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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第9巻(申の巻)
序歌
凡例
総説歌
第1篇 長途の旅
第1章 都落
第2章 エデンの渡
第3章 三笠丸
第4章 大足彦
第5章 海上の神姿
第6章 刹那信心
第7章 地獄の沙汰
第2篇 一陽来復
第8章 再生の思
第9章 鴛鴦の衾
第10章 言葉の車
第11章 蓬莱山
第3篇 天涯万里
第12章 鹿島立
第13章 訣別の歌
第14章 闇の谷底
第15章 団子理屈
第16章 蛸釣られ
第17章 甦生
第4篇 千山万水
第18章 初陣
第19章 悔悟の涙
第20章 心の鏡
第21章 志芸山祇
第22章 晩夏の風
第23章 高照山
第24章 玉川の滝
第25章 窟の宿替
第26章 巴の舞
第5篇 百花爛漫
第27章 月光照梅
第28章 窟の邂逅
第29章 九人娘
第30章 救の神
第31章 七人の女
第32章 一絃琴
第33章 栗毛の駒
第34章 森林の囁
第35章 秋の月
第36章 偽神憑
第37章 凱歌
附録 第三回高熊山参拝紀行歌(二)
余白歌
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<<< 志芸山祇
(B)
(N)
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第二二章
晩夏
(
ばんか
)
の
風
(
かぜ
)
〔四一五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻
篇:
第4篇 千山万水
よみ(新仮名遣い):
せんざんばんすい
章:
第22章 晩夏の風
よみ(新仮名遣い):
ばんかのかぜ
通し章番号:
415
口述日:
1922(大正11)年02月15日(旧01月19日)
口述場所:
筆録者:
大賀亀太郎
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年7月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一行はアタルの港で群集に向かって宣伝歌を歌い、宣伝を行った。不思議にも珍山彦の腰はまっすぐになり、若々しくうるわしく輝き始めた。
宣伝使一行は市中を抜けて、玉山のふもとで休息した。虎公、熊公の二人は一行の前に現れてひれ伏し、改心の色を表した。松代姫は虎公を許し、珍山彦は二人の改心を褒め称え、宣伝使として尽くすように、と諭した。
虎公は珍山彦について宣伝使として教えを受けたい、と願うが、珍山彦は、難しい教理を学ぶ必要はない、ただ心から誠を祈り悔改めることだ、神の道は入り易く歩み易いものだ、と諭した。
おとなしく柔らかく湯のような温情をもってすべての人々に臨むのが、宣伝使の第一の任務である。また、腹を立てるな、偽るな、飾るな、誠の心で日々自身の身魂を省みること、それが立派な神の道の宣伝使であり、難しい理屈を言うには及ばない、と諭した。
そして、虎公と熊公はカルとヒルの国境にそびえる高照山で禊をなし、その後にカルの国を宣伝せよ、と任命した。
珍山彦は三姉妹を伴って北へ北へと進んで行く。その後姿を虎公と熊公は伏し拝み、神恩に感謝してその場に泣き伏した。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-07-02 15:49:23
OBC :
rm0922
愛善世界社版:
171頁
八幡書店版:
第2輯 335頁
修補版:
校定版:
177頁
普及版:
71頁
初版:
ページ備考:
001
珍山彦
(
うづやまひこ
)
や
松代姫
(
まつよひめ
)
の
一行
(
いつかう
)
は
埠頭
(
はとば
)
に
立
(
た
)
ち、
002
群集
(
ぐんしふ
)
に
向
(
むか
)
つて
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ふ。
003
熊公
(
くまこう
)
、
004
虎公
(
とらこう
)
も
後
(
あと
)
に
整列
(
せいれつ
)
して
共
(
とも
)
に
歌
(
うた
)
ふ。
005
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
の
歌
(
うた
)
ふ
声
(
こゑ
)
は、
006
アタルの
港
(
みなと
)
を
科戸
(
しなど
)
の
風
(
かぜ
)
の
塵
(
ちり
)
を
払
(
はら
)
ふ
如
(
ごと
)
き
光景
(
くわうけい
)
なりき。
007
六人
『
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
とを
造
(
つく
)
らしし
008
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
貴
(
うづ
)
の
子
(
こ
)
と
009
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でたる
民草
(
たみぐさ
)
は
010
百姓
(
おほみたから
)
と
讃
(
たた
)
へられ
011
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
