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霊界物語
真善美愛(第49~60巻)
第60巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 天仁和楽
第1章 清浄車
第2章 神森
第3章 瑞祥
第4章 木遣
第5章 鎮祭
第6章 満悦
第2篇 東山霊地
第7章 方便
第8章 土蜘蛛
第9章 夜光玉
第10章 玉国
第11章 法螺貝
第3篇 神の栄光
第12章 三美歌(その一)
第13章 三美歌(その二)
第4篇 善言美詞
第14章 神言
第15章 祝詞
第16章 祈言
第17章 崇詞
第18章 復祭
第19章 復活
第5篇 金言玉辞
第20章 三五神諭(その一)
第21章 三五神諭(その二)
第22章 三五神諭(その三)
第23章 三五神諭(その四)
第24章 三五神諭(その五)
第25章 三五神諭(その六)
余白歌
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霊界物語
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<<< 瑞祥
(B)
(N)
鎮祭 >>>
第四章
木遣
(
きやり
)
〔一五二九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第60巻 真善美愛 亥の巻
篇:
第1篇 天仁和楽
よみ(新仮名遣い):
てんじんわらく
章:
第4章 木遣
よみ(新仮名遣い):
きやり
通し章番号:
1529
口述日:
1923(大正12)年04月07日(旧02月22日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年8月12日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
アンチーは木遣歌を歌って作事場に向かって運搬を始めた。歌の中には、アヅモス山の霊場は、天足彦・胞場姫の霊の御末裔と現れたタクシャカ竜王の出生地であるという伝説が歌われた。
竜王は毒を吐いて人の眼をつぶし命を取り喰らったため、月照彦が言霊によってこの霊場の岩が根に封じ置いたと伝えられているという。
タクシャカ竜王が十万年の間に心を鍛え魂を練り清浄無垢の霊身に立ち直った暁には、月照彦のエンゼルが現れて竜王を救い、風雨調節の守護を命じる、という誓いが立てられているという。
続いて伊太彦も神殿造営の神業を讃える木遣を歌った。大小無数の良材は一か月ならずして作事場に無事持ち運ばれた。ただ一人もかすり傷も負った者もなかったのは神の深き守りと、一同感謝の念に駆られ、造営に心力を傾注した。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2017-05-10 17:31:56
OBC :
rm6004
愛善世界社版:
44頁
八幡書店版:
第10輯 612頁
修補版:
校定版:
47頁
普及版:
60頁
初版:
ページ備考:
001
霊山
(
れいざん
)
会場
(
ゑぢやう
)
のスメール
山
(
さん
)
002
天
(
てん
)
を
封
(
ふう
)
じて
鬱蒼
(
うつさう
)
と
003
立
(
た
)
ち
並
(
なら
)
びたる
老木
(
らうぼく
)
を
004
大峡
(
おほがひ
)
小峡
(
をがひ
)
に
求
(
もと
)
めつつ
005
宮
(
みや
)
の
柱
(
はしら
)
を
造
(
つく
)
らむと
006
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
007
数多
(
あまた
)
の
信徒
(
まめひと
)
伴
(
ともな
)
ひて
008
昼夜
(
ちうや
)
を
分
(
わか
)
たず
伐採
(
ばつさい
)
に
009
いそしみ
励
(
はげ
)
むぞ
勇
(
いさ
)
ましき。
010
アンチーは
采配
(
さいはい
)
を
振
(
ふ
)
つて
木遣歌
(
きやりうた
)
を
唄
(
うた
)
ひ、
011
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
の
谷間
(
たにあひ
)
より、
012
作事場
(
さくじば
)
に
向
(
むか
)
つて
運搬
(
うんぱん
)
を
始
(
はじ
)
めかけたり。
013
『
天
(
てん
)
は
清浄
(
しやうじやう
)
地
(
ち
)
清浄
(
しやうじやう
)
014
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
も
清浄
(
しやうじやう
)
に
015
猩々
(
しやうじやう
)
の
宮
(
みや
)
を
造
(
つく
)
らむと
016
スマの
村人
(
むらびと
)
打
(
うち
)
揃
(
そろ
)
ひ
017
御酒
(
みき
)
に
心
(
こころ
)
を
浮
(
う
)
かませつ
018
汗
(
あせ
)
を
絞
(
しぼ
)
りて
木
(
き
)
を
運
(
はこ
)
ぶ
019
ヨーイヨーイ ヨーイトセ
020
此処
(
ここ
)
