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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第11巻(戌の巻)
言霊反
凡例
信天翁(二)
総説歌
第1篇 長駆進撃
第1章 クス野ケ原
第2章 一目お化
第3章 死生観
第4章 梅の花
第5章 大風呂敷
第6章 奇の都
第7章 露の宿
第2篇 意気揚々
第8章 明志丸
第9章 虎猫
第10章 立聞
第11章 表教
第12章 松と梅
第13章 転腹
第14章 鏡丸
第3篇 言霊解
第15章 大気津姫の段(一)
第16章 大気津姫の段(二)
第17章 大気津姫の段(三)
第4篇 満目荒寥
第18章 琵琶の湖
第19章 汐干丸
第20章 醜の窟
第21章 俄改心
第22章 征矢の雨
第23章 保食神
第5篇 乾坤清明
第24章 顕国宮
第25章 巫の舞
第26章 橘の舞
第27章 太玉松
第28章 二夫婦
第29章 千秋楽
余白歌
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霊界物語
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第11巻(戌の巻)
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(B)
(N)
琵琶の湖 >>>
第一七章
大気津
(
おほげつ
)
姫
(
ひめ
)
の
段
(
だん
)
(三)〔四八四〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第11巻 霊主体従 戌の巻
篇:
第3篇 言霊解
よみ(新仮名遣い):
ことたまかい
章:
第17章 大気津姫の段(三)
よみ(新仮名遣い):
おおげつひめのだん(三)
通し章番号:
484
口述日:
1920(大正9)年01月17日(旧11月27日)
口述場所:
筆録者:
谷村真友[#講演筆録]
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年9月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
素尊が大気津姫を殺した段は、大神の御法則に違反していた衣食住の方法を、根本的に改められた、ということである。
殺された大気津姫の頭に蚕が生ったということは、天地経綸の大道に奉仕する政治が行われた、ということである。
二つの目に稲種が生った、というのは、社会の上下階級という「二つの目」に、穀食がなされ、正食に還ったということである。
また宗教家であれば、顕幽一本の真理を達観して、万民を教化するに到ることを言うのである。
二つの耳に粟生り、というのは、耳とは生産機関のことである。粟生りとは、物質、霊界ともに円満に発達した、ということである。
鼻に小豆生り、というのは華美な衣服を改め、実務に適した制服を定めた、ということである。
陰に麦生り、とは、西洋は西に位置し、陰の位置にあるため、陰の穀物である麦を食する、という意味である。尻に豆生り、というのは、日本でも北海道のような寒い地方は、脂肪が豊富な豆を食する必要がある、ということである。
そして、これらの素尊の衣食改革のご提案を、神産巣日御祖神がただちに採用された、というのである。これらの素尊のご提案をもとに、天地改良の神策を樹立されたのである。
人間は、この天則に反して暴飲暴食するときは、神の宮居である身体を損なうことになるので、日々の食物には気をつけるべきである。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-06-11 18:44:13
OBC :
rm1117
愛善世界社版:
160頁
八幡書店版:
第2輯 570頁
修補版:
校定版:
161頁
普及版:
69頁
初版:
ページ備考:
初出
[?]
この文献の初出または底本となったと思われる文献です。
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:
神霊界
>
大正10年2月1日号(第134号)【出口王仁三郎執筆】
>
皇典と現代(五)
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
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:
出口王仁三郎著作集 > 第二巻 変革と平和 > 第三部 『霊界物語』の思想 > 大気津姫の段
001
『
故
(
かれ
)
殺
(
ころ
)
さえたまへる
神
(
かみ
)
の
身
(
み
)
に
生
(
な
)
れる
物
(
もの
)
は、
002
頭
(
かしら
)
に
蚕
(
かひこ
)
生
(
な
)
り、
003
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
に
稲種
(
いなだね
)
生
(
な
)
り、
004
二
(
ふた
)
つの
耳
(
みみ
)
に
粟
(
あは
)
生
(
な
)
り、
005
鼻
(
はな
)
に
小豆
(
あづき
)
生
(
な
)
り、
006
陰
(
ほと
)
に
麦
(
むぎ
)
生
(
な
)
り、
007
尻
(
しり
)
に
大豆
(
まめ
)
生
(
な
)
りき。
008
故是
(
かれここ
)
に、
009
神産
(
かむみ
)
巣日
(
むすびの
)
御祖
(
みおやの
)
命
(
みこと
)
茲
(
これ
)
