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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第73巻(子の巻)
序文
総説
第1篇 紫微天界
第1章 天之峯火夫の神
第2章 高天原
第3章 天之高火男の神
第4章 ⦿の神声
第5章 言幸比古の神
第6章 言幸比女の神
第7章 太祓
第8章 国生み神生みの段
第9章 香具の木の実
第10章 婚ぎの御歌
第11章 紫微の宮司
第12章 水火の活動
第13章 神の述懐歌(一)
第14章 神の述懐歌(二)
第2篇 高照神風
第15章 国生みの旅
第16章 八洲の河
第17章 駒の嘶き
第18章 佐田の辻
第19章 高日の宮
第20章 廻り逢ひ
第21章 禊の段
第22章 御子生みの段
第23章 中の高滝
第24章 天国の旅
第25章 言霊の滝
第3篇 東雲神国
第26章 主神の降臨
第27章 神秘の扉
第28章 心内大蛇
第29章 無花果
第30章 日向の河波
第31章 夕暮の館
第32章 玉泉の月
第33章 四馬の遠乗
第34章 国魂の発生
第35章 四鳥の別れ
第36章 荒野の駿馬
第37章 玉手の清宮
余白歌
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<<< 四鳥の別れ
(B)
(N)
玉手の清宮 >>>
第三六章
荒野
(
あらの
)
の
駿馬
(
はやこま
)
〔一八六七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻
篇:
第3篇 東雲神国
よみ(新仮名遣い):
しののめしんこく
章:
第36章 荒野の駿馬
よみ(新仮名遣い):
あらののはやこま
通し章番号:
1867
口述日:
1933(昭和8)年10月18日(旧08月29日)
口述場所:
水明閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1933(昭和8)年11月22日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
顕津男の神は王泉郷よりはるかにやってきたが、再び大きな河に行く手を阻まれた。
するとそこへ、以前南に派遣した部下、近見男の神が、共を連れて顕津男の神を迎えにやってきた。
近見男の神は、荒ぶる神々を言向け和して共としていたのであった。近見男の神は真っ先に河にざぶんと飛び込むと、顕津男をはじめ皆が続き、向こう岸に渡りきった。
近見男の神と共の神々あわせて十一柱の神々が、顕津男の神に合流した。なかでもとくに背の高い神が、圓屋(まるや)比古の神と名乗った。
近見男の神、圓屋比古の神がそれぞれ行進歌をうたいつつ、白馬の一行は草原を南へ南へと進んでいった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7336
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 144頁
修補版:
校定版:
414頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
高地秀
(
たかちほ
)
山
(
やま
)
の
大宮
(
おほみや
)
と
002
高日
(
たかひ
)
の
宮
(
みや
)
にましまして
003
数多
(
あまた
)
の
神
(
かみ
)
にかしづかれ
004
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ひし
神司
(
かむつかさ
)
005
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
神言
(
みこと
)
もて
006
貴
(
うづ
)
の
神業
(
かむわざ
)
仕
(
つか
)
へむと
007
百
(
もも
)
の
悩
(
なや
)
みをなめ
給
(
たま
)
ひ
008
美玉
(
みたま
)
の
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
をば
009
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
していそいそと
010
命
(
みこと
)
に
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しみつつ
011
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
従
(
したが
)
へて
012
さしもに
広
(
ひろ
)
き
日向河
(
ひむかがは
)
013
激流
(
げきりう
)
渡
(
わた
)
り
漸
(
やうや
)
くに
014
東雲国
(
しののめくに
)
に
着
(
つ
)
きにけり
015
玉泉郷
(
ぎよくせんきやう
)
に
身
(
み
)
をよせて
016
日向
(
ひむか
)
の
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
をば
017
厳
(
いづ
)
のみいきに
生
(
う
)
ませつつ
018
今日
(
けふ
)
は
淋
(
さび
)
しき
独旅