は
名
(
な
)
に
負
(
お
)
ふキヨの
湖
(
うみ
)
021
南
(
みなみ
)
に
連
(
つら
)
なるアヅモスの
022
神
(
かみ
)
の
集
(
つど
)
ひの
霊場
(
れいぢやう
)
と
023
数千
(
すうせん
)
年
(
ねん
)
の
昔
(
むかし
)
より
024
世
(
よ
)
に
響
(
ひび
)
きたるスメールの
025
清浄
(
しやうじやう
)
無垢
(
むく
)
の
鎮守
(
ちんじゆ
)
なり
026
旭
(
あさひ
)
は
空
(
そら
)
に
煌々
(
きらきら
)
と
027
輝
(
かがや
)
き
亘
(
わた
)
り
西
(
にし
)
に
入
(
い
)
る
028
旭
(
あさひ
)
の
直射
(
たださ
)
す
神
(
かみ
)
の
森
(
もり
)
029
夕日
(
ゆふひ
)
の
日
(
ひ
)
照
(
て
)
らす
珍
(
うづ
)
の
山
(
やま
)
030
此
(
この
)
頂
(
いただき
)
に
一本
(
ひともと
)
の
031
世界
(
せかい
)
に
稀
(
まれ
)
な
樟
(
くす
)
の
木
(
き
)
は
032
囲
(
まはり
)
は
三百
(
さんびやく
)
三十
(
さんじふ
)
丈
(
ぢやう
)
033
幹
(
みき
)
の
高
(
たか
)
さは
五百
(
ごひやく
)
丈
(
ぢやう
)
034
梢
(
こずゑ
)
は
四方
(
よも
)
に
拡
(
ひろ
)
がりて
035
三百
(
さんびやく
)
三十三
(
さんじふさん
)
体
(
たい
)
の
036
眷族
(
けんぞく
)
様
(
さま
)
の
御
(
おん
)
住所
(
すみか
)
037
ヨーイトセー ヨーイトセー
038
鷹
(
たか
)
も
梟
(
ふくろ
)
も
荒鷲
(
あらわし
)
も
039
其
(
その
)
外
(
ほか
)
百
(
もも
)
の
鳥翼
(
とりつばさ
)
040
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
に
棲
(
す
)
み
乍
(
なが
)
ら
041
互
(
たがひ
)
に
睦
(
むつ
)
び
親
(
した
)
しみて
042
他
(
た
)
をば
犯
(
をか
)
さず
太平
(
たいへい
)
の
043
目出度
(
めでた
)
き
証
(
しるし
)
を
昔
(
むかし
)
より
044
示
(
しめ
)
し
来
(
き
)
たりし
長閑
(
のど
)
けさよ
045
ヨーイトセー ヨーイトセー
046
バラモン
天
(
てん
)
を
斎
(
まつ
)
りたる
047
猩々
(
しやうじやう
)
の
宮
(
みや
)
も
永年
(
ながとし
)
の
048
雨
(
あめ
)
と
風
(
かぜ
)
とに
曝
(
さら
)
されて
049
棟
(
むね
)
は
雨
(
あめ
)
もり
梁
(
うつばり
)
は
050
歪
(
ゆが
)
みて
柱
(
はしら
)
は
虫
(
むし
)
がくひ
051
見
(
み
)
るも
無残
(
むざん
)
な
有様
(
ありさま
)
と
052
時
(
とき
)
の
力
(
ちから
)
か
知
(
し
)
らね
共
(
ども
)
053
荒廃
(
くわうはい
)
したるぞ
歎
(
うた
)
てけれ
054
バーチルさまが
改
(
あらた
)
めて
055
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
し
056
此
(
この
)
聖場
(
せいぢやう
)
に
目出度
(
めでた
)
くも
057
三五教
(
あななひけう
)
の
珍
(
うづ
)
の
宮
(
みや
)
058
バラモン
教
(
けう
)
の
宮殿
(
きうでん
)
を
059
新
(
あらた
)
に
建造
(
けんざう
)
ましまして
060
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
鎮台
(
ちんだい
)
と
061
まつらせ
玉
(
たま
)
ふぞ
有難
(
ありがた
)
き
062
ヨーイトセー ヨーイトセー
063
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
る
共
(
とも
)
曇
(
くも
)
る
共
(
とも
)
064
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くる
共
(
とも
)
065
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
066
アヅモス
山
(
さん
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
は
067
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
に
変
(
かは
)
らまじ
068
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より
069
天足
(
あだる
)
の
彦
(
ひこ
)
や
胞場姫
(
えばひめ
)
が
070
霊
