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霊界物語
如意宝珠(第13~24巻)
第13巻(子の巻)
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凡例
総説
第1篇 勝利光栄
第1章 言霊開
第2章 波斯の海
第3章 波の音
第4章 夢の幕
第5章 同志打
第6章 逆転
第2篇 洗礼旅行
第7章 布留野原
第8章 醜の窟
第9章 火の鼠
第3篇 探険奇聞
第10章 巌窟
第11章 怪しの女
第12章 陥穽
第13章 上天丸
第4篇 奇窟怪巌
第14章 蛙船
第15章 蓮花開
第16章 玉遊
第17章 臥竜姫
第18章 石門開
第19章 馳走の幕
第20章 宣替
第21章 本霊
第5篇 膝栗毛
第22章 高加索詣
第23章 和解
第24章 大活躍
信天翁(三)
余白歌
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> 第4篇 奇窟怪巌 > 第16章 玉遊
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(B)
(N)
臥竜姫 >>>
第一六章
玉遊
(
たまあそび
)
〔五四二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻
篇:
第4篇 奇窟怪巌
よみ(新仮名遣い):
きくつかいがん
章:
第16章 玉遊
よみ(新仮名遣い):
たまあそび
通し章番号:
542
口述日:
1922(大正11)年03月20日(旧02月22日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年10月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
三人(音彦、亀彦、駒彦)が進んで行くと、赤白のゴム毬のようなものが上下左右に浮動していた。毬はどんどん増えていく。
音彦が毬に向かって怒鳴りたてると、玉の中でもっとも大きなものに、目鼻口が現れて、笑い出した。玉は、三人に天の声を聞け、と諭すが、三人は聞く耳を持たずに玉の言うことを非難したり嘲笑したりしている。
玉はついに手足を伸ばし、他の小玉と一緒になって、いっせいに三人に打ってかかった。頭をしたたかに打たれたと思った瞬間、三人は夢から覚めた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-11-26 18:03:29
OBC :
rm1316
愛善世界社版:
189頁
八幡書店版:
第3輯 99頁
修補版:
校定版:
190頁
普及版:
81頁
初版:
ページ備考:
001
明
(
あか
)
るくなつた
道
(
みち
)
を
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
足
(
あし
)
を
早
(
はや
)
めて
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
002
前方
(
ぜんぱう
)
に
当
(
あた
)
つて
赤白
(
あかしろ
)
の
護謨毬
(
ごむまり
)
の
様
(
やう
)
なもの
上下
(
じやうげ
)
左右
(
さいう
)
に
浮動
(
ふどう
)
廻転
(
くわいてん
)
してゐる。
003
音彦
(
おとひこ
)
は
目敏
(
めざと
)
く
之
(
これ
)
を
眺
(
なが
)
め、
004
音彦
(
おとひこ
)
『ヤア
駒彦
(
こまひこ
)
、
005
又
(
また
)
面白
(
おもしろ
)
いぞ。
006
先
(
さき
)
を
見
(
み
)
よ、
007
魔窟
(
まくつ
)
の
魔神
(
まがみ
)
が
玉突
(
たまつき
)
