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伊都能売神諭
01 大正7年12月2日
02 (年月日不明)
03 大正7年12月22日
13 大正7年12月23日
05 大正7年12月24日
04 大正7年12月25日
06 大正7年12月26日
08 大正7年12月27日
07 大正8年1月1日
09 大正8年1月2日
10 大正8年1月2日
11 大正8年1月5日
12 大正8年1月11日
14 大正8年1月19日
17 大正8年1月21日
18 大正8年1月25日
19 大正8年1月25日
15 大正8年1月27日
20 大正8年1月27日
16 大正8年2月6日
21 大正8年2月13日
22 大正8年2月18日
23 大正8年2月20日
24 大正8年2月21日
25 大正8年3月7日
26 大正8年3月8日
29 大正8年3月10日
27 大正8年3月11日
28 大正8年3月12日
30 大正8年4月13日
31 大正8年4月23日
32 大正8年5月5日
33 大正8年6月3日
34 大正8年6月4日
35 大正8年7月12日
36 大正8年8月11日
37 大正8年8月12日
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大正八年二月二〇日
インフォメーション
種類:
伊都能売神諭
年月日:
1919(大正8)年2月20日(旧1月20日)
神霊界掲載号:
大正8年3月1日号(第81号) 12頁
神霊界八幡書店復刻版:
第4巻 206頁
八幡書店版伊都能売神諭:
112頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2017-08-26 09:45:06
OBC :
is23
001
大正八年二月二十日 旧正月二十日
002
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
国常立之命
(
くにとこたちのみこと
)
の
御魂
(
みたま
)
が
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
宿
(
やど
)
りて
居
(
お
)
る
言霊幸彦之命
(
ことたまさちひこのみこと
)
の
手
(
て
)
を
藉
(
か
)
りて
世界
(
せかい
)
の
根本
(
こんぽん
)
の
成立
(
なりたち
)
を
書
(
か
)
きおくぞよ。
003
天
(
てん
)
は
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
月
(
つき
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
は
御両神
(
おふたがた
)
が
御固
(
おかた
)
め
遊
(
あそ
)
ばしで
結構
(
けつこう
)
で
在
(
あ
)
れど、
004
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
は
八百万
(
やほよろづ
)
の
荒神
(
あらがみ
)
を
使
(
つか
)
ふて
所々
(
ところどころ
)
の
持場
(
もちば
)
をそれぞれに
凝
(
こりかた
)
めたなれど、
005
山
(
やま
)
にも
野
(
の
)
にも
草木
(
くさき
)
一本
(
いつぽん
)
もなく、
006
全然
(
まるで
)
炮烙
(
ほうらく
)
を
伏
(
ふ
)
せた
如
(
よ
)
うな
有様
(
ありさま
)
で
在
(
あ
)
つたから、
007
国常立之尊
(
くにとこたちのみこと
)
が
一旦
(
いつたん
)
天
(
てん
)
へ
登
(
のぼ
)
りて
御両方
(
おふたかた
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
に
地上
(
ちじやう
)
繁栄
(
はんえい
)
の
御指示
(
をさしづ
)
を
御願
(
おねがい
)
申上
(
もうしあ
)
げたら、
008
天
(
てん
)
の
御二方様
(
おふたかたさま
)
が
仰
(
おほ
)
せには、
009
世界
(
せかい
)
の
大体
(
だいたい
)
を
固
(
かた
)
めるには
勇猛
(
ゆうもう
)
