霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二一章 桃(もも)の実(み)〔四五一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第10巻 霊主体従 酉の巻 篇:第1篇 千軍万馬 よみ(新仮名遣い):せんぐんばんば
章:第21章 桃の実 よみ(新仮名遣い):もものみ 通し章番号:451
口述日:1922(大正11)年02月25日(旧01月29日) 口述場所: 筆録者:東尾吉雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年8月20日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
一方本物の日の出神は、神伊弉諾神の命を奉じ、三軍を率いて黄泉島に進んだ。大自在天・大国彦の軍勢は多くの魔神・魔軍を布陣したが、神軍の前には魔力を発揮することはできなかった。
しかし魔軍の将・美山別らの反撃に、神軍の形成はにわかに不利になった。このとき松代姫、竹野姫、梅ケ香姫の三姉妹の宣伝使は、月・雪・花の三姉妹を従えて、宣伝歌を歌いながら敵の陣中に向かって舞い踊った。
魔軍は女神たちの美しさに心魂を奪われ、武器を地に捨てて見とれていた。魔軍は闘う力を失って、ただ平伏するのみであった。
この三姉妹のはたらきに対し、神伊弉諾命の声が中空から語りかけ、意富加牟豆美神(おほかむづみのかみ)と名を与えた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-06-10 19:20:27 文字数:1840 OBC :rm1021
愛善世界社版:161頁 八幡書店版:第2輯 449頁 修補版: 校定版:168頁 普及版:75頁 初版: ページ備考:
001 茲(ここ)に日(ひ)の出神(でのかみ)は、002神(かむ)伊邪那諾(いざなぎの)神(かみ)の神勅(しんちよく)を奉(ほう)じ、003三軍(さんぐん)に将(しやう)として黄泉島(よもつじま)に向(むか)つて花々(はなばな)しく進軍(しんぐん)せり。
004 石拆神(いはさくのかみ)、005根拆神(ねさくのかみ)、006石筒(いはつつ)之(の)男(をの)神(かみ)をして先陣(せんぢん)を宰(つかさど)らしめ、007甕速日(みかはやび)神(のかみ)、008樋速日(ひはやびの)神(かみ)、009建布都(たけふつの)神(かみ)をして本隊(ほんたい)の部将(ぶしやう)とし、010後陣(こうぢん)には闇淤加美(くらおかみの)神(かみ)、011闇御津羽(くらみつはの)神(かみ)を部将(ぶしやう)とし、012旗鼓(きこ)堂々(だうだう)として黄泉島(よもつじま)の比良坂(ひらさか)に向(むか)つて進軍(しんぐん)せしめ、013左翼(さよく)の軍隊(ぐんたい)には正鹿(まさか)山津見(やまづみの)神(かみ)、014駒山彦(こまやまひこ)[※駒山彦は第9巻第16章で羽山津見神と改名しているため、遊軍に羽山津見神の名があるのは矛盾している。誤記か?]、015右翼(うよく)には奥山津見(おくやまづみの)神(かみ)、016志芸山(しぎやま)津見(づみの)神(かみ)を部将(ぶしやう)とし、017遊軍(いうぐん)として闇山津見(くらやまづみの)神(かみ)、018羽山津見(はやまづみの)神(かみ)、019原山津見(はらやまづみの)神(かみ)、020戸山津見(とやまづみの)神(かみ)の十六(じふろく)神将(しんしやう)をして鶴翼(かくよく)の陣(ぢん)を張(は)り、021魚鱗(ぎよりん)の備(そな)へ勇(いさ)ましく、022天(あま)の鳥船(とりふね)、023岩樟船(いはくすぶね)に乗(の)せて雲霞(うんか)の如(ごと)き大軍(たいぐん)を送(おく)り、024天地(てんち)も震動(ゆる)ぐばかりの言霊(ことたま)を発射(はつしや)せしめたり。
025 茲(ここ)に常世(とこよ)の国(くに)のロッキー城(じやう)に現(あら)はれたる大国彦(おほくにひこ)は、026自(みづか)ら日(ひ)の出神(でのかみ)と偽称(ぎしよう)し、027美山別(みやまわけ)をして、028大雷(おほいかづち)、029黒雷(くろいかづち)、030火雷(ほのいかづち)、031拆雷(さくいかづち)の勇将(ゆうしやう)を遣(つか)はし、032数多(あまた)の魔軍(まぐん)を指揮(しき)せしめ、033照山彦(てるやまひこ)は伏雷(ふしいかづち)、034土雷(つちいかづち)の部将(ぶしやう)を率(ひき)ゐて左翼(さよく)となり、035竹島彦(たけしまひこ)は鳴雷(なるいかづち)、036若雷(わかいかづち)の部将(ぶしやう)を率(ひき)ゐて右翼(うよく)となり、037国玉姫(くにたまひめ)、038田糸姫(たいとひめ)、039杵築姫(きつきひめ)をして醜女(しこめ)探女(さぐめ)を引率(いんそつ)せしめ、040爆弾(ばくだん)、041弓矢(ゆみや)、042槍(やり)、043剣(つるぎ)などの兇器(きようき)を以(もつ)て山上(さんじやう)に攻(せ)め登(のぼ)り、044一挙(いつきよ)に黄泉島(よもつじま)を占領(せんりやう)せむと猛虎(まうこ)の勢(いきほひ)凄(すさま)じく攻(せ)め来(きた)る。
