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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第12巻(亥の巻)
序文
凡例
総説歌
第1篇 天岩戸開(一)
第1章 正神邪霊
第2章 直会宴
第3章 蚊取別
第4章 初蚊斧
第5章 初貫徹
第6章 招待
第7章 覚醒
第2篇 天岩戸開(二)
第8章 思出の歌
第9章 正夢
第10章 深夜の琴
第11章 十二支
第12章 化身
第13章 秋月滝
第14章 大蛇ケ原
第15章 宣直し
第16章 国武丸
第3篇 天岩戸開(三)
第17章 雲の戸開
第18章 水牛
第19章 呉の海原
第20章 救ひ舟
第21章 立花島
第22章 一島攻撃
第23章 短兵急
第24章 言霊の徳
第25章 琴平丸
第26章 秋月皎々
第27章 航空船
第4篇 古事記略解
第28章 三柱の貴子
第29章 子生の誓
第30章 天の岩戸
余白歌
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霊界物語
>
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第12巻(亥の巻)
> 第2篇 天岩戸開(二) > 第16章 国武丸
<<< 宣直し
(B)
(N)
雲の戸開 >>>
第一六章
国武丸
(
くにたけまる
)
〔五一二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻
篇:
第2篇 天岩戸開(二)
よみ(新仮名遣い):
あまのいわとびらき(二)
章:
第16章 国武丸
よみ(新仮名遣い):
くにたけまる
通し章番号:
512
口述日:
1922(大正11)年03月10日(旧02月12日)
口述場所:
筆録者:
外山豊二
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年9月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
呉の海を、国武丸が進んで行く。船中の客たちは四方山話にふけっている。甲は世の中の混乱を嘆いて神の存在を疑うが、乙は神様と人間は持ちつ持たれつだから、人間も心をしっかり持たねばならない、と論じる。
また、この呉の海は昔は玉の井の湖で、大自在天配下の鬼神と竜神の戦いの際に、二つに分かれて呉の海と琵琶の湖になったのだ、と語った。人間の悪が栄えたので、竜神たちは海の底の竜宮に姿を隠してしまったのだ、と説く。
そして、人間の鏡が曇っていると、神様が神力を映そうと思っても、映る道がないのだ、と戒める。
話しているうちに、ものすごい風が起こって、国武丸はあわや沈没という状態に陥ってしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-11-12 00:45:34
OBC :
rm1216
愛善世界社版:
135頁
八幡書店版:
第2輯 675頁
修補版:
校定版:
142頁
普及版:
58頁
初版:
ページ備考:
001
天
(
てん
)
に
月日
(
つきひ
)
の
光
(
ひかり
)
なく、
002
地
(
ち
)
に
村雲
(
むらくも
)
ふさがりて、
003
奇
(
く
)
しき
神代
(
かみよ
)
も
呉
(
くれ
)
の
海
(
うみ
)
、
004
国武丸
(
くにたけまる
)
に
帆
(
ほ
)
を
揚
(
あ
)
げて
水夫
(
かこ
)
の
操
(
あやつ
)
る
櫂
(
かい
)
の
音
(
おと
)
は、
005
波
(
なみ
)
に
蛇紋
(
じやもん
)
を
画
(
えが
)
きつつ、
006
コーカス
山
(
ざん
)
の
麓
(
ふもと
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
007
風
(
かぜ
)
も
無
(
な
)
く、
008
油
(
あぶら
)
を
流
(
なが
)
したやうな
静
(
しづ
)
かな、
009
淋
(
さびし
)
みのある
海面
(
かいめん
)
を
船脚
(
ふなあし
)
遅
(
おそ
)
く、
010
波
(
なみ
)
掻
(
か
)
き
分
(
わ
)
けて
北東
(
ほくとう
)
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
む。
011
此
(
こ
)
の
海上
(
かいじやう
)
に
漂
(
ただよ
)
ふこと
旬日
(
じゆんじつ
)
、
012
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
