霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第29巻(辰の巻)
序
総説
端書
第1篇 玉石混来
01 アリナの滝
〔823〕
02 懸橋御殿
〔824〕
03 白楊樹
〔825〕
04 野辺の訓戒
〔826〕
第2篇 石心放告
05 引懸戻し
〔827〕
06 玉の行衛
〔828〕
07 牛童丸
〔829〕
08 高姫慴伏
〔830〕
09 俄狂言
〔831〕
10 国治の国
〔832〕
第3篇 神鬼一転
11 日出姫
〔833〕
12 悔悟の幕
〔834〕
13 愛流川
〔835〕
14 カーリン丸
〔836〕
15 ヨブの入信
〔837〕
16 波の響
〔838〕
第4篇 海から山へ
17 途上の邂逅
〔839〕
18 天祥山
〔840〕
19 生霊の頼
〔841〕
20 道すがら
〔842〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第29巻
> 第2篇 石心放告 > 第6章 玉の行衛
<<< 引懸戻し
(B)
(N)
牛童丸 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第六章
玉
(
たま
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
〔八二八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第29巻 海洋万里 辰の巻
篇:
第2篇 石心放告
よみ(新仮名遣い):
せきしんほうこく
章:
第6章 玉の行衛
よみ(新仮名遣い):
たまのゆくえ
通し章番号:
828
口述日:
1922(大正11)年08月11日(旧06月19日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年9月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
休息中も高姫は言葉を和らげて、常彦・春彦が船中で言依別一行から聞いたという玉のありかを聞き出そうとする。
常彦ははぐらかしながら、高姫のころころ変わる態度を皮肉っている。高姫はしきりにお世辞を言うが、常彦は、玉のありかを漏らしたら、高姫は手のひらを返して自分たちを見捨てるだろうからと警戒する。
常彦は高姫をからかった挙句、春彦と二人で走って逃げてしまった。高姫はそれを追いかけて転倒してしまう。高姫が血を流して倒れているところに四五人の男たちが通りかかり、高姫を気の毒がってお土で手当てをしてくれた。
高姫は、日の出神の生き宮を助けた功徳を与えてあげたのだから感謝しろ、と男たちに言う。男たちは高姫の傲慢にあきれ、早く玉を供えに行こうと言う。
高姫は玉と聞いて、男たちの一人に金を払って情報を得る。男たちは、アリナの滝の鏡の池に玉を供えに行く途中だった。高姫は、常彦が言っていた玉のありかはてっきりここだと思い定め、一目散にアリナの滝へ駆け出した。
木陰で休んでいた常彦と春彦はそれを見て、後を追いかけていく。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-12-23 17:26:33
OBC :
rm2906
愛善世界社版:
83頁
八幡書店版:
第5輯 495頁
修補版:
校定版:
84頁
普及版:
38頁
初版:
ページ備考:
001
高姫
(
たかひめ
)
は
言葉
(
ことば
)
を
軟
(
やは
)
らげ、
002
高姫
『コレコレ
常彦
(
つねひこ
)
さま、
003
ヤツパリお
前
(
まへ
)
は
私
(
わたし
)
が
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
中
(
なか
)
でも、
004
一番
(
いちばん
)
気
(
き
)
の
利
(
き
)
いた
立派
(
りつぱ
)
な
方
(
かた
)
だと
思
(
おも
)
うて
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
たが、
005
……ヤツパリ
此
(
この
)
高姫
(
たかひめ
)
の
目
(
め
)
は
違
(
ちが
)
ひませぬワイ。
006
ようマア
目敏
(
めざと
)
くも、
007
言依別
(
ことよりわけ
)
や、
008
国依別
(
くによりわけ
)
の
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つてるのが
気
(
き
)
がつきましたなア』
009
常彦
(
つねひこ
)
『
蛇
(
じや
)
の
道
(
みち
)
は
蛇
(
へび
)
ですからなア。
010
どうも
言依別
(
ことよりわけ
)
や
国依別
(
くによりわけ
)
の
臭
(
にほひ
)
が
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つた
時
(
とき
)
から、
011
鼻
(
はな
)
について
仕方
(
しかた
)
がないものですから、
012
一寸
(
ちよつと
)
考
(
かんが
)
へてゐましたが、
013
いよいよ
此奴
(
こいつ
)
ア
変
(
へん
)
だと
思
(
おも
)
うてかぎつけました』
014
春彦
(
はるひこ
)
『まるで
犬
(
いぬ
)
の
様
(
やう
)
な
鼻
(
はな
)
の
利
(
き
)
く
男
(
をとこ
)
だなア。
015
蛇
(
じや
)
の
道
(
みち
)
は
蛇
(
へび
)
でなくて、
016
猪
(
しし
)
の
道
(
みち
)
は
犬
(
いぬ
)
ぢやないか。
017
さうして
本当
(
ほんたう
)
に
言依別
(
ことよりわけ
)
さまや
国依別
(
くによりわけ
)
が
立派
(
りつぱ
)
な
玉
(
たま
)
を
持
(
も
)
つて
御座
(
ござ
)
つたのか』
018
常彦
(
つねひこ
)
『
貴様
(
きさま
)
が
海
(
うみ
)
へ
踊
(
をど
)
つて
落込
(
おちこ
)
んだ
時
(
とき
)
に、
019
綱
(
つな
)
を
投
(
な
)
げて
呉
(
く
)
れた
船客
(
せんきやく
)
が
国依別
(
くによりわけ
)
だつたのだ。
020
つまりお
前
(
まへ
)
は
国依別
(
くによりわけ
)
さまに
生命
(
いのち
)
を
助
(
たす
)
けて
貰
(
もら
)
うたのだよ』
021
春彦
(
はるひこ
)
『アヽさうか、
022
それは
有難
(
ありがた
)
い。
023
一
(
ひと
)
つ
御
(
お
)
礼
(
れい
)
を
言
(
い
)
うぢやつたに、
024
お
