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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第76巻(卯の巻)
序文
総説
日本所伝の天地開闢説
支那の開闢説
波斯の宇宙創造説
希臘の天地開闢説
エヂプトの開闢説
メキシコナフア族の天地創造説
マヤ族の万物創造説
北欧に於ける宇宙創造説
太平洋西北岸創造説
英領北亜米利加創造説
亜弗利加神話
ヘブライ天地創造説
パレスチン創造説
ミクロネシヤ創造説
インドネシヤ創造説
第1篇 春風駘蕩
第1章 高宮参拝
第2章 魔の渓流
第3章 行進歌
第4章 怪しの巌山
第5章 露の宿
第2篇 晩春の神庭
第6章 報告祭
第7章 外苑の逍遥
第8章 善言美霊
第3篇 孤軍奮闘
第9章 闇の河畔
第10章 二本松の蔭
第11章 栄城の山彦
第12章 山上の祈り
第13章 朝駒の別れ
第14章 磐楠舟
第15章 御舟巌
余白歌
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霊界物語
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天祥地瑞(第73~81巻)
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第76巻(卯の巻)
> 第1篇 春風駘蕩 > 第1章 高宮参拝
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(B)
(N)
魔の渓流 >>>
第一章
高宮
(
たかみや
)
参拝
(
さんぱい
)
〔一九一八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第76巻 天祥地瑞 卯の巻
篇:
第1篇 春風駘蕩
よみ(新仮名遣い):
しゅんぷうたいとう
章:
第1章 高宮参拝
よみ(新仮名遣い):
たかみやさんぱい
通し章番号:
1918
口述日:
1933(昭和8)年12月05日(旧10月18日)
口述場所:
水明閣
筆録者:
森良仁
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年3月23日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
太元顕津男の神が、国生み御子生みの御神業のために、高地秀(たかちほ)の宮(東の宮)をただ一人出立したそのあと(八年後)、残された八柱の御樋代神たちは、天津高宮に詣でて宮の司となる神の降臨を願い出た。主の大神はそれに応えて、鋭敏鳴出(うなりづ)の神、天津女雄(あまつめを)の神、二柱を降して宮仕えを命じた。
顕津男の神の妻神・高野比女は天津高宮の大前に、感謝の歌をささげた。それに対して、鋭敏鳴出の神、天津女雄の神の二神は、顕津男の神の後任として高地秀の宮司として仕える抱負を歌った。
高野比女に仕える侍女神たちは、宮司の神の降臨に、祝いの神楽を催すように進言する。高野比女は喜んで、鋭敏鳴出・天津女雄の二神に、白幣(しろにぎて)・青幣(あおにぎて)、そして二振りの五百鳴(いほなり)の鈴を授けた。
二柱の宮司神は大地を踏み鳴らし、五百鳴の鈴をさやさやと響かせて、右手に持った白幣・青幣を打ち振りながら舞い踊った。
それを見た天津高宮に仕える百の神たちは、天地が一度に開けたような心地がして、喜び勇んだ。鳥たちは微妙の声で御神楽の拍子に合わせて歌い、天と人が和楽する境界を現した。主の大神も、天津高宮の扉を内側から押し開け、この光景をご覧になった。
侍女神たちはこの様を喜び、御神楽をたたえ、主の神への感謝と喜びを歌った。神々はそれぞれ歌を歌い、大御前に祝詞を奏上すると、天津高宮に仕える神々に別れを告げて、高地秀の宮に帰っていった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7601
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 491頁
修補版:
校定版:
135頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
紫微
(
しび
)
天界
(
てんかい
)
に
於
(
お
)
ける
神政
(
しんせい
)
樹立
(
じゆりつ
)
の
根元地
(
こんげんち
)
なる
高地秀
(
たかちほ
)
の
山
(
やま
)
の
山麓
(
さんろく
)
に、
002
宮柱
(
みやばしら
)
太敷
(
ふとしき
)
立
(
た
)
て
高天原
(
たかあまはら
)
に
千木高
(
ちぎたか
)
知
(
し
)
りて、
003
四方
(
よも
)
に
輝
(
かがや
)
きたまふ
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮
(
みや
)
一名
(
いちめい
)
東
(
ひがし
)
の
宮
(
みや
)
を
後
(
あと
)
にして、
004
思
(
おぼ
)
し
召
(
め
)
すことありとて、
005
太元
(
おほもと
)
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は、
006
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
し、
007
一柱
(
ひとはしら
)
の
供神
(
ともがみ
)
をも
連
(
つ
)
れ
給
(
たま
)
はず
立出
(
たちい
)
で
給
(
たま
)
ひければ、
008
茲
(
ここ
)
に
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
に
詣
(
まう
)
で
給
(
たま
)
ひて、
009
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
神宣
(
みことのり
)
を
乞
(
こ
)
ひ
給
(
たま
)
ひ、
010
宮
(
みや
)
の
司
(
つかさ
)
たるべき
神
(
かみ
)
を
降
(
くだ
)
し
給
(
たま
)
へと
祈
(
いの
)
