霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二一章 (みそぎ)(だん)〔一八五二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻 篇:第2篇 高照神風 よみ(新仮名遣い):たかてるしんぷう
章:第21章 禊の段 よみ(新仮名遣い):みそぎのだん 通し章番号:1852
口述日:1933(昭和8)年10月13日(旧08月24日) 口述場所:水明閣 筆録者:内崎照代 校正日: 校正場所: 初版発行日:1933(昭和8)年11月22日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
顕津男の神、如衣比女の神は、高照山の滝にて禊をしようと館を出、滝の下にやってきてみると、水音は轟々として千丈の高さから落ちくだり、あたりは滝しぶきの霧で真っ白く、近づきがたい荘厳さであった。
如衣比女の神はその様子に呆然とし、驚きの歌を歌った。顕津男の神は、滝の荘厳さに神の心を見、己を戒める歌を歌った。
大御母の神、明晴の神、近見男の神は両神を追ってやってきた。そして、滝のすばらしさをたたえる歌を歌った。
如衣比女の神、続いて顕津男の神は滝の下に進んで禊をなした。
明晴の神、近見男の神が禊の様子をたたえる歌を歌う間に、顕津男の神は滝壺から出、滝壺の深さから主の神のふかい心をたたえた。また、如衣比女の神も滝壺から浮かび上がり、滝壺の底をくぐって主の神の清き心をたたえる歌を歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm7321
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 83頁 修補版: 校定版:195頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 高照山(たかてるやま)大峡(おほがい)小峡(をがい)より(したた)()つる真清水(ましみづ)は、002(ここ)(あつま)りて滔々(たうたう)()つる(たき)となり、003(ふち)となりつつ、004高日(たかひ)(みや)清庭(すがには)右左(みぎひだり)(めぐ)りて(なが)()る。005顕津男(あきつを)(かみ)006如衣(ゆくえ)比女(ひめ)(かみ)は、007高照山(たかてるやま)滝津瀬(たきつせ)(みそぎ)せむとて(やかた)()()で、008下滝(しづたき)のかたへに()()(たま)へば、009水音(みなおと)轟々(がうがう)として千丈(せんぢやう)(たか)きより()ちくだち、010四辺(あたり)(たき)のしぶき狭霧(さぎり)となりて真白(ましろ)く、011容易(ようい)(ちか)づくべからざるの荘厳(さうごん)さなり。012如衣(ゆくえ)比女(ひめ)(かみ)下滝(しづたき)()つる水音(みなおと)にやや(おどろ)(たま)ひ、013茫然(ばうぜん)として(そら)(あふ)(うた)(たま)はく、
014久方(ひさかた)天津空(あまつそら)よりくだつかと
015(おも)ふばかりのこの滝津瀬(たきつせ)
016滔々(たうたう)()つる水秀(みづほ)滝壺(たきつぼ)
017ちらばひくだけ(きり)となりぬる
018()ちのぼる(たき)狭霧(さぎり)天津(あまつ)()
019いろいろいろに()ゆる(すが)しさ
020天津(あまつ)()のくだり(たま)ひし心地(ここち)して
021(みづ)御霊(みたま)(とも)()るかな
022この(たき)雄々(をを)しく()つる(さま)()
023(みづ)御霊(みたま)功績(いさを)をおもふ
024下滝(しづたき)(たか)(すが)しも常磐木(ときはぎ)
025狭間(はざま)すかして()つる水音(みなおと)
026この(たき)(うづ)言霊(ことたま)よく()けば
027タタターと()(おと)(たふと)
028ターターと()ちたきちつつ滔々(たうたう)
029滝壺(たきつぼ)(ふか)くなり(ひび)くなり
030()()りて()りも()まざる滝津瀬(たきつせ)
