霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
URL:
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
行間
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。

第一二章 森(もり)の遠望(ゑんばう)〔一八八〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第74巻 天祥地瑞 丑の巻 篇:第2篇 真鶴新国 よみ(新仮名遣い):まなづるしんこく
章:第12章 森の遠望 よみ(新仮名遣い):もりのえんぼう 通し章番号:1880
口述日:1933(昭和8)年10月23日(旧09月5日) 口述場所:水明閣 筆録者:内崎照代 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年1月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
一行は、はるか西の玉野湖に進んでいく。
真鶴山は遠くに見えなくなり、次第に玉野湖の湖水が見えてくるにつれ、一同はその景色の様子と、玉野比女と顕津男の神の国生み神生みの無事、真鶴国の固成の成功を祈る歌を、それぞれ歌った。
そうするうちに、一行はようやく玉野湖畔につき、休息を取った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:3401 OBC :rm7412
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 205頁 修補版: 校定版:166頁 普及版: 初版: ページ備考:
001⦿(ス)の言霊(ことたま)に澄(す)みきりし
002真鶴山(まなづるやま)の頂上(いただき)に
003顕津男(あきつを)の神(かみ)はじめとし
004百神(ももがみ)等(たち)は立(た)たせつつ
005遥(はる)かに遠(とほ)き西(にし)の国(くに)
006輝(かがや)き澄(す)める玉野湖(たまのうみ)の
007水(みづ)にうつらふ日月(じつげつ)の
008光(ひかり)は鏡(かがみ)の如(ごと)くなる
009其(そ)の光景(くわうけい)を打(う)ち眺(なが)め
010美(うま)しき国(くに)よと宣(の)らしつつ
011瑞(みづ)の御霊(みたま)を先頭(せんとう)に
012白馬(はくば)に跨(また)がりとうとうと
013緩勾配(くわんこうばい)の坂道(さかみち)を
014下(くだ)らせ給(たま)ふぞ勇(いさ)ましき
015駒(こま)の嘶(いなな)き蹄(ひづめ)の音(ね)
016轡(くつわ)の響(ひびき)もがちやがちやと
017風(かぜ)に頭髪(とうはつ)梳(くしけづ)り
018玉野湖(たまのこ)さして進(すす)みけり。
019 顕津男(あきつを)の神(かみ)は、020馬上(ばじやう)ゆたかに歌(うた)ひ給(たま)ふ。
021『月日(つきひ)は天(あめ)に輝(かがや)きつ
022国原(くにばら)隈(くま)なく照(てら)しまし
023吹(ふ)き来(く)る風(かぜ)もかんばしく
024梅(うめ)の花香(はなか)のただよひつ
025進(すす)むも楽(たの)しき玉野森(たまのもり)
026真鶴山(まなづるやま)を後(あと)にして
027神国(みくに)をひらき神(かみ)を生(う)み
028真鶴国(まなづるくに)を生(い)かさむと
029百神(ももがみ)等(たち)に送(おく)られて
030大野(おほの)ケ原(はら)を進(すす)むなり
031葭葦(よしあし)茂(しげ)るこの国土(くに)は
032まだ地(つち)稚(わか)し言霊(ことたま)の
033水火(いき)を合(あは)せてすがすがに
034神(かみ)の神業(みわざ)に仕(つか)ふべし。
035見渡(みわた)せば大野(おほの)の奥(おく)に鏡(かがみ)なす
036玉野(たまの)湖水(こすゐ)に月日(つきひ)浮(うか)べり
037こんもりと老樹(らうじゆ)の森(もり)の繁(しげ)りたる
038清庭(すがには)に行(ゆ)かむ比女神(ひめがみ)いませば
039生代(いくよ)比女(ひめ)心(こころ)の曇(くも)り晴(は)れにけむ
