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壇訓（扶乩）について

インフォメーション

鏡：月鏡題名：壇訓（扶乩）についてよみ：著者：出口王仁三郎

神の国掲載号：1929（昭和4）年12月号八幡書店版：233頁愛善世界社版：著作集：第五版：105頁第三版：105頁全集：520頁初版：83頁

概要：備考：タグ：データ凡例：データ最終更新日： OBC ：kg318

001　「燈台下(とうだいもと)は真暗(まつくら)がり、002遠国(ゑんごく)からわかりて来(き)てアフンと致(いた)すことが出来(しゆつたい)するぞよ」と神諭(しんゆ)にはあるが、003今回(こんくわい)支那(しな)紅卍字会(こうまんじくわい)諸氏(しよし)の渡日(とにち)によつて、004全(まつた)く此(この)感(かん)を深(ふか)うする次第(しだい)である。005大本神諭(おほもとしんゆ)を疑(うたが)つて、006開祖(かいそ)御自身(ごじしん)の肉体的(にくたいてき)産物(さんぶつ)であると思惟(しゐ)する人(ひと)も、007二人(ふたり)によつて自動的(じどうてき)に書(か)かれる扶乩(ふうち)を見(み)ては、008思(おも)ひ半(なか)ばに過(す)ぐるものがあるであらうと思(おも)ふ。009開祖(かいそ)は元来(ぐわんらい)無筆(むひつ)であられた、010故(ゆゑ)に其(その)書(しよ)たるや、011自己(じこ)の意志(いし)を加(くは)へようが無(な)いのであるから、012神様(かみさま)の思(おも)ふが任(まま)になるのである。013扶乩(ふうち)に於(お)ける沙木(さぼく)と殆(ほと)んど同(おな)じく、014唯(ただ)神様(かみさま)の思召(おぼしめし)のまにまに手(て)をお貸(か)しせられたに過(す)ぎない事(こと)が諾(うなづ)かるるであらう。015扶乩(ふうち)の場合(ばあひ)の沙木(さぼく)は、016無機物(むきぶつ)であつて、017電流(でんりう)に対(たい)しても不導体(ふだうたい)であるし、018把手(はしゆ)たる二人(ふたり)の人(ひと)は二人(ふたり)であるが故(ゆゑ)に全(まつた)く自己(じこ)の意志(いし)想念(さうねん)を没却(ぼつきやく)して居(ゐ)て、019此(この)場合(ばあひ)無機物(むきぶつ)と同(おな)じ働(はたら)きをする、020で神様(かみさま)の御意志(ごいし)といふものが何等(なんら)のこだはりを受(う)けずして沙壇(さだん)に現(あら)はれて来(く)るのである。021沙木(さぼく)の中央(ちうおう)を握(にぎ)つて居(を)られる神様(かみさま)の御手(みて)が、022私(わたし)の眼(め)には明(あきら)かに拝(はい)される、023皆(みな)には見(み)えぬのであらうか。

024　負(お)うた子(こ)に教(をし)へられて浅瀬(あさせ)を渡(わた)ると云(い)ふ諺(ことわざ)があるが、025まことに日本(にほん)の人々(ひとびと)は壇訓(だんくん)に絶対(ぜつたい)服従(ふくじう)する紅卍字会(こうまんじくわい)の諸氏(しよし)が敬虔(けいけん)なる態度(たいど)より、026学(なま)ぶ所(ところ)が多(おほ)い事(こと)であらうと思(おも)ふ。027私(わたし)は支那(しな)に行(い)つて益々(ますます)この感(かん)を深(ふか)うした。028嗚呼(ああ)大本(おほもと)の信徒(しんと)諸氏(しよし)が神意(しんい)に絶対(ぜつたい)服従(ふくじう)すること、029紅卍字(こうまんじ)諸氏(しよし)の如(ごと)くならば、030神業(しんげふ)の進展(しんてん)刮目(くわつもく)して見(み)るべきものがあるであらうに、031嗟(ああ)。

032附記(ふき)

033　今回(こんくわい)神戸(かうべ)に於(おい)て初(はじ)めて壇訓(だんくん)の開(ひら)かるるにあたり、034聖師様(せいしさま)もそれに臨(のぞ)まれました。035最初(さいしよ)は観音菩薩(くわんのんぼさつ)が出現(しゆつげん)せられて壇訓(だんくん)を賜(たま)はり、036次(つぎ)いで老祖(らうそ)の神(かみ)が御出現(ごしゆつげん)になりました。037勿論(もちろん)この事(こと)は後(のち)に至(いた)つて壇訓(だんくん)を拝(はい)して分(わか)つたことなので、038其(その)場合(ばあひ)私(わたし)共(ども)にはどんな神様(かみさま)がお出(で)ましになつて居(ゐ)るのか些(すこ)しも分(わか)りませんでしたが、039壇訓(だんくん)中(ちう)、040聖師様(せいしさま)の態度(たいど)が急(きふ)にかはられまして一層(いつそう)謹厳(きんげん)となられ、041頭(あたま)をさげて拝跪(はいき)されました。042其(その)時(とき)老祖(らうそ)の大神様(おほかみさま)が御出現(ごしゆつげん)になつたのださうでして「大神様(おほかみさま)（国祖(こくそ)国常立尊(くにとこたちのみこと)）がお出(で)ましになり、043お胸(むね)から上(うへ)のお姿(すがた)がよく拝(をが)めたによつて、044御挨拶(ごあいさつ)を申上(まをしあげ)たのである」と仰(あふせ)になりました。045壇訓(だんくん)に現(あら)はれた文字(もじ)によれば其(その)時(とき)、046各教主(かくけうしゆ)、047教宗(けうそう)、048並(ならび)に諸天(しよてん)、049聖神(せいしん)、050仙仏(せんぶつ)は三千(さんぜん)大千世界(だいせんせかい)の諸菩薩(しよぼさつ)、051摩訶薩(まかさつ)、052諸比丘(しよびく)、053諸比丘尼(しよびくに)、054優婆塞(うばそく)、055優婆夷(うばい)を率(ひき)ゐ、056均(ひと)しく駕(かご)に扈(こ)して前駆(ぜんく)し来(きた)り壇(だん)に恭侍(きようじ)す、057と記(しる)されて居(ゐ)ました。

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