船客
(
せんきやく
)
は
四方山
(
よもやま
)
の
話
(
はなし
)
に
耽
(
ふけ
)
り
居
(
ゐ
)
るのみ。
013
甲
(
かふ
)
『
斯
(
こ
)
う
毎日
(
まいにち
)
日日
(
ひにち
)
天
(
てん
)
は
曇
(
くも
)
り、
014
地
(
ち
)
は
言
(
い
)
ふに
言
(
い
)
はれぬ
鼻
(
はな
)
も
むし
られるやうな
臭気
(
しうき
)
がして
来
(
く
)
る。
015
若
(
わか
)
い
者
(
もん
)
の
頭
(
あたま
)
までが
白髪
(
しらが
)
になる。
016
年
(
とし
)
も
寄
(
よ
)
らぬに
禿頭
(
はげあたま
)
が
彼方
(
あちら
)
にも
此方
(
こちら
)
にも
殖
(
ふ
)
ゑて
来
(
く
)
る。
017
五穀
(
ごこく
)
は
実
(
みの
)
らず、
018
果物
(
くだもの
)
は
熟
(
じゆく
)
せず、
019
病気
(
びやうき
)
は
起
(
おこ
)
る、
020
獅子
(
しし
)
や、
021
虎
(
とら
)
や、
022
狼
(
おほかみ
)
や
大蛇
(
をろち
)
は
所々
(
ところどころ
)
に
現
(
あら
)
はれて
人
(
ひと
)
を
害
(
がい
)
する、
023
困
(
こま
)
つた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
になつたものだナア。
024
斯
(
こ
)
うなつて
来
(
く
)
ると
人間
(
にんげん
)
も
弱
(
よわ
)
いものだ。
025
吾々
(
われわれ
)
を
救
(
すく
)
ふ
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
果
(
はた
)
して
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
御
(
お
)
一柱
(
ひとり
)
でもあるとすれば、
026
斯
(
こ
)
んな
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
立替
(
たてか
)
へて
下
(
くだ
)
さりさうなものだな』
027
乙
(
おつ
)
『それや
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
屹度
(
きつと
)
有
(
あ
)
るよ。
028
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
広
(
ひろ
)
い
世界
(
せかい
)
に
唯
(
ただ
)
一柱
(
ひとはしら
)
より
無
(
な
)
いのだ。
029
何程
(
なにほど
)
偉
(
えら
)
い
神
(
かみ
)
さまだとて
一柱
(
ひとり
)
では、
030
さう
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
まで
手
(
て
)
が
廻
(
まは
)
りさうなことは
無
(
な
)
いぢやないか。
031
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
一方
(
いつぱう
)
で
救
(
たす
)
け
持
(
もつ
)
て
往
(
ゆ
)
かつしやる
後
(
あと
)
から、
032
又
(
また
)
悪魔
(
あくま
)
がドンドンと
魅入
(
みい
)
つて
往
(
ゆ
)
くのだから
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い。
033
各自
(
めいめい
)
に
心得
(
こころえ
)
て
魂
(
たま
)
を
研
(
みが
)
くより
仕様
(
しやう
)
がないわ。
034
さう
神
(
かみ
)
さまばかりに
凭
(
もた
)
れて
居
(
を
)
つても
自分
(
じぶん
)
から
改心
(
かいしん
)
せなくては、
035
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
がお
出
(
いで
)
になつても、
036
アー
斯
(
こ
)
んな
穢
(
けが
)
れた
奴
(
やつ
)
は
屑
(
くづ
)
の
方
(
はう
)
に
入
(
い
)
れてやれと
云
(
い
)
つて、
037
屑籠
(
くづかご
)
の
中
(
なか
)
へ
投
(
ほ
)
り
込
(
こ
)
まれて
了
(
しま
)
ふかも
知
(
し
)
れない。
038
他力
(
たりき
)
信神
(
しんじん