045 天(てん)震(ふる)ひ地(ち)動(ゆる)ぎ、046得(え)も言(い)はれぬ激戦(げきせん)は茲(ここ)に開始(かいし)されける。047桃(もも)の実(み)に擬(なぞら)へたる国玉姫(くにたまひめ)、048田糸姫(たいとひめ)、049杵築姫(きつきひめ)の婉麗(ゑんれい)並(なら)びなき姿(すがた)も、050霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)の神軍(しんぐん)に対(たい)しては、051その魔力(まりよく)を発揮(はつき)するの術(すべ)更(さら)になかりけり。
052 中空(ちうくう)よりは、053神軍(しんぐん)として月照彦(つきてるひこの)神(かみ)、054足真彦(だるまひこの)神(かみ)、055少彦名(すくなひこなの)神(かみ)、056弘子彦(ひろやすひこの)神(かみ)、057雄姿(ゆうし)を現(あら)はし神軍(しんぐん)を指揮(しき)しつつあり。058美山別(みやまわけ)の軍勢(ぐんぜい)は、059この神軍(しんぐん)の応援(おうゑん)に進(すす)み兼(か)ね、060稍(やや)躊躇(ちうちよ)の色(いろ)ありしが、061中空(ちうくう)より聞(きこ)ゆる森厳(しんげん)なる言霊(ことたま)の響(ひびき)に、062頭(あたま)は痛(いた)み胸(むね)は裂(さ)けむばかり苦(くる)しみ悶(もだ)えて、063止(や)むを得(え)ず坂(さか)の上(うへ)より退却(たいきやく)を始(はじ)めたれば、064日(ひ)の出神(でのかみ)の率(ひき)ゆる神軍(しんぐん)は、065時(とき)を移(うつ)さず比良坂(ひらさか)を下(くだ)りて、066美山別(みやまわけ)の魔軍(まぐん)を追跡(つゐせき)すること益々(ますます)急(きふ)なり。067美山別(みやまわけ)の一隊(いつたい)は、068八種(やくさ)の雷神(いかづちがみ)に数万(すうまん)の魔軍(まぐん)を添(そ)へて生命(いのち)限(かぎ)りに盛(も)り返(かへ)し来(きた)るを、069日(ひ)の出神(でのかみ)は左翼(さよく)部隊(ぶたい)なる正鹿山津見(まさかやまづみ)、070駒山彦(こまやまひこ)の一隊(いつたい)を割(さ)いて、071迂廻(うくわい)して魔軍(まぐん)の背面(うしろ)に向(むか)はしめたるに、072魔軍(まぐん)は不意(ふい)の言霊(ことたま)に再(ふたた)び胆(きも)を抜(ぬ)かれ、073萎縮(ゐしゆく)して思(おも)はず大地(だいち)に俯伏(ふふく)する。074月照彦(つきてるひこ)、075足真彦(だるまひこ)らの神軍(しんぐん)の活動(くわつどう)を称(しよう)して蒲子(ゑびかづらのみ)生(な)りきと云(い)ひ、076駒山彦(こまやまひこ)、077正鹿山津見(まさかやまづみ)の一隊(いつたい)の活動(くわつどう)を称(しよう)して、078湯津津間(ゆづつま)櫛(ぐし)を引闕(ひきか)きて投棄(なげう)て給(たま)へば乃(すなは)ち笋(たかむら)生(な)りきと云(い)ふなり。
079 日(ひ)の出神(でのかみ)は、080軽々(かるがる)しく進(すす)み敵(てき)の術中(じゆつちう)に陥(おちい)らむ事(こと)を恐(おそ)れ、081此(こ)の機(き)に乗(じやう)じて元(もと)の本陣(ほんじん)に大部隊(だいぶたい)の神軍(しんぐん)を還(かへ)し、082宣伝歌(せんでんか)を高唱(かうしやう)して、083敵(てき)の襲撃(しふげき)に備(そな)へつつありき。
084 美山別(みやまわけ)の一隊(いつたい)は、085ここを先途(せんど)と全力(ぜんりよく)を尽(つく)し、086魔軍(まぐん)の力(ちから)を集中(しふちう)し、087一団(いちだん)となつて驀地(まつしぐら)に日(ひ)の出神(でのかみ)の陣営(ぢんえい)に向(むか)つて進(すす)み来(きた)る。088一進(いつしん)一退(いつたい)、089容易(ようい)に勝負(しようぶ)も見(み)えざりける。
090 美山別(みやまわけ)は勝(かち)に乗(じやう)じ、091あらゆる精巧(せいかう)なる武器(ぶき)を以(もつ)て縦横(じうわう)無尽(むじん)に攻(せ)め寄(よ)せ来(きた)るを、092日(ひ)の出神(でのかみ)の神軍(しんぐん)は、093各自(おのおの)両刃(もろは)の剣(つるぎ)を携(たづさ)へをれども、094素(もと)より折伏(しやくふく)の剣(つるぎ)にあらず、095摂取(せつしゆ)不捨(ふしや)の利剣(りけん)なれば、096敵(てき)の鋒鋩(ほうばう)に対(たい)しても容易(ようい)にこれを用(もち)ゐず、097ただ至誠(しせい)至実(しじつ)の言霊(ことたま)を応用(おうよう)して、098これに対抗(たいかう)するのみ。099されども人(ひと)盛(さかん)なれば天(てん)に勝(か)ち、100悪(あく)は善(ぜん)を虐(しひた)げ、101暴(ばう)は柔(じう)を苦(くる)しめ、102時(とき)ならずして神軍(しんぐん)の形勢(けいせい)は益々(ますます)悲境(ひきやう)に陥(おちい)りぬ。
