霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三四章 森林(しんりん)の囁(ささやき)〔四二七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻 篇:第5篇 百花爛漫 よみ(新仮名遣い):ひゃっからんまん
章:第34章 森林の囁 よみ(新仮名遣い):しんりんのささやき 通し章番号:427
口述日:1922(大正11)年02月17日(旧01月21日) 口述場所: 筆録者:高橋常祥 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
間の森に現れたのは、照彦の宣伝使であった。森を見張っていた村人たちが照彦を取り囲んだが、その威勢に押されて取り押さえることができない。
取り巻いている村人たちが馬鹿話をしている間に、駒にまたがった春山彦が到着した。春山彦は、宣伝使の神力があまりにも強いと叫んで、村人たちに退散するようにと言い渡した。
それでも何人かは、このことを聞いて恐ろしさに腰を抜かしてその場に留まってしまう者たちがいた。春山彦は照彦に、歌に託して自分が松・竹・梅の三宣伝使をかくまっていることを伝えた。
照彦は春山彦の意を覚り、春山彦に降参した振りをして、一緒に駒にまたがった。これを見た村人たちは、照彦が春山彦の威勢によって降ったと思い込んだ。
春山彦は照彦を伴って館へと帰って行った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-06-23 23:45:39 文字数:2691 OBC :rm0934
愛善世界社版:262頁 八幡書店版:第2輯 368頁 修補版: 校定版:273頁 普及版:110頁 初版: ページ備考:
001 宵闇(よひやみ)の月(つき)は御空(みそら)に照彦(てるひこ)の、002すたすた来(きた)る宣伝使(せんでんし)、003折柄(をりから)降(ふ)り来(く)る村時雨(むらしぐれ)、004息(いき)を休(やす)めむと間(はざま)の森(もり)に立寄(たちよ)つて雨宿(あまやど)りしながら、
005照彦『月(つき)は照(て)る照(て)る常世(とこよ)は曇(くも)る
006間(はざま)の森(もり)に雨(あめ)が降(ふ)る』
007と歌(うた)つてゐる。008木蔭(こかげ)に潜(ひそ)む四五(しご)の若者(わかもの)、
009甲『ヤアまた出(で)たぞ、010宣伝使(せんでんし)だ。011夜前(やぜん)出(で)て来(き)た奴(やつ)は幽(いう)の字(じ)に霊(れい)の字(じ)だつたが、012今夜(こんや)の奴(やつ)は力(ちから)のある声(こゑ)で歌(うた)つてゐるワ。013到底(たうてい)此奴(こいつ)は吾々(われわれ)の手(て)に合(あ)はぬ。014村中(むらぢう)が総出(そうで)して此処(ここ)を通(とほ)さぬやうにせぬことには、015鷹取別(たかとりわけの)神(かみ)さまに、016貴様(きさま)達(たち)は咽首(のどくび)に居(を)つて、017何故(なぜ)ウカウカと宣伝使(せんでんし)を常世(とこよ)の国(くに)に入(い)れたかと言(い)つて、018村中(むらぢう)のお目玉(めだま)、019また春山彦(はるやまひこ)の司(つかさ)に何(ど)のやうに叱(しか)らるるかも知(し)れぬ。020それぢやと云(い)つて吾々(われわれ)五六(ごろく)人(にん)では、021到底(たうてい)捕捉(とつつか)まへることが出来(でき)ぬ。022早(はや)く貴様(きさま)ら各自(めいめい)手配(てわけ)して村中(むらぢう)の者(もの)を招(よ)んで来(こ)い。023俺(おれ)は此処(ここ)に見張(みは)りをしてゐる。024』
025乙、丙『よし来(き)た』
026と、027五六(ごろく)人(にん)の若者(わかもの)は東西(とうざい)南北(なんぼく)に袂(たもと)を別(わか)ち、028月(つき)の光(ひかり)に照(てら)され家々(いへいへ)を叩(たた)き廻(まは)る。029照彦(てるひこ)の宣伝使(せんでんし)は、030悠々(いういう)として木株(きかぶ)に腰(こし)打下(うちおろ)し、
