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伊都能売神諭
01 大正7年12月2日
02 (年月日不明)
03 大正7年12月22日
13 大正7年12月23日
05 大正7年12月24日
04 大正7年12月25日
06 大正7年12月26日
08 大正7年12月27日
07 大正8年1月1日
09 大正8年1月2日
10 大正8年1月2日
11 大正8年1月5日
12 大正8年1月11日
14 大正8年1月19日
17 大正8年1月21日
18 大正8年1月25日
19 大正8年1月25日
15 大正8年1月27日
20 大正8年1月27日
16 大正8年2月6日
21 大正8年2月13日
22 大正8年2月18日
23 大正8年2月20日
24 大正8年2月21日
25 大正8年3月7日
26 大正8年3月8日
29 大正8年3月10日
27 大正8年3月11日
28 大正8年3月12日
30 大正8年4月13日
31 大正8年4月23日
32 大正8年5月5日
33 大正8年6月3日
34 大正8年6月4日
35 大正8年7月12日
36 大正8年8月11日
37 大正8年8月12日
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大正八年三月八日
インフォメーション
種類:
伊都能売神諭
年月日:
1919(大正8)年3月8日(旧2月7日)
神霊界掲載号:
大正8年3月15日号(第82号) 4頁
神霊界八幡書店復刻版:
第4巻 254頁
八幡書店版伊都能売神諭:
131頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-01-05 19:53:47
OBC :
is26
001
大正八年三月八日 旧二月七日
002
天
(
てん
)
に
坐
(
まし
)
ます
日
(
ひ
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
は、
003
天地
(
てんち
)
初発
(
しよつぱつ
)
の
時
(
とき
)
から、
004
世界
(
せかい
)
万物
(
ばんもつ
)
を
造
(
つく
)
りて
之
(
これ
)
を
愛護
(
あいご
)
し
給
(
たま
)
ひ、
005
永遠無窮
(
とこしえ
)
に
光
(
ひか
)
りを
与
(
あた
)
え、
006
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
を
照
(
て
)
らして
御守護
(
ごしゆごう
)
遊
(
あそ
)
ばすなり、
007
五六七
(
みろく
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
は
人民
(
じんみん
)
よりも
下
(
し
)
たに
降
(
を
)
りて、
008
地
(
ち
)
の
在
(
あ
)
らむ
限
(
かぎ
)
り、
009
遺
(
のこ
)
る
隈
(
くま
)
なく、
010
隠
(
かく
)
れて
御守護
(
ごしゆごう
)
下
(
くだ
)
され、
011
何
(
なに
)
一
(
ひ
)
とつ
自由
(
じゆう
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
も
成
(
な
)
さらずに、
012
万物
(
ばんぶつ
)
を
養育
(
やういく
)
遊
(
あそ
)
ばして
御座
(
ござ
)
るなり。
013
地
(
ち
)
の
固成主
(
かためぬし
)
なる
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
は、
014
坤
(
ひつじさる
)
の
根神
(
こんじん
)
豊雲野尊
(
とよくもぬのみこと
)
と
水火
(
いき
)
を
合
(
あ
)
はして、
015
夫
(
そ
)
れ
夫
(
ぞ
)
れの
守護神
(
しゆごうじん
)
に
御苦労
(
ごくろう
)
に
成
(
な
)
りて
地
(
ち
)
を
固
(
かた
)
め
締
(
し
)
め、
016
一旦
(
いつたん
)
は
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
の
主宰者
(
つかさ
)
と
成
(
な
)
りたなれど、
017
八百万
(
やほよろづ
)
の
神
(
かみ
)
の
為
(
ため
)
に
永
(
なが
)
らくの
間
(
あいだ
)
神
(
かみ
)
の
世
(
よ
)
一代
(
いちだい
)
艮
(
うしとら
)
へ
押込
(
をしこ
)
められて、
018
隠
(
かげ
)
から
斯世
(
このよ
)
を
守護
(
しゆごう
)
いたして
居
(
を
)
りた
事
(
こと
)
の、
019
誠
(
まこと
)
の
精神
(
せいしん
)
と
行状
(
おこない
)
が
天地
(
てんち
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
の
御眼
(
おめ
)
に
留
(
とど
)
まりて、
020
再
(
ふたた
)
び
地
(
ち
)
の
世界
(
せかい
)
の
神界
(
しんかい
)
を
守護
(
しゆごう
)
いたすやうになりたのは、
021
誠
(
まこと
)
に
神
(
かみ
)
は
満足
(
まんぞく
)
であれども、
022
是
(
これ
)
だけに
乱
(
みだ
)
れた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を、
023
善
(
ぜん
)
一
(
ひ
)
とつの
神代
(
かみよ
)
の
神政
(
しんせい
)
に
改造
(
たてなを
)
すのは、
024
中々
(
なかなか
)
大業
(
たいもう
)
で
在
(
あ
)
るから、
025
昔
(
むかし
)
の
神代
(
かみよ
)
に
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
と
共
(
とも
)
に
世
(
よ
)
に
落
(
をと
)
された
神々
(
かみがみ
)
を、
026
今度
(
こんど
)
の
天之岩戸開
(
あまのいわとびら
)
きの
御用
(
ごよう
)
いたさす
為