(
ひとりたび
)
019
神馬
(
しんめ
)
に
跨
(
またが
)
りカツカツと
020
蹄
(
ひづめ
)
の
音
(
おと
)
も
勇
(
いさ
)
ましく
021
南
(
みなみ
)
をさして
出
(
い
)
で
給
(
たま
)
ふ
022
如衣
(
ゆくえ
)
の
比女
(
ひめ
)
には
先
(
さき
)
だたれ
023
世司
(
よつかさ
)
比女
(
ひめ
)
には
生
(
い
)
き
別
(
わか
)
れ
024
いとしき
御子
(
みこ
)
をあづけおき
025
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
のみよさしの
026
神業
(
みわざ
)
に
仕
(
つか
)
へまつらむと
027
昼
(
ひる
)
と
夜
(
よる
)
とのけぢめなく
028
嵐
(
あらし
)
に
面
(
おも
)
を
吹
(
ふ
)
かれつつ
029
出
(
い
)
でます
姿
(
すがた
)
ぞ
勇
(
いさ
)
ましき
030
右
(
みぎ
)
も
左
(
ひだり
)
も
荒野原
(
あらのはら
)
031
目路
(
めぢ
)
の
限
(
かぎ
)
りは
萱草
(
かやくさ
)
の
032
風
(
かぜ
)
にさゆるるばかりなり
033
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
は
馬上
(
ばじやう
)
より
034
この
光景
(
くわうけい
)
をみそなはし
035
かくまで
荒
(
あ
)
れし
国原
(
くにはら
)
を
036
開
(
ひら
)
きて
神
(
かみ
)
を
生
(
う
)
まむこと
037
安
(
やす
)
き
神業
(
みわざ
)
にあらざるを
038
つくづくなげき
給
(
たま
)
ひつつ
039
千
(
せん
)
里
(
り
)
の
野路
(
のぢ
)
を
渡
(
わた
)
り
終
(
を
)
へ
040
此処
(
ここ
)
に
横
(
よこた
)
ふ
広河
(
ひろかは
)
の
041
堤
(
つつみ
)
に
駒
(
こま
)
を
降
(
くだ
)
りまし
042
しばらく
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めけり
043
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
044
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
天界
(
てんかい
)
の
045
国生
(
くにう
)
み
神生
(
かみう
)
みの
神業
(
かむわざ
)
は
046
現代人
(
げんだいじん
)
の
想像
(
さうざう
)
の
047
迚
(
とて
)
も
及
(
およ
)
ばぬ
難事
(
なんじ
)
なり。
048
先
(
さき
)
に
渡
(
わた
)
り
給
(
たま
)
ひし
日向河
(
ひむかがは
)
に
比
(
くら
)
ぶれば、
049
約
(
やく
)
二十分
(
にじふぶん
)
の
一
(
いち
)
の
流
(
ながれ
)
ながら、
050
相当
(
さうたう
)
に
広
(
ひろ
)
く、
051
水瀬
(
みなせ
)
深
(
ふか
)
く、
052
やや
薄濁
(
うすにご
)
りて
西方
(
せいはう
)
に
流
(
なが
)
れゐたり。
053
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
堤上
(
ていじやう
)
に
立
(
た
)
たせ
給
(
たま
)
ひて、
054
『
国造
(
くにつく
)
り
神
(
かみ
)
を
生
(
う
)
まむとわれは
今
(
いま
)
055
此
(
こ
)
の
横河
(
よこがは
)
に
行
(
ゆ
)
き
当
(
あた
)
りける
056
河守
(
かはもり
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でましあるならば
057
これの
水瀬
(
みなせ
)
をとどめ
給
(
たま
)
ふを
058
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
淋
(
さび
)
しも
黄昏
(
たそが
)
れて
059
この
河土手
(
かはどて
)
にわが
独
(
ひと
)
り
立
(
た
)
つ
060
如何
(
いか
)
にしてこれの
流
(
ながれ
)
を
渡
(
わた
)
らむや
061
駒
(
こま
)
はあれども
水瀬
(
みなせ
)
はげしき
062
雷
(
いかづち
)
の
轟
(
とどろ
)
く
如
(
ごと
)
き
滝津瀬
(
たきつせ
)
の
063
音
(
おと
)
にわが
駒
(
こま
)
驚
(
おどろ
)
き
騒
(
さや
)
ぐも
064
黄昏
(
たそがれ
)
の
河
(
かは
)
の
岸辺
(
きしべ
)
に
佇
(
たたず
)
めば
065
河風
(
かはかぜ
)
そよぐ
篠
(
しの
)
の
笹原
(
ささはら
)
066
さらさらと
小笹
(
をざさ
)
揺
(
ゆす
)
りて
吹
(
ふ
)
きまくる
067
風
(
かぜ
)
は
強
(
つよ
)
しも
物騒
(
ものさわ
)
がしも
068
河
(
かは
)
