霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三四章 唐櫃(からびつ)〔四六四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第10巻 霊主体従 酉の巻 篇:第3篇 邪神征服 よみ(新仮名遣い):じゃしんせいふく
章:第34章 唐櫃 よみ(新仮名遣い):からびつ 通し章番号:464
口述日:1922(大正11)年02月27日(旧02月01日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年8月20日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
時公は三五教の宣伝使がやってきたことを酋長に知らせに行った。酋長は、三五教を引き入れたら、ウラル彦配下の蛇掴にまた難題をふっかけられると思い、追い返すように怒鳴りたてた。
このとき玄関で石凝姥神は、自分がこの曲事を祓い清めよう、と宣伝歌を歌った。この歌を聞いて酋長をはじめ一同は、蘇生したごとくなり、踊りくるってよろこんだ。
このとき、門を潜って入ってきた女があった。そして玄関で三五教の宣伝歌を歌い始めた。これは梅ケ香姫であった。
石凝姥神と梅ケ香姫は、この奇遇に互いに顔を見合わせた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-07-16 02:17:28 文字数:1802 OBC :rm1034
愛善世界社版:263頁 八幡書店版:第2輯 486頁 修補版: 校定版:270頁 普及版:120頁 初版: ページ備考:
001曲津(まがつ)の猛(たけ)る世(よ)の中(なか)は
002かかる例(ためし)もアルタイの
003山(やま)の砦(とりで)に巣(す)を構(かま)へ
004鬼(おに)か大蛇(をろち)か蛇掴(へびつかみ)
005魔神(まがみ)は一日(ひとひ)に十(とう)あまり
006二(ふた)つの蛇(へび)を取(と)り喰(くら)ひ
007春夏秋(はるなつあき)はよけれども
008雪(ゆき)降(ふ)りしきる冬(ふゆ)の夜(よ)は
009蛇(へび)の姿(すがた)もかくろひて
010飢(うゑ)をばしのぐ由(よし)もなく
011魔神(まがみ)は遂(つひ)に遠近(をちこち)の
012村町里(むらまちさと)に現(あら)はれて
013世人(よびと)の妻(つま)や娘子(むすめご)を
014一日(ひとひ)に一人(ひとり)奪(と)り喰(くら)ひ
015日々(ひび)に減(へ)り行(ゆ)く女子(をみなご)の
016哀(あはれ)にもれず鉄谷(かなたに)の
017村(むら)の司(つかさ)の鉄彦(かなひこ)が
018一人娘(ひとりむすめ)の清姫(きよひめ)に
019白羽(しらは)の征矢(そや)は立(た)ちにける。
020 憂(うれ)ひに沈(しづ)む門(もん)の内(うち)、021吹(ふ)き来(く)る風(かぜ)も湿(しめ)り勝(がち)なる闇(やみ)の夜(よ)に、022門(もん)の戸(と)叩(たた)いて入(い)り来(きた)る、023心(こころ)も堅(かた)き石凝姥(いしこりどめ)の宣伝使(せんでんし)は、024門番(もんばん)時公(ときこう)の案内(あんない)につれ、025五(ご)人(にん)の土人(どじん)と共(とも)に、026玄関先(げんくわんさき)に立(た)ち現(あら)はれたるを見(み)るや、027時公(ときこう)は慌(あわただ)しく奥(おく)の間(ま)に駆入(かけい)り、
028時公『申(まを)し上(あ)げます、029申(まを)し上(あ)げます。030三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)がお越(こ)しになりました』
031 主人(しゆじん)の鉄彦(かなひこ)は、032妻(つま)の鉄姫(かなひめ)、033清姫(きよひめ)と共(とも)に唐櫃(からびつ)の前(まへ)に座(ざ)を占(し)め、034門番(もんばん)の言葉(ことば)も耳(みみ)に入(い)らぬ体(てい)にて憂(うれ)ひに沈(しづ)み居(ゐ)る。
035 隣(となり)の室(しつ)には、036村人(むらびと)の口々(くちぐち)に囁(ささや)く声(こゑ)悲(かな)しげに聞(きこ)え居(ゐ)る。037時公(ときこう)は、
038時公『モシモシ、039三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)が見(み)えました』
