霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二七章 言霊解(げんれいかい)一〔四五七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第10巻 霊主体従 酉の巻 篇:第2篇 禊身の段 よみ(新仮名遣い):みそぎのだん
章:第27章 言霊解一 よみ(新仮名遣い):げんれいかい一 通し章番号:457
口述日:1920(大正9)年01月15日(旧11月25日) 口述場所: 筆録者:谷村真友[#講演筆録] 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年8月20日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
伊邪那岐神は陽神、伊邪那美神は陰神である。天地の陰陽はめぐるが、人の息は双んで出入をなす。人の息は、両神の宮である。
天の浮橋は、水火おのずからめぐって縦横を成す。孕んで胎内に初めて動くのが、天の浮橋である。
伊邪那岐命と伊邪那美命の神徳は、地球を修理固成し、生成化育を止まないようにする御神徳を持ち、発揮する。
伊邪那岐命は天津神の心を奉戴して大地を保ち、善道にいざなう水火様である。伊邪那美命は身体地球の基台となり暗黒界を照らし給う。太陰の活用あり、月の大神様、瑞の御魂である。
伊邪那岐命が『吾は厭醜悪穢国に到りて在りけり』と言ったのは、現代が道義の廃れた状態であることを言うのである。
筑紫の日向の立花の小門の阿波岐原に到り、禊をしたというのは、大々的宇宙の大修祓を断行することを宣言したのである。「筑紫の日向の立花の小門の阿波岐原」は、霊系である高皇産霊神の神業を大成する霊場である。
美曾岐は風と水の霊徳を発揮してあらゆる汚穢を祓い塵埃を清める修祓である。
伊邪那岐命が帯を投げ捨てたというのは、すべての教育・宗教・倫理の学説を、根本から革正する、ということである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-05-24 12:16:33 文字数:3463 OBC :rm1027
愛善世界社版:203頁 八幡書店版:第2輯 464頁 修補版: 校定版:209頁 普及版:92頁 初版: ページ備考:
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]:神霊界 > 大正10年1月1日号(第133号)【出口王仁三郎執筆】 > 皇典と現代(四)
001   皇典(くわうてん)美曽岐(みそぎ)の段(だん)
 
002『是(ここ)を以(もつ)て伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)宣(の)り玉(たま)はく』
003『是(ここ)を以(もつ)て』とは前(さき)の「黄泉(よもつ)大神(おほかみ)と事戸(ことど)を渡(わた)し玉(たま)ひ」云々(うんぬん)の御(ご)本文(ほんぶん)を受(う)けて謂(い)へる言葉(ことば)であります。
004 イザナギの命(みこと)の御(ご)名義(めいぎ)は、005大本(おほもと)言霊(ことたま)即(すなは)ち体(たい)より解釈(かいしやく)する時(とき)は、006イは気(いき)なり、007ザは誘(さそ)ふなり、008ナは双(ならぶ)ことなり、009ギは火(ひ)にして即(すなは)ち日(ひ)の神(かみ)、010陽神(やうしん)なり。011イザナミのミは水(みづ)にして陰神(いんしん)なり、012所謂(いはゆる)気誘双(いざなみの)神(かみ)と云(い)ふ御名(みな)であつて、013天地(てんち)の陰陽(いんやう)双(なら)びて運(めぐ)り、014人(ひと)の息(いき)双(なら)びて出入(しゆつにふ)の呼吸(いき)をなす、015故(ゆゑ)に呼吸(いき)は両神(りやうしん)在(いま)すの宮(みや)である。016息(いき)胞衣(えな)の内(うち)に初(はじ)めて吹(ふ)くを号(なづ)けて天浮橋(あめのうきはし)と云(い)ふ。017その意義(いぎ)はアは自(おのづか)らと曰(い)ふこと、018メは回(めぐ)ることである。019ウキはウキ、020ウクと活用(はたら)き、021ハシはハシ、022ハスと活用(はたら)く詞(ことば)である。