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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第76巻(卯の巻)
序文
総説
日本所伝の天地開闢説
支那の開闢説
波斯の宇宙創造説
希臘の天地開闢説
エヂプトの開闢説
メキシコナフア族の天地創造説
マヤ族の万物創造説
北欧に於ける宇宙創造説
太平洋西北岸創造説
英領北亜米利加創造説
亜弗利加神話
ヘブライ天地創造説
パレスチン創造説
ミクロネシヤ創造説
インドネシヤ創造説
第1篇 春風駘蕩
第1章 高宮参拝
第2章 魔の渓流
第3章 行進歌
第4章 怪しの巌山
第5章 露の宿
第2篇 晩春の神庭
第6章 報告祭
第7章 外苑の逍遥
第8章 善言美霊
第3篇 孤軍奮闘
第9章 闇の河畔
第10章 二本松の蔭
第11章 栄城の山彦
第12章 山上の祈り
第13章 朝駒の別れ
第14章 磐楠舟
第15章 御舟巌
余白歌
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霊界物語
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> 第3篇 孤軍奮闘 > 第11章 栄城の山彦
<<< 二本松の蔭
(B)
(N)
山上の祈り >>>
第一一章
栄城
(
さかき
)
の
山彦
(
やまびこ
)
〔一九二八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第76巻 天祥地瑞 卯の巻
篇:
第3篇 孤軍奮闘
よみ(新仮名遣い):
こぐんふんとう
章:
第11章 栄城の山彦
よみ(新仮名遣い):
さかきのやまびこ
通し章番号:
1928
口述日:
1933(昭和8)年12月07日(旧10月20日)
口述場所:
水明閣
筆録者:
森良仁
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年3月23日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
栄城山の五柱の神々は、高地秀の宮居から使わされた雁の文によって、朝香比女の来着を知ったのであった。
朝香比女は、顕津男の神を追って高地秀の御樋城神の地位を捨てて来た自分の身の上を歌い、一夜の宿を乞うた。神々は各々歓迎の歌を歌って朝香比女を迎えた。
栄城山の中腹の休憩所に長旅の疲れを休めた比女は、旅の述懐歌を歌った。神々は新築の離れの宮居を比女の寝床とし、朝香比女は疲れに前後を忘れて寝入った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7611
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 553頁
修補版:
校定版:
369頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
千
(
せん
)
里
(
り
)
の
荒野
(
あらの
)
を
渉
(
わた
)
りて、
002
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
栄城山
(
さかきやま
)
の
麓
(
ふもと
)
に、
003
新月
(
しんげつ
)
の
輝
(
かがや
)
く
黄昏時
(
たそがれどき
)
漸
(
やうや
)
く
着
(
つ
)
き
給
(
たま
)
へば、
004
栄城山
(
さかきやま
)
の
宮居
(
みや
)
に
仕
(
つか
)
ふる
五柱
(
いつはしら
)
の
神々
(
かみがみ
)
は、
005
高地秀
(
たかちほ
)
山
(
やま
)
の
宮居
(
みや
)
より
遣
(
つか
)
はし
給
(
たま
)
ひたる
雁
(
かりがね
)
の
御文
(
みふみ
)
によりて
前知
(
ぜんち
)
し
給
(
たま
)
ひ、
006
賑々
(
にぎにぎ
)
しく
比女神
(
ひめがみ
)
を
迎
(
むか
)
へ
給
(
たま
)
ふ。
007
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
諸神
(
ももがみ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
008
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
009
『
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
由縁
(
ゆかり
)
の
御跡
(
みあと
)
と
聞
(
き
)
く
010
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
はこれの
聖所
(
すがど
)
なりや
011
夕月
(
ゆふづき
)
の
光
(
かげ
)