との
神々
(
かみがみ
)
の
012
この
世
(
よ
)
を
開
(
ひら
)
く
神業
(
かむわざ
)
を
013
喜
(
よろこ
)
び
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
るべき
014
主宰
(
つかさ
)
と
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
づるなり
015
嗚呼
(
ああ
)
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
016
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
とに
漲
(
みなぎ
)
れる
017
裏
(
うら
)
と
表
(
おもて
)
との
息
(
いき
)
を
吸
(
す
)
ひ
018
生
(
い
)
ける
御神
(
みかみ
)
と
現
(
あら
)
はれし
019
その
尊
(
たふと
)
さに
顧
(
かへり
)
みて
020
清
(
きよ
)
く
身魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
き
上
(
あ
)
げ
021
村雲
(
むらくも
)
四方
(
よも
)
に
塞
(
ふさ
)
がれる
022
暗
(
くら
)
きこの
世
(
よ
)
を
照
(
て
)
らし
行
(
ゆ
)
く
023
光
(
ひか
)
りとなれよ
和田
(
わだ
)
の
原
(
はら
)
024
潮
(
しほ
)
の
八百路
(
やほぢ
)
のいと
広
(
ひろ
)
く
025
光
(
ひか
)
りも
清
(
きよ
)
き
潮
(
しほ
)
となり
026
世人
(
よびと
)
を
清
(
きよ
)
め
朽
(
く
)
ち
果
(
は
)
てし
027
身魂
(
みたま
)
の
腐
(
くさ
)
りを
締
(
し
)
め
固
(
かた
)
め
028
すべてのものの
味
(
あぢ
)
はひと
029
なりて
尽
(
つく
)
せよ
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
よ
030
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
031
千尋
(
ちひろ
)
の
海
(
うみ
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
032
潮
(
しほ
)
照
(
て
)
りわたる
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
033
光
(
ひかり
)
の
如
(
ごと
)
く
世
(
よ
)
を
照
(
て
)
らせ
034
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
035
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
036
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
に
照
(
て
)
らされて
037
身
(
み
)
の
罪科
(
つみとが
)
も
消
(
き
)
えて
行
(
ゆ
)
く
038
人
(
ひと
)
の
命
(
いのち
)
は
朝露
(
あさつゆ
)
の
039
消
(
き
)
ゆるが
如
(
ごと
)
く
哀
(
あは
)
れなる
040
果敢
(
はか
)
なきものと
言騒
(
ことさや
)
ぐ
041
ウラルの
神
(
かみ
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
042
飲
(
の
)
めよ
騒
(
さわ
)
げよ
明日
(
あす
)
の
日
(
ひ
)
は
043
雨
(
あめ
)
か
嵐
(
あらし
)
か
雷電
(
いかづち
)
か
044
一寸先
(
いつすんさき
)
は
暗
(
やみ
)
の
夜
(
よ
)
と
045
醜
(
しこ
)
の
教
(
をしへ
)
に
村肝
(
むらきも
)
の
046
心
(
こころ
)
を
曇
(
くも
)
らせ
身
(
み
)
を
破
(
やぶ
)
り
047
根底
(
ねそこ
)
の
国
(
くに
)
へ
落
(
お
)
ちて
行
(
ゆ
)
く
048
遁
(
のが
)
れぬ
罪
(
つみ
)
の
種
(
たね
)
播
(
ま
)
くな
049
ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
050
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
す
051
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
052
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れただ
禱
(
いの
)
れ
053
祈
(
いの
)
りの
道
(
みち
)
は
天津国
(
あまつくに
)
054
栄
(
さかえ
)
の
門戸
(
かど
)
を
開
(
ひら
)
くなる
055
神