らせ
給
(
たま
)
へば、
011
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
は、
012
その
願事
(
ねぎごと
)
を
諾
(
うべな
)
ひ
給
(
たま
)
ひて、
013
茲
(
ここ
)
に
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
、
014
天津
(
あまつ
)
女雄
(
めを
)
の
神
(
かみ
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
を
降
(
くだ
)
し
給
(
たま
)
ひて、
015
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なの
宮仕
(
みやづか
)
へを
言依
(
ことよ
)
さし
給
(
たま
)
ひしこそ
畏
(
かしこ
)
けれ。
016
高野
(
たかの
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
大前
(
おほまへ
)
に
願事
(
ねぎごと
)
白
(
まを
)
し
給
(
たま
)
ふ、
017
その
御言葉
(
みことば
)
。
018
『
久方
(
ひさかた
)
の
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
に
詣
(
まう
)
で
来
(
き
)
て
019
われはいのりぬ
禊
(
みそぎ
)
をさめて
020
禊
(
みそぎ
)
してはろばろ
此処
(
ここ
)
に
八柱
(
やはしら
)
の
021
女神
(
めがみ
)
は
真心
(
まごころ
)
ささげて
祈
(
いの
)
るも
022
久方
(
ひさかた
)
の
天
(
あま
)
の
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮司
(
みやづかさ
)
023
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
を
守
(
まも
)
らせたまへ
024
朝夕
(
あさゆふ
)
に
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
に
仕
(
つか
)
へつつ
025
なほ
真心
(
まごころ
)
の
足
(
た
)
らぬを
悔
(
く
)
ゆるも
026
国土
(
くに
)
を
生
(
う
)
み
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
生
(
う
)
まさむと
027
出
(
い
)
でます
岐美
(
きみ
)
に
恙
(
つつが
)
あらすな
028
天地
(
あめつち
)
の
中
(
なか
)
に
一人
(
ひとり
)
の
岐美
(
きみ
)
ゆゑに
029
われは
一入
(
ひとしほ
)
恋
(
こ
)
ふしみおもふ
030
わが
岐美
(
きみ
)
は
何
(
いづ
)
れの
果
(
はて
)
にましますか
031
こころ
許
(
もと
)
なく
朝夕
(
あさゆふ
)
いのるも
032
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
かしこし
二柱
(
ふたはしら
)
の
033
宮居
(
みや
)
の
司
(
つかさ
)
をくだしたまひぬ
034
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
はかしこき
宮司
(
みやづかさ
)
035
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
は
今
(
いま
)
より
栄
(
さか
)
えむ
036
天津
(
あまつ
)
女雄
(
めを
)
の
神
(
かみ
)
の
面
(
おも
)
ざし
眺
(
なが
)
むれば
037
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
に
似
(
に
)
ましつるかも』
038
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
は
答
(
いらへ
)
の
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
039
『
高野
(
たかの
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
の
御歌
(
みうた
)
聞
(
き
)
きて
040
足
(
た
)
らはぬ
吾
(
われ
)
を
恥
(
はづ
)
かしみおもふ
041
わが
力
(
ちから
)
及
(
およ
)
ばざれども
村肝
(
むらきも
)
の
042
心
(
こころ
)
をつくして
仕
(
つか
)
へまつらむ
043
東
(
ひむがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
今
(
いま
)
より
仕
(
つか
)
へむと
044
思
(
おも
)
へばうれしこころ
栄
(
さか
)
ゆも
045
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
力
(
ちから
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
046
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
との
差別
(
けぢめ
)
ありけり
047
力
(
ちから
)
なき
吾
(
われ
)
にはあれど
真心
(
まごころ
)
の
048
あらむ
限
(
かぎ
)
りを
仕
(
つか
)
へむと
思
(
おも
)
ふ
049
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
守
(
まも
)
りつつ
050
東
(
ひむがし
)
の
宮居
(
みや
)
を
守
(
まも
)
りまつらむ
051
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