はさやかに
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
に
012
かかる
夕
(
ゆふ
)
べを
吾
(
われ
)
来
(
き
)
つるかも』
013
茲
(
ここ
)
に
機造男
(
はたつくりを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
014
『
名
(
な
)
に
高
(
たか
)
き
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
の
八柱
(
やはしら
)
の
015
比女神
(
ひめがみ
)
にますかよくも
来
(
き
)
ませり
016
雁
(
かりがね
)
の
文
(
ふみ
)
の
便
(
たよ
)
りを
見
(
み
)
しわれは
017
公
(
きみ
)
の
出
(
い
)
でまし
迎
(
むか
)
へまつるも
018
瑞御霊
(
みづみたま
)
由縁
(
ゆかり
)
の
深
(
ふか
)
き
栄城山
(
さかきやま
)
の
019
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
はことさらによし』
020
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
021
『
新月
(
しんげつ
)
の
光
(
かげ
)
を
爽
(
さや
)
けみ
吾
(
われ
)
はいま
022
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
にたづね
来
(
き
)
にけり
023
栄城山
(
さかきやま
)
尾
(
を
)
の
上
(
へ
)
の
松
(
まつ
)
の
色
(
いろ
)
深
(
ふか
)
み
024
さす
月光
(
つきかげ
)
はいよよ
爽
(
さや
)
けし
025
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
位置
(
ゐち
)
を
捨
(
す
)
てて
026
岐美
(
きみ
)
に
会
(
あ
)
はまく
長
(
なが
)
の
旅
(
たび
)
すも
027
栄城山
(
さかきやま
)
に
今宵
(
こよひ
)
一夜
(
ひとよ
)
の
宿
(
やど
)
からむ
028
天
(
あま
)
渡
(
わた
)
る
日
(
ひ
)
も
地
(
つち
)
に
沈
(
しづ
)
めば
029
鶏
(
とり
)
の
尾
(
を
)
の
長
(
なが
)
き
旅路
(
たびぢ
)
に
駿馬
(
はやこま
)
も
030
疲
(
つか
)
れ
果
(
は
)
てたり
宿
(
やど
)
をたまはれ』
031
機造男
(
はたつくりを
)
の
神
(
かみ
)
は、
032
答
(
いらへ
)
の
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
033
『
御言葉
(
みことば
)
を
聞
(
き
)
くも
畏
(
かしこ
)
し
八柱
(
やはしら
)
の
034
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
安
(
やす
)
くましませ
035
禊川
(
みそぎがは
)
流
(
なが
)
るる
水
(
みづ
)
の
底
(
そこ
)
清
(
きよ
)
み
036
利鎌
(
とがま
)
の
月
(
つき
)
は
浮
(
うか
)
ばせたまへり
037
月読
(
つきよみ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
生
(
あ
)
れし
瑞御霊
(
みづみたま
)
の
038
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
よくも
来
(
き
)
ませるよ
039
比女神
(
ひめがみ
)
の
来
(
き
)
ませる
今日
(
けふ
)
は
月光
(
つきかげ
)
も
040
一
(
ひと
)
しほ
冴
(
さ
)
えて
風
(
かぜ
)
澄
(
す
)
みきらふ
041
栄城山
(
さかきやま
)
今日
(
けふ
)
の
吉日
(
よきひ
)
を
限
(
かぎ
)
りとし
042
この
国原
(
くにはら
)
は
安
(
やす
)
く
栄
(
さか
)
えむ』
043
散花男
(
ちるはなを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
044
『
春
(
はる
)
去
(
さ
)
りて
峰
(
みね
)
の
桜
(
さくら
)
も
散花男
(
ちるはなを
)
の
045
神
(
かみ
)
はみどりの
公
(
きみ
)
を
迎
(
むか
)
へむ
046
初夏
(
はつなつ
)
の
景色
(
けしき
)
ただよふ
栄城山
(
さかきやま
)
に
047
花
(
はな
)
なる
公
(
きみ
)
は
出
(
い
)
でましにけり
048
