霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 法螺貝(ほらがひ)〔一五三六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第60巻 真善美愛 亥の巻 篇:第2篇 東山霊地 よみ(新仮名遣い):あづもすれいち
章:第11章 法螺貝 よみ(新仮名遣い):ほらがい 通し章番号:1536
口述日:1923(大正12)年04月07日(旧02月22日) 口述場所:皆生温泉 浜屋 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年8月12日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
玉国別一行はバーチル、チルテルそのほか一同に別れを告げて、ハルナの都を指して進むことになった。別れを惜しんでバーチル以下一同は袖にすがりつき、涙をたたえて別離の歌を歌う。
バーチルが述懐を込めた歌を歌い、玉国別一行が和歌で返し、またスマの里人たちが和歌で述懐と別離を歌った。
玉国別一行はスマの里を後にし、晩夏の風を浴びながら進んで行く。日がたそがれ、大原野に人通りも少なく、わずかに道のかたえにある沙羅双樹の森で一夜を過ごそうと入って行く。
この森には小さな祠が建っており、一行五人は祠の前にみのを敷いて笠を顔にかぶり、一夜を明かすことになった。
深夜になると三人組の泥棒が現れ、一行の寝息をうかがっている。泥棒の一人は元バラモン軍のベルであった。泥棒たちは、五人を襲う相談をしている。
玉国別は泥棒たちの話を聞いていたが、祠の後ろから闇夜をつらぬいて法螺の音が響いてきた。泥棒たちは驚き、ベルともう一人は逃げて行ったが、新米の乙はその場に立ちすくんでしまった。
玉国別が法螺貝の吹き主を歌で尋ねると、祠の後ろから答えたのは元バラモン軍将軍鬼春別、今は比丘となた治道居士が名乗り出た。一行は歌で泥棒の一件を述懐し、挨拶をした。
三千彦が枯れ枝に火をつけて明りを取った。治道居士は祠の後ろから現れ、玉国別一行に挨拶をなした。一行はこれまでの経緯をしばし語り合った。
玉国別は、体が休まったから夜中でも先に進もうと提案した。治道居士はしばらく同道することになった。見れば、ひとりの泥棒がしゃがんで震えている。泥棒は、自分は今日初めて、泥棒のベルという男の家来になったところだ、と言うと、こそこそと闇に姿を隠してしまった。
一行六人は法螺貝を吹く治道居士を先頭に立てて東南の方向に進んで行った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-05-12 17:04:03 OBC :rm6011
愛善世界社版:131頁 八幡書店版:第10輯 641頁 修補版: 校定版:139頁 普及版:60頁 初版: ページ備考:
001 玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)はバーチル、002チルテル(その)(ほか)一同(いちどう)(いとま)()003山野(さんや)湖河(こか)(わた)りハルナの(みやこ)()して(すす)(こと)となつた。004(わか)れを(をし)みてバーチル以下(いか)一同(いちどう)(そで)(すが)りつき005(なみだ)(たた)へて別離(わかれ)(うた)(うた)ふ。
006バーチル『(かみ)()さしの宣伝使(せんでんし)
007(きよ)身魂(みたま)玉国別(たまくにわけ)
008天津御神(あまつみかみ)国津神(くにつかみ)
009(もも)神々(かみがみ)(いさ)()
010その身辺(しんぺん)(まも)ります
011(たふと)(うづ)神司(かむづかさ)
012(したが)(たま)真純彦(ますみひこ)
013三千彦(みちひこ) 伊太彦(いたひこ) デビス(ひめ)
014(かみ)(ひと)しき御身魂(おんみたま)
015親子(おやこ)(なや)みを(すく)ひまし
016(この)里人(さとびと)をよく(をさ)