主
(
あるじ
)
とし
052
仕
(
つか
)
へむとおもふ
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なを
053
天地
(
あめつち
)
のあらむ
限
(
かぎ
)
りは
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
054
御樋代
(
みひしろ
)
なりと
思
(
おも
)
へばかしこし
055
国土
(
くに
)
未
(
いま
)
だ
稚
(
わか
)
かる
紫微
(
しび
)
の
天界
(
かみくに
)
に
056
為
(
な
)
すべき
神業
(
みわざ
)
は
限
(
かぎ
)
りなく
多
(
おほ
)
し
057
大宮居
(
おほみや
)
を
守
(
まも
)
りまつりて
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
058
神業
(
みわざ
)
に
仕
(
つか
)
ふとおもへば
楽
(
たの
)
し
059
今日
(
けふ
)
よりは
吾
(
われ
)
をいたはり
給
(
たま
)
ひつつ
060
仕
(
つか
)
はせたまへ
御樋代
(
みひしろ
)
女神
(
めがみ
)
よ』
061
天津
(
あまつ
)
女雄
(
めを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
062
『
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
添柱
(
そへばしら
)
と
063
選
(
えら
)
まれし
吾
(
われ
)
の
今日
(
けふ
)
のうれしさ
064
幾万
(
いくまん
)
里
(
り
)
東
(
ひがし
)
の
国土
(
くに
)
の
高地秀
(
たかちほ
)
の
065
宮居
(
みや
)
に
仕
(
つか
)
ふと
思
(
おも
)
へばいさまし
066
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
の
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へつつ
067
いざやすすまむ
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
068
国土
(
くに
)
稚
(
わか
)
き
紫微
(
しび
)
天界
(
てんかい
)
の
大宮居
(
おほみや
)
に
069
仕
(
つか
)
ふるわが
身
(
み
)
の
魂
(
たま
)
は
栄
(
さか
)
えつ
070
永久
(
とこしへ
)
の
栄
(
さか
)
えと
喜
(
よろこ
)
び
満
(
み
)
たせつつ
071
進
(
すす
)
みて
行
(
ゆ
)
かむ
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
に
072
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
ははろばろと
073
これの
聖所
(
すがど
)
に
来
(
き
)
ませる
尊
(
たふと
)
さ
074
優
(
やさ
)
しくて
雄々
(
をを
)
しくいます
八柱
(
やはしら
)
の
075
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
御魂
(
みたま
)
ひかれり
076
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
光明
(
ひかり
)
と
現
(
あら
)
はれて
077
四方
(
よも
)
の
雲霧
(
くもきり
)
別
(
わ
)
け
明
(
あか
)
したまふ
078
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
仕
(
つか
)
へし
貴
(
うづ
)
の
宮居
(
みや
)
に
079
仕
(
つか
)
ふるわれを
愧
(
は
)
づかしみおもふ
080
光明
(
ひかり
)
なき
吾身
(
わがみ
)
ながらも
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
081
神言
(
みこと
)
なりせばかしこみ
仕
(
つか
)
へむ
082
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
を
補
(
たす
)
けて
八柱
(
やはしら
)
の
083
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
に
仕
(
つか
)
へむとおもふ
084
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
今日
(
けふ
)
よりは
085
わが
足
(
た
)
らはぬを
補
(
おぎな
)
ひ
給
(
たま
)
はれ』
086
梅咲
(
うめさく
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
087
『
白梅
(
しらうめ
)
の
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
きにほふ
天界
(
かみくに
)
に
088
生
(
うま
)
れしわれは
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
ぞや
089
非時
(
ときじく
)
に
梅咲
(
うめさく
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
なれば
090
宮居
(
みやゐ
)
の
庭
(
には
)
を
清
(
きよ
)
め
仕
(
つか
)
へむ
091
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
み
畏
(
かしこ
)
し
二柱
(
ふたはしら
)
092
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
の
