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霊界物語
真善美愛(第49~60巻)
第52巻(卯の巻)
序文
総説代用
第1篇 鶴首専念
第1章 真と偽
第2章 哀別の歌
第3章 楽屋内
第4章 俄狂言
第5章 森の怪
第6章 梟の笑
第2篇 文明盲者
第7章 玉返志
第8章 巡拝
第9章 黄泉帰
第10章 霊界土産
第11章 千代の菊
第3篇 衡平無死
第12章 盲縞
第13章 黒長姫
第14章 天賊
第15章 千引岩
第16章 水車
第17章 飴屋
第4篇 怪妖蟠離
第18章 臭風
第19章 屁口垂
第20章 険学
第21章 狸妻
第22章 空走
第5篇 洗判無料
第23章 盲動
第24章 応対盗
第25章 恋愛観
第26章 姑根性
第27章 胎蔵
余白歌
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(B)
(N)
俄狂言 >>>
第三章
楽屋内
(
がくやうち
)
〔一三三九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第52巻 真善美愛 卯の巻
篇:
第1篇 鶴首専念
よみ(新仮名遣い):
かくしゅせんねん
章:
第3章 楽屋内
よみ(新仮名遣い):
がくやうち
通し章番号:
1339
口述日:
1923(大正12)年01月29日(旧12月13日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年1月28日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
イクとサールの両人は裏口から森の中に道を取り、谷底を通って本街道に出た。そして山口の森に駆けつけ、いかにもして初稚姫に随行を許してもらおうと歌を歌いながら急坂を下って行く。
サールは館を出るときに人に見つからないよう炭俵をかぶってきたので、顔が真っ黒になっていた。そこでイクはおしろいを顔につけて白くなり、二人で白い尉と黒い尉の劇をやって、初稚姫の心を動かそうということになった。
二人は顔を塗って準備をすると、木の枝を折って鈴とみなし、片手に扇を持ち、初稚姫の姿が見えたら三番叟の舞を始めようと工夫をこらしている。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-11-21 20:51:07
OBC :
rm5203
愛善世界社版:
38頁
八幡書店版:
第9輯 393頁
修補版:
校定版:
40頁
普及版:
19頁
初版:
ページ備考:
001
イク、
002
サールの
両人
(
りやうにん
)
は、
003
裏口
(
うらぐち
)
より
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
に
道
(
みち
)
をとり、
004
二三町
(
にさんちやう
)
ばかり
水
(
みづ
)
浅
(
あさ
)
き
谷底
(
たにそこ
)
を
潜
(
くぐ
)
つて
本街道
(
ほんかいだう
)
に
出
(
い
)
で、
005
それより
山口
(
やまぐち
)
の
森
(
もり
)
に
駆
(
か
)
けつけ、
006
初稚姫
(
はつわかひめ
)
に、
007
如何
(
いか
)
なる
手段
(
てだて
)
を
以
(
もつ
)
てしても
随行
(
ずゐかう
)
を
許
(
ゆる
)
されむ
事
(
こと
)
をと
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
ひながら
急坂
(
きふはん
)
を
下
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
008
イク『バラモン
軍
(
ぐん
)
に
従
(
したが
)
ひて
009
清春山
(
きよはるやま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
010
留守居
(
るすゐ
)
を
勤
(
つと
)
めゐたる
折
(
をり
)
011
松彦
(
まつひこ
)
、
竜公
(
たつこう
)
現
(
あら
)
はれて
012
伊太公
(
いたこう
)
司
(
つかさ
)
を
迎
(
むか
)
へとり
013
三五教
(
あななひけう
)
に
帰順
(
きじゆん
)
した
014
其
(
その
)
赤誠
(
せきせい
)
にほだされて
015
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
も
全
(
まつた
)
く
大神
(
おほかみ
)
の
016
教
(
をしへ
)
に
帰順
(
きじゆん
)
し
奉
(
たてまつ
)
り
017
祠
(
ほこら
)
の
森
(
もり
)
に
奉仕
(
ほうし
)
して
018
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
勤
(
つと
)
め
来
(
きた
)
りしが
019
天
(
あめ
)