(
ため
)
に、
027
世
(
よ
)
に
上
(
あ
)
げて
神政成就
(
たてなをし
)
の
御用
(
ごよう
)
に
使
(
つか
)
ふから、
028
其
(
その
)
神々
(
かみがみ
)
の
名
(
な
)
を
上
(
うへ
)
から
上
(
うへ
)
から
表
(
あら
)
はして
置
(
を
)
くぞよ。
029
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
侍従長
(
わきだち
)
を
勤
(
つと
)
めたのは、
030
右
(
みぎ
)
が
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
と
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
なり、
031
右
(
みぎ
)
の
侍従
(
つき
)
が
八雲立命
(
やくもたちのみこと
)
と
出雲姫命
(
いづもひめのみこと
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
なり、
032
左
(
ひだり
)
の
侍従長
(
わきだち
)
が
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
と
事足姫命
(
ことたるひめのみこと
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
なり、
033
左
(
ひだり
)
の
侍従
(
つき
)
が
国彦命
(
くにひこのみこと
)
と
国比女命
(
くにひめのみこと
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
の
神
(
かみ
)
でありたぞよ。
034
其他
(
そのほか
)
に
沢山
(
たくさん
)
の
付々
(
つきづき
)
や
眷属
(
けんぞく
)
は
在
(
あ
)
りたなれど、
035
時節
(
じせつ
)
に
応
(
をう
)
じ、
036
手柄
(
てがら
)
に
由
(
よ
)
りて、
037
次々
(
つぎつぎ
)
に
名
(
な
)
を
表
(
あら
)
はすぞよ。
038
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
が
破
(
やぶ
)
れた
始
(
はじま
)
りは、
039
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
の
最
(
もつと
)
も
愛
(
あい
)
して
居
(
を
)
りた
百照彦命
(
ももてるひこのみこと
)
に
春子姫命
(
はるこひめのみこと
)
と
申
(
もう
)
す
妻
(
つま
)
がありたが、
040
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
は
愛情
(
あいぜう
)
深
(
ふか
)
き
神
(
かみ
)
で
在
(
あ
)
つたが、
041
終
(
つい
)
には
百照彦
(
ももてるひこ
)
の
命
(
みこと
)
の
妻
(
つま
)
の
春子姫
(
はるこひめ
)
に
手
(
て
)
が
掛
(
かか
)
り、
042
不調法
(
ぶちやうほう
)
が
出来
(
でき
)
たので、
043
天
(
てん
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
から
役目
(
やくめ
)
を
御取上
(
おとりあ
)
げに
成
(
な
)
つたのであるぞよ。
044
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
は
事足姫命
(
ことたるひめのみこと
)
と
申
(
もう
)
す
妻神
(
つまがみ
)
が
在
(
あ
)
りて、
045
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
、
046
行成彦命
(
ゆきなりひこのみこと
)
と
云
(
い
)
ふ
二柱
(
ふたはしら
)
の
神子
(
みこ
)
が
出来
(
でき
)
てあるにも
関
(
かか
)
はらず、
047
情
(
なさ
)
けに
耽
(
おぼ
)
れて
春子姫
(
はるこひめ
)
との
間
(
あいだ
)
に
怪
(
あや
)
しき
行為
(
おこない
)
が
結
(
むす
)
ばれたので、
048
天
(
てん
)
の
大神様
(
おほかみさま
)
から
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
破
(
やぶ
)
りの
罪
(
つみ
)
として、
049
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
侍従長
(
わきだち
)
を
退職
(
たいしよく
)
されたので、
050
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
は
自分
(
じぶん
)
の
失態
(
しつたい
)
を
愧
(
は
)
ぢて
終
(
つい
)
に
国替
(
くにがへ
)
を
致
(
いた
)
されたので
在
(
あ
)
るぞよ。
051
そこで
八百万
(
やほよろづ
)
の
神々
(
かみがみ
)
も
其
(
その
)
心事
(
しんじ
)
を
気之毒
(
きのどく
)
に
思召
(
おぼしめ
)
されて、
052
種々
(
いろいろ
)
と
持
(
も
)
てなしを
成
(
な
)
されて、
053
長男
(
ちやうなん
)
の
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
が
父神
(
ちち
)
の
後
(
あと
)
を
継
(
つ
)
ぎて、
054
左
(
ひだり
)
の
侍従長
(
わきだち
)
と
成
(
な
)
り、
055
仁愛
(
じんあい
)
を
以
(
もつ
)
て
下
(
しも
)
を
治
(
をさ
)
め、
056
一時
(
いちじ
)
は
天下
(
てんが
)
泰平
(
たいへい
)
に
世
(
よ
)
が
治
(
をさ
)
まりて、
057
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