司
(
つかさ
)
たまひぬ
093
果
(
はて
)
しなき
稚国原
(
わかくにはら
)
を
旅立
(
たびだ
)
たす
094
わが
岐美
(
きみ
)
の
上
(
へ
)
に
災
(
わざはひ
)
あらすな
095
吾
(
わが
)
岐美
(
きみ
)
は
光明
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
にましませば
096
醜
(
しこ
)
の
曲津
(
まがつ
)
もさやらざるべし
097
岐美
(
きみ
)
立
(
た
)
ちし
日
(
ひ
)
より
八年
(
やとせ
)
を
経
(
へ
)
につれど
098
雁
(
かりがね
)
の
便
(
たよ
)
りだにも
聞
(
き
)
かなく
099
吾
(
わが
)
岐美
(
きみ
)
よ
何処
(
いづく
)
の
果
(
はて
)
にお
在
(
は
)
すらむ
100
こころ
許
(
もと
)
なく
朝夕
(
あさゆふ
)
をおもふ
101
久方
(
ひさかた
)
の
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
清庭
(
すがには
)
に
102
宣
(
の
)
る
言霊
(
ことたま
)
は
澄
(
す
)
みきらひたり
103
言霊
(
ことたま
)
に
森羅万象
(
すべてのもの
)
は
生
(
うま
)
るなり
104
唯
(
ただ
)
ままならぬは
岐美
(
きみ
)
の
水火
(
いき
)
なり
105
凡神
(
ただがみ
)
の
誹
(
そし
)
りあざけり
思
(
おも
)
ひはかり
106
つれなく
岐美
(
きみ
)
は
出
(
い
)
でましにけり
107
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
を
生
(
う
)
まむと
朝夕
(
あさゆふ
)
に
108
祈
(
いの
)
れど
甲斐
(
かひ
)
なし
水火
(
すいくわ
)
合
(
あ
)
はねば
109
徒
(
いたづら
)
に
若
(
わか
)
き
月日
(
つきひ
)
を
経
(
へ
)
ぬるかと
110
おもひて
朝夕
(
あさゆふ
)
われは
泣
(
な
)
くなり
111
いざさらば
此
(
これ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
に
感謝言
(
ゐやひごと
)
112
白
(
まを
)
して
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
帰
(
かへ
)
らむ』
113
香具
(
かぐ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
114
『
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
はいたづらに
115
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
年
(
とし
)
を
経
(
へ
)
にけり
116
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
復命
(
かへりごと
)
白
(
まを
)
すべき
117
功績
(
いさ
)
なき
吾
(
われ
)
をかなしみ
思
(
おも
)
ふも
118
雄心
(
をごころ
)
の
大和心
(
やまとごころ
)
を
奮
(
ふ
)
り
起
(
おこ
)
し
119
想像
(
おもひ
)
妊娠
(
はらま
)
む
岐美
(
きみ
)
の
御水火
(
みいき
)
を
120
天
(
あめ
)
高
(
たか
)
く
地
(
つち
)
また
広
(
ひろ
)
く
定
(
さだ
)
まりて
121
この
天界
(
かみくに
)
は
栄
(
さか
)
え
初
(
そ
)
めたり
122
非時
(
ときじく
)
の
香具
(
かぐ
)
の
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
より
生
(
あ
)
れしてふ
123
御樋代
(
みひしろ
)
のわれ
世
(
よ
)
に
生
(
い
)
きて
淋
(
さび
)
しも
124
水火
(
いき
)
の
限
(
かぎ
)
り
高地秀
(
たかちほ
)
山
(
やま
)
の
神霊
(
しんれい
)
に
125
仕
(
つか
)
へて
天界
(
みくに
)
を
照
(
て
)
らさむと
思
(
おも
)
ふ
126
吾
(
わが
)
岐美
(
きみ
)
の
光明
(
ひかり
)
を
御魂
(
みたま
)
に
充
(
み
)
たしつつ
127
紫微
(
しび
)
天界
(
てんかい
)
を
明
(
あか
)
し
行
(
ゆ
)
くべし
128
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
へ
岐美
(
きみ
)
を
偲
(
しの
)
びて
朝夕
(
あさゆふ
)
を
129
高地秀
(
たかちほ
)
の
峰
(
みね
)
に
年
(
とし
)
経
(
ふ
)
りにけり
130
掛巻
(
かけまく
)
も
畏
(
かしこ
)
き
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
に
131
別
(
わか
)
れて
言葉
(
ことば
)
慎
(
つつし
)
み
宣
(
の
)
らむ
132
宮司
(
みやつかさ
)
二柱神
(
ふたはしらがみ
)
を
得
(
え
)
し
今日
(
けふ
)
は
133
天地
(
あめつち
)
開
(
ひら
)
けし
心地
(
ここち
)
するかも
134
東
(
ひむがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
帰
(
かへ
)
らむ
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
よ
135
これの
清庭
(
すがには
)
に
神楽
(
かぐら
)
をかなでよ』
136
茲
(
ここ
)
に
高野
(
たかの
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は、