(
かみ
)
の
誠
(
まこと
)
の
鍵
(
かぎ
)
なるぞ
056
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れただ
祈
(
いの
)
れ
057
五六七
(
みろく
)
の
神
(
かみ
)
は
御恵
(
みめぐ
)
みの
058
御手
(
みて
)
を
伸
(
の
)
ばして
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
ふ
059
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
御
(
おん
)
力
(
ちから
)
060
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
御名
(
みな
)
により
061
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
国治立
(
くにはるたち
)
の
062
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
に
真心
(
まごころ
)
を
063
捧
(
ささ
)
げて
祈
(
いの
)
れ
夜
(
よ
)
も
昼
(
ひる
)
も
064
心
(
こころ
)
一
(
ひと
)
つに
祈
(
いの
)
れよや
065
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
眼
(
まなこ
)
066
隠
(
かく
)
れし
処
(
ところ
)
をみそなはす
067
花
(
はな
)
の
祈
(
いの
)
りは
効果
(
しるし
)
なし
068
隠
(
かく
)
れて
祈
(
いの
)
れ
誠
(
まこと
)
の
身
(
み
)
069
神
(
かみ
)
と
人
(
ひと
)
とは
睦
(
むつ
)
び
合
(
あ
)
ひ
070
親
(
した
)
しみ
合
(
あ
)
ひていと
清
(
きよ
)
く
071
神
(
かみ
)
を
敬
(
うやま
)
ひ
敬
(
うやま
)
はれ
072
天地
(
てんち
)
の
御子
(
みこ
)
と
生
(
うま
)
れたる
073
その
本分
(
つとめ
)
をば
尽
(
つく
)
すべし
074
尽
(
つく
)
せよ
尽
(
つく
)
せ
神
(
かみ
)
の
為
(
た
)
め
075
世人
(
よびと
)
の
為
(
た
)
めや
身
(
み
)
の
為
(
た
)
めに
076
誠
(
まこと
)
をこめて
天地
(
あめつち
)
に
077
祈
(
いの
)
れや
祈
(
いの
)
れよく
祈
(
いの
)
れ
078
祈
(
いの
)
る
心
(
こころ
)
は
神心
(
かみごころ
)
079
神
(
かみ
)
に
等
(
ひと
)
しき
心
(
こころ
)
ぞや
080
神
(
かみ
)
に
通
(
かよ
)
へる
心
(
こころ
)
ぞや』
081
珍山彦
(
うづやまひこ
)
の
く
の
字
(
じ
)
に
曲
(
まが
)
つた
腰
(
こし
)
は、
082
何時
(
いつ
)
しか
純直
(
じゆんちよく
)
になつて、
083
容貌
(
ようばう
)
、
084
声音
(
せいおん
)
共
(
とも
)
に
若々
(
わかわか
)
しく
見
(
み
)
ゆるぞ
不思議
(
ふしぎ
)
なれ。
085
珍山彦
(
うづやまひこ
)
の
二
(
ふた
)
つの
眼
(
め
)
は
何
(
なん
)
となく
麗
(
うるは
)
しく
輝
(
かがや
)
き
始
(
はじ
)
めたり。
086
一行
(
いつかう
)
はアタルの
港
(
みなと
)
を
後
(
あと
)
にして
夏木
(
なつき
)
の
茂
(
しげ
)
る
市中
(
まちなか
)
を
通
(
とほ
)
り
抜
(
ぬ
)
け、
087
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひながら、
088
緑樹
(
りよくじゆ
)
滴
(
したた
)
る
美
(
うる
)
はしき
玉山
(
ぎよくざん
)
の
麓
(
ふもと
)
に
辿
(
たど
)
り
着
(
つ
)
き、
089
青芝
(
あをしば
)
の
上
(
うへ
)
に
腰
(
こし
)
打
(
う
)
ち
掛
(
か
)
けて
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めて
居
(
ゐ
)
る。
090
虎公
(
とらこう
)
、
091
熊公
(
くまこう
)
の
二人
(
ふたり
)
は
恐
(
おそ
)
る
恐
(
おそ
)
るこの
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
092
大地
(
だいち
)
に
ひれ
伏
(
ふ
)
し
以前
(
いぜん
)
の
罪
(
つみ
)
を
泣
(
な
)
き
詫
(
わ
)
ぶるに、
093
松代姫
(
まつよひめ
)
は
気
(
き
)
も
軽々
(
かるがる
)
しく、
094
満面
(
まんめん
)
に
溢
(
あふ
)
るるばかり
笑
(
ゑみ
)
を
湛
(
たた
)
へて、
095
松代姫
『アヽ
虎公
(
とらこう
)
様
(
さま
)
とやら、
096
ようまあ
改心
(
かいしん