な
神力
(
しんりき
)
が
要
(
い
)
るから、
010
○○
(
だいじや
)
の
姿
(
すがた
)
でなければ
活動
(
かつどう
)
が
出来
(
でき
)
ぬなれど、
011
斯
(
こ
)
の
通
(
とほり
)
山川海野
(
やまかわうみの
)
が
出来上
(
できあが
)
りた
上
(
うへ
)
は
山野
(
やまの
)
に
草木
(
くさき
)
を
生
(
は
)
やさねば
成
(
な
)
らぬから、
012
天
(
てん
)
にも
夫婦
(
ふうふ
)
が
水火
(
いき
)
を
合
(
あわ
)
して
活動
(
かつどう
)
したので
在
(
あ
)
るから、
013
地
(
ち
)
にも
夫婦
(
ふうふ
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
拵
(
こし
)
らえて
陰陽
(
ゐんやう
)
を
揃
(
そろ
)
えねば
成
(
な
)
らぬとの
御神言
(
おことば
)
で
在
(
あ
)
つたから、
014
艮役
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
が
女房
(
にようぼう
)
を
御授
(
おさづ
)
け
下
(
くだ
)
されたいと
御願
(
おねがい
)
申上
(
もうしあ
)
げると、
015
天
(
てん
)
に
坐
(
まし
)
ます
御二方様
(
おふたかたさま
)
が
頭
(
かしら
)
に
角
(
つの
)
の
四本
(
よんほん
)
ある○○のヒツジ
姫命
(
ひめのみこと
)
を
女房
(
にようぼう
)
に
御授
(
おさづ
)
け
下
(
くだ
)
さりたから、
016
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
は
未姫
(
ひつじひめ
)
の
神
(
かみ
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
と
成
(
な
)
り
両神
(
ふたり
)
が
水火
(
いき
)
を
合
(
あわ
)
して
山
(
やま
)
に
向
(
むか
)
つて、
017
ウーとアーの
言霊
(
ことたま
)
を
産
(
う
)
み
出
(
だ
)
し、
018
一生懸命
(
いつせうけんめい
)
に
気吹
(
いぶき
)
を
致
(
いた
)
すと
山
(
やま
)
の
上
(
うへ
)
に
雌松
(
めまつ
)
が
一本
(
いつぽん
)
生
(
は
)
えたのが
木
(
き
)
の
世界
(
せかい
)
に
現
(
あら
)
はれた
根元
(
こんげん
)
であるぞよ。
019
松
(
まつ
)
が
一本
(
いつぽん
)
限
(
き
)
りでは
種
(
たね
)
が
出来
(
でき
)
ぬから、
020
今度
(
こんど
)
はヒツジ
姫
(
ひめ
)
が
一神
(
ひとり
)
で
気吹
(
いぶき
)
放
(
はな
)
ちを
致
(
いた
)
すと、
021
又
(
ま
)
た
雄松
(
をまつ
)
が
一本
(
いつぽん
)
出来
(
でき
)
たので、
022
二本
(
にほん
)
の
松
(
まつ
)
の
水火
(
いき
)
から
松傘
(
まつかさ
)
が
実
(
み
)
のり
種
(
たね
)
を
生
(
う
)
みして
今
(
いま
)
の
様
(
やう
)
な
世界
(
せかい
)
の
良
(
よ
)
き
土地
(
とち
)
に
限
(
な
)
りて、
023
松
(
まつ
)
が
繁
(
しげ
)
り
栄
(
さか
)
えるやうに
成
(
な
)
りたので
在
(
あ
)
るぞよ。
024
松
(
まつ
)
を
木
(
き
)
の
公
(
きみ
)
と
申
(
もう
)
すのは
世界
(
せかい
)
に
一番
(
いちばん
)
先
(
さ
)
きに
出来
(
でき
)
たからで
在
(
あ
)
るぞよ。
025
綾部
(
あやべ
)
の
大本
(
おほもと
)
は
天地
(
てんち
)
の
初発
(
しよつぱつ
)
の
神
(
かみ
)
が
現
(
あら
)
はれて
世界
(
せかい
)
の
経綸
(
しぐみ
)
を
致
(
いた
)
す
霊地
(
れいち
)
であるから、
026
松
(
まつ
)
の
大本
(
おほもと
)
とも
申
(
もう
)
すので
在
(
