霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三三章 栗毛(くりげ)の駒(こま)〔四二六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻 篇:第5篇 百花爛漫 よみ(新仮名遣い):ひゃっからんまん
章:第33章 栗毛の駒 よみ(新仮名遣い):くりげのこま 通し章番号:426
口述日:1922(大正11)年02月17日(旧01月21日) 口述場所: 筆録者:大賀亀太郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
夏姫はこの様子を見て、夫・春山彦や月・雪・花の娘たちの信仰心の強さに引き換え、自分自身の覚悟の薄さを嘆き、懺悔の歌を歌った。
梅ケ香姫は、自分たち三姉妹の宣伝使を温かく迎え入れ助けてくれた夏姫の心を湛える歌を歌い、夏姫を慰めその場の雰囲気を晴らした。
そこへ門外が騒がしくなった。森に強力の三五教の宣伝使が現れたため、村人たちが宣伝使の捕縛を、春山彦に奏上に来たのであった。
春山彦は村人たちの願いを聞き入れたふりをして安堵させた。そして、自分には考えがあるので任せてくれるように、とその場の宣伝使たちに言い残し、栗毛の駒にまたがって森に進んでいった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-06-23 23:38:50 文字数:1578 OBC :rm0933
愛善世界社版:256頁 八幡書店版:第2輯 366頁 修補版: 校定版:267頁 普及版:108頁 初版: ページ備考:
001 夫(をつと)、002娘(むすめ)や諸人(もろびと)の、003信仰(しんかう)強(つよ)き真心(まごころ)に、004恥(は)ぢ入(い)り言葉(ことば)も夏姫(なつひめ)は、005あからむ顔(かほ)に紅(くれなゐ)の、006袖(そで)に涙(なみだ)を拭(ぬぐ)ひつつ、
007夏姫『あゝあさましの吾(わが)心(こころ)
008神(かみ)の造(つく)りし神直日(かむなほひ)
009心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
010教(をしへ)の道(みち)に真心(まごころ)を
011朝(あさ)な夕(ゆふ)なに籠(こ)め給(たま)ふ
012春山彦(はるやまひこ)の夫神(つまがみ)や
013月(つき)雪(ゆき)花(はな)の可憐(いと)し子(ご)の
014神(かみ)の大道(おほぢ)に身(み)を委(ゆだ)ね
015心(こころ)を尽(つ)くし麻柱(あななひ)の
016誠(まこと)捧(ささ)ぐる心根(こころね)の
017その健気(けなげ)さに引換(ひきか)へて
018母(はは)と生(うま)れし夏姫(なつひめ)の
019心(こころ)の空(そら)は紫陽花(あぢさゐ)の
020色(いろ)も褪(あ)せたる恥(はづ)かしさ
021日(ひ)に夜(よ)に祈(いの)る神言(かみごと)の
022清(きよ)き尊(たふと)き御教(みをしへ)を
023臨終(いまは)の際(きは)に忘(わす)れ果(は)て
024女心(をんなごころ)のはしたなく
025思(おも)ひ切(き)られぬ愛惜心(あいじやくしん)
026絆(きづな)の糸(いと)に繋(つな)がれて
027解(と)くに解(と)かれぬ心(こころ)の迷(まよ)ひ
028言(い)ふに言(い)はれぬ縺(もつ)れ髪(がみ)
029奇(く)しき御稜威(みいづ)の隈(くま)もなく
030照(て)らさせ給(たま)ふ神(かみ)の前(まへ)
031あゝ恥(はづ)かしや面目(めんぼく)なや
032神(かみ)の御(おん)為(た)め国(くに)の為(た)め
033世人(よびと)のためになるならば
034たとへ夫婦(ふうふ)は生別(いきわか)れ
035可憐(いと)しき娘(むすめ)の玉(たま)の緒(を)の
036絶(た)えなむ憂(う)きを見(み)るとても
