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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
特別編 入蒙記
第1篇 日本より奉天まで
第1章 水火訓
第2章 神示の経綸
第3章 金剛心
第4章 微燈の影
第5章 心の奥
第6章 出征の辞
第7章 奉天の夕
第2篇 奉天より洮南へ
第8章 聖雄と英雄
第9章 司令公館
第10章 奉天出発
第11章 安宅の関
第12章 焦頭爛額
第13章 洮南旅館
第14章 洮南の雲
第3篇 洮南より索倫へ
第15章 公爺府入
第16章 蒙古の人情
第17章 明暗交々
第18章 蒙古気質
第19章 仮司令部
第20章 春軍完備
第21章 索倫本営
第4篇 神軍躍動
第22章 木局収ケ原
第23章 下木局子
第24章 木局の月
第25章 風雨叱咤
第26章 天の安河
第27章 奉天の渦
第28章 行軍開始
第29章 端午の日
第30章 岩窟の奇兆
第5篇 雨後月明
第31章 強行軍
第32章 弾丸雨飛
第33章 武装解除
第34章 竜口の難
第35章 黄泉帰
第36章 天の岩戸
第37章 大本天恩郷
第38章 世界宗教聯合会
第39章 入蒙拾遺
附 入蒙余録
大本の経綸と満蒙
世界経綸の第一歩
蒙古建国
蒙古の夢
神示の世界経綸
余白歌
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(B)
(N)
世界経綸の第一歩 >>>
大本
(
おほもと
)
の
経綸
(
けいりん
)
と
満蒙
(
まんもう
)
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記
篇:
附 入蒙余録
よみ(新仮名遣い):
章:
大本の経綸と満蒙
よみ(新仮名遣い):
おおもとのけいりんとまんもう
通し章番号:
口述日:
1925(大正14)年08月15日(旧06月26日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年2月14日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
いよいよ大本は開教四十周年を迎えることになりました。
教祖のお筆先には、三十年で世の切り替えをするが、あまりに乱れがひどいので、それが十年延びた、とあります。そうしてみると、ちょうど今が立替建直しの時期になったと信じます。
満四十周年に、神様からかねてご警告になっていた、シベリヤ線を花道とするということがいよいよ実現して来ました。
この事があることは神様から聞かされておりましたので、蒙古を独立させておこうと、大正元年ころから馬の稽古をし、準備をしていました。
それが大正十三年に年来の意思を決行したのです。ジンギスカンの挙兵から六百六十六年目に、日いずる国から生き神が出て国を救う、という蒙古の予言と符合したために、最初は思いのほか事が進みました。
ところが張作霖の裏切りに会って、危うく銃殺されようというところにまでなりました。当時の人々や信者は、大変な失敗であったと感じたのであります。
今、皇軍が連戦連勝でほぼ東三省を平定したのですが、先の蒙古入りが種まきとなって、時がめぐってきています。というのも、武力で平定したとは言え、結局民衆の心をも服従させるのには、宗教をもって行うしかないからです。
国によって垣根を作っていた、その出雲八重垣を破るのには、人類愛善の精神が必要です。すでに先般、満州へ日出麿を派遣しており、また自身も満州へ行って活動したいと考えております。
先に蒙古入りしたときは、とにかく先鞭をつけて、日本国民に満蒙の意義を意識させておかねばならない、ということでした。
しかし今は、日本国民全体が、鉢巻をして多いに考え、尽くさなければならないときが来ています。世界の戦争が起き、日本は世界を相手に戦わなければならない、という悲壮な覚悟をするときであると思うのであります。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
2024/2/21出口王仁三郎全集第6巻を底本として校正。
タグ:
ジンギスカン(成吉斯汗)
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-02-21 03:14:39
OBC :
rmnm7001
愛善世界社版:
355頁
八幡書店版:
第14輯 679頁
修補版:
校定版:
357頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
愈々
(
いよいよ
)
大本
(
おほもと
)
は
開教
(
かいけう
)
四十
(
よんじつ
)
周年
(
しうねん
)
を
迎
(
むか
)
へる
様
(
やう
)
になりました。
002
教祖
(
けうそ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
筆先
(
ふでさき
)
には、
003
三十
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
で
世
(
よ
)
のきり
替
(
か
)
へをすると
出
(
で
)
てゐますが、
004
それが
余
(
あま
)
り
世
(
よ
)
の
