霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一九章 馳走(ちそう)(まく)〔五四五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻 篇:第4篇 奇窟怪巌 よみ:きくつかいがん
章:第19章 馳走の幕 よみ:ちそうのまく 通し章番号:545
口述日:1922(大正11)年03月21日(旧02月23日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年10月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
一行は出雲姫の案内で、タカオ山脈のコシの峠に着いた。日の出別命、岩彦、鷹彦、梅彦らが岩石の上に体を伸ばして寝ている。
出雲姫は、日の出別らは休息中なので、一同はここで日の出別らが起きるまで待っているように、と言って素早くどこかへ行ってしまった。
三人は寝ている宣伝使らに、何とかしていたずらしてやろう、と相談を始めた。岩彦にいたずらしようと足を引っ張ると、岩彦も鷹彦も起きていて、三人を叱り付ける。
鷹彦が三人の前に立って、霧水を吹きかけた。すると不思議にも、またしても三人は岩窟の中で、臥竜姫の館に居るのであった。
琵琶を抱えた美人が現れ、三人に蛇や虫や蛙の料理を勧める。そして美人は、自分はうわばみの野呂公の妻である、と告げた。
音彦は女を化け物と思い、退治しようといきり立つが、逆に身魂が磨けていないことを女に指摘されて、馬鹿にされてしまう。
亀彦は怒って剣を抜いて立ち上がろうとするが、体の自由がきかない。駒彦も音彦も動けなくなってしまっていた。祝詞を唱えようとするが、脱線してまともに唱えることができなくなっている。
女は、三人が宣伝使の証である被面布を紛失していることを指摘した。ここに至って音彦はついに観念し、すべてを相手に任せる気持ちになった。
すると女は、ようやく三人の心の岩戸が開けたことを告げた。そして、ここは岩窟の中心点であり、この岩窟は木花咲耶姫命の経綸の聖場にして、高照姫神が鎮まる御舎であることを明かした。
そして執着心を捨てた心であれば、岩窟の探検を無事に終えられるであろうことを告げ、姿を隠した。
音彦、亀彦、駒彦は今まで自分の心の中に迷い・曇りがあったことを悟り、神言を奏上した。三人は打って変わって野卑な言葉使いを改め、探検を続けることとなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1319
愛善世界社版:211頁 八幡書店版:第3輯 107頁 修補版: 校定版:212頁 普及版:92頁 初版: ページ備考:
001 音彦(おとひこ)002亀彦(かめひこ)003駒彦(こまひこ)三人(さんにん)は、004出雲姫(いづもひめ)(さそ)はれ、005(あし)(はや)めて(やうや)くタカオ山脈(さんみやく)のコシの(たうげ)(ふもと)()いた。006此処(ここ)には巨大(きよだい)にして平面(へいめん)なる数個(すうこ)岩石(がんせき)があり、007(たうげ)両側(りやうがは)竝立(へいりつ)して()る。008()出別命(でわけのみこと)(はじ)め、009鷹彦(たかひこ)010岩彦(いはひこ)011梅彦(うめひこ)はその(なか)(もつと)巨大(きよだい)なる(いは)(うへ)に、012(あし)()ばして寝転(ねころ)(やす)らい()る。
013出雲姫(いづもひめ)音彦(おとひこ)(さま)014その()方々(かたがた)015サゾお疲労(くたびれ)でせう。016これがコシの(たうげ)(のぼ)(くち)御座(ござ)います。017()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)一行(いつかう)は、018(いま)睡眠中(やすみちう)ですから、019()()める(まで)020(しづ)かに此処(ここ)で、021あなた(がた)(あし)()ばして御休息(ごきうそく)(くだ)さいませ。022(わたし)(すこ)しく神界(しんかい)御用(ごよう)都合(つがふ)()りて、023一足(ひとあし)(さき)(まゐ)ります。024また(のち)ほどフサの(みやこ)でお()にかかる(こと)(いた)しませう』
025()(のこ)し、026足早(あしばや)(たうげ)(のぼ)()くその(はや)さ、