の
八重雲
(
やへくも
)
かき
分
(
わ
)
けて
020
降
(
くだ
)
り
給
(
たま
)
ひし
宣伝使
(
せんでんし
)
021
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
神徳
(
しんとく
)
に
022
心
(
こころ
)
も
魂
(
たま
)
も
奪
(
うば
)
はれて
023
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
三五教
(
あななひけう
)
の
024
正
(
ただ
)
しき
信者
(
しんじや
)
となりにけり
025
さはさりながら
斎苑
(
いそ
)
館
(
やかた
)
026
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
は
綺羅星
(
きらぼし
)
の
027
如
(
ごと
)
くに
数多
(
あまた
)
ましませど
028
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
権化
(
ごんげ
)
とも
029
云
(
い
)
ふべき
司
(
つかさ
)
は
稀
(
まれ
)
ならむ
030
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
神人
(
しんじん
)
を
031
おいて
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
救
(
すく
)
ふべき
032
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
はあらざらめ
033
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
之
(
これ
)
より
御後
(
みあと
)
をば
034
何処
(
どこ
)
々々
(
どこ
)
までも
慕
(
した
)
ひ
行
(
ゆ
)
き
035
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
に
照
(
て
)
らされて
036
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
の
御使
(
みつかひ
)
と
037
選
(
えら
)
まれ
生
(
い
)
きては
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
038
死
(
し
)
しては
霊国
(
れいごく
)
、
天国
(
てんごく
)
の
039
教司
(
をしへつかさ
)
と
任
(
ま
)
けられて
040
人生
(
じんせい
)
最後
(
さいご
)
の
目的
(
もくてき
)
を
041
完全
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
遂行
(
すゐかう
)
し
042
天地
(
てんち
)
に
代
(
かは
)
る
功績
(
いさをし
)
を
043
立
(
た
)
てねばおかぬ
二人
(
ふたり
)
連
(
づ
)
れ
044
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
め、いざ
進
(
すす
)
め
045
山口
(
やまぐち
)
さして
逸早
(
いちはや
)
く
046
岩石
(
がんせき
)
起伏
(
きふく
)
の
谷道
(
たにみち
)
も
047
何
(
なん
)
のものかは
高姫
(
たかひめ
)
や
048
妖幻坊
(
えうげんばう
)
が
途中
(
とちう
)
にて
049
あらゆる
魔法
(
まはふ
)
を
使
(
つか
)
ひつつ
050
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
艱
(
なや
)
め
攻
(
せ
)
むるとも
051
何
(
なに
)
かは
恐
(
おそ
)
れむ
敷島
(
しきしま
)
の
052
大和
(
やまと
)
男
(
を
)
の
子
(
こ
)
の
益良夫
(
ますらを
)
が
053
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされて
054
悪魔
(
あくま
)
の
猛
(
たけ
)
る
山道
(
やまみち
)
を
055
最急行
(
さいきふかう
)
で
突破
(
とつぱ
)
する
056
此
(
この
)
首途
(
かどいで
)
ぞ
勇
(
いさ
)
ましき
057
「ウントコドツコイ ドツコイシヨ」
058
そろそろ
坂
(
さか
)
がきつなつた
059
サールの
司
(
つかさ
)
、
気
(
き
)
をつけよ
060
即
(
すなは
)
ち
此処
(
ここ
)
が
妖幻坊
(
えうげんばう
)
や
061
醜
(
しこ
)
の
司
(
つかさ
)
の
高姫
(
たかひめ
)
が
062
出現
(
しゆつげん
)
したる
場所
(
ばしよ
)
ぞかし
