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大槻(おほつき)鹿造(しかざう)と王仁(わたし)

インフォメーション

鏡：玉鏡題名：大槻鹿造と王仁よみ：著者：出口王仁三郎

神の国掲載号：1931（昭和6）年08月号八幡書店版：307頁愛善世界社版：163頁著作集：第五版：187頁第三版：187頁全集：初版：155頁

概要：備考：タグ：データ凡例：データ最終更新日： OBC ：kg630

001　開祖様(かいそさま)の長女(ちやうぢよ)米子(よねこ)さんは大槻(おほつき)鹿造(しかざう)の妻(つま)であつた。002鹿造(しかざう)は綾部(あやべ)の無頼漢(ならずもの)の親分(おやぶん)であつた。003王仁(わたし)が綾部(あやべ)に来(き)て澄子(すみこ)と結婚(けつこん)すると、004錆刀(さびがたな)をおつ取(と)つてやつて来(き)て「こら、005貴様(きさま)は何処(どこ)の牛(うし)の骨(ほね)か馬(うま)の骨(ほね)か知(し)らないが、006俺(おれ)が長女(ちやうぢよ)の婿(むこ)だ。007一体(いつたい)全体(ぜんたい)嫁(よめ)に貰(もら)つたのか婿(むこ)に来(き)たのか、008どちらだ」と刀(かたな)をつき立(た)てて雄叫(をたけ)びする。009「そんな事(こと)はどちらか知(し)らぬわい、010だがお前(まへ)は喧嘩(けんくわ)を買(か)ひに来(き)たのかい、011それなら相手(あひて)にならう」と両肌(もろはだ)ぬいで坐(すわ)り直(なほ)したら「ウン、012申分(まをしぶん)が気(き)に入(い)つた、013若(わか)ざうに似合(にあ)はぬいい度胸(どきよう)だ、014俺(わし)は帰(かへ)る」と云(い)うて帰(かへ)つて行(い)つた。015爾来(じらい)王仁(わたし)の為(た)めには随分(ずゐぶん)よくして呉(く)れたものである。

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