の
辺
(
べ
)
にわれ
黄昏
(
たそが
)
れて
是非
(
ぜひ
)
もなし
069
東雲
(
しののめ
)
の
空
(
そら
)
待
(
ま
)
ちわびむかな
070
ひた
濁
(
にご
)
るこれの
流
(
ながれ
)
は
物凄
(
ものすご
)
し
071
醜
(
しこ
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
潜
(
ひそ
)
むがに
見
(
み
)
ゆ
072
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
守
(
まも
)
る
神生
(
かみう
)
みの
073
わがゆく
旅
(
たび
)
は
苦
(
くる
)
しかりけり
074
世司
(
よつかさ
)
の
比女神
(
ひめがみ
)
今
(
いま
)
や
高殿
(
たかどの
)
に
075
上
(
のぼ
)
りてわが
名
(
な
)
呼
(
よ
)
びたつるらむ
076
大物主
(
おほものぬし
)
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
をおしはかり
077
今
(
いま
)
や
淋
(
さび
)
しくなりにけらしな
078
折々
(
をりをり
)
に
水瀬
(
みなせ
)
の
音
(
おと
)
の
変
(
かは
)
るこそ
079
あやしきろかもこれの
流
(
ながれ
)
は』
080
かく
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ます
折
(
をり
)
しもあれ、
081
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
は
数多
(
あまた
)
の
神々
(
かみがみ
)
を
従
(
したが
)
へ、
082
白馬
(
はくば
)
に
跨
(
また
)
がり
此処
(
ここ
)
に
現
(
あらは
)
れ
来
(
きた
)
り、
083
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
をうやうやしく
迎
(
むか
)
へながら、
084
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
まし
給
(
たま
)
ふ。
085
『
天晴
(
あはれ
)
々々
(
あはれ
)
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
は
出
(
い
)
でましぬと
086
われさとらひてい
迎
(
むか
)
へまつるも
087
小夜更
(
さよふ
)
けの
河辺
(
かはべ
)
に
独
(
ひとり
)
ゐますこそ
088
畏
(
おそ
)
れ
多
(
おほ
)
しもこの
駒
(
こま
)
に
召
(
め
)
せ
089
瑞御霊
(
みづみたま
)
乗
(
の
)
らせる
駒
(
こま
)
は
疲
(
つか
)
れ
居
(
を
)
り
090
この
早河
(
はやかは
)
を
渡
(
わた
)
るにふさはじ』
091
この
御歌
(
みうた
)
に、
092
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
勇
(
いさ
)
みたち、
093
直
(
ただち
)
に
御歌
(
みうた
)
もて
応
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ふ。
094
『
小夜更
(
さよふ
)
けの
此
(
これ
)
の
河辺
(
かはべ
)
になづみてし
095
われ
迎
(
むか
)
へむと
来
(
きた
)
りし
公
(
きみ
)
はや
096
横河
(
よこがは
)
の
流
(
なが
)
れはひたに
濁
(
にご
)
らひて
097
大蛇
(
をろち
)
の
神
(
かみ
)
の
潜
(
ひそ
)
むがに
思
(
おも
)
ふ
098
只独
(
ただひと
)
り
荒風
(
あらかぜ
)
そよぐ
河
(
かは
)
の
辺
(
べ
)
に
099
心
(
こころ
)
淋
(
さび
)
しく
夜
(
よ
)
を
更
(
ふ
)
かしぬる』
100
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
はうたひ
給
(
たま
)
ふ。
101
『
玉泉
(
たまいづみ
)
貴
(
うづ
)
の
館
(
やかた
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でで
102
吾
(
われ
)
は
荒
(
あら
)
ぶる
神
(
かみ
)
を
和
(
なご
)
めつ
103
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
従
(
したが
)
ひ
来
(
きた
)
る
神
(
かみ
)
達
(
たち
)
は
104
何
(
いづ
)
れも
荒
(
あら
)
ぶる
神
(
かみ
)
なりしなり
105
言霊
(
ことたま
)
の
厳
(
いづ
)
の
力
(
ちから
)
にまつろひて
106
神業
(
みわざ
)
に
仕
(
つか
)
ふる
神
(
かみ
)
とならせる
107
われも
亦
(
また
)
ただ
一柱
(
はしら