063
「ウントコドツコイ」やつて
来
(
こ
)
い
064
今度
(
こんど
)
は
俺
(
おれ
)
は
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
065
百万
(
ひやくまん
)
人
(
にん
)
の
力
(
ちから
)
をば
066
一
(
ひと
)
つにかためた
宣伝使
(
せんでんし
)
067
初稚姫
(
はつわかひめ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
068
スマートさまが
出
(
で
)
て
厶
(
ござ
)
る
069
妖幻坊
(
えうげんばう
)
の
百匹
(
ひやつぴき
)
や
070
高姫
(
たかひめ
)
万匹
(
まんびき
)
来
(
きた
)
るとも
071
もう
斯
(
か
)
うなれば
磐石
(
ばんじやく
)
よ
072
ああ
面白
(
おもしろ
)
し
面白
(
おもしろ
)
し
073
神
(
かみ
)
に
任
(
まか
)
せし
此
(
この
)
身体
(
からだ
)
074
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
た
)
め
世
(
よ
)
の
為
(
た
)
めに
075
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く
076
「ウントコドツコイ、ヤツトコシヨ」
077
サールの
司
(
つかさ
)
何
(
なに
)
してる
078
何程
(
なにほど
)
お
前
(
まへ
)
のコンパスが
079
俺
(
おれ
)
に
比
(
くら
)
べて
短
(
みじか
)
いと
080
云
(
い
)
つても
之
(
これ
)
又
(
また
)
あんまりだ
081
滅相
(
めつさう
)
足
(
あし
)
の
遅
(
おそ
)
い
奴
(
やつ
)
082
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
してると
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
が
083
後姿
(
うしろすがた
)
を
御覧
(
ごらう
)
じて
084
こらこら
待
(
ま
)
てよ
両人
(
りやうにん
)
と
085
呼止
(
よびと
)
められたら
何
(
なん
)
とする
086
折角
(
せつかく
)
智慧
(
ちゑ
)
を
搾
(
しぼ
)
り
出
(
だ
)
し
087
ここまで
企
(
たく
)
んだ
狂言
(
きやうげん
)
が
088
水泡
(
すゐほう
)
に
帰
(
き
)
して
了
(
しま
)
ふぞや
089
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
090
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましまして
091
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
が
092
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
を
快
(
こころよ
)
く
093
長途
(
ちやうと
)
の
旅
(
たび
)
の
御
(
おん
)
供
(
とも
)
を
094
許
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
ふ
計
(
はか
)
らひを
095
廻
(
めぐ
)
らせ
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
一念
(
いちねん
)
を
096
遂
(
と
)
げさせ
給
(
たま
)
へ
大御神
(
おほみかみ
)
097
珍
(
うづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
098
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
099
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
100
大地
(
だいち
)
は
泥
(
どろ
)
に
浸
(
ひた
)
るとも
101
思
(
おも
)
ひ
立
(
た
)
つたる
此
(
この
)
首途
(
かどで
)
102
ひきて
帰
(
かへ
)
らぬ
桑
(
くは
)
の
弓
(
ゆみ
)
103
何処
(
どこ
)
々々
(
どこ
)
までも
従
(
したが
)
ひて
104
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
神格
(
しんかく
)
に
105
照
(
て
)
らされ
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
本分
(
ほんぶん
)
を
106
尽
(
つく