137
各
(
かく
)
比女神
(
ひめがみ
)
の
神言
(
みこと
)
の
提言
(
ていげん
)
を
甚
(
いた
)
く
悦
(
よろこ
)
び
諾
(
うべな
)
ひたまひ、
138
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
、
139
天津
(
あまつ
)
女雄
(
めを
)
の
神
(
かみ
)
二柱神
(
ふたはしらがみ
)
に、
140
白幣
(
しろにぎて
)
青幣
(
あをにぎて
)
及
(
およ
)
び
二振
(
ふたふり
)
の
五百鳴
(
いほなり
)
の
鈴
(
すず
)
を
授
(
さづ
)
け
給
(
たま
)
へば、
141
二神
(
にしん
)
は
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
聖所
(
すがど
)
に
地
(
つち
)
踏
(
ふ
)
み
鳴
(
な
)
らし、
142
白衣
(
びやくえ
)
長袖
(
ちやうしう
)
しとやかに
踊
(
をど
)
らせ
給
(
たま
)
へば、
143
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
を
始
(
はじ
)
め、
144
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
に
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
る
百
(
もも
)
の
神
(
かみ
)
達
(
たち
)
も
異口
(
いく
)
同音
(
どうおん
)
に
祝
(
いは
)
ひの
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
145
その
御歌
(
みうた
)
。
146
『
天晴
(
あは
)
れ
天晴
(
あは
)
れ
目出度
(
めでた
)
き
言
(
こと
)
のかぎりかも
147
タータータラリ タラリーラー アガリララーリトー チリーヤ タラリ ララリトー』
148
茲
(
ここ
)
に
二柱
(
ふたはしら
)
の
宮司神
(
みやつかさがみ
)
は
大地
(
だいち
)
を
踏
(
ふ
)
みならし、
149
五百鳴
(
いほなり
)
の
鈴
(
すず
)
をさやさやに
響
(
ひび
)
かせ、
150
右手
(
めて
)
に
白幣
(
しろにぎて
)
青幣
(
あをにぎて
)
を
打振
(
うちふ
)
り
給
(
たま
)
ひつつ
舞
(
ま
)
ひ
踊
(
をど
)
り
給
(
たま
)
へば、
151
百
(
もも
)
の
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
は
天地
(
あめつち
)
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
けし
心地
(
ここち
)
して、
152
歓
(
ゑら
)
ぎ
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
み
給
(
たま
)
ふ。
153
百鳥
(
ももとり
)
は
微妙
(
びめう
)
の
声
(
こゑ
)
を
放
(
はな
)
ちて、
154
御神楽
(
みかぐら
)
の
拍子
(
ひやうし
)
に
和
(
わ
)
して、
155
弥々
(
いよいよ
)
茲
(
ここ
)
に
天人
(
てんじん
)
和楽
(
わらく
)
の
境
(
きやう
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
せり。
156
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
扉
(
とびら
)
を
内
(
うち
)
より
押
(
お
)
し
開
(
あ
)
け
給
(
たま
)
ひ、
157
此
(
こ
)
の
光景
(
くわうけい
)
を
御覧
(
みそな
)
はすこそ
畏
(
かしこ
)
けれ。
158
茲
(
ここ
)
に
寿々子
(
すずこ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
159
『
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
光明
(
ひかり
)
に
吾
(
われ
)
は
照
(
て
)
らされて
160
まなこくらみぬこの
清庭
(
すがには
)
に
161
次々
(
つぎつぎ
)
に
吾
(
わが
)
眼界
(
まなかひ
)
は
光
(
ひか
)
りつつ
162
今日
(
けふ
)
の
祝
(
いは
)
ひの
神楽
(
かぐら
)
見
(
み
)
しはや
163
二柱
(
ふたはしら
)
神
(
かみ
)
の
仕
(
つか
)
ふる
神楽
(
かぐら
)
の
舞
(
まひ
)
の
164
清
(
すが
)
しき
姿
(
すがた
)
にとけ
入
(
い
)
りにける
165
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
も
諾
(
うべな
)
ひ
給
(
たま
)
ふか
御扉
(
みとびら
)
を
166
細目
(
ほそめ
)
に
開
(
ひら
)
きて
覗
(
のぞ
)
かせ
給
(
たま
)
へり
167
今日
(
けふ
)
よりは
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
も
賑
(
にぎは
)
しく
168
かがやきわたらむ
宮司
(
みやつかさ
)
を
得
(
え
)
て
169
わが
岐美
(
きみ
)
のいまさぬ
宮居
(
みや
)
の
淋
(
さび
)
しさも
170
わすれて
御苑
(
みその
)
の
神楽
(
かぐら
)
見
(
み
)
しかや
171
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
と
依
(
よ
)
さし
給
(
たま
)
ひし
八柱
(
やはしら
)
の
172
女神
(
めがみ
)
もいまだ
神業
(
みわざ
)
つかへず
173
朝夕
(
あさゆふ
)
を
