霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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大正八年二月二〇日

インフォメーション
種類:伊都能売神諭 年月日:1919(大正8)年2月20日(旧1月20日)
神霊界掲載号:大正8年3月1日号(第81号) 12頁 神霊界八幡書店復刻版:第4巻 206頁 八幡書店版伊都能売神諭:112頁
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2026-10-11 20:16:02 文字数:3160 OBC :is23
001 大正八年二月二十日 旧正月二十日
002 艮(うしとら)の金神(こんじん)国常立之命(くにとこたちのみこと)の御魂(みたま)が瑞(みづ)の御魂(みたま)の宿(やど)りて居(お)る言霊幸彦之命(ことたまさちひこのみこと)の手(て)を藉(か)りて世界(せかい)の根本(こんぽん)の成立(なりたち)を書(か)きおくぞよ。003天(てん)は日(ひ)の大神(おほかみ)月(つき)の大神様(おほかみさま)は御両神(おふたがた)が御固(おかた)め遊(あそ)ばしで結構(けつこう)で在(あ)れど、004地(ち)の世界(せかい)は八百万(やほよろづ)の荒神(あらがみ)を使(つか)ふて所々(ところどころ)の持場(もちば)をそれぞれに凝(こりかた)めたなれど、005山(やま)にも野(の)にも草木(くさき)一本(いつぽん)もなく、006全然(まるで)炮烙(ほうらく)を伏(ふ)せた如(よ)うな有様(ありさま)で在(あ)つたから、007国常立之尊(くにとこたちのみこと)が一旦(いつたん)天(てん)へ登(のぼ)りて御両方(おふたかた)の大神様(おほかみさま)に地上(ちじやう)繁栄(はんえい)の御指示(をさしづ)を御願(おねがい)申上(もうしあ)げたら、008天(てん)の御二方様(おふたかたさま)が仰(おほ)せには、009世界(せかい)の大体(だいたい)を固(かた)めるには勇猛(ゆうもう)な神力(しんりき)が要(い)るから、010○○(だいじや)の姿(すがた)でなければ活動(かつどう)が出来(でき)ぬなれど、011斯(こ)の通(とほり)山川海野(やまかわうみの)が出来上(できあが)りた上(うへ)は山野(やまの)に草木(くさき)を生(は)やさねば成(な)らぬから、012天(てん)にも夫婦(ふうふ)が水火(いき)を合(あわ)して活動(かつどう)したので在(あ)るから、013地(ち)にも夫婦(ふうふ)と云(い)ふ事(こと)を拵(こし)らえて陰陽(ゐんやう)を揃(そろ)えねば成(な)らぬとの御神言(おことば)で在(あ)つたから、014艮役(うしとら)の金神(こんじん)が女房(にようぼう)を御授(おさづ)け下(くだ)されたいと御願(おねがい)申上(もうしあ)げると、015天(てん)に坐(まし)ます御二方様(おふたかたさま)が頭(かしら)に角(つの)の四本(よんほん)ある○○(じやたい)のヒツジ姫命(ひめのみこと)[*底本では「ヒツジ」ではなく「ヒツシ」になっているが誤字と思われる。]を女房(にようぼう)に御授(おさづ)け下(くだ)さりたから、016艮(うしとら)の金神(こんじん)は未姫(ひつじひめ)の神(かみ)と夫婦(ふうふ)と成(な)り両神(ふたり)が水火(いき)を合(あわ)して山(やま)に向(むか)つて、017ウーとアーの言霊(ことたま)を産(う)み出(だ)し、018一生懸命(いつせうけんめい)に気吹(いぶき)を致(いた)すと山(やま)の上(うへ)に雌松(めまつ)が一本(いつぽん)生(は)えたのが木(き)の世界(せかい)に現(あら)はれた根元(こんげん)であるぞよ。
