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霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第31巻(午の巻)
序歌
総説
第1篇 千状万態
第1章 主一無適
第2章 大地震
第3章 救世神
第4章 不知恋
第5章 秋鹿の叫
第6章 女弟子
第2篇 紅裙隊
第7章 妻の選挙
第8章 人獣
第9章 誤神託
第10章 噂の影
第11章 売言買辞
第12章 冷い親切
第13章 姉妹教
第3篇 千里万行
第14章 樹下の宿
第15章 丸木橋
第16章 天狂坊
第17章 新しき女
第18章 シーズンの流
第19章 怪原野
第20章 脱皮婆
第21章 白毫の光
第4篇 言霊将軍
第22章 神の試
第23章 化老爺
第24章 魔違
第25章 会合
余白歌
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> 第1篇 千状万態 > 第1章 主一無適
<<< 総説
(B)
(N)
大地震 >>>
第一章
主一
(
しゆいつ
)
無適
(
むてき
)
〔八六七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第31巻 海洋万里 午の巻
篇:
第1篇 千状万態
よみ(新仮名遣い):
せんじょうばんたい
章:
第1章 主一無適
よみ(新仮名遣い):
しゅいつむてき
通し章番号:
867
口述日:
1922(大正11)年08月18日(旧06月26日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年9月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-02-25 17:52:30
OBC :
rm3101
愛善世界社版:
7頁
八幡書店版:
第6輯 43頁
修補版:
校定版:
7頁
普及版:
2頁
初版:
ページ備考:
001
千早振
(
ちはやぶる
)
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より
002
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
のエルサレムに
003
天津
(
あまつ
)
御神
(
みかみ
)
の
神言
(
みこと
)
もて
004
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
は
005
普
(
あまね
)
く
世人
(
よびと
)
を
救
(
すく
)
はむと
006
野立彦
(
のだちのひこ
)
と
現
(
あら
)
はれまし
007
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
神御霊
(
かむみたま
)
は
008
野立姫
(
のだちのひめ
)
と
現
(
あら
)
はれて
009
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
とを
兼
(
か
)
ね
玉
(
たま
)
ひ
010
百
(
もも
)
の
神人
(
かみびと
)
草木
(
くさき
)
まで
011
安
(
やす
)
きに
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
くべく
012
心
(
こころ
)
を
千々
(
ちぢ
)
に
配
(
くば
)
りまし
013
埴安彦
(
はにやすひこ
)
や
埴安姫
(
はにやすひめ
)
の
014
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれて
015
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
に
三五
(
あななひ
)
の
016
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
樹
(
た
)
て
玉
(
たま
)
ひ
017
救
(
すく
)
ひの
道
(
みち
)
を
宣
(
の
)
り
玉
(
たま
)
ふ
018
此
(
この
)
御教
(
みをしへ
)
を
朝夕
(
あさゆふ
)
に
019
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
へる
天教山
(
てんけうざん
)
の
020
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
021
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
珍御子
(
うづみこ
)
が
022
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
023
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
神業
(
かむわざ
)
を
024
輔
(
たす
)
け
玉
(
たま
)
ひて
世
(
よ
)
に
広
(
ひろ
)
く
025
開
(
ひら
)
き
玉
(
たま
)
ふぞ
尊
(
たふと
)
けれ
026
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
027
根別
(
ねわけ
)
の
国
(
くに
)
と
名
(
な
)
に
負
(
お
)
ひし
028
