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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第10巻(酉の巻)
序歌
凡例
総説歌
信天翁(一)
第1篇 千軍万馬
第1章 常世城門
第2章 天地暗澹
第3章 赤玉出現
第4章 鬼鼻団子
第5章 狐々怪々
第6章 額の裏
第7章 思はぬ光栄
第8章 善悪不可解
第9章 尻藍
第10章 注目国
第11章 狐火
第12章 山上瞰下
第13章 蟹の将軍
第14章 松風の音
第15章 言霊別
第16章 固門開
第17章 乱れ髪
第18章 常世馬場
第19章 替玉
第20章 還軍
第21章 桃の実
第22章 混々怪々
第23章 神の慈愛
第24章 言向和
第25章 木花開
第26章 貴の御児
第2篇 禊身の段
第27章 言霊解一
第28章 言霊解二
第29章 言霊解三
第30章 言霊解四
第31章 言霊解五
第3篇 邪神征服
第32章 土竜
第33章 鰤公
第34章 唐櫃
第35章 アルタイ窟
第36章 意想外
第37章 祝宴
附録 第三回高熊山参拝紀行歌(三)
余白歌
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霊界物語
>
霊主体従(第1~12巻)
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第10巻(酉の巻)
> 第1篇 千軍万馬 > 第8章 善悪不可解
<<< 思はぬ光栄
(B)
(N)
尻藍 >>>
第八章
善悪
(
ぜんあく
)
不可解
(
ふかかい
)
〔四三八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第10巻 霊主体従 酉の巻
篇:
第1篇 千軍万馬
よみ(新仮名遣い):
せんぐんばんば
章:
第8章 善悪不可解
よみ(新仮名遣い):
ぜんあくふかかい
通し章番号:
438
口述日:
1922(大正11)年02月21日(旧01月25日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年8月20日
概要:
舞台:
常世城
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
蟹彦は遠山別の到着を注進に行き、上司たちを相手に馬鹿口を叩いている。
常世神王は奥の間から出てきて、遠山別の労をねぎらった。するとどこからともなく声が響き、一同に、足元に注意せよ、と呼ばわった。
常世神王はじめ一同が気がつくと、みな常世城の馬場にへたりこんで、泥にまみれている。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-12-24 01:45:26
OBC :
rm1008
愛善世界社版:
72頁
八幡書店版:
第2輯 416頁
修補版:
校定版:
76頁
普及版:
33頁
初版:
ページ備考:
001
鳩
(
はと
)
、
002
雀
(
すずめ
)
、
003
鵯
(
ひよどり
)
、
004
つむぎ
脅
(
おびや
)
かす、
005
鷹取別
(
たかとりわけ
)
の
秘蔵
(
ひざう
)
の
臣下
(
しんか
)
、
006
間
(
はざま
)
の
国
(
くに
)
に
使
(
つかひ
)
して、
007
片道
(
かたみち
)
さへも
三百
(
さんびやく
)
里
(
り
)
、
008
山河
(
やまかは
)
荒野
(
あらの
)
を
打渉
(
うちわた
)
り
往復
(
わうふく
)
したる
遠山別
(
とほやまわけ
)
、
009
漸
(
やうや
)
う
此処
(
ここ
)
に
月
(
つき
)
、
010
雪
(
ゆき
)
、
011
花
(
はな
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を、
012
肩肘
(
かたひぢ
)
はる
山彦
(
やまひこ
)
の
館
(
やかた
)
より、
013
意気
(
いき
)
揚々
(
やうやう
)
として
駒
(
こま
)
に
跨
(
またが
)
り、
014
濁流
(
だくりう
)
漲
(
みなぎ
)
る
高野川
(
たかのがは
)
を
打渡
(
うちわた
)
り、
015
門前
(
もんぜん
)
に
立
(
た
)
ち
現
(
あらは
)
れ、
016
遠山別
『
遠山別
(
とほやまわけ
)
帰城
(
きじやう
)
せり、
017
門番
(
もんばん
)
早
(
はや
)
く
此
(
この
)
門
(
もん
)
開放
(
かいはう
)
せよ』
018
と
呼
(
よ
)
ばはりゐる。
[
※
遠山別が月雪花の宣伝使(白狐が化けた偽者)を捕まえるシーンは第9巻第37章「凱歌」にある。
]
019
蟹彦
(
かにひこ
)
『エー、
020
矢釜
(
やかま
)
しいワイ。
021
奥
(
おく
)
から
一寸
(
ちよつと
)
来
(
き
)
て
呉
(
く
)
れ、
022
門外
(
おもて
)
からも
開
(
あ
)
けて
呉
(
く
)
れ、
023
之
(
これ
)
だから
人気
(
にんき
)
男
(
をとこ
)
になるのも
困
(
こま
)
るワ。
024
彼方
(
あつち
)
からも
袖
(
そで
)
を
引
(
ひ
)
かれ、
025
此方