019松(まつ)が一本(いつぽん)限(き)りでは種(たね)が出来(でき)ぬから、020今度(こんど)はヒツジ姫(ひめ)が一神(ひとり)で気吹(いぶき)放(はな)ちを致(いた)すと、021又(ま)た雄松(をまつ)が一本(いつぽん)出来(でき)たので、022二本(にほん)の松(まつ)の水火(いき)から松傘(まつかさ)が実(み)のり種(たね)を生(う)みして今(いま)の様(やう)な世界(せかい)の良(よ)き土地(とち)に限(な)りて、023松(まつ)が繁(しげ)り栄(さか)えるやうに成(な)りたので在(あ)るぞよ。024松(まつ)を木(き)の公(きみ)と申(もう)すのは世界(せかい)に一番(いちばん)先(さ)きに出来(でき)たからで在(あ)るぞよ。025綾部(あやべ)の大本(おほもと)は天地(てんち)の初発(しよつぱつ)の神(かみ)が現(あら)はれて世界(せかい)の経綸(しぐみ)を致(いた)す霊地(れいち)であるから、026松(まつ)の大本(おほもと)とも申(もう)すので在(あ)るぞよ。
027 天(てん)に坐(まし)ます日(ひ)の大神(おほかみ)伊邪那岐之尊(いざなぎのみこと)様(さま)が九天(つくし)の日向(ひむか)のアオウエイ(たちはなの)五大母音(おど)のカサタナハマヤラワ(あはぎがはら)で禊身(みそぎ)し給(たま)ひ、028祓戸(はらいど)四柱(よはしら)の神様(かみさま)を生(う)み遊(あそ)ばし、029最後(さいご)に右(みぎ)の御眼(おんめ)を洗(あら)ひて月球(げつきう)を造(つく)り、030左(ひだり)の御眼(おめ)を洗(あら)ひて日球(にちきう)を造(つく)り、031御鼻(おんはな)を洗(あら)ひ給(たま)ひて素盞嗚之命(すさのをのみこと)を生(う)み遊(あそ)ばし、032御自分(ごじぶん)は天(あめ)の日能若宮(ひのわかみや)に鎮(しづ)まり遊(あそ)ばし、033月(つき)の大神様(おほかみさま)は月界(つきのよ)の御守護(ごしゆご)を遊(あそ)ばす事(こと)に成(な)り、034天照大御神(あまてらすおほかみ)様(さま)は天上(てんぜう)の御主宰(おんつかさ)と成(な)られたが、035素盞嗚命(すさのをのみこと)は海原(うなばら)を知召(しろしめ)す可(べ)しと仰(おほ)せられたので、036天(てん)より御降(おくだ)りに成(な)り海原(うなばら)の守護(しゆごう)と成(な)られたので在(あ)るぞよ。037海原(うなばら)の守護(しゆごう)と申(もう)す事(こと)は全地上(ぜんちじやう)の主宰(つかさ)であるが、038艮(うしとら)の金神(こんじん)坤(ひつじさる)の金神(こんじん)が既(すで)に大体(だいたい)を修理固成(つくりかため)いたした所(ところ)へ大地(だいち)の主宰神(つかさがみ)が御降(おくだ)りに成(な)つたので、039天(てん)にも御両方(おふたかた)の神様(かみさま)が御固(おかた)め遊(あそ)ばした所(ところ)を天照皇太神宮(てんせうこうだいじんぐう)様(さま)が総主権(そうしゆけん)を御持(おも)ち遊(あそ)ばしたので在(あ)るから、040地(ち)の世界(せかい)も天(てん)に従(したが)ふて主権(しゆけん)を素盞嗚尊(すさのをのみこと)に御譲(おゆづ)り申上(もうしあ)げ艮(うしとら)の金神(こんじん)坤(ひつじさる)の金神(こんじん)は地(ち)の上(うへ)の一切(いつさい)の世話(せわ)を致(いた)して時節(じせつ)を待(ま)つ事(こと)に致(いた)して居(お)りたぞよ。041此(この)大神様(おほかみさま)は神代(かみよ)の英雄(えいゆう)で何事(なにごと)もハキハキと万事(ばんじ)を片付(かたづ)ける器量(きりやう)の在(あ)る神様(かみさま)で在(あ)れど、042余(あま)り行(や)り方(かた)が激(はげ)しかつたので、043地(ち)の上(うへ)の守護神(しゆごうじん)が色々(いろいろ)と苦情(くじやう)を申(もう)して終(しまい)には大神(おほかみ)の御命令(ごめいれい)を一柱(はしら)の神(かみ)も聞(き)かぬ如(よ)うに立到(たちいた)つたので、044大神様(おほかみさま)も地(ち)の世界(せかい)が厭(いや)に成(な)り、045月