霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 十二支(じふにし)〔五〇七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻 篇:第2篇 天岩戸開(二) よみ(新仮名遣い):あまのいわとびらき(二)
章:第11章 十二支 よみ(新仮名遣い):じゅうにし 通し章番号:507
口述日:1922(大正11)年03月09日(旧02月11日) 口述場所: 筆録者:岩田久太郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年9月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
祝姫は、夫が夏山彦の館に宿泊して、次の間から自分の歌を聞いているとは知らずに、恋の悩みを歌に歌った。
一方夏山彦は、自分の道ならぬ恋の思いを吹き払おうと、起きて神前に参り、祝詞を唱えた。夏山彦は、この恋のもつれを吹き払ってくれるように神に祈願していた。
蚊取別は夏山彦の声を聞き付けて、またも次の間に忍んで祈願の一部始終を聞いた。夜が明けて宣伝使一同は、蚊取別の声に目を覚ました。
すると宣伝使たちも初公も、蚊取別が昨晩、どこかに忍んで行って館の中の恋の問題を聞き取り、女性の仲人をして問題を解決する夢を見た、と告げた。
そこへふすまを開けて祝姫が入ってきたが、蚊取別の姿を見ると、奥へ隠れてしまった。しばらくして、夏山彦が祝姫を従えて、一行のもとを訪れた。そして、一同に朝食を勧めた。
このとき、室内には芳しい香気がにわかに満ち、喨々たる糸竹管弦の音が響き渡った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-11-12 00:36:47 OBC :rm1211
愛善世界社版:95頁 八幡書店版:第2輯 660頁 修補版: 校定版:100頁 普及版:41頁 初版: ページ備考:
001(こころ)(やみ)(てら)すなる
002三五教(あななひけう)神司(かむづかさ)
003(はふり)(ひめ)(かみ)ならぬ
004(つま)(みこと)(つぎ)()
005(きた)りますとは白瀬川(しらせがは)
006一絃琴(いちげんきん)村肝(むらきも)
007(こころ)(いと)繰返(くりかへ)
008繰返(くりかへ)したる小田巻(をだまき)
009静心(しづごころ)なき滝津瀬(たきつせ)
010滝津(たきつ)(なみだ)(ぬぐ)ひつつ
011便(たよ)りも夏山彦(なつやまひこ)(きみ)
012(やかた)(おく)()(しの)
013(しの)()くこそあはれなれ
014(むし)()らすか夏山彦(なつやまひこ)
015(うづ)(みこと)(なん)となく
016シナイ(ざん)より()(おろ)
017夜半(よは)(あらし)村肝(むらきも)
018(こころ)(そら)(みだ)されて
019(もつ)れかかりし恋糸(こひいと)
020()(よし)もなき太息(ふといき)
021つくづく思案(しあん)()れにける
022常闇(とこやみ)()とは()ひながら
023(あかつき)()ぐる(とり)(こゑ)
024四更(しかう)五更(ごかう)()(わた)
025(わた)浮世(うきよ)(おに)はなし
026とは()ふものの(いま)()
027(しこ)波風(なみかぜ)(あらし)()
028(まこと)明志(あかし)神人(かみびと)
029(たづ)(きた)りし今日(けふ)(よひ)
030(こころ)にかかる村雲(むらくも)
031息吹(いぶ)(はら)ひてスクスクと
032(かみ)(こころ)()(なほ)
033魔風(まかぜ)恋風(こひかぜ)三五(あななひ)
034(かみ)(をしへ)(はら)はむと
035ムツクと()きて(かみ)(まへ)
036(くち)(すす)いで拍手(かしはで)
037(おと)(かしこ)太祝詞(ふとのりと)
038(かみ)御前(みまへ)(もう)しける。
039夏山彦(なつやまひこ)(かみ)(おもて)(あら)はれて
040(ぜん)(あく)とを()()ける
041わけて(くる)しき(こひ)(やみ)
042(よき)(あし)きも()りつれど
043(あきら)(がた)恋糸(こひいと)
044(もつ)(から)みし(むね)(うち)
045打砕(うちくだ)かるる(おも)ひなり
046アヽ皇神(すめかみ)皇神(すめかみ)
047一日(ひとひ)(はや)片時(かたとき)