雁
(
かりがね
)
の
便
(
たよ
)
り
見
(
み
)
しより
朝夕
(
あさゆふ
)
を
049
公
(
きみ
)
の
出
(
い
)
でまし
待
(
ま
)
ち
佗
(
わ
)
びにけり
050
久方
(
ひさかた
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
大宮居
(
おほみや
)
ゆ
051
天降
(
あも
)
り
給
(
たま
)
ひし
朝香
(
あさか
)
比女神
(
ひめがみ
)
天晴
(
あは
)
れ
052
輝
(
かがや
)
ける
朝香
(
あさか
)
比女神
(
ひめがみ
)
の
粧
(
よそほ
)
ひは
053
月
(
つき
)
さへ
花
(
はな
)
さへ
及
(
およ
)
ばざるべし
054
初夏
(
はつなつ
)
の
夕
(
ゆふ
)
べの
風
(
かぜ
)
はすずやかに
055
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
の
常磐樹
(
ときはぎ
)
ゆすりつ
056
常磐樹
(
ときはぎ
)
は
勇
(
いさ
)
み
悦
(
よろこ
)
びさゆれつつ
057
花
(
はな
)
なる
公
(
きみ
)
のすがた
待
(
ま
)
ち
居
(
を
)
り
058
潺々
(
せんせん
)
と
流
(
なが
)
るるきよき
禊川
(
みそぎがは
)
に
059
花
(
はな
)
なる
公
(
きみ
)
のすがた
浮
(
うか
)
べる
060
只
(
ただ
)
さへも
清
(
きよ
)
きが
上
(
うへ
)
に
真清水
(
ましみづ
)
に
061
うつろふ
公
(
きみ
)
の
御姿
(
みかげ
)
うるはし』
062
中割男
(
なかさきを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
063
『
天地
(
あめつち
)
の
中
(
なか
)
を
割男
(
さきを
)
の
神
(
かみ
)
なれば
064
公
(
きみ
)
の
行手
(
ゆくて
)
を
守
(
まも
)
りまつらむ
065
禊川
(
みそぎがは
)
山
(
やま
)
と
大野
(
おほの
)
の
中割
(
なかさ
)
きて
066
雄々
(
をを
)
しく
清
(
すが
)
しくたぎち
流
(
なが
)
しつ
067
駿馬
(
はやこま
)
のいななき
高
(
たか
)
く
草
(
くさ
)
の
生
(
ふ
)
ゆ
068
聞
(
きこ
)
ゆと
見
(
み
)
れば
公
(
きみ
)
は
来
(
き
)
ませる
069
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
休
(
やす
)
ませたまへ
長旅
(
ながたび
)
の
070
疲
(
つか
)
れ
給
(
たま
)
ひし
身
(
み
)
を
横
(
よこ
)
たへて』
071
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
072
『ありがたし
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
の
真心
(
まごころ
)
は
073
幾世
(
いくよ
)
経
(
ふ
)
るとも
吾
(
われ
)
は
忘
(
わす
)
れじ
074
草枕
(
くさまくら
)
旅
(
たび
)
を
重
(
かさ
)
ねて
情
(
なさけ
)
ある
075
神
(
かみ
)
の
言葉
(
ことば
)
に
涙
(
なみだ
)
しにけり
076
ともかくも
吾
(
われ
)
はさて
置
(
お
)
き
駿馬
(
はやこま
)
の
077
褥
(
しとね
)
と
餌
(
ゑさ
)
を
与
(
あた
)
へたまはれ』
078
小夜更
(
さよふけ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
079
『
掛巻
(
かけまく
)
も
綾
(
あや
)
に
畏
(
かしこ
)
き
御樋代
(
みひしろ
)
の
080
神
(
かみ
)
を
迎
(
むか
)
ふる
今日
(
けふ
)
のうれしさ
081
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
も
非時
(
ときじく
)
かをる
栄城山
(
さかきやま
)
の
082
これの
聖所
(
すがど
)
は
常安
(
とこやす
)
の
国土
(
くに
)
よ
083
果
(
はて
)
しなき
荒野
(
あらの
)
をわたりはろばろと
084
来
(
き
)
ませる
公
(
きみ
)
の
雄々
(
をを
)
しさ
思
(
おも
)
ふ
085
曲津見
(
まがつみ
)
の
伊猛
(
いたけ
)
り
荒
(
すさ
)
ぶ
荒野原
(
あらのはら
)
を
086
わたり
来
(
こ
)
し
公
(
きみ
)
の
雄々
(
をを
)
しくもあるか
087
輝
(
かがや
)
けるその
御姿
(
みすがた
)
にもろもろの
