霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一〇章 タコマ山(やま)の祭典(さいてん) その二〔六〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻 篇:第2篇 善悪正邪 よみ(新仮名遣い):ぜんあくせいじゃ
章:第10章 タコマ山の祭典その二 よみ(新仮名遣い):たこまやまのさいてん その二 通し章番号:60
口述日:1921(大正10)年10月29日(旧09月29日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年1月27日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
竜宮城の言霊別命の従神・田野姫は、表面忠実に働き、竜宮城の内事に通じており、発言力があった。しかし実は田野姫は、国照姫の間者だったのである。
天使・大八洲彦命は、言霊別命の軍勢が神命を奉じてタコマ山で祭典を行ったことに関して、言霊別命が帰城してから、竜宮城でも祭典を行うように、と命令した。
田野姫は大八洲彦命の前に進み出て、言霊別命がタコマ山で祭典を行うのと同時刻に、竜宮城でも祭典を行うのが双方一致の真理にかなう、と進言した。大八洲彦命は田野姫の案を稚桜姫命に伺うと、稚桜姫命は良案であるとして賛成した。
祭典の準備が行われている最中、田野姫は毒鳥の羽を膳部の羹にいちいち浸して回っていた。この様子を怪しんだ神島彦は、芳子姫を呼んで、羹の毒味をさせた。たちまち芳子姫は黒血を吐いて倒れ、苦しみ始めた。
芳子姫の苦悶の原因がわからずに右往左往する諸神の前に、言霊別命が帰城すると、毒の羹の椀を取って庭木に注ぎかけた。すると、みるみる草木は枯死してしまった。
一同は、膳部の羹に毒が盛られていたことをようやくさとり、田野姫の行方を追ったが、早くも田野姫は姿をくらました後であった。
タコマ山の宴で言霊別命の身代わりに毒を飲んだ時野姫はようやく病気回復し、言霊別命軍とともに帰還してきた。また、神国別命が神前に祝詞を奏上して祈願すると、時野姫、言霊別命、芳子姫の病状はたちまち全快した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1245 OBC :rm0210
愛善世界社版:51頁 八幡書店版:第1輯 176頁 修補版: 校定版:52頁 普及版:25頁 初版: ページ備考:
001 竜宮城(りゆうぐうじやう)には言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の侍臣(じしん)に田野姫(たのひめ)といふのがあつた。002田野姫(たのひめ)は表面(へうめん)忠実(ちうじつ)にたち働(はたら)き、003つねに言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の身(み)の廻(まは)り一切(いつさい)の世話(せわ)をしてゐた。004田野姫(たのひめ)は実(じつ)は高虎姫(たかとらひめ)の偽名(ぎめい)国照姫(くにてるひめ)の探女(さぐめ)として入(い)り込(こ)んでゐたのである。
005 田野姫(たのひめ)は竜宮城(りゆうぐうじやう)の内事(ないじ)に関(くわん)し、006非常(ひじやう)な信任(しんにん)と勢力(せいりよく)があつた。007ここに田野姫(たのひめ)の発案(はつあん)によつてタコマ山(やま)祭典(さいてん)の祝祭(しゆくさい)を行(おこな)ふことになつた。008天使(てんし)大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)は、009言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の帰城(きじやう)の後(あと)に祝祭(しゆくさい)を執行(しつかう)せよと命(めい)ぜられた。010そのとき田野姫(たのひめ)は命(みこと)の前(まへ)に進(すす)みいでて、011顔色(がんしよく)を和(やはら)げ甘言(かんげん)追従(つゐしやう)いたらざるなく、
012『諺(ことわざ)にも善(ぜん)は急(いそ)げといふことあり、013タコマ山(やま)の祭典(さいてん)の時間(じかん)を考(かんが)へ、014同時刻(どうじこく)に祭事(さいじ)を行(おこな)ふには双方(さうはう)一致(いつち)の真理(しんり)に適(かな)ふべし』
015と言辞(げんじ)も滑(なめ)らかに奏上(そうじやう)した。