(
たま
)
の
御末裔
(
みすゑ
)
と
現
(
あ
)
れませる
071
タクシャカ
竜王
(
りうわう
)
の
出生地
(
しゆつしやうち
)
072
見
(
み
)
るも
厳
(
いかめ
)
し
九頭竜
(
くづりう
)
の
073
其
(
その
)
猛勢
(
まうせい
)
は
見
(
み
)
る
人
(
ひと
)
の
074
眼
(
まなこ
)
を
潰
(
つぶ
)
し
毒
(
どく
)
を
吐
(
は
)
き
075
人
(
ひと
)
の
命
(
いのち
)
を
取
(
と
)
り
喰
(
くら
)
ふ
076
其
(
その
)
悪業
(
あくごふ
)
を
懲
(
きた
)
めむと
077
高天原
(
たかあまはら
)
に
現
(
あ
)
れませる
078
月照彦
(
つきてるひこ
)
のエンゼルが
079
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
打
(
うち
)
出
(
いだ
)
し
080
此
(
この
)
霊場
(
れいぢやう
)
の
岩
(
いは
)
が
根
(
ね
)
に
081
封
(
ふう
)
じおきしと
伝
(
つた
)
へたる
082
世界
(
せかい
)
に
名高
(
なだか
)
き
地点
(
ちてん
)
なり
083
十万
(
じふまん
)
年
(
ねん
)
の
其
(
その
)
間
(
あひだ
)
084
心
(
こころ
)
を
鍛
(
きた
)
へ
魂
(
たま
)
を
錬
(
ね
)
り
085
清浄
(
しやうじやう
)
無垢
(
むく
)
の
霊身
(
れいしん
)
に
086
立
(
たち
)
直
(
なほ
)
りたる
暁
(
あかつき
)
は
087
又
(
また
)
もエンゼル
現
(
あら
)
はれて
088
タクシャカ
竜王
(
りうわう
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
し
089
五風
(
ごふう
)
十雨
(
じふう
)
の
調節
(
てうせつ
)
を
090
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
ふ
御
(
おん
)
誓
(
ちか
)
ひ
091
此
(
この
)
竜王
(
りうわう
)
の
永久
(
とこしへ
)
に
092
地底
(
ちてい
)
に
潜
(
ひそ
)
み
在
(
ま
)
す
限
(
かぎ
)
り
093
荒風
(
あらかぜ
)
すさび
大雨
(
おほあめ
)
は
094
十日
(
とをか
)
二十日
(
はつか
)
と
降
(
ふり
)
しきり
095
地上
(
ちじやう
)
に
住
(
す
)
める
人畜
(
じんちく
)
や
096
草木
(
くさき
)
の
片葉
(
かきは
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
097
此
(
この
)
苦
(
くるし
)
みは
癒
(
い
)
えざらむ
098
ヨーイトセー ヨーイトセ
099
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
100
月照彦
(
つきてるひこ
)
の
流
(
なが
)
れをば
101
汲
(
く
)
ませ
玉
(
たま
)
へる
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
102
地上
(
ちじやう
)
のエンゼル
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
103
現
(
あら
)
はれませしを
幸
(
さいはひ
)
に
104
天地
(
てんち
)
を
浄
(
きよ
)
め
澄
(
す
)
ますてふ
105
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
や
神言
(
かみごと
)
を
106
宇宙
(
うちう
)
の
神霊
(
しんれい
)
に
奏上
(
そうじやう
)
し
107
千代
(
ちよ
)
に
八千代
(
やちよ
)
に
封
(
ふう
)
じたる
108
これの
竜王
(
りうわう
)
を
速
(
すみやか
)
に
109
救
(
すく
)
はせ
玉
(
たま
)
へば
国人
(
くにびと
)
は
110
いかに
喜
(
よろこ
)
ぶ
事
(
こと
)
ならむ
111
五穀
(
ごこく
)
は
稔
(
みの
)
り
草
(
くさ
)
や
木
(
き
)
の
112
花
(
はな
)
の
色香
(
いろか
)
も
麗
(
うるは
)
しく
113
実
(
みの
)
りも
殊
(
こと
)
に
豊
(
ゆた
)
やかに
114
地上
(
ちじやう
)
の
生物
(
せいぶつ
)
一切
(
いつさい
)
は
115
鼓腹
(
こふく
)
撃壌
(
げきじやう
)
神国
(
しんこく
)
の
116
真善
(
しんぜん
)
美愛
(
びあい
)
の
祥徴
(
しやうちよう
)
を
117
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
楽
(
たの
)
しまむ
118