あ
)
るぞよ。
027
天
(
てん
)
に
坐
(
まし
)
ます
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
伊邪那岐之尊
(
いざなぎのみこと
)
様
(
さま
)
が
九天
(
つくし
)
の
日向
(
ひむか
)
の
アオウエイ
(
たちはなの
)
五大母音
(
おど
)
の
カサタナハマヤラワ
(
あはぎがはら
)
で
禊身
(
みそぎ
)
し
給
(
たま
)
ひ、
028
祓戸
(
はらいど
)
四柱
(
よはしら
)
の
神様
(
かみさま
)
を
生
(
う
)
み
遊
(
あそ
)
ばし、
029
最後
(
さいご
)
に
右
(
みぎ
)
の
御眼
(
おんめ
)
を
洗
(
あら
)
ひて
月球
(
げつきう
)
を
造
(
つく
)
り、
030
左
(
ひだり
)
の
御眼
(
おめ
)
を
洗
(
あら
)
ひて
日球
(
にちきう
)
を
造
(
つく
)
り、
031
御鼻
(
おんはな
)
を
洗
(
あら
)
ひ
給
(
たま
)
ひて
素盞嗚之命
(
すさのをのみこと
)
を
生
(
う
)
み
遊
(
あそ
)
ばし、
032
御自分
(
ごじぶん
)
は
天
(
あめ
)
の
日能若宮
(
ひのわかみや
)
に
鎮
(
しづ
)
まり
遊
(
あそ
)
ばし、
033
月
(
つき
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
は
月界
(
つきのよ
)
の
御守護
(
ごしゆご
)
を
遊
(
あそ
)
ばす
事
(
こと
)
に
成
(
な
)
り、
034
天照大御神
(
あまてらすおほかみ
)
様
(
さま
)
は
天上
(
てんぜう
)
の
御主宰
(
おんつかさ
)
と
成
(
な
)
られたが、
035
素盞嗚命
(
すさのをのみこと
)
は
海原
(
うなばら
)
を
知召
(
しろしめ
)
す
可
(
べ
)
しと
仰
(
おほ
)
せられたので、
036
天
(
てん
)
より
御降
(
おくだ
)
りに
成
(
な
)
り
海原
(
うなばら
)
の
守護
(
しゆごう
)
と
成
(
な
)
られたので
在
(
あ
)
るぞよ。
037
海原
(
うなばら
)
の
守護
(
しゆごう
)
と
申
(
もう
)
す
事
(
こと
)
は
全地上
(
ぜんちじやう
)
の
主宰
(
つかさ
)
であるが、
038
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
坤
(
ひつじさる
)
の
金神
(
こんじん
)
が
既
(
すで
)
に
大体
(
だいたい
)
を
修理固成
(
つくりかため
)
いたした
所
(
ところ
)
へ
大地
(
だいち
)
の
主宰神
(
つかさがみ
)
が
御降
(
おくだ
)
りに
成
(
な
)
つたので、
039
天
(
てん
)
にも
御両方
(
おふたかた
)
の
神様
(
かみさま
)
が
御固
(
おかた
)
め
遊
(
あそ
)
ばした
所
(
ところ
)
を
天照皇太神宮
(
てんせうこうだいじんぐう
)
様
(
さま
)
が
総主権
(
そうしゆけん
)
を
御持
(
おも
)
ち
遊
(
あそ
)
ばしたので
在
(
あ
)
るから、
040
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
も
天
(
てん
)
に
従
(
したが
)
ふて
主権
(
しゆけん
)
を
素盞嗚尊
(
すさのをのみこと
)
に
御譲
(
おゆづ
)
り
申上
(
もうしあ
)
げ
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
坤
(
ひつじさる
)
の
金神
(
こんじん
)
は
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
の
一切
(
いつさい
)
の
世話
(
せわ
)
を
致
(
いた
)
して
時節
(
じせつ
)
を
待
(
ま
)
つ
事
(
こと
)
に
致
(
いた
)
して
居
(
お
)
りたぞよ。
041
此
(
この
)
大神様
(
おほかみさま
)
は
神代
(
かみよ
)
の
英雄
(
えいゆう
)
で
何事