を
取
(
と
)
らしめて、
010
種
(
たね
)
と
成
(
な
)
し
賜
(
たま
)
ひき』
011
『
殺
(
ころ
)
さえたまへる』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
012
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
法則
(
ほふそく
)
に
違反
(
ゐはん
)
せる、
013
汚穢
(
をゑ
)
なる
衣食住
(
いしよくぢう
)
の
方法
(
はうはふ
)
を
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
に
撤廃
(
てつぱい
)
せられたと
云
(
い
)
ふ
意義
(
いぎ
)
であります。
014
『
神
(
かみ
)
の
身
(
み
)
に
生
(
な
)
れる
物
(
もの
)
は
頭
(
かしら
)
に
蚕
(
かひこ
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
015
頭
(
かしら
)
は
総
(
すべ
)
て
国民
(
こくみん
)
の
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
つ
治者
(
ちしや
)
の
謂
(
いひ
)
である。
016
蚕
(
かひこ
)
は
言霊学
(
ことたまがく
)
上
(
じやう
)
、
017
カ
は、
018
蒙
(
かぶ
)
せ、
019
覆
(
お
)
ふ
活用
(
くわつよう
)
であつて
衣服
(
いふく
)
を
意味
(
いみ
)
する、
020
また
光
(
ひかり
)
輝
(
かがや
)
き、
021
晴
(
は
)
れ
明
(
あきら
)
けく、
022
気体
(
きたい
)
透明
(
とうめい
)
の
言義
(
げんぎ
)
である。
023
イ
は
身
(
み
)
に
従
(
したが
)
ひ
成
(
な
)
る
也
(
なり
)
、
024
身
(
み
)
の
足
(
そく
)
して
動
(
うご
)
かす
也
(
なり
)
。
025
これも
衣服
(
いふく
)
の
活用
(
くわつよう
)
である。
026
コ
は
天津誠
(
あまつまこと
)
の
脳髄
(
なうずゐ
)
であり、
027
子
(
こ
)
の
活用
(
くわつよう
)
である。
028
故
(
ゆゑ
)
に
万民
(
ばんみん
)
の
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
つべき
役員
(
やくゐん
)
は、
029
第一
(
だいいち
)
に
蚕
(
かひこ
)
の
如
(
ごと
)
く
其
(
その
)
身
(
み
)
を
空
(
むな
)
しうし、
030
犠牲
(
ぎせい
)
となつて
国家
(
こくか
)
の
為
(
た
)
めに
尽
(
つく
)
さねばならぬ。
031
天理
(
てんり
)
人道
(
じんだう
)
を
明
(
あきら
)
かにし、
032
神智
(
しんち
)
神識
(
しんしき
)
を
感受
(
かんじゆ
)
し、
033
以
(
もつ
)
て
上
(
かみ
)
は
一天
(
いつてん
)
万乗
(
ばんじやう
)
の
大君
(
おほきみ
)
に
純忠
(
じゆんちう
)
の
至誠
(
しせい
)
を
捧
(
ささ
)
げ、
034
下
(
しも
)
は
人民
(
じんみん
)
を
愛撫
(
あいぶ
)
し、
035
以
(
もつ
)
て
天津誠
(
あまつまこと
)
の
実行者
(
じつかうしや
)
たるの
覚悟
(
かくご
)
を
持
(
も
)
ち、
036
政治
(
せいぢ
)
は
完全
(
くわんぜん
)
無欠
(
むけつ
)
、
037
錦繍
(
きんしう
)
綾羅
(
れうら
)
の
神機
(
しんき
)
を
織出
(
おりだ
)
すてふ、
038
天下
(
てんか
)
経綸
(
けいりん
)
の
大道
(
だいだう
)
に
奉仕
(
ほうし
)
するに
至
(
いた
)
る
瑞祥
(
ずゐしやう
)
の
世態
(
せたい
)
を
称
(
しよう
)
して、
039
『
頭
(
かしら
)
に
蚕
(
かひこ
)
生
(
な
)
り』と
謂
(
い
)
ふのであります。
040
『
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
に
稲種
(
いなだね
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
041
目
(
め
)
は
正中
(
せいちゆう
)
を
司
(
つかさ
)
どるものである。
042
世界
(
せかい
)
の
一切
(
いつさい
)
を
見極
(
みきは
)
め、
043
善悪
(
ぜんあく
)
美醜
(
びしう
)
を
判明
(
はんめい
)
する
神機
(
しんき
)
である。
044
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
とは
左右
(
さいう
)
両眼
(
りやうがん
)
の
意義
(
いぎ
)
で、
045
左
(
ひだり
)
は
上
(
かみ
)
を
代表
(
だいへう
)
し、
046
右
(
みぎ
)
は
下
(
しも
)
を
代表
(
だいへう
)
する
目
(
め
)
である。
047
万有
(
ばんいう
)
一切
(
いつさい
)
皆
(
みな
)
この
目
(
め
)
の
無
(
な
)
いものはない。
048
然
(
しか
)
るに