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
119
御霊
(
みたま
)
の
恩頼
(
ふゆ
)
を
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
120
ヨーイトセー ヨーイトセ
121
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
122
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
蓮華花
(
はちすばな
)
123
スメール
山
(
さん
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
124
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
の
高原地
(
かうげんち
)
125
天教山
(
てんけうざん
)
に
現
(
あ
)
れませる
126
木花姫
(
このはなひめ
)
の
御
(
おん
)
守護
(
まもり
)
127
いよいよ
茲
(
ここ
)
に
現
(
あら
)
はれて
128
暗
(
やみ
)
に
包
(
つつ
)
みしスマの
里
(
さと
)
129
芽出度
(
めでた
)
く
日出
(
ひので
)
の
御代
(
みよ
)
となり
130
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
を
朝夕
(
あさゆふ
)
に
131
歓
(
えら
)
ぎ
楽
(
たの
)
しむ
世
(
よ
)
とならむ
132
勇
(
いさ
)
めよ
勇
(
いさ
)
め
里人
(
さとびと
)
よ
133
ヨーイトセー ヨーイトセ
134
幾千
(
いくせん
)
年
(
ねん
)
も
荒金
(
あらがね
)
の
135
土
(
つち
)
に
埋
(
うづ
)
もれ
石
(
いし
)
となる
136
此
(
この
)
楠
(
くすのき
)
の
良材
(
りやうざい
)
は
137
神
(
かみ
)
の
御代
(
みよ
)
をば
永久
(
とこしへ
)
に
138
不変
(
ふへん
)
不動
(
ふどう
)
と
献
(
たてまつ
)
る
139
厳
(
いづ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
祥徴
(
しやうちよう
)
か
140
此
(
この
)
楠
(
くすのき
)
の
重量
(
ぢうりやう
)
の
141
外
(
ほか
)
に
秀
(
すぐ
)
れて
雄々
(
をを
)
しきは
142
万古
(
ばんこ
)
不動
(
ふどう
)
の
神
(
かみ
)
の
代
(
よ
)
の
143
これ
又
(
また
)
珍
(
うづ
)
の
祥徴
(
しやうちよう
)
ぞ
144
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
有難
(
ありがた
)
や
145
村人
(
むらびと
)
勇
(
いさ
)
みて
曳
(
ひ
)
いてくれ
146
ヨーイトセー ヨーイトセ
147
此
(
この
)
大木
(
たいぼく
)
を
引出
(
ひきいだ
)
す
148
御用
(
ごよう
)
に
仕
(
つか
)
ふる
人
(
ひと
)
びとは
149
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
深
(
ふか
)
くして
150
身体
(
からだ
)
一所
(
ひととこ
)
怪我
(
けが
)
もせず
151
又
(
また
)
草臥
(
くたび
)
れぬ
不思議
(
ふしぎ
)
さよ
152
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りは
目
(
ま
)
のあたり
153
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
みて
曳
(
ひ
)
いてくれ
154
ヨーイトセー ヨーイトセ
155
此
(
この
)
宮柱
(
みやばしら
)
いや
太
(
ふと
)
く
156
雲
(
くも
)
をつき
出
(
で
)
て
立
(
た
)
つならば
157
千木
(
ちぎ
)
勝男木
(
かつをぎ
)
はキラキラと
158
黄金
(
こがね
)
の
光
(
ひかり
)
輝
(
かがや
)
きて
159
月
(
つき
)
の
御国
(
みくに
)
やフサの
国
(
くに
)
160
カラもヤマトも
一時
(
いちどき
)
に
161
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
くに
輝
(
かがや
)
かむ
162
あゝ
勇
(
いさ
)
ましや
勇
(
いさ
)
ましや
163
爺々
(
ぢぢ
)
も
婆々
(
ばば
)
も
孫
(
まご
)
伴
(
つ
)
れて
164
夜
(
よ
)
を
日
(
ひ
)
についで
日
(
ひ
)
の
寄進
(
きしん
)
165
夜
(
よる
)
も
休
(
やす
)
まぬ
夜
(
よ
)
の
寄進
(
きしん
)
166
