霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。実験用サイトサブスク
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

〔一〇〕天若日子之段

インフォメーション
題名:〔一〇〕天若日子之段 著者:出口王仁三郎
ページ:176 目次メモ:
概要: 備考: タグ:御統瓊(美須麻琉) データ凡例: データ最終更新日:2021-07-20 19:37:57 OBC :B121805c111
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正9年9月1日号(第125号) > 古事記言霊解(一)
 古事記(こじき)天照(あまてらす)(おほ)御神(みかみ)()神勅(しんちよく)()けて天若(あまわか)日子(ひこ)地上(ちじやう)(くだ)つて()たといふ(こと)があります。(いま)(これ)略解(りやくかい)(いた)さうと(おも)ひます。(これ)現代(げんだい)(もつと)適切(てきせつ)なるものであります。
 明治(めいぢ)天皇(てんわう)(くだ)(たま)へる教育(けういく)勅語(ちよくご)(うち)に、
 『()(ミチ)(ジツ)()皇祖(クワウソ)皇宗(クワウソウ)遺訓(ヰクン)ニシテ子孫(シソン)臣民(シンミン)(トモ)遵守(ジュンシュ)スヘキ(トコロ)(コレ)古今(ココン)(ツウ)シテ(アヤマ)ラス(コレ)中外(チウグワイ)(ホドコ)シテ(モト)ラス』
(おほ)せられてあります。『()(ミチ)』と()(こと)古事記(こじき)()して()るのであります。
(また)()(でう)()誓文(せいもん)に、
 『智識(チシキ)世界(セカイ)(モト)(オホイ)皇基(クワウキ)振起(シンキ)スヘシ』
()()詔勅(せうちよく)がありますが、(これ)今日(こんにち)(ごと)海外(かいぐわい)から知識(ちしき)(もと)めて、物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)(さかん)にせよ、と(あふ)せになつたのではない。世界(せかい)()(こと)世界(せかい)経綸(けいりん)古事記(こじき)()遺訓(ゐくん)であります。(いま)雑誌(ざつし)婦人(ふじん)世界(せかい)婦女(ふぢよ)(かい)(あるひ)実業(じつげふ)世界(せかい)(など)()つて、世界(せかい)をつけて()りますが、()世界(せかい)()(こと)(すべ)ての経綸(けいりん)(をし)へる書物(しよもつ)代名詞(だいめいし)となつて()ります。それで今日(こんにち)(ひと)知識(ちしき)世界(せかい)(もと)めると()(こと)誤解(ごかい)して、海外(かいぐわい)知識(ちしき)物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)輸入(ゆにふ)すれば、皇基(くわうき)振起(しんき)すると(おも)つて()るが、日本(につぽん)(くに)特別(とくべつ)(くに)でありまして皇基(くわうき)振起(しんき)するには皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)()遺訓(ゐくん)によらなければならぬ。外国(ぐわいこく)(をしへ)ではいかぬ。日本(につぽん)天皇(てんわう)()詔勅(せうちよく)(まも)る、(すなは)(てん)親神(おやがみ)(さま)()神勅(しんちよく)(たま)はつた()(をしへ)()らなければ、皇基(くわうき)振起(しんき)(まつ)(こと)出来(でき)ませぬ。()証拠(せうこ)には『(コレ)古今(ココン)(ツウ)シテ(アヤマ)ラス(コレ)中外(チウグワイ)(ホドコ)シテ(モト)ラス』と()()言葉(ことば)があります。()しも(これ)(いま)学者(がくしや)解釈(かいしやく)する(やう)に、(ただ)世界(せかい)知識(ちしき)(あつ)めると()(やう)(こと)であつたならば、(これ)()詔勅(せうちよく)()精神(せいしん)矛盾(むじゆん)して()るのであります。世界(せかい)知識(ちしき)(もと)めて()くと()(こと)は、皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)()遺訓(ゐくん)奉戴(ほうたい)して、世界(せかい)経綸(けいりん)し、その世界(せかい)経綸(けいりん)古事記(こじき)(もとづ)くべしと()()言葉(ことば)であります。これは教育(けういく)勅語(ちよくご)の『古今(ココン)(ツウ)シテ(アヤマ)ラス(コレ)中外(チウグワイ)(ホドコ)シテ(モト)ラス』と()()詔勅(せうちよく)()つて証明(せうめい)せらるるのであります。
 それから天照(あまてらす)(おほ)()(かみ)神代(かみよ)神様(かみさま)(おも)はれて()りますが、(けつ)してさうではない。天照(あまてらす)(おほ)()(かみ)(さま)無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)にまします神様(かみさま)で、幾億(いくおく)万年(まんねん)(まへ)でも、幾億(いくおく)万年(まんねん)()でも()(とほ)しの神様(かみさま)で、(したが)つて現世(げんせ)にましまして()らるるのであります。()天照(あまてらす)(おほ)()(かみ)()神勅(しんちよく)皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)()遺訓(ゐくん)であつて、古今(ここん)(つう)じて(あやま)らないところのものであります。古今(ここん)(つう)じて()きて()るのであります。古事記(こじき)上巻(じやうくわん)