027音彦(おとひこ)『ヤアナンダ、028折角(せつかく)美人(びじん)道連(みちづれ)出来(でき)たと(おも)へば、029コンナ(ところ)でアリヨウスを()はされて、030奴拍子(どべうし)()けた(こと)だ。031(あま)磐船(いはふね)から何時(いつ)()にか、032吾々(われわれ)三人(さんにん)墜落(つゐらく)させよつた腹癒(はらい)せに、033()出別(でわけ)(はじ)一行(いつかう)連中(れんちう)(たい)し、034報復(はうふく)手段(しゆだん)を、035講究(かうきう)せなくてはならうまい』
036亀彦(かめひこ)『ヤア(さいは)(はね)()磐船(いはふね)(うへ)に、037四人(よにん)がゴロリとやつて()るのだから、038ナントか(ひと)(おど)かしてやらうかなア』
039駒彦(こまひこ)『コラ()()け、040()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)は、041神変(しんぺん)不可思議(ふかしぎ)神徳(しんとく)所持(しよぢ)して()るから、042反対(あべこべ)吾々(われわれ)がやられるかも()れやしない。043()づおとなしくして(した)から()て、044一度(いちど)保護(ほご)()ける(はう)が、045賢明(けんめい)行方(やりかた)だよ』
046音彦(おとひこ)『それでもあまり吾々(われわれ)馬鹿(ばか)にしよつたから、047(なん)とかして、048吃驚(びつくり)をさしてやらねば(むし)得心(とくしん)せぬぢやないか』
049亀彦(かめひこ)貴様(きさま)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)ぢやないか。050宣伝使(せんでんし)()だソンナ卑劣(けち)根性(こんじやう)保留(ほりう)して()るのか』
051音彦(おとひこ)『アハヽヽヽ、052亀公(かめこう)053貴様(きさま)馬鹿正直(ばかしやうぢき)(やつ)だ。054(たれ)がソンナ(こころ)()つて()るものか、055あまり(うれ)しいから、056一寸(ちよつと)貴様(きさま)がどう()ふか(こころ)()いて()たのだ。057(かみ)はトコトンまで()()くぞよ、058改心(かいしん)(いた)されよ、059改心(かいしん)ほど結構(けつこう)(こと)はないぞよ』
060亀彦(かめひこ)『アハヽヽヽ、061(なに)(ぬか)しよるのだ』
062音彦(おとひこ)(いは)(まつ)(かた)神代(かみよ)(つく)られて、063()()守護(しゆご)(いた)すぞよ』
064駒彦(こまひこ)(いは)(うへ)に、065()出別命(でわけのみこと)()()るぢやないか、066もはや(まつ)()建設(けんせつ)されたやうなものだよ』
067音彦(おとひこ)(いは)(まつ)()えて、068()()守護(しゆご)になるといふ瑞祥(ずゐしやう)だ。069どうぞ()出別神(でわけのかみ)(さま)は、070これなりに()(さま)さず、071蒲鉾板(かまぼこいた)(やう)(いは)背中(せなか)()うて、072何時(いつ)までも竪磐常磐(かきはときは)御守護(ごしゆご)して(くだ)さらば、073世界(せかい)人民(じんみん)(いさ)んで(くら)五六七(みろく)()になるけれどなア。074ワツハヽヽヽ』
075駒彦(こまひこ)(いは)(うへ)岩公(いはこう)が、076フンゾリ(かへ)り、077鷹公(たかこう)高鼾(たかいびき)をかき、078梅公(うめこう)がウメイ塩梅(あんばい)で、079スウスウとスウさうな鼻息(はないき)をして睡眠(やす)んで()ると()ふのも、080神代(かみよ)出現(しゆつげん)する瑞祥(ずゐしやう)だアハヽヽヽ』
081音彦(おとひこ)『そこへお(いで)になつたのが(おと)サンだ。082コンナ結構(けつこう)神徳(しんとく)は、083(かめ)(よはひ)(かめ)サンぢやないが、084千年(せんねん)万年(まんねん)御神徳(ごしんとく)(おと)サン(やう)にして、085身魂(みたま)(みが)くと()前兆(ぜんてう)だ。086(こま)つたのは駒公(こまこう)だ………イヤ(こま)るのは(こま)サン(ばか)りでない、087ウラル(けう)守護神(しゆごじん)088八頭八尾(やつがしらやつを)大蛇(をろち)と、089金毛九尾(きんまうきうび)のコンコンサンだ………』
090駒彦(こまひこ)馬鹿(ばか)にするない、091(おれ)(ばか)継児(ままこ)(あつか)ひにしよつて………コシの(たうげ)()すのは、092(こま)サンの御用(ごよう)だ、093何程(なにほど)(あし)(いた)いと()つても、094(こま)サンがヒーンヒンヒンと、095(ひと)鼻息(はないき)(あら)くし足掻(あがき)()つたら、096スツテントーと、097大地(だいち)空中滑走(くうちうくわつそう)曲芸(きよくげい)(えん)じ、098この(ふか)谷底(たにぞこ)着陸(ちやくりく)し、099プロペラを粉砕(ふんさい)して、100吠面(ほえづら)をかわかねばならぬのは、101(いま)一目瞭然(いちもくれうぜん)だよ』