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
の
中心地
(
ちうしんち
)
029
綾
(
あや
)
の
高天
(
たかま
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
に
030
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
は
031
暫
(
しば
)
し
隠
(
かく
)
れて
四尾山
(
よつをやま
)
032
国武彦
(
くにたけひこ
)
と
名
(
な
)
を
替
(
か
)
へて
033
五六七
(
みろく
)
の
御世
(
みよ
)
を
来
(
きた
)
さむと
034
桶伏山
(
をけふせやま
)
の
片
(
かた
)
ほとり
035
厳
(
いづ
)
と
瑞
(
みづ
)
との
神御霊
(
かむみたま
)
036
玉照彦
(
たまてるひこ
)
や
玉照姫
(
たまてるひめ
)
を
037
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
神司
(
かむづかさ
)
と
038
定
(
さだ
)
め
玉
(
たま
)
ひて
三五
(
あななひ
)
の
039
教
(
をしへ
)
の
庭
(
には
)
を
開
(
ひら
)
かせつ
040
言依別
(
ことよりわけ
)
の
瑞御霊
(
みづみたま
)
を
041
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
教主
(
けうしゆ
)
とし
042
西
(
にし
)
の
神都
(
しんと
)
はエルサレム
043
東
(
ひがし
)
の
神都
(
しんと
)
は
桶伏
(
をけふせ
)
の
044
霊山
(
れいざん
)
会場
(
ゑぢやう
)
の
神
(
かみ
)
の
山
(
やま
)
045
太
(
ふと
)
く
建
(
た
)
てたる
神柱
(
かむばしら
)
046
緯
(
よこ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
047
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
をば
048
道
(
みち
)
の
教主
(
けうしゆ
)
と
任
(
ま
)
け
玉
(
たま
)
ひ
049
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
を
養
(
やしな
)
ひて
050
自凝島
(
おのころじま
)
を
初
(
はじめ
)
とし
051
国
(
くに
)
の
八十国
(
やそくに
)
八十島
(
やそしま
)
を
052
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御恵
(
みめぐ
)
みの
053
光
(
ひか
)
りに
照
(
て
)
らし
露
(
つゆ
)
あたへ
054
曇
(
くも
)
り
切
(
き
)
つたる
現世
(
うつしよ
)
を
055
寂光
(
じやくくわう
)
浄土
(
じやうど
)
の
天国
(
てんごく
)
に
056
造
(
つく
)
り
成
(
な
)
さむと
千万
(
ちよろづ
)
に
057
いそしみ
玉
(
たま
)
ふ
有難
(
ありがた
)
さ
058
教司
(
をしへつかさ
)
の
其
(
その
)
一人
(
ひとり
)
059
中
(
なか
)
にも
清
(
きよ
)
き
神司
(
かむづかさ
)
060
国依別
(
くによりわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
は
061
教主
(
けうしゆ
)
の
後
(
あと
)
に
従
(
したが
)
ひて
062
自凝島
(
おのころじま
)
を
出立
(
しゆつたつ
)
し
063
神
(
かみ
)
のまにまに
和田
(
わだ
)
の
原
(
はら
)
064
荒浪
(
あらなみ
)
分
(
わ
)
けてやうやうに
065
海
(
うみ
)
に
浮
(
うか
)
べる
高砂
(
たかさご
)
の
066
テルの
港
(
みなと
)
に
上陸
(
じやうりく
)
し
067
夜
(
よ
)
を
日
(
ひ
)
に
継
(
つ
)
いで
三倉山
(
みくらやま
)
の
068
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
祀
(
まつ
)
りたる
069
祠
(
ほこら
)
に
二人
(
ふたり
)
は
参拝
(
さんぱい
)
し
070
飢
(
うゑ
)
に
迫
(
せま
)
りし
国人
(
くにびと
)
を
071
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
けて
人々
(
ひとびと
)
に
072
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
と
崇
(
あが
)
められ
073
教主
(
けうしゆ
)
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
は
074
袂
(
たもと
)
を
分
(
わか
)
ちウヅの
国
(
くに
)
075
末子
(
すゑこ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
現
(
あ
)
れませる
076
都
(
みやこ
)
をさして
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く。
