものの(いひ)なり。269(さら)(これ)()へば本質(ほんしつ)とは吾人(ごじん)(これ)理会(りかい)するに(おい)(いつ)()(もの)比照(ひせう)するを(もち)ひざるもの(これ)なりと、270至言(しげん)()ふべし。
 
271   全体(ぜんたい)図解(づかい)
全体の図解
[#図 全体の図解]
272   ●全力(ぜんりよく)
 
273 (どう)274(せい)275(かい)276(ぎよう)277(いん)278()279(ぶん)280(ごう)以上(いじやう)八力(はちりき)これを上帝(じやうてい)全力(ぜんりよく)(しよう)す。281(しか)して神典(しんてん)にては動力(どうりよく)大戸地(おほとのぢ)()ひ、282静力(せいりよく)大戸辺(おほとのべ)()ひ、283解力(かいりよく)宇比地根(うひぢね)()ひ、284凝力(ぎようりよく)須比地根(すひぢね)()ひ、285引力(いんりよく)活久比(いくぐひ)()ひ、286弛力(ちりよく)角久比(つぬぐひ)()ひ、287合力(がふりよく)面足(おもたる)()ひ、288分力(ぶんりよく)惶根(かしこね)()ふ。289(みな)日本(にほん)各祖(かくそ)所名(しよめい)なり。
 
290   全力(ぜんりよく)図解(づかい)
全力の図解
[#図 全力の図解]
291 (れい)292(りよく)293(たい)合一(がふいつ)したるを上帝(じやうてい)()ふ。294真神(しんしん)()ふも上帝(じやうてい)()ふも(みな)天之(あめの)御中主(みなかぬしの)大神(おほかみ)別称(べつしよう)なり、295左図(さづ)()()()し。
 
296   全智(ぜんち)全能(ぜんのう)()真神(しんしん)
全知全能乃真神
[#図 全知全能乃真神]
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