霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 千代(ちよ)の菊(きく)〔一三四七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第52巻 真善美愛 卯の巻 篇:第2篇 文明盲者 よみ(新仮名遣い):ぶんめいもうじゃ
章:第11章 千代の菊 よみ(新仮名遣い):ちよのきく 通し章番号:1347
口述日:1923(大正12)年01月30日(旧12月14日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年1月28日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
お菊とお千代は続いて、これまでの述懐と文助の改心・回復を祝う祝歌を歌った。またあまたの信者たちも祝歌を歌った。
文助は生来の下戸であったが、数多の人々に盃をさされ、せっかくの志といただいているうちに酩酊し、階段を踏み外して地上に転落し、またもや人事不省に陥った。
松姫一同は祝酒の酔いもたちまちさめ、河鹿川に禊をして文助の平癒を祈ることになった。数多の役員信者の熱心な祈願の声は九天に響き山岳も揺るぐばかりに思われた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-11-22 19:30:45 文字数:2782 OBC :rm5211
愛善世界社版:157頁 八幡書店版:第9輯 435頁 修補版: 校定版:164頁 普及版:68頁 初版: ページ備考:
001 お菊(きく)は歌(うた)ふ。
002お菊『三月(さんぐわつ)三日(みつか)の桃(もも)の花(はな)
003散(ち)り敷(し)く庭(には)の小北山(こぎたやま)
004春(はる)めき渡(わた)り何(なん)となく
005小鳥(ことり)の歌(うた)ふ声(こゑ)さへも
006いとど長閑(のどか)に聞(きこ)えくる
007四四(しし)十六(じふろく)の菊(きく)の花(はな)
008一(ひと)つ越(こ)えたる此(この)お菊(きく)
009朝(あさ)な夕(ゆふ)なに大前(おほまへ)に
010清(きよ)く仕(つか)へし文助(ぶんすけ)の
011翁(おきな)の祝(いはひ)に加(くは)はりて
012此(この)聖場(せいぢやう)に並(なら)びます
013多士(たし)済々(せいせい)の役員(やくゐん)が
014前(まへ)をも怖(お)ぢず一言(ひとこと)の
015言霊(ことたま)奏(かな)で奉(たてまつ)る
016朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
017月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
018地異(ちい)天変(てんぺん)は起(おこ)るとも
019只(ただ)一身(いつしん)を神(かみ)様(さま)に
020任(まか)して仕(つか)へまつりなば
021世(よ)に恐(おそ)ろしきものはない
022文助(ぶんすけ)さまの甦(よみがへ)り
023霊界(れいかい)土産(みやげ)の物語(ものがたり)
024聞(き)くにつけても神(かみ)様(さま)の
025広大(くわうだい)無辺(むへん)の御(ご)神徳(しんとく)
026実(げ)に有難(ありがた)く拝(はい)します
027百(もも)の司(つかさ)よ信徒(まめひと)よ
028此(この)世(よ)の泥(どろ)を雪(すす)がむと
029地上(ちじやう)に降(くだ)りて三五(あななひ)の
030教(をしへ)を開(ひら)き給(たま)ひたる
031国治立(くにはるたち)の大神(おほかみ)や
032豊国姫(とよくにひめ)の大神(おほかみ)の
033化身(けしん)とあれます厳御魂(いづみたま)