031照彦『アヽア、032何時(いつ)見(み)ても月(つき)の光(ひかり)は心持(こころも)ちの好(よ)いものだ。033况(ま)して森(もり)の木(こ)の間(ま)を洩(も)れる月(つき)の影(かげ)は一層(いつそう)気味(きみ)の好(よ)いものだな。034併(しか)しながら、035この間(はざま)の国(くに)は常世(とこよ)へ渡(わた)る咽首(のどくび)だ。036今(いま)までのやうにウカウカとしては居(を)られぬ。037前後(ぜんご)左右(さいう)に心(こころ)を配(くば)り、038敵(てき)の奸計(かんけい)に陥(おちい)らぬやう、039神(かみ)様(さま)にお願(ねが)ひをいたさうかな。040オーさうぢや』
041と独語(ひとりご)ちつつ拍手(かしはで)の音(おと)を木霊(こだま)に響(ひび)かせ、042音吐(おんと)朗々(らうらう)として神言(かみごと)を奏上(そうじやう)する処(ところ)へ、043さしもに広(ひろ)き森林(しんりん)を縫(ぬ)うて幾百(いくひやく)とも知(し)れぬ提燈(ちやうちん)の光(ひかり)瞬(またた)き来(きた)る。044見(み)る間(ま)に照彦(てるひこ)の周囲(まはり)は黒山(くろやま)の如(ごと)く、045提燈(ちやうちん)の火(ひ)は夏(なつ)の螢(ほたる)の如(ごと)く、046遠巻(とほま)きに巻(ま)きゐる。047されど彼(かれ)らは宣伝使(せんでんし)の威勢(ゐせい)に恐(おそ)れてか、048一人(ひとり)として近寄(ちかよ)り来(きた)るもの無(な)く、049一方(いつぱう)の木蔭(こかげ)に押(お)し寄(よ)せたる男(をとこ)、
050甲(かふ)『オイ今度(こんど)の奴(やつ)は中々(なかなか)手硬(てごわ)いぞ。051何(ど)うしても春山彦(はるやまひこ)の司(つかさ)がお出(い)でにならなくちや、052マア六ケ(むつか)しいなあ』
053乙(おつ)『ソウ心配(しんぱい)するな、054今(いま)に栗毛(くりげ)の駒(こま)に乗(の)つてお出(い)で遊(あそ)ばすのだ、055チヤンと報告(はうこく)がしてあるからのう』
056甲(かふ)『さうか、057それなら大丈夫(だいぢやうぶ)だ。058早(はや)く来(き)て下(くだ)さるとよいがなあ』
059丙(へい)『春山彦(はるやまひこ)の神(かみ)さまは智慧(ちゑ)もあり力(ちから)もあり、060情深(なさけぶか)いお方(かた)だが、061昨夜(ゆふべ)も昨夜(ゆふべ)とて、062それはそれは美(うつく)しい松竹梅(まつたけうめ)とかいふ三(さん)人(にん)の娘(むすめ)を、063甘(うま)いこと自分(じぶん)の家(うち)へ引張(ひつぱ)り込(こ)んで、064御(お)利益(ため)ごかしに鷹取別(たかとりわけ)にお渡(わた)しになつたと云(い)ふことだ。065俺(おれ)はつひよう行(い)かなかつたが、066隣(となり)の八公(はちこう)がさう言(い)うてゐたよ』
067甲(かふ)『そんなことは、068俺(おれ)も昨夜(ゆふべ)三(さん)人(にん)の娘(むすめ)が送(おく)られて行(ゆ)く時(とき)に見(み)てをつたのだ。069別嬪(べつぴん)だといつても大(たい)したものではないよ。070まあ俺(おれ)の女房(にようばう)に比(くら)べたらチヽヽちーと位(くらゐ)なものだ』
071乙(おつ)『何(なに)を吐(ぬ)かしよるのだい。072あのやうな立派(りつぱ)な天人娘(てんにんむすめ)と、073貴様(きさま)の嬶(かかあ)と比(くら)べものになつて堪(たま)るかい。074大(おほ)神楽鼻(かぐらばな)の、075鰐口(わにぐち)の、076出歯(でば)の、077兎耳(うさぎみみ)の、078団栗眼(どんぐりまなこ)みたやうな、079碾臼(ひきうす)に菰巻(こもま)いたやうな醜態(ぶざま)な嬶(かかあ)を持(も)ちよつて、080ちーと好(よ)いの、081悪(わる)いのつて、082よう呆(とぼ)けたものだな。083云(い)うと済(す)まぬが、084河豚(ふぐ)の横跳(よこと)びのやうな嬶(かかあ)でも、085貴様(きさま)の目(め)には柳(やなぎ)のやうに見(み)えるのだらう。086俺(おれ)達(たち)の手(て)では一抱(ひとかか)へに抱(かか)へられぬやうな胴腹(どてつぱら)をして、087やがて臨月(りんげつ)だとか云(い)うて、088昨日(きのふ)も俺(おれ)ん所(とこ)へ貴様(きさま)の嬶(かか)が出(で)て来(き)をつて、089すつぽんに蓼(たで)を噛(か)ましたやうに鼻(はな)をペコつかせ、090フースーフースーと苦(くる)しさうな息(いき)づかひをして居(を)つたが、091俺(おら)あ、092その時(とき)に鍛冶屋(かぢや)の鞴(ふいご)にでもしたら調法(てうはふ)だと思(おも)つた位(くらゐ)だ』