 『天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(みこと)()ちて、豊葦原(とよあしはら)()千秋(ちあきの)(なが)五百(いほ)(あき)()水穂(みづほ)(のくに)は、()御子(みこ)正勝(まさか)吾勝(あかつ)(かち)速日(はやひ)(あめの)忍穂耳命(おしほみみのみこと)所知(しらさむ)(くに)と、(こと)(よさし)(たま)ひて、(あま)(くだ)(たま)ひき。於是(ここに)(あめの)忍穂耳命(おしほみみのみこと)(あめの)浮橋(うきはし)多多(たた)して()りたまはく、豊葦原(とよあしはら)()千秋(ちあきの)(なが)五百(いほ)(あき)()水穂(みづほ)(のくに)は、(いた)佐夜芸(さやぎ)てありけりと、()りたまひて、(さら)(かへり)(のぼ)らして、天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(まを)したまひき。(かれ)高御産巣日(たかみむすびの)(かみ)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(みこと)()ちて、(あめの)安河(やすのかは)河原(かはら)八百万(やほよろづ)(かみ)を、(かむ)(つど)へに(つど)へて、思金(おもひかね)(のかみ)(おも)はしめて、()りたまはく、()葦原(あしはらの)中国(なかつくに)は、()御子(みこ)所知(しらさむ)(くに)と、(こと)(よさし)(たま)へる(くに)なり。(かれ)()(くに)に、()(はや)(ぶる)(あら)(ぶる)(くにつ)(かみ)(ども)(さは)なると(おも)()すは(これ)(いづれ)(かみ)使(つか)はしてか、(こと)()けましとのりたまひき。(ここ)思金(おもひかね)(のかみ)(また)八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)(はか)りて、(あめの)菩比(ほひ)(のかみ)()(つか)はしてむと(まを)しき。(かれ)(あめの)菩比(ほひ)(のかみ)(つか)はしつれば、(やがて)大国主神(おほくにぬしのかみ)(こび)()きて、三年(みとせ)になるまで(かへりごと)(まを)さざりき』
とありまして、()(こと)現在(げんざい)にも適当(てきたう)する()遺訓(ゐくん)であります。()豊葦原(とよあしはら)千秋(ちあき)(なが)五百(いほ)(あき)水穂(みづほ)(のくに)()ふのは地球(ちきう)(じやう)全体(ぜんたい)()すのであり、葦原(あしはら)中津(なかつ)(くに)日本(につぽん)(こく)(こと)であります。
 ()世界(せかい)はいたく(さわ)がしくなつて()た。(すべ)ての問題(もんだい)(ゆき)(つま)りになつて()ります。(じつ)人民(じんみん)塗炭(とたん)(くる)しみを()けて()(こと)になつたが、(この)(くに)()(たひら)けく(やす)らけく(をさ)めるには、(いづ)れの神様(かみさま)(つか)はしたならば平定(へいてい)するであらうかと、神廷(しんてい)会議(くわいぎ)(ひら)かれたのであります。さうして思金(おもひかね)(のかみ)()智慧(ちゑ)のある神様(かみさま)()(まね)きになつて()(たづ)ねになつた。(ところ)(あめの)菩比(ほひ)(のかみ)(つか)はすべしと()(こと)で、()(かみ)()(つか)はしになつた。()()()(こと)言霊(ことたま)(がく)()ふと血染(ちぞめ)焼尽(せうじん)()(こと)である。先般(せんぱん)()欧州(おうしう)(だい)戦争(せんさう)(これ)血染(ちぞめ)焼尽(せうじん)(のかみ)(はたら)きであります。()(あめの)菩比(ほひ)(のかみ)(つか)はして(こと)()けせむとなさつた(ところ)が、三(ねん)になつても()()血染(ちぞめ)焼尽(せうじん)でも平定(へいてい)する(こと)出来(でき)なかつた。所謂(いはゆる)(ねん)(わた)つた戦争(せんさう)出来(でき)たのであります。さうして(つひ)大国主神(おほくにぬしのかみ)(むすめ)(した)(てる)比売(ひめ)(こび)りついてしまつた。大国主神(おほくにぬしのかみ)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)であります。物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)(もつ)国家(こくか)政治(せいぢ)基礎(きそ)として()(ところ)(しよ)外国(ぐわいこく)政治(せいぢ)であります。()(あめの)菩比(ほひ)(のかみ)霊的(れいてき)文明(ぶんめい)()らず物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)(はう)(こび)りついて仕舞(しま)つて、三(ねん)になつても()うしても(かへ)つて()ぬ。(この)結果(けつくわ)益々(ますます)物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)鞏固(きようこ)ならしめたのであります。世間(せけん)では愈々(いよいよ)世界(せかい)立派(りつぱ)になつたとか、(あるひ)平和(へいわ)条約(でうやく)(むす)ばれたと()ひますけれども、(これ)(みな)大国主神(おほくにぬしのかみ)(こび)りついた(かたち)であつて、世界(せかい)(だい)戦争(せんさう)()めば、(あと)泰平(たいへい)()になるかと(おも)ふと、さうではない。益々(ますます)軍備(ぐんび)拡張(くわくちやう)して()るのであります。(これ)では到底(たうてい)()(をさ)まる(はず)()いのであります。()世界(せかい)戦争(せんさう)()(こと)は、(けつ)して人間(にんげん)(こしら)へたのではない。(その)(はじ)まりは(ただ)(ぱつ)拳銃(ピストル)()つたのが(もと)で、(かく)(ごと)(だい)戦争(せんさう)になつてしまつたのであつて、みな神様(かみさま)()経綸(けいりん)()約束(やくそく)(ほか)ならぬのであります。