乱
(
みだ
)
れ
様
(
やう
)
がひどいので
更
(
さら
)
に
十
(
じふ
)
年
(
ねん
)
延
(
の
)
びたといふ
事
(
こと
)
が
書
(
か
)
いてあります。
005
本年
(
ほんねん
)
が
開教
(
かいけう
)
四十
(
よんじふ
)
年
(
ねん
)
に
相当
(
さうたう
)
しますから、
006
十
(
じふ
)
年
(
ねん
)
引
(
ひ
)
いて
見
(
み
)
ると
本年
(
ほんねん
)
がまる
卅
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
であるから、
007
立替
(
たてかへ
)
立直
(
たてなほ
)
しの
時期
(
じき
)
になつた
事
(
こと
)
と
信
(
しん
)
ずるのであります。
008
卅
(
さんじふ
)
と
書
(
か
)
くと
世界
(
せかい
)
の『
世
(
せ
)
』といふ
字
(
じ
)
になる。
009
外国
(
ぐわいこく
)
では
百年
(
ひやくねん
)
一
(
いつ
)
世紀
(
せいき
)
といつて
居
(
ゐ
)
るが、
010
日本
(
につぽん
)
では
卅
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
が
一
(
いつ
)
世紀
(
せいき
)
であります。
011
世界
(
せかい
)
の『
世
(
せ
)
』といふ
字
(
じ
)
は
十
(
じふ
)
を
三
(
み
)
ツよせたのである。
012
で
人間
(
にんげん
)
の
一代
(
いちだい
)
といふのは
約
(
つま
)
り
卅
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
で、
013
三十
(
さんじつ
)
歳
(
さい
)
で
世帯
(
しよたい
)
を
持
(
も
)
つて
六十
(
ろくじふ
)
になつて
隠居
(
いんきよ
)
するといふ
事
(
こと
)
になる。
014
隠居
(
いんきよ
)
する
時分
(
じぶん
)
には
殆
(
ほとん
)
ど
子
(
こ
)
が
三十
(
さんじつ
)
歳
(
さい
)
になる。
015
かういふ
工合
(
ぐあひ
)
に
人間
(
にんげん
)
の
一
(
いつ
)
世紀
(
せいき
)
といふものは、
016
文字
(
もじ
)
の
上
(
うへ
)
から
見
(
み
)
ても
卅
(
さんじふ
)
年
(
ねん
)
ときまつて
居
(
ゐ
)
るのであります。
017
本年
(
ほんねん
)
は
壬申
(
みづのえさる
)
の
年
(
とし
)
であります。
018
結婚
(
けつこん
)
なんかに
就
(
つい
)
てよく
迷信家
(
めいしんか
)
は
今年
(
ことし
)
は
申
(
さる
)
の
年
(
とし
)
で『
去
(
さ
)
る』だからいかぬと
云
(
い
)
ふ。
019
然
(
しか
)
しこれは
総
(
すべ
)
ての
禍
(
わざはい
)
をみづのえさる──
水
(
みづ
)
に
流
(
なが
)
し
去
(
さ
)
る
年
(
とし
)
であつて
非常
(
ひじやう
)
に
結構
(
けつこう
)
な
年
(
とし
)
である。
020
仏法
(
ぶつぽふ
)
の
法
(
ほふ
)
は
水偏
(
みづへん
)
に
去
(
さる
)
である。
021
今年
(
ことし
)
は
壬申
(
みづのえさる
)
の
年
(
とし
)
であるから、
022
仏法
(
ぶつぽふ
)
がすたれて
神
(
かみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
の
発展
(
はつてん
)
すべき
時
(
とき
)
になつたのであります。
023
印度
(
いんど
)
の
言葉
(
ことば
)
で
法
(
ほふ
)
のことをダルマと
云
(
い
)
ひますが、
024
達磨
(
だるま
)
さまといふのは、
025
本来
(
ほんらい
)
抽象
(
ちうしやう
)
的
(
てき
)
の
仏
(
ほとけ
)
であつて、
026
眼
(
め
)
を
大
(
おほ
)
きく
描
(
か
)
くのはこの
法
(
ほふ
)
を
表徴
(
へうちよう
)
したものである。
027
そして
無茶
(
むちや
)
苦茶
(
くちや
)
に
大
(
おほ
)
きな
眼
(
め
)
を
描
(
か
)
くのは
日月
(
じつげつ
)
に
譬
(
たと
)
へたのである。
028
これは
天地
(
てんち
)
日月
(
じつげつ
)
の
法
(
はふ
)
であるといふ
意
(
い
)
から
達磨
(
だるま
)
といふので
029
ダルマは
即
(
すなは
)
ち
印度
(
いんど
)
の
言葉
(
ことば
)
である。
030
今年
(
ことし
)
は
所謂
(
いはゆる
)
ダルマの
年
(
とし
)
であり、
031
弥勒
(
みろく
)
の
年
(
とし
)
であるのであります。
032
この
満
(
まん
)
四十
(
よんじつ
)
周年
(
しうねん
)
に
際
(
さい
)
して、
033
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
予
(
かね
)
て
御
(
ご
)
警告
(
けいこく
)
になつて
