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霊界物語
真善美愛(第49~60巻)
第52巻(卯の巻)
序文
総説代用
第1篇 鶴首専念
第1章 真と偽
第2章 哀別の歌
第3章 楽屋内
第4章 俄狂言
第5章 森の怪
第6章 梟の笑
第2篇 文明盲者
第7章 玉返志
第8章 巡拝
第9章 黄泉帰
第10章 霊界土産
第11章 千代の菊
第3篇 衡平無死
第12章 盲縞
第13章 黒長姫
第14章 天賊
第15章 千引岩
第16章 水車
第17章 飴屋
第4篇 怪妖蟠離
第18章 臭風
第19章 屁口垂
第20章 険学
第21章 狸妻
第22章 空走
第5篇 洗判無料
第23章 盲動
第24章 応対盗
第25章 恋愛観
第26章 姑根性
第27章 胎蔵
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霊界物語
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真善美愛(第49~60巻)
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第52巻(卯の巻)
> 第5篇 洗判無料 > 第27章 胎蔵
<<< 姑根性
(B)
(N)
余白歌 >>>
第二七章
胎蔵
(
たいざう
)
〔一三六三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第52巻 真善美愛 卯の巻
篇:
第5篇 洗判無料
よみ(新仮名遣い):
せんばんむりょう
章:
第27章 胎蔵
よみ(新仮名遣い):
たいぞう
通し章番号:
1363
口述日:
1923(大正12)年02月10日(旧12月25日)
口述場所:
筆録者:
外山豊二
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年1月28日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
時置師神杢助は、八衢の審判神伊吹戸主と館の一間で対談していた。杢助は、高姫が多くの人間を惑わすので、神素盞嗚大神の命により、しばらく現界に帰さないようにしてほしいと依頼した。
しかし高姫の寿命はまだ二十八年残っており、あまり長く霊界にとどめ置くと、肉体に戻れなくなってしまう。杢助は、二三年後に霊界にやってくる女の肉体に、代わりに高姫の精霊を戻すようにしてほしいと依頼した。
伊吹戸主神は、三年後に霊界にやってくる女があるから、それまで高姫をここに留め置いて、三年後にその女の肉体に高姫の精霊を宿し、二十八年間現界で生かすよう取り計らうことになった。
杢助は神素盞嗚大神に高姫の処遇を復命するため、獅子にまたがって斎苑の館に戻って行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-12-24 16:37:34
OBC :
rm5227
愛善世界社版:
314頁
八幡書店版:
第9輯 493頁
修補版:
校定版:
323頁
普及版:
143頁
初版:
ページ備考:
001
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
杢助
(
もくすけ
)
は、
002
ライオンを
守衛
(
しゆゑい
)
に
預
(
あづ
)
けおき、
003
八衢
(
やちまた
)
の
審判神
(
しんぱんしん
)
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
の
館
(
やかた
)
へ
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
004
奥
(
おく
)
の
一間
(
ひとま
)
に
於
(
おい
)
て
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
と
二人
(
ふたり
)
対談
(
たいだん
)
をやつてゐる。
005
伊吹戸主
『ああ
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
006
随分
(
ずいぶん
)
宣伝
(
せんでん
)
はお
骨
(
ほね
)
の
折
(
を
)
れる
事
(
こと
)
でせうなア、
007
御
(
ご
)
苦心
(
くしん
)
お
察
(
さつ
)
し
申
(
まを
)
します』
008
時置師
『ドーモ
曇
(
くも
)
り
切
(
き
)
つた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
で、
009
吾々
(
われわれ
)
の
如
(
ごと
)
き
人間
(
にんげん
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
思召
(
ぼしめし
)
の
万分一
(
まんぶいち
)
も
働
(
はたら
)
く
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませぬので、
010
実
(
じつ
)
に
慙愧
(
ざんき
)
の
至
(
いた
)
りで
厶
(
ござ
)
います。
011
つきましては
今度
(
こんど
)
お
訪
(
たづ
)
ね
致
(
いた
)
しましたのは、
012
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