 (さて)()(つぎ)には天若(あまわか)日子(ひこ)()(くだ)しになつた。
 『(ここ)()て、高御産巣日(たかみむすびの)(かみ)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(また)(もろもろ)(かみ)(たち)()ひたまはく、葦原(あしはらの)中国(なかつくに)(つか)はせる天菩比神(あめのほひのかみ)(ひさ)しく(かへりごと)(まを)さず。(また)(いづれ)(かみ)使(つか)はしてば()けむ。(ここ)思金神(おもひかねのかみ)(まを)しけらく。天津国玉神(あまつくにたまのかみ)()天若(あまわか)日子(ひこ)を、(つか)はしてむと(まを)しき。(かれ)(ここ)に、(あめ)()麻迦古弓(まかこゆみ)(あめ)()波波矢(はばや)を、天若(あまわか)日子(ひこ)(たま)ひて(つか)はしき。於是(ここに)天若(あまわか)日子(ひこ)()(くに)(くだり)()きて、(すなは)大国主神(おほくにぬしのかみ)(むすめ)下照(したてる)比売(ひめ)()とし、(また)()(くに)()むと(おもんばか)りて、八年(やとせ)()るまで、(かへりごと)(まを)さざりき。(かれ)(ここ)に、天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)高御産巣日(たかみむすびの)(かみ)(また)(もろもろ)(かみ)(たち)()ひたまはく、天若(あまわか)日子(ひこ)(ひさ)しく(かへりごと)(まを)さず。(また)(いづれ)(かみ)(つか)はしてか、天若(あまわか)日子(ひこ)(ひさ)しく(とどま)所由(ゆゑ)()はしめむと()ひたまひき。於是(ここに)(もろもろ)(かみ)(たち)(また)思金神(おもひかねのかみ)()()さく雉名鳴女(きぎしななきめ)(つか)はしてむと(まを)(とき)()りたまはく、(いまし)()きて、天若(あまわか)日子(ひこ)()はむ(さま)は、(いまし)葦原(あしはらの)中国(なかつくに)使(つか)はせる所以(ゆゑ)は、()(くに)荒振(あらぶる)(かみ)(たち)を、言趣(ことむけ)(やは)せとなり、(なぞ)八年(やとせ)()るまで(かへりごと)(まを)さざると、とへとのりたまひき。(かれ)(ここ)に、名鳴女(ななきめ)(あめ)より(くだり)()きて、天若(あまわか)日子(ひこ)(かど)なる、()()(かつら)(うへ)()委曲(まつぶさ)に、天津(あまつ)(かみ)詔命(おほみことのり)(ごと)()りき』
 天若(あまわか)日子(ひこ)()(こと)は、(これ)はすべて天地(てんち)大道(だいだう)()き、治国(ちこく)安民(あんみん)(みち)()(ところ)意義(いぎ)であります。(わか)()ふのは()けると()(こと)である。(しか)一方(いつぱう)(わか)()(こと)は、充分(じうぶん)充実(じうじつ)して()らない、何処(どこ)にか()初初(うひうひ)しい(ところ)があると()(せつ)もあります。今日(こんにち)()うしても(これ)では()けぬと()ふので、民族(みんぞく)自決(じけつ)であるとか、自由(じゆう)平等(びやうどう)であるとか、デモクラシーであるとか、労働(らうどう)問題(もんだい)とか、普通(ふつう)選挙(せんきよ)とか、婦人(ふじん)参政(さんせい)(けん)問題(もんだい)とか、()()(こと)(おこ)つて()()る。是等(これら)成就(じやうじゆ)したならば()(なか)天下(てんか)泰平(たいへい)(をさ)まる(やう)(みな)(おも)うて()りますが、(これ)実行(じつかう)したならば、()(なか)益々(ますます)(さわ)ぎが(はなはだ)しくなります。(これ)天若(あまわか)日子(ひこ)なのであります。労働(らうどう)問題(もんだい)とか(なん)とか、(すべ)てのものは(みな)物質(ぶつしつ)(もと)として()る。日本(につぽん)(くに)皇祖(くわうそ)皇宗(くわうそう)()遺訓(ゐくん)()(こと)(すこ)しも念頭(ねんとう)()いて()らない。どの団体(だんたい)でも大国主神(おほくにぬしのかみ)下照(したてる)比売(ひめ)(こび)りついて()る。つまり(をんな)覇張(はば)(こと)なのである。男女(だんぢよ)同権(どうけん)とか、(あるひ)婦人(ふじん)参政(さんせい)(けん)(あた)へるとか()ふことは、(みな)下照(したてる)比売(ひめ)捕虜(ほりよ)となつて()るのである。()下照(したてる)比売(ひめ)()(こと)男女(だんぢよ)同権(どうけん)()(やう)(こと)で、労働(らうどう)問題(もんだい)とか、普通(ふつう)選挙(せんきよ)とか、婦人(ふじん)参政(さんせい)(けん)(など)(あた)へて、婦人(ふじん)向上(かうじやう)発展(はつてん)をして、しまひには男女(だんぢよ)同権(どうけん)()(やう)(こと)になつて()た。