102音彦(おとひこ)(たうげ)(かか)つたから、103(こま)サンが敵愾心(てきがいしん)(おこ)し、104奮闘(ふんとう)する(やう)に、105一寸(ちよつと)(こま)(むちう)つて()たのだ。106(けつ)して(わる)()()つたのぢやない。107神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)し、108(すべ)ての(こと)善意(ぜんい)解釈(かいしやく)するのだ。109痩馬(やせうま)(やう)に、110営養不良(えいやうふりやう)神経過敏(しんけいくわびん)(つら)をして()るから、111(ひと)春駒(はるこま)(いさ)むやうにヒントを(あた)へたのだよ』
112駒彦(こまひこ)(なに)(ぬか)しよるのだい。113貴様等(きさまら)盲目漢(まうもくかん)が、114吾々(われわれ)人格(じんかく)をヒントする資格(しかく)()るかい。115()なつと(くら)うとけ………(こま)サンの(しり)からヘイヘイ ハイハイと()つて、116ドウドウ(同道(どうだう))すれば()いのだ。117アハヽヽヽ』
118音彦(おとひこ)音高(おとたか)音高(おとたか)し。119折角(せつかく)()出別命(でわけのみこと)が、120積日(せきじつ)疲労(ひらう)休養(きうやう)して御座(ござ)るのに、121()(さま)しては()まないぞ。122チット(おと)なしくせぬかい。123貴様(きさま)人情(にんじやう)(かい)せない(やつ)だよ』
124駒彦(こまひこ)『どうぞ(おと)なしく、125この()結末(けつまつ)(おん)便(びん)(ねが)ひます。126それにしても()出別命(でわけのみこと)(さま)は、127特別(とくべつ)待遇(たいぐう)として、128岩公(いはこう)(やつ)129ナントか(ひと)悪戯(いたづら)をやらないと景物(けいぶつ)がないぢやないか』
130岩彦(いはひこ)古池(ふるいけ)飛込(とびこ)んで、131(あぶら)()られた音公(おとこう)132化玉(ばけたま)出会(であ)つて、133(たま)をひしがれた駒公(こまこう)134亀公(かめこう)()改心(かいしん)貴様(きさま)出来(でき)ぬか』
135(おと)136(かめ)137(こま)一時(いつとき)に、
138『ヤー此奴(こいつ)狸寝(たぬきね)をやつて()よつたな、139油断(ゆだん)のならぬ(やつ)だ。140これだから現代(げんだい)人間(にんげん)油断(ゆだん)出来(でき)ぬと()ふのだ。141岩公(いはこう)(いね)(わる)さ、142()られた(ざま)ぢやないワ。143一方(いつぱう)()(ふさ)ぎよつて、144一方(いつぱう)()猟師(れふし)(うさぎ)でも(ねら)(やう)に、145クルリと()けて()てる(やつ)は、146どうせ(ろく)(やつ)ではない。147此奴(こいつ)横死(わうし)(さう)がある、148可哀相(かあいさう)なものだ。149()(とき)にはグツタリと()150()きる(とき)には(いさぎよ)()きて活動(くわつどう)するのが人間(にんげん)本分(ほんぶん)だ。151こいちや因果者(いんぐわもの)だから、152半分(はんぶん)()半分(はんぶん)()()きて()やがる』
153駒彦(こまひこ)(きま)つた(こと)よ、154(みぎ)()はウラル(けう)155(ひだり)()三五教(あななひけう)だ。156まだ守護神(しゆごじん)改心(かいしん)せぬと()えてウラめし(さう)に、157片一方(かたいつぱう)()団栗(どんぐり)(やう)恰好(かつかう)して(にら)んでけつかるのだ。158………オイ岩公(いはこう)159()加減(かげん)()きぬかい』
160岩彦(いはひこ)『グウグウ…………』
161音彦(おとひこ)『ヤアナンだ。162寝言(ねごと)ぬかしてけつかつたのだナア。163それにしても、164()()けて()(やつ)(いや)らしいぢやないか』
165亀彦(かめひこ)『さうだ、166本当(ほんたう)(いや)らしい。167どうぢや、168片一方(かたいつぱう)()剔出(てきしゆつ)してやつたら本当(ほんたう)改心(かいしん)するかも()れないぞ。169三五教(あななひけう)北光神(きたてるのかみ)(やう)に「あゝ有難(ありがた)神様(かみさま)170(わたくし)はまだ(ひと)つの()(あた)へて(もら)ひました」ナンて()ひよれば、171本当(ほんたう)改心(かいしん)をしてるのだが………(ひと)改心(かいしん)有無(うむ)試験(しけん)してやらうか』
