霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一八章 反間(はんかん)苦肉(くにく)の策(さく)〔六八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻 篇:第3篇 神戦の経過 よみ(新仮名遣い):しんせんのけいか
章:第18章 反間苦肉の策 よみ(新仮名遣い):はんかんくにくのさく 通し章番号:68
口述日:1921(大正10)年10月31日(旧10月01日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年1月27日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
モスコーから敗走した田依彦らはペテロに陣営を構えた。言霊別命はすかさず討伐軍を組織して、ペテロを攻撃しようとした。小島別、田依彦らは敵の勢いを見て、魔我彦・魔我姫を通じて常世姫と手を組んだ。
常世姫はタカオ山に城塞を構えて、ペテロの田依彦軍と呼応して、言霊別命を挟撃しようとした。さらに、伊吹山の八十熊らの邪神が、恨みを晴らそうと常世姫軍に参加したため、言霊別命のペテロ討伐軍は三方から攻撃を受け、正照彦、溝川彦は捕虜となってしまった。
また、タカオ山を攻撃中であった言霊別命軍本体は、国照姫の謀計で偽情報をつかまされ、ローマとモスコーに退却を始めた。伊吹山を包囲していた元照彦軍も、退却を余儀なくされたのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1520 OBC :rm0218
愛善世界社版:89頁 八幡書店版:第1輯 190頁 修補版: 校定版:91頁 普及版:43頁 初版: ページ備考:
001 ここに田依彦(たよりひこ)、002安川彦(やすかはひこ)、003草香姫(くさかひめ)はモスコーに敗(やぶ)れ一(いち)時(じ)四方(しはう)に遁走(とんそう)し、004つひにペテロに陣営(ぢんえい)を構(かま)へ、005竜宮城(りゆうぐうじやう)の神軍(しんぐん)と相(あひ)応(おう)じてモスコーを陥落(かんらく)せしめむと計画(けいくわく)し、006神軍(しんぐん)をペテロに集(あつ)めて再挙(さいきよ)を謀(はか)つてゐた。
007 ローマはもはや安全(あんぜん)なればとて、008花園彦(はなぞのひこ)の謀将(ぼうしやう)大島彦(おほしまひこ)をしてモスコーを守(まも)らしめ、009言霊別(ことたまわけの)命(みこと)みづから元照彦(もとてるひこ)、010正照彦(まさてるひこ)、011溝川彦(みぞかはひこ)を督(とく)してペテロの魔軍(まぐん)を討伐(たうばつ)せむとし、012大川彦(おほかはひこ)、013戸川彦(とがはひこ)、014高屋彦(たかやひこ)を各部(かくぶ)の将(しやう)とし、015八方(はつぱう)よりこれを攻(せ)め落(おと)さむとした。016小島別(こじまわけ)、017田依彦(たよりひこ)は敵勢(てきせい)の侮(あなど)りがたきを見(み)て、018魔我彦(まがひこ)、019魔我姫(まがひめ)に款(くわん)を通(つう)じ、020常世姫(とこよひめ)を主将(しゆしやう)として一挙(いつきよ)にこれを破砕(はさい)せむとした。
021 ここに常世姫(とこよひめ)はタカオ山(ざん)に城塞(じやうさい)を構(かま)へ、022あまたの魔軍(まぐん)を集(あつ)め、023ペテロの田依彦(たよりひこ)と呼応(こおう)して言霊別(ことたまわけの)命(みこと)を挟撃(けふげき)せむとした。024小島別(こじまわけ)、025田依彦(たよりひこ)一派(いつぱ)は卑怯(ひけふ)にも魔軍(まぐん)に款(くわん)を通(つう)じ、026その応援力(おうゑんりよく)をもつて敵(てき)を悩(なや)まさむとしたのである。027ここに言霊別(ことたまわけの)命(みこと)はペテロにむかつて進撃(しんげき)せむとす。028このとき伊吹山(いぶきやま)に逃(に)げ帰(かへ)りたる八十熊(やそくま)、029足熊(あしくま)、030熊江姫(くまえひめ)の一派(いつぱ)は、031大台(おほだい)ケ原山(はらやま)の恨(うらみ)を報(はう)ずるはこの時(とき)なりと、032常世姫(とこよひめ)の魔軍(まぐん)に参加(さんか)し、033三方(さんぱう)より言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の神軍(しんぐん)を殲滅(せんめつ)せむとした。034神将(しんしやう)正照彦(まさてるひこ)、035溝川彦(みぞかはひこ)は、036大川彦(おほかはひこ)、037戸川彦(とがはひこ)、038高屋彦(たかやひこ)とともに軽々(かるがる)しく進(すす)みて敵(てき)の包囲(はうゐ)に遇(あ)ひ、039力(ちから)尽(つ)きて正照彦(まさてるひこ)、040溝川彦(みぞかはひこ)は敵(てき)の捕虜(ほりよ)となり、041他(た)の三将(さんしやう)以下(いか)は戦死(せんし)を遂(と)げたのである。042さても言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は元照彦(もとてるひこ)をして伊吹山(いぶきやま)を攻撃(こうげき)せしめ、043自(みづか)らは武彦(たけひこ)を部将(ぶしやう)としてタカオ山(ざん)に迫(せま)つた。044タカオ山(ざん)には常世姫(とこよひめ)立(た)てこもり、045岩倉彦(いはくらひこ)といふ勇猛(ゆうまう)の魔神(まがみ)謀主(ぼうしゆ)となり、046杉岡(すぎをか)、047夷彦(えびすひこ)、048山彦(やまひこ)、049団熊(だんくま)を部将(ぶしやう)として士気(しき)おほいに振(ふる)ひつつあつた。050言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は前方(ぜんぱう)より、051武彦(たけひこ)は後方(こうはう)より、052タカオ山(ざん)めがけて一目散(いちもくさん)に押(お)し迫(せま)つた。053この時(とき)タカオ山(ざん)に向(むか)はむとして密(ひそ)かに言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の陣営(ぢんえい)を横(よこ)ぎるものがある。054怪(あや)しみこれを捕(とら)へ、