居
(
を
)
りましたシベリヤ
線
(
せん
)
を
花道
(
はなみち
)
とするといふ
事
(
こと
)
が
愈々
(
いよいよ
)
実現
(
じつげん
)
して
来
(
き
)
たのでありますから、
034
吾々
(
われわれ
)
はジツとして
居
(
を
)
られない、
035
日本
(
につぽん
)
臣民
(
しんみん
)
として
袖手
(
しうしゆ
)
傍観
(
ばうくわん
)
する
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ない
場合
(
ばあひ
)
になつて
来
(
き
)
たのであります。
036
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
吾々
(
われわれ
)
の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
に
火
(
ひ
)
の
粉
(
こ
)
が
落
(
お
)
ちて
来
(
き
)
たのであります。
037
この
火
(
ひ
)
の
粉
(
こ
)
をどうしても
払
(
はら
)
はねばならぬ。
038
この
事
(
こと
)
あるを
私
(
わたし
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
から
始終
(
しじう
)
聞
(
き
)
いて
居
(
を
)
りましたので、
039
大正
(
たいしやう
)
元
(
ぐわん
)
年
(
ねん
)
頃
(
ごろ
)
から
今
(
いま
)
の
中
(
うち
)
に
蒙古
(
もうこ
)
を
日本
(
につぽん
)
のものにして
置
(
お
)
きたい。
040
蒙古
(
もうこ
)
に
行
(
い
)
つて
蒙古
(
もうこ
)
を
独立
(
どくりつ
)
さして
置
(
お
)
いたならば
041
日本
(
につぽん
)
は
仮令
(
たとへ
)
外国
(
ぐわいこく
)
から
経済
(
けいざい
)
封鎖
(
ふうさ
)
をやられやうが、
042
或
(
あるひ
)
は
外国
(
ぐわいこく
)
から
攻
(
せ
)
めて
来
(
こ
)
られようが、
043
自給
(
じきふ
)
自足
(
じそく
)
、
044
何処
(
どこ
)
迄
(
まで
)
も
日本
(
につぽん
)
の
本国
(
ほんごく
)
を
保
(
たも
)
つ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
る。
045
──かういふ
考
(
かんが
)
へをもつて
大正
(
たいしやう
)
元
(
ぐわん
)
年
(
ねん
)
から
馬
(
うま
)
の
稽古
(
けいこ
)
をやつたのであります。
046
本当
(
ほんたう
)
にやりかけたのは
大正
(
たいしやう
)
五
(
ご
)
年
(
ねん
)
からでありますが、
047
何故
(
なぜ
)
馬
(
うま
)
の
稽古
(
けいこ
)
を
始
(
はじ
)
めたかと
云
(
い
)
ふと、
048
昔
(
むかし
)
から
支那
(
しな
)
では
南船
(
なんせん
)
北馬
(
ほくば
)
と
申
(
まを
)
してゐる
通
(
とほ
)
り
南
(
みなみ
)
に
行
(
ゆ
)
くには
船
(
ふね
)
でなければならず、
049
北
(
きた
)
に
行
(
ゆ
)
くには
馬
(
うま
)
でなければならぬので、
050
蒙古
(
もうこ
)
の
大平原
(
だいへいげん
)
を
行
(
ゆ
)
くのにはどうしても
馬術
(
ばじゆつ
)
を
知
(
し
)
つて
置
(
お
)
くのが
肝腎
(
かんじん
)
であると
思
(
おも
)
つたがためであります。
051
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
金竜
(
きんりう
)
、
052
銀竜
(
ぎんりう
)
、
053
金剛
(
こんがう
)
、
054
千早
(
ちはや
)
といふ
馬
(
うま
)
を
四頭
(
よんとう
)
も
置
(
お
)
き、
055
その
他
(
た
)
の
馬
(
うま
)
にも
乗
(
の
)
り
廻
(
まは
)
して
馬術
(
ばじゆつ
)
を
稽古
(
けいこ
)
して
居
(
を
)
りましたが、
056
愈々
(
いよいよ
)
大正
(
たいしやう
)
十
(
じふ
)
年
(
ねん
)
になつてこれから
入蒙
(
にふもう
)
を
決行
(
けつかう
)
しよう、
057
節分祭
(
せつぶんさい
)
から
行
(
ゆ
)
かうと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
つた
時
(
とき
)
に、
058
あの
十年
(
じふねん
)
事件
(
じけん
)
が
突発
(
とつぱつ
)
したため、
059
満州
(
まんしう
)
でなくて
人
(
ひと
)
の
来
(
こ
)
られぬ
様
(
やう
)
な
所
(
ところ
)
に
一寸
(
ちよつと
)
はいつて
来
(
き
)
たのであります。
060
それから
大正
(
たいしやう
)
十三
(
じふさん
)
年
(
ねん
)
に
愈々
(
いよいよ
)
年来
(
ねんらい
)
の
素志
(
そし
)
を
決行
(
