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霊界物語
如意宝珠(第13~24巻)
第15巻(寅の巻)
序
凡例
総説歌
第1篇 正邪奮戦
第1章 破羅門
第2章 途上の変
第3章 十六花
第4章 神の栄光
第5章 五天狗
第6章 北山川
第7章 釣瓶攻
第8章 ウラナイ教
第9章 薯蕷汁
第10章 神楽舞
第2篇 古事記言霊解
第11章 大蛇退治の段
第3篇 神山霊水
第12章 一人旅
第13章 神女出現
第14章 奇の岩窟
第15章 山の神
第16章 水上の影
第17章 窟の酒宴
第18章 婆々勇
第4篇 神行霊歩
第19章 第一天国
第20章 五十世紀
第21章 帰顕
第22章 和と戦
第23章 八日の月
跋文
余白歌
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> 第1篇 正邪奮戦 > 第10章 神楽舞
<<< 薯蕷汁
(B)
(N)
大蛇退治の段 >>>
第一〇章
神楽舞
(
かぐらまひ
)
〔五七七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻
篇:
第1篇 正邪奮戦
よみ(新仮名遣い):
せいじゃふんせん
章:
第10章 神楽舞
よみ(新仮名遣い):
かぐらまい
通し章番号:
577
口述日:
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年12月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
神素盞嗚尊がしろしめす大海原の国々には、国治立尊が野立彦神と現れて、埴安彦命に神言を依さし給い、黄金山下に三五教の基を開かしめた。
豊国姫尊は野立姫神と現れ、神素盞嗚尊の水火を合わせて埴安姫命となった。そして、三五教を経緯に天下に宣伝し、神人はみなその徳に浴して、一時天下は泰平に治まった。
しかし邪神は次第次第に天下に広がって、やがて荒ぶる神たちは天下を充たすにいたった。
神素盞嗚大神は大海原の国を治めかねて涙に暮れた。母のいる根の堅洲国に行きたいという神素盞嗚大神に対し、御父・神伊邪諾大神は、望みのままにするがよい、ただしこの国から出て行くように、と厳しく答えた。
コーカス山を天の鳥船で立ち出た神素盞嗚尊は、天教山は高天原の姉・天照大神に暇乞いを告げようと、降り立った。しかし姉大神は弟神の心を疑い、高天原を占領しに来たのではないかと武備重々しく出迎えた。
神素盞嗚尊は自分の潔白を晴らすために、誓約の神事を姉神と執り行った。その結果、神素盞嗚尊の心が証明された。
しかし神素盞嗚尊の部下の八十猛神たちは、疑われたことに腹を立てて、誓約の後にかえって荒ぶり、諸所で乱暴を働いた。そのために天照大神がお隠れになってしまうという事態に立ち至った。
そこで、金勝要神の分霊たる思兼神は、天照大神の再出現を乞う神事を執り行うことを提案した。出雲姫命は天鈿女命と現れ、天の数歌を歌って舞い狂った。天照大神が岩戸をわずかに開けたところ、手力男神が岩戸をひき開けた。
八百万の神々は、今回の事変の罪を神素盞嗚尊に帰し、追放した。神素盞嗚尊は一人旅に出て、悪神の征服に向かわれた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-01-16 01:39:48
OBC :
rm1510
愛善世界社版:
115頁
八幡書店版:
第3輯 322頁
修補版:
校定版:
115頁
普及版:
52頁
初版:
ページ備考:
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
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:
出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第七篇 高天原 > 第十五章 神楽舞
001
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
治食
(
しろしめ
)
す
大海原
(
おほうなばら
)
の
国々
(
くにぐに
)
島々
(
しまじま
)
は、
002
国治立
(
くにはるたちの
)
尊
(
みこと
)
、
003
野立彦
(
のだちひこ
)
の
神
(
かみ
)
と
現
(
あら
)
はれて、
004
埴安彦
(
はにやすひこの
)
命
(
みこと
)
に
神言
(
かむごと
)
依
(
よ
)
さし、
005
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
に
現
(
あら
)
はれて
三五教
(
あななひけう
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひ、