017(うづ)宮居(みやゐ)()(たま)
018タクシャカ竜王(りうわう)(はじ)めとし
019サーガラ竜王(りうわう)言向(ことむ)けて
020世界(せかい)(わざはひ)(のぞ)きまし
021小天国(せうてんごく)建設(けんせつ)
022(めぐ)みの(つゆ)四方八方(よもやも)
023()れさせ(たま)ひし有難(ありがた)
024千代(ちよ)八千代(やちよ)永久(とこしへ)
025アヅモス(さん)山麓(さんろく)
026(しづ)まりまして吾々(われわれ)
027(みちび)(たま)へと朝夕(あさゆふ)
028(いの)りし甲斐(かひ)もあら(かな)
029(をしへ)御子(みこ)(あと)にして
030魔神(まがみ)(たけ)(つき)(くに)
031ハルナの(みやこ)()(たま)
032その首途(いでたち)見送(みおく)りて
033(かな)しみ(むね)咽返(むせかへ)
034(なみだ)(たき)(なが)()
035あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
036(かみ)()さしの宣伝使(せんでんし)
037如何(いか)(ほど)真心(まごころ)(あら)はして
038(たの)むも(せん)なき御体(おんからだ)
039(わか)れを(をし)むも(おろか)なれ
040さはさり(なが)()(きみ)
041ハルナの(みやこ)神業(しんげふ)
042無事(ぶじ)()へさせ(たま)ひなば
043これの聖地(せいち)見捨(みす)てずに
044(ふたた)(あら)はれ(きた)りまし
045(われ)()(たふと)御教(みをしへ)
046完全(うまら)委曲(つばら)(つた)へませ
047(みや)(つかさ)のバーチルが
048里人(さとびと)一同(いちどう)になり(かは)
049(つつし)(ねが)(たてまつ)
050あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
051御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
052玉国別(たまくにわけ)『バーチルの(きよ)言葉(ことば)名残(なごり)にて
053いざ()()かむ(かみ)のまにまに』
054真純彦(ますみひこ)皇神(すめかみ)()さしの(まま)(われ)()
055(まめや)かなれや(もも)(ひと)(たち)
056三千彦(みちひこ)(えにし)あらば(ふたた)びお()にかかるべし
057(かみ)(めぐ)みに()(おく)りませ』
058伊太彦(いたひこ)言葉(ことば)にも(つく)され(がた)待遇(もてなし)
059()けし(めぐ)みを如何(いか)(かへ)さむ』
060デビス(ひめ)『いざさらば(わが)()(きみ)諸共(もろとも)
061(わか)れを()げむ百人(ももびと)(まへ)に』
062アンチー『(たま)()生命(いのち)(おや)果敢(はか)なくも
063()(わか)れする(われ)(かな)しき』
064チルテル『摩訶(まか)不思議(ふしぎ)(ふか)(えにし)(つつ)まれて
065(うれ)しき(ゆめ)(しば)()しかな』
066サーベル(ひめ)『いざさらば真幸(まさき)くハルナに()でませよ
067(かみ)(いの)りて(きみ)(まも)らむ』
068チルナ(ひめ)()(きみ)(さと)しによりて(わが)(つま)
069(まこと)(みち)(かへ)りましけり。
070(やま)よりも(たか)(めぐ)みを如何(いか)にして
071(むく)いむものと(こころ)(いら)ちつ』
072テク『いざさらば御身(みみ)(すこや)かに()でませよ
073(きみ)(まへ)には(てき)もなければ』
074カンナ『(おも)ひきや(おも)はぬ(ひと)(めぐ)()
075(また)(おも)はぬ(わか)れするかな』
076ヘール『何事(なにごと)(かみ)()さしの(まま)なれば
077(ひと)言問(ことと)(みち)にあらまし』
078アキス『(わが)主人(あるじ)(すく)(たま)ひし(たす)(がみ)
