霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四〇章 山上(さんじやう)の神示(しんじ)〔九〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻 篇:第6篇 神霊の祭祀 よみ(新仮名遣い):しんれいのさいし
章:第40章 山上の神示 よみ(新仮名遣い):さんじょうのしんじ 通し章番号:90
口述日:1921(大正10)年11月06日(旧10月07日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年1月27日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
大八洲彦命は、稚桜姫命の神命を奉じてシオン山に登り、自ら地鎮祭を行うと、顕国の御玉が現れた聖跡を中心に、十六社の白木の宮を造営した。鵜の羽で屋根を覆い、金銀珠玉の珍宝をちりばめ、荘厳優美な様であった。
一つの宮にそれぞれ玉をご神体として祭り、四つの宮に、鶴野姫、大森別、生代姫命、姫古曽の神を鎮際した。その他楼門、広間等大小三十二棟を造営し、あまたの重臣がこれに住んで日夜神明に奉仕した。そして宮比彦を斎主に任じた。
常世姫の部下である美山彦、国照姫は鬼城山から部下を率いて出陣し、東西両面からシオン山に迫った。また別働隊として南方からは、武熊別らが攻めかけた。
大八洲彦命は東西南北に神将を配置してこれにあたった。三方から押し寄せた魔軍は難攻不落の霊山に攻めあぐね、山を囲んでにらみ合いになった。
常世姫は間者に偽の情報を持たせ、シオン山軍の戦力を割こうとしたが、大八洲彦命に見破られた。部将の中には、間者の偽情報を信じる者もあったが、宮比彦が神示のままに間者を神前に引き立てると、間者は計略の一切を白状したので、一同は大八洲彦命の洞察に感嘆した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考:第2巻に登場する3人の「かみくらひこ(神座彦、神倉彦、上倉彦)」は同一人物だと思われる。『王仁文献考証』参照。 タグ:かみくらひこ(神座彦 神倉彦 上倉彦) データ凡例: データ最終更新日:2017-09-26 20:42:30 文字数:2278 OBC :rm0240
愛善世界社版:203頁 八幡書店版:第1輯 231頁 修補版: 校定版:207頁 普及版:96頁 初版: ページ備考:
001 ここに大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)は、002稚桜姫(わかざくらひめの)命(みこと)の神命(しんめい)を奉(ほう)じ、003シオンの霊山(れいざん)にのぼり地鎮祭(ぢちんさい)をおこなひ、004かの顕国(うつしくに)の御玉(みたま)の母岩(ぼがん)の現(あら)はれたる聖跡(せいせき)を中心(ちうしん)として、005十六社(じふろくしや)の白木(しらき)の宮(みや)を造(つく)り、006鵜(う)の羽(はね)をもつて屋根(やね)を覆(おほ)ひ、007金銀(きんぎん)珠玉(しゆぎよく)種々(しゆじゆ)の珍宝(ちんぽう)をちりばめ、008荘厳(さうごん)優美(いうび)たとふるにものなく、009旭(あさひ)に照(て)り夕陽(ゆふひ)に輝(かがや)き、010その状(さま)は目(め)も眩(まばゆ)きばかりであつた。
011 一(ひと)つの宮(みや)に一(ひと)つの玉(たま)を神体(しんたい)として祭(まつ)り、012十二社(じふにしや)と称(とな)へた。013他(た)の四個(よんこ)の宮(みや)には、014鶴野姫(つるのひめ)、015大森別(おほもりわけ)、016生代姫(いくよひめの)命(みこと)および姫古曽(ひめこそ)の神(かみ)を鎮祭(ちんさい)し、017荘厳(さうごん)なる祭祀(さいし)は挙行(きよかう)された。