)
さにやおかぬ
大和魂
(
やまとだま
)
107
ああ
勇
(
いさ
)
ましし
勇
(
いさ
)
ましし
108
之
(
これ
)
につけてもハル、テルや
109
イルの
奴
(
やつ
)
等
(
ら
)
は
馬鹿者
(
ばかもの
)
だ
110
気転
(
きてん
)
を
利
(
き
)
かして
何故
(
なぜ
)
早
(
はや
)
く
111
お
先
(
さき
)
へ
失敬
(
しつけい
)
せなんだか
112
ヤツパリ
智慧
(
ちゑ
)
のない
奴
(
やつ
)
の
113
する
事
(
こと
)
ア
何処
(
どこ
)
かに
間
(
ま
)
がぬけて
114
まさかの
時
(
とき
)
には
空気
(
くうき
)
ぬけ
115
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
面白
(
おもしろ
)
い
116
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
117
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる』
118
サールは
又
(
また
)
歌
(
うた
)
ふ。
119
サール
『「ウントコドツコイ ドツコイシヨ」
120
何時
(
いつ
)
来
(
き
)
て
見
(
み
)
ても
此
(
この
)
坂
(
さか
)
は
121
行歩
(
かうほ
)
に
苦
(
くる
)
しむ
難所
(
なんしよ
)
だな
122
これ
待
(
ま
)
て
暫
(
しば
)
しイクの
奴
(
やつ
)
123
それ
程
(
ほど
)
慌
(
あわ
)
てて
何
(
なん
)
にする
124
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
御司
(
みつかさ
)
は
125
後
(
あと
)
から
厶
(
ござ
)
るに
違
(
ちが
)
ひない
126
まアボツボツと
行
(
ゆ
)
くがよい
127
もし
過
(
あやま
)
つて
転
(
こ
)
けたなら
128
弱味
(
よわみ
)
を
見
(
み
)
すまし
高姫
(
たかひめ
)
や
129
妖幻坊
(
えうげんばう
)
が
現
(
あら
)
はれて
130
先度
(
せんど
)
の
様
(
やう
)
にえらい
目
(
め
)
に
131
遇
(
あ
)
はしよつたら
何
(
なん
)
とする
132
さきにはスマートに
助
(
たす
)
けられ
133
又
(
また
)
も
今度
(
こんど
)
はスマートに
134
九死
(
きうし
)
一生
(
いつしやう
)
の
所
(
ところ
)
をば
135
助
(
たす
)
けて
貰
(
もら
)
ふ
目算
(
もくさん
)
か
136
それはあんまり
虫
(
むし
)
がよい
137
柳
(
やなぎ
)
の
下
(
した
)
に
二度
(
にど
)
三度
(
さんど
)
138
鰌
(
どぜう
)
は
居
(
を
)
らぬと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
139
お
前
(
まへ
)
は
合点
(
がつてん
)
してゐるか
140
前車
(
ぜんしや
)
の
顛覆
(
てんぶく
)
するを
見
(
み
)
て
141
後車
(
こうしや
)
の
必
(
かなら
)
ず
戒
(
いまし
)
めと
142
なせとの
教
(
をしへ
)
を
忘
(
わす
)
れたか
143
猪
(
ゐのしし
)
武者
(
むしや
)
にも
程
(
ほど
)
がある
144
三五教
(
あななひけう
)
の
御教
(
みをしへ
)
に
145
退却
(
たいきやく
)
なしと
云
(
い
)
つたとて
146
猪突
(
ちよとつ
)
猛進
(
まうしん
)
することは
147
チツとは
考
(
かんが
)
へ
物
(
もの
)
ぢやぞよ
148
あああ
足
(
あし
)
の
早
(
はや
)
い
奴
(
やつ
)
149
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えなくなりよつた
150
此
(
この
)
坂道
(
さかみち
)
を
矢
(
や
)
の
様
(
やう
)
に
151
走
(
はし
)
つて
行
(
い
)
つたが
目
(
め
)
がくらみ
152
又
(
また
)
もや
石
(
いし
)
に
躓
(
つまづ
)
いて
153
スツテンドウと
顛覆
(
てんぶく
)
し
154
向脛
(
むこづね
)
打
(
う
)
つてウンウンと
155
苦
(
くる
)
しみながら
笑
(
わら
)
ひ
泣
(
な
)
き
156
屹度
(
きつと
)
してるに
違
(
ちが
)
ひない
157
急
(
いそ
)
げば
廻
(
まは
)
れと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
だ
158
一足
(
ひとあし
)
々々
(
ひとあし
)
気
(
き
)
をつけて
159
俺
(
おれ
)