(しか)今日(こんにち)(ある)意味(いみ)(おい)ては男女(だんぢよ)同権(どうけん)であります。(をとこ)(をんな)(たた)いたなれば(つみ)になる。(をんな)(をとこ)(たた)いても矢張(やはり)(つみ)になるので、刑法(けいはふ)(じやう)から()へば同権(どうけん)である。(しか)夫婦(ふうふ)になると、他所(よそ)(をんな)(こしら)へるとか芸者(げいしや)(あそ)びや(なに)かしても(つま)から(うつた)ふる(こと)出来(でき)ない。(これ)(はん)して(つま)姦通(かんつう)して()ると(をつと)からは(うつた)へられる。()(へん)同権(どうけん)ではない。(をつと)権利(けんり)はあるが(をんな)にはない。(しか)(これ)()うしても(うへ)(した)(うら)(おもて)(ひだり)(みぎ)であるから、男女(だんぢよ)(たい)とならなければならぬ。夫婦(ふうふ)同権(どうけん)では(をさ)まらぬ。日本(につぽん)(くに)()うしても(をつと)(さき)()(つま)(したが)ふ。(をつと)(ひだり)(つま)(みぎ)である。()()()()()()()()(のみこと)(くに)()みの(とき)にも、(をんな)(こと)(さき)だちしに()りて(ふさ)はずと()(こと)があります。牝鳥(めんどり)がトキを()げる(いへ)には不幸(ふかう)がある。(かかあ)天下(でんか)では(をさ)まらぬ。()()下照(したてる)比売(ひめ)跋扈(ばつこ)したならば、()(なか)段々(だんだん)(みだ)れて()ます。家庭(かてい)円満(ゑんまん)()ふものを益益(ますます)(やぶ)(こと)になつて、()いては国家(こくか)安寧(あんねい)(がい)すると()(こと)になります。()()(こと)天若(あまわか)日子(ひこ)()(かた)である。
 世界(せかい)平安(へいあん)無事(ぶじ)(をさ)めようとして、色々(いろいろ)手段(しゆだん)方法(はうはふ)(かう)じたけれども、天若(あまわか)日子(ひこ)は八(ねん)になるも(かへ)つて()なかつた。そこで今度(こんど)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)高木神(たかぎのかみ)()相談(さうだん)になつて、天若(あまわか)日子(ひこ)何時(いつ)(まで)()つても復命(ふくめい)(かへ)つて()ない。それでしまひには、下照(したてる)比売(ひめ)(こび)りついたので、()益々(ますます)(ひど)くなる。今度(こんど)(いづ)れの(かみ)()やりになつたら()からうと(まを)した(ところ)が、思金神(おもひかねのかみ)(こた)へて(まを)すのに、雉名鳴女(きぎしななきめ)()(つか)はしになつたら()いでせうと(まを)された。(きじ)()(こと)(かみ)()(こと)である。()()(かな)しむ(ところ)(をんな)()(こと)()()()(とき)めいて()(ところ)()婦人(ふじん)()ふのではない。田舎(ゐなか)婦人(ふじん)(こと)であります。つまり開祖(かいそ)(さま)()されたのでありませう。
 さうして()(あらた)めよと()(こと)(あふ)せられた。()末期(まつき)(ひん)して()つて、とても()(まま)では日本(につぽん)世界(せかい)維持(ゐじ)して()(こと)出来(でき)ない。(はや)()(あらた)めよと(やかま)しく()はれたのであります。さうして()雉名鳴女(きぎしななきめ)(つか)はす(とき)に、()(おほ)()けられた。天若(あまわか)日子(ひこ)葦原(あしはら)中津(なかつ)(くに)にやつたのは、()(くに)(あら)ぶる国津(くにつ)(かみ)をば(こと)()()はして(をさ)めようとさせたのだ。何故(なにゆゑ)天若(あまわか)日子(ひこ)国津(くにつ)(かみ)一緒(いつしよ)になつて、大神(おほかみ)()命令(めいれい)()かないのか、()()(わけ)であるか、一応(いちおう)(つた)へて()いと()はれたのであります。さうして名鳴女(ななきめ)天若(あまわか)日子(ひこ)(もん)(いた)つた。(しか)るに(あめ)佐具女(さぐめ)()非常(ひじやう)(わる)悪魔(あくま)()(こゑ)()いた。佐具女(さぐめ)()(こと)はサヤグメと()(こと)であります。佐具女(さぐめ)(をんな)(こと)であります。今日(こんにち)世界(せかい)(ひと)大方(おほかた)(をんな)になつて()ります。大方(おほかた)佐具女(さぐめ)であります。(をとこ)(かみ)にチックをつけたり、(かほ)(しろ)()()つたりして、さうして柔弱(じうじやく)になつて(をんな)真似(まね)(ばか)りして()る。(みな)(あめ)佐具女(さぐめ)になつて()ります。(また)今日(こんにち)銘々(めいめい)交際(かうさい)して()りながら、(うそ)ばかり()つて()るのである。巧言(かうげん)令色(れいしよく)であつて、(むかし)(やう)武士(ぶし)言葉(ことば)二言(にごん)はないと()(こと)(おこな)はれて()らない。()(こと)度々(たびたび)()ふが、(すこ)しも(おこな)つて()らないのである。(うそ)()方便(はうべん)()(くらゐ)商売(しやうばい)掛引(かけひき)にも、(あるひ)外交(ぐわいかう)(じやう)掛引(かけひき)其他(そのた)政事(せいじ)()教育(けういく)()(すべ)てが物質(ぶつしつ)()むがために(うそ)(ばか)りを()つて()る。さうして(ひと)(おく)(さぐ)り、欠点(けつてん)があつたならば、(あるひ)弱点(じやくてん)があつたならば、(つき)()んでやらう。()()(こと)(ばか)(かんが)へて()る。()()連中(れんちう)(あめ)佐具女(さぐめ)同様(どうやう)に、()雉名鳴女(きぎしななきめ)(まこと)(てん)言葉(ことば)非常(ひじやう)邪魔(じやま)になつて、(みみ)(ざは)りになつて仕様(しやう)がない。