034瑞(みづ)の御霊(みたま)の御教(みをしへ)を
035朝(あさ)な夕(ゆふ)なに畏(かしこ)みて
036心(こころ)に悟(さと)り味(あぢ)はひつ
037其(その)行(おこな)ひを忠実(まめやか)に
038尽(つく)して神(かみ)の御心(みこころ)に
039酬(むく)いまつるは吾々(われわれ)の
040最第一(さいだいいち)の務(つと)めぞや
041高姫司(たかひめつかさ)の開(ひら)きたる
042ウラナイ教(けう)の神々(かみがみ)は
043世(よ)に恐(おそ)ろしき兇党界(きようたうかい)
044醜(しこ)の身魂(みたま)の憑依(ひようい)して
045書(か)きあらはせる醜道(しこみち)を
046此上(こよ)なく尊(たふと)み敬(うやま)いて
047世(よ)の人々(ひとびと)を迷(まよ)はせし
048蠑螈別(いもりわけ)や魔我彦(まがひこ)や
049母(はは)のお寅(とら)に至(いた)るまで
050日(ひ)に夜(よ)に深(ふか)き罪(つみ)重(かさ)ね
051此(この)世(よ)を曇(くも)らせまつれども
052至仁(しじん)至愛(しあい)の神(かみ)様(さま)は
053広(ひろ)き心(こころ)に見直(みなほ)して
054許(ゆる)し給(たま)はむ惟神(かむながら)
055神(かみ)の心(こころ)はありありと
056手(て)にとる如(ごと)く知(し)られけり
057文助(ぶんすけ)さまがよい手本(てほん)
058ウラナイ教(けう)に惑溺(わくでき)し
059千座(ちくら)の置戸(おきど)を負(お)ひまして
060汚(けが)れし此(この)世(よ)を清(きよ)めます
061神(かむ)素盞嗚(すさのを)の大神(おほかみ)を
062悪鬼(あくき)邪神(じやしん)と貶(けな)しつつ
063教(をしへ)を伝(つた)へ来(きた)りしゆ
064もし文助(ぶんすけ)が世(よ)を去(さ)らば
065忽(たちま)ち無限(むげん)の地獄道(ぢごくだう)
066神(かみ)に背(そむ)きし罪科(つみとが)を
067冥官(めいくわん)共(ども)に数(かぞ)へられ
068無残(むざん)の運命(うんめい)に陥(おちい)らむ
069由々(ゆゆ)しき事(こと)よと恐(おそ)れみて
070蠑螈別(いもりわけ)や魔我彦(まがひこ)や
071母(はは)の罪(つみ)をば救(すく)はむと
072朝(あさ)な夕(ゆふ)なに祈(いの)りけり
073さはさりながら大神(おほかみ)の
074心(こころ)は吾(われ)等(ら)人々(ひとびと)の
075如何(いか)でか図(はか)り知(し)られむや
076悔(く)い改(あらた)めて大道(おほみち)に
077甦(よみがへ)りなば大神(おほかみ)は
078必(かなら)ず許(ゆる)し給(たま)ふべく
079無限(むげん)の楽土(らくど)に導(みちび)きて
080円満(ゑんまん)具足(ぐそく)の生涯(しやうがい)を
081送(おく)らせ給(たま)ふ事(こと)の由(よし)
082実(げ)に有難(ありがた)く悟(さと)りけり
083ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
084神(かみ)の御(おん)為(ため)世(よ)の為(ため)に
085之(これ)より腹帯(はらおび)締(し)め直(なほ)し
086災(わざはひ)多(おほ)き世(よ)の中(なか)の
087小(ちひ)さき欲(よく)を打忘(うちわす)れ
088水(みづ)に溺(おぼ)れず火(ひ)に焼(や)けず
089錆(さ)び朽(く)ち腐(くさ)らぬ宝(たから)をば
090高天原(たかあまはら)の天国(てんごく)に
091貯(たくは)へ置(お)きて永遠(ゑいゑん)の
092死後(しご)の生涯(しやうがい)送(おく)るべく
093決心(けつしん)したる此(この)お菊(きく)
094心(こころ)の空(そら)も晴(は)れ渡(わた)り
