霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第五章 古事記の事ども

インフォメーション
題名:第5章 古事記の事ども 著者:出口王仁三郎
ページ:220 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2016-11-28 06:20:13 OBC :B121801c30
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正7年11月15日号(第74号) > 古事記の事ども
神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)皇典(くわうてん)古事記(こじき)は、(おそ)(おほ)くも天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)天皇(てんわう)()天職(てんしょく)(しめ)させ(たま)ふもの(なり)(いま)(つつし)んで一二の例証(れいしょう)()(まつ)れば、古事記(こじき)中巻(ちうくわん)(いは)く、
(一) 神沼河耳命。坐葛城高岡宮。治天下也。(後世綏靖天皇と奉称す。)
(二) 師木津日子玉手見命。坐井塩浮穴宮。治天下也。(後世安寧天皇と奉称す。)
古事記(こじき)下巻(げくわん)(をは)りに、
(三) 豊御飯炊屋比売命。坐小治田宮。治天下三十三歳。(後世推古天皇と奉称す。)
(すなは)()(だい)日本(にっぽん)(こく)天皇(てんわう)は、天下を治め給ふ(もっ)(ゆゐ)神聖(しんせい)なる()天職(てんしょく)()(たま)ふ。(まこと)(たふと)(かしこ)(きは)みなり。
万世(ばんせい)(けい)()(じつ)()ふべくして(はなは)(おこな)はれ(がた)(こと)(ぞく)す。(しか)(しか)して()至尊(しそん)()皇室(くわうしつ)(おい)てのみ、厳然(げんぜん)として(いや)益々(ますます)(さか)えさせ(たま)ふ。(まこと)に『(くに)(はじ)ムルコト宏遠(くわうゑん)(とく)樹ツ()ルコト深厚(しんこう)ナリ』との玄理(げんり)秘奥(ひあう)讃嘆(さんたん)するに(あま)りあり。(しか)るに天下を治むる天職(てんしょく)()(たま)万世(ばんせい)(けい)皇統(くわうとう)在坐(ざいざ)(わが)日本(にっぽん)(こく)現状(げんじゃう)は、(そも)そも如何(いかん)大本(おほもと)開祖(かいそ)神訓(しんくん)(いは)く、
 『日本(にっぽん)人民(じんみん)は、(かみ)(しも)もみな、外国(ぐわいこく)(をしへ)()いと(まう)して、外国(ぐわいこく)のまねばかりを(いた)して、(ひら)けた(くに)ぢゃと(まう)し、我己主義(われよし)経綸(やりかた)(いた)し、(ひと)()なうが(たふ)れやうが、(ちっ)とも(かま)はず、サツパリ獣類(けもの)精神(せいしん)()りて(しま)ふてをるから、()れでは(くに)亡滅(つぶ)れるより仕様(しやう)はないぞよ。日本(にっぽん)人民(じんみん)は、(かみ)直系(ぢきぢき)霊能(みたま)天賦(もろ)うて()りて、外国(ぐわいこく)(じん)よりも(むご)(あく)のやりかた(いた)して()るが、()れでは神国(しんこく)神民(しんみん)とは(まう)されんぞよ。云々(うんぬん)
 嗚呼(ああ)(だい)日本(にっぽん)(こく)神民(しんみん)たるもの、感奮(かんふん)興起(こうき)(もっ)(おほい)神勅(しんちょく)奉答(ほうたふ)するところ()くして()ならんや。