をやつてるわ』
008
亀彦
(
かめひこ
)
『オー、
009
あれや
野球戦
(
やきうせん
)
だ、
010
流石
(
さすが
)
は
魔窟
(
まくつ
)
だな、
011
味
(
あぢ
)
な
事
(
こと
)
をやりよるわ。
012
此
(
この
)
次
(
つぎ
)
には
又
(
また
)
ダンスの
余興
(
よきよう
)
が
見
(
み
)
られるかも
知
(
し
)
れないぞ。
013
文明
(
ぶんめい
)
の
空気
(
くうき
)
は
山
(
やま
)
の
谷々
(
たにだに
)
はおろか、
014
斯様
(
かやう
)
な
地底
(
ちてい
)
の
巌窟
(
がんくつ
)
内
(
ない
)
迄
(
まで
)
もゆき
亘
(
わた
)
つてゐるのだね』
015
音彦
(
おとひこ
)
『マア
一寸
(
ちよつと
)
ここらで
腰
(
こし
)
を
下
(
おろ
)
して
見物
(
けんぶつ
)
し
乍
(
なが
)
ら
臨時
(
りんじ
)
将校
(
しやうかう
)
会議
(
くわいぎ
)
を
開
(
ひら
)
いて、
016
その
結果
(
けつくわ
)
吾々
(
われわれ
)
も
魔神
(
まがみ
)
の
打球会
(
だきうくわい
)
に
参加
(
さんか
)
するかせないかを
決定
(
けつてい
)
したら
如何
(
どう
)
だ』
017
亀彦
(
かめひこ
)
『
三
(
さん
)
人
(
にん
)
では
将校
(
しやうかう
)
会議
(
くわいぎ
)
も
良
(
い
)
い
加滅
(
かげん
)
なものだな。
018
何
(
なに
)
は
兎
(
と
)
もあれ、
019
ゆつくりと
見物
(
けんぶつ
)
する
事
(
こと
)
に
仕様
(
しやう
)
かい。
020
ヤアヤア
殖
(
ふ
)
えるわ
殖
(
ふ
)
えるわ、
021
沢山
(
たくさん
)
な
毬
(
まり
)
が
現
(
あら
)
はれた、
022
十
(
じふ
)
が
二十
(
にじふ
)
になり、
023
二十
(
にじふ
)
が
四十
(
しじふ
)
になり、
024
四十
(
しじふ
)
が
八十
(
はちじふ
)
になり、
025
八十
(
はちじふ
)
が
百六十
(
ひやくろくじふ
)
になり、
026
百六十
(
ひやくろくじふ
)
が
三百
(
さんびやく
)
二十
(
にじふ
)
になり……』
027
音彦
(
おとひこ
)
『コラコラ、
028
貴様
(
きさま
)
はコンナ
処
(
ところ
)
で
算術
(
さんじゆつ
)
の
稽古
(
けいこ
)
でもするのか』
029
亀彦
(
かめひこ
)
『ヤア
会計
(
くわいけい
)
検査院
(
けんさゐん
)
へ
決算
(
けつさん
)
報告
(
はうこく
)
をする
必要
(
ひつえう
)
があるから、
030
遺漏
(
ゐろう
)
ない
様
(
やう
)
に
十分
(
じふぶん
)
のベストを
尽
(
つく
)
して
居
(
ゐ
)
るのだ。
031
会計
(
くわいけい
)
検査官
(
けんさくわん
)
も
骨
(
ほね
)
の
折
(
を
)
れたものだ』
032
音彦
(
おとひこ
)
『それは
数十万
(
すふじふまん
)
年
(
ねん
)
後
(
ご
)
の
豆人間
(
まめにんげん
)
のする
事
(
こと
)
だ。
033
吾々
(
われわれ
)
は
神代
(
じんだい
)
の
英雄
(
えいゆう
)
豪傑
(
がうけつ
)
だ。
034
ソンナ
取越
(
とりこし
)
苦労
(
ぐらう
)
はやめて
現実
(
げんじつ
)
的
(
てき
)
活動
(
くわつどう
)
をやらなくてはならぬでは
無
(
な
)
いか』
035
亀彦
(
かめひこ
)
『
智識
(
ちしき
)
の
宝庫
(
はうこ
)
とも
言
(
い
)
ふべき
亀
(
かめ
)
サンは、
036
万
(
まん
)
年
(
ねん
)