095月日(つきひ)は輝(かがや)き綺羅星(きらぼし)は
096我(わが)霊身(れいしん)に閃(ひらめ)きて
097愉絶(ゆぜつ)快絶(くわいぜつ)譬(たと)ふるに
098物(もの)なき身(み)とはなりにけり
099ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
100神(かみ)の御前(みまへ)に吾々(われわれ)が
101犯(おか)し来(きた)りし罪科(つみとが)を
102慎(つつし)み敬(うやま)ひ悔(く)いまつる』
103 お千代(ちよ)は又(また)歌(うた)ふ。
104お千代『常世(とこよ)の春(はる)の気(け)はひして
105四方(よも)の山々(やまやま)青々(あをあを)と
106甦(よみがへ)りたる現世界(げんせかい)
107花(はな)咲(さ)き匂(にほ)ひ蝶(てふ)は舞(ま)ひ
108小鳥(ことり)は歌(うた)ふ楽(たの)しさよ
109小北(こぎた)の山(やま)の霊場(れいぢやう)も
110一度(いちど)は冬(ふゆ)の凩(こがらし)に
111吹(ふ)かれて法灯(ほふとう)滅尽(めつじん)し
112已(すで)に危(あやふ)くなりけるが
113松姫司(まつひめつかさ)が現(あら)はれて
114朝(あさ)な夕(ゆふ)なに誠心(まごころ)を
115籠(こ)めさせ給(たま)ひ神(かみ)の道(みち)
116仕(つか)へまつりし折柄(をりから)に
117蠑螈別(いもりわけ)や魔我彦(まがひこ)の
118踏(ふ)み荒(あら)したる聖域(せいゐき)も
119漸(やうや)くここに返(かへ)り咲(ざ)き
120やや賑(にぎ)はしくなりにける
121此(この)時(とき)松彦(まつひこ)神司(かむつかさ)
122五三公(いそこう)さまを始(はじ)めとし
123アク、タク、テクや万公司(まんこうつかさ)
124引連(ひきつ)れ来(きた)り三五(あななひ)の
125教(をしへ)の道(みち)に立直(たてなほ)し
126世(よ)に恐(おそ)ろしき兇党界(きようたうかい)
127醜(しこ)の魔神(まがみ)を追(お)ひ出(いだ)し
128誠(まこと)一(ひと)つの三五(あななひ)の
129正(ただ)しき神(かみ)を奉斎(ほうさい)し
130正(ただ)しき清(きよ)きいと赤(あか)き
131誠心(まことごころ)を捧(ささ)げつつ
132仕(つか)へまつりし甲斐(かひ)ありて
133今(いま)は漸(やうや)く立春(たつはる)の
134梅(うめ)咲(さ)く季節(きせつ)も打過(うちす)ぎて
135百(もも)の花(はな)咲(さ)く弥生空(やよひぞら)
136草(くさ)青々(あをあを)と生茂(おひしげ)る
137常世(とこよ)の春(はる)となりにけり
138蕪(かぶら)大根(だいこん)黒蛇(くろへび)や
139其(その)外(ほか)百(もも)の絵姿(ゑすがた)を
140描(ゑが)きて四方(よも)の信徒(まめひと)に
141配(くば)り与(あた)へし文助(ぶんすけ)も
142漸(やうや)くここに目(め)をさまし
143厳(いづ)の御霊(みたま)と瑞御霊(みづみたま)
144経(たて)と緯(よこ)との経綸(けいりん)を
145悟(さと)らせ給(たま)ひ今(いま)迄(まで)の
146偏狭心(へんけふしん)を立直(たてなほ)し
147四辺(あたり)輝(かがや)く朝日子(あさひこ)の
148日(ひ)の出神(でのかみ)や木花姫(このはなひめ)の
149神(かみ)の教(をしへ)を真解(しんかい)し
150義理(ぎり)天上(てんじやう)と自称(じしよう)せる
151日(ひ)の出神(でのかみ)の贋神(にせがみ)を
152放逐(はうちく)したる雄々(をを)しさよ
153ウラナイ教(けう)の発起人(ほつきにん)
154高姫司(たかひめつかさ)が現(あら)はれて
155妖幻坊(えうげんばう)の杢助(もくすけ)と
156此処(ここ)に本拠(ほんきよ)を構(かま)へつつ