(おそ)(おほ)くも万世(ばんせい)(けい)皇統(くわうとう)保有(ほいう)(たま)天津(あまつ)日継(ひつぎ)大正(たいしゃう)天皇(てんわう)陛下(へいか)は、忠良(ちうりゃう)なる臣民(しんみん)協翼(けふよく)()らせ(たま)ひて、(ぜん)世界(せかい)(とう)経綸(けいりん)(たま)ふべき時機(じき)到着(たうちゃく)あらせ(たま)ふにも(かかは)らず、国民(こくみん)長夜(ちゃうや)迷夢(めいむ)依然(いぜん)として()めず、一(さい)万事(ばんじ)暗中(あんちう)模索(もさく)根底(こんてい)(くに)惨状(さんじゃう)呈露(ていろ)せり。(いま)(とき)(おい)て、日本人(にっぽんじん)死地(しち)(すく)ひ、()天賦(てんぷ)神聖(しんせい)(だい)使命(しめい)遂行(すゐかう)せしむるの(みち)は、皇祖(くわうそ)()()(くん)皇典(くわうてん)古事記(こじき)真義研究(けんきう)することと、大本(おほもと)開祖(かいそ)神訓(しんくん)奉体(ほうたい)する(こと)との(ほか)()()()からず。
万世(ばんせい)(けい)()皇統(くわうとう)は、()(じつ)天下(てんか)(をさ)むる天職(てんしょく)()(たま)ふが(ゆゑ)なること、皇祖(くわうそ)()()(くん)明瞭(めいれう)なり。神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)天下(てんか)(をさ)むる皇道(くわうだう)(しめ)(たま)ふものにして、(これ)八咫鏡(やあたかがみ)(まう)(まつ)る。(すなは)皇典(くわうてん)古事記(こじき)真義(しんぎ)にして、(おそ)(おほ)くも天津(あまつ)日継(ひつぎ)天皇(てんわう)(まな)ばせ(たま)ふべき天皇(てんわう)(がく)たる(なり)(すなは)天下(てんか)統治(とうぢ)(ゆゐ)()二の()教典(けうてん)たり。(たい)()(まつ)れ、神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)皇典(くわうてん)古事記(こじき)真義(しんぎ)は、(じつ)国家(こくか)経綸(けいりん)根本(こんぽん)要義(えうぎ)(なり)(ゆゑ)皇宗(くわうそう)天武(てんむ)天皇(てんわう)皇典(くわうてん)古事記(こじき)(もっ)て『(はう)()()経緯(けいゐ)』と()(たま)ふ。()(すなは)国家(こくか)経綸(けいりん)要義(えうぎ)(あら)ずして(なん)ぞや。『王化(わうくわ)鴻基(こうき)』と()(たま)ふ。()(すなは)皇運(くわううん)発展(はってん)基本(きほん)ならずして(なん)ぞや。(すなは)吾人(ごじん)古事記(こじき)(しん)研究(けんきう)(もっ)()国体(こくたい)精華(とくしつ)発揮(はっき)し、大本(おほもと)神諭(しんゆ)骨髄(こつずゐ)闡明(せんめい)すべき(ゆゐ)()二の根本義(こんぽんぎ)なる(こと)絶叫(せっけう)する所以(ゆゑん)(なり)
吾等(われら)日本人(にっぽんじん)(なり)皇祖(くわうそ)()()(くん)皇宗(くわうそう)()()(せう)(なら)びに開祖(かいそ)垂訓(すゐくん)を、絶対(ぜったい)信仰(しんかう)(まつ)る。(しか)して皇典(くわうてん)古事記(こじき)秘蔵(ひざう)されたる真義(しんぎ)なるものは、(わが)皇国(くわうこく)独特(どくとく)なる神代(かみよ)より(さきは)(たす)け、(あま)()ると()ふす言霊(ことたま)妙用(めうよう)によりて、(はじ)めて闡明(せんめい)(まつ)ることを()たり。これ憂国(いうこく)慨世(がいせ)思神(ししん)思君(しくん)思民(しみん)誠意(せいい)(たい)する、天恵(てんけい)自覚(じかく)(たまもの)なりと(しん)(まつ)(なり)
()国民(こくみん)(とく)猛省(まうせい)注意(ちうい)(えう)するところのものあり。(いは)く、
(一) 古今(ここん)国学者(こくがくしゃ)皇典(くわうてん)古事記(こじき)釈義(しゃくぎ)根本的(こんぽんてき)(あやま)れる(こと)
(二) ()史学(しがく)研究者(けんきうしゃ)にして、往々(わうわう)国体(こくたい)根本(こんぽん)破壊(はくわい)する(ごと)異見(いけん)怪説(くわいせつ)主張(しゅちゃう)するものある(こと)
 大正(たいしゃう)日本(にっぽん)神皇(じんわう)(こく)臣民(しんみん)は、()学者(がくしゃ)(はい)誤謬(ごべう)根本(こんぽん)より排斥(はいせき)して、()国体(こくたい)精華(せいくわ)研究(けんきう)し、祖先(そせん)遺風(ゐふう)顕彰(けんしゃう)せざる()からず。