 『(ここ)に、(あめの)()()()()(とり)()ふことを()きて、天若(あまわか)日子(ひこ)()げて()はく、()(とり)は、(なく)(こゑ)(いと)()(かれ)()(ころ)したまひねと(いひ)(すす)むれば、(すなは)天若(あまわか)日子(ひこ)天神(あまつかみ)(たま)へる(あめ)()()(ゆみ)(あめ)()()()()ちて()(きぎし)()(ころ)しつ。(ここ)()()(きぎし)(むね)より(とほ)りて、(さかさま)()(あげ)らへて、(あめの)安河(やすのかは)河原(かはら)()します、天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)高木神(たかぎのかみ)御所(みもと)(いた)りき。()高木神(たかぎのかみ)は、高御産巣日(たかみむすびの)(かみ)別名(またのみな)なり。(かれ)高木神(たかぎのかみ)()()()らして(みそなは)すれば、()()()()()きたりき。於是(ここに)高木神(たかぎのかみ)()()は、天若(あまわか)日子(ひこ)所賜(たまへり)()ぞかしと()りたまひて、(すなは)(もろもろ)(かみ)(たち)()せて、()りたまへらくは、(もし)天若(あまわか)日子(ひこ)(みこと)(たが)へず、(あら)ぶる(かみ)()たりし()()つるならば、天若(あまわか)日子(ひこ)(あた)らざれ、(もし)邪心(きたなきこころ)しあらば、天若(あまわか)日子(ひこ)()()()()()()りたまひて、()()()らして、()()(あな)より(つき)返下(かへ)したまひしかば、天若(あまわか)日子(ひこ)が、胡床(あぐら)()たる、(たか)(むな)(さか)(あた)りて(みうせ)にき。(また)()(きぎし)(かへ)らず、(かれ)(いま)(ことわざ)に、(きぎし)(ひた)使(づかひ)といふ(もと)(これ)なり』
 そこで(あめ)佐具女(さぐめ)天若(あまわか)日子(ひこ)(むか)つて()ふのには、あの(とり)非常(ひじやう)にいやな鳴声(なきごゑ)をする、()(づら)いから(はや)くあれを()(ころ)して(くだ)さいと(そその)かした。天若(あまわか)日子(ひこ)言霊(ことたま)弓矢(ゆみや)(もつ)て、(これ)()(ころ)したのであります。丁度(ちやうど)開祖(かいそ)()昇天(しようてん)になつた(とき)であります。開祖(かいそ)(あめ)佐具女(さぐめ)天若(あまわか)日子(ひこ)(ため)()昇天(しようてん)になつたと(おな)(こと)である。それは神界(しんかい)現界(げんかい)との(ちが)ひであつて、つまり神界(しんかい)(こと)現界(げんかい)(うつ)つて()る。(これ)神界(しんかい)消息(せうそく)(わか)からぬ(かた)には牽強(けんきやう)附会(ふくわい)(きこ)えますけれども、充分(じうぶん)霊学(れいがく)(じやう)(おく)(はい)りましたならば、(その)(こと)はよく(わか)つて()ます。さうして()(はな)つた(ところ)()は、天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)高木神(たかぎのかみ)()手許(てもと)()んで()つた。()ると()()には()がついて()る。(ここ)(おい)高木神(たかぎのかみ)は、()()(かつ)天若(あまわか)日子(ひこ)()つたものである。さうして()()をもろもろの神々(かみがみ)()せて(あふ)せらるるには、()天若(あまわか)日子(ひこ)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)()命令(めいれい)(ほう)じて、(ぜん)なる地位(ちゐ)()るならば(よろ)しいが、()(これ)()(ちが)つて物質(ぶつしつ)主義(しゆぎ)(をしへ)(まじは)つて、(わる)国津(くにつ)(かみ)一緒(いつしよ)にやつて()るならば、(これ)(てん)命令(めいれい)(そむ)いたものである。(あら)ぶる(かみ)(ども)()(ところ)()ならばよし、()(これ)(てん)命令(めいれい)(ほう)じて(つかは)した(ところ)雉名鳴女(きぎしななきめ)()(ところ)()であつたなれば、()()天若(あまわか)日子(ひこ)(たふ)せと()つて、(さか)しまに(てん)から地上(ちじやう)()()天若(あまわか)日子(ひこ)()けて(はな)たれた。天若(あまわか)日子(ひこ)胡坐(あぐら)()をして、グウグウ高鼾(たかいびき)、もう雉名鳴女(きぎしななきめ)()(ころ)して(しま)つたから大丈夫(だいぢやうぶ)だと()つて、胡坐(あぐら)になつて()()ると、()()(むね)(あた)つて(つひ)国替(くにがへ)をした。()国替(くにがへ)をしたと()(こと)は、今日(こんにち)労働(らうどう)問題(もんだい)とか、(なん)とか色々(いろいろ)天若(あまわか)日子(ひこ)(てき)問題(もんだい)は、(みな)(すで)()したと同様(どうやう)であります。()()(こと)()したのである。本年(ほんねん)の三(ぐわつ)(ごろ)までは賃金(ちんぎん)段々(だんだん)(あが)つて()る、労働(らうどう)(しや)天下(てんか)()(やう)工合(ぐあひ)になつた。