018 その他(た)、019楼門(ろうもん)、020広間(ひろま)等(とう)大小(だいせう)三十二(さんじふに)棟(むね)を造(つく)り、021いづれも白木造(しらきづく)りにして桧皮(ひのきがは)をもつて屋根(やね)を覆(おほ)ひ、022千木(ちぎ)、023堅魚木(かつをぎ)等(とう)実(じつ)に崇高(すうかう)の極(きは)みであつた。024この十六(じふろく)の宮(みや)とともに四十八(よんじふはち)棟(むね)となり、025あまたの重臣(ぢうしん)はこれに住(す)みて神明(しんめい)に日夜(にちや)奉仕(ほうし)した。
026 ここに宮比彦(みやびひこ)を斎主(さいしゆ)とし、027一切(いつさい)の神務(しんむ)を主宰(しゆさい)せしめられた。028シオン山(ざん)はもとより荘厳(さうごん)なる霊山(れいざん)である。029しかるに今(いま)や四十八(よんじふはち)棟(むね)の瀟洒(せうしや)たる社殿(しやでん)幄舎(あくしや)は建(た)て並(なら)べられ、030荘厳(さうごん)の上(うへ)になほ荘厳(さうごん)を加(くは)へた。
031 このとき常世姫(とこよひめ)の部下(ぶか)たる美山彦(みやまひこ)、032国照姫(くにてるひめ)は杵築姫(きつきひめ)を部将(ぶしやう)とし、033鬼雲彦(おにくもひこ)、034清熊(きよくま)ら数多(あまた)の魔軍(まぐん)を率(ひき)ゐて鬼城山(きじやうざん)を立(た)ちいで、035東西(とうざい)両方面(りやうはうめん)より、036シオン山(ざん)を占領(せんりやう)せむと計画(けいくわく)しつつあつた。037また南方(なんぱう)よりは別働隊(べつどうたい)として主将(しゆしやう)武熊別(たけくまわけ)は、038荒熊(あらくま)、039駒山彦(こまやまひこ)を率(ひき)ゐ、040シオン山(ざん)を奪取(だつしゆ)せむとし、041ここに東西南(とうざいなん)三方(さんぱう)よりこれを占領(せんりやう)するの計画(けいくわく)を定(さだ)めた。
042 このこと忽(たちま)ち天使(てんし)大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)の知(し)るところとなり、043東(ひがし)の山麓(さんろく)には吾妻別(あづまわけ)を主将(しゆしやう)とし、044香川彦(かがはひこ)、045広足彦(ひろだるひこ)を部将(ぶしやう)として防衛(ばうゑい)の陣(ぢん)を張(は)り、046西(にし)の山麓(さんろく)には磐樟彦(いはくすひこ)を主将(しゆしやう)とし、047上倉彦(かみくらひこ)、048花照彦(はなてるひこ)を部将(ぶしやう)とし、049あまたの神軍(しんぐん)をもつてこれを守(まも)らしめた。050南方(なんぱう)の山麓(さんろく)には大足彦(おほだるひこ)を主将(しゆしやう)とし、051奥山彦(おくやまひこ)、052安世彦(やすよひこ)を部将(ぶしやう)とし、053あまたの神軍(しんぐん)と共(とも)にこれを守(まも)らしめ、054北方(ほつぱう)の山麓(さんろく)には真鉄彦(まがねひこ)少(すこ)しの神軍(しんぐん)と共(とも)に万一(まんいち)に備(そな)へることとなつた。055また山上(さんじやう)の本営(ほんえい)には大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)を総大将(そうだいしやう)として真道彦(まみちひこの)命(みこと)、056花森彦(はなもりひこ)、057谷川彦(たにがはひこ)、058谷山彦(たにやまひこ)が固(かた)く守(まも)ることとなつた。
059 三方(さんぱう)より押寄(おしよ)せたる敵軍(てきぐん)は、060難攻(なんこう)不落(ふらく)の霊山(れいざん)を攻撃(こうげき)せむとするは容易(ようい)の業(わざ)に非(あら)ず、061遠(とほ)くこれを囲(かこ)みて睨(にら)み合(あ)ひ、062互(たが)ひに火蓋(ひぶた)を切(き)らざること長(なが)きに渉(わた)つた。063ここに南軍(なんぐん)の将(しやう)武熊別(たけくまわけ)は探女(さぐめ)を放(はな)つて一挙(いつきよ)にこれを討(う)ち破(やぶ)らむとした。064南軍(なんぐん)の神将(しんしやう)大足彦(おほだるひこ)の陣営(ぢんえい)を夜(よる)ひそかに足音(あしおと)を忍(しの)ばせ、065横切(よこぎ)る女性(によしやう)があつた。066数多(あまた)の神卒(しんそつ)は怪(あや)しみ、067四方(しはう)よりこの女性(によしやう)を囲(かこ)み捕(とら)へて大足彦(おほだるひこ)の陣中(ぢんちゆう)に送(おく)つた。068女性(によしやう)の衣(ころも)をことごとく剥(は)ぎあらため見(み)るに、069一通(いつつう)の信書(しんしよ)があつた。070これは東軍(とうぐん)の敵将(てきしやう)美山彦(みやまひこ)にあて、071武熊別(たけくまわけ)より送(おく)るところの密書(みつしよ)のやうである。