上流
(
じやうりう
)
社会
(
しやくわい
)
は
上流
(
じやうりう
)
のみの
事
(
こと
)
を
知
(
し
)
り、
049
下流
(
かりう
)
社会
(
しやくわい
)
は
下流
(
かりう
)
のみの
事
(
こと
)
より
見
(
み
)
ないとすれば、
050
所謂
(
いはゆる
)
片目
(
かため
)
である。
051
現代
(
げんだい
)
は
大抵
(
たいてい
)
皆
(
みな
)
片目
(
かため
)
の
政治家
(
せいぢか
)
や
教育家
(
けういくか
)
計
(
ばか
)
りであつて、
052
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
の
活用
(
くわつよう
)
が
足
(
た
)
りないので、
053
天下
(
てんか
)
は
益々
(
ますます
)
無明
(
むみやう
)
、
054
暗黒
(
あんこく
)
、
055
常暗
(
とこやみ
)
となつて
来
(
く
)
るのである。
056
また
顕幽
(
けんいう
)
両界
(
りやうかい
)
を
達観
(
たつくわん
)
し
得
(
う
)
る
人
(
ひと
)
は、
057
所謂
(
いはゆる
)
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
が
照
(
て
)
るのであります。
058
稲種
(
いなだね
)
の
059
イ
は
成就
(
なりな
)
る
言霊
(
ことたま
)
で、
060
大
(
だい
)
金剛力
(
こんがうりき
)
であり、
061
基
(
もとゐ
)
である。
062
ナ
は
万物
(
ばんぶつ
)
を
兼
(
か
)
ね
統
(
すぶ
)
る
言霊
(
ことたま
)
にして、
063
能
(
よ
)
く
行届
(
ゆきとど
)
く
事
(
こと
)
である。
064
イナ
はまた
イネ
と
云
(
い
)
ひ、
065
五穀
(
ごこく
)
の
主
(
しゆ
)
であり、
066
眼
(
め
)
である。
067
イネの
霊返
(
たまかへ
)
しは
餌
(
ゑ
)
となる、
068
また
米
(
こめ
)
の
返
(
かへ
)
しは
ケ
となる。
069
大気津
(
おほげつ
)
姫
(
ひめ
)
の
気
(
け
)
である。
070
また
よね
とも
云
(
い
)
ふ。
071
よね
の
返
(
かへ
)
しもまた
餌
(
ゑ
)
であり、
072
糧
(
かて
)
の
返
(
かへ
)
しは
ケ
となる。
073
人
(
ひと
)
の
眼
(
め
)
は
夜分
(
やぶん
)
に
寝
(
ね
)
るを
以
(
もつ
)
て
夜寝
(
よね
)
[
※
校定版・八幡版ではここに括弧書きで(
米
(
よね
)
)という文字を入れている。
]
と
云
(
い
)
ひ、
074
寝
(
いね
)
るを
以
(
もつ
)
て、
075
寝
(
いね
)
[
※
校定版・八幡版ではここに括弧書きで(
稲
(
いね
)
)という文字を入れている。
]
ると
云
(
い
)
ふ。
076
人
(
ひと
)
の
眼
(
め
)
に
似
(
に
)
て
形
(
かたち
)
小
(
せう
)
なるが
故
(
ゆゑ
)
に、
077
小目
(
こめ
)
(
米
(
こめ
)
)と
云
(
い
)
ふのも、
078
言霊学
(
げんれいがく
)
上
(
じやう
)
面白
(
おもしろ
)
き
解釈
(
かいしやく
)
である。
079
凡
(
すべ
)
て
穀食
(
こくしよく
)
を
為
(
な
)
す
時
(
とき
)
は、
080
心血
(
しんけつ
)
自然
(
しぜん
)
に
清
(
きよ
)
まりて、
081
明
(
あきら
)
けく、
082
敏
(
さと
)
く、
083
顕幽
(
けんいう
)
を
達観
(
たつくわん
)
し、
084
上下
(
しやうか
)
を
洞察
(
どうさつ
)
し、
085
以
(
もつ
)
て
天下
(
てんか
)
の
趨勢
(
すうせい
)
を
知悉
(
ちしつ
)
し
得
(
う
)
るのである。
086
故
(
ゆゑ
)
に
万民
(
ばんみん
)
の
頭
(
かしら
)
に
立
(
た
)
つべき
治者
(
ちしや
)
は、
087
心血
(
しんけつ
)
を
清
(
きよ
)
め、
088
神智
(
しんち
)
を
備
(
そな
)
へて、
089
天下
(
てんか
)
に
臨
(
のぞ
)
まねばならぬのである。
090
是
(
こ
)
の
原理
(
げんり
)
天則
(
てんそく
)
が、
091
頭
(
かしら
)
に
立
(
た
)
つ
人々
(
ひとびと
)
に
判
(
わか
)
つて
来
(
き
)
て、
092
汚穢
(
をゑ
)
の
食
(
しよく
)
を
廃
(
はい
)
し
皇国
(
くわうこく
)
固有
(
こいう
)
の
正食
(
せいしよく
)
に
改
(
あらた
)
め、
093
以
(
もつ
)
て
善政
(
ぜんせい
)
良治
(
りやうぢ
)
を
布
(
し
)
くに
致
(
いた
)
る
事
(
こと
)
を、
094
『
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
に
稲種
(
いなだね
)
生
(
な
)
り』と
謂
(
い
)
ふのであります。
095
また
宗教家
(
しうけうか
)
なれば、
096
第一
(
だいいち
)
に
顕幽
(
けんいう
)
一本
(
いつぽん
)
の
真理
(
しんり
)
を
達観
(
たつくわん
)
して、
097
生死
(
せいし