040わがゆく道(みち)は空(そら)晴(は)れにつつ
041わが駒(こま)の蹄(ひづめ)の音(おと)も勇(いさ)ましく
042美波志(みはし)の神(かみ)の幸(さち)に進(すす)むも
043主(ス)の神(かみ)の依(よ)さしの言葉(ことば)そむかじと
044国(くに)の八十国(やそぐに)廻(めぐ)る旅(たび)なり』
045 遠見男(とほみを)の神(かみ)は御歌(みうた)うたひ給(たま)ふ。
046『瑞御霊(みづみたま)神(かみ)の御供(みとも)の清(すが)しさよ
047玉野(たまの)の鏡(かがみ)行手(ゆくて)に横(よこた)ふ
048月(つき)も日(ひ)も浮(うか)びて清(きよ)き玉野湖(たまのうみ)は
049岐美(きみ)を待(ま)たせる比女神(ひめがみ)の心(こころ)か
050道(みち)遠(とほ)み駒(こま)ははやれどすくすくに
051進(すす)まぬ旅(たび)をもどかしみ思(おも)ふ
052いざさらば駒(こま)の手綱(たづな)を引(ひ)きしめて
053一鞭(ひとむち)あてて駆(か)け出(だ)さむかな
054瑞御霊(みづみたま)岐美(きみ)の姿(すがた)の雄々(をを)しさは
055常磐(ときは)の松(まつ)のよそほひなるも
056真鶴(まなづる)の山(やま)は後(うしろ)にかすみたり
057国中(くになか)比古(ひこ)の神(かみ)如何(いかが)ますらむ
058黒雲(くろくも)に包(つつ)まれなやみし真鶴(まなづる)の
059山(やま)に学(まな)びし言霊(ことたま)の幸(さち)を』
060 圓屋(まるや)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
061『月(つき)も日(ひ)も圓屋(まるや)の比古(ひこ)のまるまると
062高(たか)く照(て)らせり真鶴(まなづる)国原(くにばら)
063進(すす)み行(ゆ)く玉野(たまの)の森(もり)は遠(とほ)けれど
064駒(こま)の力(ちから)に安(やす)くいたらむ
065月(つき)も日(ひ)も波間(なみま)に浮(うか)ぶ玉野湖(たまのうみ)の
066清(きよ)きは岐美(きみ)の姿(すがた)なるかも
067久方(ひさかた)の月日(つきひ)のかげを浮(うか)べたる
068湖水(こすゐ)は瑞(みづ)の御霊(みたま)なるらむ
069白梅(しらうめ)の薫(かをり)ゆかしき国原(くにばら)を
070駒(こま)たて並(なら)べ進(すす)むたのしさ
071真鶴(まなづる)の山(やま)はつぎつぎ影(かげ)遠(とほ)み
072わが目路(めぢ)さへもとどかずなりぬ
073真鶴山(まなづるやま)遠(とほ)くかすみて玉野森(たまのもり)
074つぎつぎわが目(め)にしるくなりぬる
075瑞御霊(みづみたま)進(すす)ます道(みち)に幸(さち)あれと
076吾(われ)は祈(いの)りぬ後姿(うしろで)拝(をが)みつ
077駿馬(はやこま)の蹄(ひづめ)の音(おと)も勇(いさ)ましく
078進(すす)む今日(けふ)こそ国土生(くにう)みの旅(たび)
079国土生(くにう)みの旅(たび)の門出(かどで)を天地(あめつち)は
080寿(ことほ)ぎ給(たま)ふか澄(す)みきらひつつ
081玉野(たまの)比女(ひめ)見合(みあ)ひます日(ひ)の近(ちか)づきて
082吾(われ)も勇(いさ)みぬ駒(こま)も勇(いさ)みぬ
083野辺(のべ)を吹(ふ)く風(かぜ)やはらかに瑞御霊(みづみたま)
084御髪(みくし)を撫(な)でて薫(かを)りゆくかも
085葭葦(よしあし)の生(お)い茂(しげ)るなる国原(くにばら)を
086出(い)で立(た)つ今日(けふ)の旅(たび)はさやけし
087さらさらと葉末(はずゑ)に渡(わた)る風(かぜ)の音(ね)も
088岐美(きみ)の旅立(たびだ)ち寿(ことほ)ぐがに聞(きこ)ゆ
089見(み)の限(かぎ)り墜居(おりゐ)向伏(むかふ)す白雲(しらくも)の
090果(はて)さへ神(かみ)の言霊(ことたま)生(い)くるも』
091 多々久美(たたくみ)の神(かみ)は御歌(みうた)うたひ給(たま)ふ。
092『天地(あめつち)にタタの言霊(ことたま)組(く)み合(あ)ひて
093生(な)り出(い)でにけむ玉野(たまの)の森(もり)は
094わが駒(こま)は勇(いさ)みに勇(いさ)みわが魂(たま)は
095清(きよ)みに清(きよ)み心安(うらやす)き今日(けふ)