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
に
昼夜
(
ひるよる
)
の
167
区別
(
くべつ
)
も
知
(
し
)
らぬ
天界
(
てんかい
)
の
168
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
く
春
(
はる
)
の
如
(
ごと
)
くなり
169
ヨーイトセー ヨーイトセ』
170
伊太彦
(
いたひこ
)
『
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に
摩訶
(
まか
)
不思議
(
ふしぎ
)
171
微妙
(
びめう
)
の
音楽
(
おんがく
)
聞
(
きこ
)
え
来
(
く
)
る
172
高天原
(
たかあまはら
)
の
霊国
(
れいごく
)
と
173
楽
(
たのし
)
み
深
(
ふか
)
き
天国
(
てんごく
)
の
174
エンゼル
天人
(
てんにん
)
現
(
あら
)
はれて
175
高天原
(
たかあまはら
)
を
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
に
176
築
(
きづ
)
き
仕
(
つか
)
ふる
此
(
この
)
神業
(
みわざ
)
177
助
(
たす
)
けむ
為
(
ため
)
に
羽衣
(
はごろも
)
の
178
袖
(
そで
)
をば
微風
(
びふう
)
に
翻
(
ひるがへ
)
し
179
寿
(
ことほ
)
ぎ
祝
(
いは
)
ひ
玉
(
たま
)
ふなり
180
地上
(
ちじやう
)
に
住
(
す
)
める
人々
(
ひとびと
)
は
181
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
182
救
(
すく
)
はれ
曲
(
まが
)
の
影
(
かげ
)
もなく
183
心
(
こころ
)
も
一
(
ひと
)
つ
身
(
み
)
も
一
(
ひと
)
つ
184
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
皇神
(
すめかみ
)
の
185
心
(
こころ
)
のままに
勤勉
(
いそし
)
みて
186
世界
(
せかい
)
に
輝
(
かがや
)
く
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
187
其
(
その
)
御
(
ご
)
普請
(
ふしん
)
に
仕
(
つか
)
へゆく
188
浄行
(
じやうぎやう
)
毘舎
(
びしや
)
や
首陀
(
しゆだ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
189
賤
(
いや
)
しき
十二
(
じふに
)
の
姓族
(
しやうぞく
)
も
190
種々
(
いろいろ
)
差別
(
さべつ
)
を
撤廃
(
てつぱい
)
し
191
水平線
(
すゐへいせん
)
上
(
じやう
)
に
相立
(
あひた
)
つて
192
三五教
(
あななひけう
)
やバラモンの
193
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
世
(
よ
)
の
為
(
ため
)
に
194
赤心
(
まごころ
)
尽
(
つく
)
す
目出度
(
めでた
)
さよ
195
かかる
例
(
ためし
)
は
昔
(
むかし
)
より
196
夢
(
ゆめ
)
にも
聞
(
き
)
かぬ
太平
(
たいへい
)
の
197
なみなみならぬ
慶事
(
けいじ
)
なり
198
青人草
(
あをひとぐさ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
199
此
(
この
)
霊場
(
れいぢやう
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
200
住
(
す
)
みなれたりし
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
201
其
(
その
)
外
(
ほか
)
百
(
もも
)
の
御子
(
みこ
)
達
(
たち
)
も
202
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
の
春
(
はる
)
に
会
(
あ
)
ひ
203
目出度
(
めでた
)
く
元
(
もと
)
の
棲処
(
すみか
)
へと
204
無事
(
ぶじ
)
に
帰
(
かへ
)
りし
喜
(
よろこ
)
びは
205
天地
(
てんち
)
開
(
ひら
)
けし
初
(
はじ
)
めより
206
例
(
ためし
)
も
知
(
し
)
らぬ
次第
(
しだい
)
なり
207
産土山
(
うぶすなやま
)
を
立
(
たち
)
出
(
い
)
でて
208
清
(
きよ
)
き
心
(
こころ
)
の
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
209
珍
(
うづ
)
の
司
(
つかさ
)
に
従
(