172駒彦(こまひこ)『ソンナ(こと)をしたら、173()出別命(でわけのみこと)(さま)にお目玉(めだま)頂戴(ちやうだい)するぞ』
174音彦(おとひこ)『お目玉(めだま)(ひと)頂戴(ちやうだい)すれば(かへ)してやれば()いのぢやないか。175三人(さんにん)(ひと)(づつ)(もら)つたら、176まだ(ふた)(あま)るといふ勘定(かんぢやう)だ。177アハヽヽヽ、178………オイどこぞ其処(そこ)らに竹片(たけぎれ)でもないか、179一寸(ちよつと)(さが)して()い』
180駒彦(こまひこ)岩公(いはこう)()岩目(がんもく)()く。181眼目(がんもく)()くしては宣伝使(せんでんし)(つと)まろまい』
182音彦(おとひこ)『ナニ所存(しよぞん)片目(かため)ぢや。183(いは)信仰(しんかう)(いは)(ごと)片目(かため)()洒落(しやれ)だ』
184亀彦(かめひこ)目惑(めいわく)千万(せんばん)(こと)だ。185どれ、186其処(そこ)らにないか(さが)して()てやらうか。187(しか)()(まで)緊急(きんきふ)動議(どうぎ)がある』
188駒彦(こまひこ)緊急(きんきふ)動議(どうぎ)とは(なん)だ』
189亀彦(かめひこ)北光神(きたてるのかみ)は、190覚醒(かくせい)状態(じやうたい)()()かれたのだ。191(いは)(うへ)端座(たんざ)して、192三五教(あななひけう)教理(けうり)()いて()(とき)()かねば、193騙討(だましうち)卑怯(ひけふ)だぞ。194寝鳥(ねどり)()める(やう)悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)は、195宣伝使(せんでんし)()すべき(こと)ではあるまいぞ』
196音彦(おとひこ)『そらさうだ、197(ひと)(おこ)してやらうかい』
198()(なが)ら、199岩公(いはこう)(あし)をグイグイと()()る。
200岩彦(いはひこ)『ダダ(だれ)だ、201(おれ)(あし)をひつぱる(やつ)は、202大方(おほかた)音公(おとこう)だらう。203北光神(きたてるのかみ)(やう)片目(かため)にしてやらうかい、204ナア音公(おとこう)205グウグウ ムニヤムニヤ』
206音彦(おとひこ)『ヤア怪体(けつたい)(やつ)ぢや、207やつぱり此奴(こいつ)半眠半醍(はんみんはんせい)状態(じやうたい)だ。208自己催眠術(じこさいみんじゆつ)にかかりよつて幻覚(げんかく)でも(おこ)して()ると()えるワイ』
209鷹彦(たかひこ)『アハヽヽヽヽ』
210梅彦(うめひこ)『ウフヽヽヽヽ』
211亀彦(かめひこ)『ヤア一時(いつとき)覚醒(かくせい)状態(じやうたい)になりよつたなア』
212鷹彦(たかひこ)『オイ貴様等(きさまら)三人(さんにん)は、213何処(どこ)間誤(まご)ついて()つたのだ。214貴様等(きさまら)(かほ)はなんだ、215蜘蛛(くも)()だらけぢやないか。216いつ手水(てうづ)使(つか)うたか(わか)らぬ(やう)面付(つらつき)しよつて、217その(ざま)一体(いつたい)どうしたのだ』
218音彦(おとひこ)曖昧濛糊(あいまいもうこ)として(わけ)(わか)らぬやうになつて()たワイ』
219鷹彦(たかひこ)狸穴(たぬきあな)にひつぱり()まれよつて、220ナニ今頃(いまごろ)寝言(ねごと)()つてるのだ。221此処(ここ)はどこだと(おも)つてるツ』
222音彦(おとひこ)『どこだつて、223此処(ここ)ぢやと(おも)つてるのだ』
224鷹彦(たかひこ)此処(ここ)(きま)つてる、225地名(ちめい)(なん)だ』
226音彦(おとひこ)知名(ちめい)()は、227鷹公(たかこう)228梅公(うめこう)229岩公(いはこう)230()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)だ』
231鷹彦(たかひこ)馬鹿(ばか)232(ところ)()何処(どこ)だと()うのだ』
233音彦(おとひこ)(ところ)()は、234やつぱり(ところ)だ』
235鷹彦(たかひこ)(いま)何時(なんどき)ぢやと(おも)つとる』
236音彦(おとひこ)(きま)つた(こと)だ、237昨日(きのふ)今頃(いまごろ)とは、238()()(だけ)(おそ)いのだ』