)
も
結構
(
けつこう
)
だが、
039
他力
(
たりき
)
の
中
(
なか
)
に
自力
(
じりき
)
信神
(
しんじん
)
が
無
(
な
)
ければならぬよ』
040
丙
(
へい
)
『
自力
(
じりき
)
で
救
(
たす
)
かるのなれば
別
(
べつ
)
に
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
無
(
な
)
くても
好
(
い
)
いぢやないか』
041
乙
(
おつ
)
『
自力
(
じりき
)
の
中
(
なか
)
に
他力
(
たりき
)
が
有
(
あ
)
り、
042
他力
(
たりき
)
の
中
(
なか
)
に
自力
(
じりき
)
が
有
(
あ
)
る。
043
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
と
人間
(
にんげん
)
とは
持
(
もち
)
つ
持
(
もた
)
れつ
呼吸
(
いき
)
が
合
(
あは
)
ねば、
044
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
は
現
(
あら
)
はれて
来
(
こ
)
ぬのだ。
045
人間
(
にんげん
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
救
(
たす
)
けられて
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
活躍
(
くわつやく
)
し、
046
神
(
かみ
)
は
人間
(
にんげん
)
に
敬
(
うやま
)
はれて
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
現
(
あら
)
はし
給
(
たま
)
ふのだ。
047
毎日
(
まいにち
)
手
(
て
)
を
束
(
つか
)
[
*
ママ
]
ねて
他力
(
たりき
)
ばかりを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
た
所
(
ところ
)
でさう
易々
(
やすやす
)
と
棚
(
たな
)
から
牡丹餅
(
ぼたもち
)
が
落
(
お
)
ちて
来
(
く
)
る
様
(
やう
)
な
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かない。
048
人間
(
にんげん
)
は
尽
(
つく
)
す
可
(
べ
)
き
道
(
みち
)
を
尽
(
つく
)
し、
049
心
(
こころ
)
を
尽
(
つく
)
し、
050
身
(
み
)
を
尽
(
つく
)
し、
051
もう
是
(
これ
)
で
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
の
尽
(
つく
)
しやうが
無
(
な
)
いと
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
まで
行
(
い
)
つたとこで、
052
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
力
(
ちから
)
を
添
(
そ
)
へて
下
(
くだ
)
さるのだ。
053
偸安
(
とうあん
)
姑息
(
こそく
)
自分
(
じぶん
)
許
(
ばか
)
り
為
(
す
)
べき
事
(
こと
)
もせず
楽
(
らく
)
な
方
(
はう
)
へ
楽
(
らく
)
な
方
(
はう
)
へと、
054
身勝手
(
みがつて
)
なことばかり
考
(
かんが
)
へて
居
(
ゐ
)
る
奴
(
やつ
)
に、
055
神
(
かみ
)
さまだつてナニ
護
(
まも
)
つて
下
(
くだ
)
さるものか。
056
これ
丈
(
だ
)
け
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
曇
(
くも
)
つて
来
(
き
)
たのも、
057
みんな
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
所行
(
わざ
)
ぢやない。
058
吾々
(
われわれ
)
人間
(
にんげん
)
の
心得
(
こころえ
)
が
悪
(
わる
)
いからだ。
059
互
(
たがひ
)
に
憎
(
にく
)
み、
060
妬
(
ねた
)
み、
061
怨
(
うら
)
み、
062
譏
(
そし
)
り、
063
怒
(
いか
)
り、
064
呪
(
のろ
)
ひ、