の
先
(
さき
)
まで
前途
(
ぜんと
)
を
達観
(
たつくわん
)
してるから、
037
天眼通
(
てんがんつう
)
に
映
(
えい
)
じて
仕方
(
しかた
)
がない。
038
コンナ
神秘
(
しんぴ
)
的
(
てき
)
な
事
(
こと
)
は
貴公
(
きこう
)
等
(
ら
)
には
諒解
(
りやうかい
)
出来
(
でき
)
まいが、
039
然
(
しか
)
し
原始
(
げんし
)
的
(
てき
)
で
頭脳
(
づなう
)
の
発達
(
はつたつ
)
せない
宣伝使
(
せんでんし
)
には
無理
(
むり
)
もないワイ』
040
駒彦
(
こまひこ
)
『
貴様
(
きさま
)
は
如何
(
どう
)
してもウラル
教
(
けう
)
の
垢
(
あか
)
が
脱
(
ぬ
)
けないから
直
(
すぐ
)
に
物質
(
ぶつしつ
)
的
(
てき
)
の
智識
(
ちしき
)
を
出
(
だ
)
したがるのだ。
041
神代
(
じんだい
)
には
計算
(
けいさん
)
等
(
など
)
は
必要
(
ひつえう
)
が
無
(
な
)
い。
042
神
(
かみ
)
は
無形
(
むけい
)
に
見
(
み
)
、
043
無声
(
むせい
)
に
聞
(
き
)
き、
044
無算
(
むさん
)
に
数
(
かぞ
)
へ
給
(
たま
)
ふものだ。
045
ソンナ
時代
(
じだい
)
に
適合
(
あ
)
はぬ
前後
(
あとさき
)
の
そろばん
様
(
やう
)
な、
046
迂遠
(
うゑん
)
な
事
(
こと
)
は
没
(
ぼつ
)
にした
方
(
はう
)
が
面倒
(
めんだう
)
臭
(
くさ
)
くなくて
良
(
よ
)
からう』
047
亀彦
(
かめひこ
)
『フト
不成立
(
ふせいりつ
)
の
問題
(
もんだい
)
を
提出
(
ていしゆつ
)
して
非難
(
ひなん
)
の
焦点
(
せうてん
)
となつて
仕舞
(
しま
)
つた。
048
ヤア
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い。
049
本案
(
ほんあん
)
は
撤回
(
てつくわい
)
します』
050
音彦
(
おとひこ
)
『
撤回
(
てつくわい
)
も
何
(
なに
)
もあるものか、
051
吾々
(
われわれ
)
は
白紙
(
はくし
)
主義
(
しゆぎ
)
だ。
052
ソンナ
愚案
(
ぐあん
)
は
忽
(
たちま
)
ち
握
(
にぎ
)
り
潰
(
つぶ
)
しだ』
053
亀彦
(
かめひこ
)
『それでも
上院
(
じやうゐん
)
は
如何
(
どう
)
する
積
(
つも
)
りだ。
054
ヒヒヽヽヽ』
055
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
又
(
また
)
もや
立
(
た
)
つて
幾百
(
いくひやく
)
とも
数
(
かぞ
)
へ
尽
(
つ
)
くせぬ
玉
(
たま
)
の
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
に
浮動
(
ふどう
)
廻転
(
くわいてん
)
する
中心
(
ちうしん
)
目
(
め
)
がけて
驀
(
まつしぐら
)
に
進撃
(
しんげき
)
せむと
一決
(
いつけつ
)
し、
056
音彦
(
おとひこ
)
は
先頭
(
せんとう
)
に
立
(
た
)
つて、
057
音彦
(
おとひこ
)
『ヤイ、
058
選手
(
せんしゆ
)
も
居
(
を
)
らぬのに
玉
(
たま
)
ばかり
何
(
なん
)
だ。
059
コンナ
処
(
ところ
)
で
民衆
(
みんしう
)
運動
(
うんどう
)
を
開始
(
かいし
)
しよつて
良
(
よ
)
い
加減