016 大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)はまづ大神(おほかみ)に奏上(そうじやう)して、017その上(うへ)にて決(けつ)せむと座(ざ)をたち奥(おく)にいり、018稚桜姫(わかざくらひめの)命(みこと)に伺(うかが)はれた。019命(みこと)は嬉々(きき)として直(ただ)ちにこれを許(ゆる)したまうた。020一方(いつぱう)田野姫(たのひめ)は竜宮城(りゆうぐうじやう)の諸神将(しよしんしよう)にむかつて、021一(いち)時(じ)も早(はや)く祝宴(しゆくえん)を開(ひら)くべきことの可(か)なるを、022言葉(ことば)たくみに進言(しんげん)した。023上下(しやうか)一致(いつち)の賛成(さんせい)に、024城内(じやうない)はにはかに色(いろ)めきたちて祝祭(しゆくさい)の準備(じゆんび)に着手(ちやくしゆ)し、025膳部(ぜんぶ)の献立(こんだて)はすべて田野姫(たのひめ)が監督(かんとく)することに一決(いつけつ)し、026神前(しんぜん)の祭典(さいてん)は荘厳(さうごん)に開(ひら)かれ、027祭典(さいてん)をはつて諸神司(しよしん)の談話会(だんわくわい)に移(うつ)り、028ついで直会(なほらひ)の宴(えん)を開(ひら)く順序(じゆんじよ)となつた。
029 梅若彦(うめわかひこ)、030正照彦(まさてるひこ)は上座(じやうざ)に立(た)ちて言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の功績(こうせき)を賞(ほ)めたたへ、031つぎに田野姫(たのひめ)の斡旋(あつせん)努力(どりよく)を激賞(げきしやう)した。032つぎに梅若彦(うめわかひこ)も双方(さうはう)一(いち)時(じ)の祭典(さいてん)については、033田野姫(たのひめ)の斡旋(あつせん)努力(どりよく)おほいに功(こう)ありと感謝(かんしや)した。034城内(じやうない)は神国別(かみくにわけの)命(みこと)をはじめ一同(いちどう)の神司(かみがみ)手(て)を拍(う)つて賛同(さんどう)した。035そのまに田野姫(たのひめ)は鴆(ちん)の羽(はね)を取(とり)だし、036膳部(ぜんぶ)の羹(あつもの)に一々(いちいち)これを浸(ひた)してゐたのである。037様子(やうす)をうかがひし神島彦(かみじまひこ)は芳子姫(よしこひめ)に命(めい)じ、038その羹(あつもの)を呑(の)み試(ため)さしめた。039たちまち芳子姫(よしこひめ)は黒血(くろち)を吐(は)いて七転(しつてん)八倒(ばつたふ)苦悶(くもん)しはじめた。040諸神司(しよしん)は驚(おどろ)き水(みづ)よ薬(くすり)よと騒(さわ)いだ。041芳子姫(よしこひめ)は羹(あつもの)を指(ゆび)さして、042自分(じぶん)の口(くち)を苦(くる)しきうちに押(お)さへて見(み)せた。043神司(かみがみ)は芳子姫(よしこひめ)の心(こころ)を知(し)らず、044羹(あつもの)を要求(えうきう)するものと早合点(はやがつてん)し、045膳部(ぜんぶ)の羹(あつもの)を取(と)りて口(くち)を捻開(ねぢあ)け、046無理(むり)に飲(の)ました。047芳子姫(よしこひめ)の苦(くる)しみはますます激烈(げきれつ)になつてきた。048そこへ言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は生命(いのち)からがら遁(に)げ帰(かへ)つてこられた。049しかして自分(じぶん)の口(くち)を押(お)さへて、050その羹(あつもの)を用心(ようじん)せよとの意(い)を示(しめ)された。051諸神司(しよしん)は羹(あつもの)を要求(えうきう)したまふものと信(しん)じて、052恭(うやうや)しく机(つくゑ)に之(これ)をのせて献上(けんじやう)した。
053 言霊別(ことたまわけの)命(みこと)はその羹(あつもの)を手(て)にとるやいなや、054庭園(ていえん)の草木(さうもく)に注(そそ)ぎかけられた。055見(み)るみる草木(さうもく)は白煙(はくえん)を発(はつ)し枯死(こし)してしまつた。056ここに諸神司(しよしん)ははじめて気(き)がつき、057田野姫(たのひめ)の悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)の所為(しよゐ)たることを悟(さと)り、058これを捕(とら)へむとした。059田野姫(たのひめ)は早(はや)くも風(かぜ)をくらつて姿(すがた)をどこかに隠(かく)してしまつたのである。
060 そこへ時野姫(ときのひめ)はやうやく病気(びやうき)恢復(くわいふく)し、061宮比彦(みやびひこ)以下(いか)の諸神司(しよしん)とともに、062鼇(すつぼん)に尻(しり)を吸(す)はれたる如(ごと)き恍惚(とぼ)けた顔(かほ)つきして帰(かへ)つてきた。063一同(いちどう)はアフンとして、064開(あ)いた口(くち)が塞(すぼ)まらぬばかりであつた。065注意(ちうい)すべきは実(じつ)に飲食物(いんしよくぶつ)である。
066 神国別(かみくにわけの)命(みこと)は驚(おどろ)いてただちに神前(しんぜん)に祝詞(のりと)を奏上(そうじやう)して、067大神(おほかみ)に祈願(きぐわん)しをはるとともに、068言霊別(ことたまわけの)命(みこと)、069時野姫(ときのひめ)および芳子姫(よしこひめ)の病気(びやうき)は、070たちまち拭(ぬぐ)ふがごとく全快(ぜんくわい)した。
071(大正一〇・一〇・二九 旧九・二九 外山豊二録)
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