(
なにごと
)
もハキハキと
万事
(
ばんじ
)
を
片付
(
かたづ
)
ける
器量
(
きりやう
)
の
在
(
あ
)
る
神様
(
かみさま
)
で
在
(
あ
)
れど、
042
余
(
あま
)
り
行
(
や
)
り
方
(
かた
)
が
激
(
はげ
)
しかつたので、
043
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
の
守護神
(
しゆごうじん
)
が
色々
(
いろいろ
)
と
苦情
(
くじやう
)
を
申
(
もう
)
して
終
(
しまい
)
には
大神
(
おほかみ
)
の
御命令
(
ごめいれい
)
を一
柱
(
はしら
)
の
神
(
かみ
)
も
聞
(
き
)
かぬ
如
(
よ
)
うに
立到
(
たちいた
)
つたので、
044
大神様
(
おほかみさま
)
も
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
が
厭
(
いや
)
に
成
(
な
)
り、
045
月
(
つき
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
の
守護
(
しゆごう
)
遊
(
あそ
)
ばす
夜見
(
よみ
)
の
国
(
くに
)
へ
行
(
ゆ
)
くと
云
(
い
)
ふ
覚悟
(
かくご
)
を
遊
(
あそ
)
ばしたのであるが、
046
夫
(
そ
)
れまでに
天
(
てん
)
に
坐
(
まし
)
ます
姉神
(
あねがみ
)
の
天照皇太神宮
(
てんせうこうだいじんぐう
)
に
暇乞
(
いとまごひ
)
を
成
(
な
)
さんと
仰
(
おほ
)
せられ、
047
大変
(
たいへん
)
な
御勢
(
おんいきほ
)
いで
天
(
てん
)
へ
御登
(
おのぼ
)
りに
成
(
な
)
つたから、
048
山川
(
やまかわ
)
も
国土
(
こくど
)
も
一度
(
いちど
)
に
震動
(
しんどう
)
して
大変
(
たいへん
)
な
事変
(
こと
)
に
成
(
な
)
つたので
在
(
あ
)
る。
049
そこで
天上
(
てんぜう
)
に
坐
(
まし
)
ます
天照大御神
(
あまてらすおほかみ
)
様
(
さま
)
が
非常
(
ひじよう
)
に
驚
(
おどろ
)
きなされて、
050
彼
(
かれ
)
の
如
(
よ
)
うな
勢
(
いきほ
)
いで
天
(
てん
)
へ
上
(
あが
)
り
来
(
く
)
るのは
此
(
こ
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
を
弟
(
をとうと
)
神素盞嗚尊
(
かむすさのをのみこと
)
が
占領
(
せんりやう
)
する
心算
(
つもり
)
で
在
(
あ
)
ろうと
思召
(
おぼしめ
)
して、
051
大変
(
たいへん
)
な
戦
(
たたか
)
いの
用意
(
ようい
)
を
為
(
な
)
して
御待受
(
おまちう
)
けになり、
052
天
(
あま
)
の
八洲河原
(
やすかはら
)
に
於
(
おい
)
て
互
(
たがい
)
に
誓約
(
うけひ
)
を
遊
(
あそ
)
ばし、
053
御両神様
(
ごりやうしんさま
)
の
御魂
(
おんたま
)
から
五男三女
(
ごなんさんじよ
)
の
八柱
(
やはしら
)
の
神
(
かみ
)
が
御生
(
おうま
)
れ
遊
(
あそ
)
ばしたので
在
(
あ
)
るが、
054
是
(
これ
)
が
神
(
かみ
)
が
人間
(
にんげん
)
の
肉体
(
にくたい
)
に
成
(
な
)
りた
初
(
はじま
)
りで
在
(
あ
)
るぞよ。
055
口
(
くち
)
で
申
(
もう
)
せば
短
(
みじか
)
いなれど、
056
此
(
こ
)
の
誓約
(
うけひ
)
を
遊
(
あそ
)
ばして
八柱
(
やはしら
)
の
神
(
かみ
)
を
御生
(
おう
)
みに
成
(
な
)
る
間
(
あいだ
)
と
云
(
い
)
ふものは
数十万年
(
すうじうまんねん
)
の
永
(
なが
)
い
月日
(
じつげつ
)
が
掛
(
かか
)
りて
居
(
お
)
るぞよ。
057
其
(
その
)
間
(
あいだ
)
に