(
かげん
)
に
廃
(
や
)
めないか、
060
不穏当
(
ふをんたう
)
だぞ』
061
亀彦
(
かめひこ
)
『ヤア
此奴
(
こいつ
)
、
062
中々
(
なかなか
)
野球
(
やきう
)
にしては
大
(
おほ
)
きいなり、
063
重
(
おも
)
たい
玉
(
たま
)
だ。
064
此奴
(
こいつ
)
は
石玉
(
いしだま
)
だ。
065
うつかり
衝突
(
しようとつ
)
でも
仕様
(
しやう
)
ものなら
大変
(
たいへん
)
だ。
066
ヤイ
数多
(
かずおほ
)
い
化
(
ば
)
け
玉
(
だま
)
、
067
この
亀
(
かめ
)
サンの
言霊
(
ことたま
)
と
競争
(
きやうさう
)
だ。
068
如何
(
どう
)
だ、
069
屏息
(
へいそく
)
するか』
070
玉
(
たま
)
の
中
(
うち
)
の
最
(
さい
)
巨大
(
きよだい
)
なるもの
忽
(
たちま
)
ち
目
(
め
)
、
071
鼻
(
はな
)
、
072
口
(
くち
)
、
073
現
(
あら
)
はれて、
074
巨大の玉
『アハヽヽヽヽ、
075
玉
(
たま
)
げたか、
076
玉
(
たま
)
らぬか』
077
亀彦
(
かめひこ
)
『ヨウ、
078
矢張
(
やつぱり
)
醜
(
しこ
)
の
巌窟
(
いはや
)
式
(
しき
)
だ。
079
貴様
(
きさま
)
一箇
(
いつこ
)
丈
(
だ
)
けでは
興
(
きよう
)
が
尠
(
すくな
)
い。
080
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
一斉
(
いつせい
)
に
目
(
め
)
、
081
鼻
(
はな
)
、
082
口
(
くち
)
を
現
(
あら
)
はせ』
083
巨大の玉
『
御
(
ご
)
註文
(
ちゆうもん
)
とあれば
幾百万
(
いくひやくまん
)
でも
現
(
あら
)
はれて
見
(
み
)
せてやるぞ』
084
亀彦
(
かめひこ
)
『
貴様
(
きさま
)
は
螢
(
ほたる
)
の
燐
(
りん
)
の
様
(
やう
)
な
奴
(
やつ
)
だ。
085
何程
(
いくら
)
にでも
砕
(
くだ
)
けよるのだな。
086
一体
(
いつたい
)
全体
(
ぜんたい
)
何物
(
なにもの
)
だ。
087
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
たま
たまの
御
(
ご
)
探険
(
たんけん
)
だ。
088
玉
(
たま
)
を
飾
(
かざ
)
つて
歓迎
(
くわんげい
)
するのか、
089
それとも
俺
(
おれ
)
達
(
たち
)
の
御
(
ご
)
威勢
(
ゐせい
)
に
恐
(
おそ
)
れて、
090
こいつは
たま
らんと
言
(
い
)
ふので
騒
(
さわ
)
ぐのか。
091
眼
(
め
)
の
玉
(
たま
)
の
飛
(
と
)
び
出
(
で
)
る
様
(
やう
)
な
目
(
め
)
に
会
(
あ
)
はねばならぬぞ。
092
胆玉
(
きもたま
)
が
デングリ
返
(
かへ
)
るぞ、
093
オイ
玉公
(
たまこう
)
、
094
返答
(
へんたふ
)
は
如何
(
どう
)
だ』
095
巨大
(
きよだい
)
の
玉
(
たま
)
は『ウフヽヽヽヽヽイヒヽヽヽ』を
連続
(
れんぞく
)
してゐる。
096
亀彦
(
かめひこ
)
『ヤア
怪体
(
けつたい
)
な
奴
(
やつ
)
だ。
097
旅
(
たび
)
をして
居
(
を
)
れば
偶
(
たま
)
にはコンナ
事
(
こと
)
も
慰
(
なぐさ
)
みになつて
良
(
い
)
いが、
098
斯
(
こ
)
う
沢山
(
たくさん
)