前
(
まへ
)
が
云
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れぬものだから、
025
つい
御
(
ご
)
無礼
(
ぶれい
)
をした。
026
ヤツパリ
国依別
(
くによりわけ
)
さまは
親切
(
しんせつ
)
だなア。
027
二
(
ふた
)
つ
目
(
め
)
には
足手纏
(
あしてまと
)
ひになるの、
028
エヽ
加減
(
かげん
)
にまいて
了
(
しま
)
はぬと、
029
あんなヒヨツトコは
邪魔
(
じやま
)
になるとか
仰有
(
おつしや
)
る
生神
(
いきがみ
)
もあるなり、
030
世
(
よ
)
は
種々
(
いろいろ
)
だ。
031
そして
立派
(
りつぱ
)
な
玉
(
たま
)
をお
前
(
まへ
)
は
拝見
(
はいけん
)
したのか』
032
常彦
(
つねひこ
)
『
天機
(
てんき
)
洩
(
も
)
らす
可
(
べ
)
からずだ。
033
大
(
おほ
)
きな
声
(
こゑ
)
で
云
(
い
)
ふない。
034
そこに
高姫
(
たかひめ
)
さまが
聞
(
き
)
いて
御座
(
ござ
)
るぢやないか。
035
高姫
(
たかひめ
)
さまの
御座
(
ござ
)
らぬ
所
(
ところ
)
で、
036
トツクリとお
前
(
まへ
)
丈
(
だけ
)
に
一厘
(
いちりん
)
の
秘密
(
ひみつ
)
を
知
(
し
)
らしてやるワ。
037
オツと
了
(
しま
)
うた、
038
余
(
あま
)
り
大
(
おほ
)
きな
声
(
こゑ
)
でウツカリ
喋
(
しやべ
)
つて
了
(
しま
)
つた。
039
……モシ
高姫
(
たかひめ
)
さま、
040
今
(
いま
)
私
(
わたし
)
が
何
(
なに
)
を
言
(
い
)
うたか
聞
(
きこ
)
えましたか。
041
余
(
あま
)
りハツキリとは
聞
(
きこ
)
えては
居
(
ゐ
)
やせぬだらうな。
042
聞
(
きこ
)
えたら
大変
(
たいへん
)
ぢやからなア。
043
アヽ
桑原
(
くはばら
)
々々
(
くはばら
)
、
044
慎
(
つつし
)
むべきは
言葉
(
ことば
)
なりけりぢや、
045
アハヽヽヽ』
046
高姫
(
たかひめ
)
『コレ
常彦
(
つねひこ
)
さま、
047
お
前
(
まへ
)
、
048
そんなにイチヤつかすものぢやありませぬぞえ。
049
トツトと
有体
(
ありてい
)
に
仰有
(
おつしや
)
い。
050
そしたら
此
(
この
)
高姫
(
たかひめ
)
は
云
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばず、
051
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
教主
(
けうしゆ
)
となり、
052
お
前
(
まへ
)
を
総務
(
そうむ
)
にして
立派
(
りつぱ
)
な
神業
(
しんげふ
)
に
使
(
つか
)
つて
上
(
あ
)
げます。
053
五六七
(
みろく
)
の
世
(
よ
)
でも
出
(
で
)
て
来
(
き
)
て
見
(
み
)
なさい。
054
それはそれはあんな
者
(
もの
)
がこんな
者
(
もの
)
になつたと
云
(
い
)
ふ
御
(
お
)
仕組
(
しぐみ
)
ですから、
055
それで
神
(
かみ
)
には
叶
(
かな
)
はぬと
仰有
(
おつしや
)
るのぢやぞえ』
056
常彦
(
つねひこ
)
『ハヽア、
057
さうすると
最前
(
さいぜん
)
アンナ、
058
カナンに
化
(
ば
)
けたのも、
059
強
(
あなが
)
ち
徒労
(
とらう
)
ではありませぬな。
060
私
(
わたし
)
がアンナ、
061
春彦
(
はるひこ
)
はカナン、
062
私
(
わたし
)
はアンナ
者
(
もの
)
がコンナ
者
(
もの
)
になり、
063
春彦
(
はるひこ
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
人間
(
にんげん
)
になつて、
064
高姫
(
たかひめ
)
さまでも
何人
(
なんぴと
)
でも、
065
到底
(
たうてい
)
カナンと
云
(
い
)
ふ
立派
(
りつぱ
)
な
人間
(
にんげん
)
になると
云
(
い
)
ふ
前兆
(
ぜんてう
)
ですか、
066
ハツハヽヽヽ。
067
これと
云
(
い
)
ふのも
国依別
(
くによりわけ
)
さまが
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
に、
068
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
を
決
(
けつ
)
して
他言
(
たごん
)
はならぬと
固
(
かた
)
く
戒
(
いまし
)
めて
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さつたのは、
069
本当
(
ほんたう
)
に
有難
(
ありがた
)
い。
070
よく
私
(
わたし
)
の
魂
(
たま
)
を
悟
(
さと
)
つて
下
(
くだ
)
さつた。
071
士
(
し
)
は
己
(
おのれ
)
を
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
の
為
(
ため
)
に
死
(
し
)
すとか
云
(
い
)
つて、
072
自分
(
じぶん
)
の
真心
(
まごころ
)
を
見
(
み
)
ぬいてくれた
人
(
ひと
)
位
(
くらゐ
)
、
073
有難
(
ありがた
)
く
思
(
おも
)
ふものはない。
074
私
(
わたし
)
も
男
(
をとこ
)
と
見込
(
みこ
)
まれて、
075
大事
(
だいじ
)
の
秘密
(
ひみつ
)
の
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
を
知
(
し
)
らされ、
076
実物
(
じつぶつ
)
迄
(
まで
)
拝見
(
はいけん
)
さして
頂
(
いただ
)
いたのだから、
077
此
(
この
)
首
(
くび
)
が
仮令
(
たとへ
)
千切
(
ちぎ
)
れても、
078
国依別
(
くによりわけ
)
さまが
云
(
い
)
つてもよいと
仰有
(
おつしや
)
る
迄
(
まで
)
申
(
まを
)
されませぬワイ。
079
アヽ
云
(
い
)
はな
分
(