けつかう
)
したのであります。
061
所
(
ところ
)
が、
062
その
時
(
とき
)
恰度
(
ちやうど
)
蒙古
(
もうこ
)
のタークロンと
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
に
偉
(
えら
)
い
喇嘛
(
ラマ
)
が
居
(
を
)
つて、
063
昔
(
むかし
)
成吉斯汗
(
ジンギスカン
)
が
蒙古
(
もうこ
)
に
兵
(
へい
)
を
挙
(
あ
)
げてから
六百
(
ろくぴやく
)
六十六
(
ろくじふろく
)
年目
(
ねんめ
)
に
064
ナランオロスからイホエミトポロハナが
出
(
で
)
て
蒙古
(
もうこ
)
を
助
(
たす
)
ける。
065
即
(
すなは
)
ちナランオロス(
日出
(
ひい
)
づる
国
(
くに
)
)から
生神
(
いきがみ
)
が
出
(
で
)
て
来
(
き
)
て
蒙古
(
もうこ
)
を
救
(
すく
)
ふといふ
予言
(
よげん
)
があつたのであります。
066
それが
恰度
(
ちやうど
)
甲子
(
かうし
)
の
年
(
とし
)
、
067
大正
(
たいしやう
)
十三
(
じふさん
)
年
(
ねん
)
が
六百
(
ろくぴやく
)
六十六
(
ろくじふろく
)
年目
(
ねんめ
)
に
当
(
あた
)
つて
居
(
を
)
つたのであります。
068
吾々
(
われわれ
)
はさういふ
事
(
こと
)
は
知
(
し
)
らなかつたけれども、
069
恰度
(
ちやうど
)
さうなつて
居
(
を
)
つたのであります。
070
しかもこの
蒙古
(
もうこ
)
を
救
(
すく
)
ふ
人
(
ひと
)
は
年
(
とし
)
五十四
(
ごじふよん
)
歳
(
さい
)
と
云
(
い
)
ふのでありましたが、
071
当時
(
たうじ
)
私
(
わたし
)
は
五十四
(
ごじふよん
)
歳
(
さい
)
であつたからこれも
符号
(
ふがう
)
したのであります。
072
その
外
(
ほか
)
色々
(
いろいろ
)
な
事
(
こと
)
が
符号
(
ふがう
)
した
為
(
ため
)
に
蒙古人
(
もうこじん
)
に
歓迎
(
くわんげい
)
されまして、
073
思
(
おも
)
ひの
外
(
ほか
)
にどんどんと
進
(
すす
)
んだのであります。
074
けれども
結局
(
けつきよく
)
は
張
(
ちやう
)
作霖
(
さくりん
)
の
裏切
(
うらぎ
)
り
及
(
およ
)
び
赤軍
(
せきぐん
)
との
戦
(
たたか
)
ひの
疲
(
つか
)
れ、
075
呉
(
ご
)
佩孚
(
はいふ
)
軍
(
ぐん
)
との
戦
(
たたか
)
ひによつて
携帯
(
けいたい
)
した
所
(
ところ
)
の
食料
(
しよくれう
)
も
弾丸
(
だんぐわん
)
もなくなつて
了
(
しま
)
ひ、
076
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
白音太拉
(
パインタラ
)
で
吾々
(
われわれ
)
は
捕
(
とら
)
へられ、
077
銃殺
(
じゆうさつ
)
されむとする
迄
(
まで
)
に
至
(
いた
)
つたのでありましたが、
078
その
当時
(
たうじ
)
には
世間
(
せけん
)
の
人々
(
ひとびと
)
及
(
およ
)
び
大本
(
おほもと
)
の
信者
(
しんじや
)
の
人
(
ひと
)
は
大変
(
たいへん
)
に
失敗
(
しつぱい
)
をして
来
(
き
)
た
様
(
やう
)
に
感
(
かん
)
じて
居
(
を
)
つた。
079
その
時
(
とき
)
私
(
わたし
)
一人
(
ひとり
)
が
大成功
(
だいせいこう
)
だと
云
(
い
)
つて、
080
自分
(
じぶん
)
一人
(
ひとり
)
で
平気
(
へいき
)
で
居
(
を
)
りましたので、
081
皆
(
みな
)
が
負
(
ま
)
けをしみが
強
(
つよ
)
いと
云
(
い
)
つて
笑
(
わら
)
つて
居
(
を
)
つたのであります。
082
けれどもこれが
一
(
ひと
)
ツの
種蒔
(
たねま
)
きとなつて
恰度
(
ちやうど
)
今
(
いま
)
時
(
とき
)
がめぐつて
来
(
き
)
たのであります。
083
今
(
いま
)
皇軍
(
くわうぐん
)
は
連戦
(
れんせん
)
連勝
(
れんしよう
)
で
東三省
(
とうさんしやう
)
は
殆
(
ほとん
)
ど
平定
(
へいてい
)
された
様
(
やう
)
な
形
(
かたち
)
でありますが、
084
この
東三省
(
とうさんしやう
)
の
民衆
(
みんしう
)
の
心
(
こころ
)
は
未
(
ま
)
だ
未
(
ま
)
だ
服従
(
ふくじゆう
)
して
居
(
を
)
らぬ。
085
これをさせるのにはどうしても
宗教
(
しうけう
)
をもつて
行
(
ゆ
)
かねばいけないのであります。
086
愛
(
あい
)
といふ
事
(
こと
)
は
基督
(
キリスト
)
も、
087
マホメツトも
説
(
と
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