088
醜
(
しこ
)
の
曲津
(
まがつ
)
は
影
(
かげ
)
かくしけむ』
089
親幸男
(
ちかさちを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
090
『
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
を
蒙
(
かかぶ
)
りて
091
われ
大宮居
(
おほみや
)
に
仕
(
つか
)
へ
来
(
き
)
にけり
092
栄城山
(
さかきやま
)
尾
(
を
)
の
上
(
へ
)
に
清
(
すが
)
しく
立
(
た
)
つ
宮居
(
みや
)
は
093
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
神霊
(
みたま
)
祀
(
まつ
)
れる
094
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
神勅
(
しんちよく
)
乞
(
こ
)
ひましし
095
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
は
聖所
(
すがど
)
なりけり
096
由縁
(
ゆかり
)
ある
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
出
(
い
)
でましに
097
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
は
笑
(
ゑ
)
みさかえぬる
098
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
松
(
まつ
)
に
巣
(
す
)
ぐへる
真鶴
(
まなづる
)
も
099
公
(
きみ
)
の
出
(
い
)
でまし
寿
(
ことほ
)
ぎてうたへり』
100
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
駒
(
こま
)
の
背
(
せ
)
よりひらりと
下
(
お
)
り
給
(
たま
)
ひ、
101
禊川
(
みそぎがは
)
に
暫
(
しば
)
し
禊
(
みそぎ
)
を
修
(
しう
)
し
給
(
たま
)
ひ、
102
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
に
守
(
まも
)
られて、
103
栄城山
(
さかきやま
)
の
中腹
(
ちうふく
)
なる
神々
(
かみがみ
)
の
御憩所
(
みやすど
)
に
入
(
い
)
らせ
給
(
たま
)
ひ、
104
長途
(
ちやうと
)
の
旅
(
たび
)
の
疲
(
つか
)
れを
休
(
やす
)
ませ
給
(
たま
)
ひつつ、
105
述懐歌
(
じゆつくわいか
)
をうたはせ
給
(
たま
)
ふ。
106
『
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
選
(
えら
)
まれて
107
われは
空
(
むな
)
しく
年
(
とし
)
を
経
(
へ
)
にける
108
はろばろと
万里
(
ばんり
)
の
荒野
(
あらの
)
を
打
(
う
)
ちわたり
109
天津
(
あまつ
)
高日
(
たかひ
)
の
宮居
(
みや
)
に
詣
(
まう
)
でし
110
久方
(
ひさかた
)
の
筑紫
(
つくし
)
の
宮居
(
みや
)
に
詣
(
まう
)
でてゆ
111
わが
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
を
悟
(
さと
)
らひにけり
112
はろばろと
高地秀
(
たかちほ
)
の
宮居
(
みや
)
に
帰
(
かへ
)
り
来
(
き
)
て
113
ますます
心
(
こころ
)
は
落付
(
おちつ
)
かざりしよ
114
永久
(
とこしへ
)
にわが
仕
(
つか
)
ふべき
宮居
(
みや
)
ならずと
115
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むち
)
うち
離
(
さか
)
り
来
(
き
)
にけり
116
七柱
(
ななはしら
)
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
はわがために
117
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
祈
(
いの
)
りたまはむ
118
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
かためし
吾
(
われ
)
にして
119
始
(
はじ
)
めの
心
(
こころ
)
かへすべきやは
120
常闇
(
とこやみ
)
の
狭葦
(
さゐ
)
の
河瀬
(
かはせ
)
を
渡
(