威勢
(
いせい
)
も
揚
(
あが
)
りたので
在
(
あ
)
りたぞよ。
058
然
(
しか
)
る
所
(
ところ
)
に
未亡神
(
みぼうじん
)
なる
事足姫命
(
ことたるひめのみこと
)
は、
059
夫神
(
おつと
)
の
御心情
(
ごしんぜう
)
も
察
(
さつ
)
せずに、
060
春永彦命
(
はるながひこのみこと
)
と
云
(
い
)
ふ
後
(
のち
)
の
夫
(
をつと
)
を
持
(
も
)
ちて、
061
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
を
生
(
う
)
み、
062
夫婦
(
ふうふ
)
の
神
(
かみ
)
が
仲良
(
なかよ
)
く
暮
(
くら
)
して
居
(
を
)
りたが、
063
是
(
これ
)
が
大変
(
たいへん
)
に
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
に
照
(
てら
)
して
面白
(
おもしろ
)
く
無
(
な
)
き
行為
(
をこない
)
で
在
(
あ
)
るぞよ。
064
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
下
(
しも
)
を
憐
(
あわれ
)
む、
065
精神
(
せいしん
)
の
善
(
よ
)
き
神
(
かみ
)
でありたから、
066
種違
(
たねちが
)
いの
兄神
(
あに
)
の
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
も
大変
(
たいへん
)
に
安神
(
あんしん
)
いたして、
067
自分
(
じぶん
)
の
副神
(
さしそえ
)
に
任
(
にん
)
じて、
068
神界
(
しんかい
)
の
御用
(
ごよう
)
の
祐
(
たす
)
けを
為
(
さ
)
せて
居
(
を
)
りたが、
069
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
は
月日
(
つきひ
)
の
経
(
た
)
つに
連
(
つ
)
れて、
070
始
(
はじ
)
めの
善良
(
ぜんれう
)
なる
精神
(
せいしん
)
が
狂
(
くる
)
ひ
出
(
だ
)
し、
071
上
(
うへ
)
の
神
(
かみ
)
の
命令
(
めいれい
)
も
聞
(
き
)
かず、
072
外神
(
かみがみ
)
の
難義
(
なんぎ
)
も
顧
(
かへり
)
みず、
073
終
(
つひ
)
には
慢神
(
まんしん
)
益々
(
ますます
)
増長
(
ぞうちやう
)
して、
074
兄神
(
あにがみ
)
の
権利
(
けんり
)
と
地位
(
ちい
)
を
占領
(
せんりよう
)
し、
075
只管
(
ひたすら
)
下
(
しも
)
斗
(
ばか
)
りの
機嫌
(
きげん
)
を
取
(
と
)
る
事
(
こと
)
に
而巳
(
のみ
)
心
(
こころ
)
を
碎
(
くだ
)
きたるが
故
(
ゆへ
)
に、
076
下
(
しも
)
の
神々
(
かみがみ
)
は
恩
(
をん
)
に
馴
(
な
)
れて
安楽
(
あんらく
)
な
道
(
みち
)
ばかりに
傾
(
かたむ
)
き
誠
(
まこと
)
の
天則
(
てんそく
)
を
守
(
まも
)
る
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
反対
(
はんたい
)
いたし
出
(
だ
)
し、
077
神界
(
しんかい
)
の
政治
(
せいじ
)
は
上
(
あ
)
げも
下
(
お
)
ろしも
成
(
な
)
らぬ
如
(
よ
)
うに
成
(
な
)
り
果
(
はて
)
て、
078
終
(
しまい
)
には
重立
(
をもだち
)
たる
侍従神
(
つきつき
)
もチリチリ
破乱々々
(
ばらばら
)
に
世
(
よ
)
に
押込
(
をしこ
)
められて
了
(
しも
)
ふて、
079
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
は
枝葉
(
えだは
)
を
断
(
き
)
られた
大樹
(
たいじゆ
)
の
如
(
よ
)
うに
致
(
いた
)
されて
了
(
しも
)
ふたので
在
(
あ
)
るぞよ。
080
是
(
これ
)
が
此世
(
このよ
)
に
体主霊従
(
あく
)
と
申
(
もう
)
す
事
(
こと
)
の
初
(
はじま
)
りであるぞよ。
081
◎
082
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
の
未亡神
(
みぼうじん
)
なる
事足姫命
(
ことたりひめのみこと
)
は、
083
貞操
(
ていさう
)
を
破
(
やぶ
)
りて
春永彦命
(
はるながひこのみこと
)
と
云
(
い
)
ふ
後
(
のち
)
の
夫神
(
をつとがみ
)
を
持
(
も
)
ち、
084
其間
(
そのあいだ
)
に
生
(
うま
)
れた
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
で
在
(
あ
)
るから、
085
初
(
はじ
)
めの
間
(
あいだ
)
は
大変
(
たいへん
)
に
円満
(
ゑんまん
)
な
神
(
かみ
)
で
在
(
あ
)
つたなれども、
086
母
(
はは
)
の
規則
(
きそく
)
破
(
やぶ
)
り、
087
不貞操
(
ふていさう
)
の
水火
(
いき
)
が
伝
(
つた
)
はりて
居
(
を
)
るから、
088
終
(
しまい
)
には
勝手
(
かつて
)
気儘
(
きまま
)
な
精神
(
せいしん
)
が
現
(
あら
)
はれて、
089
野心
(
やしん
)
を
起
(
をこ
)
し、
090
天地
(
てんち
)
の
経綸
(
しぐみ
)
を
破
(
やぶ
)
りたので
在
(
あ
)
るから、
091
神
(
かみ
)
は
猶更
(
なをさら
)
、
092
人民
(
じんみん
)
は
神
(
かみ
)
に
次
(
つい
)
での
結構
(
けつこう
)