023ウは水(みづ)にして㎞(うき)也(なり)。024ハは水(みづ)にして横(よこ)をなす、025即(すなは)ち㎎(はし)である。026水火(いき)自然(おのづから)に廻(めぐ)り、027浮発(ふはつ)して縦横(たてよこ)を為(な)すを天浮橋(あめのうきはし)と云(い)ふ。028大本(おほもと)神諭(しんゆ)に『此(こ)の大本(おほもと)は世界(せかい)の大橋(おほはし)、029この橋(はし)渡(わた)らねば世界(せかい)の事(こと)は判(わか)らぬぞよ。030経(たて)と緯(よこ)との守護(しゆご)で世(よ)を開(ひら)くぞよ。031日(ひ)の大神(おほかみ)月(つき)の神(かみ)様(さま)は、032此(この)世(よ)の御(ご)先祖(せんぞ)様(さま)であるぞよ』とあるは此(こ)の意味(いみ)に外(ほか)ならぬのであります。
033 天地(てんち)及(およ)び人間(にんげん)の初(はじ)めて気(き)を発(ひら)く、034之(これ)を二神(にしん)天浮橋(あめのうきはし)に立(た)ちてと云(い)ふのである。035孕(はら)みて胎内(たいない)に初(はじ)めて動(うご)くは、036天浮橋(あめのうきはし)であり綾(あや)の大橋(おほはし)である。037是(かく)の如(ごと)く天地(てんち)の気(き)吹(ふ)き吹(ふ)き、038人(ひと)の息(いき)吹(ふ)き吹(ふ)きて、039其(その)末(すゑ)濡(しめ)りて露(つゆ)の如(ごと)き玉(たま)を為(な)す、040是(こ)れ塩(しほ)累(かさなり)積(つもり)成(な)る島(しま)である。041水火(みづひ)はシホであり、042シマのシは水(みづ)なり、043マは円(まどら)かと云(い)ふ事(こと)で、044水火累積(しほこり)て水円(しま)を成(な)し、045息(いき)の濡(しめり)をなす、046その息(いき)自(おの)づと凝(こ)り固(かた)まる、047之(これ)を淤能碁呂(おのころ)嶋(しま)と云(い)ふのである。048要(えう)するに伊邪那岐(いざなぎ)、049伊邪那美(いざなみ)二神(にしん)は、050地球(ちきう)を修理(しうり)固成(こせい)し、051以(もつ)て生成(せいせい)化々(くわくわ)止(や)まざるの御(ご)神徳(しんとく)を保有(ほいう)し、052且(かつ)之(これ)を発揮(はつき)し、053万有(ばんいう)の根元(こんげん)を生(う)み玉(たま)ふ大神(おほかみ)である。054併(しか)し一旦(いつたん)黄泉国(よみのくに)の神(かみ)と降(くだ)らせ玉(たま)へる時(とき)の伊邪那美(いざなみ)の大神(おほかみ)は、055終(つひ)に一(いち)日(にち)に千(せん)人(にん)を殺(ころ)さむ、056と申(まを)し玉(たま)ふに立到(たちいた)つたのであります。057更(さら)に日本(につぽん)言霊学(げんれいがく)の用(よう)より二神(にしん)の神名(しんめい)を解釈(かいしやく)すれば、058伊邪那岐(いざなぎの)命(みこと)は万有(ばんいう)の基礎(きそ)となり土台(どだい)となり、059大(だい)金剛力(こんがうりき)を発揮(はつき)して修理(しうり)固成(こせい)の神業(しんげふ)を成就(じやうじゆ)し、060天津(あまつ)神(かみ)の心(こころ)を奉体(ほうたい)して大地(だいち)を保(たも)ち、061万能(ばんのう)万徳(ばんとく)兼備(けんび)し⦿(す)の根元(こんげん)を定(さだ)め、062永遠(ゑいゑん)無窮(むきう)に活(い)き徹(とほ)し、063天津(あまつ)御祖(みおや)の真(しん)となり、064善道(ぜんだう)に誘(いざな)ふ火水(かみ)様(さま)である。065次(つぎ)に伊邪那美(いざなみの)命(みこと)は、066三元(さんげん)を統(す)べ体(たい)の根元(こんげん)を為(な)し、067身体(しんたい)地球(ちきう)の基台(きだい)となり玉(たま)となりて暗黒界(あんこくかい)を照(てら)し玉(たま)ふ、068太陰(たいいん)の活用(くわつよう)ある神(かみ)様(さま)であつて、069月(つき)の大神(おほかみ)様(さま)であり、070瑞(みづ)の御霊(みたま)である。071斯(かく)の如(ごと)き尊貴(そんき)円満(ゑんまん)仁慈(じんじ)の神(かみ)も、072黄泉国(よもつのくに)に神去(かむさ)ります時(とき)は、073やむを得(え)ずして体主(たいしゆ)霊従(れいじう)の神(かみ)と化生(くわせい)し給(たま)ふのである。074此処(ここ)には御(ご)本文(ほんぶん)により男神(をがみ)のみの御(ご)活動(くわつどう)と解釈(かいしやく)し奉(たてまつ)るのであります。