(つき)の大神様(おほかみさま)の守護(しゆごう)遊(あそ)ばす夜見(よみ)の国(くに)へ行(ゆ)くと云(い)ふ覚悟(かくご)を遊(あそ)ばしたのであるが、046夫(そ)れまでに天(てん)に坐(まし)ます姉神(あねがみ)の天照皇太神宮(てんせうこうだいじんぐう)に暇乞(いとまごひ)を成(な)さんと仰(おほ)せられ、047大変(たいへん)な御勢(おんいきほ)いで天(てん)へ御登(おのぼ)りに成(な)つたから、048山川(やまかわ)も国土(こくど)も一度(いちど)に震動(しんどう)して大変(たいへん)な事変(こと)に成(な)つたので在(あ)る。049そこで天上(てんぜう)に坐(まし)ます天照大御神(あまてらすおほかみ)様(さま)が非常(ひじよう)に驚(おどろ)きなされて、050彼(かれ)の如(よ)うな勢(いきほ)いで天(てん)へ上(あが)り来(く)るのは此(こ)の高天原(たかあまはら)を弟(をとうと)神素盞嗚尊(かむすさのをのみこと)が占領(せんりやう)する心算(つもり)で在(あ)ろうと思召(おぼしめ)して、051大変(たいへん)な戦(たたか)いの用意(ようい)を為(な)して御待受(おまちう)けになり、052天(あま)の八洲河原(やすかはら)に於(おい)て互(たがい)に誓約(うけひ)を遊(あそ)ばし、053御両神様(ごりやうしんさま)の御魂(おんたま)から五男三女(ごなんさんじよ)の八柱(やはしら)の神(かみ)が御生(おうま)れ遊(あそ)ばしたので在(あ)るが、054是(これ)が神(かみ)が人間(にんげん)の肉体(にくたい)に成(な)りた初(はじま)りで在(あ)るぞよ。055口(くち)で申(もう)せば短(みじか)いなれど、056此(こ)の誓約(うけひ)を遊(あそ)ばして八柱(やはしら)の神(かみ)を御生(おう)みに成(な)る間(あいだ)と云(い)ふものは数十万年(すうじうまんねん)の永(なが)い月日(じつげつ)[*ママ]が掛(かか)りて居(お)るぞよ。057其(その)間(あいだ)に艮(うしとら)の金神(こんじん)と坤(ひつじさる)の金神(こんじん)が相談(さうだん)いたして天照皇太神宮(てんせうこうだいじんぐう)様(さま)の御妹神(おいもとがみ)若日女君命(わかひめぎみのみこと)を天(てん)から下(さ)げて戴(いただ)き、058地(ち)の世界(せかい)の主宰神(つかさがみ)と仰(あふ)ぎ奉(まつ)り、059世界(せかい)経綸(けいりん)の機(はた)を織(を)りつつ世界(せかい)を治(をさ)めて居(お)りたので在(あ)るぞよ。060若姫君之尊(わかひめぎみのみこと)は三男五女神(さんなんごじよしん)の八柱(やはしら)神(かみ)を養育(やういく)して立派(りつぱ)に神代(かみよ)の政治(せいじ)を遊(あそ)ばして居(お)れた処(ところ)へ元(もと)の素盞嗚之命(すさのをのみこと)様(さま)が又(ま)た地(ち)の世界(せかい)へ降(くだ)りて非常(ひじよう)に御立腹(ごりつぷく)遊(あそ)ばして若姫君(わかひめぎみ)の命(みこと)の生命(いのち)を取(と)り天(てん)も地(ち)も一度(いちど)に震動(しんどう)させ再(ふたた)び常夜(とこよ)の暗(やみ)となり、061万(よろづ)の妖神(わるがみ)が荒(あ)れ出(だ)し何(ど)うにも斯(こ)うにも始末(しまつ)が付(つ)かぬ如(よ)うに成(な)りたので天(てん)に坐(まし)ます天照大御神(あまてらすおほかみ)様(さま)は終(つい)に地球之洞穴(あまのいわと)へ御隠(おかく)れ遊(あそ)ばし、062天(てん)も地(ち)も真(しん)の暗(や)みと成(な)つて了(しま)ふたので、063八百万(やほよろづ)の神々(かみがみ)が地(ち)の高天原(たかあまはら)の竜宮館(りうぐうやかた)に神集(かむつど)ひして、064艮(うしとら)の金神(こんじん)は思兼神(おもひやりのかみ)となりて色々(いろいろ)と苦心(くしん)の末(すえ)に天之岩戸(あまのいわと)を開(ひら)き天地(てんち)は再(ふたた)び照明(あきらか)に成(な)つたので在(あ)るぞよ。
