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霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第42巻(巳の巻)
序文に代へて
総説に代へて
第1篇 波瀾重畳
第1章 北光照暗
第2章 馬上歌
第3章 山嵐
第4章 下り坂
第2篇 恋海慕湖
第5章 恋の罠
第6章 野人の夢
第7章 女武者
第8章 乱舌
第9章 狐狸窟
第3篇 意変心外
第10章 墓場の怪
第11章 河底の怪
第12章 心の色々
第13章 揶揄
第14章 吃驚
第4篇 怨月恨霜
第15章 帰城
第16章 失恋会議
第17章 酒月
第18章 酊苑
第19章 野襲
第5篇 出風陣雅
第20章 入那立
第21章 応酬歌
第22章 別離の歌
第23章 竜山別
第24章 出陣歌
第25章 惜別歌
第26章 宣直歌
余白歌
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霊界物語
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舎身活躍(第37~48巻)
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第42巻(巳の巻)
> 第5篇 出風陣雅 > 第23章 竜山別
<<< 別離の歌
(B)
(N)
出陣歌 >>>
第二三章
竜山別
(
たつやまわけ
)
〔一一四八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第42巻 舎身活躍 巳の巻
篇:
第5篇 出風陣雅
よみ(新仮名遣い):
しゅっぷうじんが
章:
第23章 竜山別
よみ(新仮名遣い):
たつやまわけ
通し章番号:
1148
口述日:
1922(大正11)年11月25日(旧10月7日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年7月1日
概要:
舞台:
イルナ城(入那城、セーラン王の館)
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
竜雲は自らのこれまでの経緯を歌い、悪事をなしていたウラル教時代から三五教宣伝使への改心を歌った。そして名を竜山別と改めて、宣伝使の道を進んで行く覚悟を歌った。
黄金姫、清照姫、ヤスダラ姫らは竜雲の覚悟を祝す歌を歌って応えた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-12-30 15:13:12
OBC :
rm4223
愛善世界社版:
280頁
八幡書店版:
第7輯 742頁
修補版:
校定版:
289頁
普及版:
118頁
初版:
ページ備考:
001
竜雲
(
りううん
)
は
言葉
(
ことば
)
しづかに
歌
(
うた
)
ふ。
002
竜雲
『
神
(
かみ
)
が
出現
(
しゆつげん
)
ましまして
003
善悪
(
ぜんあく
)
邪正
(
じやせい
)
を
立別
(
たてわ
)
ける
004
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
005
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
006
直日
(
なほひ
)
の
御霊
(
みたま
)
を
経
(
たて
)
となし
007
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
を
緯
(
ぬき
)
として
008
織
(
お
)
りなされたる
綾錦
(
あやにしき
)
009
御旗
(
みはた
)
に
輝
(
かがや
)
く
十曜
(
とえう
)
の
紋
(
もん
)
010
善
(
ぜん
)
をば
助
(
たす
)
け
曲津見
(
まがつみ
)
を
011
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
にまつろはす
012
清
(
きよ
)
き
正
(
ただ
)
しき
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
013
われは
竜雲
(
りううん
)
神司
(
かむつかさ
)
014
ウラルの
道
(
みち
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
し
015
セーロン
島
(
たう
)
に
打渡
(
うちわた
)
り
016
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
とさまよひし
017
時
(
とき
)
しもあれや
神地城
(
かうぢじやう
)
018
ケーリス
姫
(
ひめ
)
のお
見出
(
みだ
)
しに
019
あづかりここに
登竜
(
とうりう
)
の
020
門戸
(
もんこ
)
は
漸
(
やうや
)
く
開
(
ひら
)
け
来
(
き
)
て
021
鰻登
(
うなぎのぼ
)
りに
登
(
のぼ
)
りつめ
022
心
(
こころ
)
傲
(
たか
)
ぶり
末
(
すゑ
)
遂
(
つひ
)
に
023
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
限
(
かぎ
)
りをば
024
尽
(
つく
)
しをへたる
醜司
(
しこつかさ
)
025
北光神
(
きたてるがみ
)
のお
諭
(
さと
)
しに
026
前非
(
ぜんぴ
)