065
瞋恚
(
しんい
)
の
焔
(
ほむら
)
を
燃
(
もや
)
して
悪魔道
(
あくまだう
)
のやうに、
066
優勝
(
いうしよう
)
劣敗
(
れつぱい
)
、
067
弱肉
(
じやくにく
)
強食
(
きやうしよく
)
の
悪心
(
あくしん
)
悪行
(
あくぎやう
)
が
天地
(
てんち
)
を
包
(
つつ
)
むで、
068
自然
(
しぜん
)
に
斯
(
こ
)
んな
日月
(
じつげつ
)
の
光
(
ひかり
)
も
見
(
み
)
えぬ
暗黒界
(
あんこくかい
)
が
現
(
あら
)
はれたのだ。
069
詮
(
つま
)
り
人間
(
にんげん
)
の
口
(
くち
)
から
吹
(
ふ
)
く
邪気
(
じやき
)
が
凝
(
こ
)
つたのだよ。
070
何
(
ど
)
うしても
是
(
これ
)
は
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
以
(
もつ
)
て
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
天津
(
あまつ
)
神言
(
かみごと
)
の
伊吹
(
いぶ
)
きに
依
(
よつ
)
て、
071
この
天地
(
てんち
)
の
妖雲
(
えううん
)
を
払
(
はら
)
ひ
清
(
きよ
)
めねば、
072
天日
(
てんじつ
)
の
光
(
ひかり
)
を
仰
(
あふ
)
ぐことは
何時
(
いつ
)
までも
出来
(
でき
)
ぬ。
073
雨
(
あめ
)
も
降
(
ふ
)
らず、
074
風
(
かぜ
)
も
無
(
な
)
し、
075
地上
(
ちじやう
)
に
邪気
(
じやき
)
は
蔓延
(
まんえん
)
する。
076
一体
(
いつたい
)
お
前
(
まへ
)
たちは
此
(
こ
)
の
世界
(
せかい
)
は
何
(
ど
)
うなると
思
(
おも
)
つてゐるのか』
077
甲
(
かふ
)
『
何
(
ど
)
うなるつたつて、
078
何
(
ど
)
うも
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いぢやないか。
079
一人
(
ひとり
)
や
二人
(
ふたり
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
清
(
きよ
)
くした
所
(
ところ
)
で
大海
(
たいかい
)
の
一滴
(
いつてき
)
、
080
何
(
なん
)
の
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つものか。
081
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
でさへも
御
(
お
)
一柱
(
ひとり
)
で
手
(
て
)
が
廻
(
まは
)
らぬのに、
082
况
(
ま
)
して
人間
(
にんげん
)
の
分際
(
ぶんざい
)
で
一人
(
ひとり
)
や、
083
半分
(
はんぶん
)
、
084
何程
(
なにほど
)
清
(
きよ
)
い
言霊
(
ことたま
)
を
使
(
つか
)
つた
所
(
ところ
)
で
何
(
なん
)
の
足
(
たし
)
にもなりはせぬぢやないか』
085
乙
(
おつ
)
『
人間
(
にんげん
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
容器
(
いれもの
)
だ。
086
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
人間
(
にんげん
)
の
身体
(
からだ
)
に
入
(
はい
)
つて
下
(
くだ
)
さらば、
087
その
身魂
(
みたま
)
は
日月
(
じつげつ
)
の
如
(
ごと
)
く
輝
(
かがや
)
いて、
088
斯
(
こ
)
んな
暗黒
(
あんこく
)
な
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
でも
薩張
(
さつぱり
)
すつかりと
浄
(
きよ
)
まつて
了
(
しま
)
ふのだが、
089
何
(
なに
)
を
言
(
い
)
つても
吾々
(
われわれ
)
の
肉体
(
にくたい
)
には
醜
(
しこ
)
の
曲津
(
まがつ
)
が
巣
(
す
)
を
組
(
く
)
んで
居
(
ゐ
)
るから、
090
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
入
(
はい
)
