霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一五章 花(はな)に嵐(あらし)〔八五七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻 篇:第4篇 修理固成 よみ(新仮名遣い):しゅうりこせい
章:第15章 花に嵐 よみ(新仮名遣い):はなにあらし 通し章番号:857
口述日:1922(大正11)年08月15日(旧06月23日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年9月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
この地方の住人は言依別命と国依別命の教えにより、飢饉の際にお留川の御倉魚を食料とすることを許されて、餓死の危機を免れることができた。そのため、たちまち三五教の勢いはこの地を席巻した。
言依別命が旅立ってからは、国依別が御倉の社を中心として祭祀を執り行い教えを説き、宣伝歌を作って国人たちを導いていた。
国依別は、信者の中からすぐれて熱心なパークスという男を選んで足彦と名を与え、御倉の社の宣伝使と任命して後事を託し、自らは言依別命の命にしたがってヒルの国を目指して旅立った。
国依別がチルの里にさしかかると、ウラル教の宣伝使・ブール、ユーズ、アナンらが立ちはだかり、三五教に信者を奪われた怨みをはらそうと、国依別を取り囲んだ。しかし球の玉の神力を身につけた国依別の霊光に照らされて、ウラル教徒たちは逃げ散ってしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-02-13 17:07:59 文字数:2706 OBC :rm3015
愛善世界社版:180頁 八幡書店版:第5輯 636頁 修補版: 校定版:192頁 普及版:71頁 初版: ページ備考:
001 言依別(ことよりわけの)命(みこと)、002国依別(くによりわけ)の宣伝使(せんでんし)の理解(りかい)に依(よ)りて、003此(この)地方(ちはう)一帯(いつたい)の住民(ぢうみん)は殆(ほとん)ど全滅(ぜんめつ)せむとしたるを、004御倉魚(みくらうを)を食(しよく)することを許(ゆる)されてより、005忽(たちま)ち元気(げんき)恢復(くわいふく)し、006且(か)つ言依別(ことよりわけの)命(みこと)を始(はじ)め国依別(くによりわけ)の宣伝使(せんでんし)を神(かみ)の如(ごと)く尊敬(そんけい)し、007直(ただち)に救世(きうせい)済民(さいみん)の教(をしへ)は三五教(あななひけう)に若(し)くものなしと、008数十万(すうじふまん)人(にん)の人々(ひとびと)はウラル教(けう)を脱退(だつたい)して悉(ことごと)く三五教(あななひけう)に入信(にふしん)して了(しま)つた。009併(しか)し乍(なが)ら言依別(ことよりわけの)命(みこと)は早(はや)くも此(この)地(ち)を去(さ)りたれば、010跡(あと)に国依別(くによりわけ)只一人(ただひとり)、011御倉(みくら)の社(やしろ)を中心(ちうしん)として教勢(けうせい)忽(たちま)ちに振(ふる)ひ、012猫(ねこ)も杓子(しやくし)も、013三五教(あななひけう)にあらざれば救(すく)はれ難(がた)し、014又(また)正(ただ)しき人間(にんげん)には非(あら)ざるべしとまで崇拝(すうはい)するに到(いた)りける。