を
悔
(
く
)
いて
真心
(
まごころ
)
に
027
復活
(
ふくくわつ
)
したる
嬉
(
うれ
)
しさよ
028
心
(
こころ
)
にかかりし
醜雲
(
しこぐも
)
も
029
サラリと
晴
(
は
)
れて
日月
(
じつげつ
)
の
030
胸
(
むね
)
に
輝
(
かがや
)
く
身
(
み
)
となりぬ
031
これぞ
全
(
まつた
)
く
三五
(
あななひ
)
の
032
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
恵
(
めぐ
)
み
033
御
(
お
)
礼
(
れい
)
は
言葉
(
ことば
)
に
尽
(
つく
)
されず
034
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
竜雲
(
りううん
)
も
035
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
036
尊
(
たふと
)
き
心
(
こころ
)
に
見直
(
みなほ
)
され
037
聞直
(
ききなほ
)
されて
村肝
(
むらきも
)
の
038
心
(
こころ
)
に
期
(
き
)
せぬ
修験者
(
しうげんじや
)
039
北光神
(
きたてるがみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
に
040
七千
(
しちせん
)
余国
(
よこく
)
の
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
041
検
(
あらた
)
め
巡
(
めぐ
)
る
嬉
(
うれ
)
しさよ
042
沐雨
(
もくう
)
櫛風
(
しつぷう
)
も
何
(
なん
)
のその
043
昔
(
むかし
)
の
罪
(
つみ
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
044
万分一
(
まんぶんいち
)
の
恩
(
おん
)
報
(
はう
)
じ
045
げにも
尊
(
たふと
)
き
限
(
かぎ
)
りなり
046
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みの
幸
(
さち
)
はひて
047
心
(
こころ
)
も
清
(
きよ
)
く
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
る
048
清照姫
(
きよてるひめ
)
や
黄金
(
わうごん
)
の
049
姫
(
ひめの
)
命
(
みこと
)
に
伴
(
ともな
)
はれ
050
入那
(
いるな
)
の
都
(
みやこ
)
に
現
(
あら
)
はれて
051
セーラン
王
(
わう
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
に
052
心
(
こころ
)
を
尽
(
つく
)
し
身
(
み
)
を
尽
(
つく
)
し
053
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りし
嬉
(
うれ
)
しさよ
054
かくなり
果
(
は
)
てし
上
(
うへ
)
からは
055
入那
(
いるな
)
の
都
(
みやこ
)
に
竜雲
(
りううん
)
は
056
心
(
こころ
)
を
残
(
のこ
)
す
術
(
すべ
)
もなし
057
あゝ
勇
(
いさ
)
ましや
勇
(
いさ
)
ましや
058
晴
(
は
)
れて
嬉
(
うれ
)
しき
宣伝使
(
せんでんし
)
059
竜山別
(
たつやまわけ
)
と
改
(
あらた
)
めて
060
四方
(
しはう
)
にさやる
曲津霊
(
まがつひ
)
を
061
風
(
かぜ
)
に
草葉
(
くさば
)
のなびく
如
(
ごと
)
062
一
(
ひと
)
つも
残
(
のこ
)
さず
言向
(
ことむ
)
けて
063
勝鬨
(
かちどき
)
あぐる
神
(
かみ
)
の
国
(
くに
)
064
末
(
すゑ
)
頼
(
たの
)
もしき
首途
(
かどで
)
かな
065
いざいざさらばいざさらば
066
北光神
(
きたてるがみ
)
よセーラン
王
(
わう
)
よ
067
サマリー
姫
(
ひめ
)
よカールチン
068
左守司
(
さもりつかさ
)
のクーリンス
069
其
(
その
)
他
(
ほか
)
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
たち
070
茲
(
ここ
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げまつる
071
テームス、レーブ、カル
司
(
つかさ
)
072
いよいよ
吾
(
われ
)
が
預
(
あづ
)
かりて
073
月
(
つき
)
の
御国
(
みくに
)
を
巡歴
(
じゆんれき
)
し
074
尊
(
たふと
)
き
清
(
きよ
)
き
大神
(
おほかみ
)
の
075
柱
(
はしら
)
と
造
(
つく
)
り
育
(
そだ
)
て
上
(
あ
)
げ
076
ウブスナ
山
(
やま
)
のイソ
館
(
やかた
)
077
日出
(
ひので
)
の
別
(
わけ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
078
いと
勇
(
いさ
)
ましく
復
(
かへ
)
り
言
(
ごと
)
079
申