040鉄彦(かなひこ)『何(なに)ツ、041三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)とは、042そりや大変(たいへん)だ。043門(もん)を堅(かた)く閉(と)ぢて一歩(いつぽ)も入(い)れる事(こと)は罷(まか)りならぬぞ』
044 時公(ときこう)は、
045時公『ハイ』
046と云(い)つたきり、047頭(あたま)をがしがし掻(か)いて縮(ちぢ)まり居(ゐ)る。
048鉄彦『早(はや)く行(い)つて門(もん)を閉(し)めぬか。049万々一(まんまんいち)、050三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)が吾(わが)屋敷(やしき)へ一歩(いつぽ)たりとも踏(ふ)み込(こ)ませなば、051又(また)もやウラル彦(ひこ)の眷属(けんぞく)、052蛇掴(へびつかみ)の神(かみ)に如何(いか)なる難題(なんだい)を吹(ふ)きかけらるるやも図(はか)り難(がた)し。053疾(はや)く門(もん)を閉(とざ)せよ』
054時公『イヽ今(いま)、055コヽ此処(ここ)に宣伝使(せんでんし)が無理(むり)やりに私(わたくし)を突(つ)き倒(たふ)し蹴(け)り倒(たふ)し、056跳(は)ね飛(と)ばし、057加之(おまけ)に拳骨(げんこつ)を喰(くら)はして這入(はい)つて来(き)ました。058いやもう乱暴(らんばう)な奴(やつ)で、059力(ちから)の強(つよ)い剛力(がうりき)無双(むさう)の私(わたくし)でも、060どうする事(こと)も出来(でき)ませぬ。061凶(わる)い後(あと)にはきつとよい事(こと)が来(き)ますから、062どうぞ見直(みなほ)し聞(き)き直(なほ)して下(くだ)さいませ』
063鉄彦『ホー、064貴様(きさま)は三五教(あななひけう)だな、065何時(いつ)そんな教(をしへ)を聞(き)いたのか』
066時公『ハイ、067今(いま)門(もん)の口(くち)で聞(き)きました』
068 此(この)時(とき)玄関(げんくわん)に当(あた)つて、
069石凝姥神『神(かみ)が表(おもて)に現(あら)はれて
070善(ぜん)と悪(あく)とを立(た)て別(わ)ける
071ウラルの山(やま)に巣(す)を構(つく)る
072ウラルの彦(ひこ)の曲神(まがかみ)の
073部下(てした)に仕(つか)ふる蛇掴(へびつかみ)
074三五教(あななひけう)の宣伝使(せんでんし)
075現(あら)はれ来(きた)る上(うへ)からは
076もはや逃(のが)れぬ百年目(ひやくねんめ)
077神(かみ)の教(をしへ)の言霊(ことたま)に
078人(ひと)を奪(と)り喰(く)ふ曲神(まがかみ)の
079頭(かしら)挫(ひし)ぎて鷲掴(わしづか)み
080言向(ことむ)け和(やは)し鉄谷(かなたに)の
081里(さと)に塞(ふさ)がる村雲(むらくも)や
082悩(なや)みを清(きよ)く吹(ふ)き払(はら)ひ
083浦安国(うらやすくに)の浦安(うらやす)き
084神(かみ)の御国(みくに)に治(をさ)むべし
085あゝ鉄彦(かなひこ)よ鉄姫(かなひめ)よ
086身魂(みたま)も清(きよ)き清姫(きよひめ)よ
087案(あん)じ煩(わづら)ふ事(こと)勿(なか)れ
088此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
089心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
090唯(ただ)何事(なにごと)も人(ひと)の世(よ)は
091直日(なほひ)に見直(みなほ)し聞(き)き直(なほ)し
092世(よ)の曲事(まがこと)は宣(の)り直(なほ)す
093三五教(あななひけう)の神(かみ)の道(みち)
094鬼(おに)や大蛇(をろち)や狼(おほかみ)の
095勢(いきほひ)如何(いか)に猛(たけ)くとも
096神(かみ)の御稜威(みいづ)の言霊(ことたま)に
097言向(ことむ)け和(やは)し村肝(むらきも)の
098心(こころ)も晴(は)れて冬(ふゆ)の空(そら)
099月(つき)照(て)り渡(わた)る望(もち)の夜(よ)の
100御空(みそら)すがしき清姫(きよひめ)を
101今宵(こよひ)の内(うち)に恙(つつが)なく
102命(いのち)救(すく)ひて曲神(まがかみ)を