皇典(くわうてん)古事記(こじき)天津(あまつ)日継(ひつぎ)天皇(てんわう)()天職(てんしょく)と、(だい)日本(にっぽん)神皇(じんわう)(こく)天職(てんしょく)(しめ)(たま)()()(くん)なる(こと)は、その序文(じょぶん)(おい)明白(めいはく)なり。(いま)(つつし)んで()(ろく)(まつ)る。
   皇宗天武天皇の御詔勅
 朕聞。諸家之所賚。帝紀及本辞。既違正実。多加虚偽。当今之時。不改其手。未経幾年。其旨欲滅。斯乃邦家之経緯。王化之鴻基焉。故推撰録帝紀。対格旧辞。削偽完実。欲流後葉。
以上(いじゃう)()詔旨(せうし)()拝承(はいしょう)(まつ)(とき)は、皇典(くわうてん)古事記(こじき)神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)(まし)ますこと、一(てん)疑義(ぎぎ)(はさ)余地(よち)()きに(いた)(なり)(しか)()の『(いま)(とき)(あた)りて()(しつ)(あらた)めざれば幾年(いくねん)()ずして(その)(むね)(ほろ)びむと(ほっ)す』と宣言(せんげん)されたるは、現代(げんだい)危局(ききょく)()てる日本人(にっぽんじん)頭上(づじゃう)に、(だい)鉄槌(てっつゐ)(くは)へられたるの(かん)()きを()()
 皇典(くわうてん)古事記(こじき)解釈(かいしゃく)は、古今(ここん)学者(がくしゃ)(ごと)文章(ぶんしゃう)(うへ)より、(ある)ひは文字(もじ)意義(いぎ)によりて解釈(かいしゃく)すべきものにあらざる(こと)は、古事記(こじき)撰録(せんろく)せし(たい)(あん)(まん)(りょ)()が、(とく)()序文(じょぶん)注意(ちうい)表記(へうき)せるを(もっ)確実(かくじつ)なる証左(しょうさ)とす()(なり)
   詔臣安万侶。撰録稗田阿礼所誦之勅語旧辞以献上者。
謹随詔旨。子細採摭。然上古之時。言意並朴。敷文構句。於字即難。已田訓述者。詞不逮心。全以音連者。事趣更長。是以今或一句之中。交用音訓。或一句之内。全以訓録。即辞理區見以注明。
 この注意(ちうい)(じつ)斯学(しがく)研究者(けんきうしゃ)最大(さいだい)深重(しんちゃう)着眼点(ちゃくがんてん)たり。(しか)るに古今(ここん)学者(がくしゃ)()(てん)()いて一(かう)留意(りうい)するもの()く、全然(ぜんぜん)文章(ぶんしゃう)(てき)解釈(かいしゃく)し、勝手(かって)次第(しだい)なる見解(けんかい)(くだ)して牽強(けんきゃう)附会(ふくわい)臆説(おくせつ)作為(さくゐ)し、(もっ)(これ)天下(てんか)流布(るふ)したるが()めに、現今(げんこん)学人(がくじん)をして五()霧中(むちう)(まよ)はしむるに(いた)れり。本居(もとをり)()古事記(こじき)(でん)(ごと)き、平田(ひらた)()古史(こし)(でん)(ごと)き、誤解(ごかい)謬見(べうけん)(もっと)(だい)なるもの(なり)(これ)によりて()国体(こくたい)本義(ほんぎ)闡明(せんめい)し、皇運(くわううん)扶翼(ふよく)(まつ)り、世界(せかい)(をさ)むる経綸(けいりん)大道(だいだう)発見(はっけん)せむとする(こと)は、()によりて(うを)(もと)むるよりも()至難(しなん)(わざ)なり。古今(ここん)学者(がくしゃ)滔々(たうたう)として、(いづ)れも()研究(けんきう)着手(ちゃくしゅ)方針(はうしん)(あやま)(きた)りたるは、撰録(せんろく)(しゃ)太安(たいあん)万侶(まんりょ)()注意(ちうい)無視(むし)したるの結果(けっくわ)なり。(こと)本居(もとをり)宣長(のぶなが)()(ごと)きは、古訓(こくん)注意(ちうい)したるが、(かへ)って(だい)なる(あやま)りを(つた)へたり。古事記(こじき)(はじ)めに『高天原(たかあまはら)』をタカマノハラと(くん)()したる、()(だい)なる根本(こんぽん)誤解(ごかい)なり。高天原(たかあまはら)はタカアマハラと()むべき(なり)(とく)太安(たいあん)万侶(まんりょ)()が『訓高下天云阿麻。』