048()(すみやけ)(わが)(むね)
049(ひそ)曲津(まがつ)()()けて
050(こころ)雄々(をを)しき三五(あななひ)
051(かみ)(はしら)となさしめ(たま)
052アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
053(みたま)(さち)はひましませよ
054(みたま)(さち)はひましませよ
055(わが)()(ひと)つの(くも)さへも
056(はら)(あた)はぬ夏山彦(なつやまひこ)
057(こころ)(そら)時鳥(ほととぎす)
058五月(さつき)(やみ)(つつ)まれて
059黒白(あやめ)(わか)ずなりにけり
060八千八(はつせんや)(こゑ)(よろ)(こゑ)
061()()(おも)ひの祝姫(はふりひめ)
062(とし)にも似合(にあ)はぬけなげさよ
063荒野(あれの)(わた)(なみ)()
064(しも)()へつつ()(ため)
065(をしへ)(ひら)雄々(をを)しさに
066(くら)べて(われ)彦神(ひこがみ)
067(たま)御柱(みはしら)つれなくも
068(なみだ)()るる腑甲斐(ふがひ)なさ
069(なさけ)()れる夜嵐(よあらし)
070()きて(わが)()恋雲(こひぐも)
071(きよ)()らせよ(いち)(はや)
072八重(やへ)()みし恋雲(こひぐも)
073(やみ)()(ひら)天津(あまつ)()
074(ひかり)(てら)(わが)(むね)
075(ひかり)(かがや)(わが)(むね)
076アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
077(かみ)(みたま)(さちは)ひて
078(こころ)(なや)(むね)(やみ)
079科戸(しなど)(かぜ)()(はら)
080(はら)(きよ)めよ天津(あまつ)(かみ)
081国津(くにつ)(かみ)(たち)八百万(やほよろづ)
082(ちり)(あくた)祝姫(はふりひめ)
083(こころ)なさけの荒風(あらかぜ)
084(わが)()(むか)つて()(すさ)
085(こひ)(もつれ)()(はら)
086(こひ)(もつれ)()きはらへ』
087神前(しんぜん)祈願(きぐわん)()述懐(じゆつくわい)()べてゐる。088蚊取別(かとりわけ)(また)もやこの(こゑ)()きつけ、089(しの)(あし)(つぎ)()(ひそ)むで始終(しじゆう)()(をは)り、090溜息(ためいき)をつきながら、091諸手(もろて)()み、092(しば)思案(しあん)()れけるが、093(やが)()()はれぬ爽快(さうくわい)なる面色(おももち)(かは)つて、094(わが)居間(ゐま)引返(ひきかへ)したり。
095 月日(つきひ)(かげ)さへも()えぬ常闇(とこやみ)()()(なが)ら、096()(やうや)()(はな)れたと()え、097咫尺(しせき)(べん)ぜざりし四辺(あたり)はホンノリと朧月夜(おぼろづきよ)(ごと)(あか)るくなりぬ。
098蚊取別(かとりわけ)『サアサア、099どうやら()()けたやうです。100皆様(みなさん)()(さま)されてはどうですか』
101 この(こゑ)(おどろ)いて一同(いちどう)ムツクリと起上(おきあが)り、
102玉光彦(たまてるひこ)『ヤア、103(ゆつ)くり(やす)まして(もら)ひました。104どうやら()()けたやうですな。105昨晩(ゆうべ)(めう)(ゆめ)()ましたよ』
106蚊取別(かとりわけ)『また大蛇(をろち)背中(せなか)から()つこちたのでせう』
107玉光彦(たまてるひこ)『イエイエ(けつ)して(けつ)して。108目出度(めでた)(ゆめ)です。109(なん)でもハと()()()(うつく)しい宣伝使(せんでんし)と、110ナと()()()立派(りつぱ)(をとこ)結婚(けつこん)をするし、111カと()()のついた宣伝使(せんでんし)大蛇(をろち)()から大地(だいち)(むか)つて、112(いのち)からがら一足飛(いつそくとび)飛下(とびお)りた(やう)決断心(けつだんしん)(もつ)て、113()のハの()()いた(をんな)媒介(なかうど)をすると()(ゆめ)でしたよ』
114蚊取別(かとりわけ)『ハテなア』
115(くび)(かたむ)思案(しあん)(しづ)む。