わた
)
らむと
121
八十
(
やそ
)
の
曲津
(
まがつ
)
に
出
(
い
)
で
会
(
あ
)
ひにける
122
言霊
(
ことたま
)
の
力
(
ちから
)
の
限
(
かぎ
)
り
宣
(
の
)
りにつつ
123
真火
(
まひ
)
打
(
う
)
ち
出
(
い
)
づれば
曲津
(
まが
)
は
消
(
き
)
えたる
124
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びて
大野原
(
おほのはら
)
125
駒
(
こま
)
に
跨
(
またが
)
り
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
つるも
126
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
に
由縁
(
ゆかり
)
の
深
(
ふか
)
き
栄城山
(
さかきやま
)
の
127
夕
(
ゆふ
)
べは
心
(
こころ
)
清
(
すが
)
しくなれり
128
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
旅
(
たび
)
の
疲
(
つか
)
れを
忘
(
わす
)
れけり
129
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
のあつき
心
(
こころ
)
に
130
駿馬
(
はやこま
)
の
嘶
(
いなな
)
き
聞
(
きこ
)
えずなりにけり
131
やすやす
旅
(
たび
)
の
夢
(
ゆめ
)
結
(
むす
)
ぶらむ
132
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
の
行方
(
ゆくへ
)
は
何処
(
いづく
)
か
知
(
く
)
らねども
133
わが
真心
(
まごころ
)
に
逢
(
あ
)
はまくおもふ
134
栄城山
(
さかきやま
)
これの
聖所
(
すがど
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れど
135
岐美
(
きみ
)
のおとづれくちなしの
花
(
はな
)
136
くちなしの
花
(
はな
)
の
香
(
かを
)
れる
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
137
これの
聖所
(
すがど
)
にもの
思
(
おも
)
ふかな
138
御子生
(
みこう
)
みの
神業
(
わざ
)
に
仕
(
つか
)
ふる
御樋代
(
みひしろ
)
の
139
比女神
(
ひめがみ
)
われは
心
(
こころ
)
さわぐも
140
猛
(
たけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
を
鎮
(
しづ
)
めむと
141
思
(
おも
)
へど
詮
(
せん
)
なし
燃
(
も
)
ゆる
恋路
(
こひぢ
)
に
142
栄城山
(
さかきやま
)
樹々
(
きぎ
)
の
葉末
(
はずゑ
)
に
置
(
お
)
く
露
(
つゆ
)
も
143
月
(
つき
)
の
御霊
(
みたま
)
を
宿
(
やど
)
してかがよふ
144
御樋代
(
みひしろ
)
の
比女神
(
ひめがみ
)
われに
月読
(
つきよみ
)
の
145
露
(
つゆ
)
の
宿
(
やど
)
らぬためしあるべき
146
日
(
ひ
)
を
追
(
お
)
ひて
広
(
ひろ
)
ごりて
行
(
ゆ
)
く
月
(
つき
)
かげを
147
見
(
み
)
つつ
楽
(
たの
)
しき
旅
(
たび
)
に
立
(
た
)
つかも
148
八柱
(
やはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
高
(
たか
)
き
位置
(
ゐち
)
を
149
恋
(
こひ
)
ゆゑ
吾
(
われ
)
は
捨
(
す
)
てて
来
(
き
)
にけり
150
八十
(
やそ
)
比女
(
ひめ
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
下
(
さが
)
るとも
151
心
(
こころ
)
足
(
た
)
らへり
岐美
(
きみ
)
にし
逢
(
あ
)
へば』
152
機造男
(
はたつくりを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
153
『はろばろと
来
(
き
)
ませる
公
(
きみ
)
を
犒
(
ねぎら
)
はむ
154
術
(
すべ
)
なき
今宵
(
こよひ
)
を
許
(
ゆる
)
したまはれ
155
まきて
来
(
こ
)
し
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
此処
(
ここ
)
に
坐
(
ま
)
さずして