157一旗(ひとはた)挙(あ)げむと企(たく)らみて
158言葉(ことば)巧(たくみ)に司(つかさ)等(ら)を
159言向(ことむ)けせむとする時(とき)に
160皇(すめ)大神(おほかみ)の御光(みひかり)に
161曲(まが)の心(こころ)を照破(せうは)され
162アツと驚(おどろ)く其(その)途端(とたん)
163断岩(だんがん)上(じやう)より墜落(つゐらく)し
164二人(ふたり)は傷(きず)を負(お)ひながら
165魔法使(まはふづかひ)の宝物(たからもの)
166曲輪(まがわ)の玉(たま)を文助(ぶんすけ)の
167内懐(うちぶところ)に捻(ね)ぢ込(こ)んで
168後白浪(あとしらなみ)と逃(に)げて行(ゆ)く
169小(ちひ)さき欲(よく)に捉(とら)はれて
170神(かみ)に背(そむ)きし初(はつ)、徳(とく)の
171二人(ふたり)は後(あと)を慕(した)ひつつ
172八百長(やほちやう)芝居(しばゐ)がききすぎて
173尻(しり)を破(やぶ)られ血(ち)を出(いだ)し
174足(あし)の痛(いた)みを堪(こら)へつつ
175テクテク後(あと)を追(お)つて行(ゆ)く
176後(あと)に残(のこ)りし文助(ぶんすけ)は
177吾(わが)懐(ふところ)に残(のこ)りたる
178曲輪(まがわ)の玉(たま)を打眺(うちなが)め
179ブンブン玉(だま)よと恐(おそ)れつつ
180小箱(こばこ)に固(かた)く封(ふう)じ込(こ)み
181守(まも)り居(ゐ)たりし折(をり)もあれ
182初公(はつこう)、徳公(とくこう)帰(かへ)り来(き)て
183曲輪(まがわ)の玉(たま)を奪(うば)はむと
184文助(ぶんすけ)さまを殴(なぐ)りつけ
185倒(たふ)れた隙(すき)を見(み)すまして
186スタスタ逃(に)げ行(ゆ)く憎(にく)らしさ
187文助(ぶんすけ)さまは其(その)日(ひ)より
188人事(じんじ)不省(ふせい)に陥(おちい)りて
189訳(わけ)の分(わか)らぬ囈言(うはごと)を
190喋(しやべ)り出(だ)せしぞ悲(かな)しけれ
191かかる所(ところ)へ三五(あななひ)の
192教(をしへ)の司(つかさ)イク、サール
193日(ひ)の出神(でのかみ)の賜(たま)ひてし
194夜光(やくわう)の玉(たま)の神力(しんりき)を
195現(あら)はしまして文助(ぶんすけ)を
196全(まつた)く生(い)かし給(たま)ひけり
197文助(ぶんすけ)さまは霊界(れいかい)に
198彷徨(さまよ)ひ給(たま)ひ種々(いろいろ)と
199現界人(げんかいじん)の夢(ゆめ)にだも
200悟(さと)り得(え)ざりし秘密(ひみつ)をば
201詳細(うまら)に委曲(つばら)に目撃(もくげき)し
202吾(われ)等(ら)が前(まへ)に概略(がいりやく)を
203伝(つた)へ給(たま)ひし尊(たふと)さよ
204斯(か)く明(あきら)かに霊界(れいかい)の
205様子(やうす)を悟(さと)る上(うへ)からは
206尚(なほ)吾々(われわれ)は心(こころ)をば
207洗(あら)ひ清(きよ)めて日々(にちにち)の
208その行(おこな)ひを改良(かいりやう)し
209神(かみ)の心(こころ)にかなふべく
210仕(つか)へまつらであるべきや
211思(おも)へば思(おも)へば人(ひと)の世(よ)は
212実(げ)に浅間(あさま)しきものなれど
213必(かなら)ず死後(しご)の生涯(しやうがい)は
214栄(さか)えに満(み)てるパラダイス
215円満(ゑんまん)具足(ぐそく)の天国(てんごく)に
216救(すく)ひ上(あ)げられ永遠(ゑいゑん)の
217清(きよ)き正(ただ)しき生涯(しやうがい)を
218送(おく)られ得(う)べきものぞかし
219神(かみ)を敬(うやま)ひ且(か)つ愛(あい)し