な
身魂
(
みたま
)
であるから、
093
夫婦
(
ふうふ
)
の
道
(
みち
)
を
大切
(
たいせつ
)
に
守
(
まも
)
り、
094
一夫一婦
(
いつぷいつぷ
)
の
規定
(
きてい
)
を
守
(
まも
)
らぬと、
095
終
(
つい
)
には
身
(
み
)
を
亡
(
ほろ
)
ぼし、
096
家
(
いへ
)
を
破
(
やぶ
)
り
国家
(
こくか
)
に
害毒
(
がいどく
)
を
流
(
なが
)
して、
097
天地
(
てんち
)
の
規則
(
きそく
)
破
(
やぶ
)
りの
大罪人
(
だいざいにん
)
に
落
(
を
)
ちて
苦
(
くる
)
しまねば
成
(
な
)
らぬ
事
(
こと
)
が
出来
(
しゆつたい
)
いたすぞよ。
098
事足姫命
(
ことたりひめのみこと
)
の
不貞操
(
ふていさう
)
な
行状
(
をこない
)
が
元
(
もと
)
に
成
(
な
)
りて、
099
神界
(
しんかい
)
が
一旦
(
いつたん
)
乱
(
みだ
)
れて
了
(
しま
)
ひ、
100
次
(
つぎ
)
に
人民
(
じんみん
)
の
世界
(
せかい
)
が
今
(
いま
)
の
如
(
よ
)
うに
乱
(
みだ
)
れて
来
(
き
)
たので
在
(
あ
)
るから、
101
悪
(
あく
)
と
云
(
い
)
ふ
行為
(
をこない
)
は
毛筋
(
けすじ
)
も
今度
(
こんど
)
は
無
(
な
)
きやうに、
102
水晶
(
すいしよう
)
の
神世
(
かみよ
)
に
立直
(
たてなを
)
すので
在
(
あ
)
るから、
103
皆
(
みな
)
の
人民
(
じんみん
)
は
互
(
たがい
)
に
気
(
き
)
を
注
(
つ
)
け
合
(
あ
)
ふて
心得
(
こころえ
)
て
下
(
くだ
)
されよ。
104
取返
(
とりかへ
)
しの
成
(
な
)
らん
事
(
こと
)
が
出来
(
しゆつたい
)
いたすぞよ。
105
斯
(
こ
)
の
天則
(
てんそく
)
を
破
(
やぶ
)
りた
二柱神
(
ふたはしらがみ
)
の
子
(
こ
)
の
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
が、
106
大野心
(
だいやしん
)
を
起
(
をこ
)
して、
107
下々
(
したじた
)
の
神
(
かみ
)
に
対
(
たい
)
し
贔屓
(
ひいき
)
を
取
(
と
)
らんとして、
108
八方
(
はつぽう
)
美人
(
びじん
)
主義
(
しゆぎ
)
を
非常
(
ひじやう
)
に
発揮
(
はつき
)
したる
為
(
ため
)
、
109
下
(
しも
)
は
之
(
これ
)
に
馴
(
な
)
れて
上
(
かみ
)
の
命令
(
めいれい
)
を
一
(
ひとつ
)
も
聞
(
き
)
かぬやうに
成
(
な
)
りたので、
110
他
(
ほか
)
の
善神
(
かみ
)
から
大禍津美命
(
おほまがつみのみこと
)
と
名
(
な
)
を
付
(
つ
)
けられたので
在
(
あ
)
るぞよ。
111
この
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
は
八十猛彦
(
やそたけるひこ
)
と
百武留彦
(
ももたけるひこ
)
を
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
寵愛
(
ちようあい
)
し、
112
両神
(
れうしん
)
を
頤使
(
つかい
)
て
益々
(
ますます
)
自己
(
われ
)
の
野心
(
やしん
)
を
遂行
(
すいこう
)
いたし、
113
自由
(
じゆう
)
自在
(
じざい
)
に
斯世
(
このよ
)
を
持荒
(
もちあ
)
らしたが
為
(
ため
)
に、
114
今
(
いま
)
に
世界
(
せかい
)
が
体主霊従
(
あく
)
の
身魂
(
みたま
)
斗
(
ばか
)
りに
成
(
な
)
りたので
在
(
あ
)
るぞよ。
115
それから
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
左
(
ひだり
)
の
侍従
(
つき
)
を
勤
(
つと
)
めて
居
(
を
)
りた、
116
国比古之命
(
くにひこのみこと
)
は
侍従長
(
わきだち
)
の
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
の
国替
(
くにがへ
)
に
由
(
よ
)
り、
117
首長
(
かしら
)
の
無
(
な
)
くなつたのに
気
(
き
)
を
赦
(
ゆ
)
るし、
118
自由自在
(
じゆうじざい
)
に
自己主義
(
われよし
)
の
行
(
や
)
り
方
(
かた
)
を
致
(
いた
)
して
世
(
よ
)
に
現
(
あら
)
はれ、
119
大権力
(
だいけんりよく
)
を
振
(
ふ
)
り
舞
(
ま
)
はし、
120
終
(
つい
)
に
世界
(
せかい
)
を
乱
(
みだ
)
して
了
(
しも
)
ふたので
在
(
あ
)
るぞよ。
121
国比古之命
(
くにひこのみこと
)
と
国比女命
(
くにひめのみこと
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あいだ
)
に
三柱
(
みはしら
)
の
神子
(
みこ
)
が
生
(
うま
)
れて、
122
長子
(
ちやうし
)
を
真道知彦命
(
まみちしるひこのみこと
)
、
123
次子
(
じし
)
を
青森行成彦命
(
あをもりゆきなりひこのみこと
)
、
124
三子
(
さんし
)
を
梅ケ香彦命
(
うめがかひこのみこと
)
と
申
(
もう
)
す
名
(
な
)
が
付
(
つ
)
けてありたぞよ。
125
此
(
こ
)
の
三神
(
さんじん
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
は、
126
父母
(
ふぼ
)
の
神
(
かみ
)
に
似
(
に
)
ぬ
厳格
(
げんかく
)
にして、
127
智仁勇
(
ちじんゆう
)
兼備
