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大正八年四月二三日

インフォメーション
種類:伊都能売神諭 年月日:1919(大正8)年4月23日(旧3月23日)
神霊界掲載号:大正8年5月15日号(第86号) 12頁 神霊界八幡書店復刻版:第4巻 456頁 八幡書店版伊都能売神諭:158頁
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-08-28 10:42:46 OBC :is31
001 大正八年四月二十三日
002 (うしとら)金神(こんじん)国常立(くにとこたち)(みこと)筆先(ふでさき)であるぞよ。003明治(めいじ)二十五年から、004変性男子(へんぜうなんし)御魂(みたま)宿(やど)りて()る、005出口(でぐち)(なを)()()(くち)()りて警告(しらし)事実(こと)実地(じつち)(まい)りたぞよ。006邪神界(がいこく)一腹(ひとはら)()りて()ると(もう)して()りたが、007(かみ)一度(いちど)(もう)した(こと)はイツに()りても毛筋(けすじ)横巾(よこはば)間違(まちが)いの()いのが、008変性男子(へんぜうなんし)一々万々確固不易経言(うごかぬをしえ)であるぞよ。009日本(にほん)神国(しんこく)()るから、010太古(むかし)神世(かみよ)からの固有(もと)(をしえ)(まも)りて御用(ごよう)(いた)せば(なに)(ひと)邪神界(がいこく)自由(じゆう)には出来(でき)神国(しんこく)であるなれど、011(いま)日本(にほん)守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)は、012肝腎(かんじん)脚下(あしもと)にある結構(けつこう)神宝(たから)を、013(われ)我手(わがで)()()けて(すこ)しも(かへり)みず、014(とほ)(とほ)西(にし)大空(おほぞら)(ばか)(なが)めて、015浮雲(うきぐも)(てん)御魂(みたま)()られて(しも)ふて、016日本(にほん)(くに)(いま)困難(こんなん)017(あと)にも(さき)にも此世(このよ)(はじま)りてから()()事変(こと)日増(ひま)しに()()て、018(くに)大難(だいなん)差迫(さしせま)つて()()るのに、019其日(そのひ)(ぐらし)(いま)守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)()(かた)020何程(なにほど)智慧(ちゑ)(がく)(ちから)でも今度(こんど)到底(とうてい)()(あは)んから、021神国(しんこく)神国(しんこく)()(かた)一日(いちにち)(はや)立替(たてかへ)て、022日輪様(にちりんさま)()()ひて、023何彼(なにか)経綸(しぐみ)(いた)さむと、024(いま)()(かた)日輪(にちりん)(むか)うて()らず()らずに(たた)かうて()るので()るから、025邪神界(がいこくじん)薩張(さつぱ)馬鹿(ばか)()られて、026(しり)()まで一本(いつぽん)()(とこ)まで曳抜(ひきぬ)かれて(しも)ふて()るので()るから、027(いま)()りて何程(なにほど)立派(りつぱ)(こと)(もう)しても(いた)しても()(あし)(みみ)へは這入(はい)りは(いた)さんぞよ。028日本(にほん)結構(けつこう)神国(しんこく)であり、029天子(てんし)天照皇大神(あまてらすおほかみ)(さま)直系(じき)生神様(いきがみさま)であるから、030(これ)(ぐら)立派(りつぱ)神国(しんこく)は、031()(ひろ)世界(せかい)(ほか)にモ(ひと)つは()いなれど、032日本(にほん)(くに)守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)全然(さつぱり)()(あし)精神(せいしん)日本魂(やまとだましい)とを摺替(すりかえ)られて(しも)ふて、033(いま)人民(じんみん)行状(をこない)034(これ)では到底(とうてい)神国(しんこく)責任(せきにん)(はた)せぬから、035(なが)らく出口(でぐち)()充分(じうぶん)()()けたので()るぞよ。