006
豊国姫
(
とよくにひめの
)
尊
(
みこと
)
は
野立姫
(
のだちひめの
)
神
(
かみ
)
と
現
(
あら
)
はれ、
007
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
水火
(
いき
)
を
合
(
あは
)
して、
008
埴安姫
(
はにやすひめの
)
命
(
みこと
)
となり、
009
三五教
(
あななひけう
)
を
経緯
(
たてよこ
)
より
天下
(
てんか
)
に
宣伝
(
せんでん
)
し、
010
神人
(
しんじん
)
皆
(
みな
)
其
(
その
)
徳
(
とく
)
に
悦服
(
えつぷく
)
し、
011
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
四方
(
よも
)
の
国
(
くに
)
は
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
無事
(
ぶじ
)
泰平
(
たいへい
)
の
神国
(
かみくに
)
と
治
(
をさ
)
まりけるが、
012
天足彦
(
あだるひこ
)
、
013
胞場姫
(
えばひめ
)
の
霊
(
みたま
)
の
邪気
(
じやき
)
より
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でたる、
014
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
を
始
(
はじ
)
め、
015
金狐
(
きんこ
)
、
016
悪鬼
(
あくき
)
諸々
(
もろもろ
)
の
醜女
(
しこめ
)
、
017
探女
(
さぐめ
)
は
油
(
あぶら
)
の
浸潤
(
しんじゆん
)
するが
如
(
ごと
)
く、
018
忍
(
しの
)
び
忍
(
しの
)
びに
天下
(
てんか
)
に
拡
(
ひろ
)
がり、
019
邪悪
(
じやあく
)
充
(
み
)
ち、
020
荒
(
あら
)
ぶる
神
(
かみ
)
の
訪
(
おとの
)
ふ
声
(
こゑ
)
は、
021
山岳
(
さんがく
)
も
揺
(
ゆる
)
ぐ
許
(
ばか
)
り、
022
河海
(
かはうみ
)
殆
(
ほとん
)
ど
涸
(
か
)
れなむとす。
023
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
は、
024
大海原
(
おほうなばら
)
の
国
(
くに
)
を
治
(
おさ
)
めかね、
025
熱
(
あつ
)
き
涙
(
なみだ
)
に
咽
(
むせ
)
ばせ
給
(
たま
)
ふ
折
(
をり
)
しも、
026
御
(
おん
)
父神
(
ちちがみ
)
なる
神
(
かむ
)
伊邪諾
(
いざなぎの
)
大神
(
おほかみ
)
、
027
尊
(
みこと
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ、
028
神伊邪諾大神
『
爾
(
なんじ
)
は
何故
(
なにゆゑ
)
に
吾
(
わ
)
が
依
(
よ
)
させる
国
(
くに
)
を
守
(
まも
)
らず、
029
且
(
かつ
)
女々
(
めめ
)
しくも
泣
(
な
)
きつるか』
030
と
言葉
(
ことば
)
鋭
(
するど
)
く
問
(
と
)
はせ
給
(
たま
)
ひければ、
031
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
は、
032
神素盞嗚大神
『われ、
033
大神
(
おほかみ
)
の
勅
(
みことのり
)
を
奉
(
ほう
)
じ、
034
昼夜
(
ちうや
)
孜々
(
しし
)
として
神政
(
しんせい
)
に
心力
(
しんりよく
)
を
尽
(
つく
)
すと
雖
(
いへど
)
も、
035
地上
(
ちじやう
)
の
悪魔
(
あくま
)
盛
(
さかん
)
にして、
036
容易
(
ようい
)
に
帰順
(
きじゆん
)
せしむ
可
(
べか
)
らず。
037
到底
(
たうてい
)
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
非力
(
ひりよく
)
を
以
(
もつ
)
て、
038
大海原
(
おほうなばら
)
の
国
(
くに
)
を
治
(
おさ
)
むべきにあらず、
039
吾
(
われ
)
は
是
(
これ
)
より
根
(
ね
)
の
堅洲国
(
かたすのくに
)
に
至
(
いた
)
らむ』
040
と
答
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ひぬ。
041
此
(
この
)
時
(
とき
)
父
(
ちち
)
伊邪諾