239鷹彦(たかひこ)『オイ岩公(いはこう)240(おき)ぬか(おき)ぬか、241三人(さんにん)(やつ)242(たぬき)(つま)まれて()よつて、243蜘蛛(くも)()だらけになつて、244催眠術(さいみんじゆつ)にかかつた(やう)(こと)をほざきよるのだ。245一寸(ちよつと)やそつとに、246覚醒(かくせい)する予算(よさん)がつかぬ、247強度(きやうど)催眠(さいみん)状態(じやうたい)だから。248(ひと)貴様(きさま)協力(けふりよく)して片一方(かたいつぱう)()(ゑぐ)つてやつたら、249チツとは()()くだらう』
250岩彦(いはひこ)『そら面白(おもしろ)からう。251吾輩(わがはい)()(たま)()いてやるなんて、252明盲(あきめくら)()最前(さいぜん)から岩上(がんじやう)会議(くわいぎ)をやつて()よつたのだ。253オイ音公(おとこう)254亀公(かめこう)255駒公(こまこう)256()()せツ』
257音彦(おとひこ)『この(ごろ)春先(はるさき)で、258何処(どこ)草木(くさき)沢山(たくさん)()()して()るワイ。259ナンダか(あたま)がポカポカして()だした。260アハヽヽ』
261 鷹公(たかこう)三人(さんにん)(まへ)にスツと()ち、262プウプウプウと霧水(きりみづ)を、263面上(めんじやう)()がけて()きかけた。264三人(さんにん)(はじ)めて吃驚(びつくり)し、
265三人(さんにん)『ヤア此処(ここ)はどこだ。266岩窟(がんくつ)(なか)ぢやないか』
267とキヨロキヨロ見廻(みまは)す。268琵琶(びは)(こゑ)(かす)かに(きこ)えて、269(おく)(はう)より(たま)(なか)から(あら)はれた美人(びじん)(かほ)酷似(そつくり)(ぬし)琵琶(びは)(かか)(なが)ら、270ニコニコとして(あら)はれて()た。271三人(さんにん)附近(あたり)をキヨロキヨロ見廻(みまは)せば、272()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)姿(すがた)も、273その()三人(さんにん)(かげ)も、274(いは)(なに)()い。275以前(いぜん)石畳(いしだたみ)をもつて(めぐ)らしたる岩窟内(がんくつない)女神(めがみ)屋敷(やしき)であつた。
276音彦(おとひこ)『ヤア(ゆめ)とも(うつつ)とも(なん)とも(わけ)(わか)らぬぢやないか。277やつぱり(しこ)岩窟(いはや)だけの特色(とくしよく)()るワイ』
278 三人(さんにん)()見張(みは)り、279(かうべ)(かたむ)けて怪訝(けげん)(ねん)()たれ、280両手(りやうて)()み、281青息吐息(あをいきといき)(てい)にて、282一言(いちごん)(はつ)せず、283沈黙(ちんもく)(つづ)けて()る。284琵琶(びは)(かか)へた美人(びじん)は、285しとやかに襠姿(うちかけすがた)(まま)286三人(さんにん)(まへ)(しづ)かに()()め、
287『コレハコレハ三人(さんにん)宣伝使(せんでんし)(さま)288()くも(わらは)茅屋(あばらや)御訪問(ごはうもん)(くだ)さいました、289嘸々(さぞさぞ)(なか)()いたで御座(ござ)いませう。290蜥蜴(とかげ)吸物(すひもの)百足(むかで)のおひたし、291(かはず)(なます)(へび)蒲焼(かばやき)292(くち)()ひますまいが、293ゆるりとお(あが)(くだ)さいませ。294コレコレ(まつ)や、295(はる)や、296客様(きやくさま)御膳(おぜん)()つて()るのだよ』
297音彦(おとひこ)『イヤー、モシモシ滅相(めつさう)な。298蜥蜴(とかげ)百足(むかで)299(かへる)300(へび)301ソンナ御馳走(ごちそう)頂戴(ちやうだい)いたしましては、302冥加(みやうが)()きまする。303どうぞ御構(おかま)(くだ)さいますな』
304美人(びじん)『オホヽヽヽヽ、305(きら)ひとあれば仕方(しかた)御座(ござ)いませぬ。306(しか)らばなめくぢのつくり()に、307蚯蚓(みみず)饂飩(うどん)でも如何(いかが)御座(ござ)いませう』
308音彦(おとひこ)『イヤ、309コレハコレハ一向(いつかう)不調法(ぶてうはふ)御座(ござ)います。310どうぞ御心配(ごしんぱい)(くだ)さいますな。311このお(たく)何時(いつ)もさういふ(もの)()しあがるのですかなア』
312美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、313(わらは)(かはず)大好物(だいかうぶつ)ですよ』
314音彦(おとひこ)『オイオイ亀公(かめこう)315駒公(こまこう)316どうやら此奴(こいつ)(あや)しいぞ。317ノロノロと(ちが)うか』
318美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、319(わらは)(をつと)(うはばみ)野呂公(のろこう)(まを)します』