036 日本(にほん)国体(こくたい)学理的(がくりてき)闡明(せんめい)して、037世界(せかい)人文(じんぶん)発達(はつたつ)()ける、038日本(にほん)独特(どくとく)使命(しめい)発揮(はつき)すると(もう)して、039一生懸命(いつせうけんめい)国家(こくか)(ため)(ほね)()つて()大学者(だいがくしや)()るが、040日本(にほん)国体(こくたい)(もう)すものは、041世界(せかい)類例(るい)()(かみ)()てたる立派(りつぱ)国体(こくたい)であるから、042今日(こんにち)()うな不完全(ふくわんぜん)幼稚(ようち)学理(がくり)解決(かいけつ)出来(でき)るやうな、043ソンナ国体(こくたい)では()いから、044(いま)体主霊従(から)精神(こころ)根本(こんぽん)から立直(たてなを)して(かか)らぬと、045到底(とうてい)見当(けんとう)()れは(いた)さんぞよ。046敬神(けいしん)尊皇(そんのう)愛国(あいこく)精神(せいしん)が、047日本(にほん)天賦(てんぶ)日本魂(やまとだましい)()れども、048(いま)日本(にほん)学者(がくしや)は、049(かみ)()てた神国(しんこく)()ふことを(わす)れてをるから、050何程(なにほど)立派(りつぱ)尊王愛国論(そんのうあいこくろん)唱導(せうだう)(いた)しても、051肝腎(かんじん)皇祖(くわうそ)(かみ)(わか)らぬから、052御魂(みたま)()いから、053何程(なにほど)(ほね)(をり)ても駄目(だめ)であるぞよ。054()()ふことを(もう)すと(また)(いま)鼻高(はなだか)は、055綾部(あやべ)大本(おほもと)世界(せかい)大勢(おほぜい)逆行(ぎやくこう)する、056危険(きけん)頑迷(ぐわんめい)思想(しさう)であると(もう)して、057力一杯(ちからいつぱい)反対(はんたい)いたすものが()()るなれど、058何程(なにほど)反対(はんたい)いたしても、059ソンなことに往生(わうぜう)いたす()うな(かみ)でありたら、060三千年(さんぜんねん)()がい(あいだ)苦労(くろう)をいたして、061()改造(たてかへ)仕組(しぐみ)(いた)さむぞよ。062一日(いちにち)一刻(いつこく)(すみやか)改心(かいしん)いたして、063神国(しんこく)()(かた)にいたさんと、064(いま)()げも()ろしも()らん(こと)出来(しゆつたい)いたすから、065日本(にほん)守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)(かみ)から()()けるぞよ。066(かみ)毫末(ちつと)(うそ)(もう)さむから、067日本(にほん)人民(じんみん)(はや)改心(かいしん)(いた)して、068世界(せかい)神国(しんこく)成就(ぜうじゆ)準備(じゆんび)(かか)りて、069日本(にほん)国民(こくみん)天職(てんしよく)(まつた)(いた)して(くだ)されよ。070(かみ)今度(こんど)(あら)はれて、071(てん)()から守護(しゆご)いたすから、072一旦(いつたん)(なに)()ろうとも(とどめ)()すから、073安神(あんしん)いたして(はや)身魂(みたま)(みが)ひて(くだ)されよ。074モウ愚図々々(ぐづぐづ)(いた)してをる()()いから、075(あと)のカラスに追越(をひこ)されんやうに(いた)して(くだ)されよ。076大正(たいせう)七年(しちねん)の十一月に宿替(やどがへ)いたした悪神(あくがみ)大将(たいせう)が、077(いま)()けの(かわ)(あら)はしかけて()てをるが、078中々(なかなか)日本(にほん)人民(じんみん)油断(ゆだん)出来(でき)ぬぞよ。079()れから(うしとら)金神(こんじん)悪神(あくがみ)正体(せうたい)(あら)はして、080世界(せかい)人民(じんみん)()せて()るから、081九分九厘(くぶくりん)までは日本(にほん)心配(しんぱい)いたす(こと)がまだまだ()いて()るなれど、082人民(じんみん)改心(かいしん)さえ出来(でき)たなれば、083(むかし)神世(かみよ)経綸(しぐみ)(どほ)りに(いた)すから、084一厘(いちりん)仕組(しぐみ)(とどめ)()して、085三千世界(さんぜんせかい)泰平(たいへい)(をさ)めて、086万劫末代(まんごうまつだい)(うご)かぬ(まつ)神代(かみよ)建替(たてか)えて(しも)ふて、087天地(てんち)神々(かみがみ)大宮(おほみや)()高天原(たかあまはら)(たて)て、088世界(せかい)一列(いちれつ)(いさ)んで(くら)すミロクの大神(おほかみ)美代(みよ)(いた)すぞよ。
