霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第七章 太祓(おほはらひ)〔一八三八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻 篇:第1篇 紫微天界 よみ(新仮名遣い):しびてんかい
章:第7章 太祓 よみ(新仮名遣い):おおはらい 通し章番号:1838
口述日:1933(昭和8)年10月09日(旧08月20日) 口述場所:天恩郷 高天閣 筆録者:加藤明子、森良仁 校正日: 校正場所: 初版発行日:1933(昭和8)年11月22日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
この章では、天之高火男、天之高地火の二神が、紫微圏界の霊的国土経営のため、紫微圏界の中央に位置する、紫天界を修理固成するさまの大略を述べる。
ウの言霊の力によって、天之道立の神は、四柱の神に昼と夜の違いを作らせ、守らせた。すなわち、日照男の神が日中を、戸隠の神が夕、玉守の神が朝、夜守の神が夜、である。
紫微圏界では、夜でも明るいのだが、意思想念の上で、昼夜朝夕の違いを感じ取るのである。
天之道立の神が諸神を従えて数千万億里の霊界を造り固めたが、その結果として、燃える火から黒煙が立ち昇るように、濁った気が凝り固まって、美醜善悪の区別が次第にできてきた。
それというのも、宇宙一切のものは、霊にも体にも表裏があるのであって、善悪美醜が交わり合って後にこそ、確固不動の霊物を創造することができるのである。
天之道立の神はさまざまな神事を行って紫天界を固めて行ったが、次第に妖邪の気があちらこちらに発生してきた。
そこで、天之道立の神は、紫微宮に朝夕詣で、神前に神嘉言を奏上した。
太祝詞を唱えるごとに、紫微宮の紫金の扉が清清しくキーキー、ギーギーと開け放たれ、キの言霊、ギの言霊によって四方の曲津を斬り清めた。
しかし、一日でも神嘉言を怠ると妖邪の気が湧き出でて世を曇らせたのであった。
ここに天之道立の神は朝夕わかちなく神を祭り、言霊をのり上げることとなった。これが、太祓ひの道の開き初めである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-02-07 12:50:29 OBC :rm7307
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 42頁 修補版: 校定版:43頁 普及版: 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第八篇 瑞祥 > 第二章 太祓
001 天之(あめの)高火男(たかひを)(かみ)002天之(あめの)高地火(たかちほ)(かみ)二神(にしん)は、003紫微圏(しびけん)(かい)国土(こくど)経営(けいえい)せむとして、004国土(こくど)(いへど)霊的(れいてき)国土(こくど)にして、005現在(げんざい)地球(ちきう)(ごと)きものに(あら)ずと()るべし。006以下(いか)(すべ)(これ)(じゆん)ず)()味鋤(あぢすき)(かみ)をして紫天界(してんかい)(つか)はし(たま)ひぬ。007紫天界(してんかい)紫微宮(しびきう)(かい)中央(ちうあう)(くらゐ)し、008至厳(しげん)009至美(しび)010至粋(しすゐ)011至純(しじゆん)透明国(とうめいこく)なり。012()紫天界(してんかい)()()へて、013(つぎ)蒼天界(さうてんかい)形成(けいせい)され、014(つぎ)紅天界(こうてんかい)015(つぎ)白天界(はくてんかい)016(つぎ)黄天界(くわうてんかい)017次々(つぎつぎ)にかたちづくられたり。018本章(ほんしやう)(おい)ては()づ、019紫微圏(しびけん)(かい)()ける()第一位(だいいちゐ)たる紫天界(してんかい)修理(しうり)固成(こせい)につき()大略(たいりやく)()(あか)すなり。
020 ウの言霊(ことたま)御稜威(みいづ)によりて天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)は、021()神力(しんりき)発揮(はつき)(たま)ひ、022日照男(ほてりを)(かみ)023夜守(よるもり)(かみ)024玉守(たまもり)(かみ)025戸隠(とがくし)(かみ)四柱(よはしら)をして(ひる)(よる)とを(わか)(まも)らせ(たま)ひぬ。026玉守(たまもり)(かみ)(あさ)(まも)り、027日照男(ほてりを)(かみ)日中(につちう)(まも)り、028戸隠(とがくし)(かみ)(ゆふ)(まも)り、029夜守(よるもり)(かみ)(よる)(まも)(たま)ひて、030天界(てんかい)経綸(けいりん)(おこな)(たま)ふ。031(しか)しながら紫微圏(しびけん)(かい)にては、032夜半(やはん)(いへど)()地球(ちきう)真昼(まひる)よりも(あか)るく、033(ただ)意志(いし)想念(さうねん)(うへ)(おい)(よる)(いた)るを(かん)ずる程度(ていど)のものなり。034(あさ)(あさ)想念(さうねん)(おこ)り、035(ひる)(ひる)036(ゆふ)(ゆふ)意志(いし)想念(さうねん)(かん)ずる程度(ていど)なり。037()地球(ちきう)(ごと)明暗(めいあん)さだかならざるも、038霊的(れいてき)天界(てんかい)なるが(ゆゑ)なり。
