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瑞穂(みづほ)神霊(しんれい)

インフォメーション

鏡：玉鏡題名：瑞穂神霊よみ：著者：出口王仁三郎

神の国掲載号：1933（昭和8）年10月号八幡書店版：144頁愛善世界社版：164頁著作集：第五版：206頁第三版：209頁全集：初版：175頁

概要：備考：タグ：データ凡例：データ最終更新日： OBC ：kg651

001　神勅(しんちよく)が下(くだ)つたので穴太(あなを)の郷(さと)は瑞泉郷(ずゐせんきやう)と命名(めいめい)せられ宮垣内(みやがいち)の跡(あと)は瑞泉苑(ずゐせんゑん)と名(な)づけられ、002そこに「瑞穂(みづほ)神霊」の四字(よじ)を記(しる)されたる大石碑(だいせきひ)が建(た)つのである。003玉(たま)の井(ゐ)の水(みづ)に育(はぐ)くまれたる瑞穂(みづほ)の稲(いね)は全国中(ぜんこくちう)最(もつと)も秀(ひい)でたるものにて、004灘(なだ)の生(き)一本(いつぽん)は、005この米(こめ)によつて醸造(じやうざう)せらるるのであるが、006今後(こんご)瑞泉苑(ずゐせんゑん)の神業(しんげふ)として、007この瑞穂(みづほ)の種(たね)が全国(ぜんこく)の信者(しんじや)に頒布(はんぷ)せらるるのである。008この事(こと)は神代(かみよ)の昔(むかし)よりの約束事(やくそくごと)であつて穴穂(あなほ)（後世(こうせい)穴太(あなを)と転訛(てんくわ)す）の地名(ちめい)のよつて来(きた)るところである。

009　大本(おほもと)の歴史(れきし)を繙(ひもと)くものは誰(たれ)もが知(し)つて居(ゐ)る如(ごと)く雄略(ゆうりやく)天皇(てんのう)の二十二年(にじふにねん)戊午(つちのえうま)の年(とし)、010天皇(てんのう)の御夢(おんゆめ)により豊受(とようけ)大神様(おほかみさま)が伊勢(いせ)の山田(やまだ)にお遷(うつ)りになる時(とき)、011途中(とちう)上田家(うへだけ)の庭内(ていない)即(すなは)ち宮垣(みやがき)の里(さと)が其(その)御旅所(おたびしよ)に選(えら)まれ、012上田家(うへだけ)の一族(いちぞく)（聖師(せいし)の祖先(そせん)）は喜(よろこ)び勇(いさ)んで鄭重(ていちよう)に斎(いつ)きかしづきしが、013其(その)時(とき)御神霊(ごしんれい)に御供(おそな)へせし荒稲(あらいね)の種子(たね)が、014欅(けやき)の老木(らうぼく)の腐(くさ)つた穴(あな)へ落(お)ち零(こぼ)れ、015それから苗(なへ)が出(で)たのを日夜(にちや)に育(そだ)てた所(ところ)ずんずんと伸(の)び、016其(その)稲(いね)に美(うる)はしき瑞穂(みづほ)を結(むす)びたれば、017時(とき)の里庄(りしやう)が正(まさ)しく神(かみ)の大御心(おほみこころ)と仰(あふ)ぎ奉(まつ)つて、018所在(しよざい)の良田(りやうでん)に蒔(ま)きつけ、019千本(せんぼん)と云(い)ふ名(な)をつけて四方(しはう)へ植(う)ゑ拡(ひろ)めたのが穴穂(あなほ)の里(さと)の名(な)の起(おこ)つた始(はじ)まりである。020最初(さいしよ)は穴穂(あなほ)と書(か)いたのが後(のち)に穴生(あなふ)となり、021穴尾(あなを)となり、022更(さら)に今(いま)の穴太(あなを)となつたので西国(さいこく)二十一番(にじふいちばん)の札所(ふだしよ)、023菩提山(ぼだいざい)穴太寺(あなをでら)の院主(ゐんじゆ)は代々(だいだい)今(いま)に至(いた)るまで、024穴穂(あなほ)の姓(せい)を名告(なの)つて居(ゐ)るのであるが、025其(その)穴太(あなを)の瑞泉苑(ずゐせんゑん)より種子(たね)の頒(わか)たれると云(い)ふ事(こと)は有意義(いういぎ)な事(こと)である。

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