089
090 (うしとら)金神(こんじん)国常立尊(くにとこたちのみこと)(なが)らく()(をち)て、091三千年(さんぜんねん)経綸(しぐみ)(いた)した(こと)実地(じつち)(まい)りて、092明治(めいじ)二十五年から変性男子(へんぜうなんし)体内(たいない)()りて、093三千年(さんぜんねん)現界(げんかい)守護(しゆごう)で、094(まつ)()五六七(みろく)神代(かみよ)(いた)して、095天下泰平(てんがたいへい)()(をさ)めて、096国会開(こくかいびら)きを(いた)経綸(しぐみ)でありたなれど、097(あま)日本(にほん)人民(じんみん)(くも)りが(をも)ふたよりも(ひど)いので、098国会開(こくかいびら)きの仕組(しぐみ)十年(じゆうねん)(ばか)()びたなれど()立替(たてかへ)(はや)(いた)さねば、099日本(にほん)()たず世界(せかい)(つぶ)れるより仕様(しよう)()いから、100脚下(あしもと)から(はじ)まるから、101日本(にほん)人民(じんみん)(もと)日本魂(やまとだましい)立帰(たちかへ)りて、102(とど)めの()りの用意(ようい)御魂(みたま)(みが)ひて、103神国(しんこく)(ため)一身(いつしん)(ささ)げる覚悟(かくご)(いた)さぬと、104今迄(いままで)のやうな気楽(きらく)(かんが)えを(もつ)てをりたら、105国中(くにぢう)がアフンと(いた)さなならぬことが出来(しゆつたい)いたすぞよ。106との大戦(おほたたか)ひは(これ)からであるぞよ。107一旦(いつたん)天下(てんが)()(とこ)まで()くなれど、108ナの御魂(みたま)とノの御魂(みたま)和合(わがう)一致(いつち)出来(でき)て、109御魂(みたま)統一(とういつ)することに()るぞよ。110それに(つい)ては通力(つうりき)自在(じざい)大真人(だいしんじん)底津(そこつ)巌根(いわね)(うづ)めてあるから、111此者(このもの)一日(いちにち)(はや)()()げて御用(ごよう)使(つか)はねば、112ミロクの神代(かみよ)成立(なりた)たんのであるぞよ。113此者(このもの)三千世界(さんぜんせかい)大化物(おほばけもの)であるから、114(あら)はれたら()()(うえ)には、115是迄(これまで)()うな惨酷(ざんこく)戦争(せんさう)()()ち、116()るい病魔(びやうま)()()せ、117世界(せかい)(おほ)きい困難(こんなん)()く、118盗人(ぬすびと)出来(でき)ず、119天災(てんさい)地変(ちへん)末代(まつだい)(をこ)らず、120(まこと)結構(けつこう)平穏(をだやか)神代(かみよ)()るので()るぞよ。121禁闕金乃神(きんかつかねのかみ)(もう)勝金木神(しようきんきしん)世界(せかい)(とどめ)(あら)はれて、122三千世界(さんぜんせかい)(とど)めを()すのは、123モウ(しばら)くの()であるから、124(まこと)真人(ひと)一日(いちにち)(はや)身魂(みたま)(みが)ひて、125御用(ごよう)(たす)けに()()うに(いた)されよ。126万劫末代(まんごうまつだい)()(のこ)結構(けつこう)御用(ごよう)であるぞよ。127(いま)世界(せかい)有様(ありさま)()てをりては、128(しん)人民(じんみん)なればヂツトしてはをれよまいぞよ。129(これ)から段々(だんだん)半日(はんにち)()にも世界(せかい)様子(ようす)(かは)りて()るぞよ。
130
131 ()高天原(たかあまはら)132(あげ)竜宮館(りゆうぐうやかた)(やつ)ツの(やしろ)(たて)て、133()()れに神力(しんりき)()生神(いきがみ)御祭(おまつ)(もう)して、134今度(こんど)二度目(にどめ)岩戸開(いわとびら)きの御用(ごよう)(いた)させる経綸(しぐみ)であれども、135肝腎(かんじん)御三体(ごさんたい)御宮(おみや)出来上(できあが)らぬので、136経綸(しぐみ)(をく)れるので()るから、137一日(いちにち)(はや)因縁(いんねん)御魂(みたま)竜宮(りゆうぐう)乙姫殿(おとひめどの)(こころ)立帰(たちかへ)りて(くだ)さらぬと、138(おく)れた()けは世界(せかい)のことが(おく)れて、139人民(じんみん)(なが)(くる)しむから、140(いま)までの(ちい)さい(こころ)(はや)(あらた)めて(くだ)されよ。