はボツボツ
進
(
すす
)
みませう
160
「オツト、ドツコイ」きつい
坂
(
さか
)
161
足
(
あし
)
を
踏
(
ふ
)
み
込
(
こ
)
む
所
(
とこ
)
はない
162
もし
過
(
あやま
)
つて
辷
(
すべ
)
つたら
163
それこそ
命
(
いのち
)
の
捨
(
す
)
て
所
(
どころ
)
164
何程
(
なにほど
)
下賤
(
げせん
)
の
身
(
み
)
なりとも
165
ヤツパリ
神
(
かみ
)
の
生身魂
(
いくみたま
)
166
かからせ
給
(
たま
)
ふ
生宮
(
いきみや
)
だ
167
人
(
ひと
)
は
持身
(
ぢしん
)
の
責任
(
せきにん
)
を
168
忘
(
わす
)
れて
此
(
この
)
世
(
よ
)
にたてよまい
169
何程
(
なにほど
)
身魂
(
みたま
)
が
偉
(
えら
)
くとも
170
現実界
(
げんじつかい
)
に
働
(
はたら
)
くは
171
如何
(
どう
)
しても
体
(
たい
)
が
必要
(
ひつえう
)
だ
172
霊肉
(
れいにく
)
ともに
完全
(
くわんぜん
)
に
173
保全
(
ほぜん
)
しまつり
大神
(
おほかみ
)
の
174
大神業
(
だいしんげふ
)
に
仕
(
つか
)
ふるは
175
人
(
ひと
)
の
人
(
ひと
)
たる
務
(
つと
)
めなり
176
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
177
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
幸
(
さち
)
はひて
178
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
は
恙
(
つつが
)
なく
179
此
(
この
)
急坂
(
きふはん
)
を
駆
(
か
)
け
下
(
くだ
)
り
180
初稚姫
(
はつわかひめ
)
のおでましを
181
行手
(
ゆくて
)
の
森
(
もり
)
で
待
(
ま
)
ち
迎
(
むか
)
へ
182
千言
(
せんげん
)
万語
(
ばんご
)
を
費
(
つひや
)
して
183
御供
(
みとも
)
に
供
(
つか
)
へまつるべく
184
あらゆるベストを
尽
(
つく
)
すべし
185
それでも
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れ
給
(
たま
)
はずば
186
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
守護
(
しゆご
)
で
187
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
体
(
たい
)
をかり
188
其
(
その
)
言霊
(
ことたま
)
を
使用
(
しよう
)
して
189
御供
(
みとも
)
を
許
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
ふべし
190
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
191
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
192
此
(
この
)
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
せねば
193
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
は
死
(
し
)
すとても
194
祠
(
ほこら
)
の
森
(
もり
)
へは
帰
(
かへ
)
らない
195
吾
(
わが
)
誠心
(
まごころ
)
を
憐
(
あは
)
れみて
196
許
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
へ
大御神
(
おほみかみ
)
197
珍
(
うづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
198
「ウントコドツコイ ドツコイシヨ」
199
そろそろ
道
(
みち
)
が
緩
(
ゆる
)
うなつた
200
大方
(
おほかた
)
此処
(
ここ
)
等
(
ら
)
でイク
公
(
こう
)
が
201
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めて
居
(
ゐ
)
るだらう
202
大難関
(
だいなんくわん
)
も
恙
(
つつが
)
なく
203
突破
(
とつぱ
)
したるに
違
(
ちが
)
ひない
204
之
(
これ
)
も
全
(
まつた
)
く
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
205
清