さうすると労銀(らうぎん)(すくな)い、八時間(じかん)(せい)とか六時間(じかん)(せい)とか、勝手(かつて)(きはま)()放題(はうだい)()つて()つたが、今日(こんにち)()うであるか、(やす)くても就職(しうしよく)(ぐち)()いと()有様(ありさま)で、(ほとん)()()えたやうな状態(じやうたい)であります。労働(らうどう)(たう)(あま)気乗(きの)りがせぬ(やう)になつた。グヅグヅして()ると(めし)(たね)()くなる。(やす)給金(きふきん)でも使(つか)うて(もら)はなければならぬと()(やう)になつて(まゐ)りました。(これ)所謂(いはゆる)天若(あまわか)日子(ひこ)()(あた)つて()したのである。(これ)神様(かみさま)(ぐう)して()()()きになつて()られるのであります。そこで天若(あまわか)日子(ひこ)(かく)(ごと)(たふ)れてしまつて今日(こんにち)(ほとん)(かげ)()せぬ(やう)になつて()ります。(ここ)(おい)下照(したてる)比売(ひめ)非常(ひじやう)()(さけ)んで()る。(すで)外国(ぐわいこく)では女子(ぢよし)参政(さんせい)(けん)(ゆる)したと()(こと)になつて()る。日本(につぽん)では(また)婦人(ふじん)参政(さんせい)問題(もんだい)(おこ)つて()()ります。(これ)下照(したてる)比売(ひめ)()(かな)しむ(こゑ)である。()(さわ)いで()(ところ)(こゑ)である。()()(こゑ)神様(かみさま)()(そば)(とど)いたのである。さうすると天若(あまわか)日子(ひこ)(ちち)天津国玉神(あまつくにたまのかみ)(あま)(くだ)つて()て、(これ)()いて()(かな)しんだ。
 『(かれ)天若(あまわか)日子(ひこ)()下照(したてる)比売(ひめ)(なか)せる(こゑ)(かぜ)(むた)(ひび)きて、(あめ)(いた)りき。於是(ここに)(あめ)なる天若(あまわか)日子(ひこ)(ちち)天津国玉神(あまつくにたまのかみ)(また)()妻子(めこ)ども()きて、(くだ)()(なき)(かなし)みて、(すなは)其処(そこ)喪屋(もや)(つく)りて、河雁(かはがり)()()()(もち)とし、(さぎ)掃持(ははきもち)とし、翠鳥(そに)御食(みけ)(びと)とし、(すずめ)碓女(うすめ)とし、(きぎし)哭女(なきめ)とし、如此(かく)(おこな)(さだ)めて()()()()()()(あそ)びたりき。()(とき)阿遅志貴(あじしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)(きま)して天若(あまわか)日子(ひこ)()(とぶら)ひたまふ(とき)(あめ)より降到(くだりき)つる、天若(あまわか)日子(ひこ)(ちち)(また)()()(みな)()きて、()()()なずて()りけり、()(きみ)()なずて()しけりと()ひて、手足(てあし)(とり)(かか)りて()(かな)しみき。()(あやま)てる所以(ゆゑ)は、()二柱(ふたはしら)(かみ)容姿(かほ)(いと)()相似()たり。(かれ)(ここ)()(あやま)てるなり。於是(ここに)阿遅志貴(あじしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)(いた)(いか)りて()ひけらく、()(うるは)しき(とも)なれ(こそ)(とぶらひ)()つれ。(なに)とかも、(あれ)(きたな)死人(しにびと)(なぞ)ふると()ひて、()(はか)せる()(つか)(つるぎ)()きて、()喪屋(もや)(きり)()せ、(あし)()(くゑ)(はな)()りき。()美濃(みぬ)(のくに)(あゐ)()(がは)河上(かはかみ)なる、喪山(もやま)といふやまなり。()()ちて()れる大刀(たち)()大量(おほばかり)()ふ。(また)()は、神度(かむどの)(つるぎ)とも()ふ。
 (かれ)阿遅志貴(あじしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)は、忿(おもほて)りて、(とび)()りたまふ(とき)に、()()()()(たか)()()(のみこと)()御名(みな)(あらは)さむと(おも)ひて、(うた)ひけらく。
 阿米那流夜(あめなるや)淤登多那婆多能(おとたなばたの)宇那賀世流(うながせる)多麻能美須麻流(たまのみすまる)美須麻流邇(みすまるに)阿那陀麻波夜(あなだまはや)美多邇布多和多良須(みたにふたわたらす)阿遅志貴(あぢしき)多迦比古泥能迦微(たかひこねのかみ)曽也(ぞや)
 ()(うた)は、(ひな)(ぶり)なり』
 さうして葬式(とむらひ)をしようとしたのであります。(けつ)して鄭重(ていちよう)葬式(さうしき)ではない。(きじ)哭女(なきめ)とし(すずめ)春女(うすめ)となし、(ほとん)人間(にんげん)(あつか)ひをせられず小鳥(ことり)(あつかひ)()けたと()(こと)である。それから高姫(たかひめ)(がみ)(あに)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)()(くだ)りになつて()た。(この)阿遅志貴(あじしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)天若(あまわか)日子(ひこ)とは至極(しごく)()()てゐる。阿遅志貴(あぢしき)()(こと)幽玄(いうげん)微妙(びめう)にして(はか)()るべからざる(ところ)(はたらき)――権威(けんゐ)がある。()()()(こと)知食(しろしめす)(くに)()(こと)である。