つて
下
(
くだ
)
さる
隙
(
すき
)
が
無
(
な
)
いのだよ。
091
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
心
(
こころ
)
の
曲津
(
まがつ
)
を
投
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
して、
092
真如
(
しんによ
)
の
日月
(
じつげつ
)
を
心
(
こころ
)
の
天
(
てん
)
に
輝
(
かがや
)
かすやうにならなくては
駄目
(
だめ
)
だ。
093
塵
(
ちり
)
芥
(
あくた
)
の
溜
(
たま
)
つた
座敷
(
ざしき
)
には、
094
貴
(
たつと
)
いお
客
(
きやく
)
さんは
据
(
す
)
ゑることは
出来
(
でき
)
ない。
095
マアマア
身魂
(
みたま
)
の
掃除
(
さうぢ
)
が
一等
(
いつとう
)
だな』
096
甲
(
かふ
)
『この
呉
(
くれ
)
の
海
(
うみ
)
には
大変
(
たいへん
)
な
竜神
(
りうじん
)
さまが、
097
この
頃
(
ごろ
)
現
(
あら
)
はれたと
云
(
い
)
ふことだよ。
098
その
竜神
(
りうじん
)
が
現
(
あら
)
はれた
風評
(
うわさ
)
の
立
(
た
)
つた
頃
(
ころ
)
から、
099
斯
(
こ
)
うして
天地
(
てんち
)
が
真暗気
(
まつくろけ
)
になつたぢやないか』
100
乙
(
おつ
)
『
勿体
(
もつたい
)
ないことを
云
(
い
)
ふな。
101
この
呉
(
くれ
)
の
海
(
うみ
)
は、
102
昔
(
むかし
)
は
玉
(
たま
)
の
井
(
ゐ
)
の
湖
(
みづうみ
)
と
云
(
い
)
ふ
水晶
(
すゐしやう
)
の
湖水
(
こすゐ
)
があつて、
103
そこに
沢山
(
たくさん
)
の
諸善
(
しよぜん
)
竜神
(
りうじん
)
様
(
さま
)
がお
住居
(
すまゐ
)
をしてござつたのだ。
104
その
時代
(
じだい
)
は
此
(
この
)
辺
(
あた
)
りは
世界
(
せかい
)
の
楽土
(
らくど
)
と
言
(
い
)
はれた
所
(
ところ
)
であつたが、
105
その
玉
(
たま
)
の
井
(
ゐ
)
の
湖
(
みづうみ
)
を
占領
(
せんりやう
)
せむとして、
106
大自在天
(
だいじざいてん
)
の
部下
(
ぶか
)
なる
牛雲別
(
うしくもわけ
)
、
107
蟹雲別
(
かにくもわけ
)
と
云
(
い
)
ふ
悪神
(
わるがみ
)
が、
108
攻
(
せ
)
めよせ
来
(
き
)
たり、
109
竜神
(
りうじん
)
さまと
鬼神
(
おにがみ
)
との
戦
(
たたか
)
ひがあつて、
110
その
時
(
とき
)
に
玉
(
たま
)
の
井
(
ゐ
)
の
湖水
(
こすゐ
)
は
天
(
てん
)
へ
舞
(
ま
)
ひ
上
(
あが
)
り、
111
二
(
ふた
)
つに
分
(
わか
)
れて
出来
(
でき
)
たのがこの
呉
(
くれ
)
の
海
(
うみ
)
と、
112
琵琶
(
びは
)
の
湖
(
うみ
)
だよ。
113
さう
云
(
い
)
ふ
因縁
(
いんねん
)
の
有
(
あ
)
る
此
(
こ
)
の
海
(
うみ
)
に
何
(
ど
)
うして
悪神
(
あくがみ
)
さまが
住居
(
すまゐ
)
を
為
(
な
)
さるものかい。
114
余
(
あんま
)
り
人間
(
にんげん
)
が
悪賢
(
わるかしこ
)
うなつて
悪
(
あく
)
が
盛
(
さか
)
んになつたが
為
(
ため
)
に、
115
地上
(
ちじやう
)
の
諸善神
(
しよぜんしん
)
は
残
(
のこ
)
らず
天
(
てん
)
へ
昇
(
のぼ
)
られ、
116
竜神
(
りうじん
)
さまは
何
(
いづ
)
れも
海
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
、
117
即
(
すなは
)
ち
竜宮
(
りうぐう
)
の
底
(
そこ
)
へ、
118
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
め
給
(
たま
)
うたのだ。
119
この
地上
(
ちじやう
)
には、
120
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
みんな
愛想
(
あいさう
)
をつかし
見捨
(
みす
)
てて
或
(