156
淋
(
さび
)
しかるらむ
御樋代
(
みひしろ
)
比女神
(
ひめがみ
)
は
157
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
のかぎり
身
(
み
)
のかぎり
158
尽
(
つく
)
して
比女
(
ひめ
)
を
犒
(
ねぎら
)
はむとぞ
思
(
おも
)
ふ
159
地
(
つち
)
稚
(
わか
)
き
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
よ
比女神
(
ひめがみ
)
を
160
慰
(
なぐさ
)
むるものなきが
嘆
(
うた
)
てき』
161
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
答
(
いらへ
)
の
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
162
『
恐
(
おそ
)
れおほき
神々
(
かみがみ
)
等
(
たち
)
の
言霊
(
ことたま
)
よ
163
吾
(
われ
)
は
感謝
(
ゐやひ
)
の
言葉
(
ことば
)
も
知
(
し
)
らずに
164
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
始
(
はじ
)
めて
心
(
こころ
)
落付
(
おちつ
)
きぬ
165
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
の
松
(
まつ
)
のみどりに
166
禊川
(
みそぎがは
)
清
(
きよ
)
き
流
(
なが
)
れに
浮
(
うか
)
びます
167
夕月
(
ゆふづき
)
の
光
(
かげ
)
によみがへりける
168
大空
(
おほぞら
)
も
水底
(
みそこ
)
も
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
冴
(
さ
)
えて
169
わが
旅立
(
たびだ
)
ちを
慰
(
なぐさ
)
むるかな
170
大空
(
おほぞら
)
の
月
(
つき
)
の
御霊
(
みたま
)
ゆ
出
(
い
)
でましし
171
わが
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
を
思
(
おも
)
ふ
宵
(
よひ
)
はも
172
幾万
(
いくまん
)
里
(
り
)
の
遠
(
とほ
)
きに
岐美
(
きみ
)
はおはすとも
173
魂
(
たま
)
の
限
(
かぎ
)
りはまぎて
行
(
い
)
かなむ』
174
散花男
(
ちるはなを
)
の
神
(
かみ
)
は
歌
(
うた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
175
『
栄城山
(
さかきやま
)
峰
(
みね
)
の
白梅
(
しらうめ
)
桜花
(
さくらばな
)
176
漸
(
やうや
)
く
散
(
ち
)
りて
牡丹
(
ぼたん
)
は
匂
(
にほ
)
へり
177
紅
(
くれなゐ
)
の
牡丹
(
ぼたん
)
の
花
(
はな
)
に
置
(
お
)
く
露
(
つゆ
)
は
178
紅
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
の
現
(
あら
)
はれなるかも
179
山姫
(
やまひめ
)
は
牡丹
(
ぼたん
)
の
花
(
はな
)
を
紅
(
くれなゐ
)
に
180
染
(
そ
)
めて
夏衣
(
なつぎぬ
)
纒
(
まと
)
ひたまへり
181
早夏
(
はやなつ
)
の
陽気
(
やうき
)
ただよふこの
山
(
やま
)
に
182
あつき
心
(
こころ
)
の
公
(
きみ
)
をむかへつ
183
月
(
つき
)
ははや
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
の
後手
(
うしろで
)
に
184
隠
(
かく
)
ろひまして
闇
(
やみ
)
はせまれり
185
大空
(
おほぞら
)
にまたたく
星
(
ほし
)
の
光
(
かげ
)
清
(
きよ
)
み
186
森
(
もり
)
に
聞
(
きこ
)
ゆる
梟
(
ふくろふ
)
の
声
(
こゑ
)
187
濁
(
にご
)
りたる
声
(
こゑ
)
にはあれど
梟
(
ふくろふ
)
の
188
啼
(
な
)
けるを
聞
(
き
)
けばゆかしくぞ
思
(
おも
)
ふ』
189
中割男
(
なかさきを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
190
『
大宮居
(
おほみや
)
に
仕
(
つか
)
へて
幾年
(
いくとせ
)
経
(
へ
)
ぬれども
191
今日
(
けふ
)
の
輝
(
かがや
)
き
未
(
いま
)
だ
見
(
み