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮
(
みや
)
の
清庭
(
すがには
)
に
174
立
(
た
)
ちて
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
を
仰
(
あふ
)
ぎつ
175
天
(
あま
)
渡
(
わた
)
る
月
(
つき
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
仰
(
あふ
)
ぎつつ
176
岐美
(
きみ
)
の
安否
(
あんぴ
)
を
思
(
おも
)
ひわづらふ
177
曇
(
くも
)
りたる
月
(
つき
)
をし
見
(
み
)
れば
一入
(
ひとしほ
)
に
178
思
(
おも
)
ふは
岐美
(
きみ
)
の
上
(
うへ
)
なりにけり
179
瑞々
(
みづみづ
)
しき
月
(
つき
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
仰
(
あふ
)
ぐ
夜
(
よ
)
は
180
岐美
(
きみ
)
の
御幸
(
みさち
)
を
思
(
おも
)
ひて
楽
(
たの
)
しむ
181
我
(
わが
)
岐美
(
きみ
)
は
遠
(
とほ
)
く
行
(
ゆ
)
きませども
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
る
182
月
(
つき
)
の
姿
(
すがた
)
に
心
(
こころ
)
なぐさむ』
183
宇都子
(
うづこ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
184
『はろばろと
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でて
185
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
います
宮居
(
みや
)
に
詣
(
まう
)
でつ
186
西東
(
にしひがし
)
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
永久
(
とこしへ
)
に
187
鎮
(
しづ
)
まりいます
宮居
(
みや
)
は
明
(
あき
)
らけし
188
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
ははろばろと
189
今日
(
けふ
)
の
吉日
(
よきひ
)
を
西宮
(
みやゐ
)
に
詣
(
まう
)
でつ
190
久方
(
ひさかた
)
の
天之
(
あめの
)
道立
(
みちたつ
)
神司
(
かむつかさ
)
191
今日
(
けふ
)
の
神姿
(
すがた
)
の
荘厳
(
おごそか
)
なるも
192
道立
(
みちたつ
)
の
神
(
かみ
)
永久
(
とこしへ
)
に
仕
(
つか
)
へます
193
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
荘厳
(
おごそか
)
なるも
194
四方
(
よも
)
八方
(
やも
)
に
雲霧
(
くもきり
)
立
(
た
)
ちし
稚国土
(
わかぐに
)
を
195
固
(
かた
)
めむとして
岐美
(
きみ
)
は
出
(
い
)
でませり
196
吾
(
われ
)
も
亦
(
また
)
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
に
朝夕
(
あさゆふ
)
を
197
仕
(
つか
)
へて
神
(
かみ
)
を
勇
(
いさ
)
めむとおもふ
198
天界
(
てんかい
)
は
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
との
神国
(
みくに
)
なれば
199
真言
(
まこと
)
と
祈
(
いの
)
りを
要
(
かなめ
)
と
思
(
おも
)
へり
200
天界
(
てんかい
)
に
住
(
す
)
みて
尊
(
たふと
)
き
神業
(
かむわざ
)
は
201
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
と
禊
(
みそぎ
)
なりけり
202
朝夕
(
あさゆふ
)
を
玉
(
たま
)
の
泉
(
いづみ
)
に
禊
(
みそぎ
)
して
203
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
の
幸
(
さち
)
を
祈
(
いの
)
らむ
204
百鳥
(
ももどり
)
の
声
(
こゑ
)
も
爽
(
さや
)
かに
響
(
ひび
)
くなり
205
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
庭
(
には
)
の
百樹
(
ももき
)
に
206
昼月
(
ひるづき
)
の
光
(
かげ
)
ほのぼのと
見
(
み
)
えながら
207
御空
(
みそら
)
にさやる
雲影
(
くもかげ
)
もなし
208
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
に
生
(
あ
)
れし
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
209
光
(
ひかり
)
はますます
冴
(
さ
)
えわたりつつ
210
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
光
(
ひかり
)
の
限
(
かぎ
)
りを
光
(
ひか
)
りつつ
211
われ
等
(
ら
)
の
暗
(
くら
)
き
魂
(
たま
)
を
照
(
てら
)
すも
212
月
(
つき
)
も
日
(
ひ
)
も
並
(
なら
)
びてかがよふ
天界
(
かみくに
)
に
213
仕
(
つか
)
へてわれは
何
(
なに
)
を
歎
(
なげ
)
かむ
214
或
(
ある
)
は
盈
(
み
)
ち
或
(
ある
)
ひは
虧
(
か
)
くる