077
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
りし
国依別
(
くによりわけ
)
は
078
軽生
(
けいせい
)
重死
(
ぢうし
)
のウラル
教
(
けう
)
が
079
無道
(
ぶだう
)
極
(
きは
)
まる
迷信
(
めいしん
)
を
080
打破
(
だは
)
し
尽
(
つく
)
して
潔
(
いさぎよ
)
く
081
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
立
(
た
)
ちてヒルの
国
(
くに
)
082
桜
(
さくら
)
の
花
(
はな
)
もチルの
里
(
さと
)
083
夜
(
よる
)
の
荒
(
あら
)
シの
森蔭
(
もりかげ
)
に
084
辿
(
たど
)
りて
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
め
居
(
ゐ
)
る
085
時
(
とき
)
しもあれやウラル
教
(
けう
)
086
乱
(
みだ
)
れ
散
(
ち
)
りたる
信徒
(
まめひと
)
を
087
集
(
あつ
)
めて
再
(
ふたた
)
び
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
り
088
国依別
(
くによりわけ
)
を
十重
(
とへ
)
二十重
(
はたへ
)
に
089
囲
(
かこ
)
みて
生命
(
いのち
)
を
奪
(
うば
)
ひ
取
(
と
)
り
090
三五教
(
あななひけう
)
を
根底
(
こんてい
)
より
091
殲滅
(
せんめつ
)
せむと
襲
(
おそ
)
ひ
来
(
く
)
る
092
醜
(
しこ
)
の
魔神
(
まがみ
)
を
悉
(
ことごと
)
く
093
珍
(
うづ
)
の
神術
(
みわざ
)
に
蹴散
(
くゑち
)
らし
094
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
095
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
まつ
)
る
折
(
をり
)
もあれ
096
キジとマチとの
二人
(
ふたり
)
の
男
(
をとこ
)
097
国依別
(
くによりわけ
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
098
慕
(
した
)
ひて
茲
(
ここ
)
に
走
(
は
)
せ
来
(
きた
)
り
099
師弟
(
してい
)
の
約
(
やく
)
を
結
(
むす
)
びつつ
100
日暮
(
ひぐら
)
シ
河
(
がは
)
の
土堤
(
どて
)
の
辺
(
へ
)
に
101
進
(
すす
)
む
折
(
をり
)
しもウラル
教
(
けう
)
の
102
アナン、ユーズの
両人
(
りやうにん
)
は
103
数多
(
あまた
)
の
部下
(
ぶか
)
を
引率
(
いんそつ
)
し
104
剣
(
つるぎ
)
や
竹槍
(
たけやり
)
を
携
(
たづさ
)
へて
105
ヒルの
都
(
みやこ
)
に
三五
(
あななひ
)
の
106
教
(
をしへ
)
を
伝
(
つた
)
ふ
神司
(
かむづかさ
)
107
楓別
(
かえでわけの
)
命
(
みこと
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
を
108
夜陰
(
やいん
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
蹂躙
(
じうりん
)
し
109
打破
(
うちやぶ
)
らむと
進
(
すす
)
み
来
(
く
)
る
110
此
(
この
)
一隊
(
いつたい
)
に
出会
(
しゆつくわい
)
し
111
キジとマチとの
両人
(
りやうにん
)
は
112
国依別
(
くによりわけ
)
の
司
(
つかさ
)
より
113
鎮魂
(
ちんこん
)
帰神
(
きしん
)
言霊
(
ことたま
)
の
114
幽玄
(
いうげん
)
微妙
(
びめう
)
の
神力
(
しんりき
)
を
115
完美
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
授
(
さづ
)
けられ
116
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
むで
河
(
かは
)
の
辺
(
べ
)
を
117
進
(
すす
)
みて
来
(
きた
)
る
魔軍
(
まいくさ
)
に
118
向
(
むか
)
つて
言霊
(
ことたま
)
打出
(
うちだ
)
せば
119
不意
(
ふい
)
を
打
(
う
)
たれて
敵軍
(
てきぐん
)
は
120
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
逃
(
に
)
げて
行
(
ゆ
)
く
121
茲
(
ここ
)
に
三人
(
みたり
)
は
夜
(
よ
)
の
道
(
みち
)
を
122
スタスタ
進
(
すす
)
みアラシカの
123
険
(
けは
)
しき
峠
(
たうげ
)
を
攣登
(
よぢのぼ
)
り
124
東北
(
とうほく
)
指
(
さ
)
して
降
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く
125
道
(
みち
)
の
片方
(
かたへ
)