088
仏教
(
ぶつけう
)
は
慈悲心
(
じひしん
)
を
説
(
と
)
き、
089
或
(
あるひ
)
は
十善
(
じふぜん
)
といふ
事
(
こと
)
を
説
(
と
)
いてゐる。
090
各
(
かく
)
神道
(
しんだう
)
、
091
各
(
かく
)
仏教
(
ぶつけう
)
は
皆
(
みな
)
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
外
(
ほか
)
に
出
(
で
)
てゐないのであります。
092
併
(
しか
)
し
今迄
(
いままで
)
の
宗教
(
しうけう
)
は
国
(
くに
)
によつて
皆
(
みな
)
垣
(
かき
)
を
造
(
つく
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
093
出雲
(
いづも
)
八重垣
(
やへがき
)
を
造
(
つく
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
094
即
(
すなは
)
ち
猶太
(
ユダヤ
)
は
猶太
(
ユダヤ
)
の
神
(
かみ
)
、
095
支那
(
しな
)
は
支那
(
しな
)
の
神
(
かみ
)
といふ
風
(
ふう
)
に
自分
(
じぶん
)
一国
(
いつこく
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
にして
居
(
ゐ
)
る。
096
この
垣
(
かき
)
を、
097
この
出雲
(
いづも
)
八重垣
(
やへがき
)
を
破
(
やぶ
)
るのには、
098
人類
(
じんるい
)
愛善
(
あいぜん
)
といふ
大風呂敷
(
おほぶろしき
)
を
頭
(
あたま
)
から
被
(
かぶ
)
せて
行
(
ゆ
)
くのが
一番
(
いちばん
)
よいのであります。
099
ラテン
語
(
ご
)
で
云
(
い
)
うと『
人類
(
じんるい
)
愛善
(
あいぜん
)
』と
云
(
い
)
ふ
言葉
(
ことば
)
は『
大本
(
おほもと
)
』といふ
事
(
こと
)
になる。
100
それで『
人類
(
じんるい
)
愛善
(
あいぜん
)
』も『
大本
(
おほもと
)
』も
精神
(
せいしん
)
は
少
(
すこ
)
しも
違
(
ちが
)
はない。
101
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら『
大本
(
おほもと
)
』は
至粋
(
しすゐ
)
至純
(
しじゆん
)
なる
日本
(
につぽん
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
102
日本
(
につぽん
)
の
国体
(
こくたい
)
を
闡明
(
せんめい
)
する
所
(
ところ
)
のものであり、
103
『
人類
(
じんるゐ
)
愛善会
(
あいぜんくわい
)
』は
各
(
かく
)
思想
(
しさう
)
団体
(
だんたい
)
及
(
およ
)
び
各
(
かく
)
宗教
(
しうけう
)
一切
(
いつさい
)
の
融合
(
ゆうがふ
)
統一
(
とういつ
)
する
所
(
ところ
)
のもので、
104
同
(
おな
)
じ
名
(
な
)
であつても
異
(
こと
)
なつた
働
(
はたら
)
きをして
居
(
ゐ
)
るのであります。
105
で
先般
(
せんぱん
)
満州
(
まんしう
)
へ
日出麿
(
ひでまる
)
をやりましたのも、
106
さういふ
精神
(
せいしん
)
からであります。
107
先
(
ま
)
づ
東三省
(
とうさんしやう
)
の
人心
(
じんしん
)
を
統一
(
とういつ
)
する
事
(
こと
)
が
肝腎
(
かんじん
)
である。
108
あらゆる
宗教
(
しうけう
)
を
人類
(
じんるい
)
愛善
(
あいぜん
)
の
大風呂敷
(
おほぶろしき
)
で
包
(
つつ
)
んで
了
(
しま
)
はねばならぬといふ
考
(
かんが
)
へで、
109
人類
(
じんるい
)
愛善旗
(
あいぜんき
)
を
飜
(
ひるがへ
)
して
満州
(
まんしう
)
の
天地
(
てんち
)
に
活躍
(
くわつやく
)
をして
居
(
ゐ
)
るのであります。
110
私
(
わたし
)
自身
(
じしん
)
でも
満州
(
まんしう
)
へ
行
(
い
)
つて
活動
(
くわつどう
)
したいと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
ますが、
111
それも
余
(
あま
)
り
慌
(
あは
)
ててもいかぬし
落付
(
おちつ
)
きすぎて
機
(
き
)
を
逸
(
いつ
)
してもいかぬ。
112
恰度
(
ちやうど
)
六
(
ろく
)
月
(
ぐわつ
)
時分
(
じぶん
)
の
柿
(
かき
)
は
未
(
ま
)
だ
渋
(
しぶ
)
いが
113
九
(
く
)
月
(
ぐわつ
)
から
十
(
じふ
)
月
(
ぐわつ
)
頃
(
ごろ
)
になると
熟
(
じゆく
)
して
美味
(
おい
)
しくなつて
柿
(
かき