大空
(
おほぞら
)
の
215
月
(
つき
)
に
悟
(
さと
)
りぬ
世
(
よ
)
のありさまを
216
日
(
ひ
)
を
重
(
かさ
)
ねうつろひて
行
(
ゆ
)
く
月影
(
つきかげ
)
の
217
定
(
さだ
)
まらぬ
世
(
よ
)
を
吾
(
われ
)
悟
(
さと
)
りけるかも
218
いざさらば
二柱
(
ふたはしら
)
神
(
かみ
)
を
伴
(
ともな
)
ひて
219
共
(
とも
)
に
帰
(
かへ
)
らむ
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
へ』
220
狭別
(
さわけ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
221
『
有難
(
ありがた
)
し
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
の
清庭
(
すがには
)
に
222
吾
(
われ
)
は
清
(
すが
)
しき
神楽
(
かぐら
)
見
(
み
)
しはや
223
天地
(
あめつち
)
も
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
心地
(
ここち
)
して
224
この
清庭
(
すがには
)
に
神楽
(
かぐら
)
見
(
み
)
しはや
225
鈴
(
すず
)
の
音
(
ね
)
もいとさやさやに
響
(
ひび
)
かひつ
226
紫微
(
しび
)
天界
(
てんかい
)
はいよよあかるし
227
白梅
(
しらうめ
)
は
非時
(
ときじく
)
香
(
かを
)
り
鶯
(
うぐひす
)
は
228
弥生
(
やよひ
)
の
春
(
はる
)
をすがしくうたふ
229
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
松
(
まつ
)
の
梢
(
こずゑ
)
に
巣
(
す
)
ぐひたる
230
鶴
(
つる
)
は
十二
(
じふに
)
の
卵
(
たまご
)
を
産
(
う
)
めり
231
真鶴
(
まなづる
)
の
千歳
(
ちとせ
)
をうたふ
声
(
こゑ
)
の
色
(
いろ
)
の
232
すがしく
響
(
ひび
)
きて
栄
(
さか
)
ゆる
天界
(
みくに
)
よ
233
我
(
わが
)
岐美
(
きみ
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
は
今
(
いま
)
に
知
(
し
)
らねども
234
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
を
仰
(
あふ
)
ぎてなぐさむ
235
御空
(
みそら
)
行
(
ゆ
)
く
月
(
つき
)
の
鏡
(
かがみ
)
の
清
(
きよ
)
き
夜
(
よ
)
は
236
岐美
(
きみ
)
の
栄
(
さか
)
えを
思
(
おも
)
ひて
楽
(
たの
)
しむ
237
いざさらば
高日
(
たかひ
)
の
宮居
(
みや
)
を
拝
(
をろが
)
みて
238
いそぎ
帰
(
かへ
)
らむ
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
239
久方
(
ひさかた
)
の
天之
(
あめの
)
道立
(
みちたつ
)
神司
(
かむつかさ
)
240
厳
(
いづ
)
の
教
(
をしへ
)
はたふとかりけり
241
厳御霊
(
いづみたま
)
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
御教
(
みをしへ
)
は
242
世界
(
せかい
)
を
十字
(
じふじ
)
に
踏
(
ふ
)
みならす
太元
(
もと
)
かも
243
火
(
ひ
)
と
水
(
みづ
)
と
土
(
つち
)
の
力
(
ちから
)
に
天界
(
かみくに
)
は
244
今
(
いま
)
あきらけく
固
(
かた
)
まりにける』
245
花子
(
はなこ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
246
『
白梅
(
しらうめ
)
の
花
(
はな
)
の
粧
(
よそほ
)
ひ
眺
(
なが
)
むれば
247
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
岐美
(
きみ
)
のここちす
248
非時
(
ときじく
)
に
匂
(
にほ
)
ふ
神苑
(
みその
)
の
百千花
(
ももちばな
)
も
249
手折
(
たを
)
りささげむ
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
250
白梅
(
しらうめ
)
の
一枝
(
ひとえ
)
を
手折
(
たを
)
りて
黒髪
(
くろかみ
)
の
251
簪
(
かざし
)
となさばや
花子
(
はなこ
)
比女
(
ひめ
)
われは
252
花
(
はな
)
の
香
(
かを
)
り
松
(
まつ
)
の
響
(
ひびき
)
も
清
(
すが
)
しけれ
253
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
います
宮居
(
みやゐ
)
の
庭
(
には
)
は
254
東
(
ひむがし
)
の
宮居
(
みや
)
の
司
(
つかさ
)
を
伴
(
ともな
)
ひて
255
歓
(
ゑら
)
ぎ
帰
(
かへ
)
らむ
日
(
ひ
)
とはなりけり
256
いざさらば
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
感謝言
(
ゐやひごと
)
257
うまらにつばらに
宣
(
の
)
りて
帰
(
かへ
)
らむ
258
高地秀
(
たかちほ
)
の
峰
(
みね
)
ははろけしさりながら
259
駒
(
こま
)
の
蹄
(
ひづめ
)
のためらひもなし』
260
小夜子
(
さよこ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