の
古社
(
ふるやしろ
)
126
楠
(
くす
)
の
古木
(
こぼく
)
の
天
(
てん
)
を
摩
(
ま
)
し
127
聳
(
そそ
)
り
立
(
た
)
ちたる
木下蔭
(
こしたかげ
)
128
額
(
ぬか
)
づき
拝
(
をが
)
む
人影
(
ひとかげ
)
を
129
認
(
みと
)
めて
近
(
ちか
)
づき
伺
(
うかが
)
へば
130
ウラルの
道
(
みち
)
の
神司
(
かむづかさ
)
131
エスの
娘
(
むすめ
)
と
聞
(
き
)
きしより
132
キジは
言葉
(
ことば
)
も
柔
(
やはら
)
かく
133
親切
(
しんせつ
)
こめて
問
(
と
)
ひ
糺
(
ただ
)
し
134
茲
(
ここ
)
に
様子
(
やうす
)
を
詳
(
まつぶ
)
さに
135
明
(
あきら
)
め
尽
(
つく
)
し
両人
(
りやうにん
)
は
136
国依別
(
くによりわけ
)
に
相別
(
あひわか
)
れ
137
日暮
(
ひぐら
)
シ
山
(
やま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
138
囚
(
とら
)
はれ
苦
(
くる
)
しむエスの
身
(
み
)
を
139
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
助
(
たす
)
けむと
140
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
むで
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く
141
国依別
(
くによりわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
142
エスの
娘
(
むすめ
)
に
従
(
したが
)
ひて
143
アラシカ
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
なる
144
エスが
館
(
やかた
)
に
立
(
た
)
ち
向
(
むか
)
ひ
145
暫
(
しばら
)
くここに
逗留
(
とうりう
)
し
146
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
宣
(
の
)
べ
伝
(
つた
)
へ
147
ヒルの
都
(
みやこ
)
に
立寄
(
たちよ
)
りて
148
楓別
(
かえでのわけ
)
に
面会
(
めんくわい
)
し
149
キジ、マチ
二人
(
ふたり
)
を
助
(
たす
)
けむと
150
日暮
(
ひぐら
)
シ
山
(
やま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
151
進
(
すす
)
みてブールの
神司
(
かむづかさ
)
152
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
驍名
(
げうめい
)
を
153
高砂島
(
たかさごじま
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
154
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
国中
(
くになか
)
に
155
轟
(
とどろ
)
かしたる
物語
(
ものがたり
)
156
狩野
(
かの
)
の
渓流
(
けいりう
)
眺
(
なが
)
めつつ
157
初秋
(
しよしう
)
の
風
(
かぜ
)
を
浴
(
あ
)
び
乍
(
なが
)
ら
158
安楽
(
あんらく
)
椅子
(
いす
)
に
横
(
よこた
)
はり
159
敷島
(
しきしま
)
煙草
(
たばこ
)
をくゆらしつ
160
浄写
(
じやうしや
)
菩薩
(
ぼさつ
)
と
立向
(
たちむか
)
ひ
161
いよいよ
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
162
三十一
(
みそまりひとつ
)
の
巻
(
まき
)
始
(
はじ
)
め
163
言霊車
(
ことたまぐるま
)
転
(
ころ
)
ばしぬ
164
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
165
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ。
166
国依別
(
くによりわけ
)
はエリナに
導
(
みちび
)
かれ、
167
エスの
家
(
いへ
)
に
漸
(
やうや
)
く
着
(
つ
)
きぬ。
168
エリナの
母
(
はは
)
は
思
(
おも
)
ひの
外
(
ほか
)
の
重病
(
ぢうびやう
)
にて、
169
殆
(
ほとん
)
ど
人事
(
じんじ
)
不省
(
ふせい
)
の
体
(
てい
)
なり。
170
国依別
(
くによりわけ
)
は
取
(
と
)
る
物
(
もの
)
も
取敢
(
とりあへ
)
ず、
171
草鞋
(
わらぢ
)
をとくとく
座敷
(
ざしき
)
に
駆上
(
かけあが
)
り、
172
直
(
ただち
)
に
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
173
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
称
(
とな
)
へあげ、
174
鎮魂