わか
)
らず、
080
云
(
い
)
うてはならず、
081
六
(
むつ
)
かしい
仕組
(
しぐみ
)
であるぞよ……とお
筆先
(
ふでさき
)
に
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
仰有
(
おつしや
)
つてゐるのは、
082
大方
(
おほかた
)
こんな
事
(
こと
)
だらう。
083
お
筆先
(
ふでさき
)
の
文句
(
もんく
)
がキタリキタリと
出
(
で
)
て
来
(
き
)
て、
084
身
(
み
)
に
滲
(
し
)
みわたる
様
(
やう
)
で
御座
(
ござ
)
いますワイ』
085
高姫
(
たかひめ
)
『お
前
(
まへ
)
は
言
(
い
)
はねばならぬ
人
(
ひと
)
には
隠
(
かく
)
して
云
(
い
)
はぬなり、
086
言
(
い
)
うて
悪
(
わる
)
い
人
(
ひと
)
には
言
(
い
)
はうとするから、
087
国依別
(
くによりわけ
)
さまが
厳
(
きび
)
しく
口止
(
くちど
)
めをしたのだよ。
088
よう
考
(
かんが
)
へて
御覧
(
ごらん
)
なさい。
089
私
(
わたし
)
の
供
(
とも
)
になつて
来
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
るお
前
(
まへ
)
に
秘密
(
ひみつ
)
を
明
(
あ
)
かすと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は、
090
つまり
高姫
(
たかひめ
)
に
知
(
し
)
らせよと
云
(
い
)
ふ
謎
(
なぞ
)
ですよ。
091
此
(
この
)
事
(
こと
)
を
詳
(
くは
)
しう
高姫
(
たかひめ
)
に
伝
(
つた
)
へてくれと
云
(
い
)
つたら、
092
却
(
かへつ
)
て
心易
(
こころやす
)
う
思
(
おも
)
ひ、
093
忘
(
わす
)
れて
了
(
しま
)
ふだらうから、
094
言
(
い
)
ふな……と
云
(
い
)
つておけば、
095
大事
(
だいじ
)
な
事
(
こと
)
と
思
(
おも
)
ひ、
096
お
前
(
まへ
)
が
念頭
(
ねんとう
)
にかけ、
097
コッソリとお
前
(
まへ
)
が
私
(
わたし
)
に
云
(
い
)
うだらうと、
098
先
(
さき
)
の
先
(
さき
)
まで
気
(
き
)
をまはし、
099
お
前
(
まへ
)
に
言
(
い
)
うたのだよ。
100
国依別
(
くによりわけ
)
も
中々
(
なかなか
)
偉
(
えら
)
いワイ。
101
よう
理窟
(
りくつ
)
を
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
だが、
102
どこともなく
香
(
かう
)
ばしい
所
(
ところ
)
のある
男
(
をとこ
)
だと
思
(
おも
)
うた。
103
……コレコレ
常彦
(
つねひこ
)
、
104
言
(
い
)
ひなさい、
105
キット
後
(
あと
)
は
私
(
わたし
)
が
引受
(
ひきう
)
けますから……』
106
常彦
(
つねひこ
)
『メッサウな、
107
そんな
事
(
こと
)
言
(
い
)
うてなりますかいな。
108
お
前
(
まへ
)
さまは
私
(
わたし
)
を、
109
甘
(
うま
)
くたらして
云
(
い
)
はさうと
思
(
おも
)
ひ、
110
巧言
(
かうげん
)
令色
(
れいしよく
)
の
限
(
かぎ
)
りを
尽
(
つく
)
して、
111
うまく
誘導
(
いうだう
)
訊問
(
じんもん
)
をなさるが、
112
マア
止
(
や
)
めておきませうかい。
113
こんな
所
(
ところ
)
でお
前
(
まへ
)
さまに
言
(
い
)
はうものなら、
114
あとは
尻喰
(
しりくら
)
ひ
観音
(
くわんのん
)
、
115
そこに
居
(
を
)
るかとも
仰有
(
おつしや
)
らせないだらう。
116
マア
言
(
い
)
はずにおけば
常彦
(
つねひこ
)
の
御
(
ご
)
機嫌
(
きげん
)
を
損
(
そこな
)
はぬ
様
(
やう
)
に
親切
(
しんせつ
)
に
目
(
め
)
をかけてくれるに
違
(
ちが
)
ひない。
117
言
(
い
)
ひさへせなきや、
118
桜花
(
おうくわ
)
爛漫
(
らんまん
)
と
常彦
(
つねひこ
)
の
身辺
(
しんぺん
)
に
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ふといふものだ。
119
言
(
い
)
うたが
最後
(
さいご
)
、
120
明日
(
あす
)
ありと
思
(
おも
)
ふ
心
(
こころ
)
の
仇桜
(
あだざくら
)
、
121
夜半
(
よは
)
に
嵐
(
あらし
)
の
吹
(
ふ
)
かぬものかは……と
忽
(
たちま
)
ち
高姫颪
(
たかひめおろし
)
に
吹
(
ふ
)
きおろされ、
122
ザックバランな
目
(
め
)
に
遇
(
あ
)
はされるに
定
(
きま
)
つてる。
123
花
(
はな
)
は
半開
(
はんかい
)
にして、
124
長
(
なが
)
く
梢
(
こずゑ
)
に
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ふ
位
(
くらゐ
)
な
所
(
ところ
)
で
止
(
や
)
めておきませうかい。
125
イッヒヽヽヽ。
126
アヽこんな
愉快
(
ゆくわい
)
な
事
(
こと
)
が
又
(
また
)
と
再
(
ふたた
)
び
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
にあらうかいな。
127
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
、
128
開
(
ひら
)
く
時節
(
じせつ
)
が
来
(
き
)
たら
秘密
(
ひみつ
)
の
倉
(
くら
)
を
開
(
あ
)
けて
見
(
み
)
せて
上
(
あ
)
げませう。
129
それも
一寸
(
ちよつと
)
でも
私
(
わたし
)
の
御
(
ご
)
機嫌
(
きげん
)
を
損
(
そこ
)
ねたが
最後
(
さいご
)
駄目
(
だめ
)
ですよ』
130
高姫
(
たかひめ
)
『コレ
常彦
(
つねひこ
)
、
131
情
(
なさけ
)
ない