あるひ
)
は
天
(
てん
)
に
昇
(
のぼ
)
り、
121
或
(
あるひ
)
は
海
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
に
入
(
い
)
らるるやうになつたものだから、
122
恐
(
こは
)
い
者
(
もの
)
無
(
な
)
しの
悪魔
(
あくま
)
が
横行
(
わうかう
)
濶歩
(
くわつぽ
)
するやうになつたのだよ』
123
甲
(
かふ
)
『
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
全能
(
ぜんのう
)
ぢやとか、
124
愛
(
あい
)
だとか
言
(
い
)
ふぢやないか。
125
真
(
しん
)
に
吾々
(
われわれ
)
を
愛
(
あい
)
し
給
(
たま
)
ふならば、
126
何故
(
なぜ
)
飽迄
(
あくまで
)
も
保護
(
ほご
)
をして
下
(
くだ
)
さらぬのだ。
127
斯
(
か
)
うなつて
見
(
み
)
ると
神
(
かみ
)
の
慈愛
(
じあい
)
も
疑
(
うたが
)
はざるを
得
(
え
)
ぬではないか。
128
要
(
えう
)
するに
神
(
かみ
)
と
云
(
い
)
ふものは
美
(
うつく
)
しい、
129
綺麗
(
きれい
)
なばかりで
実力
(
じつりよく
)
の
無
(
な
)
いものと
見
(
み
)
える。
130
心
(
こころ
)
穢
(
きたな
)
き
悪魔
(
あくま
)
の
跋扈
(
ばつこ
)
に
耐
(
た
)
へ
兼
(
か
)
ねて
天
(
てん
)
へ
避
(
さ
)
けたり、
131
海
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
へ
隠
(
かく
)
れるとは、
132
なんと
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
も
不甲斐
(
ふがひ
)
無
(
な
)
いものだナア。
133
吾々
(
われわれ
)
人間
(
にんげん
)
でさへも
斯
(
か
)
うして
地上
(
ちじやう
)
に
依然
(
いぜん
)
と
辛抱
(
しんばう
)
してゐるぢやないか』
134
乙
(
おつ
)
『
莫迦
(
ばか
)
を
云
(
い
)
ふな。
135
「
人
(
ひと
)
盛
(
さかん
)
なれば
天
(
てん
)
に
勝
(
か
)
ち、
136
天
(
てん
)
定
(
さだ
)
まつて
人
(
ひと
)
を
制
(
せい
)
す」と
曰
(
い
)
ふことがある。
137
何程
(
なにほど
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
人間
(
にんげん
)
を
照
(
てら
)
してやらうと
思召
(
おぼしめ
)
しても、
138
鏡
(
かがみ
)
が
曇
(
くも
)
つて
居
(
ゐ
)
るから
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
が
映
(
うつ
)
る
途
(
みち
)
が
無
(
な
)
いのだ。
139
濁
(
にご
)
つた
泥
(
どろ
)
の
池
(
いけ
)
には
清
(
きよ
)
き
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
は
映
(
うつ
)
らぬ。
140
曇
(
くも
)
つた
鏡
(
かがみ
)
には
姿
(
すがた
)
は
映
(
うつ
)
らない、
141
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
清浄
(
せいじやう
)
潔白
(
けつぱく
)
、
142
光
(
ひかり
)
だから
斯
(
こ
)
う
云
(
い
)
ふ
汚
(
きたな
)
い
人間
(
にんげん
)
には
御
(
お
)
うつりなさらうと
思
(
おも
)
つてもうつることが
出来
(
でき
)
ないのだよ』
143
甲
(
かふ
)
『
其処
(
そこ
)
が
神
(
かみ
)
さまぢやないか。
144
吾々
(
われわれ
)
の
魂
(
たま
)
が
曇
(
くも
)
つて
居
(
を
)
れば、
145
何
(
なん
)
とかして
勝手
(
かつて
)
に
磨
(
みが
)
いて、
146
うつればよささうなものぢやないか。
147
魂
(
たま
)
を
研
(
みが
)
け、
148
磨
(
みが
)
いた
者
(
もの
)
には、
149
うつつてやらう、
150
護
(
まも
)
つてやらう、
151
