霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 木遣(きやり)〔一五二九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第60巻 真善美愛 亥の巻 篇:第1篇 天仁和楽 よみ(新仮名遣い):てんじんわらく
章:第4章 木遣 よみ(新仮名遣い):きやり 通し章番号:1529
口述日:1923(大正12)年04月07日(旧02月22日) 口述場所:皆生温泉 浜屋 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年8月12日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
アンチーは木遣歌を歌って作事場に向かって運搬を始めた。歌の中には、アヅモス山の霊場は、天足彦・胞場姫の霊の御末裔と現れたタクシャカ竜王の出生地であるという伝説が歌われた。
竜王は毒を吐いて人の眼をつぶし命を取り喰らったため、月照彦が言霊によってこの霊場の岩が根に封じ置いたと伝えられているという。
タクシャカ竜王が十万年の間に心を鍛え魂を練り清浄無垢の霊身に立ち直った暁には、月照彦のエンゼルが現れて竜王を救い、風雨調節の守護を命じる、という誓いが立てられているという。
続いて伊太彦も神殿造営の神業を讃える木遣を歌った。大小無数の良材は一か月ならずして作事場に無事持ち運ばれた。ただ一人もかすり傷も負った者もなかったのは神の深き守りと、一同感謝の念に駆られ、造営に心力を傾注した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-05-10 17:31:56 OBC :rm6004
愛善世界社版:44頁 八幡書店版:第10輯 612頁 修補版: 校定版:47頁 普及版:60頁 初版: ページ備考:
001霊山(れいざん)会場(ゑぢやう)のスメール(さん)
002(てん)(ふう)じて鬱蒼(うつさう)
003()(なら)びたる老木(らうぼく)
004大峡(おほがひ)小峡(をがひ)(もと)めつつ
005(みや)(はしら)(つく)らむと
006玉国別(たまくにわけ)宣伝使(せんでんし)
007数多(あまた)信徒(まめひと)(ともな)ひて
008昼夜(ちうや)(わか)たず伐採(ばつさい)
009いそしみ(はげ)むぞ(いさ)ましき。
010 アンチーは采配(さいはい)()つて木遣歌(きやりうた)(うた)ひ、011彼方(あなた)此方(こなた)谷間(たにあひ)より、012作事場(さくじば)(むか)つて運搬(うんぱん)(はじ)めかけたり。
013(てん)清浄(しやうじやう)()清浄(しやうじやう)
014(ひと)(こころ)清浄(しやうじやう)
015猩々(しやうじやう)(みや)(つく)らむと
016スマの村人(むらびと)(うち)(そろ)
017御酒(みき)(こころ)()かませつ
018(あせ)(しぼ)りて()(はこ)
019ヨーイヨーイ ヨーイトセ
020此処(ここ)()()ふキヨの(うみ)
021(みなみ)(つら)なるアヅモスの
022(かみ)(つど)ひの霊場(れいぢやう)
023数千(すうせん)(ねん)(むかし)より
024()(ひび)きたるスメールの
025清浄(しやうじやう)無垢(むく)鎮守(ちんじゆ)なり
026(あさひ)(そら)煌々(きらきら)
027(かがや)(わた)西(にし)()
028(あさひ)直射(たださ)(かみ)(もり)
029夕日(ゆふひ)()()らす(うづ)(やま)
030(この)(いただき)一本(ひともと)
031世界(せかい)(まれ)(くす)()
032(まはり)三百(さんびやく)三十(さんじふ)(ぢやう)
033(みき)(たか)さは五百(ごひやく)(ぢやう)
034(こずゑ)四方(よも)(ひろ)がりて
035三百(さんびやく)三十三(さんじふさん)(たい)
036眷族(けんぞく)(さま)(おん)住所(すみか)
037ヨーイトセー ヨーイトセー