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
と
坤
(
ひつじさる
)
の
金神
(
こんじん
)
が
相談
(
さうだん
)
いたして
天照皇太神宮
(
てんせうこうだいじんぐう
)
様
(
さま
)
の
御妹神
(
おいもとがみ
)
若日女君命
(
わかひめぎみのみこと
)
を
天
(
てん
)
から
下
(
さ
)
げて
戴
(
いただ
)
き、
058
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
の
主宰神
(
つかさがみ
)
と
仰
(
あふ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
り、
059
世界
(
せかい
)
経綸
(
けいりん
)
の
機
(
はた
)
を
織
(
を
)
りつつ
世界
(
せかい
)
を
治
(
をさ
)
めて
居
(
お
)
りたので
在
(
あ
)
るぞよ。
060
若姫君之尊
(
わかひめぎみのみこと
)
は
三男五女神
(
さんなんごじよしん
)
の
八柱
(
やはしら
)
神
(
かみ
)
を
養育
(
やういく
)
して
立派
(
りつぱ
)
に
神代
(
かみよ
)
の
政治
(
せいじ
)
を
遊
(
あそ
)
ばして
居
(
お
)
れた
処
(
ところ
)
へ
元
(
もと
)
の
素盞嗚之命
(
すさのをのみこと
)
様
(
さま
)
が
又
(
ま
)
た
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
へ
降
(
くだ
)
りて
非常
(
ひじよう
)
に
御立腹
(
ごりつぷく
)
遊
(
あそ
)
ばして
若姫君
(
わかひめぎみ
)
の
命
(
みこと
)
の
生命
(
いのち
)
を
取
(
と
)
り
天
(
てん
)
も
地
(
ち
)
も
一度
(
いちど
)
に
震動
(
しんどう
)
させ
再
(
ふたた
)
び
常夜
(
とこよ
)
の
暗
(
やみ
)
となり、
061
万
(
よろづ
)
の
妖神
(
わるがみ
)
が
荒
(
あ
)
れ
出
(
だ
)
し
何
(
ど
)
うにも
斯
(
こ
)
うにも
始末
(
しまつ
)
が
付
(
つ
)
かぬ
如
(
よ
)
うに
成
(
な
)
りたので
天
(
てん
)
に
坐
(
まし
)
ます
天照大御神
(
あまてらすおほかみ
)
様
(
さま
)
は
終
(
つい
)
に
地球之洞穴
(
あまのいわと
)
へ
御隠
(
おかく
)
れ
遊
(
あそ
)
ばし、
062
天
(
てん
)
も
地
(
ち
)
も
真
(
しん
)
の
暗
(
や
)
みと
成
(
な
)
つて
了
(
しま
)
ふたので、
063
八百万
(
やほよろづ
)
の
神々
(
かみがみ
)
が
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
竜宮館
(
りうぐうやかた
)
に
神集
(
かむつど
)
ひして、
064
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
は
思兼神
(
おもひやりのかみ
)
となりて
色々
(
いろいろ
)
と
苦心
(
くしん
)
の
末
(
すえ
)
に
天之岩戸
(
あまのいわと
)
を
開
(
ひら
)
き
天地
(
てんち
)
は
再
(
ふたた
)
び
照明
(
あきらか
)
に
成
(
な
)
つたので
在
(
あ
)
るぞよ。
065
そこで
神々様
(
かみがみさま
)
の
協議
(
きやうぎ
)
の
結果
(
けつくわ
)
、
066
素盞嗚尊
(
すさのをのみこと
)
に重き
罪
(
つみ
)
を
負
(
お
)
はせて
外国
(
がいこく
)
へ
神退
(
かみやら
)
いに
退
(
やら
)
はれたので、
067
素盞嗚尊
(
すさのをのみこと
)
は
神妙
(
しんみよう
)
に
罪
(
つみ
)
を
負
(
お
)
ひ
贖罪
(
とくざい
)
の
為
(
ため
)
に
世界中
(
せかいぢう
)
の
邪神
(
あくがみ
)
を
平定
(
へいてい
)
遊
(
あそ
)
ばし
終
(
つい
)
には
八岐
(
やまた
)
の
大蛇
(
をろち
)
を
退治
(
たいぢ
