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聖師伝
はしがき
01 御誕生
02 穴太の里
03 祖父の話
04 祖父の性行
05 祖父の再生
06 幼少年時代
07 小学校時代
08 久兵衛池事件
09 青年時代
10 獣医学の研究
11 父の死
12 青年時代の煩悶
13 高熊山出修の動機
14 高熊山の修行
15 使命の自覚
16 幽斎の修業
17 開祖との会見
18 聖師の大本入り
19 聖師と筆先
20 聖師の苦闘
21 神苑の拡張と造営
22 神島開き
23 大本の発展
24 第一次大本事件
25 霊界物語の口述
26 エスペラントとローマ字の採用
27 世界紅卍字会との提携
28 蒙古入り
29 世界宗教連盟と人類愛善会
30 大正より昭和へ
31 明光社の設立
32 急激な発展
33 第二次大本事件
34 愛善苑の新発足
35 晩年の聖師
36 御昇天
37 御昇天後の大本
【附録】出口聖師年譜
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三一、明光社の設立
インフォメーション
題名:
31 明光社の設立
著者:
大本教学院・編
ページ:
目次メモ:
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B100800c31
001
聖師は昭和三年三月、
002
芸術と宗教の一致を目ざして亀岡に
明光社
(
めいこうしゃ
)
を設立し、
003
雑誌「明光」を発行されました。
004
聖師は芸術の道を指導されるのにも、
005
初めから高級なものでなく、
006
冠句を大衆文芸として奨励され、
007
雑誌「月光」を発行し、
008
それから「
月明
(
げつめい
)
」と改題して短歌を奨励され、
009
それが「明光」と改題されることになったのであります。
010
冠句
(
かんく
)
、
011
沓句
(
くつく
)
は、
012
老人にも子供にも、
013
男にも女にも、
014
だれにでも作れるもので、
015
いくらでも発展進歩の余地があるからであり、
016
和歌はすべての人が詠むべきものであると、
017
特に力を入れられたものであります。
018
聖師は十万歌集を出版しようとされたくらい、
019
多くの歌をつくっておられますが、
020
昭和六年五月から二カ年の間に出版された歌集だけでも「
花明山
(
かめやま
)
」「彗星」「
故山
(
こざん
)
の夢」「霞の奥」「
東
(
あづま
)
の光」「霧の海」「白童子」「
青嵐
(
せいらん
)
」「
公孫樹
(
こうそんじゅ
)
」「浪の音」「山と海」があります。
021
昭和五年の秋、
022
聖師が歌壇に進出するや、
023
異常なセンセーションをよび起こしたことは、
024
世人の知るところであります。
025
聖師の歌集をひもとく時、
026
聖師の事跡性行はもちろんのこと、
027
その教を知ることができると同時に、
028
無数の人事的好題目をとらえて詠んでおられるので、
029
世界維新の真相は彷彿として現れてくるのであります。
030
綾部、
031
亀岡をはじめ全国各地に聖師の歌碑が建てられました。
032
聖師は作歌のほかに、
033
書画に、
034
陶芸に、
035
建築に全霊をうちこんで精進されました。
036
昭和五年三月より五月まで京都にひらかれた宗教博覧会に参加し、
037
大本特設館を建てて聖師の作品、
038
――書画、
039
楽焼
(
らくやき
)
等を展示しましたところ、
040
大衆の驚異の的となり、
041
人々は聖師の作品を通じて大本を見直したのであります。
042
亀岡
天恩郷
(
てんおんきょう
)
の石造りの月宮殿や神苑の造園には、
043
専門家が驚きの目を見はりました。
044
聖師が「明光」誌に応募した歌や句の選をされ、
045
色紙短冊に染筆し、
046
拇印をおして月々賞品として出されるだけでも、
047
実におびただしい数に上りました。
048
生田
(
いくた
)
蝶介
(
ちょうすけ
)
氏が「古今東西、
049
宗教は多く峻厳、
050
松の木ばかりであるが、
051
氏の宗教は松の木ばかりの
泰山
(
たいざん
)
でなく、
052
花咲きにおう人間味豊かな『やまとごころ』の泰山なのである。
053
歌はやまとごころの
大道
(
だいどう
)
である」と批評しているように、
054
聖師の生活は芸術と宗教の一体を具現されていたのであります。
055
また聖師が霊界物語を神劇として上演され、
056
自ら舞台に立たれたり、
057
霊界物語、
058
自叙伝その他の映画化に先鞭をつけられたことも、
059
見落してはならない芸術的活動の一面でありましょう。
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