031生言霊(いくことたま)のあらはれなるらむ
032(たか)きより(ひく)きに()つる(たき)(ごと)
033国津(くにつ)(かみ)たち(きよ)めまつらむ
034言霊(ことたま)(さち)はふこれの神国(かみくに)
035(うま)れてタカ言霊(ことたま)()くも
036この(たき)高天原(たかあまはら)(ひび)くなり
037(われ)みそぎせむ(みづ)言霊(ことたま)
038(この)(たき)天津(あまつ)神国(みくに)(かか)りあれば
039(みづ)(ひび)きは四方(よも)にわたらむ』
040 顕津男(あきつを)(かみ)御歌(みうた)()ませ(たま)ふ。
041滔々(たうたう)とみなぎり()つる下滝(しづたき)
042(いきほひ)みれば(われ)はづかしき
043一滴(いつてき)(とどこほ)りなく()ちくだつ
044(たき)はさながら(かみ)(こころ)
045下滝(しづたき)()つるが(ごと)くさらさらに
046(こころ)のくもり(はら)ひたくおもふ
047千丈(せんぢやう)(たか)きゆ()つる滝水(たきみづ)
048言霊(ことたま)(たか)()をゆすりつつ
049言霊(ことたま)(たす)(さち)はふ神国(かみくに)
050(いづ)(ちから)()のあたり()
051この(ふち)(ふか)きが(ごと)くこの(たき)
052(たか)きにならふ(こころ)()たばや
053()(くだ)()()()まぬ下滝(しづたき)
054水瀬(みなせ)(おと)(かみ)(こゑ)あり
055()みきらふ(うづ)真清水(ましみづ)朝夕(あさゆふ)
056()()()まぬ言霊(ことたま)(すが)しも
057常磐木(ときはぎ)(まつ)春風(はるかぜ)にそよぎつつ
058(たき)(ひび)きをささせ()るらし
059非時(ときじく)()(おと)(たか)下滝(しづたき)
060かたへに()てば(たま)()えわたる
061わが(たま)()えわたるまで(たたず)みて
062(みづ)言霊(ことたま)(たの)しみ()かむ』
063 かかる(ところ)大御母(おほみはは)(かみ)064明晴(あけはる)(かみ)065近見男(ちかみを)(かみ)三柱(みはしら)066両神(りやうしん)御後(みあと)()ひて(ここ)静々(しづしづ)()(きた)りまし、067(てん)(かか)れる下滝(しづたき)荘厳(さうごん)さに()たれつつ、068大御母(おほみはは)(かみ)()(うた)(たま)ふ。
069下滝(しづたき)(たか)きは(みづ)御霊(みたま)かも
070終日(ひねもす)(なが)れて(くに)をうるほす
071瑞御霊(みづみたま)(つき)大神(おほかみ)神霊(みたま)ぞと
072朝夕(あさゆふ)われは(たた)へまつるも
073()()りて朝夕(あしたゆふべ)(とどろ)ける
074(たき)言霊(ことたま)(われ)(をし)ゆる
075(やま)(たか)谿(たに)また(ふか)(ひろ)くして
076この下滝(しづたき)はなり()でにけむ
077見上(みあ)ぐればみ(そら)(くも)狭間(はざま)より
078()つるが(ごと)高滝(たかたき)(みづ)
079下滝(しづたき)水瀬(みなせ)はゆくゑ白浪(しらなみ)
080(たつ)宮居(みやゐ)(うみ)()るらむ』
081 如衣(ゆくえ)比女(ひめ)(かみ)はまた(うた)(たま)ふ。
082(あま)わたる(つき)大神(おほかみ)御恵(みめぐ)みの
083(つゆ)(しづく)かこの高滝(たかたき)
084(あま)わたる(つき)にみたまを()(たま)
085わが()岐美(きみ)稜威(みいづ)(たふと)
086滝津瀬(たきつせ)(きよ)きを()つつ(おも)ふかな
087とどこほりなき岐美(きみ)(こころ)
088()()りて幾千代(いくちよ)までも(ひび)くらむ
089(つき)大神(おほかみ)のいます(かぎ)りは
090()(のぼ)(きり)(てら)して天津(あまつ)()
091かげ(むらさき)耀(かがよ)ひますも
092この(きり)(のぼ)(のぼ)りて(くも)となり
093高照山(たかてるやま)(むらさき)()むるか
094(むらさき)(くも)よりくだつ(たき)なれば