096瑞御霊(みづみたま)旅(たび)に立(た)たする今日(けふ)の日(ひ)は
097天地(あめつち)清(すが)しく晴(は)れ渡(わた)りぬる
098清(きよ)きあかき正(ただ)しき神(かみ)の言霊(ことたま)に
099晴(は)れ渡(わた)りけむこれの天地(あめつち)は
100つぎつぎに国土(くに)生(う)み神(かみ)を生(う)ましつつ
101荒野(あらの)を拓(ひら)かす岐美(きみ)ぞ畏(かしこ)き
102気永(けなが)くも岐美(きみ)を待(ま)たせし玉野(たまの)比女(ひめ)は
103今日(けふ)の生日(いくひ)を寿(ことほ)ぎますらむ
104吾(われ)は今(いま)駿馬(はやこま)の背(せ)に跨(またが)りて
105葭葦(よしあし)茂(しげ)る大野(おほの)を走(はし)るも
106わが駒(こま)は言霊(ことたま)の水火(いき)に生(あ)れし駒(こま)
107永久(とは)に疲(つか)れず進(すす)み行(ゆ)くなり』
108 宇礼志穂(うれしほ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
109『玉野森(たまのもり)いやつぎつぎに近(ちか)まりて
110嬉(うれ)しも吾(われ)は心(こころ)浮(う)き立(た)つ
111玉野湖(たまのうみ)に清(きよ)く浮(うか)べる夕月(ゆふづき)は
112わが魂線(たましひ)を洗(あら)ひ清(きよ)むる
113日(け)ならべて岐美(きみ)の御供(みとも)に仕(つか)へつつ
114出(い)でゆく旅(たび)のたのもしきかも
115天地(あめつち)に如何(いか)なる曲(まが)のさやるとも
116吾(われ)はくやまず宇礼志穂(うれしほ)の神(かみ)
117歓(よろこ)びの天津国(あまつくに)なり愛善(あいぜん)の
118紫微(しび)天界(てんかい)よ何(なに)を歎(なげ)かむ
119わが駒(こま)は鬢(たてがみ)振(ふる)ひ勇(いさ)むなり
120嗚呼(ああ)雄々(をを)しかる姿(すがた)よ嬉(うれ)しき
121歓(よろこ)びの満(み)ちあふれたる天界(てんかい)に
122生(うま)れし幸(さち)を吾(われ)は嬉(うれ)しむ
123楽(たの)しみと喜(よろこ)びの果(は)てぬ神(かみ)の国(くに)に
124吾(われ)は勇(いさ)みて神業(みわざ)に仕(つか)へむ
125大空(おほぞら)は蒼(あを)く澄(す)みきり国原(くにばら)は
126花(はな)匂(にほ)ひつつ吹(ふ)く風(かぜ)涼(すず)しき
127駿馬(はやこま)の脚(あし)早(はや)けれど出(い)づる汗(あせ)の
128風(かぜ)にはらはれ清(すが)しく行(ゆ)くも
129こんもりと大野(おほの)の奥(おく)に青(あを)みたる
130玉野(たまの)の森(もり)の眺(なが)めさやけし』
131 美波志(みはし)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)うたひ給(たま)ふ。
132『浮脂(うきあぶら)なすただよへる真鶴(まなづる)の
133山(やま)を生(う)ませる御稜威(みいづ)畏(かしこ)し
134真鶴(まなづる)の山(やま)は離(さか)りて見(み)えずなりぬ
135道(みち)の隈手(くまで)も遠(とほ)く来(き)にけむ
136見(み)はるかす国土(くに)の大野(おほの)に鏡(かがみ)なして
137光(ひか)れる水(みづ)は玉野湖(たまのうみ)はも
138吾(われ)は今(いま)瑞(みづ)の御霊(みたま)に従(したが)ひて
139心(こころ)清(すが)しく進(すす)み行(ゆ)くなり
140大野(おほの)吹(ふ)く風(かぜ)も穏(おだ)いに薫(かを)りつつ
141今日(けふ)の旅路(たびぢ)は楽(たの)しかりけり
142久方(ひさかた)の天(あめ)清(きよ)らけく澄(す)みきらひ
143わが行(ゆ)く国土(くに)は風(かぜ)も清(すが)しき
144叢(くさむら)に鳴(な)き立(た)つ虫(むし)の声(こゑ)聞(き)けば
145岐美(きみ)の出(い)で立(た)ち寿(ことほ)ぎにつつ
146真鶴(まなづる)は翼(つばさ)を天(あめ)にうちながら
147わが行(ゆ)く頭上(づじやう)をかけめぐるかも
148葭葦(よしあし)の狭間(はざま)に白(しろ)き鷺(さぎ)の群(むれ)
149わが駒(こま)の音(ね)に驚(おどろ)きて立(た)つも