038(たか)(ふくろ)荒鷲(あらわし)
039(その)(ほか)(もも)鳥翼(とりつばさ)
040常磐(ときは)堅磐(かきは)()(なが)
041(たがひ)(むつ)(した)しみて
042()をば(をか)さず太平(たいへい)
043目出度(めでた)(しるし)(むかし)より
044(しめ)()たりし長閑(のど)けさよ
045ヨーイトセー ヨーイトセー
046バラモン(てん)(まつ)りたる
047猩々(しやうじやう)(みや)永年(ながとし)
048(あめ)(かぜ)とに(さら)されて
049(むね)(あめ)もり(うつばり)
050(ゆが)みて(はしら)(むし)がくひ
051()るも無残(むざん)有様(ありさま)
052(とき)(ちから)()らね(ども)
053荒廃(くわうはい)したるぞ(うた)てけれ
054バーチルさまが(あらた)めて
055(かみ)(をしへ)遵奉(じゆんぽう)
056(この)聖場(せいぢやう)目出度(めでた)くも
057三五教(あななひけう)(うづ)(みや)
058バラモン(けう)宮殿(きうでん)
059(あらた)建造(けんざう)ましまして
060三千(さんぜん)世界(せかい)鎮台(ちんだい)
061まつらせ(たま)ふぞ有難(ありがた)
062ヨーイトセー ヨーイトセー
063(あさひ)()(とも)(くも)(とも)
064(つき)()つとも()くる(とも)
065仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
066アヅモス(さん)霊場(れいぢやう)
067常磐(ときは)堅磐(かきは)(かは)らまじ
068(とほ)神代(かみよ)(むかし)より
069天足(あだる)(ひこ)胞場姫(えばひめ)
070(たま)御末裔(みすゑ)()れませる
071タクシャカ竜王(りうわう)出生地(しゆつしやうち)
072()るも(いかめ)九頭竜(くづりう)
073(その)猛勢(まうせい)()(ひと)
074(まなこ)(つぶ)(どく)()
075(ひと)(いのち)()(くら)
076(その)悪業(あくごふ)(きた)めむと
077高天原(たかあまはら)()れませる
078月照彦(つきてるひこ)のエンゼルが
079(いづ)言霊(ことたま)(うち)(いだ)
080(この)霊場(れいぢやう)(いは)()
081(ふう)じおきしと(つた)へたる
082世界(せかい)名高(なだか)地点(ちてん)なり
083十万(じふまん)(ねん)(その)(あひだ)
084(こころ)(きた)(たま)()
085清浄(しやうじやう)無垢(むく)霊身(れいしん)
086(たち)(なほ)りたる(あかつき)
087(また)もエンゼル(あら)はれて
088タクシャカ竜王(りうわう)(すく)()
089五風(ごふう)十雨(じふう)調節(てうせつ)
090(まも)らせ(たま)(おん)(ちか)
091(この)竜王(りうわう)永久(とこしへ)
092地底(ちてい)(ひそ)()(かぎ)
093荒風(あらかぜ)すさび大雨(おほあめ)
094十日(とをか)二十日(はつか)(ふり)しきり
095地上(ちじやう)()める人畜(じんちく)
096草木(くさき)片葉(かきは)(いた)(まで)
097(この)(くるし)みは()えざらむ
098ヨーイトセー ヨーイトセ
099三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
100月照彦(つきてるひこ)(なが)れをば
101()ませ(たま)へる玉国別(たまくにわけ)
102地上(ちじやう)のエンゼル(いま)此処(ここ)
103(あら)はれませしを(さいはひ)
104天地(てんち)(きよ)()ますてふ
105天津(あまつ)祝詞(のりと)神言(かみごと)
106宇宙(うちう)神霊(しんれい)奏上(そうじやう)
107千代(ちよ)八千代(やちよ)(ふう)じたる
108これの竜王(りうわう)(すみやか)
109(すく)はせ(たま)へば国人(くにびと)
110いかに(よろこ)(こと)ならむ
111五穀(ごこく)(みの)(くさ)()
112(はな)色香(いろか)(うるは)しく