)
往来
(
わうらい
)
の
神機
(
しんき
)
を
知悉
(
ちしつ
)
し、
098
万民
(
ばんみん
)
を
教化
(
けうくわ
)
するに
致
(
いた
)
りたるを『
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
に
稲種
(
いなだね
)
生
(
な
)
り』と
謂
(
い
)
ふのであります。
099
顕幽
(
けんいう
)
一致
(
いつち
)
、
100
上下
(
しやうか
)
合一
(
がふいつ
)
、
101
陰陽
(
いんやう
)
和合
(
わがふ
)
、
102
君民
(
くんみん
)
和平
(
わへい
)
、
103
内外
(
ないぐわい
)
親睦
(
しんぼく
)
、
104
神人
(
しんじん
)
合一
(
がふいつ
)
の
境地
(
きやうち
)
に
入
(
い
)
れる
真相
(
しんさう
)
を
称
(
しよう
)
して、
105
また『
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
に
稲種
(
いなだね
)
生
(
な
)
り』と
謂
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
るのであります。
106
『
二
(
ふた
)
つの
耳
(
みみ
)
に
粟
(
あは
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
107
二
(
ふた
)
つは
前
(
まへ
)
に
述
(
の
)
べた
通
(
とほ
)
り、
108
左右
(
さいう
)
の
意義
(
いぎ
)
であり、
109
左
(
ひだり
)
は
上流
(
じやうりう
)
、
110
右
(
みぎ
)
は
下流
(
かりう
)
社会
(
しやくわい
)
なる
事
(
こと
)
は
勿論
(
もちろん
)
である。
111
耳
(
みみ
)
の
言霊
(
ことたま
)
の
約
(
つま
)
りは
ミ
である。
112
ミ
は
農工商
(
のうこうしやう
)
の
三種
(
さんしゆ
)
であり、
113
実業
(
じつげふ
)
であり、
114
形体
(
けいたい
)
具足
(
ぐそく
)
の
言義
(
げんぎ
)
であり、
115
身体
(
しんたい
)
である。
116
要
(
えう
)
するに、
117
一切
(
いつさい
)
の
生産
(
せいさん
)
機関
(
きくわん
)
を
総称
(
そうしよう
)
して
耳
(
みみ
)
と
云
(
い
)
ふのである。
118
故
(
ゆゑ
)
に
左
(
ひだり
)
は
資本家
(
しほんか
)
や、
119
大地主
(
おほぢぬし
)
を
意味
(
いみ
)
し、
120
右
(
みぎ
)
の
耳
(
みみ
)
は
労働者
(
らうどうしや
)
や、
121
小作人
(
こさくにん
)
を
意味
(
いみ
)
するのである。
122
また
耳
(
みみ
)
は
一方
(
いつぱう
)
よりその
活用
(
くわつよう
)
を
調
(
しら
)
ぶる
時
(
とき
)
は
キク
と
曰
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
が
主眼
(
しゆがん
)
である。
123
手
(
て
)
が
利
(
き
)
く、
124
耳
(
みみ
)
が
利
(
き
)
く、
125
目
(
め
)
が
利
(
き
)
く、
126
鼻
(
はな
)
が
利
(
き
)
く、
127
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
く、
128
腹
(
はら
)
が
利
(
き
)
く、
129
舌
(
した
)
で
酒
(
さけ
)
を
利
(
き
)
く、
130
腰
(
こし
)
が
利
(
き
)
く、
131
これを
八
(
や
)
ツ
耳
(
みみ
)
と
曰
(
い
)
ふのである。
132
また
霊的
(
れいてき
)
方面
(
はうめん
)
に
於
(
おい
)
ても
同一
(
どういつ
)
に、
133
神眼
(
しんがん
)
、
134
神耳
(
しんじ
)
、
135
天言
(
てんげん
)
等
(
とう
)
やはり
八ツ耳
(
やつみみ
)
である。
136
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
霊体
(
れいたい
)
共
(
とも
)
に
完全
(
くわんぜん
)
無欠
(
むけつ
)
なる、
137
幽顕
(
いうけん
)
十六耳
(
じふろくみみ
)
の
意義
(
いぎ
)
を
取
(
と
)
りて
十六菊
(
じふろくきく
)
の
御
(
ご
)
紋章
(
もんしやう
)
を
制定
(
せいてい
)
されたのは
最
(
もつと
)
も
深遠
(
しんゑん
)
なる
御慮
(
みこころ
)
の
御
(
お
)
在
(
は
)
します
所
(
ところ
)
である。
138
神
(
かみ
)
八井耳
(
やゐみみの
)
命
(
みこと
)
、
139
彦
(
ひこ
)
八井耳
(
やゐみみの
)
命
(
みこと
)
、
140
忍穂耳
(
おしほみみの
)
命
(
みこと
)
、
141
または
聖徳
(
しやうとく
)
太子
(
たいし
)
を
八
(
や
)
ツ
耳
(
みみの
)
命
(
みこと
)
と
申
(
まを
)
すなぞは、
142
みな
前述
(
ぜんじゆつ
)
の
意義
(
いぎ
)
から、
143
名付
(
なづ
)
けられたものであります。
