国政論は、之を組織的の一大雄篇として、世界万民の宝典となすべきである。国政論は三篇に別かれて、
(一)神祇篇 (二)皇位篇 (三)祭政篇
第一神祇篇は本体論である。第二皇位篇は継承論である。第三祭政篇は実行論である。この三大雄篇が、世界統治帰一の大法を示すのである。之を三種の神器に配し奉れば、第一神祇篇は五百津御須麻琉珠の御真義である。第二の皇位篇は八咫鏡の御真義、第三の祭政篇は草薙剣の御真義である。皇道大本三大編、是れ実に天地至上の唯一宝典である。万有の斉しく崇敬すべき無二の経学に渡らせらるるのである。
皇道大本とは、現今我国に流行せる神道宗教十三派と同一視する人もあるであらう。然し皇道大本とは皇祖の御遺訓、皇典古事記の別称であつて、言はば皇典古事記真解とも称すべきものであつて、決して現今の如き宗教ではない。祭政一致の神国、遺訓古事記の真解者皇道大本だと答ふるに躊躇せないのである。
大本の神の教は皆人のならひて進む大道なりけり
(大正七、五、一、神霊界誌)