079(わか)れむとして(なみだ)(こぼ)るる』
080カール『何事(なにごと)(ゆめ)浮世(うきよ)(あきら)めて
081(おも)はざるらむ(つれ)なき(わか)れを』
082ワックス『許々多久(ここたく)(つみ)(けがれ)(あら)はれし
083(かみ)(つかさ)(いま)(わか)れむとす。
084(をし)めども(くや)めど()けども如何(いか)にせむ
085(かみ)(まか)せし教司(をしへつかさ)を』
086ヘルマン『(ゆめ)()不思議(ふしぎ)(ゆめ)()たりけり
087(ゆめ)(わす)れそ(かみ)(めぐ)みは』
088エキス『ワックスや主人(あるじ)(きみ)(なや)めたる
089懺悔(ざんげ)(なみだ)とどめ()ねつつ。
090玉国別(たまくにわけ)(かみ)(つかさ)(わが)(つみ)
091(かみ)(いの)りて(はら)はせ(たま)へ』
092エル『テルモンの(やま)(ふもと)()(わか)
093(また)もや(かみ)(わか)れむとぞする』
094玉国別(たまくにわけ)猩々(しやうじやう)(おきな)(おうな)(もの)(まを)
095(いや)永久(とこしへ)(やす)くましませ』
096(おきな)『スメールのこれの神山(みやま)永久(とこしへ)
097ありて御世(みよ)をば(まも)らむとぞ(おも)ふ』
098(おうな)()(きみ)のタクシャカ竜王(りうわう)相並(あひなら)
099これの聖地(せいち)永遠(とは)(まも)らむ』
100玉国別(たまくにわけ)『いざさらば諸人(もろびと)(たち)物申(ものまう)
101(やす)くましませ(かみ)(めぐみ)に』
102
103玉国別(たまくにわけ)一行(いつかう)
104無限(むげん)神力(しんりき)(あら)はして
105(あさ)(ごと)くに(みだ)れたる
106諸人(もろびと)(たち)(こころ)をば
107(ひと)つに(をさ)悠々(いういう)
108スマの(さと)をば(あと)にして
109晩夏(ばんか)(かぜ)()(なが)
110稲葉(いなば)のそよぐ細道(ほそみち)
111草鞋(わらぢ)脚絆(きやはん)()(かた)
112(ふた)つの(たま)(ささ)げつつ
113意気(いき)揚々(やうやう)(すす)()く。
114 ()(やうや)黄昏(たそが)れて()た。115広袤千里(くわうぼうせんり)大原野(だいげんや)116人通(ひとどほり)(すく)なく117(わづ)かに(みち)(かたへ)娑羅双樹(さらさうじゆ)(もり)(みと)めて一夜(いちや)雨宿(あまやど)りをなさむと(あし)(はや)めたり。
118 (この)(もり)には(なかば)(やぶ)れた(ちひ)さき(ほこら)()つて()る。119一行(いつかう)五人(ごにん)(ほこら)(まへ)(みの)()120(かさ)(かほ)(かぶ)つて一夜(いちや)(あか)(こと)とした。121()深々(しんしん)更渡(ふけわた)(みづ)(ねむ)れる丑満(うしみつ)(ころ)となつた。122(うかが)()つて三人(さんにん)(をとこ)123五人(ごにん)寝息(ねいき)(かんが)へ、
124(かふ)『オイ、125乾児(こぶん)(ども)126どうやら此奴(こいつ)(もの)になりさうだぞ。127うまく()けば一生(いつしやう)(あそ)んで(くら)(こと)出来(でき)(やう)にならうも()れぬから、128貴様(きさま)()(おれ)指揮(しき)(したが)つて捨身的(しやしんてき)大活動(だいくわつどう)をやつて()れ』
129(おつ)『ハヽヽヽハイ、130カヽヽヽ(かしこ)まりました。131中々(なかなか)(いびき)(たか)連中(れんちう)で……』
132(かふ)馬鹿(ばか)133()()人間(にんげん)(いびき)(こは)うて(この)商売(しやうばい)出来(でき)ると(おも)ふか』
134(おつ)『まだシヽヽヽ新米(しんまい)(ござ)いますから135()つから勝手(かつて)(わか)りませぬので……』