220神(かみ)の心(こころ)に逆(さか)らはず
221世人(よびと)の為(た)めに善業(ぜんげふ)を
222勤(つと)め励(はげ)みて神界(しんかい)の
223人(ひと)を此(この)世(よ)に下(くだ)したる
224其(その)目的(もくてき)に叶(かな)ふべく
225仕(つか)へまつれよ百(もも)の人(ひと)
226吾(われ)等(ら)と共(とも)に大前(おほまへ)に
227誓(ちか)ひを立(た)てて懇(ねむご)ろに
228身(み)の幸(さちは)ひを祈(いの)るべし
229ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
230恩頼(みたまのふゆ)を賜(たま)へかし
231朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
232月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
233地異(ちい)天変(てんぺん)は起(おこ)るとも
234神(かみ)の此(この)世(よ)にます限(かぎ)り
235誠(まこと)一(ひと)つを通(とほ)しなば
236必(かなら)ず救(すく)ひ給(たま)ふべし
237吾(われ)等(ら)は神(かみ)の子(こ)神(かみ)の宮(みや)
238世(よ)の万物(ばんぶつ)に勝(すぐ)れたる
239奇(くし)き尊(たふと)きものなれば
240神(かみ)の順序(じゆんじよ)を克(よ)く守(まも)り
241愛(あい)と信(しん)との全徳(ぜんとく)に
242浸(ひた)りて此(この)世(よ)の花(はな)となり
243光(ひかり)ともなり塩(しほ)となり
244穢(けが)れを洗(あら)ひ魔(ま)を払(はら)ひ
245天地(てんち)の花(はな)と謳(うた)はれて
246人(ひと)の人(ひと)たる本分(ほんぶん)を
247尽(つく)すも嬉(うれ)し神国(かみくに)に
248生(お)ひ立(た)ち出(い)でし吾々(われわれ)は
249実(げ)にも至幸(しかう)のものぞかし
250仰(あふ)ぎ敬(うやま)へ神(かみ)の子(こ)よ
251勇(いさ)み行(おこな)へ善(ぜん)の道(みち)
252ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
253御霊(みたま)幸(さち)はひましませよ』
254 此(この)外(ほか)神(かみ)の司(つかさ)等(たち)並(ならび)に信徒(まめひと)の祝歌(しゆくか)は数(かず)限(かぎ)りなくあれども此処(ここ)には省略(しやうりやく)する。255扨(さ)て文助(ぶんすけ)は数多(あまた)の人々(ひとびと)に盃(さかづき)をさされ、256折角(せつかく)の志(こころざし)を受(う)けぬ訳(わけ)にも行(ゆ)かぬので少(すこ)しく頭(あたま)の痛(いた)む身(み)に、257元来(ぐわんらい)下戸(げこ)の事(こと)とて忽(たちま)ち酩酊(めいてい)し階段(かいだん)を踏(ふ)み外(はづ)して地上(ちじやう)に顛落(てんらく)し、258又(また)もや人事(じんじ)不省(ふせい)に陥(おちい)つた。259ここに松姫(まつひめ)外(ほか)一同(いちどう)は忽(たちま)ち祝酒(いはひざけ)の酔(よひ)も醒(さ)め、260河鹿川(かじかがは)に禊(みそぎ)して文助(ぶんすけ)の病気(びやうき)平癒(へいゆ)を祈(いの)る事(こと)となつた。261数多(あまた)の役員(やくゐん)信者(しんじや)の熱心(ねつしん)なる祈願(きぐわん)の声(こゑ)は九天(きうてん)に響(ひび)き山岳(さんがく)も揺(ゆる)ぐばかりに思(おも)はれた。
262(大正一二・一・三〇 旧一一・一二・一四 北村隆光録)
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