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
うておくれな。
132
なんぼ
私
(
わたし
)
だつてさう
現金
(
げんきん
)
な
女
(
をんな
)
ぢやありませぬぞえ。
133
今
(
いま
)
の
人間
(
にんげん
)
は
思惑
(
おもわく
)
さへ
立
(
た
)
ちや、
134
後
(
あと
)
は
見向
(
みむ
)
きもせぬのが
多
(
おほ
)
いが、
135
苟
(
いやし
)
くも、
136
善一筋
(
ぜんひとすぢ
)
の
誠生粋
(
まこときつすゐ
)
の
大和
(
やまと
)
魂
(
だましひ
)
の
根本
(
こつぽん
)
の
性来
(
しやうらい
)
の、
137
而
(
しか
)
も
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
、
138
変性
(
へんじやう
)
男子
(
なんし
)
の
系統
(
ひつぽう
)
、
139
これ
丈
(
だけ
)
何
(
なに
)
もかも
資格
(
しかく
)
の
揃
(
そろ
)
うた
高姫
(
たかひめ
)
がそんな
人間
(
にんげん
)
臭
(
くさ
)
い
心
(
こころ
)
を
持
(
も
)
ち、
140
行
(
おこな
)
ひを
致
(
いた
)
さうものなら、
141
第一
(
だいいち
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
道
(
みち
)
が
潰
(
つぶ
)
れるぢやありませぬか。
142
変性
(
へんじやう
)
男子
(
なんし
)
の
身魂
(
みたま
)
に
対
(
たい
)
しても、
143
お
顔
(
かほ
)
に
泥
(
どろ
)
を
塗
(
ぬ
)
るやうなものなり、
144
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
さまに
対
(
たい
)
しても
申訳
(
まをしわけ
)
がありませぬ。
145
さうだから
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
ですよ。
146
先
(
さき
)
で
云
(
い
)
ふも
今
(
いま
)
云
(
い
)
ふも
同
(
おな
)
じことだ。
147
さう
出
(
だ
)
し
惜
(
をし
)
みをせずと、
148
お
前
(
まへ
)
の
腹
(
はら
)
の
痛
(
いた
)
む
事
(
こと
)
ぢやなし、
149
一口
(
ひとくち
)
、
150
かうだとお
前
(
まへ
)
の
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
して
呉
(
く
)
れたら
良
(
よ
)
いぢやないか。
151
サア
常彦
(
つねひこ
)
、
152
ホンにお
前
(
まへ
)
は
気
(
き
)
の
良
(
よ
)
い
人
(
ひと
)
だ。
153
そんなにピンとすねずにチヤツと
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さいナ』
154
常彦
(
つねひこ
)
『
猫
(
ねこ
)
があれ
程
(
ほど
)
好
(
すき
)
な
鼠
(
ねずみ
)
を
生捕
(
いけどり
)
にしても
中々
(
なかなか
)
さうムシヤムシヤと
食
(
く
)
ひはしますまい。
155
くはへては
放
(
ほ
)
り
上
(
あ
)
げ、
156
くはへては
放
(
ほ
)
り
上
(
あ
)
げ、
157
追
(
お
)
ひかけたり
押
(
おさ
)
へたり、
158
何遍
(
なんべん
)
も
何遍
(
なんべん
)
もイチヤつかして、
159
終局
(
しまひ
)
には
嬲殺
(
なぶりごろし
)
にして、
160
楽
(
たのし
)
んで
食
(
く
)
ふように、
161
此
(
この
)
話
(
はなし
)
もさう
直々
(
ぢきぢき
)
に
申上
(
まをしあ
)
げると、
162
大事件
(
だいじけん
)
だから
値打
(
ねうち
)
がなくなる。
163
マア
楽
(
たの
)
しんで
私
(
わたし
)
に
従
(
つ
)
いて
来
(
き
)
なさい。
164
其
(
その
)
代
(
かは
)
りに
或
(
ある
)
時期
(
じき
)
が
来
(
き
)
たら
知
(
し
)
らして
上
(
あ
)
げますから、
165
一
(
ひと
)
つ
約束
(
やくそく
)
をしておかねばなりませぬ。
166
高姫
(
たかひめ
)
さま、
167
物
(
もの
)
を
教
(
をし
)
へて
貰
(
もら
)
ふ
者
(
もの
)
が
弟子
(
でし
)
で、
168
教
(
をし
)
へる
者
(
もの
)
が
先生
(
せんせい
)
ですなア』
169
高姫
(
たかひめ
)
『きまつた
事
(
こと
)
だよ。
170
教
(
をし
)
へる
者
(
もの
)
が
先生
(
せんせい
)
だ。
171
さうだからお
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
は
私
(
わたし
)
の
弟子
(
でし
)
になつて
居
(
を
)
るぢやないか』
172
常彦
(
つねひこ
)
『あゝそれで
分
(
わか
)
りました。
173
其
(
その
)
御
(
お
)
考
(
かんが
)
へなれば、
174
行
(
ゆ
)
く
行
(
ゆ
)
くは
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
を
教
(
をし
)
へて
上
(
あ
)
げませう。
175
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
今日
(
けふ
)
から
私
(
わたし
)
が
先生
(
せんせい
)
でお
前
(
まへ
)
さまは
弟子
(
でし
)
だよ。
176
サア
荷物
(
にもつ
)
を
持
(
も
)
つて
従
(
つ
)
いて
来
(
き
)
なさい』
177
高姫
(
たかひめ
)
『コレ
常彦
(
つねひこ
)
、
178
おまへは
何
(
なに
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ふのだい。
179
天地
(
てんち
)
顛倒
(
てんたう
)
も
甚
(
はなはだ
)
しいぢやないか。
180
誰
(
たれ
)
がお
前
(
まへ
)
の
弟子
(
でし
)
になる
者
(
もの
)
があるものか。
181
苟
(
いやしく
)
も