039 天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)諸神(しよしん)(したが)へて、040紫微圏(しびけん)(かい)()ける数千(すうせん)億万(おくまん)()霊界(れいかい)非常(ひじやう)速力(そくりよく)をもつて経繞(へめぐ)り、041神業(みわざ)活躍(くわつやく)(たま)へり。042至美(しび)043至明(しめい)044至尊(しそん)045至厳(しげん)霊国(れいごく)も、046()ゆる()(ほのほ)(すゑ)より()づる黒煙(こくえん)(ごと)く、047鈍濁(どんだく)()()(かた)まりて、048美醜(びしう)善悪(ぜんあく)次第(しだい)区別(くべつ)(しやう)じ、049最初(さいしよ)(かみ)意志(いし)(ごと)永久(とこしへ)至善(しぜん)050至美(しび)051至尊(しそん)052至厳(しげん)なる(こと)053全体(ぜんたい)(おい)(あた)はざるに(いた)れるも、054霊的(れいてき)自然(しぜん)結果(けつくわ)にして、055如何(いか)造化(ざうくわ)神徳(しんとく)(いへど)も、056()醜悪(しうあく)絶滅(ぜつめつ)する余地(よち)なかりしなり。
057 (すべ)宇宙(うちう)一切(いつさい)のものには霊的(れいてき)にも、058体的(たいてき)にも表裏(へうり)あり、059善悪(ぜんあく)美醜(びしう)(こん)(まじ)はりて、060(しか)して(のち)確乎(かくこ)不動(ふどう)霊物(れいぶつ)創造(さうざう)さるるものなり。061(かみ)至善(しぜん)至美(しび)至愛(しあい)にましませども、062年処(ねんしよ)()るに(したが)つて醜悪(しうあく)分子(ぶんし)湧出(ゆうしゆつ)するは、063(あたか)清水(せいすゐ)(なが)一所(ひとところ)(とど)まれば、064次第(しだい)混濁(こんだく)して腐敗(ふはい)し、065昆虫(こんちう)発生(はつせい)するが(ごと)し。
066 天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)は、067()(かみ)至善(しぜん)068至美(しび)069至愛(しあい)霊性(れいせい)摂受(せつじゆ)(たま)ひて、070紫天界(してんかい)円満(ゑんまん)清朗(せいらう)()幸福(かうふく)諸神(しよしん)安住(あんぢう)せしめむと、071昼夜(ちうや)(まも)りの四神(ししん)をして神事(しんじ)()(おこな)(たま)へど、072惟神(かむながら)自然(しぜん)真理(しんり)如何(いかん)ともするに(よし)なく、073さしもの紫天界(してんかい)にも、074彼方(かなた)075此方(こなた)隅々(すみずみ)妖邪(えうじや)()発生(はつせい)し、076やうやく紫天界(してんかい)擾乱(ぜうらん)国土(こくど)(くわ)せむとせり。077(ここ)天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)は、078()形勢(けいせい)(ふか)憂慮(いうりよ)(たま)ひて、079天極(てんきよく)紫微宮(しびきう)朝夕(てうせき)(まう)で、080(あま)数歌(かずうた)奏上(そうじやう)し、081かつ三十一(みそひと)文字(もじ)をもつて、082妖邪(えうじや)()剿滅(さうめつ)せむと(はか)(たま)ふぞ(かしこ)けれ。
083 天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)黄金(わうごん)(はだ)(うるは)しく、084裸体(らたい)にて神前(しんぜん)神嘉言(かむよごと)奏上(そうじやう)(たま)ふ。085紫微圏(しびけん)(かい)最奥(さいおう)天界(てんかい)にして、086此所(ここ)(ぢう)する神々(かみがみ)(すべ)裸体(らたい)にましませり。087(しか)りと(いへど)身心(しんしん)(とも)清浄(せいじやう)無垢(むく)にましませば、088現在(げんざい)地球人(ちきうじん)(ごと)醜態(しうたい)(かん)ずることなく、089裸体(らたい)そのものが、090(かへ)つて(うるは)しく、091かつ荘厳(さうごん)(かがや)(たま)ふなり。092()つて最奥(さいおう)天界(てんかい)093第一(だいいち)天界(てんかい)神人(しんじん)はいづれも裸体(らたい)()(こと)は、094今日迄(こんにちまで)霊界(れいかい)物語(ものがたり)(おい)説明(せつめい)したる(ごと)し)