(
まを
)
しまつらむ
惟神
(
かむながら
)
080
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる。
081
千早振
(
ちはやぶ
)
る
神
(
かみ
)
と
君
(
きみ
)
との
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
082
普
(
あまね
)
く
照
(
て
)
らす
身
(
み
)
こそ
嬉
(
うれ
)
しき。
083
曲神
(
まがかみ
)
にかき
乱
(
みだ
)
されし
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
も
084
科戸
(
しなど
)
の
風
(
かぜ
)
に
吹払
(
ふきはら
)
はれにけり。
085
いざさらば
竜山別
(
たつやまわけ
)
と
改
(
あらた
)
めて
086
世人
(
よびと
)
の
為
(
ため
)
に
道
(
みち
)
を
伝
(
つた
)
へむ。
087
レーブ、カル、テームス
司
(
つかさ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
088
荒野
(
あらの
)
を
進
(
すす
)
む
身
(
み
)
こそ
嬉
(
うれ
)
しき。
089
惟神
(
かむながら
)
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御守
(
みまも
)
りに
090
安
(
やす
)
く
進
(
すす
)
まむ
荒野
(
あらの
)
ケ
原
(
はら
)
を。
091
黄金姫
(
わうごんひめ
)
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
神柱
(
かむばしら
)
092
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ふハルナぞ
恋
(
こひ
)
しき。
093
これよりは
月
(
つき
)
の
国々
(
くにぐに
)
経巡
(
へめぐ
)
りて
094
やがて
進
(
すす
)
まむハルナ
都
(
みやこ
)
へ。
095
君
(
きみ
)
ゆかば
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
の
御柱
(
みはしら
)
に
096
竜山別
(
たつやまわけ
)
をよきに
伝
(
つた
)
へよ。
097
竜雲
(
りううん
)
の
魔神
(
まがみ
)
の
道
(
みち
)
にありと
聞
(
き
)
かば
098
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
も
舌
(
した
)
をまかさむ。
099
さりながら
悪
(
あ
)
しきをすてて
真心
(
まごころ
)
の
100
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でしわれは
真人
(
まびと
)
ぞ』
101
黄金
(
わうごん
)
『
竜山別
(
たつやまわけ
)
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
102
わが
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
によきに
伝
(
つた
)
へむ。
103
大黒主
(
おほくろぬし
)
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
らば
104
忽
(
たちま
)
ち
心
(
こころ
)
ひるがへしなむ。
105
竜雲
(
りううん
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
を
竜山別
(
たつやまわけ
)
と
106
名乗
(
なの
)
るも
誰
(
たれ
)
か
誠
(
まこと
)
とやせむ』
107
竜雲
(
りううん
)
『
竜巻
(
たつまき
)
の
雲
(
くも
)
晴
(
は
)
れ
行
(
ゆ
)
きし
其
(
その
)
後
(
あと
)
に
108
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
る
月
(
つき
)
かげもあり
109
日
(
ひ
)
も
月
(
つき
)
も
皆
(
みな
)
竜巻
(
たつまき
)
につつまれて
110
曇
(
くも
)
りし
空
(
そら
)
も
晴
(
は
)
らす
松風
(
まつかぜ
)
。
111
松
(
まつ
)
が
枝
(
え
)
を
吹渡
(
ふきわた
)
りゆく
科戸辺
(
しなどべ
)
の
112
風
(
かぜ
)
こそ
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
なりけり』
113
清照
(
きよてる
)
『
面白
(
おもしろ
)
し
竜山別
(
たつやまわけ
)
のいでたちを
114
見送
(
みおく
)
るわれはほほゑまれぬる。
115
照
(
て
)
りわたる
頭
(
あたま
)
に
鉢巻
(
はちまき
)
しめながら
116
出
(
い
)
でます
姿
(
すがた
)
面白
(
おもしろ
)
きかな』
117
竜雲
(
りううん
)
『
禿頭
(
はげあたま
)
ピカピカ
光
(
ひか
)
る
鉢巻
(
はちまき
)
は
118
曲
(
まが
)
に
舌
(
した
)
をば
巻
(
ま
)
かせむ
為
(
ため
)
ぞや。
119
まかすとは
弱