075『吾(あ)は厭醜悪(いなしこめしこめき)穢国(きたなきくに)に到(いた)りて在(あ)りけり』
076 アの言霊(げんれい)は天(あめ)也(なり)、077海(あま)也(なり)、078自然(しぜん)也(なり)、079○(わ)也(なり)、080七十五(しちじふご)声(せい)の総名(そうみやう)也(なり)、081無(む)にして有(いう)也(なり)、082空中(くうちう)の水霊(すゐれい)也(なり)。083これを以(もつ)て考(かんが)ふれば、084吾(あ)とは宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)の代名詞(だいめいし)である。085この宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)の上(うへ)に醜悪(しうあく)汚穢(をゑ)充満(じうまん)して、086実(じつ)に黄泉国(よみのくに)の状態(じやうたい)に立到(たちいた)つたと曰(い)ふ事(こと)である。087現代(げんだい)は実(じつ)に天(てん)も地(ち)も其(その)他(た)一切(いつさい)の事物(じぶつ)は皆(みな)イナシコメシコメキキタナキ国(くに)と成(な)り果(は)てて居(ゐ)るのである。088政治(せいぢ)も外交(ぐわいかう)も教育(けういく)も実業(じつげふ)も道義(だうぎ)も皆(みな)悉(ことごと)く廃(すた)れて、089神(かみ)の守(まも)り玉(たま)ふてふ天地(てんち)なるを疑(うたが)ふばかりになつて来(き)て居(を)るのであります。
090『故(ゆゑ)に吾(あ)は御(お)身(ほみま)の祓為(はらひせ)なと詔(の)りたまひて、091筑紫(つくし)の日向(ひむか)の立花(たちはな)の小門(をど)の阿波岐(あはぎ)原(はら)に到(いた)りまして美曽岐(みそぎ)祓(はら)ひたまひき』
092 大々(だいだい)的(てき)宇宙(うちう)及(およ)び国家(こくか)の修祓(しうばつ)を断行(だんかう)せむと詔(の)りたまうたのである。093御(ご)神諭(しんゆ)に、094『三千(さんぜん)世界(せかい)の大洗濯(おほせんだく)、095大掃除(おほさうぢ)を天(てん)の御(ご)三体(さんたい)の大神(おほかみ)の御(ご)命令(めいれい)に依(よ)りて、096艮(うしとら)の金神(こんじん)が立替(たてかへ)立直(たてなほ)しを致(いた)す世(よ)になりたぞよ』と示(しめ)されたるは、097即(すなは)ち美曽岐(みそぎ)の大神事(だいしんじ)であります。
098 ツは実相(じつさう)真如(しんによ)決断力(けつだんりよく)也(なり)、099照応力(せうおうりよく)也(なり)。
100 クは暗(くらやみ)の交代(かうたい)也(なり)、101三大暦(さんだいれき)の本元(ほんげん)也(なり)、102深奥(しんおう)の極(きよく)也(なり)。
103 シは世(よ)の現在(げんざい)也(なり)、104皇国(くわうこく)の北極(ほくきよく)也(なり)、105天橋立(あまのはしだて)也(なり)。
106 ノは天賦(てんぷ)の儘(まま)也(なり)、107産霊子(むすびのこ)也(なり)、108無障(さはりなき)也(なり)。
109 ヒは顕幽(けんいう)貫徹(くわんてつ)也(なり)、110無狂(くるひなき)也(なり)、111本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)也(なり)。
112 ムは押(お)し定(さだ)む也(なり)、113国(くに)の億兆(おくてう)を成(な)す也(なり)、114真身(まみ)の結(むすび)也(なり)。
115 カは晴(は)れ見(み)る也(なり)、116際立(きはだ)ち変(かは)る也(なり)、117光(ひか)り暉(かがや)く也(なり)。
118 ノは続(つづ)く言(ことば)也(なり)。
119 タは対照力(たいせうりよく)也(なり)、120平均力(へいきんりよく)也(なり)、121足(た)り余(あま)る也(なり)。