037千引(ちびき)の岩(いは)の永久(とこしへ)に
038揺(ゆる)がぬ身魂(みたま)となさしめ給(たま)へ
039弱(よわ)き女(をんな)の心根(こころね)を
040笑(わら)はせ給(たま)はず諸人(もろびと)よ
041春山彦(はるやまひこ)よ月(つき)雪(ゆき)花(はな)の吾(わが)娘(むすめ)
042拙(つたな)き母(はは)と笑(わら)うては下(くだ)さるな
043焼野(やけの)の雉子(きぎす)夜(よる)の鶴(つる)
044子(こ)の可愛(かあい)さに絆(ほだ)されて
045歩(あゆ)み迷(まよ)ひし心(こころ)の闇(やみ)
046あゝ恥(はづ)かしや恥(はづ)かしや
047松竹梅(まつたけうめ)の宣伝使(せんでんし)
048見下(みさ)げ果(は)てたる夏姫(なつひめ)と
049笑(わら)はせ給(たま)はず幾千代(いくちよ)も
050吾(わが)身(み)の魂(たま)を照(てら)させ給(たま)へ』
051と、052慚愧(ざんき)の涙(なみだ)一時(いつとき)に、053滝津瀬(たきつせ)のごと降(ふ)る雨(あめ)の、054袖(そで)ふり当(あ)てて泣(な)き沈(しづ)む。
055 この場(ば)の憂(うさ)を晴(は)らさむと、056御稜威(みいづ)も開(ひら)く梅ケ香(うめがか)の、057姫(ひめ)の命(みこと)の宣伝使(せんでんし)、058声(こゑ)淑(しとや)かに、
059梅ケ香姫『あゝ勿体(もつたい)なや夏姫(なつひめ)様(さま)
060生(う)みの母(はは)にも弥(いや)勝(まさ)る
061厚(あつ)き尊(たふと)き御(お)志(こころざし)
062何時(いつ)の世(よ)にかは忘(わす)れませうぞ
063春(はる)待(ま)ち兼(か)ねて咲(さ)き匂(にほ)ふ
064花(はな)の蕾(つぼみ)の梅ケ香姫(うめがかひめ)
065げにあたたかき春山彦(はるやまひこ)の
066神(かみ)の命(みこと)の御(おん)情(なさけ)
067木枯(こがらし)そよぐ冬(ふゆ)の宵(よひ)
068妾(わらは)を助(たす)け労(いたは)りて
069心(こころ)も堅(かた)き岩屋戸(いはやど)に
070姉妹(おとどい)三人(みたり)助(たす)けられ
071何(なん)の不足(ふそく)も夏姫(なつひめ)の
072命(みこと)の厚(あつ)き御(お)待遇(もてな)し
073神(かみ)の恵(めぐ)みも高砂(たかさご)の
074尾(を)の上(へ)の松(まつ)に木枯(こがらし)の
075当(あた)りて冷(つめ)たき人(ひと)の世(よ)に
076五六七(みろく)の神(かみ)の松心(まつごころ)
077堅磐(かきは)常磐(ときは)に松代姫(まつよひめ)
078心(こころ)も清(きよ)き秋月(あきづき)の
079姫(ひめ)の命(みこと)の志(こころざし)
080繊弱(かよわ)き竹野(たけの)姉君(あねぎみ)を
081助(たす)けむ為(た)めに雪(ゆき)より清(きよ)き神心(かみごころ)
082愛(あい)の女神(めがみ)の深雪姫(みゆきひめ)
083親子(おやこ)団居(まどゐ)の睦(むつ)まじき
084六(む)つの花(はな)散(ち)る初冬(はつふゆ)の
085空(そら)に彷徨(さまよ)ひ道(みち)の辺(べ)に
086橘姫(たちばなひめ)のそれならで
087旅(たび)に労(つか)れし梅ケ香姫(うめがかひめ)
088天教山(てんけうざん)にあれませる
089木(こ)の花姫(はなひめ)の御(おん)恵(めぐ)み
090黄金山(わうごんざん)に現(あら)はれし
091埴安彦(はにやすひこ)や埴安姫(はにやすひめ)の
092命(みこと)の生魂(いくみたま)かからせ給(たま)ふ
093春山彦(はるやまひこ)の御(おん)情(なさけ)
094五十六(ごじふろく)億(おく)七千万(しちせんまん)年(ねん)
095五六七(みろく)の御代(みよ)の果(は)てしなく
096御(ご)夫婦(ふうふ)親子(おやこ)の御(おん)情(なさけ)
097どうしてどうして忘(わす)れませう
098真心(まごころ)深(ふか)き夏姫(なつひめ)様(さま)