命令
(
めいれい
)
に
依
(
よ
)
つてで
厶
(
ござ
)
います。
013
三五教
(
あななひけう
)
に
居
(
を
)
りました
高姫
(
たかひめ
)
と
云
(
い
)
ふ
女
(
をんな
)
、
014
彼
(
かれ
)
の
行状
(
ぎやうじやう
)
に
就
(
つい
)
ては
実
(
じつ
)
に
困
(
こま
)
つたもので
厶
(
ござ
)
います。
015
兇党界
(
きようたうかい
)
の
精霊
(
せいれい
)
、
016
妖幻坊
(
えうげんばう
)
なる
妖怪
(
えうくわい
)
に
誑惑
(
きやうわく
)
され、
017
それをば
私
(
わたし
)
と
思
(
おも
)
ひ
込
(
こ
)
み、
018
彼方
(
あちら
)
此方
(
こちら
)
で
時置師
(
ときおかし
)
や
杢助
(
もくすけ
)
をふり
廻
(
まは
)
すので
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
人間
(
にんげん
)
が
非常
(
ひじやう
)
に
迷
(
まよ
)
ひます。
019
それ
故
(
ゆゑ
)
今度
(
こんど
)
霊界
(
れいかい
)
へ
参
(
まゐ
)
つたのを
幸
(
さいは
)
ひ、
020
暫
(
しばら
)
くの
間
(
あひだ
)
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
さないやうに
取計
(
とりはか
)
らつて
貰
(
もら
)
ひたいものです』
021
伊吹戸主
『
成程
(
なるほど
)
、
022
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
、
023
何
(
なん
)
とか
致
(
いた
)
さねばなりますまい。
024
併
(
しか
)
しながら
彼
(
かれ
)
高姫
(
たかひめ
)
は、
025
未
(
ま
)
だ
生死簿
(
せいしぼ
)
を
見
(
み
)
れば
二十八
(
にじふはち
)
年
(
ねん
)
が
間
(
あひだ
)
寿命
(
じゆみやう
)
が
残
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
ります。
026
霊界
(
れいかい
)
に
止
(
と
)
め
置
(
お
)
くのは
御
(
お
)
易
(
やす
)
い
事
(
こと
)
で
厶
(
ござ
)
いますが、
027
どうしても
彼
(
かれ
)
は
現界
(
げんかい
)
へ
還
(
かへ
)
さねばならぬもの、
028
余
(
あま
)
り
長
(
なが
)
く
止
(
と
)
め
置
(
お
)
けば、
029
其
(
その
)
肉体
(
にくたい
)
が
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
たないやうになつて
了
(
しま
)
ひます。
030
其
(
その
)
肉体
(
にくたい
)
を
換
(
か
)
へても
差支
(
さしつかへ
)
なくば、
031
何
(
なん
)
とか
取計
(
とりはか
)
らひませう』
032
時置師
『どうか
二三
(
にさん
)
年
(
ねん
)
の
間
(
あひだ
)
此処
(
ここ
)
に
御
(
お
)
止
(
と
)
めを
願
(
ねが
)
ひ、
033
三
(
さん
)
年
(
ねん
)
先
(
さき
)
になつて
霊界
(
れいかい
)
へ
来
(
きた
)
るべき
女
(
をんな
)
の
肉体
(
にくたい
)
に
高姫
(
たかひめ
)
の
精霊
(
せいれい
)
を
宿
(
やど
)
し
下
(
くだ
)
さいますれば、
034
大変
(
たいへん
)
都合
(
つがふ
)
が
好
(
い
)
いでせう』
035
伊吹戸主
(
いぶきどぬしの
)
神
(
かみ
)
は
暫
(
しばら
)
く
目
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢ、
036
思案
(
しあん
)
をしてゐたが、
037
やがて
打肯
(
うちうなづ
)
いて、
038
伊吹戸主
『イヤ
宜
(
よろ
)
しう
厶
(
ござ
)
います。
039
適当
(
てきたう
)
な
肉体
(
にくたい
)
が
三年後
(
さんねんご
)
に
霊界
(
れいかい
)
へ
来
(
く
)
るのが
厶
(
ござ
)
いますから、
040
その
肉体
(
にくたい
)
に
高姫
(
たかひめ
)
の
精霊
(
せいれい
)
を
宿
(
やど
)
し、
041
二十八
(
にじふはち
)
年間
(
ねんかん
)
現界
(
げんかい
)
へ
生
(
い
)
かす
事
(
こと
)
に
取計
(
とりはか
)
らひませう』
042
時置師
『イヤ、
043
それは
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
044
左様
(
さやう
)
なれば
御免
(
ごめん
)
を
蒙
(
かうむ
)
りませう』
045
伊吹戸主
『
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
046
エー
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
へ
大原
(
おほはら
)
敬助
(
けいすけ
)
と
片山