122 チは溢(あふ)れ極(きは)まる也(なり)、123造化(ざうくわ)に伴(ともな)ふ也(なり)、124親(おや)の位(くらゐ)也(なり)。
125 ハは太陽(たいやう)の材料(ざいれう)也(なり)、126天体(てんたい)を保(たも)つ也(なり)、127春(はる)也(なり)。
128 ナは火水(ひみづ)也(なり)、129真空(しんくう)の全体(ぜんたい)也(なり)、130成(な)り調(ととの)ふ也(なり)、131水素(すゐそ)の全体(ぜんたい)也(なり)。
132 アは大本(おほもと)初頭(はじめ)也(なり)、133大母公(だいぼこう)也(なり)、134円象(ゑんしやう)入眼(にふがん)也(なり)。
135 ハは延(の)び開(ひら)く也(なり)、136天(あめ)の色(いろ)也(なり)、137歯(は)也(なり)、138葉(は)也(なり)。
139 ギは霊魂(れいこん)の本相(ほんさう)也(なり)、140天津(あまつ)御祖(みおや)の真(しん)也(なり)、141循環(じゆんかん)無端(むたん)也(なり)。
142 ハは切断力(せつだんりよく)也(なり)、143フアの結(むすび)也(なり)、144辺際(へんさい)を見(み)る也(なり)。
145 ラは高皇(たかみ)産霊(むすび)也(なり)、146本末(ほんまつ)打合(うちあ)ふ也(なり)、147無量寿(むりやうじゆ)の基(もとゐ)也(なり)。
148 以上(いじやう)の言霊(ことたま)を約(つづ)むる時(とき)は、149筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小戸(をど)の阿波岐(あはぎ)原(はら)は、150実相(じつさう)真如(しんによ)の顕彰(けんしやう)にして一切(いつさい)の事物(じぶつ)を照応(せうおう)し、151決断力(けつだんりよく)を具有(ぐいう)して、152暗黒界(あんこくかい)を照変(せうへん)し、153神政(しんせい)を樹立(じゆりつ)し、154御倉棚(みくらたな)の神(かみ)なる宇宙(うちう)経綸(けいりん)の三大暦(さんだいれき)即(すなは)ち恒天暦(かうてんれき)、155太陽暦(たいやうれき)、156太陰暦(たいいんれき)の大本元(だいほんげん)を極(きは)めて、157深甚(しんじん)玄妙(げんめう)の極(きよく)を闡明(せんめい)し、158現在(げんざい)の世(よ)を済(さい)する為(ため)に天橋立(あまのはしだて)なる皇国(くわうこく)の北極(ほくきよく)に天賦(てんぷ)自然(しぜん)の産霊子(むすびのこ)を生成(せいせい)化育(くわいく)して、159障壁(しやうへき)なく狂(くる)ひなく顕幽(けんいう)貫徹(くわんてつ)、160本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)、161以(もつ)て万象(ばんしやう)を押定(おしさだ)め、162真身(しんしん)の結(むすび)に依(よ)りて国(くに)の億兆(おくてう)を悉皆(しつかい)完成(くわんせい)し、163光輝(くわうき)以(もつ)て神徳(しんとく)を発揚(はつやう)し、164青天(せいてん)白日(はくじつ)の瑞祥(ずゐしやう)を照(てら)して、165宇宙(うちう)一切(いつさい)の大変革(たいへんかく)を最(もつと)も迅速(じんそく)に敢行(かんかう)し給(たま)ひ、166上下(しやうか)一致(いつち)、167顕幽(けんいう)一本(いつぽん)、168平均力(へいきんりよく)を以(もつ)て、169善悪(ぜんあく)美醜(びしう)清濁(せいだく)を対照(たいせう)し、170全智(ぜんち)全能(ぜんのう)にして、171親(おや)たるの位(くらゐ)を保(たも)ち、172溢(あふ)れ極(きは)まる霊力(れいりよく)を以(もつ)て造化(ざうくわ)に伴(ともな)ひ、173太陽(たいやう)に等(ひと)しき稜威(りようゐ)を顕彰(けんしやう)して天体(てんたい)を保有(ほいう)し、174春(はる)の長閑(のどか)なる松(まつ)の代(よ)を改立(かいりつ)し、175真空(しんくう)の全体(ぜんたい)たる霊魂球(れいこんきう)を涵養(かんやう)し、176水素(すゐそ)の本元(ほんげん)たる月(つき)の本能(ほんのう)を照(てら)して、177