(
こつち
)
からも
袖
(
そで
)
を
引
(
ひ
)
かれ、
026
去
(
い
)
んでは
嬶
(
かかあ
)
に
ボヤ
かれ
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
だ。
027
アヽア、
028
色男
(
いろをとこ
)
も
辛
(
つら
)
いものだなア。
029
オイ
赤熊
(
あかぐま
)
、
030
その
方
(
はう
)
に
門番
(
もんばん
)
を
申
(
まを
)
し
付
(
つ
)
ける、
031
この
方
(
はう
)
は
奥
(
おく
)
へ
行
(
い
)
つて
休息
(
きうそく
)
致
(
いた
)
す』
032
赤熊
(
あかぐま
)
『
洒落
(
しやれ
)
るない。
033
この
赤熊
(
あかぐま
)
は
今日
(
けふ
)
只今
(
ただいま
)
より
中依別
(
なかよりわけ
)
と
申
(
まを
)
すお
歴々
(
れきれき
)
の
役人
(
やくにん
)
様
(
さま
)
、
034
ヤア
蟹彦
(
かにひこ
)
、
035
その
方
(
はう
)
に
門番
(
もんばん
)
を
申
(
まを
)
し
付
(
つ
)
くる』
036
蟹彦
『
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬか
)
しよるのだ』
037
と
言
(
い
)
ひながら
両人
(
りやうにん
)
は、
038
中門
(
なかもん
)
ガラリと
開
(
ひら
)
いて
奥殿
(
おくでん
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
る。
039
鷹取別
(
たかとりわけ
)
、
040
鼻声
(
はなごゑ
)
で、
041
鷹取別
『フラフラ、
042
ホノホハ、
043
ホンパカギリノ、
044
ハンヒラカナイカ、
045
ハニヒホ、
046
ハカフマヂヤナイカ、
047
ハガレオロー』
048
蟹彦
(
かにひこ
)
『ヤアヤア、
049
中依別
(
なかよりわけ
)
が
申付
(
まをしつ
)
くる。
050
鼻
(
はな
)
ベチヤ
の
鷹取別
(
たかとりわけ
)
は
門番
(
もんばん
)
を
仕
(
つかまつ
)
れ。
051
ヨウ
照山彦
(
てるやまひこ
)
、
052
その
方
(
はう
)
も
同然
(
どうぜん
)
、
053
門番
(
もんばん
)
に
昇級
(
しようきふ
)
させる。
054
有難
(
ありがた
)
く
思
(
おも
)
へ』
055
照山彦
(
てるやまひこ
)
『オイ
蟹彦
(
かにひこ
)
、
056
赤熊
(
あかぐま
)
、
057
その
方
(
はう
)
は
気
(
き
)
が
違
(
ちが
)
うたのか。
058
血迷
(
ちまよ
)
うたか。
059
確
(
しつか
)
り
致
(
いた
)
せ』
060
蟹彦
(
かにひこ
)
『ワツハツハヽヽヽ、
061
血迷
(
ちまよ
)
ひもせぬ。
062
呆
(
はう
)
けも
致
(
いた
)
さぬ。
063
この
方
(
はう
)
の
申
(
まを
)
す
事
(
こと
)
、
064
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
承
(
うけたま
)
はり、
065
門番
(
もんばん
)
となつて
表門
(
おもてもん
)
を
堅
(
かた
)
く
守
(
まも
)
れ。
066
イヤ
何
(
なに
)
、
067
竹山彦
(
たけやまひこ
)
殿
(
どの
)
、
068
今日
(
けふ
)
よりは
貴下
(
きか
)
と
同役
(
どうやく
)
、
069
今後
(
こんご
)
はお
心
(
こころ
)
安
(
やす
)
くお
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
す』
070
竹山彦
(
たけやまひこ
)
『これはこれは
痛
(
いた
)
み
入
(
い
)
つたる
御
(
ご
)
挨拶
(
あいさつ
)
、
071
何分
(
なにぶん
)
よろしく
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
す』
072
鷹取別
(
たかとりわけ
)
は
呆
(
ほう
)
けたる
顔
(
かほ
)
を
シヤクリ
ながら、
073
鷹取別
『ハテさて
合点
(
がてん
)
のゆかぬ
事
(
こと
)
だワイ。
074
天
(
てん
)
が
変
(
かは
)
つて
地
(
ち
)
となり、
075
地
(
ち
)
が
天
(
てん
)
となり、
076
山
(
やま
)
は
海
(
うみ
)
となり、
077
海
(
うみ
)
は
山
(
やま
)
となり、
078
桑園
(
さうゑん
)
化
(
くわ
)
して
湖水
(
こすゐ
)
となり、
079
墓場
(
はかば
)
は
化
(
くわ
)
して
観劇場
(
みせものば
)
となる。
080
何
(
なん
)
と
合点
(
がてん
)
のゆかぬ
事
(
こと
)
で
御座
(
ござ
)
るワイ』
081
竹山彦
(
たけやまひこ
)
『ヤア
鷹取別
(
たかとりわけ
)
、
082
照山彦
(
てるやまひこ
)
、
083
何
(
なに
)
をグヅグヅ