103 この時(とき)桃上彦(ももがみひこ)の娘(むすめ)、104松代姫(まつよひめ)、105竹野姫(たけのひめ)、106梅ケ香姫(うめがかひめ)は月(つき)、107雪(ゆき)、108花(はな)の三(さん)人(にん)の女将(めがみ)を従(したが)へ、109数多(あまた)の美(うつく)しき女人(によにん)を率(ひき)ゐて、110宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)ひながら、111敵(てき)の陣中(ぢんちう)を目(め)がけて長袖(ちやうしう)淑(しとやか)に踊(をど)り舞(ま)ひ狂(くる)ふにぞ、112遉(さすが)の魔軍(まぐん)も、113容色(ようしよく)端麗(たんれい)にして天女(てんによ)の如(ごと)き清楚(せいそ)なる姿(すがた)に眼(まなこ)眩(くら)み、114魂(こん)奪(うば)はれ、115呆然(ばうぜん)として各(おのおの)武器(ぶき)を地(ち)に投(な)げ見(み)つめ居(ゐ)る。
116 松(まつ)、117竹(たけ)、118梅(うめ)、119月(つき)、120雪(ゆき)、121花(はな)の宣伝使(せんでんし)は、122魔軍(まぐん)の陣中(ぢんちう)を前後(ぜんご)左右(さいう)に飛(と)び廻(まは)り、123声(こゑ)も涼(すず)しく宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)へば、124魔軍(まぐん)の将(しやう)美山別(みやまわけ)を始(はじ)めとし、125八種(やくさ)の雷神(いかづちがみ)に至(いた)るまで、126女神(めがみ)の姿(すがた)に恍惚(くわうこつ)として戦(たたか)ひの場(には)にある事(こと)を忘(わす)るるに至(いた)りぬ。127此(この)間(あひだ)に日(ひ)の出神(でのかみ)は、128諸将(しよしやう)を引率(いんそつ)して黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)の坂(さか)の上(うへ)に退却(たいきやく)し、129ここに一(いち)時(じ)休養(きうやう)せり。130魔軍(まぐん)は何(いづ)れも戦(たたか)ふの力(ちから)なく平伏(へいふく)するを、131松(まつ)、132竹(たけ)、133梅(うめ)以下(いか)の女神(めがみ)は、134悠々(いういう)として日(ひ)の出神(でのかみ)の屯(たむろ)せる黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)の坂(さか)の上(うへ)に還(かへ)り来(きた)り、135戦況(せんきやう)を具(つぶ)さに奏上(そうじやう)せり。136この時(とき)空中(くうちう)に声(こゑ)あり、
137神伊邪那諾命『吾(われ)は神(かむ)伊邪那諾(いざなぎの)命(みこと)、138日(ひ)の出神(でのかみ)をして黄泉軍(よもついくさ)を言向(ことむ)け和(やは)さしめたれども、139魔軍(まぐん)の勢(いきほひ)強(つよ)くして容易(ようい)にこれを帰順(きじゆん)せしむ可(べ)からず。140諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)は戦(たたか)ひに労(つか)れ艱(なや)みたる折(をり)しも、141汝(なんぢ)松(まつ)、142竹(たけ)、143梅(うめ)の桃(もも)の実(み)現(あらは)れ来(きた)りて魔軍(まぐん)を言向(ことむ)け和(やは)し吾(わが)神軍(しんぐん)を救(すく)ひたるは、144この戦(たたか)ひに於(お)ける第一(だいいち)の功名(こうみやう)なり。145これより松(まつ)、146竹(たけ)、147梅(うめ)の桃(もも)の実(み)は、148吾(わが)軍(ぐん)を助(たす)けたる如(ごと)く、149世人(せじん)の悪魔(あくま)に悩(なや)まされ、150憂瀬(うきせ)に落(お)ちて苦(くる)しまむ者(もの)あらば、151汝(なんぢ)が言霊(ことたま)を以(もつ)てこれを救(すく)へよ。152汝(なんぢ)ら三柱(みはしら)に対(たい)して、153意富(おほ)加牟豆美(かむづみの)神(かみ)といふ御名(みな)を賜(たま)ふ』
154と宣(の)らせ給(たま)ひぬ。
155(大正一一・二・二五 旧一・二九 東尾吉雄録)
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