(
ちんこん
)
を
施
(
ほどこ
)
し、
175
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
と
丹精
(
たんせい
)
をこらして、
176
病気
(
びやうき
)
回復
(
くわいふく
)
の
途
(
みち
)
を
謀
(
はか
)
りける。
177
されど
如何
(
いか
)
にせしか、
178
病人
(
びやうにん
)
は
少
(
すこ
)
しも
快方
(
くわいはう
)
に
向
(
むか
)
はずして、
179
日
(
ひ
)
に
日
(
ひ
)
に
衰弱
(
すゐじやく
)
甚
(
はなは
)
だしく、
180
最早
(
もはや
)
絶望
(
ぜつばう
)
の
域
(
ゐき
)
に
進
(
すす
)
みたり。
181
エリナは
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
水垢離
(
みづごうり
)
を
取
(
と
)
り……、
182
エリナ
『
三五教
(
あななひけう
)
の
大神
(
おほかみ
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
、
183
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
様
(
さま
)
、
184
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
父
(
ちち
)
の
危難
(
きなん
)
を
遁
(
のが
)
れさせ
玉
(
たま
)
へ、
185
母
(
はは
)
の
難病
(
なんびやう
)
を
今
(
いま
)
一度
(
いちど
)
救
(
すく
)
はせ
玉
(
たま
)
ひて、
186
夫婦
(
ふうふ
)
親子
(
おやこ
)
が
仮令
(
たとへ
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
なり
共
(
とも
)
、
187
嬉
(
うれ
)
しく
楽
(
たの
)
しく、
188
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せ、
189
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
にうるほひまする
様
(
やう
)
……』
190
と、
191
我
(
わ
)
れを
忘
(
わす
)
れて
祈願
(
きぐわん
)
を
凝
(
こ
)
らし
居
(
ゐ
)
る。
192
されどエリナの
心中
(
しんちう
)
は
未
(
いま
)
だ
主一
(
しゆいつ
)
無適
(
むてき
)
の
精神
(
せいしん
)
には
成
(
な
)
り
得
(
え
)
ず
迷
(
まよ
)
ひあり。
193
其
(
その
)
理由
(
りいう
)
は、
194
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
は
果
(
はた
)
して
善神
(
ぜんしん
)
なりや?
但
(
ただし
)
は
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
の
方
(
はう
)
が
善神
(
ぜんしん
)
なるや?
国治立
(
くにはるたちの
)
神
(
かみ
)
を
念
(
ねん
)
じなば、
195
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
の
神怒
(
しんど
)
に
触
(
ふ
)
れて、
196
益々
(
ますます
)
母
(
はは
)
の
病
(
やまひ
)
は
重
(
おも
)
り、
197
父
(
ちち
)
の
大危難
(
だいきなん
)
は
愈
(
いよいよ
)
深
(
ふか
)
くなり
行
(
ゆ
)
くには
非
(
あら
)
ざるかとの
疑念
(
ぎねん
)
が、
198
頭脳
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
に
往来
(
わうらい
)
しゐたるが
故
(
ゆゑ
)
なり。
199
国依別
(
くによりわけ
)
はエリナの
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
を
推知
(
すゐち
)
し、
200
四五
(
しご
)
日
(
にち
)
茲
(
ここ
)
に
逗留
(
とうりう
)
して、
201
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
と
善悪
(
ぜんあく
)
不二
(
ふじ
)
、
202
顕幽
(
けんいう
)
一本
(
いつぽん
)
の
真理
(
しんり
)
を
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
したれども、
203
父母
(
ふぼ
)
の
災厄
(
さいやく
)
に
周章
(
しうしやう
)
狼狽
(
らうばい
)
したる
若
(
わか
)
き
娘
(
むすめ
)
の
事
(
こと
)
とて、
204
千言
(
せんげん
)
万語
(
ばんご
)
を
尽
(
つく
)
しての
国依別
(
くによりわけ
)
の
教示
(
けうじ
)
も、
205
容易
(
ようい
)
に
頭
(
あたま
)
に
入
(
い
)
らず、
206
唯
(
ただ
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
父
(
ちち
)
の
危難
(
きなん
)