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
ですよ。
182
余
(
あま
)
り
馬鹿
(
ばか
)
にしなさるな』
183
常彦
(
つねひこ
)
『これはこれは
失礼
(
しつれい
)
な
事
(
こと
)
を
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げました。
184
そんならどうぞ
何
(
なに
)
もかも
教
(
をし
)
へて
下
(
くだ
)
さいませ。
185
私
(
わたし
)
は
教
(
をし
)
へる
資格
(
しかく
)
がありませぬから、
186
モウ
此
(
こ
)
れ
限
(
かぎ
)
り
何
(
なに
)
も
申上
(
まをしあ
)
げませぬ。
187
教
(
をし
)
へて
上
(
あ
)
げやうと
云
(
い
)
へばお
目玉
(
めだま
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
するなり、
188
其
(
その
)
方
(
はう
)
が
宜
(
よろ
)
しい。
189
モウ
此
(
こ
)
れ
限
(
かぎ
)
り、
190
夜前
(
やぜん
)
あなたの
仰有
(
おつしや
)
つた
様
(
やう
)
に
此
(
この
)
国
(
くに
)
の
人
(
ひと
)
を
弟子
(
でし
)
にして、
191
半鐘
(
はんしよう
)
泥棒
(
どろぼう
)
や
蜥蜴面
(
とかげづら
)
の
吾々
(
われわれ
)
に
離
(
はな
)
れて
活動
(
くわつどう
)
して
下
(
くだ
)
さい。
192
……なア
春彦
(
はるひこ
)
、
193
半鐘
(
はんしよう
)
泥棒
(
どろぼう
)
や
蜥蜴面
(
とかげづら
)
が
従
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
ると
高姫
(
たかひめ
)
さまのお
邪魔
(
じやま
)
になるから、
194
これでお
別
(
わか
)
れせうかい』
195
春彦
(
はるひこ
)
『
何
(
なに
)
が
何
(
なん
)
だか、
196
俺
(
おれ
)
やモウサツパリ
訳
(
わけ
)
が
分
(
わか
)
らぬ
様
(
やう
)
になつて
来
(
き
)
たワイ。
197
……オイ
常彦
(
つねひこ
)
、
198
そんな
意地
(
いぢ
)
の
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
言
(
い
)
はずに、
199
男
(
をとこ
)
らしう
薩張
(
さつぱり
)
と
高姫
(
たかひめ
)
さまに
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げたら
如何
(
どう
)
だ』
200
高姫
(
たかひめ
)
『コレコレ
春彦
(
はるひこ
)
、
201
流石
(
さすが
)
はお
前
(
まへ
)
は
見上
(
みあ
)
げたものだ。
202
さうなくては
宣伝使
(
せんでんし
)
とは
言
(
い
)
へませぬワイ。
203
……コレ
常彦
(
つねひこ
)
、
204
言
(
い
)
はな
言
(
い
)
はぬで
宜
(
よろ
)
しい。
205
お
前
(
まへ
)
の
行
(
ゆ
)
く
所
(
ところ
)
へ
従
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
きさへすればキット
分
(
わか
)
るのだから……』
206
常彦
(
つねひこ
)
『ソラ
分
(
わか
)
りませう。
207
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
私
(
わたし
)
は
出直
(
でなほ
)
してくる
共
(
とも
)
、
208
お
前
(
まへ
)
さまの
従
(
つ
)
いて
厶
(
ござ
)
る
限
(
かぎ
)
りは、
209
玉
(
たま
)
の
在
(
あ
)
る
方面
(
はうめん
)
へは
決
(
けつ
)
して
足
(
あし
)
は
向
(
む
)
けませぬワ。
210
そしたら
如何
(
どう
)
なさる。
211
オホヽヽヽ』
212
高姫
(
たかひめ
)
『エヽ
気色
(
きしよく
)
の
悪
(
わる
)
い、
213
しぶとい
奴
(
やつ
)
だなア。
214
ヨシヨシ
今
(
いま
)
に
神界
(
しんかい
)
に
奏上
(
そうじやう
)
して、
215
口
(
くち
)
も
何
(
なに
)
も
利
(
き
)
けぬ
様
(
やう
)
に
金縛
(
かなしば
)
りをかけてやるから、
216
それでも
宜
(
よろ
)
しいか』
217
常彦
(
つねひこ
)
『どうぞ
早
(
はや
)
うかけて
下
(
くだ
)
さい。
218
お
前
(
まへ
)
さまに
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
を
言
(
い
)
へ
言
(
い
)
へと
云
(
い
)
うて
迫
(
せま
)
られるのが、
219
辛
(
つら
)
うてたまらぬから、
220
物
(
もの
)
が
言
(
い
)
へぬようにして
下
(
くだ
)
されば、
221
それで
私
(
わたし
)
の
責任
(
せきにん
)
が
逃
(
のが
)
れると
云
(
い
)
ふものだ。
222
どうぞ
早
(
はや
)
うかけて
下
(
くだ
)
さいな。
223
不動
(
ふどう
)
の
金縛
(
かなしば
)
りを……』
224
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
225
舌
(
した
)
を
一寸
(
ちよつと
)
上下
(
うへした
)
の
唇
(
くちびる
)
の
間
(
あひだ
)
に
挟
(
はさ
)
んで
高姫
(
たかひめ
)
の
前
(
まへ
)
に
頤
(
あご
)
をしやくり、
226
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
せる。
227
高姫
(
たかひめ
)
『エヽどうもかうも
仕方
(
しかた
)
のない、
228
上
(
あ
)
げも
下
(
お
)
ろしもならぬ
動物
(
どうもの
)
ぢやなア』
229
常彦
(
つねひこ
)
『オイ
春彦
(
はるひこ
)
、
230
駆足
(
かけあし
)
々々
(
かけあし
)
。
231
高姫
(
たかひめ
)
さまをまくのだよ』
232
と
尻引
(
しりひき
)
まくり、
233
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