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
行
(
ゆ
)
くと、
114
何
(
なに
)
もしないでも
味
(
あぢ
)
のよいのが
落
(
お
)
ちて
来
(
く
)
る。
115
約
(
つま
)
り
熟柿
(
じゆくし
)
の
落
(
お
)
ちる
迄
(
まで
)
待
(
ま
)
つのが
一番
(
いちばん
)
賢明
(
けんめい
)
なやり
方
(
かた
)
である、
116
と
云
(
い
)
つても
只
(
ただ
)
ジツとして
居
(
ゐ
)
るのではない。
117
それ
迄
(
まで
)
に
総
(
すべ
)
ての
準備
(
じゆんび
)
を
整
(
ととの
)
へて
置
(
お
)
かぬと
熟柿
(
じゆくし
)
も
拾
(
ひろ
)
へないのであります。
118
それで
信者
(
しんじや
)
の
中
(
なか
)
には『もう
行
(
ゆ
)
かれさうなものである。
119
何時
(
いつ
)
行
(
ゆ
)
かれるか
何時
(
いつ
)
行
(
ゆ
)
かれるか』と
尋
(
たづ
)
ねる
人
(
ひと
)
があるが、
120
さう
簡単
(
かんたん
)
なものではない、
121
大
(
おほ
)
きな
仕事
(
しごと
)
である。
122
日本
(
につぽん
)
の
明治
(
めいぢ
)
維新
(
ゐしん
)
でも
当時
(
たうじ
)
内地人
(
ないちじん
)
は
三千万
(
さんぜんまん
)
であつたが、
123
矢張
(
やは
)
り
憲法
(
けんばふ
)
発布
(
はつぷ
)
迄
(
まで
)
には
廿三
(
にじふさん
)
年
(
ねん
)
かかつて
居
(
ゐ
)
るのであります。
124
同
(
おな
)
じく
不思議
(
ふしぎ
)
にも
三千万
(
さんぜんまん
)
人
(
にん
)
の
東三省
(
とうさんしやう
)
の
人
(
ひと
)
──
此処
(
ここ
)
にはロシア
人
(
じん
)
も
居
(
ゐ
)
れば
支那人
(
しなじん
)
も
居
(
ゐ
)
る。
125
西洋人
(
せいやうじん
)
も
居
(
を
)
れば
日本人
(
につぽんじん
)
も
居
(
ゐ
)
る、
126
又
(
また
)
朝鮮人
(
てうせんじん
)
も
居
(
ゐ
)
る。
127
かういふ
様
(
やう
)
なゴチヤゴチヤの
人種
(
じんしゆ
)
が
集
(
あつま
)
り
面積
(
めんせき
)
は
殆
(
ほとん
)
ど
東三省
(
とうさんしやう
)
だけで
日本
(
につぽん
)
の
三倍
(
さんばい
)
もありますが、
128
日本
(
につぽん
)
の
同
(
おな
)
じ
人種
(
じんしゆ
)
、
129
同胞
(
どうはう
)
で
廿
(
にじふ
)
年
(
ねん
)
かかつた、
130
それに
今
(
いま
)
満蒙
(
まんもう
)
を
統一
(
とういつ
)
しようとするのですから、
131
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
徳
(
とく
)
によつて
割
(
わり
)
とたやすく
出来
(
でき
)
るとは
思
(
おも
)
ふのでありますが、
132
皆様
(
みなさま
)
が
考
(
かんが
)
へて
居
(
を
)
られる
様
(
やう
)
な
容易
(
ようい
)
な
事
(
こと
)
ではないのであります。
133
それに
就
(
つい
)
ては
私
(
わたし
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
責任
(
せきにん
)
を
感
(
かん
)
じて
居
(
ゐ
)
るのであります。
134
心
(
こころ
)
は
千々
(
ちぢ
)
にはやつて
居
(
を
)
ります。
135
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
は
足掻
(
あがき
)
してゐます。
136
けれどもこの
手綱
(
たづな
)
を
引
(
ひ
)
きしめて
愈々
(
いよいよ
)
といふ
時
(
とき
)
を
考
(
かんが
)
へるといふ
事
(
こと
)
が
最
(
もつと
)
も
必要
(
ひつえう
)
な
事
(
こと
)
でありますから、
137
落付
(
おちつ
)
いて
時
(
とき
)
の
来
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
るのであります。
138
今日
(
けふ
)
は
出口
(
でぐち
)
澄子
(
すみこ
)
の
誕生祭
(
たんじやうさい
)
でもあります。
139
又
(
また
)
節分祭
(
せつぶんさい
)
でもあります。
140
この
節分
(
せつぶん
)
といふ
事
(
こと
)
はこれは
冬
(
ふゆ
)
から
春
(
はる
)
にかはるのであるが、
141
天
(
てん
)
の
陽気
(
やうき
)
は
節分
(
せつぶん
)
が
冬
(
ふゆ
)
の
真中
(
まんなか
)
になつてゐるのであります。
142
節分
(
せつぶん
)
がすめば
大寒
(
たいかん
)
になつて
来
(
く
)
る。
143
皆
(
みな
)
は
節分
(
せつぶん
)
が
来
(
く
)
れば
春
(
はる
)
と
思
(
おも
)
ふけれども
少
(
すこ