)
して、
068
叢雲
(
むらくも
)
の
剣
(
つるぎ
)
を
得
(
え
)
之
(
これ
)
を
天照皇大神
(
あまてらすすめおほかみ
)
に
奉
(
たてまつ
)
られたので
在
(
あ
)
るぞよ。
069
其時
(
そのとき
)
に
退治
(
たいぢ
)
された
八頭八尾
(
やつがしらやつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
霊
(
れい
)
が
近江
(
あふみ
)
の
国
(
くに
)
の
伊吹山
(
いぶきやま
)
に
止
(
とど
)
まり、
070
日本武命
(
やまとたけるのみこと
)
に
危害
(
きがい
)
を
加
(
くわ
)
へて
置
(
お
)
いて
元
(
もと
)
の
露国
(
ろこく
)
の
古巣
(
ふるす
)
へ
迯
(
に
)
げ
帰
(
かへ
)
り、
071
色々
(
いろいろ
)
として
世界
(
せかい
)
を
魔
(
ま
)
の
国
(
くに
)
に
致
(
いた
)
す
企
(
たく
)
みを
致
(
いた
)
して
今度
(
こんど
)
の
世界
(
せかい
)
の
大戦争
(
だいせんそう
)
を
初
(
はじ
)
めたので
在
(
あ
)
るぞよ。
072
日本
(
にほん
)
を
一旦
(
いつたん
)
は
覗
(
うかが
)
ふたなれど、
073
余
(
あま
)
り
神力
(
しんりき
)
の
強
(
つよ
)
い
国土
(
こくど
)
であるから、
074
海
(
うみ
)
を
渡
(
わた
)
りて
支那
(
しな
)
や、
075
印土
(
いんど
)
を
乱
(
み
)
だし、
076
露国
(
ろこく
)
までも
潰
(
つ
)
ぶし、
077
モ
一
(
ひ
)
とつ
向
(
むか
)
ふの
強
(
つよ
)
い
国
(
くに
)
の
王
(
おう
)
まで
世
(
よ
)
に
落
(
をと
)
し、
078
まだ
飽
(
あ
)
き
足
(
た
)
らいで
今度
(
こんど
)
は
一番
(
いちばん
)
大
(
おほ
)
きな
国
(
くに
)
へ
渡
(
わた
)
り
日本
(
にほん
)
の
神国
(
しんこく
)
を
破
(
やぶ
)
りて
魔
(
ま
)
の
国
(
くに
)
に
致
(
いた
)
す
仕組
(
しぐみ
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
お
)
るから、
079
日本
(
にほん
)
の
人民
(
じんみん
)
は
日本魂
(
やまとだましい
)
を
研
(
みが
)
き
上
(
あ
)
げて、
080
一天万乗
(
いつてんばんぜう
)
の
大君
(
おほきみ
)
を
守
(
まも
)
り
大神
(
おほかみ
)
を
敬
(
うや
)
まい
誠
(
まこと
)
を
貫
(
つらぬ
)
かねば、
081
今
(
いま
)
の
人民
(
じんみん
)
の
如
(
よ
)
うに
民主主義
(
みんしゆしゆぎ
)
に
精神
(
せいしん
)
を
奪
(
と
)
られて
居
(
お
)
るやうな
事
(
こと
)
では、
082
今度
(
こんど
)
は
八岐
(
やまた
)
の
大蛇
(
おろち
)
に
自由自在
(
じゆうじざい
)
に
潰
(
つぶ
)
されて
了
(
しま
)
ふから、
083
日本
(
にほん
)
神国
(
しんこく
)
の
人民
(
じんみん
)
は
一日
(
いちにち
)
も
早
(
はや
)
く
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
して
下
(
くだ
)
されと、
084
クドウ
神
(
かみ
)
が
申
(
もう
)
すので
在
(
あ
)
るぞよ。
085
素盞嗚命
(
すさのをのみこと
)
は
外国
(
がいこく
)
へ
御出
(
おいで
)
遊
(
あそ
)
ばして
一旦
(
いつたん
)
は
陣曳
(
じんびき
)
を
遊
(
あそ
)
ばしたので、
086
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
に
肝心
(
かんじん
)
の
主宰神
(
つかさがみ
)
がなく
成
(
な
)
りたから、
087
撞
(
つき