(
いざなぎの
)
大神
(
おほかみ
)
は、
042
伊邪諾大神
『
然
(
しか
)
らば
汝
(
なんぢ
)
が
心
(
こころ
)
の
儘
(
まま
)
にせよ、
043
この
国
(
くに
)
には
住
(
す
)
む
勿
(
なか
)
れ』
044
と
言葉
(
ことば
)
厳
(
きび
)
しく
詔
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
ひぬ。
045
茲
(
ここ
)
に
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
は
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず、
046
母
(
はは
)
の
坐
(
ま
)
します
根
(
ね
)
の
堅洲国
(
かたすくに
)
に
至
(
いた
)
らむと
思
(
おも
)
はし、
047
天教山
(
てんけうざん
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
に
坐
(
まし
)
ます
姉
(
あね
)
の
大神
(
おほかみ
)
に
暇
(
いとま
)
乞
(
ご
)
ひをなし、
048
根
(
ね
)
の
堅洲国
(
かたすくに
)
に
至
(
いた
)
らむと、
049
雲霧
(
くもきり
)
押分
(
おしわ
)
けて、
050
天教山
(
てんけうざん
)
に
上
(
のぼ
)
らせ
給
(
たま
)
ふ。
051
その
勢
(
いきほひ
)
当
(
あた
)
るべくもあらざる
如
(
ごと
)
く
見
(
み
)
えければ、
052
御
(
おん
)
姉
(
あね
)
の
大神
(
おほかみ
)
は、
053
いたく
驚
(
おどろ
)
かせ
給
(
たま
)
ひ、
054
天照大御神
『
吾
(
あ
)
が
弟神
(
おとうとがみ
)
の
此処
(
ここ
)
に
上
(
のぼ
)
り
来
(
き
)
ませるは、
055
必
(
かなら
)
ず
美
(
うる
)
はしき
心
(
こころ
)
ならざらめ、
056
此
(
この
)
高天原
(
たかあまはら
)
を
奪
(
うば
)
はむとの
汚
(
きたな
)
き
心
(
こころ
)
を
持
(
も
)
たせ
給
(
たま
)
ふならむ』
057
と
部下
(
ぶか
)
の
神々
(
かみがみ
)
に
命
(
めい
)
じ、
058
軍備
(
ぐんび
)
を
整
(
ととの
)
へ、
059
防戦
(
ばうせん
)
の
用意
(
ようい
)
に
掛
(
かか
)
らせ
給
(
たま
)
ひける。
060
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
は、
061
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
の
斯
(
か
)
くも
深
(
ふか
)
き
猜疑心
(
さいぎしん
)
に
包
(
つつ
)
まれ
給
(
たま
)
うとは
夢
(
ゆめ
)
にも
知
(
し
)
らず、
062
コーカス
山
(
さん
)
を
立出
(
たちい
)
でて、
063
天磐船
(
あまのいはふね
)
に
乗
(
の
)
り、
064
天空
(
てんくう
)
を
翔
(
かけ
)
りて、
065
天教山
(
てんけうざん
)
に
下
(
くだ
)
らせ
給
(
たま
)
ふ
時
(
とき
)
、
066
姉
(
あね
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
伊都
(
いづ
)
の
竹鞆
(
たかとも
)
を
取佩
(
とりを
)
ばして、
067
弓腹
(
ゆはら
)
振立
(
ふりた
)
て、
068
堅庭
(
かたには
)
に
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ、
069
淡雪
(
あはゆき
)
の
如
(
ごと
)
く、
070
土石
(
つちいし
)
を
蹶散
(
くひち
)
らし、
071
勢
(
いきほひ
)
猛
(
たけ
)
く
弟神
(
おとうとがみ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
072
高天原
(
たかあまはら
)
を
占領
(
せんりやう
)
するの
野心
(
やしん
)
ある
事
(
こと
)
を
厳
(
きび
)
しく
詰問
(
きつもん
)
されたりける。
073
茲
(
ここ
)
に
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
は、
074
案
(
あん
)
に
相違
(
さうゐ
)
の
顔色
(
おももち
)
にて
答