144
『
粟
(
あは
)
生
(
な
)
り』の
145
ア
の
言霊
(
ことたま
)
は
大物主
(
おほものぬし
)
であります、
146
地
(
ち
)
であり、
147
顕体
(
けんたい
)
であり、
148
大本
(
たいほん
)
である。
149
ハ
の
言霊
(
ことたま
)
は、
150
延
(
の
)
び
開
(
ひら
)
く
也
(
なり
)
、
151
花実
(
くわじつ
)
也
(
なり
)
、
152
数多
(
かずおほ
)
き
也
(
なり
)
の
活用
(
くわつよう
)
である。
153
要
(
えう
)
するに『
粟
(
あは
)
生
(
な
)
りき』と
云
(
い
)
ふ
意義
(
いぎ
)
は、
154
物質
(
ぶつしつ
)
、
155
霊界
(
れいかい
)
共
(
とも
)
に
円満
(
ゑんまん
)
に
発達
(
はつたつ
)
し、
156
国利
(
こくり
)
民福
(
みんぷく
)
を
招来
(
せうらい
)
し、
157
鼓腹
(
こふく
)
撃壤
(
げきじやう
)
の
聖代
(
せいだい
)
の、
158
出現
(
しゆつげん
)
せし
事
(
こと
)
であります。
159
御
(
ご
)
神諭
(
しんゆ
)
に、
160
『
今
(
いま
)
の
人民
(
じんみん
)
は
盲
(
めくら
)
と
聾
(
つんぼ
)
計
(
ばか
)
りであるから、
161
何程
(
なにほど
)
結構
(
けつこう
)
な
誠
(
まこと
)
を
為
(
し
)
て、
162
眼
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
突出
(
つきだ
)
してやりても
一
(
ひと
)
つも
見
(
み
)
えず、
163
一寸先
(
いつすんさき
)
は
真
(
しん
)
の
暗
(
やみ
)
であるぞよ。
164
神
(
かみ
)
は
世界
(
せかい
)
を
良
(
よ
)
く
致
(
いた
)
して、
165
上下
(
かみしも
)
揃
(
そろ
)
へて
人民
(
じんみん
)
を
歓
(
よろこ
)
ばして
安楽
(
らく
)
な
神世
(
かみよ
)
に
致
(
いた
)
して、
166
花
(
はな
)
を
咲
(
さ
)
かし、
167
実
(
み
)
を
結
(
むす
)
ばして、
168
松
(
まつ
)
の
世
(
よ
)
、
169
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
かみよ
)
に
立直
(
たてなほ
)
して
与
(
や
)
らうと
思
(
おも
)
うて、
170
明治
(
めいぢ
)
二十五
(
にじふご
)
年
(
ねん
)
から、
171
色々
(
いろいろ
)
と
申
(
まを
)
して、
172
呼
(
よ
)
ばはりて
聞
(
き
)
かしても、
173
耳
(
みみ
)
が
蛸
(
たこ
)
に
成
(
な
)
りてをるから、
174
狂婆
(
きちがひばば
)
が
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬか
)
すと
申
(
まを
)
して、
175
我
(
わが
)
身
(
み
)
の
足下
(
あしもと
)
に、
176
火
(
ひ
)
が
燃
(
も
)
えて
来
(
き
)
て
居
(
を
)
りても、
177
少
(
ち
)
つとも
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
れぬが、
178
見
(
み
)
て
居
(
を
)
じやれよ、
179
今
(
いま
)
に
盲
(
めくら
)
が
目
(
め
)
が
明
(
あ
)
き、
180
聾
(
つんぼ
)
が
耳
(
みみ
)
が
聞
(
きこ
)
える
様
(
やう
)
に
成
(
な
)
りて
来
(
く
)
るが、
181
さうなりてから、
182
俄
(
にはか
)
に
周章
(
あわて
)
て
神
(
かみ
)
の
申
(
まを
)
す
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
く
気
(
き
)
に
成
(
な
)
りても、
183
モウ
間
(
ま
)
に
合
(
あは
)
ぬぞよ。
184
聞
(
き
)
くなら
今
(
いま
)
の
中
(
うち
)
に
聞
(
き
)
いて
置
(
お
)
かぬと、
185
後
(
あと
)
の
後悔
(
こうくわい
)
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はぬぞよ、
186
眼
(
め
)
も
鼻
(
はな
)
も
開
(
あ
)
かぬ
如
(
よ
)
うな、
187
惨
(
むご
)
い
事
(
こと
)
が
今
(
いま
)
に
出
(
で
)
て
来
(
く
)
るが、
188
神
(
かみ
)
の
申
(
まを
)
す
誠
(
まこと
)
の
警告
(
しらせ
)
を
聴
(
き
)
く
人民
(
じんみん
)
は、
189
世界
(
せかい
)
にないぞよ、
190
困
(
こま
)
つたものであるなれど、
191
是
(
これ
)
を
説
(
と
)
いて
聞
(
き
)
かして、
192
耳
(
みみ
)
へ
入
(
い
)
れさして
置
(
お
)
かねば、
193
神
(
かみ
)
の
役
(
やく
)
が
済
(
す
)
まぬから、
194
嫌
(
いや
)
になる
所
(
ところ
)
まで、
195
クドウ
気
(
き
)
を
付
(
つ