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
御
(
おん
)
守護
(
まもり
)
206
嬉
(
うれ
)
しく
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る』
207
と
歌
(
うた
)
ひながら、
208
細
(
ほそ
)
い
谷道
(
たにみち
)
をトントントンとイクと
二三町
(
にさんちやう
)
の
間隔
(
かんかく
)
を
保
(
たも
)
つて、
209
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
に
見
(
み
)
えつ
隠
(
かく
)
れつ、
210
漸
(
やうや
)
くにして
山口
(
やまぐち
)
の
樫
(
かし
)
の
大木
(
たいぼく
)
の
麓
(
ふもと
)
に
着
(
つ
)
いた。
211
イク
『おいサール、
212
何
(
ど
)
うだ。
213
随分
(
ずいぶん
)
足
(
あし
)
が
遅
(
おそ
)
いぢやないか。
214
鉄
(
かね
)
の
草鞋
(
わらじ
)
を
穿
(
は
)
いても、
215
もちと
早
(
はや
)
く
来
(
こ
)
れさうなものだ。
216
俺
(
おれ
)
が
此処
(
ここ
)
に
着
(
つ
)
いて
冷
(
つめ
)
たうなつてるのに、
217
まだ
貴様
(
きさま
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えぬので、
218
又
(
また
)
も
途中
(
とちう
)
で
妖幻坊
(
えうげんばう
)
に
出会
(
でつくは
)
し、
219
やられてゐるのぢやなからうか、
220
もしさうだつたら
貴様
(
きさま
)
の
骨
(
ほね
)
なつと
拾
(
ひろ
)
つてやらうと、
221
聊
(
いささ
)
か
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
をして
厶
(
ござ
)
つた
所
(
ところ
)
だ。
222
まアまア
無事
(
ぶじ
)
に
此処
(
ここ
)
迄
(
まで
)
やつて
来
(
き
)
たのは
聊
(
いささ
)
か
褒
(
ほ
)
めてやる。
223
併
(
しか
)
しながら
貴様
(
きさま
)
の
顔
(
かほ
)
は
何
(
なん
)
だ。
224
真黒気
(
まつくろけ
)
ぢやないか』
225
サール
『
俺
(
わし
)
は
館
(
やかた
)
の
裏
(
うら
)
から
抜
(
ぬ
)
け
出
(
だ
)
す
時
(
とき
)
に、
226
見
(
み
)
つかつては
大変
(
たいへん
)
だと
思
(
おも
)
ひ、
227
貴様
(
きさま
)
の
後
(
あと
)
から
炭俵
(
すみだはら
)
を
被
(
かぶ
)
つて
跟
(
つ
)
いて
来
(
き
)
たものだから、
228
ヒヨツとしたら
炭
(
すみ
)
の
粉
(
こな
)
が
着
(
つ
)
いたのかも
知
(
し
)
れぬわ。
229
何
(
なん
)
だか
其処辺
(
そこら
)
中
(
ぢう
)
が
鬱陶
(
うつたう
)
しくなつて
来
(
き
)
た
様
(
やう
)
な
気
(
き
)
がするわい』
230
イク
『ハハハハ、
231
炭俵
(
すみだはら
)
を
被
(
かぶ
)
つて
汗
(
あせ
)
をかいたものだから、
232
うまく
炭汁
(
すみじる
)
の
調和
(
てうわ
)
が
出来
(
でき
)
て、
233
貴様
(
きさま
)
の
顔
(
かほ
)
は
草紙
(
さうし
)
のやうだ。
234
然
(
しか
)
し
其
(
その
)
炭俵
(
すみだはら
)
は
何
(
ど
)
うしたのだ』
235
サール
『
何処
(
どこ
)
で
落
(
おと
)
したか、
236
捨
(
す
)
てたか、
237
そんな
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へてる
余裕
(
よゆう
)
があるかい。
238
貴様
(
きさま
)
が
俺
(
おれ
)
を
捨
(
す
)
てて
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
駆
(
か
)
けだすものだから、
239
先
(
さき
)
も
見
(
み
)
にやならず、
240
足許
(
あしもと
)
も
気
(
き
)
をつけにやならず、
241
本当
(
ほんたう
)
に
辛
(
つら
)
い
目
(
め
)
をして、
242
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
を
念
(
ねん
)
じつつ
漸
(
やうや
)
く
此処
(
ここ
)
に
着
(
つ
)
いたのだ。
243
幸
(
さいは
)
ひ
此処
(
ここ
)
に
谷川
(
たにがは
)
が
流
(
なが
)
れてゐるから、
244
顔
(
かほ
)
や
手
(
て