()阿遅志貴(あぢしき)()ふのは、天下(てんか)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(たま)(ところ)(おん)(みち)(こと)であります。(たか)日子(ひこ)()()(こと)は、(おそ)(おほ)くも大神(おほかみ)別名(べつめい)でありまして、(つま)天津(あまつ)日継(ひつぎ)天皇(てんわう)が、世界(せかい)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(たま)(みち)が、(じつ)阿遅志貴(あぢしき)(たか)日子(ひこ)()()(こと)になります。()陛下(へいか)天照(あまてらす)大神(おほかみ)()(だい)(しん)()名代(みやうだい)として、万世(ばんせい)一系(いつけい)世界(せかい)()君臨(くんりん)(あそ)ばして、万民(ばんみん)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(あそ)ばされる(ところ)()天職(てんしよく)があるのであります。()承知(しようち)(ごと)日本(につぽん)(くに)陛下(へいか)吾々(われわれ)()先祖(せんぞ)である。(じやう)(おい)(おや)(さま)であり、主人(しゆじん)であり(また)師匠(ししやう)であります。(すなは)陛下(へいか)()(なら)うて()けば()いのである。それ(ゆゑ)日本(につぽん)(くに)精神(せいしん)(てき)(だい)家族(かぞく)制度(せいど)になつて()るのであります。(すなは)神別(しんべつ)皇別(くわうべつ)(あるひ)源平(げんぺい)藤橘(とうきつ)(せい)皇族(くわうぞく)から(わか)れたのであります。さう()(ふう)(ただ)しく子孫(しそん)(つた)はつて()るのであつて、其本(そのもと)(たづ)ねると(じつ)四海(しかい)同胞(どうほう)であるのであります。皇道(くわうだう)大本(おほもと)精神(せいしん)(てき)(だい)家族(かぞく)制度(せいど)(とな)へると、新聞(しんぶん)()社会(しやくわい)主義(しゆぎ)(しや)其他(そのた)官憲(くわんけん)(これ)共産(きやうさん)主義(しゆぎ)()()したり財産(ざいさん)平均(へいきん)(ろん)(かんが)(ちが)ひをして()るのであります。皇道(くわうだう)大本(おほもと)(とな)ふるところは、(けつ)して財産(ざいさん)平均(へいきん)(ろん)ではない。(もと)(たづ)ねて()くと(ひと)つであるから、(たがひ)(たす)けて()かなければならぬ。(みな)親子(おやこ)兄弟(きやうだい)であるから君臣(くんしん)()(あるひ)四海(しかい)同胞(どうほう)(みな)()(こころざし)(ひと)しうして()くと()(だい)家族(かぞく)制度(せいど)であります。()(だい)家族(かぞく)制度(せいど)共産(きやうさん)主義(しゆぎ)()たり、(あるひ)財産(ざいさん)平均(へいきん)(ろん)()()すのは、(みな)物質(ぶつしつ)(かた)まつて()るからである。(すなは)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)天若(あまわか)日子(ひこ)とを()(ちが)へて()るのであります。天若(あまわか)日子(ひこ)(ちち)妻子(つまこ)()は、阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)()て、我子(わがこ)は『()なずて()りけり』と()つて(よろこ)んだ。(ところ)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)は『(なに)とかも(われ)(きたな)死人(しにびと)(くら)ぶるか』と()つて立腹(りつぷく)して、()()られたと()(こと)()()ります。
 (また)私有(しいう)財産(ざいさん)云々(うんぬん)()(こと)(つい)ては、()(すぢ)から注意(ちゆうい)がありましたが、(これ)世間(せけん)誤解(ごかい)からであります。(けつ)して私有(しいう)財産(ざいさん)云々(うんぬん)するのではない。現在(げんざい)(あま)りに彼我(ひが)程度(ていど)差異(さい)がある。一方(いつぱう)には無茶(むちや)苦茶(くちや)贅沢(ぜいたく)をして、妾宅(せふたく)(かま)へ、栄耀(えいえう)栄華(えいぐわ)(たくま)しうして()るのに、一方(いつぱう)では一(わん)(めし)満足(まんぞく)()られない(もの)さへある。祖先(そせん)は一つで(みな)兄弟(きやうだい)であるのに、(かく)(ごと)くであつては、精神(せいしん)(てき)(だい)家族(かぞく)制度(せいど)とは()はれない。自分(じぶん)()(しよく)(ぢゆう)にさへ(さし)(つか)へなければそれで()いのである。私有(しいう)財産(ざいさん)無茶(むちや)苦茶(くちや)()めると()ふよりも、公益(こうえき)(ため)(つく)すが()い、陛下(へいか)(ため)(つく)すが()いと()(ところ)から、私有(しいう)財産(ざいさん)(かろ)んずと()ふのであるが、それよりももつともつと(たふと)(ところ)(もの)は、霊的(れいてき)(たから)(てん)()めよと(あふ)せられて()られるのであります。(かく)(ごと)(まつた)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)天若(あまわか)日子(ひこ)(とり)(ちが)へて()るのであります。