150並(なら)び行(ゆ)く駒(こま)の脚並(あしなみ)勇(いさ)ましき
151揃(そろ)ひも揃(そろ)ふ十一(じふいち)柱神(はしらがみ)よ
152国土(くに)つくり神(かみ)を生(う)ますと出(い)でませる
153今日(けふ)の御供(みとも)は心(こころ)清(すが)しも
154村肝(むらきも)の心(こころ)正(ただ)しく清(きよ)く持(も)ちて
155岐美(きみ)に真言(まこと)を捧(ささ)げ奉(まつ)らむ
156大河(おほかは)をいくつ渡(わた)らひ荒野(あらの)越(こ)え
157今日(けふ)は清(すが)しき森(もり)かげを見(み)つ
158月(つき)も日(ひ)も星(ほし)の光(ひかり)も冴(さ)えに冴(さ)え
159澄(す)みに澄(す)みきる真鶴(まなづる)の国(くに)よ』
160 産玉(うぶだま)の神(かみ)は御歌(みうた)うたひ給(たま)ふ。
161『御子生(みこう)みの神業(みわざ)助(たす)けむ産玉(うぶだま)の
162神(かみ)の神言(みこと)のあらむ限(かぎ)りは
163国土(くに)を生(う)み御子(みこ)を生(う)ませる神業(かむわざ)を
164産玉(うぶだま)の神(かみ)あななひ奉(まつ)らむ
165見渡(みわた)せば四方(よも)の大野(おほの)は清(きよ)らけく
166美(うつ)しく広(ひろ)く限(かぎ)り知(し)られじ
167ひろびろと果(はて)しも知(し)らぬ稚(わか)き国土(くに)を
168つくらす岐美(きみ)の功(いさを)尊(たふと)し
169青雲(あをくも)の壁立(かべた)つ極(きは)み白雲(しらくも)の
170墜居(おりゐ)向伏(むかふ)す限(かぎ)りは神国(かみくに)
171天界(てんかい)の国魂神(くにたまがみ)を生(う)み給(たま)ふ
172神(かみ)に従(したが)ひわが来(き)つるかも
173神業(かむわざ)は広(ひろ)し遥(はろ)けし天界(てんかい)の
174弥果(いやはて)までも御供(みとも)仕(つか)へむ
175顕津男(あきつを)の神(かみ)の神姿(みすがた)後(うしろ)より
176拝(をが)み奉(まつ)れば光(ひかり)なりけり
177この稚(わか)き真鶴国(まなづるくに)の花(はな)となり
178光(ひかり)となりて出(い)でます岐美(きみ)はも
179国(くに)遠(とほ)み荒(あら)ぶる神(かみ)のささやきは
180野(の)の末(すゑ)までも響(ひび)かひにけり
181瑞御霊(みづみたま)貴(うづ)の言霊(ことたま)宣(の)りまして
182百(もも)の醜神(しこがみ)まつろひ給(たま)へ
183吾(われ)も亦(また)瑞(みづ)の御霊(みたま)の御尾前(みをさき)に
184仕(つか)へて瑞(みづ)の言霊(ことたま)宣(の)らむか
185わが駒(こま)は鬣(たてがみ)高(たか)く振(ふ)り乱(みだ)し
186これの大野(おほの)を勇(いさ)み行(ゆ)くかも
187百神(ももがみ)も勇(いさ)み給(たま)ひて言霊(ことたま)の
188御歌(みうた)詠(よ)ませる今日(けふ)ぞ目出度(めでた)き』
189 魂機張(たまきはる)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
190『たまきはる生命(いのち)保(たも)ちて今日(けふ)の日(ひ)の
191御供(みとも)に仕(つか)ふと思(おも)へば楽(たの)しも
192永久(とことは)の生命(いのち)保(たも)ちて国土(くに)を生(う)み
193神(かみ)生(う)み給(たま)ふ神業(みわざ)守(まも)らむ
194言霊(ことたま)の水火(いき)の命(いのち)の幸(さちは)ひて
195紫微(しび)天界(てんかい)は永久(とは)に栄(さか)えむ
196魂機張(たまきはる)神(かみ)の神言(みこと)は玉野湖(たまのうみ)の
197神(かみ)を言向(ことむ)け和(やは)さむと思(おも)ふ
198真鶴(まなづる)の山(やま)の黒雲(くろくも)晴(は)らしつつ
199生代(いくよ)の比女(ひめ)は湖水(こすゐ)にひそめり
200生代(いくよ)比女(ひめ)の潜(ひそ)める湖水(こすゐ)も波(なみ)凪(な)ぎて
201鏡(かがみ)の如(ごと)く月日(つきひ)浮(うか)べり
202常磐樹(ときはぎ)の空(そら)を封(ふう)じてそそり立(た)つ
203玉野(たまの)の森(もり)はいよいよ近(ちか)し