(
よわ
)
きをくじく
故
(
ゆゑ
)
ならず
120
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
にまかすのみなり。
121
魔訶
(
まか
)
不思議
(
ふしぎ
)
悪神
(
あくがみ
)
忽
(
たちま
)
ち
善
(
ぜん
)
となり
122
今
(
いま
)
は
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
よ』
123
ヤスダラ『
勇
(
いさ
)
ましき
竜山別
(
たつやまわけ
)
の
其
(
その
)
姿
(
すがた
)
124
坊主
(
ばうず
)
鉢巻
(
はちまき
)
よくも
似合
(
にあ
)
へる』
125
竜山別
(
たつやまわけ
)
『いざさらばこれの
館
(
やかた
)
を
竜山別
(
たつやまわけ
)
の
126
此
(
この
)
武者振
(
むしやぶり
)
をよくみそなはせ。
127
野
(
の
)
も
山
(
やま
)
も
草木
(
くさき
)
も
川
(
かは
)
も
忽
(
たちま
)
ちに
128
てらしてゆかむ
此
(
この
)
禿頭
(
はげあたま
)
。
129
照
(
て
)
りわたる
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
を
歩
(
あゆ
)
む
身
(
み
)
は
130
神
(
かみ
)
ぞ
宿
(
やど
)
りて
頭
(
かうべ
)
てるなり。
131
禿頭
(
はげあたま
)
隈
(
くま
)
なく
光
(
ひか
)
り
清照
(
きよてる
)
の
132
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれて
行
(
ゆ
)
く。
133
年
(
とし
)
老
(
お
)
いてあが
顔色
(
かんばせ
)
は
黄金
(
わうごん
)
の
134
姫
(
ひめ
)
の
色香
(
いろか
)
にうつろひにけり』
135
黄金
(
わうごん
)
『
馬鹿
(
ばか
)
々々
(
ばか
)
し
吾
(
わが
)
肉体
(
からたま
)
は
老
(
お
)
いぬれど
136
心
(
こころ
)
は
若
(
わか
)
き
春
(
はる
)
の
野草
(
のぐさ
)
よ。
137
神国
(
かみくに
)
に
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
身
(
み
)
は
老
(
おい
)
と
若
(
わか
)
きの
138
隔
(
へだ
)
てなければいつも
勇
(
いさ
)
みぬ。
139
吾
(
わが
)
身
(
み
)
こそ
六十路
(
むそぢ
)
の
坂
(
さか
)
を
越
(
こ
)
えぬれど
140
心
(
こころ
)
は
二八
(
にはち
)
の
優姿
(
やさすがた
)
かも』
141
竜山別
(
たつやまわけ
)
『これはしたりわが
言霊
(
ことたま
)
のすべりすぎて
142
思
(
おも
)
はぬ
方
(
かた
)
におち
行
(
ゆ
)
きにける。
143
黄金
(
わうごん
)
の
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
よ
赦
(
ゆる
)
せかし
144
君
(
きみ
)
を
老
(
お
)
いしと
言
(
い
)
ひし
過
(
あやま
)
ち。
145
諺
(
ことわざ
)
に
雀
(
すずめ
)
百
(
ひやく
)
まで
牡鳥
(
をんどり
)
を
146
忘
(
わす
)
れぬと
云
(
い
)
ふ
謎
(
なぞ
)
を
忘
(
わす
)
れし。
147
何事
(
なにごと
)
も
広
(
ひろ
)
き
心
(
こころ
)
に
神直日
(
かむなほひ
)
148
見直
(
みなほ
)
し
給
(
たま
)
へ
黄金姫
(
わうごんひめ
)
司
(
つかさ
)
』
149
黄金
(
わうごん
)
『
不老
(
ふらう
)
不死
(
ふし
)
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
に
身
(
み
)
を
置
(
お
)
いて
150
常世
(
とこよ
)
の
春
(
はる
)
をゑらぎ
楽
(
たの
)
しむ。
151
此
(
この
)
世
(
よ
)
をば
捨
(
す
)
てて
御国
(
みくに
)
へ
上
(
のぼ
)
るとも
152
忘
(
わす
)
れざらまし
君
(
きみ
)
の
姿
(
すがた
)
は』
153
竜山別
(
たつやまわけ
)
『
竜山別
(
たつやまわけ
)
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
禿頭
(
はげあたま
)
154
忘
(
わす
)
れむとして
忘
(
わす
)
れざらまし。
155
月
(
つき
)
も
日
(
ひ
)
もこれの
頭
(
かうべ
)
にてりわたり
156
心
(
こころ
)
にしみて
胸
(
むね
)
明
(
あきら
)
けくなりぬ』
157
セーラン『
面白
(
おもしろ
)
し
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
にまつろひし
158
人
(
ひと
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
罪科
(
つみとが
)
もなし』
159
(
大正一一・一一・二五
旧一〇・七
松村真澄
録)
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