(
かたやま
)
狂介
(
きやうすけ
)
、
047
高田
(
たかだ
)
悪次郎
(
あくじらう
)
などの
大悪党
(
だいあくたう
)
が
出
(
で
)
て
参
(
まゐ
)
りましたが、
048
今
(
いま
)
審判
(
しんぱん
)
が
開
(
ひら
)
けますから、
049
一寸
(
ちよつと
)
傍聴
(
ばうちやう
)
なさつては
如何
(
いかが
)
ですか。
050
高姫
(
たかひめ
)
も
是
(
これ
)
から
審判
(
しんぱん
)
が
始
(
はじ
)
まります』
051
時置師
『イヤもう、
052
高姫
(
たかひめ
)
が
居
(
を
)
るとすれば
折角
(
せつかく
)
ながら
止
(
や
)
めませう、
053
ハハハハハ』
054
伊吹戸主
『たつて
御
(
お
)
勧
(
すす
)
めはいたしませぬ。
055
左様
(
さやう
)
ならば
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
へ
宜敷
(
よろし
)
く
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さいませ。
056
私
(
わたし
)
はこれより
審判
(
しんぱん
)
に
参
(
まゐ
)
ります』
057
とツイと
立
(
た
)
つて
廊下
(
らうか
)
を
伝
(
つた
)
ひ
審判廷
(
しんぱんてい
)
に
行
(
ゆ
)
く。
058
杢助
(
もくすけ
)
は
守衛
(
しゆゑい
)
を
呼
(
よ
)
んでライオンを
曳
(
ひ
)
き
来
(
きた
)
らしめ、
059
ヒラリと
背
(
せな
)
に
跨
(
またが
)
り、
060
ウーツとライオンの
一声
(
いつせい
)
辺
(
あた
)
りを
轟
(
とどろ
)
かせながら、
061
一目散
(
いちもくさん
)
にウブスナ
山
(
やま
)
の
方面
(
はうめん
)
指
(
さ
)
して
中空
(
ちうくう
)
を
駆
(
かけ
)
り
帰
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
062
中有界
(
ちううかい
)
の
八衢
(
やちまた
)
に
063
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
が
永久
(
とこしへ
)
に
064
鎮
(
しづ
)
まりまして
迷
(
まよ
)
ひ
来
(
く
)
る
065
数多
(
あまた
)
の
精霊
(
せいれい
)
一々
(
いちいち
)
に
066
衡
(
はかり
)
にかけて
取調
(
とりしら
)
べ
067
清浄
(
せいじやう
)
無垢
(
むく
)
の
霊魂
(
たましひ
)
は
068
各
(
おのおの
)
所主
(
しよしゆ
)
の
愛
(
あい
)
に
依
(
よ
)
り
069
高天原
(
たかあまはら
)
の
霊国
(
れいごく
)
や
070
三階段
(
さんかいだん
)
の
天国
(
てんごく
)
へ
071
霊相応
(
みたまさうおう
)
に
送
(
おく
)
りやり
072
極悪
(
ごくあく
)
無道
(
ぶだう
)
の
精霊
(
せいれい
)
は
073
直
(
ただ
)
ちに
地獄
(
ぢごく
)
に
追
(
お
)
ひ
下
(
くだ
)
し
074
善
(
ぜん
)
ともつかず
又
(
また
)
悪
(
あく
)
に
075
強
(
つよ
)
からざりし
精霊
(
せいれい
)
は
076
一定
(
いつてい
)
の
期間
(
きかん
)
中有
(
ちうう
)
の
077
世界
(
せかい
)
に
広
(
ひろ
)
く
放
(
はな
)
ちやり
078
いよいよ
霊
(
みたま
)
清
(
きよ
)
まりて
079
高天原
(
たかあまはら
)
に
上
(
のぼ
)
るべく
080
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
徳
(
とく
)
を
積
(
つ
)
み
081
信
(
しん
)
と
真
(
しん
)
との
智
(
ち
)
を
研
(
みが
)
き
082
覚
(
さと
)
り
得
(
え
)
たりし
精霊
(
せいれい
)
を
083
皆
(
みな
)
天国
(
てんごく
)
に
上
(
のぼ
)
しやり
084
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めず
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
も
085
悪心
(
あくしん
)
強
(
つよ
)
き
精霊
(
せいれい
)
は
086
涙
(
なみだ
)
を
払
(
はら
)
ひ
暗黒
(
あんこく
)
の
087
地獄
(
ぢごく
)
へ
落
(
おと
)
し
給
(
たま
)
ふなり
088
今
(
いま
)
現
(
あら
)
はれし
敬助
(
けいすけ
)
や
089
片山
(
かたやま
)
狂介
(
きやうすけ
)
、
悪次郎
(
あくじらう
)
090
右
(
みぎ
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
兇悪
(
きようあく
)
は
091
いと
厳格
(
げんかく
)
な
審判
(
しんぱん
)
を
092
下
(
くだ
)
され
直
(
ただ
)
ちに
暗黒
(
あんこく
)
の
093
地獄
(