103アルタイ山(さん)の山(やま)の尾(を)に
104追(お)ひ散(ち)らしつつ宇智川(うちがは)の
105河瀬(かはせ)に禊祓(みそぎはら)ふべし
106河瀬(かはせ)に禊祓(みそぎはら)ふべし
107憂(うれ)ひを晴(は)らせ疾(と)く晴(は)らせ
108喜(よろこ)び勇(いさ)め諸共(もろとも)に
109朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
110月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
111仮令(たとへ)天地(てんち)は覆(かへ)るとも
112三五教(あななひけう)は世(よ)を救(すく)ふ
113あな有難(ありがた)き神(かみ)の道(みち)
114あな有難(ありがた)き神(かみ)の道(みち)』
115と涼(すず)しき宣伝歌(せんでんか)の声(こゑ)。116鉄彦(かなひこ)親子(おやこ)を始(はじ)め別室(べつしつ)に集(あつ)まりたる村人(むらびと)は、117この歌(うた)を聞(き)いて今迄(いままで)とは打(う)つて変(かは)り蘇生(そせい)したる如(ごと)き面色(おももち)にて、118思(おも)はず知(し)らず手(て)を拍(う)ち、119ウロー、120ウローと叫(さけ)びながら立(た)ち上(あが)り踊(をど)り狂(くる)ふ。
121 此(この)時(とき)又(また)もや優(やさ)しき女(をんな)の声(こゑ)にて宣伝歌(せんでんか)を歌(うた)ひながら、122門(もん)を潜(くぐ)つて入(い)り来(きた)る女(をんな)あり。123玄関(げんくわん)に立(た)ち止(ど)まり、
124(梅ケ香姫)『闇(やみ)を縫(ぬ)ひ来(く)る一(ひと)つ火(び)を
125辿(たど)りて此処(ここ)に来(き)て見(み)れば
126鉄谷村(かなたにむら)の酋長(しうちやう)の
127鉄門(かなど)はサラリと開(ひら)かれて
128憂(うれ)ひを包(つつ)む家(いへ)の内(うち)
129様子(やうす)あらむと頭(かしら)をば
130傾(かたむ)け耳(みみ)を澄(す)ませつつ
131暗(くら)さは暗(くら)し烏羽玉(うばたま)の
132闇(やみ)にも擬(まが)ふ鉄彦(かなひこ)や
133妻(つま)の鉄姫(かなひめ)、清子姫(きよこひめ)
134アルタイ山(さん)の曲神(まがかみ)の
135醜(しこ)の餌食(ゑじき)になる今宵(こよひ)
136思(おも)ひは同(おな)じ女気(をんなぎ)の
137娘心(むすめごころ)を推(を)し量(はか)り
138世人(よびと)を救(すく)ふ三五(あななひ)の
139教(をしへ)を開(ひら)く妾(わらは)こそ
140今宵(こよひ)は此処(ここ)にみかへるの
141神(かみ)の教(をしへ)に仕(つか)へむと
142思(おも)ふ心(こころ)はアルタイの
143谷(たに)より深(ふか)く思(おも)ひつめ
144宇智(うち)の川(かは)より尚(な)ほ深(ふか)く
145心(こころ)定(さだ)めし宣伝使(せんでんし)
146今宵(こよひ)は吾(われ)を窟戸(いはやど)に
147舁(かつ)ぎて往(ゆ)けよ疾(と)く往(ゆ)けよ
148神(かみ)が表(おもて)に現(あら)はれて
149善(ぜん)と悪(あく)とを立(た)て別(わ)ける
150今(いま)この時(とき)ぞこの時(とき)ぞ
151時(とき)後(おく)れては一大事(いちだいじ)
152早(はや)く此(この)門(もん)開(あ)けよかし
153早(はや)く此(この)門(もん)開(あ)けよかし』
154 石凝姥(いしこりどめの)神(かみ)は、155思(おも)はぬ宣伝使(せんでんし)の声(こゑ)を聞(き)きていぶかり、156玄関(げんくわん)に立(た)ち出(い)で見(み)れば、157黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)の戦闘(せんとう)に偉勲(ゐくん)を奏(そう)したる梅ケ香姫(うめがかひめ)なり。158二人(ふたり)は思(おも)はず顔(かほ)を見合(みあ)はせ、159互(たがひ)に、
160石凝姥神、梅ケ香姫『オー』
161と云(い)つたきり、162黙然(もくねん)として暫(しば)し佇(たたず)みその奇遇(きぐう)に呆(あき)れ居(ゐ)たりき。
163(大正一一・二・二七 旧二・一 加藤明子録)
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