と(しょう)()れるを無視(むし)せるが(ため)(なり)(また)(しゅ)神器(しんき)(だい)一なる八咫鏡(やあたかがみ)を、ヤタカガミと(くん)したるは(だい)なる(あやま)りなり。ヤアタ(かがみ)()むが正当(せいたう)なり。『訓八咫云八阿多。』と(とく)注意(ちうい)せられあるを(もっ)(なり)此等(これら)は一(けん)して(いづ)れに(かい)するとも、格別(かくべつ)支障(ししゃう)()きが(ごと)くなれども、神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)として、撰録(せんろく)(しゃ)意志(いし)厳正(げんせい)研究(けんきう)する(とき)は、『あ』の一(ごん)有無(うむ)は、解義上(かいぎじゃう)(おい)(きは)めて重大(ぢうだい)なる関係(くわんけい)(おこ)すもの(なり)。シカモ如斯(かくのごとき)誤訓(ごくん)古事記(こじき)全篇(ぜんぺん)(つう)じて非常(ひじゃう)(おほ)く、(まこと)慨嘆(がいたん)(ほか)()きなり。吾人(ごじん)(あへ)斯道(しだう)(つく)されたる先輩(せんぱい)偉人(ゐじん)非難(ひなん)せんとするものに(あら)ず。ただ今日(こんにち)大機(たいき)(あた)り、日本(にっぽん)神民(しんみん)非常(ひじゃう)覚悟(かくご)(えう)するの(とき)(さい)したるを(もっ)て、モハヤ(いたづ)らに固陋(ころう)謬見(べうけん)(とら)はれて、守株(しゅしゅ)待兎(たいと)()繰返(くりかへ)すを(ゆる)すべからず。(ゆゑ)(いささ)苦言(くげん)()ぶるの()むを()ざるに()でしのみ。
聖代(せいだい)(おほ)御代(みよ)は、古事記(こじき)(くわん)(たた)()まれたる一(さい)秘奥(ひあう)啓示(けいじ)せられ、一(さい)経綸(けいりん)実現(じっし)すべきの(とき)なり。(すなは)時運(じうん)到来(たうらい)せるが(ゆゑ)に、(ここ)大本(おほもと)開祖(かいそ)神訓(しんくん)宣揚(せんやう)となり、(また)(だい)日本(にっぽん)(こく)(さきは)(たす)(あま)()(たま)言霊(ことたま)稜威(みゐづ)によりて、皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)()()(くん)闡明(せんめい)(まつ)(こと)()たるなり。古来(こらい)(いま)皇運(くわううん)発展(はってん)時運(じうん)(いた)らざりし時代(じだい)()ける学者(がくしゃ)が、()国体(こくたい)真義(しんぎ)()()ざりしは、当然(たうぜん)(こと)どもなりとすべし。(ゆゑ)古今(ここん)学者(がくしゃ)態度(たいど)は、皇典(くわうてん)古事記(こじき)不可(ふか)(かい)()して敬遠(けいゑん)主義(しゅぎ)()()たる(なり)。それは(なに)時節(じせつ)(けっ)して()むべきにあらざらんも、心得(こころえ)(がた)きは近来(きんらい)泰西(たいせい)学術(がくじゅつ)心酔(しんすゐ)せる(はい)の、()()国体(こくたい)根本(こんぽん)破壊(はくわい)せんとする(ごと)妄見(まうけん)愚説(ぐせつ)固執(こしつ)して、(はぢ)とも(おも)はざる(こと)(なり)()(けい)()(ちう)()()国賊(こくぞく)(てき)学者(がくしゃ)輩出(はいしゅつ)するは、洪嘆(こうたん)(いた)(なり)
彼等(かれら)盲目(まうもく)学者(がくしゃ)不敬(ふけい)不忠(ふちう)不義(ふぎ)(かん)主張(しゅちゃう)する(ところ)によれば、高天原(たかあまはら)中央(ちうあう)亜細亜(あじあ)()りと()ひ、(ある)ひは中央(ちうあう)政府(せいふ)(こと)なりと()ひ、(ある)ひはアルメニヤなりと()ひ、大和(やまと)(たか)(いち)(ぐん)にありと()ひ、(ある)ひはギリシヤに()りと()ひ、(ある)ひは高千穂(たかちほ)(みね)なりと()ひ、(ある)ひは常陸(ひたち)(くに)()りなどと(しょう)し、(また)()皇祖(くわうそ)海外(かいぐわい)より渡来(とらい)せしとか、野蛮(やばん)人種(じんしゅ)なりとか、(こと)(はなは)だしきは皇祖(くわうそ)()()(くん)撰録(せんろく)せしめ(たま)ひたる天武(てんむ)天皇(てんわう)非難(ひなん)(まつ)りて、(つひ)には古事記(こじき)(もっ)て、天皇(てんわう)(おの)れの非行(ひかう)隠蔽(いんぺい)せんが()めに、(こと)(さら)偽作(ぎさく)(たま)へるものなりとさへ(しょう)するものあり。