)
して
下
(
くだ
)
さいました。
097
今日
(
けふ
)
は
妾
(
わらは
)
が
宣伝使
(
せんでんし
)
の
初陣
(
うひぢん
)
、
098
貴方
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
改心
(
かいしん
)
が
出来
(
でき
)
なかつたならば、
099
妾
(
わらは
)
は
最早
(
もはや
)
宣伝使
(
せんでんし
)
にはなれなかつたのです。
100
嗚呼
(
ああ
)
有難
(
ありがた
)
や、
101
野立彦
(
のだちひこの
)
命
(
みこと
)
、
102
野立姫
(
のだちひめの
)
命
(
みこと
)
、
103
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめの
)
命
(
みこと
)
、
104
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
様
(
さま
)
』
105
と
合掌
(
がつしやう
)
し、
106
且
(
か
)
つ
感謝
(
かんしや
)
の
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
嬉
(
うれ
)
し
泣
(
な
)
きに
泣
(
な
)
く。
107
珍山彦
(
うづやまひこ
)
『オー
感心
(
かんしん
)
々々
(
かんしん
)
、
108
虎公
(
とらこう
)
さま、
109
貴方
(
あなた
)
は
最早
(
もはや
)
悪人
(
あくにん
)
ではありませぬ。
110
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めと
祈
(
いの
)
りによつて、
111
勝
(
すぐ
)
れた
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御柱
(
みはしら
)
です。
112
貴方
(
あなた
)
も
斯
(
か
)
くして
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐ
)
みに
救
(
すく
)
はれた
以上
(
いじやう
)
は、
113
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
の
取
(
と
)
り
込
(
こ
)
みは
許
(
ゆる
)
しませぬ。
114
これから
宣伝使
(
せんでんし
)
となつてあらゆる
艱難
(
かんなん
)
辛苦
(
しんく
)
と
戦
(
たたか
)
ひ、
115
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
を
三五教
(
あななひけう
)
の
教
(
をしへ
)
に
救
(
すく
)
ひ、
116
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
御
(
ご
)
神業
(
しんげふ
)
に
奉仕
(
ほうし
)
して
下
(
くだ
)
さい』
117
虎公
(
とらこう
)
『
私
(
わたくし
)
は
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
してから
未
(
ま
)
だ
時日
(
じじつ
)
が
経
(
た
)
ちませぬ、
118
さうして
三五教
(
あななひけう
)
の
教理
(
けうり
)
の
蘊奥
(
うんあう
)
は
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りませぬ。
119
宣伝使
(
せんでんし
)
となれとのお
言葉
(
ことば
)
は、
120
吾々
(
われわれ
)
の
如
(
ごと
)
きものに
取
(
と
)
つては
実
(
じつ
)
に
無上
(
むじやう
)
の
光栄
(
くわうえい
)
ですが、
121
かやうな
事
(
こと
)
で
何
(
ど
)
うして
尊
(
たふと
)
き
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝
(
せんでん
)
が
出来
(
でき
)
ませうか。
122
せめて
二月
(
ふたつき
)
三月
(
みつき
)
あなた
方
(
がた
)
のお
供
(
とも
)
を
許
(
ゆる
)
して
頂
(
いただ
)
き、
123
色々
(
いろいろ
)
の
教理
(
けうり
)
を
体得
(
たいとく
)
したその
上
(
うへ
)
にて、
124
宣伝使
(
せんでんし
)
にお
使
(
つか
)
ひ
下
(
くだ
)
さいますやうお
願
(
ねが
)
ひいたします』
125
珍山彦
『イヤ
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
は
入
(
い
)
り
易
(
やす
)
く、
126
歩
(
あゆ
)
み
易
(
やす
)
く、
127
平地
(
へいち
)
を
歩
(
ある
)
く
様
(
やう
)
なものだ。
128
ただ
心
(
こころ
)
から
誠
(
まこと
)
を
祈
(
いの
)
り
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めるのみだ。