136(へい)『モシ、137ベルの親方(おやかた)さま、138此奴(こいつ)アまだ()(ござ)いませぬから仕方(しかた)(ござ)いませぬ。139(なに)140これ(くらゐ)仕事(しごと)(わたし)一人(ひとり)結構(けつこう)です。141何程(なにほど)新米(しんまい)だつて三月(みつき)すれば古米(こまい)になりますからな』
142(おつ)『オイ、143三月(みつき)()つたら古米(こまい)になるとは、144それは(なん)だ、145米相場(こめさうば)でもしようと()ふのか、146こんな(ところ)店屋(みせや)もないぢやないか』
147(かふ)馬鹿(ばか)ぢやな。148貴様(きさま)乞食(こじき)もようさらさず、149たまたま泥棒(どろばう)()れて()れば、150その(こし)(なん)だ。151痳病患者(りんびやうやみ)梅毒患者(ひえかき)(やう)(ざま)しやがつて……()つともない』
152(おつ)『ヘヽヽヽヽ痳病(りんびやう)もチツト(ばか)(わづら)うて()ます。153梅毒(ひえ)(やうや)(なほ)りかけた(ところ)(ござ)います。154アイタヽヽヽ痳病(りんびやう)(はなし)すると(にはか)(いた)くなつて()ました、155もう(うご)けませぬ。156アイタヽヽヽ』
157屁太(へた)る。
158ベル『オイ、159バット、160もう仕方(しかた)()い、161何程(なにほど)大勢(おほぜい)()つても寝首(ねくび)()めるのは容易(ようい)なものだ。162サアこんな腰抜(こしぬ)けは()つといて163貴様(きさま)(おれ)両方(りやうはう)から仕事(しごと)()りかからうぢやないか』
164バット『ハイ、165承知(しようち)しました。166吾々(われわれ)(うん)(ひら)(どき)167この機会(きくわい)(いつ)して、168どうして(あたま)(あが)りませう』
169 玉国別(たまくにわけ)最初(さいしよ)から三人(さんにん)密々話(ひそひそばなし)一言(いちごん)()らさず()いて()た。
170 かかる(ところ)へ『ブーブー』と(やみ)(つらぬ)法螺(ほら)(こゑ)171(やしろ)(うしろ)より(きこ)(きた)る。172泥棒(どろばう)(おどろ)いて(おつ)社前(しやぜん)(のこ)(なが)(やみ)(まぎ)れて()()つて(しま)つた。173法螺(ほら)(こゑ)益々(ますます)(たか)(ひび)いて()る。
174 玉国別(たまくにわけ)法螺(ほら)()(しづ)まるを()つて、
175玉国別(たまくにわけ)山川(やまかは)(まが)()(はら)法螺(ほら)(かひ)
176何処(いづく)(ひと)(すさ)びなるらむ。
177御社(みやしろ)(かたはら)(ちか)(きこ)()
178この言霊(ことたま)(ぬし)何人(なにびと)
179 (ほこら)(うしろ)より、
180(われ)こそは鬼春別(おにはるわけ)のなれの(はて)
181比丘(びく)(つか)ふる治道居士(ちだうこじ)ぞや』
182玉国別(たまくにわけ)治国別(はるくにわけ)(かみ)(つかさ)(まつろ)ひし
183バラモン(ぐん)のゼネラルなりしか。
184(われ)こそは玉国別(たまくにわけ)宣伝使(せんでんし)
185(おも)はぬ(ところ)()ひにけるかな』
186治道(ちだう)(なつか)しや(おと)名高(なだか)玉国別(たまくにわけ)
187(かみ)(つかさ)(うれ)(はづか)し』
188三千彦(みちひこ)泥棒(どろばう)(わが)(ふところ)(さぐ)らむと
189(ふる)(をのの)(きた)可笑(をか)しさ』
190伊太彦(いたひこ)盗人(ぬすびと)()(はら)ひたる法螺(ほら)(かひ)
191()()てたるは(かみ)にぞ()さむ』
192三千彦(みちひこ)()(およ)治道居士(ちだうこじ)とは()(こと)
193(おも)はぬ(ところ)()ひにけるかな』
194治道(ちだう)(われ)(いま)ビクトル(さん)比丘(びく)となり
195四方(よも)逍遥(さまよ)修験者(しうげんじや)ぞや。
196武士(もののふ)矢猛心(やたけごころ)(おさ)へつつ
197(まこと)(みち)(すす)()()よ』
198デビス(ひめ)(かみ)(みち)(ただ)只管(ひたすら)(すす)()
199比丘(びく)(つかさ)(こころ)雄々(をを)しき。