204玉野(たまの)比女(ひめ)瑞(みづ)の御霊(みたま)の出(い)でましを
205湖畔(こはん)に立(た)ちて待(ま)たせ給(たま)はむ
206駒(こま)の脚(あし)にはかに早(はや)くなりにけり
207神(かみ)の神業(みわざ)のいそぎけるにや』
208 結比合(むすびあはせ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
209『天地(あめつち)の神(かみ)の御水火(みいき)の結(むす)び合(あは)せ
210みもとに仕(つか)ふる今日(けふ)ぞ嬉(うれ)しき
211玉野(たまの)比女(ひめ)の清(きよ)き御魂(みたま)とわが岐美(きみ)の
212御霊(みたま)を結(むす)び合(あは)せ守(まも)らむ
213玉野湖(たまのうみ)の水底(みなそこ)深(ふか)く潜(ひそ)みたる
214神(かみ)を神国(みくに)にのぼらせ救(すく)はむ
215一(ひと)きれの雲片(くもきれ)も無(な)き今日(けふ)の空(そら)を
216進(すす)む大野(おほの)は風(かぜ)も清(すが)しき
217勇(いさ)ましき瑞(みづ)の御霊(みたま)の出(い)でましに
218わが駿馬(はやこま)も勇(いさ)み立(た)つなり
219わが駒(こま)の蹄(ひづめ)の音(おと)もかつかつと
220聖所(すがど)に進(すす)む今日(けふ)の旅立(たびだ)ち
221茅草(かやくさ)の露(つゆ)をあびつつ一夜(ひとよ)さを
222いねし思(おも)へば楽(たの)しき今日(けふ)なり
223夕(ゆふ)されば玉野(たまの)の森(もり)に宮柱(みやばしら)
224建(た)たせる館(たち)に進(すす)まむ嬉(うれ)しさ』
225 美味素(うましもと)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
226『黄昏(たそがれ)にはや近(ちか)づきてわが駒(こま)は
227行手(ゆくて)急(いそ)ぐか勇(いさ)み出(い)でけり
228玉野湖(たまのうみ)に写(うつ)れる月日(つきひ)のかげさへも
229光(ひかり)やはらぎ夕近(ゆふちか)みかも
230そよそよと科戸(しなど)の風(かぜ)はわが面(おも)を
231清(すが)しく吹(ふ)きて黄昏(たそが)れむとすも
232夕近(ゆふちか)み草葉(くさば)にすだく虫(むし)の音(ね)も
233一入(ひとしほ)高(たか)く聞(きこ)え来(き)にけり
234愛善(あいぜん)の天津(あまつ)神国(みくに)に生(うま)れあひて
235永久(とは)に生(い)く身(み)は楽(たの)しかりけり』
236 真言厳(まこといづ)の神(かみ)は馬上(ばじやう)より御歌(みうた)うたひ給(たま)ふ。
237『山鳥(やまどり)の尾(を)のながながと野路(のぢ)越(こ)えて
238はや黄昏(たそがれ)となりにけらしな
239目路(めぢ)近(ちか)く玉野湖(たまのみづうみ)横(よこた)はり
240水(みづ)の面(も)に浮(う)く白鳥(しらとり)の影(かげ)
241白鳥(しらとり)は清(すが)しき影(かげ)をさかしまに
242写(うつ)して遊(あそ)ぶ夕暮(ゆふぐれ)の湖(うみ)
243空(そら)蒼(あを)く水(みづ)また青(あを)きこの湖(うみ)に
244染(そ)まず浮(うか)べる白鳥(しらとり)のかげ
245この広(ひろ)き玉野(たまの)湖水(こすゐ)を渡(わた)り給(たま)ひて
246進(すす)み行(ゆ)かむか玉野森(たまのもり)まで
247黄昏(たそがれ)となれども御空(みそら)の月(つき)かげは
248弥(いや)ますますも輝(かがや)き給(たま)へり』
249 茲(ここ)に顕津男(あきつを)の神(かみ)の一行(いつかう)は、250長途(ちやうと)の旅(たび)を続(つづ)けたる夕(ゆふべ)、251玉野(たまの)湖畔(こはん)にやうやく着(つ)き、252息(いき)を休(やす)め、253駒(こま)を休(やす)ませ、254彼岸(ひがん)に青(あを)き森影(もりかげ)を打(う)ち見(み)やり乍(なが)ら、255清(すが)しく佇(たたず)ませ給(たま)ふ。
256(昭和八・一〇・二三 旧九・五 於水明閣 内崎照代謹録)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス】
合言葉「みろく」を入力して下さい→