072 その文意(ぶんい)は、
073『常世姫(とこよひめ)すでに竜宮城(りゆうぐうじやう)を陥(おとしい)れむとす。074されど敵(てき)は克(よ)く防(ふせ)ぎ、075克(よ)く戦(たたか)ひ容易(ようい)に抜(ぬ)くべからず。076大国彦(おほくにひこ)の援軍(ゑんぐん)を乞(こ)ひ、077大勢(たいせい)をもり返(かへ)したれば、078味方(みかた)の士気(しき)頓(とみ)に加(くは)はり来(きた)り、079竜宮城(りゆうぐうじやう)の陥落(かんらく)は旦夕(たんせき)に迫(せま)る。080汝(なんぢ)らは吾(われ)らを顧慮(こりよ)するところなく、081全力(ぜんりよく)を尽(つく)してシオン山(ざん)を攻(せ)め滅(ほろぼ)せ。082時(とき)を移(うつ)さず竜宮城(りゆうぐうじやう)を屠(ほふ)り、083地(ち)の高天原(たかあまはら)の諸神将(しよしんしよう)を討伐(たうばつ)し、084その機(き)に乗(じやう)じて応援(おうゑん)に向(むか)はむとの、085常世姫(とこよひめ)の密書(みつしよ)来(きた)れり。086これを貴下(きか)に報告(はうこく)す』
087と記(しる)してあつた。
088 大足彦(おほだるひこ)は南軍(なんぐん)の指揮(しき)を安世彦(やすよひこ)に一任(いちにん)し、089ひそかに遁(のが)れて竜宮城(りゆうぐうじやう)の警衛(けいゑい)に尽力(じんりよく)してゐた。090安世彦(やすよひこ)はこの密書(みつしよ)を探女(さぐめ)の手(て)より奪(うば)ひ大(おほ)いに驚(おどろ)き、091吾妻別(あづまわけ)、092真鉄彦(まがねひこ)、093磐樟彦(いはくすひこ)を山上(さんじやう)の陣営(ぢんえい)に集(あつ)めて密議(みつぎ)をこらした。094諸将(しよしやう)はおほいに驚(おどろ)き、095シオン山(ざん)は難攻(なんこう)不落(ふらく)にして、096一卒(いつそつ)これに当(あた)れば万卒(ばんそつ)進(すす)むあたはざるの要害(えうがい)なり。097軍(ぐん)の半(なかば)を割(さ)き速(すみ)やかに一方(いつぱう)の血路(けつろ)を開(ひら)き、098竜宮城(りゆうぐうじやう)に応援(おうゑん)せむことを決議(けつぎ)され、099その決議(けつぎ)の結果(けつくわ)は大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)の前(まへ)にいたされた。100大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)はしばし思案(しあん)に暮(く)れゐたりしが、101直(ただ)ちにその決議(けつぎ)を排(はい)し諸将(しよしやう)にむかひ、
102『竜宮城(りゆうぐうじやう)には大足彦(おほだるひこ)警衛(けいゑい)のために帰還(きくわん)しをれば、103深(ふか)く案(あん)ずるに足(た)らず。104加(くは)ふるに真澄姫(ますみひめ)、105言霊別(ことたまわけの)命(みこと)、106神国別(かみくにわけの)命(みこと)ら智勇(ちゆう)兼備(けんび)の神将(しんしやう)の固(かた)く守(まも)りあれば、107いかなる邪神(じやしん)もこれを抜(ぬ)くあたはざるべし。108これ必(かなら)ず敵(てき)の奸策(かんさく)ならむ』
109と事(こと)もなげに刎(は)ねつけられた。110このとき安世彦(やすよひこ)色(いろ)をなしていふ。