015 国依別(くによりわけ)は三五教(あななひけう)の教理(けうり)を諄々(じゆんじゆん)として説(と)きさとし、016且(か)つ天津(あまつ)祝詞(のりと)や神言(かみごと)を教(をし)へ、017御倉(みくら)の社(やしろ)に国治立(くにはるたちの)命(みこと)、018豊国姫(とよくにひめの)命(みこと)其(その)他(た)の諸神霊(しよしんれい)を合祀(がふし)し、019崇敬(すうけい)の的(まと)と定(さだ)めた。020国依別(くによりわけ)は、021又(また)一種(いつしゆ)の宣伝歌(せんでんか)を作(つく)り、022国人(くにびと)に平素(へいそ)高唱(かうしやう)すべく教(をし)へ導(みちび)きける。
023国依別(くによりわけ)『高天原(たかあまはら)に現(あ)れませる
024国(くに)の御祖(みおや)の大御神(おほみかみ)
025国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)は
026普(あまね)く世人(よびと)を救(すく)はむと
027天(あめ)の御柱(みはしら)つき固(かた)め
028国(くに)の御柱(みはしら)つきこらし
029瑞(みづ)の御霊(みたま)と現(あ)れませる
030豊国姫(とよくにひめの)大神(おほかみ)と
031力(ちから)を合(あは)せ玉(たま)ひつつ
032神世(かみよ)を開(ひら)かせ玉(たま)ひけり
033天足彦(あだるのひこ)や胞場姫(えばひめ)の
034醜(しこ)の霊(みたま)に現(あ)れませる
035八岐(やまた)大蛇(をろち)や醜狐(しこぎつね)
036曲鬼(まがおに)共(ども)がはびこりて
037世(よ)は常暗(とこやみ)となり果(は)てぬ
038皇(すめ)大神(おほかみ)は是非(ぜひ)もなく
039千座(ちくら)の置戸(おきど)を負(お)ひ玉(たま)ひ
040天教山(てんけうざん)の火坑(くわかう)より
041根底(ねそこ)の国(くに)に落(お)ち玉(たま)ひ
042豊国姫(とよくにひめ)と諸共(もろとも)に
043深(ふか)く其(その)身(み)を忍(しの)ばせつ
044此(この)世(よ)を守(まも)り玉(たま)ひけり。
045ウラルの彦(ひこ)やウラル姫(ひめ)
046大国彦(おほくにひこ)や大国(おほくに)の
047姫(ひめ)の命(みこと)の枝神(えだがみ)は
048天地(あめつち)四方(よも)の国々(くにぐに)を
049醜(しこ)の煙(けぶり)に包(つつ)まむと
050曲(まが)の教(をしへ)を開(ひら)きつつ
051世(よ)を曇(くも)らせし忌々(ゆゆ)しさよ
052天津(あまつ)御空(みそら)に現(あ)れませる
053神(かむ)伊弉諾(いざなぎの)大神(おほかみ)は
054妹(いも)伊弉冊(いざなみ)の大神(おほかみ)と
055大空(おほぞら)高(たか)く渡(わた)したる
056天浮橋(あめのうきはし)に立(た)ち玉(たま)ひ
057泥(どろ)に沈(しづ)みし海原(うなばら)を
058コオロ コオロに掻(か)き鳴(な)らし
059神生(かみう)み国生(くにう)み人(ひと)を生(う)み
060天教山(てんけうざん)にましませる
061日(ひ)の出神(でのかみ)や木(こ)の花姫(はなひめ)の
062貴(うづ)の命(みこと)に神業(しんげふ)を
063授(さづ)け玉(たま)ひて葦原(あしはら)の
064瑞穂(みづほ)の国(くに)を開(ひら)きけり
065あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
066神(かみ)の御稜威(みいづ)のいや高(たか)く
067教(をしへ)の道(みち)のいや広(ひろ)く
068埴安彦(はにやすひこ)や埴安姫(はにやすひめ)の
069神(かみ)の命(みこと)と身(み)を変(か)へて
070黄金山(わうごんさん)下(か)に出現(しゆつげん)し
071三五(さんご)の月(つき)の御教(みをしへ)を
072完美(うまら)に委曲(つばら)に説(と)き玉(たま)ふ
073これぞ誠(まこと)の三五(あななひ)の
074錦(にしき)の機(はた)の御教(みをしへ)ぞ
075あゝ諸人(もろびと)よ諸人(もろびと)よ