)
を
洗
(
あら
)
つて
来
(
く
)
るから
貴様
(
きさま
)
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
て
呉
(
く
)
れ。
245
まだ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
がおいでになるのは
余程
(
よほど
)
間
(
ま
)
があるだらうからな』
246
イク
『
待
(
ま
)
て
待
(
ま
)
て、
247
其
(
その
)
黒
(
くろ
)
いのが
大変
(
たいへん
)
都合
(
つがふ
)
のよい
事
(
こと
)
がある。
248
貴様
(
きさま
)
の
顔
(
かほ
)
はどつち
向
(
む
)
いてゐるか
分
(
わか
)
らぬ
位
(
くらゐ
)
黒
(
くろ
)
いぞ。
249
之
(
これ
)
で
一
(
ひと
)
つ
狂言
(
きやうげん
)
をやつて
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
の
心
(
こころ
)
を
動
(
うご
)
かし、
250
うまく
御
(
お
)
供
(
とも
)
をさして
頂
(
いただ
)
くのだな。
251
俺
(
おれ
)
も
一
(
ひと
)
つ
何
(
なに
)
か
顔
(
かほ
)
に
塗
(
ぬ
)
りたいものだが、
252
何
(
なん
)
ぞ
都合
(
つがふ
)
の
好
(
よ
)
いものはあるまいかな』
253
サール
『
実
(
じつ
)
は
楓
(
かへで
)
さまが
使
(
つか
)
つてゐる
白粉
(
おしろい
)
を、
254
何気
(
なにげ
)
なしに
懐
(
ふところ
)
へ
捻込
(
ねぢこ
)
んでやつて
来
(
き
)
た。
255
之
(
これ
)
を
貴様
(
きさま
)
にやるから、
256
貴様
(
きさま
)
は
顔
(
かほ
)
一面
(
いちめん
)
に
塗
(
ぬ
)
つて、
257
色
(
いろ
)
の
白
(
しろ
)
き
尉殿
(
じやうどの
)
となり、
258
俺
(
おれ
)
は
幸
(
さいは
)
ひ
此
(
この
)
黒
(
くろ
)
い
顔
(
かほ
)
で
黒
(
くろ
)
い
尉殿
(
じやうどの
)
となり、
259
元
(
もと
)
の
屋敷
(
やしき
)
へお
直
(
なほ
)
り
候
(
さふらふ
)
……とかますのだ。
260
さうすると
初稚姫
(
はつわかひめ
)
様
(
さま
)
が、
261
もとの
祠
(
ほこら
)
の
森
(
もり
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
下
(
くだ
)
さるかも
知
(
し
)
れぬ。
262
もし
帰
(
かへ
)
つて
下
(
くだ
)
さらなかつたら、
263
直様
(
すぐさま
)
帯
(
おび
)
を
解
(
と
)
いて
此
(
この
)
樫
(
かし
)
の
木
(
き
)
にフイと
引懸
(
ひつか
)
つて、
264
腮
(
あご
)
を
吊
(
つ
)
つてプリンプリンとやるのだな』
265
イク
『やあ、
266
それは
面白
(
おもしろ
)
い』
267
とサールの
懐
(
ふところ
)
にあつた
白粉
(
おしろい
)
をとり、
268
顔
(
かほ
)
にベタベタと
塗
(
ぬ
)
りつけると、
269
顔
(
かほ
)
の
頬
(
ほほ
)
一面
(
いちめん
)
に
生
(
は
)
えてゐる
髯
(
ひげ
)
に
白
(
しろ
)
い
粉
(
こな
)
がひつついて、
270
まるで
白狐
(
びやくこ
)
の
様
(
やう
)
になつて
了
(
しま
)
つた。
271
二人
(
ふたり
)
は
恰好
(
かつかう
)
な
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
を
折
(
を
)
り、
272
片手
(
かたて
)
に
扇
(
あふぎ
)
を
持
(
も
)
ち、
273
片手
(
かたて
)
に
其
(
その
)
梢
(
こずゑ
)
を
鈴
(
すず
)
と
看做
(
みな
)
して、
274
樫
(
かし
)
の
元
(
もと
)
に
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
進
(
すす
)
み
来
(
きた
)
るを
待
(
ま
)
ち
構
(
かま
)
へ、
275
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えたら
一斉
(
いつせい
)
に
三番叟
(
さんばそう
)
の
舞
(
まひ
)
を
初
(
はじ
)
めむものと、
276
いろいろと
工夫
(
くふう
)
を
凝
(
こ
)
らして
待
(
ま
)
つてゐる。
277
(
大正一二・一・二九
旧一一・一二・一三
北村隆光
録)
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