)
白駒
(
しろこま
)
の
108
背
(
せ
)
に
跨
(
またが
)
りて
此処
(
ここ
)
に
来
(
きた
)
りし
109
この
河
(
かは
)
は
未
(
いま
)
だ
渡
(
わた
)
らず
大蛇
(
をろち
)
棲
(
す
)
むと
110
思
(
おも
)
へば
今日
(
けふ
)
までためらひにける
111
海原
(
うなばら
)
をさぐり
求
(
もと
)
めて
水
(
みづ
)
走
(
はし
)
る
112
雄々
(
をを
)
しき
駒
(
こま
)
を
引
(
ひ
)
きて
来
(
きた
)
りぬ
113
いや
先
(
さき
)
に
嘶
(
いなな
)
く
駒
(
こま
)
に
岐美
(
きみ
)
召
(
め
)
せよ
114
主
(
ス
)
の
御水火
(
みいき
)
より
生
(
あ
)
れし
駒
(
こま
)
なる』
115
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
応
(
こた
)
へて
謡
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ。
116
『
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
に
生
(
あ
)
れし
駒
(
こま
)
なれば
117
凡駒
(
ただこま
)
ならず
神
(
かみ
)
にいまさむ
118
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
水火
(
いき
)
の
凝
(
こ
)
り
凝
(
こ
)
りて
119
駒
(
こま
)
となりけむわれ
渡
(
わた
)
すべく
120
横河
(
よこがは
)
の
流
(
ながれ
)
は
如何
(
いか
)
に
高
(
たか
)
くとも
121
これの
神馬
(
しんめ
)
は
安
(
やす
)
く
渡
(
わた
)
らむ』
122
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
は、
123
『いざさらば
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
よ
百神
(
ももがみ
)
よ
124
われに
続
(
つづ
)
かひ
渡
(
わた
)
らせ
給
(
たま
)
へよ』
125
と、
126
謡
(
うた
)
ひもあへず、
127
ザンブとばかり
激流
(
げきりう
)
めがけて
駒
(
こま
)
を
追
(
お
)
ひやり
給
(
たま
)
へば、
128
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
も
百神
(
ももがみ
)
も、
129
われ
後
(
おく
)
れじと
手綱
(
たづな
)
ひきしめ
鞭
(
むち
)
をあて、
130
大竜
(
たいりう
)
の
激流
(
げきりう
)
を
渡
(
わた
)
るがごとく、
131
驀地
(
まつしぐら
)
に
南
(
みなみ
)
の
岸
(
きし
)
にのぼらせ
給
(
たま
)
へり。
132
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
渡
(
わた
)
り
来
(
きた
)
りし
流
(
ながれ
)
を
振
(
ふ
)
り
返
(
かへ
)
りながら、
133
『
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
と
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
134
守
(
まも
)
りに
安
(
やす
)
く
渡
(
わた
)
りけるかも
135
この
駒
(
こま
)
や
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
言霊
(
ことたま
)
の
136
凝
(
こ
)
りしと
思
(
おも
)
へば
尊
(
たふと
)
かりけり
137
言霊
(
ことたま
)
の
力
(
ちから
)
に
物
(
もの
)
は
成
(
な
)
り
出
(
い
)
づと
138
深
(
ふか
)
く
悟
(
さと
)
りぬ
今
(
いま
)
の
河越
(
かはごえ
)
に
139
百神
(
ももがみ
)
は
一柱
(
ひとはしら
)
もおちず
速河
(
はやかは
)
を
140
渡
(
わた
)
り
給
(
たま
)
へり
勇
(
いさ
)
ましきかも』
141
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
は
答
(
こた
)
へて
謡
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ。
142
『
瑞御霊
(
みづみたま
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
の
言挙
(
ことあ
)
げに
143
われ
恥
(
はづ
)
かしくなりにけらしな
144
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
かしこみ
駿馬
(
はやこま
)
を
145
岐美
(