320音彦(おとひこ)『ヤア失敗(しま)つた、321野呂公(のろこう)(やつ)322到頭(たうと)計略(けいりやく)にかけよつて、323コンナ岩窟(いはや)(なか)()()()みよつたのだらう、324油断(ゆだん)出来(でき)(やつ)だ。325()立派(りつぱ)邸宅(ていたく)()えて()るが、326どうやら、327フル野ケ原(のがはら)(くさ)茫々(ばうばう)()えたシクシク(はら)ではあるまいかな。328オイ亀公(かめこう)329駒公(こまこう)330一寸(ちよつと)そこらを()でて()よ、331立派(りつぱ)座敷(ざしき)(やう)なが、332ヒヨツとしたら(しば)(ぱら)かも()れぬぞ』
333美人(びじん)『イヤお三人(さんにん)のお(かた)334御心配(ごしんぱい)(くだ)さいますな。335………あなた(がた)(しこ)岩窟(いはや)探検(たんけん)はどうなさいました』
336音彦(おとひこ)(しこ)岩窟(いはや)の、337いま探険(たんけん)最中(さいちう)だ。338岩窟(いはや)(なか)かと(おも)へば、339()(ぱら)のやうでもあり、340野原(のはら)かと(おも)へば、341岩窟(いはや)(なか)でもあり、342(なに)(なん)だか、343一向(いつかう)合点(がてん)承知(しようち)(つかまつ)らぬワイ。344ナンでも貴様(きさま)大化物(おほばけもの)相違(さうゐ)ない。345もう()うなつた以上(いじやう)は、346ウラル(けう)地金(ぢがね)(あら)はし、347双刃(もろは)(つるぎ)()(つづ)(かぎ)り、348()つて()つて()りまくり、349()れて()れて()(まは)り、350汝等(なんぢら)化物(ばけもの)正体(しやうたい)を、351天日(てんじつ)(さら)して、352天下(てんか)(わざはひ)()つてやるから、353覚悟(かくご)(いた)せ』
354美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、355あのマア(おと)サンの気張(きば)(やう)356苧殻(をがら)固糊(かたのり)をつけたやうな(うで)()りまはして力味(りきみ)シヤンス(こと)ワイナ。357肝腎(かんじん)身魂(みたま)(みが)けずに、358(はら)(なか)に………イヤイヤ(はら)岩窟(いはや)に、359沢山(たくさん)曲津(まがつ)棲息(せいそく)させて、360足許(あしもと)掃除(さうぢ)もせずに、361おほけなくも、362(しこ)岩窟(いはや)悪魔(あくま)退治(たいぢ)とお出掛(でかけ)なさつた、363心根(こころね)がいじらしう御座(ござ)ンす。364ホヽヽヽヽ』
365亀彦(かめひこ)『エー()はして()けば、366ベラベラ()(さへづ)野呂蛇(のろへび)()が、367(ひと)馬鹿(ばか)にするな。368一寸(いつすん)(むし)にも五分(ごぶ)(たましひ)だ。369一寸刻(いつすんきざみ)五分試(ごぶだめ)し、370(おも)()れよ』
371双刃(もろは)(つるぎ)()をかけて立上(たちあが)らむとし、
372亀彦(かめひこ)『アイタヽヽヽ、373ナンダ、374床板(ゆかいた)(あし)固着(こちやく)して(しま)つた』
375美人(びじん)(かめ)サン、376それはお()(どく)さま、377床板(ゆかいた)(あし)固着(こちやく)しましたか。378コチヤ()にならぬ、379コチヤ(かま)やせぬ。380ホヽヽヽヽ』
381亀彦(かめひこ)『エーもう()うなる(うへ)は、382(やぶ)れかぶれだ。383覚悟(かくご)(いた)せ。384オイ駒公(こまこう)385しつかりせぬかい。386この阿魔女(あまつちよ)を、387(おれ)(かは)つてブスリとやるのだ』
388駒彦(こまひこ)八釜(やかま)しう()ふない、389(おれ)身体(からだ)は、390信神(しんじん)堅固(けんご)なものだ。391(くび)から(した)()ういふ場合(ばあひ)天然的(てんねんてき)にビクとも(うご)かぬ一大(いちだい)特性(とくせい)を、392完全(くわんぜん)具備(ぐび)して御座(ござ)るのだよ』
393亀彦(かめひこ)(なに)()らず(ぐち)(ぬか)しよるのだ。394貴様(きさま)身体(しんたい)強直(きやうちよく)したな』
395駒彦(こまひこ)吾輩(わがはい)身心(しんしん)鞏固不抜(きようこふばつ)なものだ、396ビクとも(いた)さぬ(それがし)だ』
397亀彦(かめひこ)『ヤイ音公(おとこう)398貴様(きさま)なにマゴマゴしてるのだ。399二人(ふたり)(かたき)()たぬかい』