を
救
(
すく
)
はれ、
207
母
(
はは
)
の
重病
(
ぢうびやう
)
の
癒
(
い
)
やされむことにのみ
余念
(
よねん
)
なく、
208
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
になり
乍
(
なが
)
ら、
209
信仰
(
しんかう
)
上
(
じやう
)
の
点
(
てん
)
に
於
(
おい
)
て
非常
(
ひじやう
)
に
迷
(
まよ
)
ひ
苦
(
くる
)
しみ
居
(
ゐ
)
たり。
210
それ
故
(
ゆゑ
)
に
神徳
(
しんとく
)
充実
(
じゆうじつ
)
したる
国依別
(
くによりわけの
)
命
(
みこと
)
の
鎮魂
(
ちんこん
)
も、
211
言霊
(
ことたま
)
も
功験
(
こうけん
)
を
現
(
あら
)
はすには
至
(
いた
)
らざりける。
212
凡
(
すべ
)
て
信仰
(
しんかう
)
は
迷
(
まよ
)
ひを
去
(
さ
)
り、
213
雑念
(
ざつねん
)
を
払
(
はら
)
ひ、
214
理智
(
りち
)
に
走
(
はし
)
らず、
215
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
神意
(
しんい
)
に
任
(
まか
)
せ
奉
(
たてまつ
)
り、
216
主一
(
しゆいつ
)
無適
(
むてき
)
の
心
(
こころ
)
にならなくては、
217
如何
(
いか
)
な
尊
(
たふと
)
き
神人
(
しんじん
)
の
祈念
(
きねん
)
と
雖
(
いへど
)
も、
218
如何
(
いか
)
に
権威
(
けんゐ
)
ある
言霊
(
ことたま
)
と
雖
(
いへど
)
も、
219
容易
(
ようい
)
に
其
(
その
)
効
(
かう
)
の
顕
(
あら
)
はれざるは
当然
(
たうぜん
)
なり。
220
要
(
えう
)
するにエリナの
信仰
(
しんかう
)
は
二心
(
ふたごころ
)
にして、
221
悪
(
わる
)
く
言
(
い
)
はば
内股
(
うちまた
)
膏薬
(
かうやく
)
的
(
てき
)
信仰
(
しんかう
)
に
堕
(
だ
)
し
居
(
ゐ
)
たり。
222
幼少
(
えうせう
)
の
頃
(
ころ
)
より
宇宙間
(
うちうかん
)
に
於
(
おい
)
て
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
に
優
(
まさ
)
る
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
はなく、
223
又
(
また
)
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
に
勝
(
まさ
)
るべき
権威
(
けんゐ
)
はなし、
224
万一
(
まんいち
)
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
の
忌憚
(
きたん
)
に
触
(
ふ
)
れむか、
225
現界
(
げんかい
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
、
226
霊界
(
れいかい
)
に
於
(
おい
)
ても
無限
(
むげん
)
の
苦
(
くる
)
しみを
受
(
う
)
け、
227
且
(
か
)
つ
厳罰
(
げんばつ
)
に
処
(
しよ
)
せらるべしとの
信仰
(
しんかう
)
を
深
(
ふか
)
く
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
より
植
(
う
)
ゑ
付
(
つ
)
けられ
居
(
ゐ
)
たるが
故
(
ゆゑ
)
に、
228
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
喜
(
よろこ
)
びて
聴聞
(
ちやうもん
)
し
乍
(
なが
)
らも、
229
不安
(
ふあん
)
の
雲
(
くも
)
に
包
(
つつ
)
まれ、
230
煩悶
(
はんもん
)
苦悩
(
くなう
)
を
続
(
つづ
)
け
居
(
ゐ
)
たるなりける。
231
国依別
(
くによりわけ
)
は
容易
(
ようい
)
にエリナの
信仰
(
しんかう
)
の
動
(
うご
)
かざるを
悟
(
さと
)
り、
232
且
(
か
)
つ
彼
(
かれ
)
の
母
(
はは
)
の
病気
(
びやうき
)
は
到底
(
たうてい
)
救
(
すく
)
はれざることを
悟
(
さと
)
りて、
233
いよいよ
此処
(
ここ
)
を
立去
(
たちさ
)
り、
234
ヒルの
都
(
みやこ
)
に
向
(
むか
)
う
決心
(
けつしん
)
なしたりける。
235
国依別
(
くによりわけ
)
はエリナに
向
(
むか
)
ひ、
236
国依別
『エリナさま、
237
永
(
なが
)
らく
御
(
お
)
世話
(
せわ
)
になりましたが、
238
貴女
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
信仰
(
しんかう
)
は
何
(
ど
)
うしても
徹底
(
てつてい
)
致
(
いた
)
しませぬ。
239
それも
無理
(
むり
)
のなき
事
(
こと
)
でせう。
240
就
(
つ
)
いてはお
母
(
か
)
アさまの
御
(
ご
)
病気
(
びやうき
)
も
最早
(
もはや