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ふよう、
075
神素盞嗚尊
『
吾
(
わ
)
れは、
076
貴神
(
きしん
)
の
思
(
おぼ
)
さるるが
如
(
ごと
)
き
汚
(
きたな
)
き
心
(
こころ
)
は
露
(
つゆ
)
だにもなし、
077
父
(
ちち
)
大神
(
おほかみ
)
の
御言
(
みこと
)
もちて、
078
吾
(
わが
)
泣
(
な
)
く
有様
(
ありさま
)
を
言問
(
ことと
)
はせ
給
(
たま
)
ふが
故
(
ゆゑ
)
に、
079
応
(
こた
)
へ
難
(
つら
)
くて、
080
吾
(
わ
)
れは
母
(
はは
)
の
坐
(
ま
)
します
根
(
ね
)
の
堅洲国
(
かたすのくに
)
に
行
(
ゆ
)
かむと
思
(
おも
)
ふ、
081
恋
(
こひ
)
しさの
余
(
あま
)
り
泣
(
な
)
くなりと
答
(
こた
)
ふれば、
082
父
(
ちち
)
大神
(
おほかみ
)
は、
083
然
(
しか
)
らば
汝
(
なんぢ
)
が
心
(
こころ
)
の
儘
(
まま
)
にせよと
仰
(
あふ
)
せあり。
084
母
(
はは
)
の
国
(
くに
)
に
行
(
ゆ
)
かむとするに
先
(
さき
)
だち、
085
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
に
一目
(
ひとめ
)
遭
(
あ
)
ひまつらむと
思
(
おも
)
ひてこそ
上
(
のぼ
)
り
来
(
き
)
つれ、
086
決
(
けつ
)
して
怪
(
あや
)
しき
心
(
こころ
)
なし。
087
願
(
ねが
)
はくば
姉
(
あね
)
の
大神
(
おほかみ
)
よ、
088
吾
(
あ
)
が
心
(
こころ
)
の
清
(
きよ
)
き
事
(
こと
)
を
悟
(
さと
)
り
給
(
たま
)
へ』
089
と
涙
(
なみだ
)
と
共
(
とも
)
に
答
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ひぬ。
090
茲
(
ここ
)
に
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
は、
091
天照大御神
『
然
(
しか
)
らば
汝
(
なんぢ
)
が
心
(
こころ
)
の
清
(
きよ
)
き
事
(
こと
)
、
092
何
(
なに
)
を
以
(
もつ
)
て
証明
(
あかし
)
せむ』
093
と
詰
(
なじ
)
り
給
(
たま
)
へば、
094
弟神
(
おとうとがみ
)
は、
095
神素盞嗚尊
『
吾
(
あ
)
が
持
(
も
)
てる
十握
(
とつか
)
の
剣
(
つるぎ
)
を
姉
(
あね
)
の
命
(
みこと
)
に
奉
(
たてまつ
)
らむ、
096
姉
(
あね
)
の
命
(
みこと
)
は
御
(
おん
)
身
(
み
)
にまかせる
八尺
(
やさか
)
の
曲玉
(
まがたま
)
を
吾
(
われ
)
にわたさせ
給
(
たま
)
へ』
097
と
請
(
こ
)
ひ
給
(
たま
)
へば、
098
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
も
諾
(
うなづ
)
かせ
給
(
たま
)
ひて、
099
玉
(
たま
)
と
剣
(
つるぎ
)
の
交換
(
とりかはし
)
の
神業
(
かむわざ
)
を
始
(
はじ
)
め
給
(
たま
)
ひ、
100
天
(
あま
)
の
安河
(
やすかは
)
を
中
(
なか
)
に
置
(
お
)
き
各
(
おの
)
も
各
(
おの
)
も
天
(
あま
)
の
真名井
(
まなゐ
)
に
振
(
ふ
)
り
滌
(
すす
)
ぎ、
101
佐賀美
(
さがみ
)
にかみて
吹
(
ふ
)
き
棄
(
う
)
ち
給
(
たま
)
へば、
102
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
神実
(
かむざね
)
なる
十握
(
とつか
)
の
剣
(
つるぎ
)
より
三柱
(
みはしら
)
の
女神
(
めがみ
)
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ、
103
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
の
纒
(
まか
)
せる
八尺
(
やさか
)
の
曲玉
(
まがたま
)
より
五柱
(
いつはしら
)
の
男神
(
をがみ
)
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
へば、
104
ここに