129
今
(
いま
)
までの
罪悪
(
ざいあく
)
、
130
日々
(
にちにち
)
の
行為
(
かうゐ
)
を
人
(
ひと
)
の
前
(
まへ
)
に
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めて、
131
神
(
かみ
)
の
救
(
すく
)
ひを
蒙
(
かうむ
)
つたその
来歴
(
らいれき
)
を
教
(
をし
)
ゆれば、
132
どんな
身魂
(
みたま
)
の
曇
(
くも
)
つた
人間
(
にんげん
)
でも、
133
忽
(
たちま
)
ち
神
(
かみ
)
の
尊
(
たふと
)
き
事
(
こと
)
を
覚
(
さと
)
つて
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
に
従
(
したが
)
ひ、
134
それに
引換
(
ひきか
)
へ
自分
(
じぶん
)
の
事
(
こと
)
を
棚
(
たな
)
に
上
(
あ
)
げ、
135
自慢話
(
じまんばなし
)
を
列
(
なら
)
べ
立
(
た
)
てたりして、
136
人
(
ひと
)
の
罪
(
つみ
)
を
審
(
さば
)
いたり
罵
(
ののし
)
つたりしてはなりませぬ。
137
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
へる
身
(
み
)
は
羊
(
ひつじ
)
の
如
(
ごと
)
くおとなしく
柔
(
やはら
)
かく、
138
湯
(
ゆ
)
の
如
(
ごと
)
き
温情
(
をんじやう
)
を
以
(
もつ
)
て
総
(
すべ
)
ての
人
(
ひと
)
に
臨
(
のぞ
)
むのが、
139
即
(
すなは
)
ち
宣伝使
(
せんでんし
)
の
第一
(
だいいち
)
の
任務
(
にんむ
)
である。
140
腹
(
はら
)
を
立
(
た
)
てな、
141
偽
(
いつは
)
るな、
142
飾
(
かざ
)
るな、
143
誠
(
まこと
)
の
心
(
こころ
)
を
以
(
もつ
)
て
日々
(
にちにち
)
の
己
(
おの
)
が
身魂
(
みたま
)
を
顧
(
かへり
)
み、
144
恥
(
は
)
づる、
145
悔
(
く
)
ゆる、
146
畏
(
おそ
)
る、
147
覚
(
さと
)
るの
御
(
お
)
規則
(
きて
)
を
忘
(
わす
)
れぬやうにすれば、
148
それが
立派
(
りつぱ
)
な
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
である。
149
六ケ敷
(
むつかし
)
い
小理屈
(
こりくつ
)
は
言
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばぬ、
150
ただ
祈
(
いの
)
ればよいのである。
151
貴方
(
あなた
)
は
是
(
これ
)
より
吾
(
われ
)
らと
袂
(
たもと
)
を
別
(
わか
)
ち、
152
カル
と
ヒル
との
国境
(
こくきやう
)
に
聳
(
そび
)
え
立
(
た
)
つ
高照山
(
たかてるやま
)
の
谷間
(
たにま
)
に
到
(
いた
)
つて
禊
(
みそぎ
)
をなし、
153
その
上
(
うへ
)
カル
の
国
(
くに
)
を
宣伝
(
せんでん
)
なされ、
154
吾
(
われ
)
らは
是
(
これ
)
にて
御
(
お
)
別
(
わか
)
れ
申
(
まを
)
す』
155
と
珍山彦
(
うづやまひこ
)
は
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
と
共
(
とも
)
に
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひながら
北
(
きた
)
へ
北
(
きた
)
へと
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
156
虎公
(
とらこう
)
、
157
熊公
(
くまこう
)
二人
(
ふたり
)
はその
影
(
かげ
)
の
隠
(
かく
)
るるまで
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あ
)
はせて
伏
(
ふ
)
し
拝
(
をが
)
み、
158
神恩
(
しんおん
)
の
厚
(
あつ
)
きに
感
(
かん
)
じてや、
159
わつとばかりにその
場
(
ば
)
に
泣
(
な
)
き
伏
(
ふ
)
しにけり。
160
青葉
(
あをば
)
を
渡
(
わた
)
る
晩夏
(
ばんか
)
の
風
(
かぜ
)
は、
161
口笛
(
くちぶえ
)
を
吹
(
ふ
)
きながら
二人
(
ふたり
)
の
頭上
(
づじやう
)
を
撫
(
な
)
でつつ
通
(
かよ
)
ふ。
162
(
大正一一・二・一五
旧一・一九
大賀亀太郎
録)
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(B)
(N)
高照山 >>>
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