)
絶望
(
ぜつばう
)
ですから、
241
其
(
その
)
お
積
(
つも
)
りで
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
さい。
242
又
(
また
)
エスさまを
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
さむとして、
243
日暮
(
ひぐら
)
シ
山
(
やま
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
に
向
(
むか
)
つたキジ
公
(
こう
)
、
244
マチ
公
(
こう
)
の
両人
(
りやうにん
)
が
未
(
いま
)
だ
帰
(
かへ
)
つて
来
(
こ
)
ないのも、
245
何
(
なに
)
か
神界
(
しんかい
)
に
於
(
おい
)
て
深
(
ふか
)
き
思召
(
おぼしめ
)
しのある
事
(
こと
)
でせう。
246
父
(
ちち
)
を
救
(
すく
)
ひ、
247
母
(
はは
)
を
救
(
すく
)
はむとのあなたの
真心
(
まごころ
)
は
実
(
じつ
)
に
感服
(
かんぷく
)
の
至
(
いた
)
りですが、
248
斯
(
か
)
かる
場合
(
ばあひ
)
には、
249
あなたの
日頃
(
ひごろ
)
信
(
しん
)
ずる
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
様
(
さま
)
に、
250
主一
(
しゆいつ
)
無適
(
むてき
)
の
真心
(
まごころ
)
を
捧
(
ささ
)
げて
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひなさる
方
(
はう
)
が
却
(
かへつ
)
て
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
が
現
(
あら
)
はれるでせう。
251
三五教
(
あななひけう
)
の
主神
(
しゆしん
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
は、
252
あらゆる
万民
(
ばんみん
)
の
苦
(
くるし
)
みを
助
(
たす
)
け
下
(
くだ
)
さる
有難
(
ありがた
)
き
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
なれど、
253
あなたの
信念力
(
しんねんりよく
)
が
二
(
ふた
)
つに
割
(
わ
)
れて
居
(
を
)
りますから、
254
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
も
救
(
すく
)
ひの
御手
(
みて
)
を
伸
(
の
)
べさせ
玉
(
たま
)
ふ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませぬ。
255
斯
(
こ
)
う
申
(
もう
)
せば、
256
国治立
(
くにはるたちの
)
神
(
かみ
)
は
余程
(
よほど
)
気
(
き
)
の
狭
(
せま
)
い
偏狭
(
へんけふ
)
な
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
だと
思
(
おも
)
はれるでせうが、
257
決
(
けつ
)
して
左様
(
さやう
)
な
不公平
(
ふこうへい
)
な
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
ではありませぬ。
258
只
(
ただ
)
あなたが
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
元
(
もと
)
は
一株
(
ひとかぶ
)
だから、
259
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんのう
)
様
(
さま
)
を
念
(
ねん
)
じても、
260
国治立
(
くにはるたち
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
決
(
けつ
)
して
御
(
お
)
怒
(
いか
)
りなく、
261
又
(
また
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
何程
(
いくら
)
一心
(
いつしん
)
に
念
(
ねん
)
じたとて、
262
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
様
(
さま
)
が
御
(
ご
)
立腹
(
りつぷく
)
遊
(
あそ
)
ばすものでないと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
が
御
(
お
)
分
(
わか
)
りにならなくては、
263
信仰
(
しんかう
)
は
駄目
(
だめ
)
です。
264
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
方
(
はう
)
では
左様
(
さやう
)
な
小
(
ちい
)
さい
障壁
(
しやうへき
)
や
区画
(
くくわく
)
はありませぬが、
265
貴女
(
あなた
)
の
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