嗚呼(ああ)これ(なん)たる不敬(ふけい)不忠(ふちう)暴言(ぼうごん)ぞや。如斯(かくのごとき)学者(がくしゃ)は、眼中(がんちう)国体(こくたい)()()皇室(くわうしつ)()く、人面(じんめん)獣心(じうしん)()にして、不倶(ふぐ)戴天(たいてん)国賊(こくぞく)なるが、その国賊(こくぞく)日本(にっぽん)神国(しんこく)上下(じゃうげ)散在(さんざい)して国家(こくか)害毒(がいどく)(なが)しつつあるの実状(じつじゃう)想到(さうたう)し、(これ)()(これ)()くものも(あへ)(いきどほり)(はっ)するものさへ()現下(げんか)状勢(じゃうせい)(かんが)へては、(こころ)あるの()をして(じつ)慄然(りつぜん)たらざるを()ざらしむるに(あら)ずや。
神人(しんじん)()(これ)天津(あまつ)(まこと)(みち)()ひ、(また)(これ)人道(じんだう)()ふ。これ(だい)日本(にっぽん)神皇(じんわう)(こく)政治(せいぢ)根本(こんぽん)()なり。『(かみ)万物(ばんぶつ)普遍(ふへん)(れい)にして(ひと)天地(てんち)経綸(けいりん)司宰(しさい)なり』この神理(しんり)運用(うんよう)説明(せつめい)(たま)ふは、神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)(なら)びに大本(おほもと)開祖(かいそ)神訓(しんくん)(なり)
皇典(くわうてん)古事記(こじき)()真義(しんぎ)は、神聖(しんせい)なる天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)天皇(てんわう)()天職(てんしょく)(つかさど)(たま)()統治(とうぢ)洪範(こうはん)(しめ)(たま)ふものにして、神聖(しんせい)なる(だい)日本(にっぽん)皇道(くわうだう)大本(おほもと)(をしへ))なり。神聖(しんせい)なる天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)天皇(てんわう)(がく)なり。古来(こらい)王道(わうだう)覇道(はだう)(しょう)し、近来(きんらい)帝国(ていこく)主義(しゅぎ)社会(しゃくわい)主義(しゅぎ)民主(みんしゅ)主義(しゅぎ)民本(みんぼん)主義(しゅぎ)自由(じいう)主義(しゅぎ)個人(こじん)主義(しゅぎ)共産(きょうさん)主義(しゅぎ)世界(せかい)主義(しゅぎ)(など)(しょう)するものありて、古来(こらい)賢哲(けんてつ)英雄(えいゆう)思想(しさう)()(とう)各々(おのおの)理想(りさう)とせる国家(こくか)経綸(けいりん)形式(けいしき)採用(さいよう)実行(じっかう)()れるが、国家(こくか)経綸(けいりん)(さい)要義(えうぎ)たる(しん)治国(ちこく)安民(あんみん)(じつ)()()たるもの、一として()()きは、古今(ここん)史乗(しじょう)(これ)(しょう)するところ(なり)()(そもそ)(なん)()って(しか)()()ふに、()経綸(けいりん)根本(こんぽん)に二(だい)欠陥(けっかん)あるを(もっ)(なり)
(一) 人生根本義の不明
     (すなは)人類(じんるゐ)(げん)世界(せかい)如何(いか)なる使命(しめい)()び、如何(いか)なる必要(ひつえう)ありて(うま)るるものなる()
(二) 天地間組織経綸の不明
     天地(てんち)創造(さうざう)因縁(いんねん)天地(てんち)(かん)活動(くわつどう)(てき)経綸(けいりん)人間(にんげん)との関係(くわんけい)如何(いかん)