地響
(
ぢひび
)
きさせ
乍
(
なが
)
ら、
234
降
(
くだ
)
り
坂
(
ざか
)
を
駆出
(
かけだ
)
した。
235
高姫
(
たかひめ
)
は
後
(
あと
)
より
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
二人
(
ふたり
)
の
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
はじと
追
(
お
)
つかけて
行
(
ゆ
)
く。
236
高姫
(
たかひめ
)
は
高
(
たか
)
い
石
(
いし
)
に
躓
(
つまづ
)
きパタリと
大地
(
だいち
)
に
倒
(
たふ
)
れ、
237
額
(
ひたい
)
をしたたか
打
(
う
)
ち、
238
血
(
ち
)
をタラタラ
流
(
なが
)
し、
239
且
(
か
)
つ
膝頭
(
ひざがしら
)
を
打
(
う
)
つて、
240
頭
(
あたま
)
を
撫
(
な
)
で
足
(
あし
)
を
撫
(
な
)
で、
241
身
(
み
)
を
藻掻
(
もが
)
いてゐる。
242
二人
(
ふたり
)
は
高姫
(
たかひめ
)
が
必
(
かなら
)
ず
追
(
お
)
つかけ
来
(
く
)
るものと
信
(
しん
)
じて、
243
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
南
(
みなみ
)
へ
南
(
みなみ
)
へと
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く。
244
ここを
通
(
とほ
)
りかかつた
四五
(
しご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
、
245
高姫
(
たかひめ
)
の
疵
(
きず
)
を
見
(
み
)
て
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
がり、
246
傍
(
かたはら
)
の
交
(
まじ
)
り
気
(
け
)
のない
土
(
つち
)
を
水
(
みづ
)
に
溶
(
と
)
かし、
247
額
(
ひたい
)
と
足
(
あし
)
とに
塗
(
ぬ
)
りつける。
248
高姫
(
たかひめ
)
は、
249
高姫
『
何方
(
どなた
)
か
知
(
し
)
りませぬが、
250
ようマア
助
(
たす
)
けて
下
(
くだ
)
さいました。
251
これも
全
(
まつた
)
く
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
さまのお
神徳
(
かげ
)
で
厶
(
ござ
)
います。
252
貴方
(
あなた
)
方
(
がた
)
も
結構
(
けつこう
)
なお
神徳
(
かげ
)
を
頂
(
いただ
)
きなさつたな。
253
高姫
(
たかひめ
)
と
云
(
い
)
ふお
方
(
かた
)
は、
254
誠
(
まこと
)
に
結構
(
けつこう
)
な
身魂
(
みたま
)
であるから、
255
此
(
この
)
身魂
(
みたま
)
に
水
(
みづ
)
一杯
(
いつぱい
)
でも、
256
茶
(
ちや
)
一滴
(
ひとしづく
)
でも
供養
(
くやう
)
した
者
(
もの
)
は、
257
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
のお
喜
(
よろこ
)
びによつて、
258
家
(
いへ
)
は
代々
(
だいだい
)
富貴
(
ふうき
)
繁昌
(
はんじやう
)
、
259
子孫
(
しそん
)
長久
(
ちやうきう
)
、
260
五穀
(
ごこく
)
豊饒
(
ほうぜう
)
、
261
病気
(
びやうき
)
平癒
(
へいゆ
)
、
262
千客
(
せんきやく
)
万来
(
ばんらい
)
の
瑞祥
(
ずゐしやう
)
が
出
(
で
)
て
参
(
まゐ
)
ります。
263
皆
(
みな
)
さま、
264
結構
(
けつこう
)
な
御用
(
ごよう
)
をさして
貰
(
もら
)
ひなさつた。
265
サア、
266
是
(
これ
)
から、
267
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
御
(
お
)
礼
(
れい
)
をなさい。
268
私
(
わたし
)
も
一緒
(
いつしよ
)
に
御
(
お
)
礼
(
れい
)
をしてあげます』
269
甲『
何
(
なん
)
と
妙
(
めう
)
な
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふ
婆
(
ばば
)
アぢやのう。
270
人
(
ひと
)
に
世話
(
せわ
)
になつておいて、
271
反対
(
あべこべ
)
にお
礼
(
れい
)
をせい、
272
御
(
お
)
礼
(
れい
)
をして
上
(
あ
)
げるのと、
273
訳
(
わけ
)
が
分
(
わか
)
らぬぢやないか。
274
大方
(
おほかた
)
これはキ
印
(
じるし
)
かも
知
(
し
)
れぬぞ。
275
うつかり
相手
(
あひて
)
にならうものなら
大変
(
たいへん
)
だ。
276
イヽ
加減
(
かげん
)
にして
行
(
ゆ
)
かうぢやないか』
277
高姫
(
たかひめ
)
『コレコレ
若
(
わか
)
い
衆
(
しう
)
、
278
キ
印
(
じるし
)
ですよ。
279
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
大狂者
(
おほきちがひ
)
の
大化物
(
おほばけもの
)
の
変性
(
へんじやう
)
男子
(
なんし
)
の
系統
(
ひつぽう
)
の
生神
(
いきがみ
)
様
(
さま
)
ぢや』
280
乙『それ
程
(
ほど
)
エライ
生神
(
いきがみ
)
さまが、
281
何
(
なん
)
で
又
(
また
)
道
(
みち
)
に
倒
(
たふ
)
れて
怪我
(
けが
)
をなさるのだらう。
282
此
(
この
)
点
(
てん
)
が
一寸
(
ちよつと
)
合点
(
がつてん
)
が
行
(
ゆ
)
かぬぢやないか』
283
高姫
(
たかひめ
)
『そこが
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
仕組
(
しぐみ
)
だ。
284
縁
(
えん
)
なき
衆生
(
しうじやう
)
は
度
(
ど
)