に
区画
(
くくわく
)
をつけたり
深
(
ふか
)
き
溝渠
(
こうきよ
)
を
穿
(
うが
)
つたり、
266
いろいろと
煩悶
(
はんもん
)
の
雲
(
くも
)
が
包
(
つつ
)
んでゐるから、
267
何程
(
なにほど
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
与
(
あた
)
へやうと
思召
(
おぼしめ
)
しても、
268
お
前
(
まへ
)
さまの
方
(
はう
)
に
感
(
かん
)
じないのだから
仕方
(
しかた
)
がありませぬ。
269
それ
故
(
ゆゑ
)
あなたの
最
(
もつと
)
も
信
(
しん
)
ずる、
270
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
様
(
さま
)
に
御
(
ご
)
祈願
(
きぐわん
)
をなさつた
方
(
はう
)
が、
271
却
(
かへつ
)
て
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
でせう。
272
私
(
わたくし
)
は
是
(
これ
)
から
御
(
お
)
暇
(
いとま
)
を
致
(
いた
)
します。
273
ここ
暫
(
しばら
)
くの
間
(
あいだ
)
は、
274
ヒルの
都
(
みやこ
)
の
楓別
(
かえでわけの
)
命
(
みこと
)
の
神館
(
かむやかた
)
に
逗留
(
とうりう
)
の
考
(
かんが
)
へで
厶
(
ござ
)
いますから、
275
御用
(
ごよう
)
があつたら、
276
国依別
(
くによりわけ
)
と
云
(
い
)
つてお
訪
(
たづ
)
ね
下
(
くだ
)
さいませ。
277
何時
(
いつ
)
でもお
目
(
め
)
にかかります。
278
又
(
また
)
幸
(
さいは
)
ひにエスさま
始
(
はじ
)
めキジ、
279
マチの
両人
(
りやうにん
)
が
帰
(
かへ
)
つて
来
(
こ
)
られたら、
280
国依別
(
くによりわけ
)
はヒルの
都
(
みやこ
)
に
逗留
(
とうりう
)
して
居
(
を
)
るからと、
281
伝言
(
でんごん
)
を
願
(
ねが
)
ひます。
282
左様
(
さやう
)
ならばエリナさま、
283
御
(
ご
)
病人
(
びやうにん
)
様
(
さま
)
を
大切
(
たいせつ
)
になさいませ』
284
と
立出
(
たちい
)
でむとするを、
285
エリナは
周章
(
あわて
)
て
引
(
ひき
)
とめ、
286
エリナ
『モシモシ
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
287
どうぞさう
仰有
(
おつしや
)
らずに、
288
暫
(
しばら
)
く
御
(
ご
)
逗留
(
とうりう
)
遊
(
あそ
)
ばして
下
(
くだ
)
さいませ。
289
これから
心
(
こころ
)
を
入
(
い
)
れ
替
(
か
)
へて、
290
あなた
様
(
さま
)
の
仰
(
あふ
)
せに
従
(
したが
)
ひ、
291
信仰
(
しんかう
)
を
致
(
いた
)
しますから……』
292
国依別
『
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
から
発根
(
ほつこん
)
と
分
(
わか
)
つての
信仰
(
しんかう
)
でなければ
到底
(
たうてい
)
駄目
(
だめ
)
です。
293
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
御
(
お
)
方
(
かた
)
故
(
ゆゑ
)
、
294
別
(
べつ
)
に
頼
(
たの
)
まず
共
(
とも
)
、
295
助
(
たす
)
けてやりたいと
思召
(
おぼしめ
)
し、
296
種々
(
いろいろ
)
と
力
(
ちから
)
を
御
(
お
)
尽
(
つく
)
し
遊
(
あそ
)
ばして
厶
(
ござ
)
るのですが、
297
あなたの
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
の
執着
(
しふちやく
)
と
云
(
い
)
ふ
曲鬼
(
まがおに
)
が
神徳
(
しんとく
)
を
遮
(
さへぎ
)
つて
居
(
を
)
るのです。
298
其
(
その
)
曲鬼
(
まがおに
)
をあなた
自
(
みづか
)
ら
追出
(
おひだ
)
さねば
到底
(
たうてい
)
駄目
(
だめ
)
ですよ。
299
国依別
(
くによりわけ
)
が
別
(
わか
)
れに
臨
(
のぞ
)
むで、
300
御
(
ご
)
注意
(
ちうい
)
申上
(
まをしあ
)
げておきます。
301
左様
(
さやう
)
ならば……』
302
と
後
(
あと
)
に
心
(
こころ
)
を
残
(
のこ
)
しつつ、
303
国依別
(
くによりわけ
)
は
此
(
この
)
家
(
や
)
を
立出
(
たちい
)
でヒルの
都
(
みやこ
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
304
(
大正一一・八・一八
旧六・二六
松村真澄
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(N)
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