したが
)
ひて
210
漸
(
やうや
)
く
此処
(
ここ
)
に
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
211
音
(
おと
)
に
名高
(
なだか
)
きアヅモスの
212
聖地
(
せいち
)
に
来
(
きた
)
り
未曾有
(
みぞいう
)
の
213
大神業
(
だいしんげふ
)
に
奉仕
(
ほうし
)
する
214
吾
(
わが
)
魂
(
たましひ
)
の
歓
(
よろこ
)
びは
215
旱
(
ひでり
)
の
稲田
(
いなだ
)
に
夕立
(
ゆふだち
)
の
216
降
(
ふり
)
注
(
そそ
)
ぎたる
如
(
ごと
)
くなり
217
ヨーイヨーイ ヨーイトセ
218
力
(
ちから
)
を
揃
(
そろ
)
へ
声
(
こゑ
)
合
(
あは
)
せ
219
ヨイヨイヨイと
曳
(
ひ
)
いとくれ
220
古今
(
ここん
)
未曾有
(
みぞう
)
の
神業
(
しんげふ
)
に
221
誠心
(
まことごころ
)
を
現
(
あら
)
はして
222
仕
(
つか
)
へまつれる
人々
(
ひとびと
)
は
223
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
幸
(
さきは
)
ひて
224
身
(
み
)
も
壮健
(
すこやか
)
に
其
(
その
)
家
(
いへ
)
は
225
月
(
つき
)
を
重
(
かさ
)
ねてよく
栄
(
さか
)
え
226
御子
(
みこ
)
孫
(
まご
)
曾孫
(
ひまご
)
つぎつぎに
227
父祖
(
ふそ
)
の
神業
(
しんげふ
)
を
喜
(
よろこ
)
びて
228
いや
永久
(
とこしへ
)
に
神徳
(
しんとく
)
を
229
尊
(
たふと
)
みまつり
末
(
すゑ
)
の
世
(
よ
)
の
230
語
(
かた
)
り
草
(
ぐさ
)
にとなすならむ
231
勇
(
いさ
)
めよ
勇
(
いさ
)
め
皆
(
みな
)
勇
(
いさ
)
め
232
天地
(
てんち
)
に
代
(
かは
)
る
功績
(
いさをし
)
を
233
皆
(
みな
)
平等
(
べうどう
)
に
立
(
たて
)
比
(
くら
)
べ
234
アヅモス
山
(
さん
)
の
聖場
(
せいぢやう
)
を
235
真善
(
しんぜん
)
美愛
(
びあい
)
の
根本
(
こんぽん
)
と
236
造
(
つく
)
らせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
237
神
(
かみ
)
に
誓
(
ちか
)
ひて
伊太彦
(
いたひこ
)
が
238
此
(
この
)
スマ
人
(
びと
)
の
諸々
(
もろもろ
)
に
239
代
(
かは
)
りて
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
る
240
ヨーイトセー ヨーイトセ』
241
大小
(
だいせう
)
無数
(
むすう
)
の
樟
(
くす
)
、
242
桧
(
ひのき
)
、
243
欅
(
けやき
)
、
244
松
(
まつ
)
、
245
杉
(
すぎ
)
、
246
楢
(
なら
)
等
(
とう
)
の
良材
(
りやうざい
)
は
一
(
いつ
)
ケ
月
(
げつ
)
ならずして
作事場
(
さくじば
)
に
無事
(
ぶじ
)
持
(
もち
)
運
(
はこ
)
ばれた。
247
而
(
しか
)
して
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
のカスリ
傷
(
きず
)
を
負
(
お
)
うた
者
(
もの
)
も
現
(
あら
)
はれなかつたのは
248
全
(
まつた
)
く
神
(
かみ
)
の
深
(
ふか
)
き
御
(
おん
)
守
(
まも
)
りと
一同
(
いちどう
)
感謝
(
かんしや
)
の
念
(
ねん
)
に
駆
(
か
)
られ、
249
猫
(
ねこ
)
も
杓子
(
しやくし
)
も
脛腰
(
すねこし
)
の
立
(
た
)
つ
者
(
もの
)
は、
250
寝食
(
しんしよく
)
を
忘
(
わす
)
れ、
2501
熱狂
(
ねつきやう
)
して、
251
宮普請
(
みやぶしん
)
にのみ
心力
(
しんりき
)
を
傾注
(
けいちう
)
した。
252
諸人
(
もろびと
)
の
丹精
(
たんせい
)
によつて、
253
荘厳
(
さうごん
)
なる
宮殿
(
きうでん
)
は
東西
(
とうざい
)
に
並
(
なら
)
んで
254
南向
(
みなみむき
)
に
千木
(
ちぎ
)
高
(
たか
)
く
建
(
た
)
ち
上
(
あが
)
つた。
255
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸
(
ち
)
はへませ。
256
(
大正一二・四・七
旧二・二二
於皆生温泉浜屋
松村真澄
録)
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