111『貴神(きしん)は稚桜姫(わかざくらひめの)命(みこと)の御(おん)上(うへ)を憂慮(いうりよ)したまはざるや。112万一(まんいち)この密書(みつしよ)にして偽(いつは)りなれば重畳(ちようでふ)なり。113されど油断(ゆだん)は大敵(たいてき)、114当山(たうざん)は寡兵(くわへい)をもつて克(よ)く衆(しう)を防(ふせ)ぐに足(た)る。115しかるに竜宮城(りゆうぐうじやう)陥(おちい)りなば、116地(ち)の高天原(たかあまはら)もまた危(あやふ)からむ。117是非(ぜひ)に応援軍(おうゑんぐん)を出(だ)し、118もつて竜宮城(りゆうぐうじやう)の危急(ききふ)を救(すく)ひたまへ』
119と決心(けつしん)の色(いろ)を表(あら)はし、120容易(ようい)に意志(いし)を枉(ま)ぐべき形勢(けいせい)は見(み)えなかつた。
121 真鉄彦(まがねひこ)、122磐樟彦(いわくすひこ)、123吾妻別(あづまわけ)も、124安世彦(やすよひこ)の提案(ていあん)に賛成(さんせい)した。125部下(ぶか)の神卒(しんそつ)はこの風評(ふうへう)を耳(みみ)にし、126大部分(だいぶぶん)は竜宮城(りゆうぐうじやう)の危険(きけん)を信(しん)じ、127一(いち)時(じ)も早(はや)く帰城(きじやう)せむことを唱(とな)ふるにいたつた。
128 大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)は断乎(だんこ)としてその衆議(しうぎ)を排(はい)し、129決心(けつしん)の色(いろ)を表(あら)はし、
130『しからば諸神司(しよしん)は吾(わ)が指揮(しき)を用(もち)ゐざるや。131今(いま)は詮(せん)なし、132たとへわれ一柱(ひとはしら)になるとも、133当山(たうざん)は誓(ちか)つて退却(たいきやく)せじ、134また一卒(いつそつ)をもわれは帰城(きじやう)応援(おうゑん)せしむるの意志(いし)なし』
135と主張(しゆちやう)した。136ここに宮比彦(みやびひこ)は恭(うやうや)しく神前(しんぜん)に出(い)で神勅(しんちよく)を奏請(そうせい)したるに、137たちまち神示(しんじ)あり、
138『探女(さぐめ)をわが前(まへ)に伴(ともな)ひきたれ』
139とあつた。140宮比彦(みやびひこ)は神示(しんじ)を大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)に恭(うやうや)しく伝(つた)へた。141大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)は安世彦(やすよひこ)に命(めい)じ、142神示(しんじ)のごとく探女(さぐめ)を神前(しんぜん)に曳(ひ)き来(きた)らしめ、143庭石(にはいし)の上(うへ)に引据(ひきす)ゑた。144たちまち探女(さぐめ)の身体(しんたい)は上下(じやうげ)左右(さいう)に震動(しんどう)し、145かつ自(みづか)ら口(くち)を切(き)つて、
146『武熊別(たけくまわけ)の密使(みつし)にして、147実際(じつさい)は竜宮城(りゆうぐうじやう)の陥落(かんらく)近(ちか)きにありといふは虚偽(きよぎ)なり。148貴軍(きぐん)の士気(しき)を沮喪(そそう)せしめ、149かつ陣容(ぢんよう)を紊(みだ)し、150その虚(きよ)に乗(じやう)じ一挙(いつきよ)にシオン山(ざん)を攻略(こうりやく)せんずの攻軍(こうぐん)の奸計(かんけい)なり』
151と白状(はくじやう)するや、152たちまち大地(だいち)に倒(たふ)れた。
153 ここに諸神将(しよしんしよう)は神明(しんめい)の威力(ゐりよく)と、154大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)の明察力(めいさつりよく)に感嘆(かんたん)し、155今後(こんご)は命(みこと)の命令(めいれい)には一切(いつさい)背(そむ)かずと誓(ちか)つた。
156 探女(さぐめ)は大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)の仁慈(じんじ)によつて、157神卒(しんそつ)に守(まも)られ、158武熊別(たけくまわけ)の陣営(ぢんえい)近(ちか)く護送(ごそう)せられたのである。
159(大正一〇・一一・六 旧一〇・七 外山豊二録)
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