)
けるから
耳
(
みみ
)
の
穴
(
あな
)
を
能
(
よ
)
く
掃除
(
さうぢ
)
致
(
いた
)
しておくが
良
(
よ
)
いぞよ』
云々
(
うんぬん
)
196
とあるのは、
197
耳
(
みみ
)
に
粟
(
あは
)
を
生
(
な
)
り
出
(
い
)
でしめむとの、
198
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
深
(
ふか
)
き
思召
(
おぼしめ
)
しであります。
199
『
鼻
(
はな
)
に
小豆
(
あづき
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
華美
(
くわび
)
なる
衣服
(
いふく
)
を
改
(
あらた
)
め、
200
実務
(
じつむ
)
に
適
(
てき
)
する
制服
(
せいふく
)
を
改定
(
かいてい
)
されると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
201
大臣
(
だいじん
)
は
大臣
(
だいじん
)
の
服装
(
ふくさう
)
、
202
小臣
(
せうしん
)
は
小臣
(
せうしん
)
、
203
神職
(
しんしよく
)
は
神職
(
しんしよく
)
、
204
僧侶
(
そうりよ
)
は
僧侶
(
そうりよ
)
、
205
軍人
(
ぐんじん
)
は
軍人
(
ぐんじん
)
、
206
農工商
(
のうこうしやう
)
は
農工商
(
のうこうしやう
)
の
制服
(
せいふく
)
を
定
(
さだ
)
め、
207
主人
(
しゆじん
)
は
主人
(
しゆじん
)
、
208
僕婢
(
ぼくひ
)
は
僕婢
(
ぼくひ
)
の
制服
(
せいふく
)
を
一定
(
いつてい
)
し、
209
一見
(
いつけん
)
してその
官吏
(
くわんり
)
たり、
210
宗教家
(
しうけうか
)
たり、
211
農夫
(
のうふ
)
たり、
212
主人
(
しゆじん
)
たり
僕婢
(
ぼくひ
)
たり、
213
労働者
(
らうどうしや
)
たる
事
(
こと
)
の、
214
弁別
(
べんべつ
)
し
易
(
やす
)
き
服装
(
ふくさう
)
を
制定
(
せいてい
)
さるる
事
(
こと
)
を『
鼻
(
はな
)
に
小豆
(
あづき
)
生
(
な
)
り』と
曰
(
い
)
ふのであります。
215
現代
(
げんだい
)
の
如
(
ごと
)
く
服制
(
ふくせい
)
に
厳格
(
げんかく
)
なる
定規
(
ていき
)
なく、
216
神職
(
しんしよく
)
や
僧侶
(
そうりよ
)
なぞが
洋服
(
やうふく
)
を
着用
(
ちやくよう
)
したり、
217
僕婢
(
ぼくひ
)
が
紋附
(
もんつき
)
羽織
(
はおり
)
を
着流
(
きなが
)
し、
218
絹
(
きぬ
)
の
足袋
(
たび
)
を
穿
(
うが
)
ち
大道
(
だいだう
)
を
憚
(
はばか
)
らず
濶歩
(
くわつぽ
)
するが
如
(
ごと
)
きは、
219
実
(
じつ
)
に
不真面目
(
ふまじめ
)
の
至
(
いた
)
りにして、
220
亡国
(
ばうこく
)
の
因
(
いん
)
となるのである。
221
アヅキ
の
ア
は
光
(
ひか
)
り
輝
(
かがや
)
く
事
(
こと
)
で、
222
照妙
(
てるたえ
)
、
223
和妙
(
にぎたえ
)
なぞの、
224
高貴
(
かうき
)
なる
織物
(
おりもの
)
であります。
225
ア
は
顕誉
(
けんよ
)
の
地位
(
ちゐ
)
に
在
(
あ
)
る
真人
(
しんじん
)
である。
226
故
(
ゆゑ
)
に
大臣
(
だいじん
)
とか、
227
神官
(
しんくわん
)
神職
(
しんしよく
)
とかの、
228
着用
(
ちやくよう
)
すべき
衣服
(
いふく
)
である、
229
その
他
(
た
)
の
臣民
(
しんみん
)
の
着用
(
ちやくよう
)
すべきものでないのだ。
230
絹物
(
きぬもの
)
は
着
(
き
)
ぬもの
也
(
なり
)
との
滑稽語
(
こつけいご
)
は、
231
実際
(
じつさい
)
の
戒
(
いまし
)
めとして
服膺
(
ふくよう
)
すべき
言葉
(
ことば
)
である。
232
アヅキ
の
ヅキ
は
着
(
つ
)
キと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
であつて、
233
治者
(
ちしや
)
たる
大臣
(
だいじん
)
高官
(
かうくわん
)
および
神官
(
しんくわん
)
神職
(
しんしよく
)
に
限
(
かぎ
)
りて
着用
(
ちやくよう
)
すべきものであると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を、
234
決定
(
けつてい
)
されたのを『
鼻
(
はな
)
に
小豆
(
あづき
)
生
(
な
)
り』と
曰
(
い
)
ふのであります。
235
鼻
(
はな
)
は
人体
(
じんたい
)
に
取
(
と
)
つては
呼吸
(
いき
)
の
関門
(
くわんもん
)
であつて、
236
人民
(
じんみん
)
生息
(
せいそく
)
の
主要点
(
しゆえうてん
)
である。
237
故
(
ゆゑ
)
に
一国
(
いつこく
)
の
安危
(
あんき
)
を
背負
(
せお
)
つて
立
(
た
)
てる
国家