076尊(たふと)き神(かみ)の御光(みひか)りに
077一日(ひとひ)も早(はや)く目(め)を覚(さ)ませ
078朝日(あさひ)は照(て)る共(とも)曇(くも)る共(とも)
079月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
080仮令(たとへ)大地(だいち)は沈(しづ)むとも
081三五教(あななひけう)の御教(みをしへ)を
082夢(ゆめ)にも忘(わす)るること勿(なか)れ
083神(かみ)を忘(わす)れし其(その)時(とき)は
084身(み)に苦(くる)しみの来(きた)る時(とき)
085心(こころ)の悩(なや)みの来(く)る時(とき)ぞ
086如何(いか)なる事(こと)のありとても
087神(かみ)を忘(わす)れな三五(あななひ)の
088道(みち)の誠(まこと)に離(はな)れなよ
089神(かみ)は汝(なんぢ)と倶(とも)にあり
090神(かみ)の御水火(みいき)を受(うけ)つぎし
091人(ひと)は神(かみ)の子(こ)神(かみ)の宮(みや)
092神(かみ)に次(つい)での第一(だいいち)に
093尊(たふと)き者(もの)ぞ人(ひと)の身(み)は
094決(けつ)して賤(いや)しき者(もの)ならず
095曇(くも)り汚(けが)れし人(ひと)の身(み)と
096教(をし)へて諭(さと)す御教(みをしへ)が
097ありと知(し)るなら逸早(いちはや)く
098互(たがひ)に心(こころ)を注(そそ)ぎ合(あ)ひ
099邪道(じやだう)に陥(おちい)ること勿(なか)れ
100国魂神(くにたまがみ)を斎(まつ)りたる
101御倉(みくら)の山(やま)の竜世姫(たつよひめ)
102大地(だいち)の主(ぬし)と現(あ)れませる
103金勝要(きんかつかねの)大神(おほかみ)の
104珍(うづ)の御霊(みたま)の分霊(わけみたま)
105高砂島(たかさごじま)に永久(とこしへ)に
106鎮(しづ)まりゐまして国人(くにびと)の
107幸(さち)を守(まも)らせ玉(たま)ふなり
108如何(いか)なる教(をしへ)の来(きた)る共(とも)
109国魂神(くにたまがみ)を余所(よそ)にして
110心(こころ)を曇(くも)らす事(こと)勿(なか)れ
111竜世(たつよ)の姫(ひめ)を祀(まつ)りたる
112御倉(みくら)の山(やま)の社(やしろ)こそ
113国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)に
114次(つい)で尊(たふと)き神(かみ)なるぞ
115あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
116神(かみ)の心(こころ)に立返(たちかへ)り
117すべての物(もの)を慈(いつくし)み
118互(たがひ)に争(あらそ)ふこと勿(なか)れ
119神(かみ)を尊(たふと)び国(くに)の君(きみ)
120敬(うやま)ひまつり世(よ)の人(ひと)に
121神(かみ)の恵(めぐみ)を隈(くま)もなく
122輝(かがや)き渡(わた)すは神(かみ)の子(こ)と
123生(うま)れ出(い)でたる人草(ひとぐさ)の
124朝(あさ)な夕(ゆふ)なに守(まも)るべき
125誠(まこと)一(ひと)つの務(つと)めなり
126三五教(あななひけう)の神司(かむづかさ)
127国依別(くによりわけ)が此(この)地(ち)をば
128去(さ)るに臨(のぞ)んで国人(くにびと)に
129記念(きねん)の歌(うた)を作(つく)りおく
130アヽ国人(くにびと)よ国人(くにびと)よ
131暇(ひま)ある毎(ごと)に読(よ)み慣(なら)ひ
132歌(うた)に踊(をど)りに音楽(おんがく)に
133合(あは)して心(こころ)を慰(なぐさ)めつ
134此(この)世(よ)を守(まも)り玉(たま)ひます