200()れも(また)テルモン(ざん)神館(かむやかた)
201バラモン(がみ)(つか)へし()ぞや』
202治道(ちだう)『テルモンの大海原(おほうなばら)()()えて
203(やうや)くここに(われ)()きぬる。
204草枕(くさまくら)(たび)(つか)れを(やす)めむと
205(ほこら)(かげ)(いこ)()たりし。
206皇神(すめかみ)(えにし)(いと)につながれて
207(かみ)(つかさ)()ふぞ(うれ)しき』
208 三千彦(みちひこ)(ひうち)(とり)()209(やみ)(さぐ)つて()()枯枝(かれえだ)(はし)()(あつ)め、210パツと()(てん)じた。211治道居士(ちだうこじ)(ほこら)(うしろ)より(あら)はれ(きた)り、212一同(いちどう)(かほ)()て、213さも(うれ)しげに、
214治道(ちだう)貴方(あなた)(うはさ)(たか)玉国別(たまくにわけ)(さま)御一行(ごいつかう)(ござ)いましたか、215これは不思議(ふしぎ)(ところ)でお()にかかりました。216(わたし)はバラモン(けう)のゼネラルで(ござ)いましたが、217河鹿峠(かじかたうげ)(おい)(わが)部下(ぶか)片彦(かたひこ)218久米彦(くめひこ)将軍(しやうぐん)治国別(はるくにわけ)(さま)言霊(ことたま)(うち)(なや)まされ、219(じつ)見苦(みぐる)しき(はい)をとりました。220それに()いて221(わたし)到底(たうてい)武力(ぶりよく)(もつ)神力(しんりき)()(こと)不可能(ふかのう)なるを(さと)りました。222(しか)(なが)223数千人(すうせんにん)部下(ぶか)引率(ひきつ)大黒主(おほくろぬし)(めい)()けて征途(せいと)(のぼ)るゼネラルの分際(ぶんざい)として、224(ただ)ちに軍籍(ぐんせき)()て、225(たふと)(かみ)(みち)()らむとするも事情(じじやう)(ゆる)しませぬので226()むを()ず、2261ランチ将軍(しやうぐん)相談(さうだん)(うへ)227浮木(うきき)(もり)にて半永久的(はんえいきうてき)陣営(ぢんえい)(つく)り、228(たたか)(こころ)もなく229(いたづら)光陰(くわういん)濫費(らんぴ)して()りましたが、230(つひ)軍隊(ぐんたい)(ふた)つに(わか)231三千余騎(さんぜんよき)(ひき)ゐてライオン(がは)横断(わうだん)し、232ビクトル(さん)(ふもと)陣営(ぢんえい)(かま)へ、233ここにても(また)(おも)はぬ失敗(しつぱい)をとり、234(ふたた)猪倉山(ゐのくらやま)山寨(さんさい)立籠(たてこ)もり235治国別(はるくにわけ)(さま)言霊(ことたま)()びせられ、236ここに(まつた)菩提心(ぼだいしん)(おこ)し、237至善(しぜん)至愛(しあい)大神(おほかみ)信従(しんじゆう)する証拠(しようこ)として(かしら)()(こぼ)238円頂緇衣(ゑんちやうしえ)比丘姿(びくすがた)となり、239ビクトル(さん)(かたはら)草庵(さうあん)(むす)び、240吾々(われわれ)同志(どうし)四人(よにん)(かは)(がは)(かみ)(をしへ)宣伝(せんでん)(まは)つて()ります。241玉国別(たまくにわけ)(さま)御一行(ごいつかう)(こと)242治国別(はるくにわけ)(さま)より(くは)しく(うけたま)はり、243一度(いちど)(たふと)謦咳(けいがい)(せつ)()きものと(いの)つて()りましたが、244(おも)はぬ(ところ)面会(めんくわい)()まして(なん)とも()へぬ(うれ)しさが(ただよ)ひました。245何卒(どうぞ)御見捨(おみすて)なく御懇意(ごこんい)(ねが)ひます』
246玉国別(たまくにわけ)貴方(あなた)がバラモン(ぐん)鬼春別(おにはるわけ)将軍(しやうぐん)(さま)(ござ)いましたか、247不思議(ふしぎ)(えん)不思議(ふしぎ)(ところ)でお()にかかりました。248これも(まつた)大神様(おほかみさま)御引合(おひきあは)せで(ござ)いませう。249(この)四人(よにん)真純彦(ますみひこ)250三千彦(みちひこ)251伊太彦(いたひこ)252デビス(ひめ)(ござ)います。253何卒(どうぞ)今後(こんご)御入魂(ごじつこん)(ねが)ひます』