し
難
(
がた
)
しと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
がある。
285
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
様
(
さま
)
が、
286
一寸
(
ちよつと
)
此
(
この
)
肉体
(
にくたい
)
を
道
(
みち
)
に
倒
(
たふ
)
してみせて、
287
ワザとお
前
(
まへ
)
等
(
ら
)
に
世話
(
せわ
)
をさせて、
288
手柄
(
てがら
)
をさして、
289
因縁
(
いんねん
)
の
綱
(
つな
)
を
掛
(
か
)
け、
290
結構
(
けつこう
)
にして
助
(
たす
)
けてやらうと
遊
(
あそ
)
ばすのだ。
291
分
(
わか
)
りましたかなア』
292
乙『
根
(
ね
)
つから
分
(
わか
)
りませぬワイ。
293
……オイ
皆
(
みな
)
の
連中
(
れんぢう
)
、
294
早
(
はや
)
く
玉
(
たま
)
を
御
(
お
)
供
(
そな
)
へに
往
(
ゆ
)
かうぢやないか。
295
結構
(
けつこう
)
の
玉
(
たま
)
を
供
(
そな
)
へたら、
296
結構
(
けつこう
)
にしてやらうと
云
(
い
)
ふ
神
(
かみ
)
があるから、
297
早
(
はや
)
く
何々
(
なになに
)
迄
(
まで
)
急
(
いそ
)
がうぢやないか』
298
丙『
随分
(
ずゐぶん
)
沢山
(
たくさん
)
にお
参
(
まゐ
)
りだから、
299
ヤツと
玉
(
たま
)
もいろいろと
寄
(
よ
)
つて
居
(
ゐ
)
るだらうなア』
300
乙『ソリヤお
前
(
まへ
)
、
301
一遍
(
いつぺん
)
俺
(
おれ
)
も
参
(
まゐ
)
つて
来
(
き
)
たが、
302
それはそれは
立派
(
りつぱ
)
な
玉
(
たま
)
が
山
(
やま
)
の
如
(
ごと
)
くに
神
(
かみ
)
さまの
前
(
まへ
)
に
積
(
つ
)
んであつたよ。
303
金剛
(
こんがう
)
不壊
(
ふゑ
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
に
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
、
304
竜宮
(
りうぐう
)
の
麻邇
(
まに
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
玉
(
たま
)
とか
云
(
い
)
つて、
305
紫
(
むらさき
)
、
306
青
(
あを
)
、
307
白
(
しろ
)
、
308
赤
(
あか
)
、
309
黄
(
き
)
、
310
立派
(
りつぱ
)
な
玉
(
たま
)
が
目醒
(
めざま
)
しい
程
(
ほど
)
供
(
そな
)
へてあつたよ』
311
高姫
(
たかひめ
)
『コレコレお
前
(
まへ
)
、
312
其
(
その
)
玉
(
たま
)
はどこに
供
(
そな
)
へてあるのだ。
313
一寸
(
ちよつと
)
云
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さらぬか』
314
乙『
其
(
その
)
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
ですかいな。
315
ソリヤ
一寸
(
ちよつと
)
何々
(
なになに
)
して
貰
(
もら
)
はぬと、
316
何々
(
なになに
)
に
何々
(
なになに
)
が
納
(
をさ
)
まつて
居
(
ゐ
)
ると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
云
(
い
)
はれませぬなア』
317
高姫
(
たかひめ
)
『そんならお
金
(
かね
)
を
上
(
あ
)
げるから
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さい』
318
乙『
私
(
わたし
)
も
実
(
じつ
)
は
貧乏
(
びんばふ
)
で
困
(
こま
)
つてをるのだ。
319
金儲
(
かねまう
)
けになる
事
(
こと
)
なら
云
(
い
)
つてあげようかな。
320
ここに
五
(
ご
)
人
(
にん
)
も
居
(
を
)
るけれど、
321
玉
(
たま
)
の
場所
(
ばしよ
)
を
知
(
し
)
つた
者
(
もの
)
は
俺
(
おれ
)
丈
(
だけ
)
だから
儲
(
まう
)
け
放題
(
はうだい
)
だ。
322
一口
(
ひとくち
)
にナンボ
金
(
かね
)
を
出
(
だ
)
しますか』
323
高姫
(
たかひめ
)
『
一口
(
ひとくち
)
に
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
づつ
上
(
あ
)
げよう。
324
成
(
な
)
る
可
(
べ
)
く
二口
(
ふたくち
)
位
(
くらゐ
)
に
詳
(
くは
)
しう
云
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さいや』
325
乙『
中々
(
なかなか
)
一口
(
ひとくち
)
や
二口
(
ふたくち
)
には
云
(
い
)
ひませぬで、
326
一口
(
ひとくち
)
云
(
い
)
うたら
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
づつ
引替
(
ひきかへ
)
に
致
(
いた
)
しませう。
327
それも
先銭
(
さきせん
)
ですよ』
328
高姫
(
たかひめ
)
『サア
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
』
329
と
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
す。
330
乙『ア……』
331
高姫
(
たかひめ
)
『
後
(
あと
)
を
言
(
い
)
はぬかいな』
332
乙『モウ
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
だけ、
333
一口
(
ひとくち
)
がとこ
云
(
い
)
つたぢやないか。
334
モ
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
下
(