ぢごく
)
の
底
(
そこ
)
へ
落
(
おと
)
されて
094
無限
(
むげん
)
の
永苦
(
えいく
)
を
嘗
(
な
)
むるべく
095
両手
(
りやうて
)
を
前
(
まへ
)
にぶら
下
(
さ
)
げて
096
意気
(
いき
)
消沈
(
せうちん
)
の
為体
(
ていたらく
)
097
顔
(
かほ
)
青
(
あを
)
ざめてブルブルと
098
慄
(
ふる
)
ひ
戦
(
をのの
)
く
相好
(
さうがう
)
は
099
忽
(
たちま
)
ち
変
(
かは
)
る
妖怪
(
えうくわい
)
の
100
見
(
み
)
るも
浅
(
あさ
)
まし
姿
(
すがた
)
なり
101
後
(
あと
)
に
来
(
きた
)
りし
呆助
(
はうすけ
)
や
102
おつやの
二人
(
ふたり
)
は
姦通
(
かんつう
)
の
103
大罪悪
(
だいざいあく
)
を
審
(
さば
)
かれて
104
色欲界
(
しきよくかい
)
の
地獄道
(
ぢごくだう
)
105
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
に
立別
(
たちわか
)
れ
106
さも
悲
(
かな
)
しげに
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
107
続
(
つづ
)
いて
高姫
(
たかひめ
)
神司
(
かむつかさ
)
108
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
にさばかれて
109
此処
(
ここ
)
三
(
さん
)
年
(
ねん
)
の
其
(
その
)
間
(
あひだ
)
110
中有界
(
ちううかい
)
に
放
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
され
111
荒野
(
あらの
)
を
彷徨
(
さまよ
)
ひいろいろと
112
艱難
(
かんなん
)
辛苦
(
しんく
)
を
味
(
あぢ
)
はひつ
113
我情
(
がじやう
)
我慢
(
がまん
)
の
雲
(
くも
)
も
晴
(
は
)
れ
114
漸
(
やうや
)
く
誠
(
まこと
)
の
人
(
ひと
)
となり
115
又
(
また
)
現界
(
げんかい
)
に
現
(
あら
)
はれて
116
三五教
(
あななひけう
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
に
117
誠
(
まこと
)
を
尽
(
つく
)
し
居
(
ゐ
)
たりしが
118
再
(
ふたた
)
び
情念
(
じやうねん
)
勃発
(
ぼつぱつ
)
し
119
妖幻坊
(
えうげんばう
)
に
欺
(
だま
)
されて
120
印度
(
いんど
)
の
国
(
くに
)
のカルマタの
121
とある
丘陵
(
きうりよう
)
に
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
め
122
妖幻坊
(
えうげんばう
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
123
悪事
(
あくじ
)
の
限
(
かぎ
)
りを
尽
(
つく
)
すこそ
124
実
(
げ
)
にもうたてき
次第
(
しだい
)
なり
125
斯
(
か
)
く
述
(
の
)
べ
来
(
きた
)
る
霊界
(
れいかい
)
の
126
誠
(
まこと
)
を
写
(
うつ
)
す
物語
(
ものがたり
)
127
五十二
(
ごじふに
)
年
(
ねん
)
の
時津風
(
ときつかぜ
)
128
みろく
胎蔵
(
たいざう
)
の
鍵
(
かぎ
)
を
持
(
も
)
ち
129
苦集
(
くしふ
)
滅道
(
めつだう
)
明
(
あきら
)
かに
130
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
し
行
(
ゆ
)
く
みろく
神
(
しん
)
131
小松林
(
こまつばやし
)
の
精霊
(
せいれい
)
に
132
清
(
きよ
)
き
みたま
を
満
(
み
)
たせつつ
133
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
導
(
みちび
)
く
予言者
(
よげんしや
)
に
134
来
(
きた
)
りて
道
(
みち
)
を
伝達
(
でんたつ
)
し
135
世人
(
よびと
)
を
普
(
あまね
)
く
天国
(
てんごく
)
に
136
導
(
みちび
)
き
給
(
たま
)
ふ
御
(
ご
)
厚恩
(
こうおん
)
137
無下
(
むげ
)
には
捨
(
す
)
てな
諸人
(
もろびと
)
よ
138
三五教
(
あななひけう
)
の
大本
(
おほもと
)
に
139
参来
(
まゐき
)
集
(
つど
)
へる
信徒
(
まめひと
)
や
140
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
は
村肝
(
むらきも
)
の
141
心
(
こころ
)
を
鎮
(
しづ
)
め
胸
(
むね
)
に
手
(
て
)
を
142
当
(
あ
)
ててよくよく
悟
(
さと
)
るべし
143