)
しも
暖
(
あたた
)
かくならぬ。
144
旧
(
きう
)
の
二
(
に
)
月
(
ぐわつ
)
にならぬと、
145
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
かぬ
様
(
やう
)
に、
146
矢張
(
やはり
)
未
(
ま
)
だこれから
寒
(
さむ
)
くなる。
147
然
(
しか
)
し、
148
この
冬
(
ふゆ
)
といふものは
万物
(
ばんぶつ
)
雌伏
(
しふく
)
の
時代
(
じだい
)
である。
149
人間
(
にんげん
)
も
矢張
(
やは
)
り
雌伏
(
しふく
)
する
時代
(
じだい
)
であつて
大
(
おほ
)
いに
考
(
かんが
)
へねばならぬ
時
(
とき
)
である。
150
軽挙
(
けいきよ
)
妄動
(
まうどう
)
をつつしんで
極
(
ご
)
く
着実
(
ちやくじつ
)
に
一年
(
いちねん
)
中
(
ぢゆう
)
の
事
(
こと
)
或
(
あるひ
)
は
将来
(
しやうらい
)
の
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へるのには
今
(
いま
)
が
最
(
もつと
)
も
適当
(
てきたう
)
な
時期
(
じき
)
だと
思
(
おも
)
ふのであります。
151
で
私
(
わたし
)
もそれに
倣
(
なら
)
つて
非常
(
ひじやう
)
に──
若槻
(
わかつき
)
さんぢやないが
深甚
(
しんじん
)
の
考慮
(
かうりよ
)
を
払
(
はら
)
つて
居
(
ゐ
)
るのであります。
152
今迄
(
いままで
)
は
若槻
(
わかつき
)
さんを
嘘
(
うそ
)
つき
礼次郎
(
れいじらう
)
と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るものがあつたが、
153
今度
(
こんど
)
は
犬養
(
いぬかひ
)
首相
(
しゆしやう
)
は
修練
(
しうれん
)
による
心境
(
しんきやう
)
の
変化
(
へんくわ
)
と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
154
嘘
(
うそ
)
を
云
(
い
)
つても
心境
(
しんきやう
)
の
変化
(
へんくわ
)
と
云
(
い
)
へばすんでゐるといふ
事
(
こと
)
は、
155
今日
(
こんにち
)
の
日本
(
につぽん
)
としては
面白
(
おもしろ
)
くない
事
(
こと
)
と
思
(
おも
)
ひますけれども、
156
併
(
しか
)
しさういふ
大臣
(
だいじん
)
の
言葉
(
ことば
)
は
今
(
いま
)
の
日本
(
につぽん
)
国民
(
こくみん
)
の
精神
(
せいしん
)
を
代表
(
だいへう
)
して
居
(
ゐ
)
るのであります。
157
併
(
しか
)
し
吾々
(
われわれ
)
は
始
(
はじ
)
めから
終始
(
しうし
)
一貫
(
いつくわん
)
何処
(
どこ
)
迄
(
まで
)
も
心境
(
しんきやう
)
の
変化
(
へんくわ
)
をせない
様
(
やう
)
に
貫徹
(
くわんてつ
)
したいものであります。
158
かう
云
(
い
)
つて
居
(
を
)
りましても、
159
時期
(
じき
)
の
変化
(
へんくわ
)
によつて、
160
約
(
つま
)
り
心境
(
しんきやう
)
の
変化
(
へんくわ
)
ではなく
時期
(
じき
)
の
変化
(
へんくわ
)
によつて
三
(
さん
)
月
(
ぐわつ
)
に
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
すか、
161
五
(
ご
)
月
(
ぐわつ
)
に
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
すか、
162
それとも
本年
(
ほんねん
)
中
(
ぢゆう
)
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
さないかも
知
(
し
)
れませぬ。
163
そこをよく
考
(
かんが
)
へて
貰
(
もら
)
はぬと、
164
もどかしがつて
貰
(
もら
)
うと
困
(
こま
)
ります。
165
今度
(
こんど
)
の
事
(
こと
)
は
重大
(
ぢゆうだい
)
であるから
沈黙
(
ちんもく
)
を
守
(
まも
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
166
よい
加減
(
かげん
)
な
事
(
こと
)
であつたならば、
167
とうに
騒
(
さわ
)
いで
行
(
い
)
つたのである。
168
この
前
(
まへ
)
に
蒙古
(
もうこ
)
に
行
(
い
)
つた
時
(
とき
)
と
今度
(
こんど
)
は
違
(
ちが
)
ふ。
169
あの
時
(
とき
)
は
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
先鞭
(
せんべん
)
をつけて
置
(
お
)
きたい、
170
成功