救
(
たす
)
けてやらう、
152
磨
(
みが
)
けぬ
者
(
もの
)
には、
153
うつらぬ、
154
護
(
まも
)
つてはやらぬ、
155
救
(
たす
)
けぬと
云
(
い
)
ふのでは
別
(
べつ
)
に
吾々
(
われわれ
)
と
異
(
かは
)
つたことは
無
(
な
)
いぢやないか。
156
吾々
(
われわれ
)
でも
色
(
いろ
)
の
白
(
しろ
)
い、
157
年
(
とし
)
の
若
(
わか
)
い、
158
綺麗
(
きれい
)
な
別嬪
(
べつぴん
)
には
不知
(
しらず
)
不識
(
しらず
)
に
目
(
め
)
がうつり、
159
心
(
こころ
)
がうつり、
160
気分
(
きぶん
)
がよくなるし、
161
穢
(
きたな
)
いお
多福面
(
かめづら
)
の
色
(
いろ
)
の
黒
(
くろ
)
い、
162
どて
南瓜
(
かぼちや
)
のやうな
奴
(
やつ
)
には、
163
何
(
なん
)
となしに
心持
(
こころもち
)
が
悪
(
わる
)
くつて、
164
そよそよと
吹
(
ふ
)
いて
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
も
厭
(
いや
)
と
云
(
い
)
ふやうな
気
(
き
)
になる。
165
其処
(
そこ
)
が
人間
(
にんげん
)
の
心
(
こころ
)
だ。
166
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いが
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
は
皆
(
みな
)
我
(
わ
)
が
児
(
こ
)
だと
仰有
(
おつしや
)
る
神
(
かみ
)
の
親心
(
おやごころ
)
から
見
(
み
)
たなれば、
167
極道
(
ごくだう
)
の
児
(
こ
)
や
不具
(
ふぐ
)
の
児
(
こ
)
は、
168
親
(
おや
)
の
心
(
こころ
)
としてなほ
可愛
(
かあい
)
がつて
呉
(
く
)
れさうなものぢやないか。
169
之
(
これ
)
を
考
(
かんが
)
へると
余程
(
よつぽど
)
吾々
(
われわれ
)
の
方
(
はう
)
が
慈悲心
(
じひしん
)
が
深
(
ふか
)
いやうだワイ』
170
乙
(
おつ
)
『よう
理窟
(
りくつ
)
を
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
だな。
171
神界
(
しんかい
)
の
事
(
こと
)
は
人間界
(
にんげんかい
)
の
理窟
(
りくつ
)
で
解
(
わか
)
るものかい。
172
至大
(
しだい
)
無外
(
むぐわい
)
、
173
至小
(
しせう
)
無内
(
むない
)
、
174
千変
(
せんぺん
)
万化
(
ばんくわ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
働
(
はたら
)
き、
175
そんな
人間
(
にんげん
)
を
標準
(
へうじゆん
)
としての
屁理窟
(
へりくつ
)
を
言
(
い
)
つたつて、
176
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
大御心
(
おほみこころ
)
が
解
(
わか
)
るものかい。
177
各自
(
めいめい
)
に
身魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
くが
一等
(
いつとう
)
だ』
178
甲
(
かふ
)
『さうすると
此
(
こ
)
の
海
(
うみ
)
にござる
竜神
(
りうじん
)
さまは、
179
善
(
ぜん
)
の
神
(
かみ
)
と
云
(
い
)
ふのか。
180
善
(
ぜん
)
の
神
(
かみ
)
なら
一寸
(
ちよつと
)
姿
(
すがた
)
を
現
(
あら
)
はして
吾々
(
われわれ
)
に
安心
(
あんしん
)
をさして
下
(
くだ
)
さつてもよかりさうなものだのにナア』
181
乙
(
おつ
)
『
何時
(
なんどき
)
でも
現
(
あら
)
はして
下
(
くだ
)
さるよ。
182
斯
(
こ
)
んなことは
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
自由
(
じいう
)
自在
(
じざい
)
だ。
183
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