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
るか、
084
早
(
はや
)
く
表門
(
おもてもん
)
を
開
(
あ
)
けぬか。
085
中依別
(
なかよりわけ
)
は
何故
(
なぜ
)
この
場
(
ば
)
を
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
らぬか』
086
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にやら
表門
(
おもてもん
)
を
ガラリ
と
開
(
ひら
)
いて、
087
威勢
(
ゐせい
)
よく
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
る
遠山別
(
とほやまわけ
)
、
088
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
を
引
(
ひ
)
つたてながら
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
089
遠山別
『ヤア、
090
某
(
それがし
)
は
間
(
はざま
)
の
国
(
くに
)
に
使
(
つかひ
)
して
首尾
(
しゆび
)
よく
御用
(
ごよう
)
を
仕遂
(
しと
)
げ、
091
華々
(
はなばな
)
しき
功名
(
こうみやう
)
手柄
(
てがら
)
を
顕
(
あら
)
はして
帰城
(
きじやう
)
致
(
いた
)
せしものぞ』
092
蟹彦
(
かにひこ
)
『ヤア、
093
遠山別
(
とほやまわけ
)
か、
094
大儀
(
たいぎ
)
』
095
遠山別
『
何
(
なん
)
ぢや、
096
その
方
(
はう
)
は
蟹彦
(
かにひこ
)
、
097
門番
(
もんばん
)
の
身
(
み
)
として、
098
畏
(
おそれおほ
)
くも
奥殿
(
おくでん
)
に
入
(
い
)
り
居
(
を
)
るさへあるに、
099
この
方
(
はう
)
に
向
(
むか
)
つて
恰
(
あたか
)
も
臣下
(
しんか
)
を
扱
(
あつか
)
ふが
如
(
ごと
)
き
雑言
(
ざふごん
)
不礼
(
ぶれい
)
、
100
何
(
なん
)
と
心得
(
こころえ
)
居
(
を
)
るか』
101
蟹彦
『ヤア、
102
何
(
なん
)
とも、
103
カニ
とも
心得
(
こころえ
)
居
(
を
)
らぬ。
104
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
月
(
つき
)
、
105
雪
(
ゆき
)
、
106
花
(
はな
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
をこの
場
(
ば
)
に
御
(
ご
)
案内
(
あんない
)
申
(
まを
)
せよ』
107
遠山別
『
何
(
なん
)
だツ、
108
怪体
(
けつたい
)
な、
109
訳
(
わけ
)
の
分
(
わか
)
らぬ
事
(
こと
)
になつて
来
(
き
)
たワイ。
110
ヤア、
111
鷹取別
(
たかとりわけ
)
のその
鼻
(
はな
)
は
如何
(
いかが
)
なされた。
112
照山彦
(
てるやまひこ
)
、
113
その
頭
(
つむり
)
は
如何
(
いかが
)
なされしか』
114
蟹彦
『エイ、
115
頭
(
あたま
)
も
顔
(
かほ
)
もあつたものか、
116
早
(
はや
)
く
此
(
この
)
場
(
ば
)
へ
姫
(
ひめ
)
を
出
(
だ
)
さぬか、
117
何
(
なに
)
は
兎
(
と
)
もあれ、
118
某
(
それがし
)
が
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
の
首実検
(
くびじつけん
)
いたさむ』
119
と
玄関先
(
げんくわんさき
)
に
据
(
す
)
ゑられたる
駕籠
(
かご
)
を
一寸
(
ちよつと
)
開
(
ひら
)
き、
120
中
(
なか
)
を
窺
(
のぞ
)
いて
呆
(
あき
)
れ
声
(
ごゑ
)
、
121
蟹彦
『ヤア、
122
赤熊
(
あかぐま
)
よ、
123
何
(
なん
)
とも
彼
(
か
)
とも
言
(
い
)
へぬ。
124
呆
(
あき
)
れ
果
(
は
)
てたるばかりなりけりだ』
125
赤熊
(
あかぐま
)
『また、
126
照彦
(
てるひこ
)
か』
127
蟹彦
(
かにひこ
)
『
照
(
て
)
るの
照
(
て
)
らぬのと、
128
イヤもう
偉
(
えら
)
い
照
(
て
)
りで
御座
(
ござ
)
る。
129
空
(
そら
)
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
る
秋月姫
(
あきづきひめ
)
、
130
眩
(
まばゆ
)
き
許
(
ばか
)
りの
真白
(
まつしろ
)
けの
深雪姫
(
みゆきひめ
)
、
131
四季時
(
しきとき
)
を
論
(
ろん
)
ぜず
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ふ
橘姫
(
たちばなひめ