(
こくか
)
の
重臣
(
ぢゆうしん
)
を
鼻
(
はな
)
と
云
(
い
)
ふのである。
238
神諭
(
しんゆ
)
にも、
239
『
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
成就
(
じやうじゆ
)
致
(
いた
)
したら、
240
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
の
鼻
(
はな
)
は、
241
カラ
天竺
(
てんじく
)
は
愚
(
おろか
)
、
242
天
(
てん
)
まで
鼻
(
はな
)
が
届
(
とど
)
くぞよ』
243
と
予告
(
よこく
)
されてあるのも、
244
世人
(
せじん
)
が
尊重
(
そんちよう
)
畏服
(
ゐふく
)
するとの
神意
(
しんい
)
である。
245
世俗
(
せぞく
)
が
一
(
ひと
)
つの
功名
(
こうみやう
)
手柄
(
てがら
)
を
顕
(
あら
)
はしたる
時
(
とき
)
に
於
(
おい
)
て、
246
鼻
(
はな
)
が
高
(
たか
)
うなると
謂
(
い
)
ふのも
人
(
ひと
)
の
上
(
うへ
)
に
卓絶
(
たくぜつ
)
したる
意義
(
いぎ
)
である。
247
今日
(
こんにち
)
のやうに
国家
(
こくか
)
の
重臣
(
ぢゆうしん
)
や、
248
清浄
(
せいじやう
)
なる
神明
(
しんめい
)
に
奉仕
(
ほうし
)
する
神官
(
しんくわん
)
等
(
ら
)
が、
249
小豆
(
あづき
)
を
着用
(
ちやくよう
)
せずして、
250
獣畜
(
じうちく
)
の
毛皮
(
けがは
)
を
以
(
もつ
)
て
作
(
つく
)
れる、
251
衣服
(
いふく
)
を
着用
(
ちやくよう
)
するなぞは、
252
実
(
じつ
)
に
天則
(
てんそく
)
違反
(
ゐはん
)
の
行為
(
かうゐ
)
であります。
253
『
陰
(
ほと
)
に
麦
(
むぎ
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
254
西洋人
(
せいやうじん
)
は
麦
(
むぎ
)
を
常食
(
じやうしよく
)
とすると
云
(
い
)
ふ
意義
(
いぎ
)
であります。
255
日本
(
にほん
)
及
(
および
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
東洋
(
とうやう
)
諸国
(
しよこく
)
は
陽
(
やう
)
の
位置
(
ゐち
)
にある
国土
(
こくど
)
であるから、
256
陽性
(
やうせい
)
の
食物
(
しよくもつ
)
たる
米
(
こめ
)
を
常食
(
じやうしよく
)
とするのが、
257
国土
(
こくど
)
自然
(
しぜん
)
の
道理
(
だうり
)
である。
258
西洋
(
せいやう
)
は
陰
(
いん
)
の
位置
(
ゐち
)
にある
国土
(
こくど
)
であるから
陰性
(
いんせい
)
の
食物
(
しよくもつ
)
たる
麦
(
むぎ
)
を
常食
(
じやうしよく
)
とするのが
国土
(
こくど
)
自然
(
しぜん
)
の
道理
(
だうり
)
である。
259
故
(
ゆゑ
)
に
西洋人
(
せいやうじん
)
は
麦
(
むぎ
)
で
作
(
つく
)
つたパンを
食
(
く
)
ひ、
260
東洋人
(
とうやうじん
)
殊
(
こと
)
に
日本人
(
にほんじん
)
は
米食
(
べいしよく
)
をするのが
天賦
(
てんぷ
)
の
本性
(
ほんせい
)
である。
261
然
(
しか
)
るに、
262
今日
(
こんにち
)
の
日本人
(
にほんじん
)
は
上流
(
じやうりう
)
に
成
(
な
)
るほど
西洋
(
せいやう
)
崇拝者
(
すうはいしや
)
が
多
(
おほ
)
く
現
(
あら
)
はれ、
263
文明人
(
ぶんめいじん
)
らしき
顔付
(
かほつき
)
をして、
264
自慢
(
じまん
)
でパンに
牛酪
(
ぎうらく
)
なぞを
附
(
つ
)
けて
無味
(
まづい
)
ものを
美味
(
うま
)
さうに、
265
平気
(
へいき
)
で
喰
(
く
)
つて
居
(
ゐ
)
るが、
266
麦
(
むぎ
)
は
日本
(
にほん
)
では、
267
牛馬
(
うしうま
)
の
喰
(
く
)
ふべき
物
(
もの
)
と
決定
(
きま
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
268
故
(
ゆゑ
)
に
日本人
(
にほんじん
)
は
米
(
こめ
)
を
喰
(
く
)
ひ、
269
陰所
(
いんしよ
)
たる
西洋
(
せいやう
)
に
生
(
うま
)
れた
人種
(
じんしゆ
)
は、
270
麦
(
むぎ
)
を
喰
(
く
)
ふことに
成
(
な
)
るのが『
陰所
(
ほと
)
に
麦
(
むぎ
)
生
(
な
)
り』と
云
(
い
)
ふのであります。
271
『
尻
(
しり
)
に
大豆
(
まめ
)
生
(
な
)
りき』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
272
同
(
おな
)
じ
日本国
(
にほんこく
)
でも
北海道
(
ほくかいだう
)
などは、
273
日本国
(
にほんこく
)
の
尻
(
しり
)
である。
274