吾々
(
われわれ
)
のやうな
穢
(
むさ
)
苦
(
くる
)
しい
身魂
(
みたま
)
の
人間
(
にんげん
)
が、
184
竜神
(
りうじん
)
さまの
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
を
斯
(
こ
)
うして
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つて
穢
(
けが
)
して
渡
(
わた
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだから、
185
何
(
なん
)
とも
知
(
し
)
れないよ。
186
マゴマゴすると
大変
(
たいへん
)
な
御
(
ご
)
立腹
(
りつぷく
)
を
受
(
う
)
けて
荒波
(
あらなみ
)
が
立
(
た
)
つて、
187
船
(
ふね
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
竜宮
(
りうぐう
)
行
(
ゆ
)
きをせにやならぬかも
分
(
わか
)
らぬぞよ』
188
甲
(
かふ
)
『たとへ
船
(
ふね
)
が
ひつくりかへつて
も、
189
竜宮
(
りうぐう
)
へ
往
(
ゆ
)
けるならば
結構
(
けつこう
)
ぢやないか。
190
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
ばかり
清
(
きよ
)
らかな
天
(
てん
)
や、
191
海
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
へ
入
(
はい
)
つて
地上
(
ちじやう
)
の
人間
(
にんげん
)
を
斯
(
こ
)
んな
悪魔
(
あくま
)
の
中
(
なか
)
に
放
(
ほ
)
つたらかして
置
(
お
)
くとは、
192
ちつと
量見
(
りやうけん
)
が
解
(
わか
)
り
兼
(
かね
)
る。
193
竜宮
(
りうぐう
)
へ
遣
(
や
)
つて
貰
(
もら
)
つて
俺
(
おれ
)
は
一
(
ひと
)
つ
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
と
談判
(
だんぱん
)
をして
地上
(
ちじやう
)
の
人間
(
にんげん
)
を
守
(
まも
)
つて
貰
(
もら
)
ふやうにしたいのだ』
194
乙
(
おつ
)
『
何程
(
なにほど
)
結構
(
けつこう
)
な
竜宮
(
りうぐう
)
へ
往
(
い
)
つた
所
(
ところ
)
で、
195
自分
(
じぶん
)
の
心
(
こころ
)
の
鏡
(
かがみ
)
が
曇
(
くも
)
つて
居
(
を
)
れば、
196
美
(
うつく
)
しいことはないわ、
197
鬼
(
おに
)
や、
198
大蛇
(
をろち
)
や、
199
醜女
(
しこめ
)
、
200
探女
(
さぐめ
)
が
四方
(
しはう
)
八方
(
はつぱう
)
から
取囲
(
とりかこ
)
むで
苦
(
くる
)
しめに
来
(
く
)
るだけのものだよ。
201
心
(
こころ
)
相応
(
さうおう
)
に
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ふのだ。
202
そこが
千変
(
せんぺん
)
万化
(
ばんくわ
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
お
)
働
(
はたら
)
きだよ』
203
斯
(
か
)
く
話
(
はな
)
す
折
(
をり
)
しも
俄
(
にはか
)
に
一陣
(
いちぢん
)
の
颶風
(
ぐふう
)
颯
(
さつ
)
と
吹
(
ふ
)
き
起
(
おこ
)
つて
船
(
ふね
)
をキリキリ
廻
(
まは
)
し、
204
山岳
(
さんがく
)
の
如
(
ごと
)
き
浪
(
なみ
)
を
立
(
た
)
て
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
生命
(
いのち
)
を
乗
(
の
)
せたる
国武丸
(
くにたけまる
)
は、
205
今
(
いま
)
や
海中
(
かいちう
)
に
没
(
ぼつ
)
せむとするの
光景
(
くわうけい
)
とはなりにける。
206
(
大正一一・三・一〇
旧二・一二
外山豊二
録)
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