にやつて
来
(
き
)
よると
五月蝿
(
うるさ
)
くて
堪
(
たま
)
らぬワイ。
099
一体
(
いつたい
)
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
の
目的
(
もくてき
)
は
那辺
(
なへん
)
に
在
(
あ
)
るのだ。
100
神
(
かみ
)
に
代
(
かは
)
つて
世界
(
せかい
)
を
救済
(
きうさい
)
する
天下
(
てんか
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
だ。
101
何
(
なん
)
でも
不平
(
ふへい
)
な
事
(
こと
)
があれば、
102
俺
(
おれ
)
に
遠慮
(
ゑんりよ
)
は
要
(
い
)
らぬ、
103
逐一
(
ちくいつ
)
開陳
(
かいちん
)
したが
良
(
よ
)
からうぞ』
104
巨大の玉
『
吾輩
(
わがはい
)
は
何
(
なん
)
にも
欲
(
ほ
)
しくない、
105
普通
(
ふつう
)
選挙
(
せんきよ
)
の
玉
(
たま
)
が
欲
(
ほ
)
しさに、
106
斯
(
か
)
う
皆
(
みな
)
の
霊魂
(
みたま
)
が
一団
(
いちだん
)
となつて
活動
(
くわつどう
)
してゐるのだ』
107
音彦
(
おとひこ
)
『
貴様
(
きさま
)
は
共産
(
きやうさん
)
主義
(
しゆぎ
)
だな。
108
仰山
(
ぎやうさん
)
らしい
隊
(
たい
)
を
組
(
く
)
んで
其
(
その
)
態
(
ざま
)
は
何
(
なん
)
だ。
109
何故
(
なぜ
)
代表者
(
だいへうしや
)
を
選定
(
せんてい
)
して
交渉
(
かうせふ
)
せないのか』
110
巨大
(
きよだい
)
の
玉
(
たま
)
『
盲目
(
めくら
)
、
111
聾
(
つんぼ
)
計
(
ばか
)
りだから
三
(
さん
)
人
(
にん
)
や
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
代表者
(
だいへうしや
)
が
言
(
い
)
つたつて
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
の
目
(
め
)
には
着
(
つ
)
きはせない。
112
それだから
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
多数
(
たすう
)
の
団体
(
だんたい
)
を
組
(
く
)
んで
目
(
め
)
に
留
(
と
)
まる
様
(
やう
)
に、
113
聞
(
きこ
)
える
様
(
やう
)
に
甲声
(
かんごゑ
)
をあげて
団体
(
だんたい
)
運動
(
うんどう
)
を
開始
(
かいし
)
してるのだ。
114
之
(
これ
)
だけ
大勢
(
おほぜい
)
の
玉
(
たま
)
が
叫
(
さけ
)
んで
居
(
を
)
るのに
貴様
(
きさま
)
の
耳
(
みみ
)
には
這入
(
はい
)
りはしまい』
115
亀彦
(
かめひこ
)
『
何
(
なん
)
だ、
116
蚊
(
か
)
の
泣
(
な
)
く
様
(
やう
)
なチツポケな
声
(
こゑ
)
を
何万
(
なんまん
)
集
(
あつ
)
めたつて、
117
吾々
(
われわれ
)
の
耳
(
みみ
)
に
進入
(
しんにふ
)
するものか。
118
第一
(
だいいち
)
俺
(
おれ
)
等
(
ら
)
は
鼓膜
(
こまく
)
がすつかり
麻痺
(
まひ
)
して
居
(
ゐ
)
るから、
119
もつと
大
(
おほ
)
きな
声
(
こゑ
)
で
大声
(
たいせい
)
叱呼
(
しつこ
)
せないか』
120
巨大
(