113(みの)りも(こと)(ゆた)やかに
114地上(ちじやう)生物(せいぶつ)一切(いつさい)
115鼓腹(こふく)撃壌(げきじやう)神国(しんこく)
116真善(しんぜん)美愛(びあい)祥徴(しやうちよう)
117堅磐(かきは)常磐(ときは)(たの)しまむ
118あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
119御霊(みたま)恩頼(ふゆ)()(まつ)
120ヨーイトセー ヨーイトセ
121三千(さんぜん)世界(せかい)(うめ)(はな)
122一度(いちど)(ひら)蓮華花(はちすばな)
123スメール(さん)(きこ)えたる
124自転倒(おのころ)(じま)高原地(かうげんち)
125天教山(てんけうざん)()れませる
126木花姫(このはなひめ)(おん)守護(まもり)
127いよいよ(ここ)(あら)はれて
128(やみ)(つつ)みしスマの(さと)
129芽出度(めでた)日出(ひので)御代(みよ)となり
130(かみ)(ひかり)朝夕(あさゆふ)
131(えら)(たの)しむ()とならむ
132(いさ)めよ(いさ)里人(さとびと)
133ヨーイトセー ヨーイトセ
134幾千(いくせん)(ねん)荒金(あらがね)
135(つち)(うづ)もれ(いし)となる
136(この)(くすのき)良材(りやうざい)
137(かみ)御代(みよ)をば永久(とこしへ)
138不変(ふへん)不動(ふどう)(たてまつ)
139(いづ)(めぐみ)祥徴(しやうちよう)
140(この)(くすのき)重量(ぢうりやう)
141(ほか)(すぐ)れて雄々(をを)しきは
142万古(ばんこ)不動(ふどう)(かみ)()
143これ(また)(うづ)祥徴(しやうちよう)
144(おも)へば(おも)へば有難(ありがた)
145村人(むらびと)(いさ)みて()いてくれ
146ヨーイトセー ヨーイトセ
147(この)大木(たいぼく)引出(ひきいだ)
148御用(ごよう)(つか)ふる(ひと)びとは
149(かみ)(めぐみ)(ふか)くして
150身体(からだ)一所(ひととこ)怪我(けが)もせず
151(また)草臥(くたび)れぬ不思議(ふしぎ)さよ
152(かみ)(まも)りは()のあたり
153(よろこ)(いさ)みて()いてくれ
154ヨーイトセー ヨーイトセ
155(この)宮柱(みやばしら)いや(ふと)
156(くも)をつき()()つならば
157千木(ちぎ)勝男木(かつをぎ)はキラキラと
158黄金(こがね)(ひかり)(かがや)きて
159(つき)御国(みくに)やフサの(くに)
160カラもヤマトも一時(いちどき)
161月日(つきひ)(ごと)くに(かがや)かむ
162あゝ(いさ)ましや(いさ)ましや
163爺々(ぢぢ)婆々(ばば)(まご)()れて
164()()についで()寄進(きしん)
165(よる)(やす)まぬ()寄進(きしん)
166(ひと)(こころ)昼夜(ひるよる)
167区別(くべつ)()らぬ天界(てんかい)
168(はな)()(はる)(ごと)くなり
169ヨーイトセー ヨーイトセ』
170伊太彦(いたひこ)天津(あまつ)御空(みそら)摩訶(まか)不思議(ふしぎ)
171微妙(びめう)音楽(おんがく)(きこ)()
172高天原(たかあまはら)霊国(れいごく)
173(たのし)(ふか)天国(てんごく)
174エンゼル天人(てんにん)(あら)はれて
175高天原(たかあまはら)()(うへ)
176(きづ)(つか)ふる(この)神業(みわざ)
177(たす)けむ(ため)羽衣(はごろも)
178(そで)をば微風(びふう)(ひるがへ)
179寿(ことほ)(いは)(たま)ふなり
180地上(ちじやう)()める人々(ひとびと)
181善言(ぜんげん)美詞(びし)言霊(ことたま)
182(すく)はれ(まが)(かげ)もなく
183(こころ)(ひと)()(ひと)
184(ただ)何事(なにごと)皇神(すめかみ)
185(こころ)のままに勤勉(いそし)みて
186世界(せかい)(かがや)(かみ)(みや)