065 そこで神々様(かみがみさま)の協議(きやうぎ)の結果(けつくわ)、066素盞嗚尊(すさのをのみこと)に重き罪(つみ)を負(お)はせて外国(がいこく)へ神退(かみやら)いに退(やら)はれたので、067素盞嗚尊(すさのをのみこと)は神妙(しんみよう)に罪(つみ)を負(お)ひ贖罪(とくざい)の為(ため)に世界中(せかいぢう)の邪神(あくがみ)を平定(へいてい)遊(あそ)ばし終(つい)には八岐(やまた)の大蛇(をろち)を退治(たいぢ)して、068叢雲(むらくも)の剣(つるぎ)を得(え)之(これ)を天照皇大神(あまてらすすめおほかみ)に奉(たてまつ)られたので在(あ)るぞよ。069其時(そのとき)に退治(たいぢ)された八頭八尾(やつがしらやつを)の大蛇(をろち)の霊(れい)が近江(あふみ)の国(くに)の伊吹山(いぶきやま)に止(とど)まり、070日本武命(やまとたけるのみこと)に危害(きがい)を加(くわ)へて置(お)いて元(もと)の露国(ろこく)の古巣(ふるす)へ迯(に)げ帰(かへ)り、071色々(いろいろ)として世界(せかい)を魔(ま)の国(くに)に致(いた)す企(たく)みを致(いた)して今度(こんど)の世界(せかい)の大戦争(だいせんそう)を初(はじ)めたので在(あ)るぞよ。072日本(にほん)を一旦(いつたん)は覗(うかが)ふたなれど、073余(あま)り神力(しんりき)の強(つよ)い国土(こくど)であるから、074海(うみ)を渡(わた)りて支那(しな)や、075印土(いんど)を乱(み)だし、076露国(ろこく)までも潰(つ)ぶし、077モ一(ひ)とつ向(むか)ふの強(つよ)い国(くに)の王(おう)まで世(よ)に落(をと)し、078まだ飽(あ)き足(た)らいで今度(こんど)は一番(いちばん)大(おほ)きな国(くに)へ渡(わた)り日本(にほん)の神国(しんこく)を破(やぶ)りて魔(ま)の国(くに)に致(いた)す仕組(しぐみ)を致(いた)して居(お)るから、079日本(にほん)の人民(じんみん)は日本魂(やまとだましい)を研(みが)き上(あ)げて、080一天万乗(いつてんばんぜう)の大君(おほきみ)を守(まも)り大神(おほかみ)を敬(うや)まい誠(まこと)を貫(つらぬ)かねば、081今(いま)の人民(じんみん)の如(よ)うに民主主義(みんしゆしゆぎ)に精神(せいしん)を奪(と)られて居(お)るやうな事(こと)では、082今度(こんど)は八岐(やまた)の大蛇(おろち)に自由自在(じゆうじざい)に潰(つぶ)されて了(しま)ふから、083日本(にほん)神国(しんこく)の人民(じんみん)は一日(いちにち)も早(はや)く改心(かいしん)致(いた)して下(くだ)されと、084クドウ神(かみ)が申(もう)すので在(あ)るぞよ。
085 素盞嗚命(すさのをのみこと)は外国(がいこく)へ御出(おいで)遊(あそ)ばして一旦(いつたん)は陣曳(じんびき)を遊(あそ)ばしたので、086地(ち)の世界(せかい)に肝心(かんじん)の主宰神(つかさがみ)がなく成(な)りたから、087撞(つき)の大神様(おほかみさま)が元(もと)の地(ち)の世界(せかい)を締固(しめかた)めた国常立之尊(くにとこたちのみこと)に改(あらた)めて守護(しゆごう)致(いた)すやうにとの御命令(ごめいれい)が下(くだ)りたので、088夫婦(ふうふ)揃(そろ)ふて一旦(いつたん)潰(つぶ)れて了(しま)ふた同様(どうよう)の世界(せかい)を守護(しゆごう)いたして居(お)りたなれど、089余(あま)り厳(きび)しい固苦(かたくる)しい世(よ)の治方(もちかた)であるから、090八百万(やほよろづ)の神々(かみがみ)が心(こころ)を合(あ)はして天(てん)の大神様(おほかみさま)へ艮(うしとら)の金神(こんじん)根(ね)の国(くに)へ退去(たいきよ)するやうの御願(おねがい)いを成(な)されたので、091天(てん)の大神様(おほかみさま)は兎(と)も角(かく)も時節(じせつ)の来(く)るまで差控(さしひか)へよとの厳命(げんめい)でありた故(ゆへ)に、092神教(おほせ)の通(とほ)り素直(すなを)に艮(うしとら)へ退去(たいきよ)いたしたので在(あ)りたぞよ。