116初公(はつこう)『モシモシ蚊取別(かとりわけ)さま。117(おれ)寝真似(ねまね)をして()れば、118()らぬかと(おも)つて、119盗人猫(ぬすとねこ)(やう)に、120一絃琴(いちげんきん)(おと)(たづ)ねて、121(ふすま)をスーと()(いき)(ころ)し、122(みぎ)(あし)からソロリ、123(ひだり)(あし)からソロリ、124ソロリ ソロリ ソロリと幽霊(いうれい)夜這人(よばひど)(やう)に、125琴主(ことぬし)(つぎ)()(まで)()(よだれ)()つて()つたらう』
126蚊取別(かとりわけ)『お(まへ)油断(ゆだん)のならぬ(をとこ)だなア。127そんな(ゆめ)()たのかい』
128初公(はつこう)(ゆめ)どころかい。129(じつ)はお(まへ)()きよつたものだから、130(おれ)()られぬので(くら)がりまぎれに足音(あしおと)便(たよ)りに()(ばひ)になつて()いて()つたのだ。131(なん)でも祝姫(はふりひめ)とか()つて(うた)つて()つたよ。132(ふすま)(むか)ふに()るのだから、133(かほ)(をが)めぬが、134あの(こゑ)から(かんが)へて()ると、135余程(よほど)代物(しろもの)だ。136貴様(きさま)もあの(こゑ)()いては()られまいなア』
137蚊取別(かとりわけ)『ハヽヽヽヽ、138(ねこ)(やう)()(ばひ)になりよつて怪体(けたい)(やつ)ぢやナア』
139初公(はつこう)蚊取別(かとりわけ)さま、140(まへ)それ()りで()たのかい』
141蚊取別(かとりわけ)『マアマア、142()たにして()かうかい』
143初公(はつこう)(うま)(こと)()ふな、144今度(こんど)はナの()のついた(はう)へ、145ノソリノソリと()(ばひ)になつて、146(あたま)(ひか)つた化物(ばけもの)()つただろう。147その(あと)へコソリコソリと()つてついて()つたのが(この)(はつ)さまだ。148(なん)でもここのナがハに(なん)やらしようと(おも)つて、149(むね)(いた)めて()るらしい。150面白(おもしろ)くもない愁嘆場(しうたんば)二幕(ふたまく)()かされて()られたものぢやないワイ。151最前(さいぜん)から十二支(じふにし)講釈(かうしやく)を、152ベラベラと(をし)へて()れたが、153(おれ)はその(とき)(おも)()して、154可笑(をか)しくて()()しさうになつたよ。155()(こく)()るものだと()宣伝使(せんでんし)が、156()つから()もせず、157(うし)(こく)ぢやないが、158(うし)()(ばひ)になつて(よだれ)()つて、159ガサリガサリ(なん)状態(ざま)だい。160愚図(ぐづ)々々(ぐづ)して()ると、161(とら)(こく)(とら)まへられて、162()(こく)ウン()()()はされて、163(たつ)(こく)ぢやないが宣伝使(せんでんし)(かほ)()まいと、164()(こく)()(ほど)()らずのヒヨツトコ(づら)が、165(うま)(こと)(かんが)へても、166(むか)ふは素敵(すてき)代物(しろもの)だ。167さう(ひつじ)(やう)温順(をとな)しく、168ハイとは()はないぞ。169(さる)(こく)(さる)尻笑(しりわら)ひか()らぬが(あか)(はぢ)()いて、170(とり)(こく)ぢやないが、171(とりかへ)しのならぬ縮尻(しくじり)をやつて、172(いぬ)(こく)突這(いぬつくばひ)になつて、173()(こく)イイ以後()はきつと改心(かいしん)いたします、174どうぞどうぞ(この)()無礼(ぶれい)神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)に、175見直(みなほ)()(なほ)(ゆる)して(くだ)さいまし。176()(こく)ネネ()ひます、177なんて()ふとこだつたよ』
178蚊取別(かとりわけ)貴様(きさま)はよく真似(まね)をする(やつ)だ。179かう()(こと)にかけたら抜目(ぬけめ)()い、180(すみ)にも()けぬ(をとこ)だなア』
181国光彦(くにてるひこ)(わたし)(めう)(ゆめ)()ました。182(はつ)()(をとこ)とカと()(をとこ)が、183(うし)になつたり、184馬子(まご)になつたり、185馬子(まご)になつたり、186(うし)になつたり、187(くら)(とこ)()(ばひ)になつて(ある)いて()ましたぜ。188()(あし)牛馬(ぎうば)夜分(やぶん)にでも()()えると()えますなア』
189蚊取別(かとりわけ)『アハヽヽヽ、190貴方(あなた)天眼通(てんがんつう)()()られましたのか』