(
けんび
)
の
善良
(
ぜんりやう
)
な
神
(
かみ
)
で
在
(
あ
)
るから、
128
父母
(
ちちはは
)
両神
(
りようしん
)
に
度々
(
たびたび
)
兄弟
(
きようだい
)
が
交
(
かわ
)
る
交
(
がわ
)
る
意見
(
いけん
)
を
致
(
いた
)
したなれど、
129
少
(
すこ
)
しも
聞入
(
ききい
)
れなき
故
(
ゆへ
)
に、
130
何
(
いづ
)
れも
時節
(
じせつ
)
を
待
(
ま
)
つて
父母
(
ふぼ
)
の
改心
(
かいしん
)
を
促
(
うな
)
がさんと、
131
古
(
ふる
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より、
132
堪
(
こら
)
え
堪
(
こら
)
えて
貯
(
たくわ
)
えし、
133
誠
(
まこと
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
く
世
(
よ
)
に
成
(
な
)
りたから、
134
今度
(
こんど
)
の
二度目
(
にどめ
)
の
天之岩戸開
(
あまのいわとびら
)
きに
就
(
つい
)
て、
135
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
大神業
(
だいしんげう
)
を
輔
(
たす
)
け、
136
父母
(
ふぼ
)
の
大罪
(
だいざい
)
を
償
(
つぐな
)
はんと、
137
一生懸命
(
いつせうけんめい
)
に
兄弟
(
きやうだい
)
の
神
(
かみ
)
が
力
(
ちから
)
を
合
(
あ
)
はして
活動
(
かつどう
)
いたして
居
(
を
)
れるぞよ。
138
◎
139
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
と
行成彦命
(
ゆきなりひこのみこと
)
は、
140
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
と
事足姫命
(
ことたりひめのみこと
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あいだ
)
の
神子
(
みこ
)
であるぞよ。
141
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
は
未亡神
(
みぼうじん
)
事足姫命
(
ことたりひめのみこと
)
と、
142
後添
(
のちをひ
)
の
夫神
(
をつと
)
春永彦命
(
はるながひこのみこと
)
の
間
(
なか
)
の
神子
(
みこ
)
であるぞよ。
143
◎
144
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
は
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
の
為
(
ため
)
に、
145
非常
(
ひじやう
)
なる
困難
(
こんなん
)
の
地位
(
ちい
)
に
落
(
を
)
ち、
146
筆紙
(
ひつし
)
に
尽
(
つく
)
されぬ
程
(
ほど
)
の
艱難辛苦
(
かんなんしんく
)
を
致
(
いた
)
した
神
(
かみ
)
であるぞよ。
147
其
(
その
)
原因
(
げんいん
)
は
父神
(
ちちがみ
)
の
真心彦命
(
うらひこのみこと
)
が
大罪
(
だいざい
)
を
犯
(
をか
)
して
天則
(
てんそく
)
を
破
(
やぶ
)
り、
148
侍従長
(
わきだち
)
重職
(
じうしよく
)
を
退
(
しりぞ
)
き、
149
且
(
か
)
つ
神去
(
かみさり
)
ましたので、
150
忠孝
(
ちうこう
)
仁義
(
じんぎ
)
に
厚
(
あつ
)
き
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
は、
151
昔
(
むかし
)
から
貯
(
たくわ
)
えた
善
(
ぜん
)
の
神力
(
しんりき
)
で、
152
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
稜威
(
みいづ
)
を
輝
(
かが
)
やかし、
153
天地万有
(
てんちばんゆう
)
を
安
(
やす
)
きに
救
(
すく
)
ひ、
154
且
(
か
)
つ
父母
(
ふぼ
)
両神
(
れうしん
)
の
大罪
(
だいざい
)
を
償
(
つぐな
)
はんと
思召
(
おぼしめ
)
しての、
155
御艱難
(
ごかんなん
)
を
為
(
し
)
て
居
(
を
)
れるぞよ。
156
此
(
この
)
神
(
かみ
)
は
至善
(
しぜん
)
至愛
(
しあい
)
の
身魂
(
みたま
)
であれど、
157
其
(
その
)
温順
(
おんじゆん
)
なる
身魂
(
みたま
)
の
性来
(
せうらい
)
として
厳
(
きび
)
しき
事
(
こと
)
を
申
(
もう
)
すのが
嫌
(
いや
)
で
在
(
あ
)
つた
為
(
ため
)
に、
158
異父弟
(
をとうと
)
の
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
の
乱政
(
らんせい
)
を
戒
(
いまし
)
め、
159
改
(
あらた
)
めしめる
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
なんだのが、
160
此
(
この
)
神
(
かみ
)
の
一生
(
いつせう
)
の
失敗
(
しつぱい
)
でありたぞよ。
161
それで
此
(
こ
)
の
大本
(
おほもと
)
の
教
(
をしへ
)
は、
162
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
に
外
(
は
)
づれた
事
(
こと
)
は、
163
容赦
(
ようしや
)
なく
厳
(
きび
)
しく
申
(
もう
)
して
戒
(
いまし
)
める
御道
(
おみち
)
であるから、
164
情義
(
ぜうぎ
)
にからまれて