きみ
)
の
御為
(
みため
)
に
招
(
まね
)
き
来
(
き
)
しのみ
146
今日
(
けふ
)
よりはわれも
御側
(
みそば
)
に
侍
(
はべ
)
りつつ
147
貴
(
うづ
)
の
神業
(
かむわざ
)
あななひまつらむ』
148
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
はうたひ
給
(
たま
)
ふ。
149
『
大野原
(
おほのはら
)
独淋
(
ひとりさび
)
しく
来
(
き
)
しものを
150
今
(
いま
)
賑
(
にぎは
)
しく
汝
(
なれ
)
に
会
(
あ
)
ひぬる
151
今
(
いま
)
よりは
十一
(
じふいち
)
柱神
(
はしらがみ
)
伴
(
ともな
)
ひて
152
南
(
みなみ
)
の
国原
(
くにはら
)
拓
(
ひら
)
かむとぞ
思
(
おも
)
ふ
153
行
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
に
如何
(
いか
)
なる
山河
(
さんか
)
横
(
よこた
)
ふも
154
この
駒
(
こま
)
なれば
安
(
やす
)
く
渡
(
わた
)
らむ』
155
ここに、
156
十一柱
(
じふいちはしら
)
の
神
(
かみ
)
の
中
(
なか
)
より
勝
(
すぐ
)
れて
御
(
おん
)
背
(
せ
)
の
高
(
たか
)
き
神
(
かみ
)
、
157
御側
(
みそば
)
近
(
ちか
)
く
駒
(
こま
)
を
進
(
すす
)
め、
158
左手
(
ゆんで
)
を
天
(
てん
)
にさしかざし
右手
(
めて
)
を
馬
(
うま
)
の
背
(
せ
)
に
向
(
む
)
けながら、
159
御前
(
みまへ
)
に
御歌
(
みうた
)
うたひ
給
(
たま
)
ふ。
160
『われこそはアの
言霊
(
ことたま
)
になり
出
(
い
)
でし
161
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へむ
162
この
国
(
くに
)
を
造
(
つく
)
らむとして
朝夕
(
あさゆふ
)
に
163
悩
(
なや
)
みけるかも
魔神
(
まがみ
)
のために
164
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でましありしより
165
わが
神業
(
かむわざ
)
はひらけ
初
(
そ
)
めたり
166
瑞御霊
(
みづみたま
)
神
(
かみ
)
のみあとに
仕
(
つか
)
へむと
167
われは
幾年
(
いくとせ
)
幾日
(
いくひ
)
待
(
ま
)
ちしよ
168
願
(
ねが
)
はくば
御供
(
みとも
)
に
使
(
つか
)
ひ
給
(
たま
)
へかし
169
真心
(
まごころ
)
清
(
きよ
)
く
光
(
ひか
)
る
神
(
かみ
)
はや』
170
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
うたひ
給
(
たま
)
ふ。
171
『かねて
聞
(
き
)
く
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
公
(
きみ
)
なるか
172
雄々
(
をを
)
し
勇
(
いさ
)
ましうづの
御姿
(
みすがた
)
173
国造
(
くにつく
)
り
神生
(
かみう
)
む
業
(
わざ
)
を
助
(
たす
)
けむと
174
汝
(
なれ
)
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
現
(
あ
)
れましにけむ
175
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御心
(
みこころ
)
なりと
喜
(
よろこ
)
びて
176
われは
許
(
ゆる
)
さむ
旅
(
たび
)
の
御供
(
みとも
)
を』
177
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は、
178
儼然
(
げんぜん
)
として
謡
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ。
179
『
有難
(
ありがた
)
し
岐美
(
きみ
)
の
言霊
(
ことたま
)
聞
(
き
)
くにつけ
180
わが
魂
(
たましひ
)
はをどり
出
(
い
)
でつつ
181
赤
(
あか
)
き
清
(
きよ
)
き
正
(
ただ
)
しき
心
(
こころ
)
を
楯
(
たて
)
として
182
仕
(
つか
)
へまつらむ
岐美
(
きみ
)
の
御側
(
みそば
)
に』
183
いや
先
(
さき
)
には
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
、
184
草
(
くさ
)
をふみしだきつつ
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ひ、
185
次
(
つぎ
)
に
太元
(
おほもと
)