135皇(すめ)大神(おほかみ)の御心(みこころ)を
136和(なご)めまつれよ此(この)歌(うた)に
137歌(うた)は天地(てんち)の神霊(しんれい)を
138感動(かんどう)さする神秘(しんぴ)ぞや
139世間話(せけんばなし)や無駄話(むだばなし)
140云(い)ふ暇(ひま)あらば一時(ひととき)も
141夢(ゆめ)にも忘(わす)れず此(この)歌(うた)を
142神(かみ)の御前(みまえ)は云(い)ふも更(さら)
143山(やま)の上(へ)行(ゆ)くも又(また)河(かは)へ
144浸(ひた)る時(とき)しも村肝(むらきも)の
145心(こころ)長閑(のどか)に歌(うた)へかし
146あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
147御霊(みたま)幸(さち)はひましませよ
148此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
149心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
150只(ただ)何事(なにごと)も人(ひと)の世(よ)は
151直日(なほひ)に見直(みなほ)せ聞直(ききなほ)せ
152過(あやま)ちあれば宣(の)り直(なほ)す
153三五教(あななひけふ)を呉々(くれぐれ)も
154忘(わす)れざらまし何時迄(いつまで)も
155世人(よびと)の為(ため)に残(のこ)しおく』
156 斯(か)く歌(うた)を作(つく)りて、157最(もつと)も熱心(ねつしん)なる信者(しんじや)の中(なか)にて気(き)の利(き)いたるパークスと云(い)ふ男(をとこ)に、158足彦(たるひこ)と云(い)ふ名(な)を与(あた)へ、159宣伝使(せんでんし)の列(れつ)に加(くは)へ御倉(みくら)の社(やしろ)を守(まも)りつつ、160国人(くにびと)に三五(あななひ)の教理(けうり)を説(と)き諭(さと)すべく命(めい)じおき、161国依別(くによりわけ)は又(また)もやここを立出(たちい)でて、162ヒルの国(くに)の都(みやこ)を指(さ)して進(すす)み行(ゆ)く。
163 チルの里(さと)の荒(あら)しの森(もり)に差(さし)かかる時(とき)しもあれや、164黄昏(たそがれ)の暗(やみ)に紛(まぎ)れて現(あら)はれ出(い)でたる四五(しご)人(にん)の男(をとこ)、165国依別(くによりわけ)の前(まへ)に大手(おほで)を拡(ひろ)げ、
166甲『其(その)方(はう)は三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)、167よくも吾々(われわれ)に恥(はぢ)を見(み)せよつたなア。168かく申(まを)さば別(べつ)に名乗(なの)らずとも、169此(この)方(はう)の名(な)は分(わか)つて居(ゐ)る筈(はず)、170サアどうぢや。171如何(いか)に其(その)方(はう)、172弁舌(べんぜつ)巧(たくみ)なりとて、173実行力(じつかうりよく)には叶(かな)ふまい。174尋常(じんじやう)に手(て)をまはすか、175但(ただし)はチルの渓谷(けいこく)に、176吾々(われわれ)監視(かんし)の下(もと)に身(み)を投(な)げて自滅(じめつ)いたすか、177それも不服(ふふく)とあらば、178吾々(われわれ)一同(いちどう)気(き)の毒(どく)乍(なが)ら、179剣(つるぎ)の錆(さび)となし呉(く)れむ。180いかに汝(なんぢ)勇猛(ゆうまう)なればとて、181数百(すうひやく)人(にん)の味方(みかた)を以(もつ)て、182十重(とへ)二十重(はたへ)に取巻(とりまき)あらば、183いつかないつかな、184身(み)を逃(のが)るるの余地(よち)なかるべし。