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
が
元
(
もと
)
の
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
を
締固
(
しめかた
)
めた
国常立之尊
(
くにとこたちのみこと
)
に
改
(
あらた
)
めて
守護
(
しゆごう
)
致
(
いた
)
すやうにとの
御命令
(
ごめいれい
)
が
下
(
くだ
)
りたので、
088
夫婦
(
ふうふ
)
揃
(
そろ
)
ふて
一旦
(
いつたん
)
潰
(
つぶ
)
れて
了
(
しま
)
ふた
同様
(
どうよう
)
の
世界
(
せかい
)
を
守護
(
しゆごう
)
いたして
居
(
お
)
りたなれど、
089
余
(
あま
)
り
厳
(
きび
)
しい
固苦
(
かたくる
)
しい
世
(
よ
)
の
治方
(
もちかた
)
であるから、
090
八百万
(
やほよろづ
)
の
神々
(
かみがみ
)
が
心
(
こころ
)
を
合
(
あ
)
はして
天
(
てん
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
へ
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
へ
退去
(
たいきよ
)
するやうの
御願
(
おねがい
)
いを
成
(
な
)
されたので、
091
天
(
てん
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
は
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
時節
(
じせつ
)
の
来
(
く
)
るまで
差控
(
さしひか
)
へよとの
厳命
(
げんめい
)
でありた
故
(
ゆへ
)
に、
092
神教
(
おほせ
)
の
通
(
とほ
)
り
素直
(
すなを
)
に
艮
(
うしとら
)
へ
退去
(
たいきよ
)
いたしたので
在
(
あ
)
りたぞよ。
093
其
(
その
)
時
(
とき
)
から
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
は
悪神
(
あくがみ
)
と
云
(
い
)
ふ
名
(
な
)
を
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
から
付
(
つ
)
けられて
悔
(
くや
)
し
残念
(
ざんねん
)
を
堪
(
こば
)
り
詰
(
つめ
)
て
来
(
き
)
た
御蔭
(
おかげ
)
で、
094
一旦
(
いつたん
)
斯世
(
このよ
)
が
泥海
(
どろうみ
)
に
成
(
な
)
る
所
(
ところ
)
を
受取
(
うけと
)
りて
世
(
よ
)
の
立替
(
たてかへ
)
の
後
(
あと
)
の
立直
(
たてなほ
)
しの
御用
(
ごよう
)
を
勤
(
つと
)
めさして
頂
(
いただ
)
くやうに
成
(
な
)
りたので
在
(
あ
)
るから、
095
何事
(
なにごと
)
も
時節
(
じせつ
)
を
待
(
ま
)
てば、
096
煎豆
(
いりまめ
)
にも
枯木
(
かれき
)
にも
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
く
事
(
こと
)
があるから、
097
時節
(
じせつ
)
の
力
(
ちから
)
くらい
恐
(
おそろし
)
いものの
結構
(
けつこう
)
なものはないから、
098
人民
(
じんみん
)
も
物事
(
ものごと
)
を
急
(
せ
)
かずに
時節
(
じせつ
)
さえ
待
(
ま
)
ちたら
何事
(
なにごと
)
も
結構
(
けつこう
)
が
出
(
で
)
て
来
(
く
)
るから、
099
辛抱
(
しんぼう
)
が
肝要
(
かんじん
)
であるぞよ。
100
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
が
世
(
よ
)
の
初
(
はじま
)
りに
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
を
造
(
つく
)
り
固
(