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
144
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ
145
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
146
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
147
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
148
海
(
うみ
)
はあせなむ
世
(
よ
)
ありとも
149
神
(
かみ
)
のよさしの
言霊
(
ことたま
)
は
150
幾万劫
(
いくまんごふ
)
の
末
(
すゑ
)
迄
(
まで
)
も
151
尽
(
つ
)
きせぬものと
覚悟
(
かくご
)
して
152
これの
教
(
をしへ
)
をよく
信
(
しん
)
じ
153
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
徳
(
とく
)
に
居
(
を
)
り
154
信
(
しん
)
と
真
(
しん
)
との
光
(
ひかり
)
をば
155
世
(
よ
)
に
輝
(
かがや
)
かし
惟神
(
かむながら
)
156
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
を
摂受
(
せつじゆ
)
して
157
此
(
この
)
身
(
み
)
此
(
この
)
儘
(
まま
)
天人
(
てんにん
)
の
158
列
(
れつ
)
に
加
(
くは
)
はり
人生
(
じんせい
)
の
159
清
(
きよ
)
き
本務
(
ほんむ
)
を
尽
(
つく
)
すべし
160
神
(
かみ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
倶
(
とも
)
にあり
161
神
(
かみ
)
は
汝
(
なんぢ
)
と
倶
(
とも
)
にます
162
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
163
神
(
かみ
)
より
外
(
ほか
)
に
杖
(
つゑ
)
となり
164
柱
(
はしら
)
となりて
身
(
み
)
を
救
(
すく
)
ふ
165
尊
(
たふと
)
きものはあらざらめ
166
仰
(
あふ
)
ぎ
敬
(
ゐやま
)
へ
諸人
(
もろびと
)
よ
167
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
に
生
(
うま
)
れ
来
(
き
)
て
168
神
(
かみ
)
の
造
(
つく
)
りし
国
(
くに
)
に
住
(
す
)
み
169
神
(
かみ
)
の
与
(
あた
)
へし
粟
(
あは
)
を
食
(
は
)
み
170
神
(
かみ
)
の
誠
(
まこと
)
の
教
(
をしへ
)
をば
171
心
(
こころ
)
に
深
(
ふか
)
く
植込
(
うゑこ
)
みて
172
束
(
つか
)
の
間
(
あひだ
)
も
忘
(
わす
)
るなよ
173
人
(
ひと
)
の
人
(
ひと
)
たる
其
(
その
)
故
(
ゆゑ
)
は
174
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
神格
(
しんかく
)
を
175
其
(
その
)
身
(
み
)
にうけて
神界
(
しんかい
)
の
176
御用
(
ごよう
)
に
仕
(
つか
)
ふる
為
(
ため
)
ぞかし
177
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
178
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
赤心
(
まごころ
)
を
179
捧
(
ささ
)
げて
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る。
180
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
御言
(
みこと
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
181
五十二
(
いそふた
)
巻
(
まき
)
を
述
(
の
)
べ
終
(
をは
)
りける。
182
教
(
をし
)
へ
子
(
ご
)
に
筆
(
ふで
)
とらせつつ
床
(
とこ
)
の
上
(
へ
)
の
183
寝物語
(
ねものがたり
)
に
物
(
もの
)
せし
此
(
この
)
書
(
ふみ
)
。
184
いろいろと
醜
(
しこ
)
の
妨
(
さまた
)
げありけれど
185
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りに
編
(
あ
)
み
終
(
をは
)
りけり。
186
(
大正一二・二・一〇
旧一一・一二・二五
外山豊二
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(B)
(N)
余白歌 >>>
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