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
清
(
きよ
)
く、
105
若
(
わか
)
く、
106
優
(
やさ
)
しき
御心
(
みこころ
)
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
へり。
107
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
は
始
(
はじ
)
めて
覚
(
さと
)
り、
108
天照大御神
『
此
(
この
)
三柱
(
みはしら
)
の
女神
(
めがみ
)
は、
109
汝
(
なんぢ
)
が
霊
(
みたま
)
より
現
(
あ
)
れませるやさしき
瑞
(
みづ
)
の
霊
(
みたま
)
なり。
110
また
五柱
(
いつはしら
)
の
男神
(
をがみ
)
は、
111
あが
霊
(
みたま
)
より
生
(
あ
)
れませる
雄々
(
をを
)
しき
男神
(
をがみ
)
なり』
112
と
了解
(
ことわ
)
け
給
(
たま
)
ひぬ。
113
ここに
姉
(
あね
)
大神
(
おほかみ
)
の
疑
(
うたがひ
)
は
全
(
まつた
)
く
晴
(
は
)
れたれども、
114
未
(
いま
)
だ
晴
(
は
)
れやらぬは、
115
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
に
仕
(
つか
)
へまつれる
八十猛
(
やそたける
)
の
神々
(
かみがみ
)
の
御心
(
みこころ
)
なりき。
116
吁
(
ああ
)
、
117
八十猛
(
やそたける
)
の
神
(
かみ
)
の
無謀
(
むぼう
)
なる
振舞
(
ふるまひ
)
に
依
(
よ
)
りて、
118
天照
(
あまてらす
)
大御神
(
おほみかみ
)
は、
119
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
隠
(
かく
)
れ
給
(
たま
)
ひ、
120
再
(
ふたた
)
び
六合
(
りくがふ
)
暗黒
(
あんこく
)
となり、
121
昼夜
(
ちうや
)
咫尺
(
しせき
)
を
弁
(
べん
)
ぜず、
122
万妖
(
ばんえう
)
悉
(
ことごと
)
く
起
(
おこ
)
り、
123
草
(
くさ
)
の
片葉
(
かきは
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
、
124
言問
(
ことと
)
ひさやぐ
悪魔
(
あくま
)
の
世
(
よ
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
したりける。
125
茲
(
ここ
)
に
高天原
(
たかあまはら
)
に
坐
(
ま
)
します、
126
思慮
(
しりよ
)
分別
(
ふんべつ
)
最
(
もつと
)
も
深
(
ふか
)
き
神
(
かみ
)
と
聞
(
きこ
)
えたる、
127
金勝要
(
きんかつかね
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
分霊
(
わけみたま
)
思兼
(
おもひかねの
)
神
(
かみ
)
は、
128
八百万
(
やほよろづの
)
神
(
かみ
)
を
天
(
あま
)
の
安
(
やす
)
の
河原辺
(
かはらべ
)
に、
129
神集
(
かむつど
)
へに
集
(
つど
)
へ、
130
神議
(
かむはか
)
りに
議
(
はか
)
りて、
131
再
(
ふたた
)
び
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
出現
(
しゆつげん
)
を
請
(
こ
)
ひ
奉
(
まつ
)
る
其
(
その
)
神業
(
かむわざ
)
を
行
(
おこな
)
はせ
玉
(
たま
)
ひける。
132
三五教
(
あななひけう
)
の
道
(
みち
)
を
伝
(
つた
)
へたりし
数多
(
あまた
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
133
天
(
あま
)
の
安
(
やす
)
の
河原
(
かはら
)
に
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
り、
134
尚
(
なほ
)
も
進
(
すす
)
んで
天教山
(
てんけうざん
)
の
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひ、
135
五伴男
(
いつともを
)
の
神
(
かみ
)
、
136
八十
(
やそ
)
伴男
(
ともを
)
の
神
(
かみ
)