天下(てんか)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(たま)御道(おんみち)()(つた)(ところ)皇道(くわうだう)大本(おほもと)なのであります。()阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)忠実(ちうじつ)なる(はたらき)をして()るのであります。忿(おもほて)りと()(こと)は、憤怒(ふんぬ)()(こと)であります。(あま)馬鹿(ばか)にするない、(じつ)暗黒(あんこく)()(なか)とはいひながら(あま)りである。(さぎ)(からす)区別(くべつ)()かぬとは(あま)りであると()つて、(おほい)(いか)つて()()らむとする(とき)に、()妹神(いもがみ)高姫(たかひめ)(のみこと)が、()本名(ほんめい)(あらは)さむと(おも)つて(うた)(たま)うた()神歌(しんか)は、
  (あめ)なるや、(おと)棚機(たなばた)の (うな)がせる (たま)御統(みすまる) ()統瓊(すまるに)
穴玉(あなだま)はや ()(たに) (ふた)(わた)らす 阿遅志貴(あぢしき)
(たか)日子(ひこ)()(かみ)ぞや。
証明(しようめい)されたのである。
 (あめ)なるや――(あめ)にあるや。(あめ)にましました(ところ)のと()()
 (おと)棚機(たなばた)の――(おと)言霊(ことたま)(こと)棚機(たなばた)天地(てんち)経綸(けいりん)(こと)太陽暦(たいやうれき)太陰暦(たいいんれき)恒天暦(かうてんれき)()(こと)()宇宙(うちう)充満(じうまん)して(だい)宇宙(うちう)組織(そしき)せられて活動(くわつどう)して()ると()(こと)で、みくらだなたなばた()(こと)であります。火水(ひみづ)経綸(けいりん)()(こと)で、(みづ)(よこ)経綸(けいりん)()(たて)経綸(けいりん)(すなは)天地(てんち)経綸(けいりん)()つて活動(くわつどう)して()るのであります。今日(こんにち)宇宙(うちう)構成(こうせい)したのは、所謂(いはゆる)(はた)()ると()(こと)で、太陽暦(たいやうれき)太陰暦(たいいんれき)恒天暦(かうてんれき)経緯(けいゐ)()(こと)であります。
 (うな)がせる――(くび)(たま)()けて()(こと)であります。
 (たま)御統(みすまる)――善悪(ぜんあく)(たがひ)(まじは)つて()曲玉(まがたま)(こと)で、()(たま)には(あを)とか()とか(あか)とか(しろ)とか()(いろ)があるが、それを一つに(とほ)して(つら)ねる(こと)(たま)御統(みすまる)である。()の三(しゆ)神器(しんき)曲玉(まがたま)は、()()()御統(みすまる)(たま)()(こと)であります。世界(せかい)各国(かくこく)色々(いろいろ)(たま)――黄色(きいろ)とか、(しろ)とか、(あを)とか、(あか)とか、(あるひ)(なが)いのとか、(みじか)いのとか、(おほ)きいのとか、(ちひ)さいのとかと()曲玉(まがたま)(みな)(むす)んで()る。()(なか)(とほ)つて()(ところ)(ひも)(これ)(すなは)万世(ばんせい)一系(いつけい)()(ひも)でありまして、世界(せかい)国魂(くにたま)(ひと)つに(あつ)めてあるのでありますから、御統(みすまる)(たま)()ふのであります。
 穴玉(あなだま)はや――(あきら)かなる(たま)明玉(めいぎよく)(こと)。はやと()(こと)(ひか)(かがや)くと()(こと)で、一つの(たま)があるとしたならば、あちらでも(ひか)り、此方(こちら)でも(ひか)つて()ると()(たま)である。それに反映(はんえい)して、(ほか)(たま)までが(みな)(ひか)つて()るのであります。
 真谷(みたに)――(きよ)(みづ)(なが)れる(たに)()(こと)
 (ふた)(わた)らす――()時期(じき)まで(ふた)をして()るから(わか)らないのである。それでありますから、阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)天若(あまわか)日子(ひこ)(とり)(ちが)へるのであります。けれども(すで)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)(わか)つたのであります。(しか)(これ)(まで)()真谷(みたに)(ふた)(わた)らして()るので(わか)らなかつた。()皇道(くわうだう)大本(おほもと)阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)活動(くわつどう)誤解(ごかい)して、(これ)天若(あまわか)日子(ひこ)()(ちが)へて()る。現在(げんざい)()れが()うだか(わか)らぬと()(とき)でありますから、一刻(いつこく)(はや)()阿遅志貴(あぢしき)高日子根(たかひこねの)(かみ)活動(くわつどう)を、天下(てんか)(しめ)さなければならぬのであります、(これ)吾々(われわれ)諸君(しよくん)(とも)()責任(せきにん)があるのであります。
(大正九・八・二四講演筆記 九・九・一号神霊界)
ロシアのプーチン大統領が霊界物語に予言されていた!?<絶賛発売中>
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / 本サイトに掲載されている霊界物語等の著作物の電子データは飯塚弘明ほか、多数の方々の協力によって作られました。(スペシャルサンクス) / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki