霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一〇章 言葉(ことば)(くるま)〔四〇三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻 篇:第2篇 一陽来復 よみ(新仮名遣い):いちようらいふく
章:第10章 言葉の車 よみ(新仮名遣い):ことばのくるま 通し章番号:403
口述日:1922(大正11)年02月13日(旧01月17日) 口述場所: 筆録者:河津雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月5日
概要: 舞台:ウヅの館 あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
五月姫は四十五清音を読み込んだ契りの歌を歌った。珍山彦は駒山彦に祝歌を促す。駒山彦が祝歌を披露した後は、正鹿山津見が珍山彦に促されて歌を歌った。
その歌には、かつて聖地エルサレムでの自らの悪政の失敗と、日の出神の救い、海底竜宮での苦労、高砂洲での宣伝から今に至るまでの経歴と、改心の誓いと喜びが読み込まれていた。
珍山彦は松代姫に親子対面の祝いの歌を促す。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-06-23 22:03:40 OBC :rm0910
愛善世界社版:75頁 八幡書店版:第2輯 302頁 修補版: 校定版:79頁 普及版:31頁 初版: ページ備考:
001 五月姫(さつきひめ)()つて(うた)ふ。
002五月姫ふげば(たか)(あま)(はら)
003()(わた)らふ()(かみ)
004づの(みやこ)守護神(まもりがみ)
005にしの(いと)(つな)がれて
006しの(ふすま)永久(とこしへ)
007はらざらまし何時(いつ)までも
008よく(ただ)しき相生(あひおひ)
009にの(まも)りと(あら)はれて
010しき(いや)しき曲津見(まがつみ)
011らしてここに(かみ)(くに)
012かゆる(まつ)高砂(たかさご)
013()(きよ)(うるは)しく
014みきる(おい)(じやう)(うば)
015ぜの(なが)れは(かは)るとも
016ろふて二人(ふたり)(まつ)()
017がひに(こころ)()はせつつ
018()八千代(やちよ)永久(とこしへ)
019ると(かめ)との(よはひ)もて
020らす高砂島(たかさごじま)(もり)
021きは堅磐(かきは)(をさ)めませ
022(かぜ)(あら)海原(うなばら)
023しや(ひがし)(きた)(みなみ)
024()(ふね)徐々(しづしづ)
025(そこ)(くに)()てまでも
026どかにしらす天津(あまつ)(かみ)
027()(くに)をば()()でて
028()りきびしき砂原(すなはら)
029みわけ(すす)四人(よにん)()
030(くだ)れとの御教(みをしへ)
031まれは四方(よも)(ひび)くなり
032鹿山津見(かやまづみの)(かみ)(さま)
033のいたづきを(すく)ひつつ
034すぶ(えにし)温泉場(をんせんば)
035ぐり()うたる(いも)()
036()(ちぎり)百歳(ももとせ)
037千代(ちよ)(かた)(むつ)まじく
038永久(とこしへ)永久(とこしへ)
039みづ()()珍山(うづやま)
040にしも(ふか)(たび)(そら)
041紫陽花(あぢさゐ)(かは)るとも
042()()てる真心(まごころ)
043千代(ちよ)までも(かは)らまじ
044山彦(やまひこ)(おん)(かみ)
045にしの(いと)(むす)ばれて
046さまる今日(けふ)(ゆふべ)かな』
047と、048四十五(しじふご)清音(せいおん)言霊歌(ことたまうた)(うた)ふ。
049駒山彦(こまやまひこ)『ヤア、050(おそ)()りました。051四十五(しじふご)清音(せいおん)(いは)ひの(おん)(うた)052どうか始終(しじゆう)御静穏(ごせいをん)でゐらつしやいますやうに』
053珍山彦(うづやまひこ)『オイ、054駒山(こまやま)さま、055大分(だいぶん)によう(ころ)ぶな』
056駒山彦『きまつた(こと)だ。057(やま)頂辺(てつぺん)から、058(こま)(ころ)がしたやうなものだよ。059アハヽヽヽ』
060珍山彦『サア駒山(こまやま)さま、061(やま)頂辺(てつぺん)から(こま)(ころ)がすのだよ。062(ひと)言霊歌(ことたまうた)()かして(もら)ひませうかな』
063駒山彦(うた)御免(ごめん)だ、064不調法(ぶてうはふ)だからな』
065珍山彦『この目出度(めでた)場所(ばしよ)で、066御免(ごめん)だの、067不調法(ぶてうはふ)だのと、068是非(ぜひ)言霊(ことたま)()(なほ)しをやつて(もら)ひたいものだ。069主人側(しゆじんがは)五月姫(さつきひめ)さまが言霊(ことたま)でお(うた)ひになつたのだもの、070客側(きやくがは)貴公(きこう)がまた言霊(ことたま)返歌(へんか)をするのは当然(たうぜん)だ。071吾々(われわれ)一度(いちど)(うた)つたから最早(もはや)満期(まんき)免除(めんぢよ)だ。072サアサア(はや)(はや)く、073言霊(ことたま)(こま)(やま)(うへ)から(ころ)がしたり(ころ)がしたり、074珍山彦(うづやまひこ)所望(しよもう)だ』
075 駒山彦(こまやまひこ)も、
076駒山彦こまつたな、077()むに()まれぬこの()仕儀(しぎ)078オツトドツコイ祝儀(しうぎ)だ。
079ふげば(たか)(やま)()
080づる月日(つきひ)のきらきらと
081づの(みやこ)(てら)すなり
082にしは()きぬ五月姫(さつきひめ)
083しの(ふすま)(あたた)かに
084たみに()()をとり(かは)
085のふも今日(けふ)(むつ)まじく
086らせよ(くら)二人(ふたり)()
087はしき(やま)()()えて
088こに(やうや)(つき)(よひ)
089かづき(かは)目出度(めでた)さよ
090()()ふる松ケ枝(まつがえ)
091ずしく()める月影(つきかげ)
092秋万歳(しうばんざい)(じやう)(うば)
093ろふ夫婦(ふうふ)友白髪(ともしらが)
094かさご(じま)守護神(まもりがみ)
095よに八千代(やちよ)(いろ)(ふか)
096るの()(ごも)(かみ)(しま)
097らす朝日(あさひ)(きよ)くして
098こよの(やみ)()らすなり
099つの(なかば)五月空(さつきぞら)
100しに()()月照彦(つきてるひこ)
101(たま)()()らしつつ
102(そこ)(くに)まで(すく)ひゆく
103(やま)もかすみ(わら)ふなる
104る(巴留(はる))の(さか)えは(もも)(はな)
105らく常磐(ときは)松代姫(まつよひめ)
106たりの娘御(むすめご)諸共(もろとも)
107ぐりの(やま)をあとにして
108のかに(ゆめ)(あと)(たづ)
109ぎて(きた)りし(ちち)(くに)
110たり()うたり今日(けふ)(よひ)
111すぶ夫婦(ふうふ)新枕(にひまくら)
112でたかりける次第(しだい)なり
113上彦(がみひこ)(とし)(なが)
114ちよの(はる)玉椿(たまつばき)
115づみのみたまの御教(みをしへ)
116はより(かた)(まも)りませ
117にしは()きじ月照(つきてる)
118紫陽花(あぢさゐ)(かは)るとも
119かやぐ(むね)素手(すだ)()きて
120きと水火(いき)とを(あは)せつつ
121つし()幽世(かくりよ)(へだ)てなく
122らぎ(たの)しめ(かみ)()
123さまる五月(さつき)今日(けふ)五日(いつか)
124(うた)(をは)れば、125珍山彦(うづやまひこ)(ひざ)()つて、
126珍山彦『ヤア、127(ころ)んだ(ころ)んだ、128駒公(こまこう)がころんだ』
129駒山彦(こまやまひこ)『これで駒山(こまやま)除隊(ぢよたい)ですかな』
130 珍山彦(うづやまひこ)は、
131珍山彦『ヤア、132じよたいのない(をとこ)だな。133それよりも五月姫(さつきひめ)さま、134アヽこの(やかた)(おく)さまとならば、135じよたいのうしよたい()つのだよ。136(こころ)(そこ)から水晶(すゐしやう)(みが)いて(みが)()げて、137(くわ)()(じつ)()き、138曲津(まがつ)正体(しやうたい)()してしまふのだ』
139 五月姫(さつきひめ)(ちひ)さき(こゑ)にて、
140五月姫『ハイハイ』
141とばかりうなづく。
142珍山彦(うづやまひこ)『サア、143これから()主人公(しゆじんこう)(ばん)だ。144まさか(いや)とは()はれますまい。145サアサア(いは)(うた)(うた)つて(くだ)さい。146珍山彦(うづやまひこ)註文(ちうもん)だ』
147正鹿山津見(まさかやまづみ)(みな)さまの立派(りつぱ)()(うた)()いて、148(おそ)()りました。149(わたし)言霊(ことたま)は、150充分(じゆうぶん)(みが)けて()りませぬから、151(みみ)ざはりになりませうが、152今日(けふ)(おも)()つて、153(かみ)(さま)()(ちから)()りて(うた)はして(いただ)きませう。
154あゝ(おも)へば(むかし)()(むかし)
155高天原(たかあまはら)()れませる
156(こころ)もひろき広宗彦(ひろむねひこ)
157(あに)(みこと)(たす)けられ
158(かみ)真釣(まつり)(おぎな)ひの
159かみと(かは)りし桃上彦(ももがみひこ)
160(かみ)(みこと)のなれの(はて)
161(こころ)(こま)(すす)()
162八十(やそ)曲津(まがつ)使(つか)はれて
163(めぐみ)(ふか)広宗彦(ひろむねひこ)
164(あに)(みこと)(あひ)(そむ)
165二人(ふたり)(あに)退(しりぞ)けて
166かみまつり(にぎ)りたる
167高天原(たかあまはら)主宰神(つかさがみ)
168常世(とこよ)(やみ)(ふか)くして
169(こころ)(くも)常世彦(とこよひこ)
170常世(とこよ)(ひめ)(はか)られて
171(こひ)しき(みやこ)三柱(みはしら)
172(うつ)しき御子(みこ)()()てて
173行方(ゆくへ)()らぬ流浪(さすらひ)
174()のなり()ては和田(わだ)(はら)
175(なみ)(うか)べる(ひと)(じま)
176竜宮(りうぐう)(しま)(わた)らむと
177高砂丸(たかさごまる)()をまかせ
178常世(とこよ)(なみ)重浪(しきなみ)
179(わた)(をり)しも()(きた)
180颶風(はやて)(ふね)()()られ
181(われ)(はか)なき(つゆ)()
182朝日(あさひ)()ゆる(かな)しさを
183(やみ)()らして(のぼ)()
184()出神(でのかみ)御光(みひかり)
185琴平別(ことひらわけ)(すく)(ぶね)
186(せな)(またが)遥々(はるばる)
187千尋(ちひろ)(うみ)(そこ)(みや)
188乙米姫(おとよねひめ)知食(しろしめ)
189(たつ)宮居(みやゐ)金門(かなど)()
190(いや)しき(つかさ)(つか)へつつ
191(なみだ)(しづ)(をり)からに
192(なみ)(てら)して()(きた)
193()出神(でのかみ)(すく)はれて
194(かむ)伊邪那美(いざなみ)大神(おほかみ)
195従属(みとも)(かみ)諸共(もろとも)
196(おと)名高(なだか)竜宮(りうぐう)
197(かめ)背中(せなか)()せられて
198(をど)(うか)びし淤縢山祇(おどやまずみ)
199(かみ)(みこと)和田(わだ)(はら)
200つらなぎ(わた)(なみ)(うへ)
201大海原(おほうなばら)真中(まんなか)
202(すめ)大神(おほかみ)(みぎ)(ひだり)
203(たもと)(わか)高砂(たかさご)
204朝日(あさひ)智利(てる)(くに)()
205(うづ)(みやこ)辿(たど)()
206()出神(でのかみ)()けのまに
207()さへ目出度(めでた)宣伝使(せんでんし)
208巴留(はる)御国(みくに)(すく)はむと
209山野(やまの)(わた)はるばると
210(われ)(みやこ)竜世姫(たつよひめ)
211三五(さんご)(つき)()真夜中(まよなか)
212威勢(ゐせい)(たか)鷹取別(たかとりわけ)
213(しこ)(いくさ)戦士(いくさびと)
214(するど)(やり)(さび)となり
215沙漠(さばく)(なか)()められて
216やうやう(いき)()(かへ)
217(やみ)(まぎ)れて(かへ)()
218負傷(てきず)(いた)(あし)()へて
219一足(ひとあし)さへもままならぬ
220破目(はめ)(おちい)(たに)(そこ)
221(なが)るる(みづ)(むす)(とき)
222(かを)(ゆか)しく(あぢ)もよき
223(みづ)御魂(みたま)(さち)はひを
224(よろこ)谷間(たにま)()(のぼ)
225温泉(いでゆ)いさ(ゆあみ)して
226(もも)負傷(てきず)()えたれど
227如何(いかが)はしけむ(たま)()
228(いのち)()ゆる折柄(をりから)
229淤縢山津見(おどやまづみ)五月姫(さつきひめ)
230珍山(うづやま)駒山(こまやま)(あら)はれて
231(かみ)(すく)ひの御手(みて)をのべ
232(たす)(たま)ひし(うれ)しさよ
233(ここ)()(にん)(かみ)()
234さしも(けは)しき珍山(うづやま)
235(たうげ)()えて千引岩(ちびきいは)
236(うへ)一夜(いちや)(あか)しつつ
237天雲山(あまくもやま)をも打越(うちこ)えて
238()花姫(はなひめ)分霊(わけみたま)
239大蛇(をろち)(ふね)(たす)けられ
240もとの住家(すみか)立帰(たちかへ)
241(いこ)()もなく淤縢山祇(おどやまずみ)
242(かみ)(みこと)()(とり)()
243珍山彦(うづやまひこ)真心(まごころ)
244今日(けふ)妹背(いもせ)新枕(にひまくら)
245天津(あまつ)御神(みかみ)国津(くにつ)(かみ)
246百神(ももがみ)(たち)永久(とこしへ)
247誓約(うけひ)をたてし今日(けふ)(よひ)
248(きよ)(こころ)玉椿(たまつばき)
249八千代(やちよ)(はる)(うめ)(はな)
250(ひら)いて()りて()(むす)
251みろく()までも(かは)らまじ
252朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
253(つき)()つとも()くるとも
254高砂島(たかさごじま)永久(とこしへ)
255妹背(いもせ)(なか)(むつ)まじく
256親子(おやこ)夫婦(ふうふ)(むつ)()
257(はな)()御代(みよ)(たの)しまむ
258(はな)()御代(みよ)(たの)しまむ
259(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
260(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
261ただ何事(なにごと)(ひと)()
262直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
263()(あやまち)()(なほ)
264(ひかり)(まば)ゆき伊都能売(いづのめ)
265(かみ)御魂(みたま)(あら)はれて
266天地(あめつち)四方(よも)国々(くにぐに)
267(まも)諸神(もろがみ)諸人(もろびと)
268(とも)生代(いくよ)(たの)しまむ
269(とも)足代(たるよ)(たの)しまむ』
270と、271(こゑ)もすずしく(うた)(をは)る。272一同(いちどう)()()つて感嘆(かんたん)(こゑ)()らすのみ。273珍山彦(うづやまひこ)は、
274珍山彦『サアサア、275これで婚礼組(こんれいぐみ)(うた)一通(ひととほ)()んだ。276これから親子(おやこ)対面(たいめん)()(いは)ひだ。277モシモシ松代姫(まつよひめ)(さま)278貴女(あなた)のお(ばん)です。279()遠慮(ゑんりよ)なく(おや)(まへ)だ、280(うた)ひなさいませ』
281 松代姫(まつよひめ)は、
282松代姫『ハイ』
283(こた)へて()(あが)りぬ。
284大正一一・二・一三 旧一・一七 河津雄録)
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