141(かみ)(ことば)二言(ふたこと)()いから、142一言(ひとこと)()守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)でないと、143今度(こんど)(まこと)御用(ごよう)(はづ)れるぞよ。144五六七(みろく)神代(かみよ)になるまでに、145綾部(あやべ)大本(おほもと)から、146日本(にほん)(うち)大社(たいしや)大社(たいしや)へ、147(かみ)命令(めいれい)参拜(さんぱい)いたすことが()るが、148(この)御用(ごよう)()人民(じんみん)身魂(みたま)(みが)けたものから()()いて(かみ)御用(ごよう)(もうし)()けるぞよ。149(いま)ではモチト身魂(みたま)(みが)けておらぬから御用(ごよう)()まらんなれど、150()れが()まるやうになりたら、151綾部(あやべ)大本(おほもと)世界(せかい)天晴(あつぱ)(あら)はれて()世界(せかい)人民(じんみん)(くち)(そろ)へて大本(おほもと)(をしへ)(むかし)から()(きい)たことの()結構(けつこう)(をしへ)でありたと感心(かんしん)いたすやうになるから、152()れまでは()大本(おほもと)役員(やくいん)信者(しんじや)御苦労(ごくろう)であるぞよ。153(つい)ては変性女子(へんぜうによし)身魂(みたま)金勝兼(きんかつかね)(かみ)身魂(みたま)一層(いつそう)ヱライ気苦労(きぐろう)があるから女子(によし)何事(なにごと)(いた)しても(かみ)経綸(しぐみ)であるから、154(だま)りて()ておりて(くだ)されよ。155細工(さいく)流々(りうりう)あるから仕上(しあ)げを()んと、156(なに)(わか)りは(いた)さんぞよ。157普腎菩薩(ふじんぼさつ)身魂(みたま)美濃(みの)(くに)(あら)はれて八咫鏡(やたのかがみ)()きをいて国替(くにがえ)いたされたなれど、158(いま)では肉体(にくたい)()くなりて()るから、159(あと)()ぐものも()し、160(その)(なが)れを()むものが尾張(おはり)にもあるなれど、161肝腎(かんじん)五六七(みろく)出現地(しゆつげんち)(わか)()らんから、162世界(せかい)(とどめ)()せんから、163色々(いろいろ)(ところ)(くび)突込(つきこ)むと(おはり)には(なに)(わか)らぬ()うになりて(あと)地団太(じだんた)()んでヂリヂリ(まひ)(いた)しても()かむ(こと)になるぞよ。164()大本(おほもと)(をしへ)(とどめ)(をしへ)であるから大本(おほもと)大橋(おほはし)一旦(いつたん)(わた)りたものが(ほか)(まい)りて何程(なにほど)結構(けつこう)(こと)()いても()けば()(ほど)(みち)()くなりて跡戻(あともど)(ばか)りになるから(かみ)()()けてやるぞよ。165(いま)何処(どこ)(をしへ)表面(ひやうめん)立派(りつぱ)であれども(まこと)生神(いきがみ)守護(しゆごう)()くなりて人民(じんみん)智慧(ちゑ)(がく)(かんが)へた(こと)であるから、166肝心(かんじん)(とど)めは()せんぞよ。167(たれ)()らず(この)大本(おほもと)筆先(ふでさき)(そむ)いて研究(けんきう)()()よれ、168跡戻(あともど)(ばか)りで(ひと)つも(おも)ひは()たんぞよ。169三千世界(さんぜんせかい)(とどめ)()すのは(うしとら)金神(こんじん)大本(おほもと)より(ほか)には世界中(せかいぢう)(さが)しても一所(ひととこ)()いぞよ。170(こころ)(せま)(はら)(ちい)さい(まこと)()いものは()げて()ぬぞよと毎度(まいど)(もう)して筆先(ふでさき)()して()ろうがな。171肝心(かんじん)(とき)になりて()(かへ)りて結構(けつこう)神徳(しんとく)(おと)すものが沢山(たくさん)()()るぞよ。172(みづ)御魂(みたま)物事(ものごと)(うつ)(やす)いと(いま)(もう)して神諭(ふでさき)取違(とりちが)(いた)して()るものが()るが、173何程(なにほど)(みづ)御魂(みたま)はうつり(やす)いと(もう)しても神界(しんかい)経綸(しぐみ)(つい)ては毛筋(けすじ)ほども(ちが)はさんから、174()んな(かんがへ)()ると一も()らず二も()らず、175御蔭(おかげ)(だん)になりた(おり)には(ゆび)()はへてアフンと(いた)さなならぬ(こと)になりて()るぞよ。