093其(その)時(とき)から艮(うしとら)の金神(こんじん)は悪神(あくがみ)と云(い)ふ名(な)を八百万(やほよろづ)の神(かみ)から付(つ)けられて悔(くや)し残念(ざんねん)を堪(こば)り詰(つめ)て来(き)た御蔭(おかげ)で、094一旦(いつたん)斯世(このよ)が泥海(どろうみ)に成(な)る所(ところ)を受取(うけと)りて世(よ)の立替(たてかへ)の後(あと)の立直(たてなほ)しの御用(ごよう)を勤(つと)めさして頂(いただ)くやうに成(な)りたので在(あ)るから、095何事(なにごと)も時節(じせつ)を待(ま)てば、096煎豆(いりまめ)にも枯木(かれき)にも花(はな)の咲(さ)く事(こと)があるから、097時節(じせつ)の力(ちから)くらい恐(おそろし)いものの結構(けつこう)なものはないから、098人民(じんみん)も物事(ものごと)を急(せ)かずに時節(じせつ)さえ待(ま)ちたら何事(なにごと)も結構(けつこう)が出(で)て来(く)るから、099辛抱(しんぼう)が肝要(かんじん)であるぞよ。
100 艮(うしとら)の金神(こんじん)が世(よ)の初(はじま)りに地(ち)の世界(せかい)を造(つく)り固(かた)め、101次(つぎ)に夫婦(ふうふ)が呼吸(いき)を合(あわ)して、102種々(いろいろ)の樹木(じゆき)や草(くさ)を生(う)み出(だ)した其(その)間(あいだ)が数万年(すうまんねん)、103夫(そ)れから蛇体(じやたい)の神(かみ)計(ばか)りでは世界(せかい)の隅々(すみずみ)まで細(こま)やかに開(ひら)く事(こと)が出来(でき)ぬから、104八百万(やほよろづ)の神(かみ)の知(し)らぬ間(ま)に人間(にんげん)を作(つく)る事(こと)を考(かん)がえ終(つい)に夫婦(ふうふ)の人間(にんげん)を水(みづ)と火(ひ)と土(つち)とで造(つく)りたのが永(なが)い間(あいだ)掛(かか)りて苦労(くろう)致(いた)したので在(あ)るぞよ。105五男三女(ごなんさんじよ)の八柱神(やはしらがみ)は竜体(りうたい)から変(へん)じて生(うま)れられたので在(あ)れど、106普通(ふつう)の人間(にんげん)は土(つち)の中(なか)で蒸(む)し湧(わか)したので在(あ)るぞよ。107今(いま)は暗(くらが)りでも人民(じんみん)が安々(やすやす)と出来(でき)るやうに世(よ)が開(ひら)けて人民(じんみん)が腹(はら)に児(こ)を孕(はら)むやうに容易(たやす)い事(こと)になりて居(お)れども、108矢張(やは)り艮坤(こんごん)の両神(りやうしん)が守護(しゆごう)いたさぬ事(こと)には猫(ねこ)の子(こ)一疋(いつぴき)産(う)むと云(い)ふ事(こと)は出来(でき)ぬので在(あ)れども、109今(いま)の人民(じんみん)は男(をとこ)と女(をんな)と寄(よ)りさへすれば何時(いつ)でも勝手(かつて)に児(こ)が生(うま)れるやうに取違(とりちが)いを致(いた)して居(お)るから、110神(かみ)の恩(おん)と云(い)ふ事(こと)を一(ひと)つも思(おも)はぬから、111我児(わがこ)が我(われ)の自由(じゆう)に言(い)ふ事(こと)を聞(き)かぬ様(やう)に成(な)るので在(あ)るぞよ。112我(われ)の体内(たいない)を借(か)りて生(うま)れるから、113仮(かり)に我児(わがこ)と名(な)を付(つ)けさして在(あ)れど、114実際(じつさい)は神(かみ)が天地(てんち)経綸(けいりん)の為(ため)に道具(だうぐ)に使(つか)ふやうに生(う)まして在(あ)るのじやぞよ。
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