400音彦(おとひこ)(かたき)()てと()つたつて、401堅木(かたき)(どころ)か、402(まつ)()も、403(すぎ)()()えて()ないぢやないか。404(かた)きを()けて(やす)きに()くが処世(しよせい)要点(えうてん)だよ』
405美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、406モシモシお三人(さんにん)(さま)407あなた(さま)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(だけ)あつて、408随分(ずゐぶん)(かた)いお(かた)409あなたの肝腎(かんじん)(みたま)も、410霊肉(れいにく)一致(いつち)して(かた)くなつて(くだ)さらむ(こと)希望(きばう)いたします』
411亀彦(かめひこ)『エー()つときやがれ。412オーさうだ、413()(こと)(おも)()した、414神言(かみごと)だ。415悪魔(あくま)調伏(てうふく)唯一(ゆゐいつ)武器(ぶき)所持(しよぢ)して()るこの(はう)を、416ナント心得(こころえ)とる。417サアこれから言霊(ことたま)乱射(らんしや)だぞ。418生命(いのち)(をし)(やつ)は、419一時(ひととき)(はや)()げたがよからうぞ』
420美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、421あなたの言霊(ことたま)は、422三味線玉(さみせんだま)ですよ。423ソンナボンボン三味線(さみせん)でも、424神力(しんりき)(あら)はれますかな』
425亀彦(かめひこ)『エー八釜(やかま)しいワー、426最前(さいぜん)貴様(きさま)(うち)石門(せきもん)(ひら)いた、427現実的(げんじつてき)経験(けいけん)があるのだ。428吾輩(わがはい)言霊(ことたま)敬虔(けいけん)態度(たいど)(もつ)て、429経験(けいけん)(ため)聴聞(ちやうもん)(いた)せ』
430美人(びじん)『オホヽヽヽ、431どうぞ聴聞(ちやうもん)さして(くだ)さいませ。432(わらは)(ため)頂門(ちやうもん)一針(いつしん)433あなたの(ため)にも前門(ぜんもん)(おほかみ)後門(こうもん)(とら)434随分(ずゐぶん)御用心(ごようじん)なされませや』
435亀彦(かめひこ)『エー(ひと)馬鹿(ばか)にして()よる、436………オイ(おと)サン、437(こま)サン、438言霊(ことたま)一斉(いつせい)射撃(しやげき)だ。439鶴翼(かくよく)(ぢん)()つて、440一声(いつせい)天地(てんち)震憾(しんかん)し、441一音(いちおん)風雨雷霆(ふううらいてい)叱咤(しつた)する、442無限絶対力(むげんぜつたいりよく)天津祝詞(あまつのりと)太祝詞(ふとのりと)443善言美詞(ぜんげんびし)言霊(ことたま)発射(はつしや)だよ』
444音彦(おとひこ)『タ、445タ、446カ、447カ、448タカ、449ヒ、450ヒ、451ヒ、452コ、453ニ、454ホ、455ホカサレ、456ヒ、457ヒノデノ、458ワケニ、459ス、460ステラレ…………』
461亀彦(かめひこ)『オイ音公(おとこう)462(なに)(ぬか)しよるのだ、463高天原(たかあまはら)」を()ふのだぞ』
464音彦(おとひこ)『ナンだか()らないが、465自然的(しぜんてき)脱線(だつせん)するのだ』
466美人(びじん)『ホヽヽヽヽ、467モシモシ(おと)サン、468(かめ)サン、469(こま)サン、470あなた(がた)(なに)がお商売(しやうばい)御座(ござ)いますか』
471音彦(おとひこ)『いまさら(たづ)ねるに(およ)ばぬ、472勿体(もつたい)なくも、473三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)御一行(ごいつかう)だ。474この(はう)被面布(ひめんぷ)()()かぬか、475盲女(めくらをんな)()
476美人(びじん)被面布(ひめんぷ)は、477どこに御所持(ごしよぢ)御座(ござ)います、478(つむ)にも(かか)つて()らぬ(やう)ですが』
479 音公(おとこう)(あたま)()をあげて()て、
480音彦(おとひこ)『ヤア何時(いつ)()にか消滅(せうめつ)して(しま)ひよつた。481………オイ亀公(かめこう)482駒公(こまこう)483貴様等(きさまら)被面布(ひめんぷ)はどうした』
484(かめ)485(こま)『ヤア吾々(われわれ)何時(いつ)()にか、486過激(くわげき)労働(らうどう)をしたので、487磨滅(まめつ)して(しま)つたらしいワイ』