きよだい
)
の
玉
(
たま
)
『
大声
(
たいせい
)
俚耳
(
りじ
)
に
入
(
い
)
らずと
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
がある。
121
天
(
てん
)
の
声
(
こゑ
)
が
貴様
(
きさま
)
の
耳
(
みみ
)
には
入
(
い
)
らぬか』
122
亀彦
(
かめひこ
)
『
貂
(
てん
)
の
声
(
こゑ
)
か
鼬
(
いたち
)
の
声
(
こゑ
)
か
知
(
し
)
らぬが、
123
ソンナ
事
(
こと
)
騒
(
さわ
)
ぐよりも
鼬
(
いたち
)
の
最後屁
(
さいごべ
)
を
放
(
へ
)
らぬ
様
(
やう
)
に
気
(
き
)
をつけたが
良
(
よ
)
からうぞ。
124
糞蝿
(
くそばい
)
の
様
(
やう
)
に
臭
(
くさ
)
いものを
嗅
(
か
)
ぎ
出
(
だ
)
しよつてブンブンと
跳
(
は
)
ね
廻
(
まは
)
つても、
125
元
(
もと
)
が
蝿
(
はい
)
だから
敗北
(
はいぼく
)
するのは
当然
(
たうぜん
)
だ。
126
どうせ
優勝
(
いうしよう
)
劣敗
(
れつぱい
)
、
127
強
(
つよ
)
い
者
(
もの
)
の
強
(
つよ
)
い、
128
弱
(
よわ
)
い
者
(
もの
)
の
弱
(
よわ
)
い
現代
(
げんだい
)
だからジタバタしても
駄目
(
だめ
)
だよ。
129
正当
(
せいたう
)
な
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
は
排斥
(
はいせき
)
されるものだ。
130
貴様
(
きさま
)
は
時代
(
じだい
)
に
不忠実
(
ふちうじつ
)
な
奴
(
やつ
)
だ。
131
処世法
(
しよせいほふ
)
を
解
(
かい
)
せない
馬鹿者
(
ばかもの
)
だ。
132
アハヽヽヽヽ』
133
巨大
(
きよだい
)
な
玉
(
たま
)
は、
134
目
(
め
)
を
怒
(
いか
)
らし
眉毛
(
まゆげ
)
を
逆立
(
さかだ
)
て、
135
鼻息
(
はないき
)
荒
(
あら
)
く
手足
(
てあし
)
を
ニユウ
と
出
(
だ
)
し
拳骨
(
げんこつ
)
を
固
(
かた
)
め、
136
巨大の玉
『
皆
(
みな
)
の
奴
(
やつ
)
、
137
コラコラ
皆
(
みな
)
これから
直接
(
ちよくせつ
)
行動
(
かうどう
)
だ』
138
と
亀彦
(
かめひこ
)
に
向
(
むか
)
つて
四方
(
しはう
)
八方
(
はつぱう
)
より
打
(
う
)
つてかかる。
139
亀彦
(
かめひこ
)
は
蠑螺
(
さざえ
)
の
如
(
ごと
)
き
拳骨
(
げんこつ
)
に
頭蓋骨
(
づがいこつ
)
をしたたかに
打
(
う
)
たれて
アツ
と
言
(
い
)
うた
途端
(
とたん
)
に
夢
(
ゆめ
)
は
覚
(
さ
)
めた。
140
亀彦
(
かめひこ
)
『ヤアコンナ
処
(
ところ
)
にコクリコクリと
舟
(
ふね
)
を
漕
(
こ
)
いで
居
(
ゐ
)
たワイ。
141
オイ
音
(
おと
)
サン、
142
駒
(
こま
)
サン
尻
(
しり
)
に
白根
(
しろね
)
が
下
(
お
)
りた
様
(
やう
)
だ。
143
良
(
い
)
い
加減
(
かげん
)
に
立
(
た
)
つて
強行
(
きやうかう
)
的
(
てき
)
前進
(
ぜんしん
)
を
続
(
つづ
)
けようかな』
144
(
大正一一・三・二〇
旧二・二二
北村隆光
録)
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