261
『
瑞御霊
(
みづみたま
)
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
を
出
(
い
)
でしより
262
御樋代
(
みひしろ
)
われは
淋
(
さび
)
しく
年
(
とし
)
を
経
(
へ
)
し
263
神
(
かみ
)
をあがめ
岐美
(
きみ
)
を
恋
(
こ
)
ひつつ
鶏
(
とり
)
の
尾
(
を
)
の
264
長
(
なが
)
き
月日
(
つきひ
)
を
暮
(
く
)
れにけるかな
265
高地秀
(
たかちほ
)
の
山
(
やま
)
の
松風
(
まつかぜ
)
朝夕
(
あさゆふ
)
に
266
響
(
ひび
)
けど
岐美
(
きみ
)
の
音信
(
おとづれ
)
はなし
267
高地秀
(
たかちほ
)
の
峰
(
みね
)
の
尾
(
を
)
の
上
(
へ
)
に
見
(
み
)
る
月
(
つき
)
も
268
変
(
かは
)
らず
思
(
おも
)
へばたふとかりける
269
小夜
(
さよ
)
更
(
ふ
)
けて
仰
(
あふ
)
ぐ
月光
(
つきかげ
)
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
り
270
もの
言
(
い
)
はすげに
思
(
おも
)
はするかな
271
月
(
つき
)
見
(
み
)
れば
岐美
(
きみ
)
の
霊
(
たま
)
よと
思
(
おも
)
ひつつ
272
ながき
別
(
わか
)
れをなぐさめしはや
273
久々
(
ひさびさ
)
にこの
高宮
(
たかみや
)
に
詣
(
まう
)
で
来
(
き
)
て
274
わが
魂線
(
たましひ
)
はよみがへりつつ
275
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
朝夕
(
あさゆふ
)
を
276
睦
(
むつ
)
み
和
(
なご
)
みて
宮居
(
みや
)
に
仕
(
つか
)
へつ
277
怨
(
うら
)
み
妬
(
ねた
)
みなき
真心
(
まごころ
)
に
仕
(
つか
)
へ
行
(
ゆ
)
く
278
宮居
(
みや
)
の
聖所
(
すがど
)
に
雲霧
(
くもきり
)
もなし
279
いざさらば
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
に
拝礼
(
ゐやひ
)
して
280
はろばろ
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
に
帰
(
かへ
)
らな』
281
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
282
『
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
宮居
(
みや
)
に
始
(
はじ
)
めて
詣
(
まう
)
でけり
283
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
にあるここちして
284
真心
(
まごころ
)
を
筑紫
(
つくし
)
の
宮居
(
みや
)
の
清庭
(
すがには
)
に
285
国土
(
くに
)
の
始
(
はじ
)
めの
神楽
(
かぐら
)
見
(
み
)
しはや
286
西
(
にし
)
の
宮居
(
みや
)
筑紫
(
つくし
)
の
宮居
(
みや
)
は
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
287
光明
(
ひかり
)
も
一入
(
ひとしほ
)
つよかりにける
288
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
選
(
えら
)
まれし
吾
(
われ
)
はためらはず
289
岐美
(
きみ
)
のみあとをまぎて
行
(
ゆ
)
くべし
290
いたづらに
待
(
ま
)
ちて
月日
(
つきひ
)
を
送
(
おく
)
るよりも
291
すすみて
行
(
ゆ
)
かむ
御子生
(
みこう
)
みの
旅
(
たび
)
に
292
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
誓
(
ちか
)
ひ
白
(
まを
)
すべし
293
われは
進
(
すす
)
みて
神業
(
みわざ
)
に
仕
(
つか
)
へむ
294
いざさらば
筑紫
(
つくし
)
の
宮居
(
みや
)
を
後
(
あと
)
にして
295
ともに
帰
(
かへ
)
らむ
東
(
ひがし
)
の
宮居
(
みや
)
へ』
296
各
(
かく
)
神々
(
かみがみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ひつつ、
297
大御前
(
おほみまへ
)
に
御声
(
みこゑ
)
も
爽
(
さや
)
けく
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
298
天津
(
あまつ
)
高宮
(
たかみや
)
に
仕
(
つか
)
へます
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げ、
299
各自
(
おのもおのも
)
天
(
あめ
)
の
斑駒
(
ふちこま
)
の
背
(
せ
)
に
跨
(
またが
)
り、
300
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
をさして
急
(
いそ
)
がせ
給
(
たま
)
ふぞ
畏
(
かしこ
)
けれ。
301
(
昭和八・一二・五
旧一〇・一八
於水明閣
森良仁
謹録)
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【第1章 高宮参拝|第76巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7601】
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