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
、
186
次
(
つぎ
)
に、
187
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
九柱
(
ここのはしら
)
の
神々
(
かみがみ
)
を
従
(
したが
)
へ、
188
駒
(
こま
)
の
轡
(
くつわ
)
を
並
(
なら
)
べて、
189
未
(
いま
)
だ
神跡
(
しんせき
)
なき
大曠原
(
だいくわうげん
)
を、
190
言霊歌
(
ことたまうた
)
を
宣
(
の
)
りながら
進
(
すす
)
み
給
(
たま
)
ふ。
191
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
は
馬上
(
ばじやう
)
ゆたかに、
192
『
果
(
は
)
てしも
知
(
し
)
らぬ
薄原
(
すすきばら
)
193
この
曠原
(
くわうげん
)
の
真中
(
まんなか
)
を
194
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
195
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
生
(
う
)
まむとて
196
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くこそ
勇
(
いさ
)
ましき
197
圓屋
(
まるや
)
比古神
(
ひこがみ
)
百神
(
ももがみ
)
よ
198
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
をよく
守
(
まも
)
り
199
心
(
こころ
)
を
注
(
そそ
)
ぎて
出
(
い
)
でませよ
200
嵐
(
あらし
)
は
如何
(
いか
)
に
強
(
つよ
)
くとも
201
醜草
(
しこぐさ
)
如何
(
いか
)
に
繁
(
しげ
)
るとも
202
大蛇
(
をろち
)
は
処々
(
しよしよ
)
に
潜
(
ひそ
)
むとも
203
如何
(
いか
)
で
恐
(
おそ
)
れむ
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
204
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
幸
(
さちは
)
ひて
205
道
(
みち
)
の
隈手
(
くまで
)
も
恙
(
つつが
)
なく
206
千里
(
せんり
)
万里
(
ばんり
)
もすくすくと
207
安
(
やす
)
く
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ふべし
208
行
(
ゆ
)
く
手
(
て
)
に
如何
(
いか
)
なる
難関
(
なんくわん
)
の
209
あるか
知
(
し
)
らねど
言霊
(
ことたま
)
の
210
水火
(
いき
)
を
照
(
てら
)
して
取
(
と
)
りのぞき
211
神
(
かみ
)
の
依
(
よ
)
さしの
神業
(
かむわざ
)
を
212
𪫧怜
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
為
(
な
)
し
遂
(
と
)
げて
213
天津
(
あまつ
)
御祖
(
みおや
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
214
復命
(
かへり
)
言葉
(
ことのは
)
白
(
まを
)
すまで
215
撓
(
たゆ
)
まず
屈
(
くつ
)
せず
進
(
すす
)
むべし
216
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
太祝詞
(
ふとのりと
)
217
天
(
あめ
)
に
響
(
ひび
)
きて
月
(
つき
)
となり
218
星
(
ほし
)
ともなりてきらきらと
219
わがゆく
先
(
さき
)
を
照
(
てら
)
すべし
220
われらは
神
(
かみ
)
なり
言霊
(
ことたま
)
の
221
稜威
(
みいづ
)
によりて
生
(
な
)
りしもの
222
如何
(
いか
)
でか
曲
(
まが
)
をおそれむや
223
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
224
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
尊
(
たふと
)
けれ』
225
圓屋
(
まるや
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
謡
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ。
226
その
歌
(
うた
)
、
227
『
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
神霊
(
みたま
)
より
228
生
(
あ
)
れ
出
(
い
)
でませしアの
声
(
こゑ
)
の
229