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
を
外
(
はづ
)
す
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ぬぞよ。
165
桃上彦命
(
ももがみひこのみこと
)
の
行
(
や
)
り
方
(
かた
)
が
天則
(
てんそく
)
に
外
(
は
)
づれて
居
(
を
)
りた
斗
(
ばか
)
りに、
166
下々
(
したじた
)
が
段々
(
だんだん
)
と
増長
(
ぞうちよう
)
して、
167
君
(
きみ
)
、
168
大臣
(
おうみ
)
、
169
小臣
(
おみ
)
、
170
民
(
たみ
)
の
四階級
(
しかいきう
)
を
破壊
(
はかい
)
して
了
(
しも
)
ふたので、
171
八百万
(
やほよろづ
)
の
真
(
まこと
)
の
神々
(
かみがみ
)
が
忍
(
しの
)
び
兼
(
かね
)
て
各自
(
めんめ
)
に
退職
(
たいしよく
)
を
致
(
いた
)
されたので、
172
神界
(
しんかい
)
の
政治
(
せいじ
)
は
如何
(
いかん
)
ともする
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ぬやうに
成
(
な
)
りたので
在
(
あ
)
るぞよ。
173
そこで
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
は
弟神
(
おとうとがみ
)
の
行成彦命
(
ゆきなりひこのみこと
)
と
力
(
ちから
)
を
合
(
あ
)
はせ、
174
心
(
こころ
)
を
一
(
いつ
)
にして
天則
(
てんそく
)
を
厳守
(
げんしゆ
)
し、
175
回天
(
かいてん
)
の
事業
(
じげう
)
を
起
(
をこ
)
し、
176
完全
(
かんぜん
)
に
神代
(
かみよ
)
を
改造
(
かいざう
)
せんと
焦慮
(
せうりよ
)
せられたなれど、
177
安逸
(
あんいつ
)
なる
放縱神政
(
よのやりかた
)
に
馴
(
な
)
れたる
神々
(
かみがみ
)
は
一柱
(
ひとはしら
)
も
賛成
(
さんせい
)
なく、
178
天地
(
てんち
)
は
益々
(
ますます
)
暗黒界
(
あんこくかい
)
と
成
(
な
)
り、
179
上
(
あ
)
げも
下
(
お
)
ろしも
出来
(
でき
)
ず、
180
万妖億邪
(
わざわい
)
一度
(
いちど
)
に
突発
(
とつぱつ
)
したので、
181
国常立尊
(
くにとこたちのみこと
)
の
侍従
(
つき
)
の
役
(
やく
)
を
勤
(
つと
)
めた、
182
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
の
妻神
(
つまがみ
)
なる
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
と、
183
八雲立命
(
やくもたちのみこと
)
の
妻神
(
つまがみ
)
なる
出雲姫命
(
いづもひめのみこと
)
が、
184
非常
(
ひじやう
)
に
心
(
こころ
)
を
配
(
くば
)
り
身
(
み
)
を
竭
(
つく
)
し、
185
神政改造
(
しんせいかいざう
)
の
為
(
ため
)
に
在
(
あ
)
るに
在
(
あ
)
られん
数十万年
(
すうじうまんねん
)
の
永
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
の
御艱難
(
ごかんなん
)
を
成
(
な
)
されて、
186
今
(
いま
)
に
神界
(
しんかい
)
で
大変
(
たいへん
)
な
御活動
(
ごかつどう
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
を
)
られるが、
187
今
(
いま
)
に
苦労
(
くろう
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
くやうに
成
(
な
)
りて
来
(
き
)
たから、
188
今度
(
こんど
)
は
苦労
(
くろう
)
の
凝
(
かたま
)
りで、
189
万劫末代
(
まんごうまつだい
)
萎
(
しほ
)
れぬ
結構
(
けつこう
)
な
生花
(
いきばな
)
が
開
(
ひら
)
くから、
190
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
は
是
(
これ
)
を
見
(
み
)
て
一日
(
いちにち
)
も
早
(
はや
)
く
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
して、
191
君国
(
くんこく
)
の
為
(
ため
)
に
出来
(
でき
)
るだけの
苦労
(
くろう
)
を
勇
(
いさ
)
んで
致
(
いた
)
して、
192
日本魂
(
やまとだましい
)
に
立帰
(
たちかへ
)
り、
193
神国
(
しんこく
)
成就
(
ぜうじゆ
)
の
為
(
ため
)
に
真心
(
まごごろ
)
を
尽
(
つく
)
して
下
(
くだ
)
されよ。
194
後
(
あと
)
にも
先
(
さき
)
にも
無
(
な
)
き
結構
(
けつこう
)
な
天地
(
てんち
)
の
岩戸
(
いわと
)
が
開
(
ひら
)
くのであるから、
195
日本
(
にほん
)
の
人民
(
じんみん
)
は
一人
(
いちにん
)
なりとも
余計
(
よけい
)
に
改心
(
かいしん
)
して、
196
岩戸
(
いわと
)
開
(
びら
)
きの
御用
(
ごよう
)
に
身魂
(
みたま
)
を
捧
(
ささ
)
げて
下
(
くだ
)
されよ。
197
末代
(
まつだい
)
名
(
な
)
の
残
(
のこ
)
る
事
(
こと
)
であるぞよ。
198
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
と
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