099何卒(なにとぞ)妾(わらは)に心(こころ)を配(くば)らせ給(たま)はず
100三五教(あななひけう)を守(まも)ります
101神(かみ)の御教(みのり)に従(したが)ひて
102玉(たま)の緒(を)の御(おん)命(いのち)を
103堅磐(かきは)常磐(ときは)に保(たも)たせ給(たま)ひ
104親子(おやこ)夫婦(ふうふ)は睦(むつ)まじく
105日(ひ)に夜(よ)に感謝(かんしや)の暮(くら)しを続(つづ)かせ給(たま)へ
106妾(わらは)は繊弱(かよわ)き宣伝使(せんでんし)なれど
107山海(さんかい)の御恩(ごおん)を報(はう)ずるため
108朝(あさ)な夕(ゆふ)なに御(ご)無事(ぶじ)を祈(いの)り奉(たてまつ)らむ
109心(こころ)も安(やす)くましませや』
110と声(こゑ)も優(やさ)しく述(の)べ立(た)つる。111斯(か)かる処(ところ)へ、112門前(もんぜん)騒(さわ)がしく村人(むらびと)の声(こゑ)、
113村人『申(まを)し上(あ)げます、114只今(ただいま)間(はざま)の森(もり)に強力(がうりき)無双(むさう)の三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)現(あら)はれ、115盛(さか)んに宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)ひ始(はじ)めました。116吾々(われわれ)村人(むらびと)は前後(ぜんご)左右(さいう)より十重(とへ)二十重(はたへ)に取(と)り巻(ま)いて生捕(いけど)り呉(く)れむと思(おも)へども、117眼光(ぐわんくわう)鋭(するど)く何(なん)となく、118威勢(ゐせい)に打(う)たれて進(すす)み寄(よ)ることが出来(でき)ませぬ。119何卒(なにとぞ)々々(なにとぞ)春山彦(はるやまひこ)の命様(みことさま)、120御(ご)出馬(しゆつば)あつて彼(あ)の宣伝使(せんでんし)を召(め)し捕(と)り給(たま)へ』
121と門口(もんぐち)より呼(よ)ばはるにぞ、122春山彦(はるやまひこ)を始(はじ)め一同(いちどう)は思(おも)はず顔(かほ)を見合(みあは)せ、123暫時(しばし)思案(しあん)に暮(く)れけるが、124春山彦(はるやまひこ)は立(た)ち上(あが)り、125表(おもて)に聞(きこ)ゆる大音声(だいおんじやう)にて、
126春山彦『常世(とこよ)神王(しんわう)の御(ご)家来(けらい)、127鷹取別(たかとりわけ)の治(しろ)し召(め)す、128間(はざま)の国(くに)に参来(まゐきた)り、129三五教(あななひけう)の宣伝歌(せんでんか)うたふとは心憎(こころにく)き宣伝使(せんでんし)、130今(いま)打(う)ち取(と)らむ。131者共(ものども)先(さき)へ帰(かへ)つて弓矢(ゆみや)の用意(ようい)いたせ、132ヤア家来共(けらいども)、133駒(こま)の用意(ようい)』
134と呼(よ)ばはりたり。135数多(あまた)の村人(むらびと)はこの声(こゑ)にやつと胸(むね)撫(な)で下(おろ)し、136間(はざま)の森(もり)に一目散(いちもくさん)に走(はし)り行(ゆ)く。137春山彦(はるやまひこ)は一同(いちどう)に向(むか)ひ、
138春山彦『何事(なにごと)も、139吾々(われわれ)が胸中(きようちう)に御座(ござ)いますれば、140何(いづ)れも様(さま)は御(ご)安心(あんしん)の上(うへ)、141ゆつくり休息(きうそく)遊(あそ)ばされよ』
142と言(い)ひ捨(す)て、143栗毛(くりげ)の駒(こま)に跨(またが)り、144手綱(たづな)かいくり、145しとしとしとと表(おもて)を指(さ)して進(すす)み行(ゆ)く。
146(大正一一・二・一七 旧一・二一 大賀亀太郎録)
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