宇宙(うちう)一切(いつさい)を完成(くわんせい)調理(てうり)し、178万有(ばんいう)を結(むす)びて一(いち)と成(な)し、179天地(てんち)を祭(まつ)り人道(じんだう)を守(まも)り、180国家(こくか)を平(たひら)けく安(やす)らけく治(をさ)め幸(さち)はひ、181男性(だんせい)的(てき)機能(きのう)を発揮(はつき)し、182大仁(だいじん)大慈(だいじ)の神心(しんしん)を照(てら)し、183造化(ざうくわ)の機関(きくわん)たる位(くらゐ)を保(たも)ち、184元(もと)の美(うる)はしき神世(かみよ)に突(つ)き戻(もど)し、185円象(ゑんしやう)入眼(にふがん)、186総(すべ)ての霊(れい)と体(たい)に生命(せいめい)眼目(がんもく)を与(あた)へ、187大母公(だいぼこう)として世(よ)の大本(おほもと)となり、188初頭(はじめ)と現(あら)はれ、189無限(むげん)に延(の)び無極(むきよく)に開(ひら)き、190蒼天(さうてん)の色(いろ)の如(ごと)く清(きよ)く、191且(か)つ高(たか)く広(ひろ)く、192生成(せいせい)化育(くわいく)の徳(とく)を上下(しやうか)の末葉(まつえう)に及(およ)ぼし、193天津(あまつ)御祖神(みおやがみ)の真(しん)を体得(たいとく)し、194循環(じゆんかん)極(きは)まりなく、195各自(かくじ)霊魂(れいこん)の本相(ほんさう)を研(と)ぎ尽(つく)し、196妖邪(えうじや)を切断(せつだん)し世(よ)の辺際(へんさい)を見極(みきは)め、197言霊力(げんれいりよく)を以(もつ)て破邪(はじや)顕正(けんせい)し、198本末(ほんまつ)相対(あひたい)して世(よ)を清(きよ)め洗(あら)ひ、199一切(いつさい)無量寿(むりやうじゆ)たるの根基(こんき)を達成(たつせい)すべき霊系(れいけい)高皇(たかみ)産霊(むすび)の神業(しんげふ)を大成(たいせい)する霊場(れいぢやう)と曰(い)ふことである。200現代(げんだい)の世(よ)に於(おい)て、201斯(かく)の如(ごと)き霊場(れいぢやう)たる神界(しんかい)の経綸地(けいりんち)が、202果(はた)して日本国(につぽんこく)に存在(そんざい)するであらう乎(か)。203若(も)し存在(そんざい)せりとせば、204其(その)地点(ちてん)は何国(いづくに)の何(いづ)れの方面(はうめん)であらう乎(か)、205大本人(おほもとびと)と云(い)はず、206日本人(につぽんじん)と云(い)はず、207世界(せかい)の人類(じんるゐ)は、208急(いそ)ぎ探究(たんきう)すべき問題(もんだい)であらうと思(おも)ふのであります。
209 次(つぎ)に美曽岐(みそぎ)の言霊(ことたま)を解釈(かいしやく)すれば、
210 ミは水(みづ)也(なり)、211太陰(たいいん)也(なり)、212充(みつ)也(なり)、213実(み)也(なり)、214道(みち)也(なり)、215玉(たま)と成(な)る也(なり)。
216 ソは風(かぜ)の種(たね)也(なり)、217身(み)の衣服(いふく)也(なり)、218⦿(す)を包裏(つつみ)居(を)る也(なり)。
219 ギは活貫(いきつらぬ)く也(なり)、220白(しろ)く成(な)る也(なり)、221色(いろ)を失(うしな)ふ也(なり)、222万(よろづ)に渡(わた)る也(なり)。
223 要(えう)するに、224所在(あらゆる)汚穢(をゑ)を清(きよ)め塵埃(ぢんあい)を払(はら)ひ、225風(かぜ)と水(みづ)との霊徳(れいとく)を発揮(はつき)して、226清浄(せいじやう)無垢(むく)の神世(かみよ)を玉成(ぎよくせい)し、227虚栄(きよえい)虚飾(きよしよく)を去(さ)り、228万事(ばんじ)に亘(わた)りて充実(じうじつ)し、229活気(くわつき)凛々(りんりん)たる神威(しんゐ)を顕彰(けんしやう)し、230金甌(きんおう)無欠(むけつ)の神政(しんせい)を施行(しかう)して、231宇内(うだい)一点(いつてん)の妖邪(えうじや)を留(とど)めざる大修祓(だいしうばつ)の大神事(だいしんじ)を云(い)ふのである。232現代(げんだい)の趨勢(すうせい)は、233世界(せかい)一般(いつぱん)に美曽岐(みそぎ)の大神事(だいしんじ)を厳修(げんしう)すべき時運(じうん)に遭遇(さうぐう)せる事(こと)を忘(わす)れては成(な)らぬ。234大本(おほもと)の目的(もくてき)も亦(また)、235この天下(てんか)の美曽岐(みそぎ)を断行(だんかう)するに在(あ)るのであります。