095掛巻(かけまく)(あや)(かしこ)きむらむらさきの、096極微点(こごこ)(かがや)き、097(うるは)しき宮居(みやゐ)にます()大神(おほかみ)大御前(おほみまへ)斎司(いはひつかさ)098天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)099(つつし)(ゐやま)(かしこ)(かしこ)()ぎまつる。100(そもそも)この紫微圏(しびけん)(かい)は、101()大神(おほかみ)とます天之(あまの)峯火夫(みねひを)(かみ)102宇迦須美(うがすみ)(かみ)103天津(あまつ)日鉾(ひほこ)(かみ)三柱(みはしら)(ひろ)(ふか)雄々(をを)しき御稜威(みいづ)により、104(ひと)(ふた)()(ちから)もて𪫧怜(うまら)委曲(つばら)(つく)(かた)(たま)ひけるを、105()(かさ)ね、106(つき)(けみ)し、107(とし)()るままに御世(みよ)はややややに(にご)(くも)らひ、108いとも(うるは)しく、109(おごそ)かなるべき紫天界(してんかい)(いた)るところに(こころ)(きたな)神々(かみがみ)(あらは)(きた)りて、110()大神(おほかみ)大御心(おほみこころ)(そむ)きまつり、111神国(みくに)(みだ)しまつる(こと)のいとも(かしこ)く、112いみじくあれば、113()(まも)り、114()(まも)りと四柱(よはしら)(かみ)四方(よも)にくまりて(をし)(さと)(まも)りまつれど、115あまりに(ひろ)(くに)にしあれば、116如何(いか)(また)きを(のぞ)()む。117さはあれ(われ)()(かみ)大宮(おほみや)(つか)へまつる()にしあれば、118天津誠(あまつまこと)大道(おほみち)𪫧怜(うまら)委曲(つばら)()(あか)し、119もろもろの(あら)ぶる(かみ)(たち)言向(ことむ)()はし、120大御神(おほみかみ)御稜威(みいづ)をかかぶりて紫天界(してんかい)(かみ)(つく)らしし(むかし)にかへり、121(くも)りなく(にご)りなく、122(まが)()だに(とど)めじと、123(いの)(まこと)(きこ)()し、124(われ)(ちから)(あた)(たま)へ。125惟神(かむながら)(かみ)大前(おほまへ)(ひと)(ふた)()()(いつ)(むゆ)(なな)()(ここの)(たり)(もも)()(よろづ)布留辺由良(ふるべゆら)126布留辺(ふるべ)由良(ゆら)由良(ゆら)(ぬさ)()()り、127比礼(ひれ)()(なび)け、128大御(おほみ)神楽(かぐら)(かな)でつつ、129左手(ゆんで)御鈴(みすゞ)()ちふり、130右手(めて)(ぬさ)ふりかざし、131七十五(しちじふご)(せい)言霊(ことたま)𪫧怜(うまら)委曲(つばら)()りまつる。132(この)有様(ありさま)(たひら)けく(やす)らけく(きこ)()相諾(あひうづな)(たま)へと、133(かしこ)(かしこ)みも()ぎまつる』
134 ()太祝詞(ふとのりと)()(たま)へば、135紫微宮(しびきう)紫金(しこん)(とびら)はキーキー、136ギーギーと御音(みおと)(すが)しく左右(さいう)にあけ(はな)たれ、137(ここ)にキの言霊(ことたま)()()で、138(つぎ)にギの言霊(ことたま)()()でましぬ。139(これ)より四方(よも)曲津(まがつ)()(はら)ひ、140(きよ)()まし、141(てん)(きよ)く、142(かみ)(きよ)く、143(みち)(また)(きよ)く、144百神(ももがみ)(にご)れる(こころ)(きよ)まりて紫微(しび)天界(てんかい)次第(しだい)々々(しだい)妖邪(えうじや)()()()せにける。145さりながら大前(おほまへ)神嘉言(かむよごと)一日(ひとひ)だも(をこた)(とき)(ふたた)妖邪(えうじや)()()()でて()(くも)らせ、146諸神(しよしん)(あら)(みだ)るるに(いた)るこそ是非(ぜひ)なけれ。
147 (ここ)天之(あめの)道立(みちたつ)(かみ)は、148朝夕(あさゆふ)のわかちなく、149(かみ)(まつ)り、150言霊(ことたま)()り、151妖邪(えうじや)()(はら)はむとして(はら)ひ、152言葉(ことば)(いさを)いやちこなることを(さと)り、153(はじ)めて太祓(おほはら)ひの(みち)(ひら)(たま)ひしこそ(かしこ)けれ。154再拝(さいはい)
155昭和八・一〇・九 旧八・二〇 於天恩郷高天閣 加藤明子・森良仁謹録)
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