176明治(めいぢ)二十五年からの変性男子(へんぜうなんし)筆先(ふでさき)大正(たいせう)元年(がんねん)からの女子(によし)(もう)した(こと)()いた筆先(ふでさき)(とく)(かんが)えて()よれ、177(みな)その(とほ)りに()りて()ておるぞよ。178まだ斯後(このさき)実地(じつち)()(こと)沢山(たくさん)にあるぞよ。179日本(にほん)(くに)(いま)大峠(おほとほげ)(かか)りた(とこ)であるから、180守護神(しゆごうじん)人民(じんみん)充分(じうぶん)腹帯(はらおび)(しめ)ておりて天地(てんち)神々(かみがみ)(うや)まひ大君(おほきみ)(こころ)(そこ)から(しゆ)181()182(しん)(あふ)(まつ)り、183愛国心(あいこくしん)(やしの)ふて()かぬと、184天地(てんち)御先祖(ごせんぞう)申訳(もうしわけ)()たぬ(こと)出来(しゆつたい)いたすぞよ。
185
186 鶏津鳥(にはつとり)かけ()(さは)立上(たちあが)(こめ)(えさ)をば(くい)()きて、187(ひがし)(そら)立向(たちむか)ふ、188吾妻(あづま)(そら)(あかね)()()大神(おほかみ)(まも)りまし常世(とこよ)(やみ)()(かへ)し、189一度(いちど)()るる葦原(あしはら)中津御国(なかつみくに)功績(かうせき)も、190ヱベス大国(だいこく)(あら)はれて、191大土(おほづち)小土(こづち)ふり()はし(たけ)(くる)ひつ()(つき)(すす)(きた)るぞ(おそ)ろしき。192()れども霊主体従(ひのもと)火水(かみ)(くに)193()(どもえ)(あら)はれて、194()()(みね)弥高(いやたか)稜威(いづ)御魂(みたま)神力(しんりき)(むつ)此世(このよ)平穏(おだやか)(おさ)むる地成(なな)(とし)よりも、195(てん)(のぼ)りて稚日女(わかひめ)(かみ)神言(みこと)弥尊(いやたか)く、196(ここの)(はな)()(にほ)高天原(たかあまはら)神屋敷(かみやしき)197十方(じゆつぽう)世界(せかい)(とど)めを()して(ちり)(あくた)をサルの(とし)198万代(よろずよ)()ちぬ(うる)はしき、199(たか)(ほま)れをトリ(どし)の、200()()(かみ)丑艮(うしとら)(ひか)りかがやく目出度(めでた)さよ。201二十二人の生御魂(いくみたま)202天地(てんち)(かみ)宮殿(きうでん)(みき)(あしら)ルビ「あしら」は底本通り鳴戸海(なるとうみ)203渦卷(うづま)(きた)国津神(くにつかみ)204(くに)(いしづゑ)千代(ちよ)八千代(やちよ)205(うご)かぬ神代(みよ)(たの)もしき。
206
207 (ふた)つの(にう)()りかけた(この)品物(しなもの)方々(ほうぼう)から、208(われ)自由(じゆう)にせむものと、209(かみ)(さかし)()(かへり)みず、210ヱベス大国(だいこく)大盗梁(だいとうりよう)211(ほとけ)さんまで捻鉢卷(ねぢはちまき)大車輪(だいしやりん)212九分(くぶ)にイタりて()(いだ)せば、213西(にし)御寺(おてら)和尚(おせう)まで此場(このば)()くとの権幕(けんまく)に、214コリヤ惨酷(ざんこく)じや(どう)しようと、215ヱベスと(ほとけ)一思案(ひとしあん)216一時(いちじ)和尚(おせう)言前(いひまへ)(たて)てやろかい()(あと)(あと)(かんが)合点(がてん)合点々々(がてんがてん)額体合(うなづきあ)ひチント(はなし)()んだなれど()マキの煙草(たばこ)一服(いつぷく)(やす)み、217舞台(ぶたい)()はれば大平(たいへい)の、218(ゆめ)(さま)した海若(うなわか)の、219その(おど)ろきや如何(いか)ばかり、220トントン拍子(ひやうし)悪神(あくがみ)も、221(くぢら)(しやち)(たたか)いに果敢(はか)なき最后(さいご)(とり)(とし)222猛悪無道(もうあくむどう)獅子王(ししわう)身中(みうち)(ちい)さき(むし)(たふ)さるる、223(むかし)のたとゑも()のあたり、224日出(ひので)(かみ)(くに)(あしら)ルビ「あしら」は底本通り永遠(とこしえ)に、225四方(よも)国々(くにぐに)言向(ことむ)けて、226()高砂(たかさご)千代(ちよ)(まつ)227(まつ)(みど)りの(いろ)(ふか)(かみ)(めぐみ)(あふ)ぐなり。
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