093甲(かふ)『馬鹿(ばか)にすな。
094 一抱(ひとかか)へあれど柳(やなぎ)は柳(やなぎ)かな
095だ。096貴様(きさま)のやうな部屋住(へやずみ)が女(をんな)の味(あぢ)を知(し)つてたまるかい。097なに程(ほど)綺麗(きれい)な御(お)姫(ひめ)さまでも自分(じぶん)の自由(じいう)にならねば、098別嬪(べつぴん)でも何(な)んでもないワイ。099自分(じぶん)の専有物(せんいうぶつ)にしてこそ立派(りつぱ)な女(をんな)だよ』
100丙(へい)『よう、101偉(えら)い権幕(けんまく)だなア、102もうよう言(い)はぬワ、103フヽヽヽヽ』
104 斯(か)く雑談(ざつだん)に耽(ふけ)る折(を)りしも、105駒(こま)の蹄(ひづめ)の音(おと)かつかつと馳(は)せ来(きた)る一人(ひとり)の男(をとこ)あり。
106村人(むらびと)『ヤア、107春山彦(はるやまひこ)の司(つかさ)だ。108アヽこれでもう吾々(われわれ)も安心(あんしん)だ。109ヤー進(すす)め進(すす)め』
110と虎(とら)の威(ゐ)を借(か)る狐(きつね)の勢(いきほ)ひ、111俄(にはか)に肩臂(かたひぢ)をいからしながら、112宣伝使(せんでんし)の方(はう)に向(むか)つてチクチクと四方(しはう)八方(はつぱう)より近(ちか)づき迫(せま)つて来(く)る。113照彦(てるひこ)は声(こゑ)を張揚(はりあ)げて、
114照彦『神(かみ)が表(おもて)に現(あら)はれて
115善(ぜん)と悪(あく)とを立別(たてわけ)る
116朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
117月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
118曲津(まがつ)の神(かみ)は世(よ)に亡(ほろ)ぶ
119月(つき)は照(て)るてる常世(とこよ)は曇(くも)る
120間(はざま)の森(もり)の雨(あめ)晴(は)るる』
121と歌(うた)ひ出(だ)せば、122馬上(ばじやう)の一人(ひとり)は宣伝使(せんでんし)に向(むか)ひ、
123(春山彦)『ヤアヤア、124汝(なんぢ)は三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)、125此処(ここ)を何(なん)と心得(こころえ)てをらるる。126勿体(もつたい)なくも常世(とこよ)神王(しんわう)の御(ご)領分(りやうぶん)、127鷹取別(たかとりわけ)が管掌(くわんしやう)の下(もと)に、128ウラル教(けう)を以(もつ)て教(をしへ)を樹(た)つる間(はざま)の国(くに)。129御(ご)上意(じやうい)だツ。130神妙(しんめう)に手(て)を廻(まは)されよ』
131 照彦(てるひこ)はカラカラと打笑(うちわら)ひ、
132照彦『われこそは三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)、133戸山(とやま)津見(づみ)の神(かみ)なるぞ。134悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)の鷹取別(たかとりわけ)に諂(こ)び諛(へつら)ひ、135この世(よ)を曇(くも)らす悪魔(あくま)の部下(てした)、136耳(みみ)をさらへてわが宣伝歌(せんでんか)を聴(き)け』
137(春山彦)『ヤアヤア村人(むらびと)達(たち)、138この宣伝使(せんでんし)は不思議(ふしぎ)の魔力(まりよく)を以(もつ)て、139宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)ひ、140汝(なんぢ)等(ら)が身体(しんたい)を鉄縛(かなしば)りにいたす魔神(まがみ)であるぞ。141われこそはウラル山(さん)の大神(おほかみ)の神力(しんりき)を得(え)て、142神変(しんぺん)不思議(ふしぎ)の術(じゆつ)を得(え)たれば少(すこ)しも怖(おそ)るることなし。143汝(なんぢ)らは力(ちから)の弱(よわ)き臆病者(おくびやうもの)なれば、144生命(いのち)の惜(を)しき奴(やつ)は早(はや)くこの場(ば)を立去(たちさ)れ。145汝(なんぢ)らが遁(に)げ去(さ)りし後(あと)は華々(はなばな)しき竜虎(りゆうこ)の争(あらそ)ひ、146春山彦(はるやまひこ)が生命(いのち)を取(と)らるるか、147宣伝使(せんでんし)を生擒(いけど)りにして馬(うま)に乗(の)せ、148縛(しば)つてわが家(や)へ連(つ)れ帰(かへ)るか、149二(ふた)つに一(ひと)つのこの場(ば)の境(さかひ)、150足手(あして)纏(まと)ひにならぬうち早(はや)く立去(たちさ)れ』