254治道(ちだう)網笠(あみがさ)(ひと)つ、255(みの)(ひと)つ、256(つゑ)一本(いつぽん)修験者(しうげんじや)257何卒(なにとぞ)(とも)()()()うて神業(しんげふ)参加(さんか)させて(いただ)()(ござ)います』
258真純彦(ますみひこ)(はじ)めてお()にかかります。259いやもう(なん)にも(まをし)()げませぬ。260神様(かみさま)(おん)(ため)()(ため)(たがひ)(ちから)になり()つて(すす)(こと)(いた)しませう』
261伊太彦(いたひこ)(わたし)狼狽者(とばしりもの)()()つた伊太彦(いたひこ)(ござ)います』
262三千彦(みちひこ)(わたし)三千彦(みちひこ)夫婦(ふうふ)(ござ)います。263いつも伊太彦(いたひこ)殿(どの)(をんな)()れて()ると()つて揶揄(からか)はれ(どほ)しで264閉口(へいこう)(いた)して()ります』
265治道(ちだう)『ハヽヽヽヽ何分(なにぶん)(わか)いお(かた)元気(げんき)(よろ)しいから面白(おもしろ)いでせう』
266デビス(ひめ)『ゼネラル(さま)267(わたし)はテルモン(ざん)神館(かむやかた)(つかさ)小国別(をくにわけ)(むすめ)デビス(ひめ)(ござ)います。268不思議(ふしぎ)(えん)(この)三千彦(みちひこ)(さま)(いのち)(たす)けられ、269ハルナの(みやこ)へお(とも)(いた)(ところ)(ござ)います。270して271(これ)から貴方(あなた)何方(どちら)へおいでになりますか』
272治道(ちだう)『これは(また)不思議(ふしぎ)御縁(ごえん)(ござ)る。273貴女(あなた)小国別(をくにわけ)(さま)御息女(おむすめご)とは(おも)ひも()りませなンだ。274かうなる(うへ)275(いづ)れも三五教(あななひけう)のピュウリタンとして(たがひ)(うち)()276御神業(ごしんげふ)奉仕(ほうし)させて(いただ)きませう』
277玉国別(たまくにわけ)最早(もはや)(からだ)余程(よほど)278(つか)れも(やす)まつた(やう)ですから夜中(やちう)なれども大明(おほあか)りがして()りますから、279ボツボツ(すす)みませう』
280治道(ちだう)『どうか(わたし)途中(とちう)(まで)なりとお(とも)をさして(いただ)きませう』
281(たち)(あが)る。282(そば)()れば一人(ひとり)泥棒(どろばう)(しやが)んで(ふる)うて()る。
283治道(ちだう)『オ、284(まへ)何者(なにもの)だ。285泥棒(どろばう)片割(かたわれ)ではないか』
286(おつ)『はい、287(わたし)乞食(こじき)(ござ)いますが288今日(けふ)(はじ)めて泥棒(どろばう)のベルと()(をとこ)家来(けらい)となり、289三人連(さんにんづ)れにて(この)人々(ひとびと)(あと)をつけ(ねら)ひ、290ここ(まで)(まゐ)りましたが法螺貝(ほらがひ)(こゑ)(こし)()かしました。291二人(ふたり)何処(どこ)かへ(かぜ)(くら)つて()げたで(ござ)いませう』
292治道(ちだう)『はてな、293ベルが(また)泥棒(どろばう)をして()るのかな』
294(しき)りに(くび)(かたむ)けて()る。295泥棒(どろばう)(おつ)はコソコソと(やみ)(まぎ)れて姿(すがた)(かく)した。296一行(いつかう)六人(ろくにん)治道居士(ちだうこじ)先頭(せんとう)法螺(ほら)()()297東南(とうなん)(みち)(てん)じて(つゆ)おく野路(のぢ)足許(あしもと)(いそが)しく(すす)()く。
298大正一二・四・七 旧二・二二 於皆生温泉浜屋 北村隆光録)
 
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