くだ
)
さい。
335
其
(
その
)
次
(
つぎ
)
を
云
(
い
)
うて
上
(
あ
)
げよう』
336
高姫
(
たかひめ
)
『あゝ
仕方
(
しかた
)
がない、
337
……それ
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
』
338
と
又
(
また
)
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
す。
339
乙『リ……』
340
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
341
又
(
また
)
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
を
呉
(
く
)
れと
手
(
て
)
を
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
す。
342
高姫
(
たかひめ
)
『
何
(
なん
)
と
高
(
たか
)
い
案内料
(
あんないれう
)
ぢやなア。
343
モチト
長
(
なが
)
く
言
(
い
)
うてお
呉
(
く
)
れぬかいな』
344
乙『
元
(
もと
)
からの
約束
(
やくそく
)
だ、
345
ア……と
云
(
い
)
へば
一口
(
ひとくち
)
かかる。
346
リ……といへば
又
(
また
)
一口
(
ひとくち
)
ぢやないか』
347
高姫
(
たかひめ
)
『エヽ
欲
(
よく
)
な
男
(
をとこ
)
ぢや。
348
……それ
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
、
349
今度
(
こんど
)
はチト
長
(
なが
)
く
言
(
い
)
うて
呉
(
く
)
れ』
350
乙
(
おつ
)
は
又
(
また
)
一
(
いち
)
両
(
りやう
)
懐
(
ふところ
)
にねぢ
込
(
こ
)
み、
351
乙『
今度
(
こんど
)
は
長
(
なが
)
く
言
(
い
)
ひますよ。
352
……ナーー……』
353
かう
云
(
い
)
ふ
調子
(
てうし
)
に『アリナの
滝
(
たき
)
の
水上
(
みなかみ
)
、
354
鏡
(
かがみ
)
の
池
(
いけ
)
の
前
(
まへ
)
に
沢山
(
たくさん
)
の
宝玉
(
ほうぎよく
)
が
供
(
そな
)
へてある』と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
教
(
をし
)
へられ、
355
高姫
(
たかひめ
)
は
勢
(
いきほひ
)
込
(
こ
)
んでテルの
国
(
くに
)
のアリナの
滝
(
たき
)
を
指
(
さ
)
して、
356
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
駆
(
か
)
けり
行
(
ゆ
)
く。
357
道傍
(
みちばた
)
の
木蔭
(
こかげ
)
に
休
(
やす
)
んで
居
(
ゐ
)
た
常彦
(
つねひこ
)
、
358
春彦
(
はるひこ
)
は、
359
高姫
(
たかひめ
)
の
血相
(
けつさう
)
変
(
か
)
へて
行
(
ゆ
)
く
姿
(
すがた
)
を
眺
(
なが
)
め、
360
常彦、春彦
『オイオイ
高姫
(
たかひめ
)
さま、
361
一寸
(
ちよつと
)
待
(
ま
)
つて
下
(
くだ
)
さいなア』
362
と
呼
(
よ
)
びかけた。
363
高姫
(
たかひめ
)
は
後
(
あと
)
を
一寸
(
ちよつと
)
振向
(
ふりむ
)
き、
364
上下
(
うへした
)
の
歯
(
は
)
を
密着
(
みつちやく
)
させ、
365
ニユツと
口
(
くち
)
から
現
(
あら
)
はし、
366
頤
(
あご
)
を
二三遍
(
にさんぺん
)
しやくつて、
367
高姫
(
たかひめ
)
『イヽヽ、
368
大
(
おほ
)
きに
憚
(
はばか
)
りさま。
369
玉
(
たま
)
の
所在
(
ありか
)
は
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
さまから
知
(
し
)
らして
貰
(
もら
)
ひました。
370
必
(
かなら
)
ず
従
(
つ
)
いて
来
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さるなや』
371
と
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く。
372
常彦
(
つねひこ
)
は、
373
常彦
(
つねひこ
)
『
本当
(
ほんたう
)
に
玉
(
たま
)
が
此
(
この
)
国
(
くに
)
に
隠
(
かく
)
してあるのかな。
374
こりや
一
(
ひと
)
つ
高姫
(
たかひめ
)
さまの
後
(
あと
)
から
従
(
つ
)
いて
行
(
い
)
つて、
375
白玉
(
しろたま
)
でも
黄玉
(
きだま
)
でも、
376
一
(
ひと
)
つ
拾
(
ひろ
)
はぬと、
377
はるばる
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た
甲斐
(
かひ
)
がないワ。
378
……オイ
春彦
(
はるひこ
)
、
379
急
(
いそ
)
げ』
380
と
尻
(
しり
)
ひつからげ
大股
(
おほまた
)
にドンドン、
381
髪
(
かみ
)
振
(
ふ
)
り
乱
(
みだ
)
し
砂煙
(
すなけぶり
)
を
立
(
た
)
て
乍
(
なが
)
ら、
382
高姫
(
たかひめ
)
の
通
(
とほ
)
つた
後
(
あと
)
を
一目散
(
いちもくさん
)
に
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く。
383
(
大正一一・八・一一
旧六・一九
松村真澄
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 引懸戻し
(B)
(N)
牛童丸 >>>
霊界物語
>
第29巻
> 第2篇 石心放告 > 第6章 玉の行衛
Tweet
目で読むのに疲れたら耳で聴こう!霊界物語の朗読ユーチューブ
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【06 玉の行衛|第29巻(辰の巻)|霊界物語/rm2906】
合言葉「みろく」を入力して下さい→