霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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虫の声

インフォメーション
題名:虫の声 著者:月の家
ページ:433
概要: 備考:2023/09/28校正 タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-09-28 04:41:53 OBC :B121805c218
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]『東北日記 四の巻』昭和3年9月9日
 (せみ)(をす)は一体何の目的を以て(やか)ましく鳴くかといふに、それは(めす)を呼ぶ為である。ある学者は蝉は耳無しの(つんぼ)だといつてゐる。(しか)しその雌を(とら)へて見ると、雄の発音器のある個所に鼓膜からなる耳らしいものが(あきら)かに存在してゐる。体の()る部分と部分とをすり(あは)して音を出す虫に、カミキリムシ、(あり)、メンガタスズメ、シモフリスズメなどといふ蟻の(るゐ)やタイコウチといふ水虫(みづむし)(るゐ)がある。かれ()は敵の攻撃を受けると、(いづ)れも胸と胸の(ふし)(あるひ)は腹の(ふし)(ふし)をすり(あは)してキーキー(あるひ)はシユツシユツといふ(やう)な音を立てる。キーキーの方は吾々(われわれ)が聞くと(あは)れみを乞ふかのやうに取れるが、(しん)の意義はシユツシユツといふ()と共に矢張り敵を(おど)すにあるらしい。又(あり)では仲間の通信に用ひてゐる。体の一部をすり(あは)せて音を出す虫で一番有名なのは秋に鳴く虫である。人々はかれ()(くち)で鳴くと思つてゐるかも知れぬが、実は(はね)(はね)とをすり(あは)せて、あの美音(びおん)を出すのである。今その発音器を調べて見ると、二枚の(はね)の中で下になる方の(はね)付根(つけね)に近い表面の端に脈が(ふく)らみ、ヤヤ(たか)まつた個所がある。又(うへ)になる(はね)裏面(りめん)の中央より少し元に近く(はね)を横切つて、太い脈がある。この脈の下面(かめん)には細かい刻み目がついてゐて、丁度(ちやうど)(やすり)の表面の様になつてゐる。秋に鳴く虫はこの下翅(かし)の脈の(ふと)まりと上翅(じやうし)の脈の(やすり)とをすり(あは)せてあの(たへ)なる()を文字通り(かな)で出すのである。その目的は雄が雌を招くにあると解釈底本では「解決」だが誤字であろう。初出の東北日記4p286でも「解決」。されてゐるが、()いては生物(ちう)最高の官能を持つた人類の聴感(ちやうかん)刺戟(しげき)して、その美音に陶酔させる(ほど)の威力をさへ持つてゐる。虫の発する()(いな)(かな)でる(がく)()は、無智の人には神秘の妖音(えうおん)ともきこえて不思議がられるが、詩情(しじやう)を持つた人が聴けば、それは自然の示す立派な芸術である。
(昭和三・九・九 東北日記四の巻)
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