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聖師伝
はしがき
01 御誕生
02 穴太の里
03 祖父の話
04 祖父の性行
05 祖父の再生
06 幼少年時代
07 小学校時代
08 久兵衛池事件
09 青年時代
10 獣医学の研究
11 父の死
12 青年時代の煩悶
13 高熊山出修の動機
14 高熊山の修行
15 使命の自覚
16 幽斎の修業
17 開祖との会見
18 聖師の大本入り
19 聖師と筆先
20 聖師の苦闘
21 神苑の拡張と造営
22 神島開き
23 大本の発展
24 第一次大本事件
25 霊界物語の口述
26 エスペラントとローマ字の採用
27 世界紅卍字会との提携
28 蒙古入り
29 世界宗教連盟と人類愛善会
30 大正より昭和へ
31 明光社の設立
32 急激な発展
33 第二次大本事件
34 愛善苑の新発足
35 晩年の聖師
36 御昇天
37 御昇天後の大本
【附録】出口聖師年譜
(メニューの右肩に*1が付いているものは、本文がまだテキスト化されていないもの。*2は内容がほぼ同じ他のテキストがあるもの。)
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一七、開祖との会見
インフォメーション
題名:
17 開祖との会見
著者:
大本教学院・編
ページ:
目次メモ:
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B100800c17
001
明治三十一年の旧六月に入ったある日のこと、
002
喜三郎さんが産土神社に参拝された時、
003
左の神示に接しられました。
004
「一日も早く西北の方をさして行け。
005
神界の
仕組
(
しぐみ
)
がしてある。
006
お前の来るのを待っている人がある。
007
何事にも頓着なく速かにここを立って
園部
(
そのべ
)
の方へ向って行け」
008
ここに喜三郎さんは故郷を後に出発されました。
009
旧六月の暑い日のことであります。
010
喜三郎さんは山陰道の
八木
(
やぎ
)
[
※
現・南丹市八木町
]
の
虎天堰
(
とらてんいね
)
というところの枝ぶりのよい老松をひかえた一軒の茶店に休まれました。
011
茶店の女主人は、
012
喜三郎さんにむかって
013
「あなたは何をなさる方ですか」
014
と尋ねますと、
015
喜三郎さんは
016
「私は神さまを調べる役だ」
017
と答えられました。
018
その女主人は非常に喜んで
019
「実は私の母はいま
綾部
(
あやべ
)
におりますが、
020
にわかに
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
さんがおうつりなさって、
021
沢山の人がお神徳をいただいています。
022
母にうつった神様のおっしゃるには、
023
私の
身上
(
みじょう
)
をわけてくれる者は東から出て来る。
024
そのお方さえ見えたならば、
025
出口直の身上はわかってくるとおっしゃいましたので私ら夫婦はわざとこの道ばたに茶店を開いて
往来
(
ゆきき
)
の人さんに休んで貰い、
026
母の言ったお方を探しておりました。
027
あなたのことかと思われてなりません。
028
どうぞ一度母の身上を調べてやって下さりませぬか。
029
これが母の神様がお書きになったお
筆先
(
ふでさき
)
でございます」
030
と出して見せたのが、
031
バラバラの一枚書きの筆先でありました。
032
喜三郎さんはこれを手にとって御覧になりますと、
033
一見、
034
折れ釘みたいな文字ですが、
035
一種の風格をそなえているのと、
036
その内容は御自分がかつて高熊山の修行中に見聞したことによく符合するので、
037
非常におどろき、
038
近日のうちに綾部へ行くことを約束されて女主人と別れられました。
039
この女主人というのが、
040
大本開祖・出口直子
刀自
(
とじ
)
[
※
刀自は年輩の婦人に対する尊称
]
の三女・福島
久子
(
ひさこ
)
さんだったのであります。
041
喜三郎さんは久子さんと約束をして八木を立ち去り、
042
園部の広田屋という宿屋におちつき、
043
宣伝をされ、
044
信者も次第にふえて来ましたが、
045
久子さんとの約束を思い出されまして、
046
旧八月二十三日、
047
綾部の裏町に開祖・出口直子刀自を訪問されました。
048
これが開祖と聖師との最初の会見であります。
049
この当時、
050
開祖を世話していたのが
金光教
(
こんこうきょう
)
教会の受持教師・足立
正信
(
まさのぶ
)
氏でありました。
051
聖師は開祖の宅に二泊されましたが、
052
未だ時期至らずとして開祖に
暇
(
いとま
)
をつげ、
053
園部に引きかえし、
054
園部を中心に附近の宣伝に従事されました。
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