191国光彦(くにてるひこ)『イヤ(ゆめ)ですよ。192しかし(なが)(ゆめ)正夢(まさゆめ)193きつと今日(けふ)はこの(やかた)()目出度(めでた)(こと)()()るでせう。194朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも、195(つき)()つとも()くるとも、196(かは)らぬものは(こひ)(みち)197(こひ)上下(じやうげ)(へだ)てはない、198きつと比翼(ひよく)連理(れんり)偕老(かいらう)同穴(どうけつ)()(やう)()慶事(けいじ)()()ませうよ』
199初公(はつこう)『これ蚊取別(かとりわけ)さま、200今日(けふ)はえらう(しづ)むでる(やう)だなア。201(まへ)日頃(ひごろ)(おも)つて()(をんな)でも、202此処(ここ)(かく)れて()るのではないかなア』
203蚊取別(かとりわけ)『サア、204(なん)とも(わか)らぬなア』
205初公(はつこう)『アハヽヽヽ、206よく自惚(うぬぼれ)たものだなア。207自分(じぶん)()面相(めんさう)とちつと()相談(さうだん)なされませや』
208 かく(はな)(をり)しも(ふすま)をソツと引開(ひきあ)け、209(しづ)かに()(きた)一人(ひとり)美人(びじん)210蚊取別(かとりわけ)姿(すがた)()るより、211美人(びじん)はハツと(おどろ)(なみだ)(なが)し、212膳部(ぜんぶ)其処(そこ)につき()(なが)ら、213一言(ひとこと)得云(えい)はず、214(はづ)かし()(おく)()()()りぬ。
215初公(はつこう)『モシモシ蚊取別(かとりわけ)さま、216あれが(れい)のハぢや、217(おも)つたよりは立派(りつぱ)(やつ)ぢやなア』
218蚊取別(かとりわけ)『ウムー、219ウムー、220さうだ、221(うし)(うし)()れ、222(うま)(うま)()れ、223(つき)(すつぽん)224(ゆき)(すみ)225提灯(ちやうちん)吊鐘(つりがね)226()()はぬは不縁(ふえん)のもと、227アハヽヽヽ』
228初公(はつこう)()()けて()るのに提灯(ちやうちん)(つき)もあつたものかい、229(わけ)(わか)らぬ(こと)()(をとこ)だなア。230(しか)(わし)だつたら、231(さいはひ)女房(にようばう)もなし、232(むか)ふさへ承知(しようち)なら、233辛抱(しんばう)してやらぬ(こと)はない』
234高光彦(たかてるひこ)『アハヽヽヽ』
235蚊取別(かとりわけ)『アヽ、236(わし)人生(じんせい)無常(むじやう)(かん)じて()(いち)(にん)だが、237もうかうやつて(とし)()り、238五十(ごじふ)(さか)()えかけると、239無常(むじやう)どころか無常(むじやう)迅速(じんそく)(せつ)(かん)ずる(やう)になつたよ』
240初公(はつこう)(なに)()じやう(けん)だ。241(まへ)(はう)からは()んな代物(しろもの)女房(にようばう)になると()へば無条件(むでうけん)だらうが、242(むか)ふの(はう)有条件(うでうけん)で、243さう迅速(じんそく)にハイハイとは(おつ)しやらないぞ。244(あん)まり自惚(うぬぼれ)をせぬがよからう。245だいぶんに(けな)るうなつたと()えて、246悄気(しよげ)(かほ)をなされますなア』
247 この(とき)(ふすま)をサラリと()けて、248夏山彦(なつやまひこ)祝姫(はふりひめ)(したが)(この)()(あら)はれ、
249夏山彦『ヤア(みな)さま、250汚穢(むさくる)しい(うち)で…………、251また夜前(やぜん)(なん)だか寝苦(ねぐる)しき陽気(やうき)御座(ござ)いました。252(さだ)めてお(こま)りでしたでせう。253マアゆるりと御飯(ごはん)でも()(あが)(くだ)さいませ』
254初公(はつこう)『ヤア、255(これ)(これ)だ。256(みな)さま(ゆつく)りと御飯(ごはん)でも(あが)りませうかい』
257 (この)(とき)()()はれぬ(かん)ばしき香気(かうき)(にはか)室内(しつない)()ち、258何処(いづこ)ともなく嚠喨(りうりやう)たる糸竹(しちく)管絃(くわんげん)(ひびき)(きこ)()たる。
259大正一一・三・九 旧二・一一 岩田久太郎録)

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