055『汝(なんぢ)は何(なに)ゆゑにこの陣中(ぢんちゆう)を横(よこ)ぎりしか』
056と厳(きび)しく訊問(じんもん)した。057ところが之(これ)は国照姫(くにてるひめ)の間者(かんじや)であつた。058懐中(くわいちゆう)せる密書(みつしよ)を開(ひら)き見(み)れば、
059『ローマは既(すで)に小島別(こじまわけ)の手(て)に落(お)ちたり。060もはや後顧(こうこ)の憂(うれ)ひなし。061貴下(きか)はタカオ山(ざん)に押寄(おしよ)する敵(てき)にむかつて暫時(ざんじ)これを支(ささ)へたまへ。062吾(われ)は近(ちか)く援軍(ゑんぐん)を出(だ)して言霊別(ことたまわけの)命(みこと)を後方(こうはう)より討滅(たうめつ)すべし』
063との秘文(ひぶん)であつた。064言霊別(ことたまわけの)命(みこと)はその真偽(しんぎ)を疑(うたが)ひ、065敵(てき)の謀計(ぼうけい)に非(あら)ずやと思案(しあん)にくるる折(をり)しも、066後方(こうはう)の陣営(ぢんえい)にある武彦(たけひこ)より、
067『ただ今(いま)わが軍(ぐん)において敵(てき)の間者(かんじや)を捕(とら)へこれが懐中(くわいちゆう)を厳査(げんさ)せしに、068かかる秘文(ひぶん)を所持(しよぢ)しゐたり、069よつてこれを奉(たてまつ)り裁断(さいだん)を乞(こ)はむとす』
070といふてきた。
 
071  曲神(まがかみ)の醜(しこ)のたくみの深(ふか)くとも言霊別(ことたまわけ)ぞふみ破(やぶ)りけり
 
072 言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は慌(あわ)ただしくその秘文(ひぶん)を開(ひら)き見(み)るに、
073『モスコーは既(すで)に味方(みかた)の手(て)に入(い)らむとす。074貴下(きか)はタカオ山(ざん)の陣営(ぢんえい)を守(まも)り、075暫時(ざんじ)これを支(ささ)へたまふべし。076吾(われ)は直(ただ)ちに進(すす)んでタカオ山(ざん)を応援(おうゑん)し、077前後(ぜんご)より敵(てき)を全滅(ぜんめつ)せむ』
078との文意(ぶんい)が記(しる)されてあつた。079この間者(かんじや)は国照姫(くにてるひめ)の謀計(ぼうけい)に出(い)づるものにして、080態(わざ)とこれを捕(と)らへしめた。
081 ここに言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は武彦(たけひこ)以下(いか)の諸将(しよしやう)を集(あつ)めて議(ぎ)を凝(こ)らし、082つひに軍(ぐん)を還(かへ)した。083神軍(しんぐん)を二隊(にたい)に分(わか)ちて自(みづか)らはローマに向(むか)ひ、084武彦(たけひこ)をしてモスコーに向(むか)はしめた。085岩倉彦(いはくらひこ)以下(いか)の部将(ぶしやう)は言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の退却(たいきやく)するを見(み)て後方(こうはう)より火弾(くわだん)を投(とう)じた。086怯気(おぢけ)だちたる言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の神軍(しんぐん)は諸方(しよはう)に散乱(さんらん)した。087武彦(たけひこ)は身(み)をもつて免(まぬが)れ、088伊吹山(いぶきやま)に迫(せま)れる元照彦(もとてるひこ)に急(きふ)を報(はう)じ、089モスコー、090ローマの危急(ききふ)に迫(せま)り、091言霊別(ことたまわけの)命(みこと)の消息(せうそく)もつとも心許(こころもと)なきを伝(つた)へた。092元照彦(もとてるひこ)は取(と)るものも取敢(とりあへ)ず、093伊吹山(いぶきやま)の囲(かこ)みを解(と)いて直(ただ)ちにローマに向(むか)はむとした。094伊吹山(いぶきやま)の八十熊(やそくま)一派(いつぱ)はこの機(き)に乗(じやう)じ後方(こうはう)より火弾(くわだん)を投(とう)じ、095元照彦(もとてるひこ)の神軍(しんぐん)を打(う)ち悩(なや)ました。096元照彦(もとてるひこ)は身(み)をもつて免(まぬが)れた。097ローマ及(およ)びモスコーの危急(ききふ)に迫(せま)れりとの密書(みつしよ)は、098全然(ぜんぜん)国照姫(くにてるひめ)以下(いか)の反間(はんかん)苦肉(くにく)の策(さく)であり、099ローマもモスコーも依然(いぜん)として金城(きんじやう)鉄壁(てつぺき)のごとく安全(あんぜん)であつた。
100(大正一〇・一〇・三一 旧一〇・一 加藤明子録)
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