の
間
(
なか
)
に
三柱
(
みはしら
)
の
神子
(
みこ
)
が
生
(
うま
)
れて、
199
長女
(
ちようじよ
)
が
杵築姫命
(
きづきひめのみこと
)
、
200
次女
(
じじよ
)
が
朝子姫命
(
あさこひめのみこと
)
、
201
三女
(
さんじよ
)
が
猿子姫命
(
さるこひめのみこと
)
と
申
(
もう
)
すぞよ。
202
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
が
破
(
やぶ
)
れて、
203
神政
(
しんせい
)
が
潰滅
(
ほろび
)
た
際
(
さい
)
に、
204
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
は
妻神
(
つまがみ
)
の
意見
(
いけん
)
を
聞
(
き
)
かず、
205
却
(
かへ
)
つて
大
(
おほい
)
に
立腹
(
りつぷく
)
せられ、
206
三柱
(
みはしら
)
の
姫神
(
ひめがみ
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて
天上
(
てんぜう
)
に
昇
(
のぼ
)
りて
了
(
しも
)
ふた、
207
神政
(
しんせい
)
に
冷淡
(
れいたん
)
なる
神
(
かみ
)
であるぞよ。
208
茲
(
ここ
)
に
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
は
思
(
をも
)
ひ
掛
(
が
)
けも
無
(
な
)
く
夫神
(
をつとがみ
)
と
三柱
(
みはしら
)
の
大切
(
たいせつ
)
な
姫神
(
ひめがみ
)
とに
生
(
い
)
き
別
(
わか
)
れの
辛酸
(
しんさん
)
を
甞
(
な
)
められた、
209
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な
神
(
かみ
)
であるぞよ。
210
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
は
悲歎
(
ひたん
)
行
(
や
)
る
方
(
かた
)
なく、
211
天
(
てん
)
を
仰
(
おほ
)
ぎ
地
(
ち
)
に
伏
(
ふ
)
して、
212
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
に
天
(
てん
)
より
降
(
くだ
)
り
玉
(
たま
)
ひて、
213
此
(
こ
)
の
乱
(
みだ
)
れた
神代
(
かみよ
)
を
改造
(
かいざう
)
し
給
(
たま
)
へと、
214
一生懸命
(
いつせうけんめい
)
に
歎願
(
たんがん
)
致
(
いた
)
されたなれど、
215
一徹短慮
(
いつてつたんりよ
)
の
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
は
妻神
(
つまがみ
)
の
言
(
ことば
)
に
耳
(
みみ
)
を
藉
(
か
)
さず、
216
三柱
(
みはしら
)
の
姫神
(
ひめがみ
)
までも
地
(
ち
)
へ
降
(
をろ
)
されなんだのであるぞよ。
217
茲
(
ここ
)
に
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
は
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
の
窮状
(
きうぜう
)
を
察
(
さつ
)
し、
218
一方
(
いつぽう
)
の
力
(
ちから
)
に
成
(
な
)
らんと、
219
弟神
(
をとうとがみ
)
の
行成彦命
(
ゆきなりひこのみこと
)
と
相談
(
さうだん
)
の
上
(
うへ
)
、
220
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
に
向
(
むか
)
ひて
申
(
もう
)
さるるには、
221
斯
(
こ
)
の
騒動
(
さうだう
)
は
吾々
(
われわれ
)
にも
大責任
(
だいせきにん
)
あり
傍観
(
ぼうかん
)
する
時
(
とき
)
に
非
(
あら
)
ず、
222
貴神
(
あなた
)
の
国土
(
こくど
)
の
為
(
ため
)
に
心
(
こころ
)
を
碎
(
くだ
)
きなさるのを
御助
(
おたす
)
け
申上
(
もうしあ
)
げたいからと、
223
兄弟
(
きやうだい
)
の
神
(
かみ
)
が
心
(
こころ
)
を
一
(
ひと
)
つに
致
(
いた
)
して
漸
(
やうや
)
く
苦心
(
くしん
)
の
結果
(
けつくわ
)
、
224
猿田姫命
(
さるたひめのみこと
)
の
一時
(
いちじ
)
の
困難
(
こんなん
)
を
助
(
たす
)
けた
誠
(
まこと
)
に
至善
(
しぜん
)
なる
神
(
かみ
)
でありたぞよ。
225
◎
226
茲
(
ここ
)
に
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
は
天上
(
てんぜう
)
に
昇
(
のぼ
)
りて、
227
自由
(
じゆう
)
に
神政
(
しんせい
)
の
経綸
(
しぐみ
)
を
為
(
な
)
さんとすれど、
228
元
(
もと
)
より
妻神
(
つまがみ
)
を
見捨
(
みすて
)
られし
位
(
ぐらい
)
の
気儘
(
きまま
)
な
神
(
かみ
)
で
在
(
あ
)
るから、
229
真
(
まこと
)
の
日本魂
(
やまとだましい
)
が
欠
(
か
)
けて
居
(
を
)
る
為
(
ため
)
に、
230
事
(
こと
)
志
(
こころざし
)
と
相違
(
さうい
)
し、
231
中界
(
ちうかい
)
の
魔神
(
まじん
)
とまで
成
(
な
)
り
果
(
は
)
てたのであるが、
232
高天原
(
たかあまはら
)
の
岩戸
(
いわと
)
が
開
(
ひら
)
けて
後
(
のち
)
、
233
皇孫
(
こうそん
)
二二岐命
(
ににぎのみこと
)
が