かた
)
め、
101
次
(
つぎ
)
に
夫婦
(
ふうふ
)
が
呼吸
(
いき
)
を
合
(
あわ
)
して、
102
種々
(
いろいろ
)
の
樹木
(
じゆき
)
や
草
(
くさ
)
を
生
(
う
)
み
出
(
だ
)
した
其
(
その
)
間
(
あいだ
)
が
数万年
(
すうまんねん
)
、
103
夫
(
そ
)
れから
蛇体
(
じやたい
)
の
神
(
かみ
)
計
(
ばか
)
りでは
世界
(
せかい
)
の
隅々
(
すみずみ
)
まで
細
(
こま
)
やかに
開
(
ひら
)
く
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ぬから、
104
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
の
知
(
し
)
らぬ
間
(
ま
)
に
人間
(
にんげん
)
を
作
(
つく
)
る
事
(
こと
)
を
考
(
かん
)
がえ
終
(
つい
)
に
夫婦
(
ふうふ
)
の
人間
(
にんげん
)
を
水
(
みづ
)
と
火
(
ひ
)
と
土
(
つち
)
とで
造
(
つく
)
りたのが
永
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
掛
(
かか
)
りて
苦労
(
くろう
)
致
(
いた
)
したので
在
(
あ
)
るぞよ。
105
五男三女
(
ごなんさんじよ
)
の
八柱神
(
やはしらがみ
)
は
竜体
(
りうたい
)
から
変
(
へん
)
じて
生
(
うま
)
れられたので
在
(
あ
)
れど、
106
普通
(
ふつう
)
の
人間
(
にんげん
)
は
土
(
つち
)
の
中
(
なか
)
で
蒸
(
む
)
し
湧
(
わか
)
したので
在
(
あ
)
るぞよ。
107
今
(
いま
)
は
暗
(
くらが
)
りでも
人民
(
じんみん
)
が
安々
(
やすやす
)
と
出来
(
でき
)
るやうに
世
(
よ
)
が
開
(
ひら
)
けて
人民
(
じんみん
)
が
腹
(
はら
)
に
児
(
こ
)
を
孕
(
はら
)
むやうに
容易
(
たやす
)
い
事
(
こと
)
になりて
居
(
お
)
れども、
108
矢張
(
やは
)
り
艮坤
(
こんごん
)
の
両神
(
りやうしん
)
が
守護
(
しゆごう
)
いたさぬ
事
(
こと
)
には
猫
(
ねこ
)
の
子
(
こ
)
一疋
(
いつぴき
)
産
(
う
)
むと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ぬので
在
(
あ
)
れども、
109
今
(
いま
)
の
人民
(
じんみん
)
は
男
(
をとこ
)
と
女
(
をんな
)
と
寄
(
よ
)
りさへすれば
何時
(
いつ
)
でも
勝手
(
かつて
)
に
児
(
こ
)
が
生
(
うま
)
れるやうに
取違
(
とりちが
)
いを
致
(
いた
)
して
居
(
お
)
るから、
110
神
(
かみ
)
の
恩
(
おん
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
一
(
ひと
)
つも
思
(
おも
)
はぬから、
111
我児
(
わがこ
)
が
我
(
われ
)
の
自由
(
じゆう
)
に
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
かぬ
様
(
やう
)
に
成
(
な
)
るので
在
(
あ
)
るぞよ。
112
我
(
われ
)
の
体内
(
たいない
)
を
借
(
か
)
りて
生
(
うま
)
れるから、
113
仮
(
かり
)
に
我児
(
わがこ
)
と
名
(
な
)
を
付
(
つ
)
けさして
在
(
あ
)
れど、
114
実際
(
じつさい
)
は
神
(
かみ
)
が
天地
(
てんち
)
経綸
(
けいりん
)
の
為
(
ため
)
に
道具
(
だうぐ
)
に
使
(
つか
)
ふやうに
生
(
う
)
まして
在
(
あ
)
るのじやぞよ。
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