187(その)()普請(ふしん)(つか)へゆく
188浄行(じやうぎやう)毘舎(びしや)首陀(しゆだ)(その)()
189(いや)しき十二(じふに)姓族(しやうぞく)
190種々(いろいろ)差別(さべつ)撤廃(てつぱい)
191水平線(すゐへいせん)(じやう)相立(あひた)つて
192三五教(あななひけう)やバラモンの
193(かみ)(おん)(ため)()(ため)
194赤心(まごころ)(つく)目出度(めでた)さよ
195かかる(ためし)(むかし)より
196(ゆめ)にも()かぬ太平(たいへい)
197なみなみならぬ慶事(けいじ)なり
198青人草(あをひとぐさ)()ふも(さら)
199(この)霊場(れいぢやう)永久(とこしへ)
200()みなれたりし猩々姫(しやうじやうひめ)
201(その)(ほか)(もも)御子(みこ)(たち)
202天国(てんごく)浄土(じやうど)(はる)()
203目出度(めでた)(もと)棲処(すみか)へと
204無事(ぶじ)(かへ)りし(よろこ)びは
205天地(てんち)(ひら)けし(はじ)めより
206(ためし)()らぬ次第(しだい)なり
207産土山(うぶすなやま)(たち)()でて
208(きよ)(こころ)玉国別(たまくにわけ)
209(うづ)(つかさ)(したが)ひて
210(やうや)此処(ここ)(つき)(くに)
211(おと)名高(なだか)きアヅモスの
212聖地(せいち)(きた)未曾有(みぞいう)
213大神業(だいしんげふ)奉仕(ほうし)する
214(わが)(たましひ)(よろこ)びは
215(ひでり)稲田(いなだ)夕立(ゆふだち)
216(ふり)(そそ)ぎたる(ごと)くなり
217ヨーイヨーイ ヨーイトセ
218(ちから)(そろ)(こゑ)(あは)
219ヨイヨイヨイと()いとくれ
220古今(ここん)未曾有(みぞう)神業(しんげふ)
221誠心(まことごころ)(あら)はして
222(つか)へまつれる人々(ひとびと)
223(かみ)(めぐみ)(さきは)ひて
224()壮健(すこやか)(その)(いへ)
225(つき)(かさ)ねてよく(さか)
226御子(みこ)(まご)曾孫(ひまご)つぎつぎに
227父祖(ふそ)神業(しんげふ)(よろこ)びて
228いや永久(とこしへ)神徳(しんとく)
229(たふと)みまつり(すゑ)()
230(かた)(ぐさ)にとなすならむ
231(いさ)めよ(いさ)(みな)(いさ)
232天地(てんち)(かは)功績(いさをし)
233(みな)平等(べうどう)(たて)(くら)
234アヅモス(さん)聖場(せいぢやう)
235真善(しんぜん)美愛(びあい)根本(こんぽん)
236(つく)らせ(たま)惟神(かむながら)
237(かみ)(ちか)ひて伊太彦(いたひこ)
238(この)スマ(びと)諸々(もろもろ)
239(かは)りて(ねが)(たてまつ)
240ヨーイトセー ヨーイトセ』
241 大小(だいせう)無数(むすう)(くす)242(ひのき)243(けやき)244(まつ)245(すぎ)246(なら)(とう)良材(りやうざい)(いつ)(げつ)ならずして作事場(さくじば)無事(ぶじ)(もち)(はこ)ばれた。247(しか)して(ただ)一人(ひとり)のカスリ(きず)()うた(もの)(あら)はれなかつたのは248(まつた)(かみ)(ふか)(おん)(まも)りと一同(いちどう)感謝(かんしや)(ねん)()られ、249(ねこ)杓子(しやくし)脛腰(すねこし)()(もの)は、250寝食(しんしよく)(わす)れ、2501熱狂(ねつきやう)して、251宮普請(みやぶしん)にのみ心力(しんりき)傾注(けいちう)した。252諸人(もろびと)丹精(たんせい)によつて、253荘厳(さうごん)なる宮殿(きうでん)東西(とうざい)(なら)んで254南向(みなみむき)千木(ちぎ)(たか)()(あが)つた。255あゝ惟神(かむながら)(たま)()はへませ。
256大正一二・四・七 旧二・二二 於皆生温泉浜屋 松村真澄録)
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