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第四章 太古の神の因縁

インフォメーション
題名:第四章 太古の神の因縁 著者:出口王仁三郎
ページ:150 目次メモ:
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :B121801c24
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正7年2月1日号(第56号) > 裏の神諭(太古の神の因縁)の続き
 小松林の命、瑞の御魂の宿れる肉の宮に入り、其手を借りて太古の神の因縁を詳にす。天の御先祖様は天之御中主大神様である。之を今迄の仏者ミロク菩薩と称えたり。ミロクは至仁至愛の神の意なり。今は暫時ミロクの神として、神界の深き縁由を説く可し。ミロクの神は天系、霊系、火系、父系なる高皇産霊神を神漏岐之尊として宇宙の造化に任じ玉ひ、神皇産霊神を神漏美之尊として、地系、体系、水系、母系として、宇宙の造化に任じ玉へり。而して三神即一体の活動を為し玉ふ。之を瑞の身魂、三ツの身魂と称ふ。
 天之御中主大神の御精霊体の完備せるを天照皇大神、又は撞賢木厳能御魂天盛留向津媛之神言(つきさかきいづのみたまあまさかるむかつひめのみこと)と称し奉る。是れ(つき)の大神なり。ツキとは無限絶対、無始無終、過去、現在、未来一貫、至大無外、至小無内の意なり。
 高皇産霊之神言は霊系を主宰し玉ひ、其精霊体は神伊邪那岐之神言と顕現し玉ひ、神皇産霊之神言は体系を主宰し玉ひ、其精霊体は神伊邪那美之神言と顕現し玉ふ。三神即一神にして瑞の身魂、三ツの身魂の表現なり。斯世の御先祖にして撞の大神に坐します也。開祖の神諭には天の御三体の大神と称えあり、又ミロクの大神、ツキの大神とも称え奉り、又天の御先祖様と称え奉りあり。
 撞の大御神、即天の御先祖の大神は、天地未分、陰陽未剖の太初に当りて、大地球の先祖として国常立之尊を任じ玉ひ、大地の修理固成を言依し玉ひしかば、国常立の尊は地上の主権を帯び、久良芸如す漂へる国土を修理し玉ふや、大神の施策余りに厳格剛直にして、混沌時代の主管者としては、実に不適任たるを免れず、部下の万神は大に困難を感じ、衆議の結果、撞の大神に国祖の退隠されん事を奏請するの止むを得ざるに至れり。撞の大神は茲に万神の奏請を嘉納せられたれども、一旦国土の主宰に任じたる上は、神勅の重、且つ大なるを省み玉ひて、容易に許させ給はず。一方国祖に向つて少しく軟化すべく、種々慰撫説得なし給ひしかども、国祖の至公至平至直至厳の霊性は、容易に動かす可くもあらず。茲に撞の大神は、国祖の妻神たる豊雲斟之神言に向ひて、国祖を諫奏す可く厳命を降し給ひぬ。妻神は即坤の金神也。坤の金神は神勅を奉戴し、夫神に百万諫奏し給ひしが元来剛直一方の国祖は、和光同塵的神政を好み給はざりけり。
 茲に撞の大神は、一方万神の奏請頻りにして、制御す可き方策に尽き玉ひしかば、断然意を決して、国祖を艮へ退去す可く厳命し給ひ、且つ詔り給はく、爾今我言を奉じて勇ぎ能く退辞せば、我又た時を待つて爾を元の主宰に任じ、且つ我は地に降りて汝が大業を補助す可しと、神勅厳かに降下在らせられたれば、国祖も無念を忍び、数万歳の久しき歳月を隠忍し、世の成行を坐視し給ひたり。八百万の神の決議に因り、神政妨害者として永久に艮に押籠めらるゝ身とは成り給ひぬ。茲に艮の金神の名称初まりぬ。艮の金神は其罪科の妻神に波及せむ事を憂慮し玉ひて、夫妻の縁を断ち、独り艮に隠退し給ひしが、妻神豊雲野の尊は夫神の困苦を坐視するに忍びずとて坤に自ら退去されたり。是より坤の金神の名初まりぬ。夫神の苦難を思ひて、罪なき御身、且つ離縁されし御身乍らも、自ら夫神に殉じて世に落ち玉ひし御心情は、実に夫婦苦楽を共に為す可き末代の亀鑑なり。
 然るに天地の修理固成には是非共、霊と力と体との三元無かる可らず。而て霊の性は至善なり。体即ち物質元素の性は悪なり。善悪混合し、美醜互に交りて茲に力を生ず。力即ち活用なり。凡ての(もの)霊主体従にして、初めて善なる世界を造り得可し。善は一毫の濁点を許さず、世の移り行くに従ひ、終には体主霊従の混乱不義極まる現社会を産出す。体主霊従是れ至悪なり。至悪神の経綸の結果は、終に悪逆無道の世界を招来し、優勝劣敗、弱肉強食の惨状を来すに至るは当然なり。茲に於てか剛直厳正なる国祖の出現を要するの機運到来し、撞の大神は艮に退隠し給へる国祖を許し、再び地上の主権を附与し給ひしかば、因縁の身魂出口開祖を機関として、地球の中心なる綾の高天原に現はれ玉ひ、最初の国祖へ下し玉ひたる神勅を実行すべく、撞の大神は地上に降臨せられ霊力体即ち御三体の大神と現はれて、現代の混乱世界を修理固成せんと、国祖国常立之尊の補佐神と成り玉ひ、教主の肉体を借りて現はれ、国祖の大業に臣事し給ふに至れり。
 元来撞の大神は造化の大元霊にして天に属し、君系に坐します也。国常立之尊は地に属して臣系に坐しませ共、撞の大神は世界の為に位地を捨て臣位に降りて、其体を素盞嗚尊の生み坐せる三女神に変現し、二度目の天の岩戸を開き給ふ事に成りぬ。
 されど国常立之尊も謙譲の御神慮深く坐ませば、飽くまで天の御先祖様、御三体様、撞の大神様と仰ぎ敬ひ、其御神命に従ひて今回の世の立替を遂行せむと為し給へり。明治廿五年の開祖の神諭に曰く、天の大神様地に降りて斯世の御守護遊ばすぞよ。地の神天に上りて斯世の守護を致すぞよ云々。天の大神様、地に降りて御守護遊ばすとは、即ち臣系に降りて守護し給ふ事なり。地の神天に上りて守護致すぞよとは、臣系の神、君系の位地に代りて御守護遊ばす事なり。神諭の御文中に、撞の大神様ほど御心の良い神様は無いぞよ云々と在るは、此間の消息を漏し玉ひし也。持つ持れつの世である云々とあるも此事なり。
 国常立之尊は太古に於ける天照大神の位地に進まれ、撞の大神は太古に於ける須佐之男尊に降り玉ひて、天上天下修斎の大業を成就し給ふ時機とは成れる也。
 然れど神政成就の暁は、又元の如く撞の大神は天位に復り玉ひ、国祖は地位に降りて臣系の職に就かせ給ふ可き事は、大本開祖の神諭に明示さるゝ所なり。
 神政成就の暁は、霊系として現はれ給ひし国祖厳の御魂は、元の体系と復り玉ひ、体系として現はれ給へる瑞の御魂は元の霊系に復り玉ひ、天地合一、上下一致の松の代を実現し、永遠無窮に天地万有を主宰し給ふ神界の御経綸なり。アゝ宏遠なる哉、深甚なる哉、天地祖神の御経綸よ。
(「神霊界」大正七年二月号)
   
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