(
せいかう
)
するせぬは
別
(
べつ
)
として、
171
日本
(
につぽん
)
国民
(
こくみん
)
に
満蒙
(
まんもう
)
といふ
事
(
こと
)
を
今
(
いま
)
の
中
(
うち
)
に
力強
(
ちからづよ
)
く
意識
(
いしき
)
させておかねば
日本
(
につぽん
)
は
滅
(
ほろ
)
びると
思
(
おも
)
つたのであります。
172
この
点
(
てん
)
満蒙
(
まんもう
)
問題
(
もんだい
)
に
先鞭
(
せんべん
)
をつけた
事
(
こと
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
効力
(
かうりよく
)
があつたのであります。
173
蒙古人
(
もうこじん
)
はかういふ
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
る
174
『
黒蛇
(
くろへび
)
が
世界中
(
せかいぢゆう
)
を
取巻
(
とりま
)
くその
時
(
とき
)
に
愈々
(
いよいよ
)
世
(
よ
)
の
立替
(
たてかへ
)
があつて
弥勒仏
(
マイダレポロハナ
)
が
現
(
あらは
)
れ
蒙古
(
もうこ
)
の
国
(
くに
)
を
救
(
すく
)
はれる。
175
その
時
(
とき
)
は
禽獣
(
きんじう
)
草木
(
さうもく
)
が
人語
(
じんご
)
を
囀
(
さへづ
)
る』と。
176
今日
(
こんにち
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
木
(
き
)
や
草
(
くさ
)
──
民草
(
たみぐさ
)
と
云
(
い
)
へばこれは
人間
(
にんげん
)
の
事
(
こと
)
であります。
177
木
(
き
)
や
草
(
くさ
)
がものを
云
(
い
)
ふ、
178
所謂
(
いはゆる
)
普選
(
ふせん
)
になつて
蛙切
(
かはずき
)
りでも、
179
田子作
(
たごさく
)
でも、
180
議員
(
ぎゐん
)
とかなんとかいふものになつて、
181
ものを
云
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
になつて
居
(
ゐ
)
る。
182
黒蛇
(
くろへび
)
といふ
事
(
こと
)
は
鉄道
(
てつだう
)
といふ
謎
(
なぞ
)
で、
183
已
(
すで
)
にシベリヤ
線
(
せん
)
が
出来
(
でき
)
て
蒙古
(
もうこ
)
を
取
(
と
)
り
巻
(
ま
)
いて
了
(
しま
)
つてゐる。
184
かういふ
予言
(
よげん
)
があり、
185
然
(
しか
)
も
初
(
はじ
)
めて
私
(
わたし
)
が
行
(
い
)
つた
時
(
とき
)
は
六百
(
ろくぴやく
)
六十六
(
ろくじふろく
)
年目
(
ねんめ
)
に
当
(
あた
)
つてゐた。
186
六百
(
ろくぴやく
)
六十六
(
ろくじふろく
)
の
獣
(
けだもの
)
といふ
事
(
こと
)
がありますが、
187
六六六
(
ろくろくろく
)
といふ
事
(
こと
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
意義
(
いぎ
)
のある
事
(
こと
)
であります。
188
六六六
(
ろくろくろく
)
はミロクであるから──
家
(
いへ
)
を
建
(
た
)
てるのにも
天地
(
てんち
)
上下
(
じやうげ
)
が
揃
(
そろ
)
はないと
駄目
(
だめ
)
である。
189
その
時
(
とき
)
から
本年
(
ほんねん
)
は
恰度
(
ちやうど
)
八
(
はち
)
年
(
ねん
)
になつて
居
(
を
)
ります。
190
六百
(
ろくぴやく
)
六十六
(
ろくじふろく
)
年
(
ねん
)
──
六百
(
ろくぴやく
)
七十四
(
しちじふよ
)
年
(
ねん
)
になつて
居
(
ゐ
)
る。
191
吾々
(
われわれ
)
大本
(
おほもと
)
信者
(
しんじや
)
は
云
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばず、
192
日本
(
につぽん
)
国民
(
こくみん
)
全体
(
ぜんたい
)
が
鉢巻
(
はちまき
)
をして
大
(
おほ
)
いに
考
(
かんが
)
へ、
193
大
(
おほ
)
いに
尽
(
つく
)
さねばならぬ
時
(
とき
)
が
来
(
き
)
たのでありますから、
194
吾々
(
われわれ
)
は
世界
(
せかい
)
の
戦争
(
せんそう
)
が
起
(
おこ
)
る、
195
或
(
あるひ
)
は
日本
(
につぽん
)
は
世界
(
せかい
)
を
相手
(
あひて
)
に
戦
(
たたか
)
はねばならぬといふ
悲壮
(
ひさう
)
なる
覚悟
(
かくご
)
を
要
(
えう
)
する
時
(
とき
)
だと
思
(
おも
)
ふのであります。
196
(昭和七、二、四、みろく殿に於ける講演──三月号神の国誌)
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