)
ざりき
192
きらきらと
光
(
ひか
)
らせ
給
(
たま
)
ふ
比女神
(
ひめがみ
)
の
193
姿
(
すがた
)
まぶしくおはしますかも
194
明
(
あ
)
けぬれば
栄城
(
さかき
)
の
山
(
やま
)
の
頂上
(
いただき
)
の
195
宮居
(
みや
)
の
聖所
(
すがど
)
に
導
(
みちび
)
きまつらむ
196
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
北
(
きた
)
より
南
(
みなみ
)
に
横
(
よこた
)
はる
197
天
(
あま
)
の
河原
(
かはら
)
にさざなみもなし
198
金砂
(
きんしや
)
銀砂
(
ぎんしや
)
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
る
天
(
あま
)
の
河
(
がは
)
の
199
今日
(
けふ
)
の
姿
(
すがた
)
のうるはしきかな
200
野辺
(
のべ
)
を
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
は
薫
(
かを
)
れり
百草
(
ももぐさ
)
に
201
咲
(
さ
)
きつる
花
(
はな
)
のかをり
運
(
はこ
)
びて
202
栄城山
(
さかきやま
)
花
(
はな
)
は
散
(
ち
)
れども
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
203
松
(
まつ
)
のしたびにつつじ
咲
(
さ
)
くなり
204
昼
(
ひる
)
されば
紫
(
むらさき
)
つつじ
紅
(
べに
)
つつじ
205
石南花
(
しやくなげ
)
の
花
(
はな
)
木蔭
(
こかげ
)
に
匂
(
にほ
)
へり
206
明
(
あ
)
けぬれば
松
(
まつ
)
の
木下
(
こした
)
の
百花
(
ももばな
)
を
207
手折
(
たを
)
りて
公
(
きみ
)
に
参
(
まゐ
)
らせむと
思
(
おも
)
ふ』
208
小夜更
(
さよふけ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
209
『
栄城山
(
さかきやま
)
小夜
(
さよ
)
更
(
ふ
)
けにけり
梟
(
ふくろふ
)
の
210
啼
(
な
)
く
音
(
ね
)
も
頓
(
とみ
)
に
静
(
しづ
)
まりしはや
211
真鶴
(
まなづる
)
は
声
(
こゑ
)
をひそめて
休
(
やす
)
らひぬ
212
比女神
(
ひめがみ
)
さらば
寝床
(
ふしど
)
に
入
(
い
)
りませ』
213
親幸男
(
ちかさちを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
214
『この
館
(
たち
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
休
(
やす
)
む
小家
(
をや
)
なれば
215
導
(
みちび
)
きまつらむ
離
(
はな
)
れの
宮居
(
みや
)
に
216
新
(
あたら
)
しく
造
(
つく
)
り
備
(
そな
)
へて
比女神
(
ひめがみ
)
の
217
出
(
い
)
でまし
待
(
ま
)
ちし
御殿
(
みとの
)
なりせば』
218
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひて、
219
親幸男
(
ちかさちを
)
の
神
(
かみ
)
は
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
御手
(
みて
)
を
取
(
と
)
らせつつ、
220
新殿
(
にひどの
)
に
導
(
みちび
)
き
給
(
たま
)
ひける。
221
茲
(
ここ
)
に
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
長旅
(
ながたび
)
の
疲
(
つか
)
れに
前後
(
ぜんご
)
も
忘
(
わす
)
れて
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
くるまで、
222
御水火
(
みいき
)
も
静
(
しづか
)
に
安
(
やす
)
らかに
御寝
(
みね
)
ましにける。
223
(
昭和八・一二・七
旧一〇・二〇
於水明閣
森良仁
謹録)
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【第11章 栄城の山彦|第76巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7611】
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