151と大音声(だいおんじやう)に呼(よば)はれば、152群衆(ぐんしう)は各々(めいめい)提燈(ちやうちん)の火(ひ)を吹(ふ)き消(け)し、153雲(くも)を霞(かすみ)と遁(に)げて行(ゆ)く。154この言葉(ことば)に驚(おどろ)いて肝(きも)を潰(つぶ)し、155腰(こし)をぬかした弱虫(よわむし)共(ども)は、156彼方(あつち)に三(さん)人(にん)此方(こつち)に五(ご)人(にん)と戦(をのの)いてゐる。157春山彦(はるやまひこ)は又(また)もや、
158春山彦『ヤア村(むら)の者(もの)ども、159残(のこ)らず遁(に)げ去(さ)つたか。160グヅグヅいたせば険難(けんのん)だぞ』
161 彼方(あちら)此方(こちら)の森蔭(もりかげ)より、
162声『モーシモーシ腰(こし)が抜(ぬ)けました、163ニヽヽヽヽヽ遁(に)げられませぬ。164どういたしませう』
165 春山彦(はるやまひこ)は小声(こごゑ)で、
166春山彦『ヤア困(こま)つた奴(やつ)だな。167腰(こし)は抜(ぬ)けても、168耳(みみ)は利(き)いてゐる。169コリヤ、170迂闊(うつかり)したことは言(い)はれない』
171と呟(つぶや)きながら、
172春山彦『ヤア三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)、173この春山彦(はるやまひこ)が現(あら)はれし上(うへ)は、174千変(せんぺん)万化(ばんくわ)の秘術(ひじゆつ)あるとも到底(たうてい)叶(かな)ふまじ。175速(すみや)かにわが馬(うま)に乗(の)つてわが館(やかた)に来(きた)れ、176取調(とりしら)ぶる仔細(しさい)あり。
177久方(ひさかた)の天津(あまつ)月日(つきひ)の照(て)る中(なか)に
178情(なさ)けを知(し)らぬ人(ひと)のあるべき』
179と歌(うた)ひかけた。180腰(こし)の抜(ぬ)けた弱虫(よわむし)連中(れんちう)はこの歌(うた)を聞(き)いて、
181甲(かふ)『オイ、182何(なん)だ、183春山彦(はるやまひこ)の司(つかさ)は……久振(ひさしぶ)りに、184つきもののついた化物(ばけもの)奴(め)、185人(ひと)は知(し)らぬと思(おも)ふか情(なさ)けない、186と仰有(おつしや)つたぞ』
187乙(おつ)『偉(えら)いな、188流石(さすが)は春山彦(はるやまひこ)の司(つかさ)だ』
189 照彦(てるひこ)はこの歌(うた)を聞(き)いて、190暫(しば)し頭(かうべ)を傾(かたむ)け考(かんが)へゐたりしが、
191照彦『昇(のぼ)る日(ひ)に消(き)えしと見(み)えし星影(ほしかげ)は
192消(き)えしにあらずかくれたるなり』
193と答(こた)へけるに、194春山彦(はるやまひこ)は宣伝使(せんでんし)のわが意(い)を悟(さと)りし事(こと)を悦(よろこ)び、
195春山彦『汝(なんぢ)三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)、196今(いま)の言葉(ことば)に依(よ)れば往生(わうじやう)せしと見(み)えたり。197サア、198早(はや)くこの駒(こま)に乗(の)つてわが館(やかた)に来(きた)れ』
199と呼(よ)ばはる。200宣伝使(せんでんし)は、
201照彦『われは天下(てんか)の宣伝使(せんでんし)、202汝(なんぢ)が如(ごと)き悪魔(あくま)の家(いへ)に伴(ともな)はれ行(ゆ)くは汚(けが)らはしけれど、203衆生(しうじやう)済度(さいど)のために汝(なんぢ)が馬(うま)に乗(の)つて遣(つか)はすべし』
204と云(い)ふより早(はや)くヒラリと跨(またが)り、205春山彦(はるやまひこ)と轡(くつわ)を列(なら)べて、206蹄(ひづめ)の音(おと)高(たか)らかに館(やかた)を指(さ)して走(はし)り行(ゆ)く。
207(大正一一・二・一七 旧一・二一 高橋常祥録)
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