095(われ)はこれより()(そそ)ぐべし』
096(うた)(をは)り、097悠然(いうぜん)として滝壺(たきつぼ)(ちか)()(たま)ひ、098滔々(たうたう)()つる(みづ)()()()たせ、099生言霊(いくことたま)()()(たま)ふぞ雄々(をを)しけれ。100顕津男(あきつを)(かみ)もまた、101(たき)の下に(すす)(たま)ひて、102(つよ)(みづ)()()みて(みそぎ)(わざ)につかせ(たま)ふ。
103 明晴(あけはる)(かみ)はこの(さま)(はい)(まつ)りて(うた)ふ。
104(いさ)ましき(みづ)御霊(みたま)(こころ)かな
105(たき)()たせる二柱(ふたはしら)(かみ)
106滔々(たうたう)(くも)より()つる下滝(しづたき)
107鳴音(なりおと)()きても(ふる)はるるものを
108神国(かみくに)(きよ)(たま)ふと二柱(ふたはしら)
109(たき)にかからすさまの(たふと)
110この(たき)(きよ)きが(ごと)くこの(ふち)
111ふかき(こころ)(かみ)()るらむ
112この(たき)顕津男(あきつを)(かみ)この(ふち)
113如衣(ゆくえ)比女神(ひめがみ)永久(とは)(すが)しも』
114 近見男(ちかみを)(かみ)はまたも(うた)(たま)ふ。
115天国(てんごく)()(ちか)みつつ高照(たかてる)
116(やま)下滝(しづたき)()(ひび)くなり
117(ちか)()れば(くも)より(くだ)(とほ)()れば
118(まつ)()()ゆおつる下滝(しづたき)
119白銀(しろがね)(はしら)()てし(ごと)くなり
120(とほ)(さか)りて()下滝(しづたき)
121常磐木(ときはぎ)(まつ)(まじ)らひ()(にほ)
122百花(ももばな)千花(ちばな)()()つる(たき)
123白梅(しらうめ)(はな)()(きよ)(にほ)ふなり
124この滝水(たきみづ)(すく)ひて()れば
125白梅(しらうめ)(きよ)(をしへ)()(なが)
126(かを)りも(たか)きこれの下滝(しづたき)
127 ()(うた)(をり)しも顕津男(あきつを)(かみ)は、128滝壺(たきつぼ)静々(しづしづ)()(たま)ひ、
129(おも)ひきやこの滝壺(たきつぼ)八千尋(やちひろ)
130(そこ)をさぐれど(はて)しなかりき
131(たき)(たか)滝壺(たきつぼ)(ふか)きは()(かみ)
132ふかき(こころ)とさとらひにけり
133からたまも御魂(みたま)(とみ)(きよ)まりぬ
134めぐみの(つゆ)滝津瀬(たきつせ)あみて
135この(たき)(きよ)(こころ)(われ)もちて
136この神国(かみくに)をうるほすべけむか』
137 大御母(おほみはは)(かみ)は、138また(うた)(たま)ふ。
139滝壺(たきつぼ)(そこ)(きは)めし岐美(きみ)こそは
140げにや(まこと)瑞御霊(みづみたま)なる
141比女神(ひめがみ)姿(すがた)(いづ)れにましますか
142(こころ)もとなし(はや)()れませよ』
143 ()(うた)(たま)へば、144如衣(ゆくえ)比女(ひめ)(かみ)(しろ)御姿(みすがた)は、145(なみ)(うへ)にぽかりと()(あが)(たま)ひ、146しづしづとのぼり(きた)りて、
147()岐美(きみ)のみあと(した)ひて八千尋(やちひろ)
148われは(そこ)ひをくぐりみしはや
149八千尋(やちひろ)(そこ)をくぐりて()(かみ)
150(きよ)(こころ)をかたじけなみけり
151朝夕(あさゆふ)にみたまからたまを(きよ)むべき
152この滝津瀬(たきつせ)(わが)()なりけり』
153 (ここ)五柱(いつはしら)(かみ)常磐(ときは)木蔭(こかげ)整列(せいれつ)して、154一斉(いつせい)生言霊(いくことたま)神祝言(かむほぎごと)(とな)へ、155しづしづとして、156高日(たかひ)(みや)八尋殿(やひろどの)(かへ)らせ(たま)ひける。
157昭和八・一〇・一三 旧八・二四 於水明閣 内崎照代謹録)
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