を
始
(
はじ
)
め
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
達
(
たち
)
、
137
天津
(
あまつ
)
神籬
(
ひもろぎ
)
を
立
(
た
)
て、
138
真榊
(
まさかき
)
を
囲
(
めぐ
)
らし、
139
鏡
(
かがみ
)
、
140
玉
(
たま
)
、
141
剣
(
つるぎ
)
を
飾
(
かざ
)
り、
142
出雲姫
(
いづもひめの
)
命
(
みこと
)
は
天
(
あめ
)
の
鈿女
(
うづめの
)
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれて、
143
岩戸
(
いはと
)
の
前
(
まへ
)
に
桶伏
(
をけふ
)
せて、
144
一
(
ひと
)
二
(
ふた
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
いつ
)
六
(
むゆ
)
七
(
なな
)
八
(
や
)
九
(
ここの
)
十
(
たり
)
との
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
うたひ
上
(
あ
)
げ、
145
舞
(
ま
)
ひ
狂
(
くる
)
ひ
給
(
たま
)
ひし
其
(
その
)
可笑
(
おか
)
しさに、
146
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
は
思
(
おも
)
はず
吹
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、
147
常暗
(
とこやみ
)
の
世
(
よ
)
の
苦
(
くる
)
しさも
忘
(
わす
)
れて、
148
笑
(
わら
)
ひ
興
(
きよう
)
じ
給
(
たま
)
へば、
149
天照
(
あまてらす
)
大神
(
おほかみ
)
も
岩戸
(
いはと
)
を
細目
(
ほそめ
)
に
押開
(
おしひら
)
き
給
(
たま
)
ふ
折
(
をり
)
しも、
150
手力男
(
たぢからをの
)
神
(
かみ
)
は
岩戸
(
いはと
)
を
開
(
ひら
)
き
御
(
おん
)
手
(
て
)
を
取
(
と
)
りて
引出
(
ひきだ
)
しまつり、
151
六合
(
りくがふ
)
の
内
(
うち
)
、
152
再
(
ふたた
)
び
清明
(
せいめい
)
に
輝
(
かがや
)
きわたる
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
たり。
153
ここに
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
は
此
(
この
)
度
(
たび
)
の
事変
(
じへん
)
を
以
(
もつ
)
て
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
罪
(
つみ
)
に
帰
(
き
)
し、
154
手足
(
てあし
)
の
爪
(
つめ
)
まで
抜
(
ぬ
)
き
取
(
と
)
りて、
155
高天原
(
たかあまはら
)
を
神退
(
かむやら
)
ひに
退
(
やら
)
ひ
給
(
たま
)
ひしなり。
156
是
(
これ
)
より
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
は、
157
今迄
(
いままで
)
海原
(
うなばら
)
の
主宰神
(
しゆさいしん
)
たる
顕要
(
けんえう
)
の
地位
(
ちゐ
)
を
棄
(
す
)
て、
158
心
(
こころ
)
も
細
(
ほそ
)
き
一人旅
(
ひとりたび
)
、
159
国
(
くに
)
の
八十国
(
やそくに
)
、
160
島
(
しま
)
の
八十島
(
やそしま
)
にわだかまり、
161
世人
(
よびと
)
を
損
(
そこな
)
ふ
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
の
悪神
(
あくがみ
)
や、
162
金狐
(
きんこ
)
、
163
悪鬼
(
あくき
)
の
征服
(
せいふく
)
に
向
(
むか
)
はせ
給
(
たま
)
ひける。
164
嗚呼
(
ああ
)
、
165
今後
(
こんご
)
の
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
身
(
み
)
166
は
如何
(
いか
)
になり
行
(
ゆ
)
くならむか。
167
(
大正一一・四・二
旧三・六
松村真澄
録)
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