大豆
(
まめ
)
は
脂肪
(
しばう
)
に
富
(
と
)
んだ
植物
(
しよくぶつ
)
であるから、
275
寒
(
さむ
)
い
国
(
くに
)
の
人間
(
にんげん
)
は、
276
如何
(
どう
)
しても
大豆類
(
まめるゐ
)
を
食
(
しよく
)
する
必要
(
ひつえう
)
がある。
277
大豆
(
まめ
)
を
喰
(
く
)
つて
居
(
を
)
れば、
278
寒
(
さむ
)
い
国
(
くに
)
でも
健康
(
けんかう
)
を
害
(
がい
)
すると
曰
(
い
)
ふ
如
(
よ
)
うな
事
(
こと
)
はない。
279
併
(
しか
)
し
是
(
これ
)
は
大豆
(
まめ
)
計
(
ばか
)
り
喰
(
く
)
ふと
曰
(
い
)
ふ
意味
(
いみ
)
では
無
(
な
)
い。
280
米
(
こめ
)
と
混
(
こん
)
じたり
或
(
あるひ
)
は
炙
(
あぶ
)
つたり、
281
粉末
(
ふんまつ
)
にして
喰
(
く
)
へば
良
(
よ
)
いのである。
282
北海道
(
ほくかいだう
)
に
後志
(
しりべし
)
と
云
(
い
)
ふ
国名
(
こくめい
)
のあるのも
尻
(
しり
)
の
意味
(
いみ
)
であります。
283
筑後
(
ちくご
)
の
国
(
くに
)
を
ミチノシリ
と
訓
(
よ
)
むのも、
284
国
(
くに
)
の
端
(
はし
)
と
云
(
い
)
ふ
意味
(
いみ
)
である。
285
要
(
えう
)
するに、
286
此
(
こ
)
の
段
(
だん
)
の
古事記
(
こじき
)
御
(
ご
)
本文
(
ほんもん
)
は、
287
第一
(
だいいち
)
に
各自
(
かくじ
)
の
国土
(
こくど
)
に
応
(
おう
)
じたる
食制
(
しよくせい
)
を、
288
神界
(
しんかい
)
より
定
(
さだ
)
め
玉
(
たま
)
うたのであります。
289
『
故
(
かれ
)
、
290
是
(
ここ
)
に
神産
(
かむみ
)
巣日
(
むすびの
)
御祖
(
みおやの
)
命
(
みこと
)
、
291
茲
(
ここ
)
を
取
(
と
)
らしめて、
292
種
(
たね
)
と
成
(
な
)
し
賜
(
たま
)
ひき』
高御
(
たかみ
)
産巣日
(
むすびの
)
御祖
(
みおやの
)
神
(
かみ
)
は
霊系
(
れいけい
)
の
祖神
(
おやがみ
)
であり、
293
神産
(
かむみ
)
巣日
(
むすびの
)
御祖
(
みおやの
)
神
(
かみ
)
は、
294
物質界
(
ぶつしつかい
)
体系
(
たいけい
)
の
祖神
(
おやがみ
)
である。
295
『
茲
(
ここ
)
を
取
(
と
)
らして』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
296
前記
(
ぜんき
)
の
御
(
ご
)
本文
(
ほんもん
)
の
御
(
ご
)
食制
(
しよくせい
)
を、
297
採用
(
さいよう
)
されてと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で、
298
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
食物
(
しよくもつ
)
に
関
(
くわん
)
する
御
(
ご
)
定案
(
ていあん
)
を、
299
直
(
ただち
)
に
御
(
ご
)
採用
(
さいよう
)
遊
(
あそ
)
ばした
事
(
こと
)
であります。
300
『
種
(
たね
)
と
成
(
な
)
し
玉
(
たま
)
ひき』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
301
この
食制
(
しよくせい
)
を
基
(
もとゐ
)
として、
302
天地
(
てんち
)
改良
(
かいりやう
)
の
神策
(
しんさく
)
を
樹立
(
じゆりつ
)
し
玉
(
たま
)
うたと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
であります。
303
故
(
ゆゑ
)
に
人間
(
にんげん
)
は
此
(
こ
)
の
天則
(
てんそく
)
に
違反
(
ゐはん
)
して、
304
暴食
(
ばうしよく
)
する
時
(
とき
)
は
大切
(
たいせつ
)
なる
神
(
かみ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
たる
身体
(
しんたい
)
を
毀損
(
きそん
)
するやうな
事
(
こと
)
になつて、
305
天寿
(
てんじゆ
)
を
全
(
まつた
)
うする
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ぬやうに
成
(
な
)
るのであるから、
306
人間
(
にんげん
)
は
日々
(
にちにち
)
の
食物
(
しよくもつ
)
には、
307
充分
(
じうぶん
)
に
注意
(
ちうい
)
を
払
(
はら
)
ふ
可
(
べ
)
きものであります。
308
(
大正九・一・一七
講演筆録
谷村真友
)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(B)
(N)
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