水火
(
いき
)
固
(
かた
)
まりてなり
出
(
い
)
でし
230
圓屋
(
まるや
)
比古神
(
ひこがみ
)
ここにあり
231
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
神生
(
かみう
)
みの
232
神業
(
みわざ
)
を
助
(
たす
)
けまつらむと
233
大峡
(
おほがひ
)
小峡
(
をがひ
)
に
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
め
234
生言霊
(
いくことたま
)
を
宣
(
の
)
りゐたる
235
折
(
をり
)
しもあれや
醜神
(
しこがみ
)
は
236
山
(
やま
)
の
尾上
(
をのへ
)
や
河
(
かは
)
の
瀬
(
せ
)
に
237
さやりて
百
(
もも
)
の
災
(
わざはひ
)
を
238
起
(
おこ
)
しゐるよと
聞
(
き
)
くよりも
239
如何
(
いか
)
に
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
さむと
240
心
(
こころ
)
を
砕
(
くだ
)
く
折
(
をり
)
もあれ
241
高日
(
たかひ
)
の
宮
(
みや
)
より
降
(
くだ
)
ります
242
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
現
(
あ
)
れまして
243
互
(
たがひ
)
に
真言
(
まこと
)
を
語
(
かた
)
りつつ
244
心
(
こころ
)
を
合
(
あは
)
せ
神力
(
しんりき
)
を
245
一
(
ひと
)
つになして
国生
(
くにう
)
みの
246
神業
(
みわざ
)
に
仕
(
つか
)
へまつらむと
247
案
(
あん
)
じわづらふ
折
(
をり
)
もあれ
248
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
出
(
い
)
でましを
249
風
(
かぜ
)
の
便
(
たよ
)
りに
聞
(
き
)
きしより
250
近見男
(
ちかみを
)
の
神
(
かみ
)
諸共
(
もろとも
)
に
251
九
(
ここの
)
つ
神
(
がみ
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて
252
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へまつらむと
253
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
み
来
(
きた
)
りけり
254
いづくの
荒野
(
あらの
)
にさまよふも
255
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
のます
限
(
かぎ
)
り
256
何
(
いづ
)
れの
神
(
かみ
)
も
恐
(
おそ
)
れじと
257
はかりはからひ
神業
(
かむわざ
)
の
258
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へまつりけり
259
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
260
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さちは
)
ひて
261
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
十柱神
(
とはしらかみ
)
達
(
たち
)
を
262
いや
永久
(
とこしへ
)
に
変
(
かは
)
りなく
263
神業
(
みわざ
)
に
使
(
つか
)
ひ
給
(
たま
)
へかし
264
偏
(
ひとへ
)
に
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
る
265
偏
(
ひとへ
)
に
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
る』
266
ここに、
267
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
一行
(
いつかう
)
十二柱
(
じふにはしら
)
は、
268
白馬
(
はくば
)
の
轡
(
くつわ
)
を
並
(
なら
)
べ、
269
南
(
みなみ
)
へ
南
(
みなみ
)
へと
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
270
(
昭和八・一〇・一八
旧八・二九
於水明閣
林弥生
謹録)
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【第36章 荒野の駿馬|第73巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7336】
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