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
水穂国
(
みづほのくに
)
に、
234
天照皇大神
(
あまてらすおほかみ
)
の
神勅
(
しんちよく
)
を
奉
(
ほう
)
じて
地上
(
ちじよう
)
に
降臨
(
こうりん
)
あらせらるるに
際
(
さい
)
し、
235
猿田彦
(
さるたひこ
)
大将軍
(
だいせうぐん
)
と
成
(
な
)
りて、
236
中界
(
ちうかい
)
の
魔軍
(
まぐん
)
を
数多
(
あまた
)
召
(
よ
)
び
集
(
つど
)
へ、
237
天
(
あま
)
の
八衢
(
やちまた
)
に
出
(
い
)
でで、
238
皇孫
(
くわうそん
)
降臨
(
こうりん
)
の
途
(
みち
)
を
塞
(
ふさ
)
がんと
為
(
な
)
したるを、
239
神代
(
かみよ
)
の
女傑神
(
じよけつしん
)
天宇受売命
(
あめのうづめのみこと
)
の
為
(
ため
)
に
矛
(
ほこ
)
を
返
(
かへ
)
して
皇孫
(
くわうそん
)
に
帰順
(
きじゆん
)
し、
240
悪心
(
あくしん
)
を
翻
(
ひる
)
がへして
忽
(
たちま
)
ち
善良
(
ぜんれう
)
の
神
(
かみ
)
となり、
241
皇孫
(
くわうそん
)
の
御先導
(
ごせんどう
)
となりて、
242
筑紫
(
つくし
)
の
国
(
くに
)
の
櫛振
(
くしふり
)
の
峰
(
みね
)
に
送
(
をく
)
り
仕
(
つか
)
え
奉
(
まつ
)
られたのであるぞよ。
243
此
(
こ
)
の
天宇受売命
(
あめのうづめのみこと
)
は
元来
(
ぐわんらい
)
は
出雲姫命
(
いづもひめのみこと
)
の
変化
(
へんげ
)
の
神
(
かみ
)
でありたが、
244
天
(
てん
)
の
規則
(
きそく
)
が
破
(
やぶ
)
れた
折
(
をり
)
に、
245
何
(
なん
)
なりとも
善
(
ぜん
)
を
尽
(
つく
)
し
義
(
ぎ
)
を
立
(
た
)
てて、
246
神国
(
しんこく
)
の
麻柱
(
あなない
)
の
道
(
みち
)
を
立
(
た
)
てんと
焦心
(
しようしん
)
せられたなれど、
247
何分
(
なにぶん
)
にも
肝腎
(
かんじん
)
の
大本元
(
だいほんげん
)
が
破壊
(
はくわい
)
されて
在
(
あ
)
るのであるから、
248
真実
(
まこと
)
の
神業
(
しんげう
)
は
成功
(
せいこう
)
する
事
(
こと
)
に
至
(
いた
)
らずして、
249
大正
(
たいせう
)
の
御代
(
みよ
)
の
今日
(
こんにち
)
まで
忍耐
(
にんたい
)
をいたして
居
(
を
)
れたが、
250
此
(
こ
)
の
神
(
かみ
)
の
誠
(
まこと
)
の
活動
(
かつだう
)
が
成就
(
ぜうじゆ
)
するのは
今後
(
これから
)
であるぞよ。
251
広心彦命
(
ひろむねひこのみこと
)
も
非常
(
ひじやう
)
に
苦心
(
くしん
)
致
(
いた
)
され、
252
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
を
平
(
たひら
)
けく
安
(
やす
)
らけく
治
(
をさ
)
め
玉
(
たま
)
ふ
現人神
(
げんじんしん
)
の、
253
隠
(
かげ
)
から
御守護
(
ごしゆごう
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
れど、
254
今
(
いま
)
に
誠
(
まこと
)
の
事
(
こと
)
は
成功
(
せいこう
)
致
(
いた
)
さず、
255
小
(
ちい
)
さい
国
(
くに
)
の
一
(
ひと
)
つ
位
(
ぐら
)
いでは
未
(
ま
)
だ
十分
(
じうぶん
)
の
満足
(
まんぞく
)
が
出来
(
でき
)
ぬので、
256
科学
(
かがく
)
の
力
(
ちから
)
を
借
(
か
)
りて
三千世界
(
さんぜんせかい
)
を
開
(
ひら
)
かうと
思召
(
おぼしめ
)
し、
257
○○を
用
(
もち
)
ゐる
程
(
ほど
)
益々
(
ますます
)
体主霊従
(
あく
)
が
盛
(
さか
)
んになりて
来
(
き
)
て、
258
世界
(
せかい
)
が
段々
(
だんだん
)
と
乱
(
みだ
)
れる
斗
(
ばか
)
りで、
259
上
(
あ
)
げも
下
(
お
)
ろしも
成
(
な
)
らぬやうに
成
(
な
)
りたなれど、
260
昔
(
むかし
)
の
神代
(
かみよ
)
の
時代
(
じだい
)
から
絶
(
た
)
えずに
国土
(
こくど
)
を
思
(
をも
)
ひ、
261
神君
(
しんくん
)
を
大切
(
たいせつ
)
に
思
(
をも
)
はれた
誠
(
まこと
)
の
在
(
あ
)
る
神
(
かみ
)
であるから、
262
今度
(
こんど
)
の
二度目
(
にどめ
)
の
世
(
よ
)
の
元
(
もと
)
の
生
(
い
)
き
神
(
がみ
)
が、
263
揃
(
そろ
)
ふて
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
の
配下
(
はいか
)
で
艮
(
とどめ
)
の
御用
(
ごよう
)
を
致
(
いた
)
さるるに
就
(
つい
)
て、
264
神代
(
かみよ
)
からの
順次
(
じゆんじ
)
を
明白
(
ありやか
)
に
立別
(
たてわ
)
けて
御用
(
ごよう
)
に
掛
(
かか
)
りて
居
(
を
)
れるぞよ。
265
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
の
昔
(
むかし
)
からの
因縁
(
いんねん
)
の
判
(
わか
)
る
時節
(
じせつ
)
に
成
(
な
)
りたから、
266
誰
(
だれ
)
に
由
(
よ
)
らず
改心
(
かいしん
)
が
一等
(
いつとう
)
ぞよ。
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