488美人(びじん)『ホヽヽヽそれでは、489三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)被免(ひめん)になりませう。490()(どく)さま』
491音彦(おとひこ)『エーけつたいの(わる)い、492一体(いつたい)此処(ここ)はどこだ。493モウ吾輩(わがはい)(かぶと)()ぐから、494魔性(ましやう)(をんな)495()五里霧中(ごりむちゆう)彷徨(さまよ)つては仕方(しかた)がない。496(あたま)からカブリなと()みなと、497勝手(かつて)にせい。498(おれ)身体(からだ)全部(ぜんぶ)貴様(きさま)(まか)した、499エー棄鉢(すてばち)だツ』
500美人(びじん)『ヤア三人(さんにん)のお(かた)501そこまで()つたら、502あなたの臍下丹田(さいかたんでん)も、503岩戸(いはと)(ひら)けました、504()改心(かいしん)して(くだ)さいました。505此処(ここ)はフル野ケ原(のがはら)(しこ)岩窟(いはや)中心点(ちうしんてん)506木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)経綸(けいりん)聖場(せいぢやう)507高照姫神(たかてるひめのかみ)堅磐常磐(かきはときは)(しづ)まり(たま)岩窟(いはや)第一(だいいち)(うづ)御舎(みあらか)御座(ござ)います。508サアサアこれから(わたし)先達(せんだつ)となつて、509この岩窟(いはや)探険(たんけん)首尾(しゆび)()終了(しうれう)させませう。510(けつ)して執着心(しふちやくしん)を、511(また)もや()たぬ(やう)に、512(いま)(こころ)になつて神業(しんげふ)参加(さんか)して(くだ)さい。513この(さき)種々(いろいろ)怪物(くわいぶつ)(あら)はれても、514(かなら)御心配(ごしんぱい)なされますな。515生命(いのち)()てると()御考(おかんが)へならば、516ドンナ難関(なんくわん)でも、517無事(ぶじ)通過(つうくわ)出来(でき)ますから………サア()(きま)つた以上(いじやう)は、518一時(いつとき)(はや)当館(たうやかた)御出立(ごしゆつたつ)(あそ)ばして、519(しこ)岩窟(いはや)修業場(しうげふば)巡回(じゆんくわい)して(くだ)さい。520(いづ)()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)にも、521その()方々(かたがた)にも、522この岩窟内(がんくつない)御対面(ごたいめん)出来(でき)ませう、523左様(さやう)なら』
524徐々(しづしづ)(ふすま)(ひら)いて(おく)()姿(すがた)(かく)したりける。
525音彦(おとひこ)『アヽ随分(ずゐぶん)吾々(われわれ)身魂(みたま)は、526種々(いろいろ)残滓物(ざんさぶつ)蓄積(ちくせき)してると()えて、527散々(さんざん)()()はされたが、528(なん)だか(うま)(かは)つた(やう)心持(こころもち)になつた。529気分(きぶん)晴々(せいせい)として()た、530サア(これ)から(しこ)岩窟(いはや)探険(たんけん)だ。531あまり()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)依頼(たより)にするものだから、532(めう)幻覚(げんかく)(おこ)したり、533(まよ)うたのだ。534(あらた)めて神言(かみごと)奏上(そうじやう)し、535岩窟(いはや)探険(たんけん)出掛(でかけ)ることとしようかい』
536(かめ)537(こま)左様(さやう)御座(ござ)います。538結構(けつこう)さまで御座(ござ)います。539(つつし)んでお(とも)(いた)しませう』
540音彦(おとひこ)『アヽあなた(がた)も、541(これ)善言美詞(ぜんげんびし)言霊(ことたま)使(つか)へる(やう)になつて()ました、542(わたくし)もどうぞあなた(がた)のお(ちから)()つて、543(とも)岩窟(いはや)修業(しうげふ)をさして(いただ)きませう。544サア(みな)さま(まゐ)りませう』
545(いま)までの野卑(やひ)言葉(ことば)(あらた)め、546(こころ)より清々(せいせい)として、547三人(さんにん)岩窟(いはや)探険(たんけん)()かける(こと)となりける。
548大正一一・三・二一 旧二・二三 松村真澄録)
   
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