)
、
132
某
(
それがし
)
も
腰
(
こし
)
抜
(
ぬ
)
かさむ
許
(
ばか
)
り
ビツクリ
仰天
(
ぎやうてん
)
致
(
いた
)
した』
133
赤熊
『コラ
蟹彦
(
かにひこ
)
、
134
タカ
が
知
(
し
)
れた
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
女
(
をんな
)
、
135
何
(
なん
)
だ
恐
(
おそ
)
ろしさうに
何
(
なに
)
を
ビク
つく』
136
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
は
悠然
(
いうぜん
)
として
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
137
月雪花の三人
『ヨー、
138
遠山別
(
とほやまわけ
)
とやら、
139
お
迎
(
むか
)
へ
大儀
(
たいぎ
)
であつた。
140
その
褒美
(
ほうび
)
として
今日
(
こんにち
)
ただ
今
(
いま
)
より
常世城
(
とこよじやう
)
の
重役
(
ぢゆうやく
)
を
免
(
めん
)
じ、
141
門番
(
もんばん
)
に
命
(
めい
)
ずる。
142
一時
(
いつとき
)
も
早
(
はや
)
く
門番
(
もんばん
)
部屋
(
べや
)
へお
下
(
さが
)
りあれ』
143
この
時
(
とき
)
奥殿
(
おくでん
)
より
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
を
始
(
はじ
)
め、
144
松
(
まつ
)
、
145
竹
(
たけ
)
、
146
梅
(
うめ
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
局
(
つぼね
)
は
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
147
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
『ヤア、
148
遠山別
(
とほやまわけ
)
、
149
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
』
150
遠山別
『ハイ、
151
実
(
まこと
)
に
以
(
もつ
)
て
遅
(
おそ
)
なはり
候段
(
さふらふだん
)
、
152
平
(
ひら
)
にお
許
(
ゆる
)
し
下
(
くだ
)
さいませ。
153
愈
(
いよいよ
)
松
(
まつ
)
、
154
竹
(
たけ
)
、
155
梅
(
うめ
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
、
156
アー
否々
(
いやいや
)
、
157
月
(
つき
)
、
158
雪
(
ゆき
)
、
159
花
(
はな
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
乙女
(
をとめ
)
、
160
これへ
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れ
申
(
まをし
)
候
(
さふらふ
)
。
161
篤
(
とく
)
と
御
(
ご
)
実検
(
じつけん
)
下
(
くだ
)
さいませ』
162
何処
(
いづこ
)
ともなく、
163
何神
(
なにがみ
)
の
声
(
こゑ
)
とも
知
(
し
)
らず、
164
中空
(
ちうくう
)
より、
165
声
『ワツハツハヽヽヽ、
166
オツホツホヽヽヽ、
167
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
をはじめ
一同
(
いちどう
)
の
者
(
もの
)
、
168
足許
(
あしもと
)
に
注意
(
ちうい
)
致
(
いた
)
せよ』
169
と
呼
(
よば
)
はるにぞ、
170
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
は
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
に
ハツ
と
気
(
き
)
がつき
四辺
(
あたり
)
を
見
(
み
)
れば、
171
常世城
(
とこよじやう
)
の
馬場
(
ばんば
)
に
ヘタ
張
(
ば
)
り、
172
その
他
(
た
)
一同
(
いちどう
)
の
役人
(
やくにん
)
も
泥
(
どろ
)
にまみれて
蠢
(
うごめ
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
173
またもや
中空
(
ちうくう
)
に
声
(
こゑ
)
あつて、
174
声
『ヤア、
175
コンコンチキチン、
176
コンチキチン、
177
ネツカラホントカ、
178
コンチキチン、
179
コンコンチキチン、
180
コンチキチン』
181
(
大正一一・二・二一
旧一・二五
北村隆光
録)
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