185吾(わ)れは云(い)はずと知(し)れたウラル教(けう)の宣伝使(せんでんし)、186ブール、187ユーズ、188アナンの面々(めんめん)だ。189御倉(みくら)の谷間(たにあひ)に於(おい)て神(かみ)の禁(きん)じた神魚(しんぎよ)を食(くら)ひ、190剰(あま)つさへ国人(くにびと)に残(のこ)らず食(く)はしめたる憎(につ)くき天則(てんそく)違反(ゐはん)の張本人(ちやうほんにん)! ウラル教(けう)が数百(すうひやく)年(ねん)の努力(どりよく)を一朝(いつてう)にして水泡(すゐほう)に帰(き)せしめたる悪人輩(あくにんばら)、191サア覚悟(かくご)を致(いた)せ!』
192と呼(よ)ばはる声(こゑ)に、193自然(しぜん)に集(あつ)まる数十(すうじふ)人(にん)の人影(ひとかげ)、194『ワーイワーイ』とどよめき来(きた)る騒々(さうざう)しさ。195国依別(くによりわけ)大口(おほぐち)あけて高笑(たかわら)ひ、
196国依別『アツハヽヽ、197卑怯(ひけふ)未練(みれん)な汝(なんぢ)等(ら)が振舞(ふるまひ)、198御倉山(みくらやま)の谷(たに)あひに於(おい)て、199猫(ねこ)に追(お)はれし鼠(ねずみ)の如(ごと)くチウの声(こゑ)さへ得(え)あげず、200コソコソと逃(に)げ帰(かへ)りたる卑怯者(ひけふもの)、201かかる為体(ていたらく)にて、202いかで神(かみ)の御子(みこ)たる人草(ひとぐさ)を教化(けうか)せむ事(こと)、203思(おも)ひもよらず。204汝(なんぢ)等(ら)卑怯(ひけふ)にも衆(しう)を恃(たの)んで、205只一人(ただひとり)の宣伝使(せんでんし)を苦(くるし)めむとする腰抜共(こしぬけども)、206見事(みごと)、207相手(あひて)になるならなつて見(み)よ。208吾(わが)言霊(ことたま)の神力(しんりき)に依(よ)つて一人(ひとり)も残(のこ)さず誠(まこと)の道(みち)に言向(ことむ)け和(やは)し、209汝(なんぢ)が奉(ほう)ずるウラル教(けう)を根底(こんてい)より改革(かいかく)しくれむ。210あゝ面白(おもしろ)し面白(おもしろ)し』
211と又(また)もやカラカラと打笑(うちわら)ふ。212ブール、213ユーズ、214アナンの大将(たいしやう)連(れん)は寄(よ)り来(きた)れる数十(すうじふ)人(にん)の味方(みかた)に何事(なにごと)か合図(あひづ)をなすや、215一斉(いつせい)にバラバラと国依別(くによりわけ)に向(むか)つて武者(むしや)ぶり付(つ)かむとする其(その)可笑(をか)しさ。216国依別(くによりわけ)は『ウン』と一声(ひとこゑ)息(いき)をこめ、217右手(みぎて)の示指(ひとさしゆび)を以(もつ)て、218彼(かれ)等(ら)一同(いちどう)に速射砲(そくしやはう)的(てき)に左(ひだり)から右(みぎ)へ振(ふ)りまはせば、219球(きう)の玉(たま)の神力(しんりき)を身(み)に納(をさ)めたる国依別(くによりわけ)の霊光(れいくわう)は一(ひと)しほ光(ひかり)強(つよ)く、220何(いづ)れも眼(まなこ)眩(くら)み這(は)う這(ば)うの体(てい)にて逃(に)げ去(さ)るもあり、221其(その)場(ば)に打倒(うちたふ)れて苦悶(くもん)するもあり、222恰(あたか)も嵐(あらし)に花(はな)の散(ち)る如(ごと)く、223ムラムラパツと逃(に)げ散(ち)る可笑(をか)しさ。224国依別(くによりわけ)は此(この)浅(あさ)ましき敵(てき)の姿(すがた)を見(み)て、225又(また)もや大声(おほごゑ)に、
226国依別『アツハヽヽ、227面白(おもしろ)い面白(おもしろ)い』
228(大正一一・八・一五 旧六・二三 松村真澄録)
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