236『故(かれ)投棄(なげす)つる御杖(みつゑ)に成(な)りませる神(かみ)の御名(みな)は衝立(つきたつ)船戸(ふなどの)神(かみ)』
237 御杖(みつゑ)の言霊(ことたま)、238ツは大(だい)金剛力(こんがうりき)決断力(けつだんりよく)で玉(たま)の蔵(くら)であり、239ヱは中腹(ちうふく)に成就(じやうじゆ)し行(ゆ)き進(すす)み玉(たま)を保(たも)つことであつて、240即(すなは)ち神(かみ)の御力添(みちからぞ)へをする役目(やくめ)であります。241然(しか)るに神(かみ)は、242この杖(つゑ)までも投(な)げ棄(す)て玉(たま)うたと云(い)ふことは、243よくも汚(けが)れたものであります。244現代(げんだい)で曰(い)へば大政(たいせい)を補弼(ほひつ)する大官(たいくわん)のことであります。
245 衝立(つきたて)船戸(ふなどの)神(かみ)の名義(めいぎ)は、246上(うへ)と下(した)との中(なか)に衝立(つきた)ち遮(さへぎ)り、247下情(かじやう)を上(かみ)に達(たつ)せしめず、248上(かみ)の意(い)を下(しも)に知(し)らしめざる近親(きんしん)の神(かみ)と云(い)ふことである。249現代(げんだい)は何事(なにごと)にも総(すべ)てこの神(かみ)様(さま)が遮(さへぎ)り玉(たま)ふ世(よ)の中(なか)であります。250杖(つゑ)とも柱(はしら)とも成(な)るべき守護神(しゆごじん)が、251却(かへつ)て力(ちから)に成(な)らず邪魔(じやま)になると曰(い)ふので、252伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)は、253第一着(だいいちちやく)に御(おん)杖(つゑ)を投(な)げ棄(す)て賜(たま)うたのであります。
254『次(つぎ)に投棄(なげす)つる御帯(みおび)に成(な)りませる神(かみ)の御名(みな)は道(みち)の長乳歯(ながちは)の神(かみ)』
255 御帯(みおび)の言霊(ことたま)は、256オは霊魂(れいこん)、257精神(せいしん)を治(をさ)め修(をさ)むることで、258亦(また)神人(しんじん)合一(がふいつ)の連結帯(れんけつたい)である。259ビは光華(くわうか)明彩(めいさい)、260照徹(せうてつ)六合(りくがふ)の意(い)である。261即(すなは)ち顕界(けんかい)の政(まつりごと)を為(な)すに当(あた)りては、262必(かなら)ず精神(せいしん)的(てき)に天地(てんち)人道(じんだう)を説(と)き諭(さと)し、263以(もつ)て億兆(おくてう)をして帰依(きえ)せしめ、264顕界(けんかい)の政治(せいぢ)に悦服(えつぷく)帰順(きじゆん)せしめねば成(な)らぬのである。265是(これ)が所謂(いはゆる)神(かみ)の御帯(みおび)であります。266神(かみ)は此(この)御帯(みおび)も穢(けが)れて使(つか)へなく成(な)つたから投(な)げ棄(す)て玉(たま)うたのであります。
267 道(みち)の長乳歯(ながちは)の意義(いぎ)は、268天理(てんり)人道(じんだう)を説(と)く宗教家(しうけうか)、269教育家(けういくか)、270倫理(りんり)学者(がくしや)、271敬神(けいしん)尊皇(そんのう)愛国(あいこく)を唱(とな)ふる神道家(しんだうか)、272皇道(くわうだう)宣伝者(せんでんしや)、273演説(えんぜつ)説教家(せつけうか)等(とう)の大家(たいか)と曰(い)ふ事(こと)である。274この帯(おび)を投棄(なげす)て給(たま)ふと云(い)ふ事(こと)は、275総(すべ)ての教育(けういく)、276宗教(しうけう)、277倫理(りんり)の学説(がくせつ)を根本(こんぽん)より革正(かくせい)し給(たま)ふと曰(い)ふ事(こと)であります。
278(大正九・一・一五 講演筆録 谷村真友)
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