 この二(だい)根本義(こんぽんぎ)は、古来(こらい)聖賢(せいけん)学者(がくしゃ)()惨憺(さんたん)たる苦心(くしん)(かさ)ねて解釈(かいしゃく)(こころ)みんとしたる(ところ)なれども、(つひ)に一の合格(がふかく)(しゃ)をも()さざりき。(すで)()の二(だい)根本義(こんぽんぎ)真義(しんぎ)(きは)むる(あた)はざるが(ゆゑ)に、今日(こんにち)各国(かくこく)()(とほ)りの武装(ぶさう)(てき)平和(へいわ)似而(にせ)()文明(ぶんめい)現象(げんしゃう)(きた)りたる(なり)
(かみ)万物(ばんぶつ)普遍(ふへん)(れい)(なり)(かん)とは(なん)ぞや。神の性質神の本体神の活用()(かみ)性質(せいしつ)()らずしては治国(ちこく)安民(あんみん)要道(えうだう)たる国家(こくか)経綸(けいりん)根本(こんぽん)要義(えうぎ)()()からず。(そもそ)(かみ)万物(ばんいう)活動(くわつどう)根源(こんげん)なり。(すなは)天地(てんち)運転(うんてん)(だい)より原子(げんし)微分(びぶん)(せう)(いた)るまで、(みな)(ことごと)(かみ)活用(くわつよう)なり。神の性質は、(おのおの)天賦(てんぷ)形本(けいたい)(めい)(しょう)底本では字が薄くて読めないため「性」にしたとに()りて、(かく)特質(とくしつ)(てき)本能(ほんのう)表明(へうめい)(たま)ふなり。古来(こらい)(いま)()(しん)意義(いぎ)闡明(せんめい)したるもの()し。神の本体(かしこ)くも(わが)()皇祖(くわうそ)天之(あめの)()中主(なかぬしの)大神(おほかみ)なり。(すなは)(かしこ)くも()()皇祖(くわうそ)より天照(あまてらす)(おほ)()(かみ)()皇宗(くわうそう)正勝(まさか)()(かつ)(かち)速日(はやひ)天之(あめの)忽穂(をこほ)(みみの)(みこと)より、万世(ばんせい)(けい)()皇統(くわうとう)継承(けいしょう)(たま)ひたる()歴代(れきだい)天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)天皇(てんわう)より現代(げんだい)現人神(あらひとがみ)陛下(へいか)(おそ)(おほ)くも霊機(れいき)活如(くわつにょ)たる(かみ)()本体(ほんたい)にましますなり。()(すなは)万世(ばんせい)(けい)()皇統(くわうとう)保有(ほいう)(たま)所以(ゆゑん)(なり)皇祖(くわうそ)天照(あまてらす)大御神(おほかみ)が、(これ)(もっぱ)(あが)御魂(みたま)として(あが)(まへ)(いつ)くが(ごと)(まつりごと)()せと()(たま)ひて、()皇孫(くわうそん)()()()()()()(ぎの)(みこと)(さづ)(たま)ひたる八咫鏡(やあたかがみ)草那(くさな)()(つるぎ)(たも)(たま)ひて、天下(てんか)(をさ)むる()天職(てんしょく)遂行(すゐかう)(たま)時運(じうん)到来(たうらい)()(たま)へる所以(ゆゑん)(なり)(しか)(しか)うして()八咫(やあた)御鏡(みかがみ)(じつ)神聖(しんせい)なる皇祖(くわうそ)()()(くん)(おん)(こと)なり。()()()(くん)(おそ)(おほ)くも皇宗(くわうそう)天武(てんむ)天皇(てんわう)の『斯乃邦家之経緯、王化鴻基焉』として撰録(せんろく)せしめ(たま)ひたる皇典(くわうてん)古事記(こじき)なることは、(だい)日本(にっぽん)(こく)(さき)はひ(たす)(あま)()(たま)言霊(ことたま)活用(くわつよう)によりて、(あきら)かに(うかが)(まつ)るを()べき(なり)(すなは)皇典(くわうてん)古事記(こじき)には神々(かみがみ)()性質(せいしつ)天賦(てんぷ)本能(ほんのう)天地(てんち)組織(そしき)経綸(けいりん)順序(じゅんじょ)()()かし(たま)へるものにて、天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)天皇(てんわう)天下(てんか)(おさ)(たま)()天職(てんしょく)()()(だい)(がき)(おは)すなり。
   (大正七年十一月十五日)

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