あらすじ[?]このあらすじは飯塚弘明の作成です。[×閉じる]:
南米物語。
高砂島(南米)のウヅの国(アルゼンチン)とヒルの国(ペルー)で若者が立ち上がり、政治改革が行われる。
- 第1~12章
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第33巻で国依別(くによりわけ)は末子姫(すえこひめ)(八人乙女の八女)と結婚し、ウヅの国の国司になった。
それから歳月が流れ男女二人の子供(国照別、春乃姫)は成人していた。
大老・松若彦は強圧的な政治を布いており、国民の間からは松若彦に対する不満が高まっていた。国司の国依別は「球の玉」の力で世の成り行きを達観していて、何事も時期が来なくてはうまく行かないことを知っていたので、政治の実権を松若彦に委ねていた。
国照別は失踪して、国州(くにしゅう)と名を変え、またヒルの国(ペルー)の国司の息子・国愛別(くにちかわけ)は愛州と名を変えて、侠客となって国政を改革する機会を伺っていた。
国愛別は街頭で決起を促す演説をしたため逮捕され投獄されてしまう。
国司の継嗣の国照別が失踪したため、妹の春乃姫が継嗣となり、春乃姫は国愛別を監獄から出してやった。
ウヅの国は人心が乱れ騒動が多発し、春乃姫も国愛別も人心をなだめるため、三五教の宣伝に国内を駆けめぐる。
- 第13~22章
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姿を消した国照別は、テルの国(チリ)の「架橋御殿」を拝礼し、「鏡の池」で神の教えを受け、ヒルの国(ペルー)へ進む。
ヒルの国は楓別命(かえでわけのみこと)が国司として治めていたが、国内は乱れていた。
行方不明の国愛別に代わって、妹の清香姫(きよかひめ)が継嗣となる。清香姫は国政改革に心を砕くが、父母や周囲の無理解のため改革は進まなかった。
嫌になった清香姫は城を逃げ出し、山中で国照別一行と出会う。
清香姫は城に帰り、国照別は選ばれて大王となり、ヒルの国政改革を行い、社会の混乱は収まった。
一方、ウヅの国はいよいよ危急の事態となる。そこへ国照別が帰国。
国愛別が民衆に選ばれて大王となり、国政改革を行ってウヅの国を救った。
主な登場人物[?]基本的にセリフやアクションがある人物のみ採録しています。名前だけしか出てこない人は省いています。[×閉じる]:
国依別…ウヅの国の国司
末子姫…国依別の妻。八人乙女の第八女。
国照別…国依別の息子。
春乃姫…国依別の娘。
松若彦…大老
捨子姫…松若彦の妻。元は末子姫の侍女。
松依別…松若彦の息子。
常磐姫…松若彦の娘。
伊佐彦…老中。保守主義。
岩治別…老中。投槍思想。急進派。
楓別命…ヒルの国の国司
清子姫…楓別命の妻。
国愛別…楓別命の息子。生まれついての皮肉家。
清香姫…楓別命の娘。
秋山別…ヒルの国の老臣
モリス…ヒルの国の老臣
愛州…愛公とも。深溝町の人力車の帳場の車夫。博徒の親分。その正体は国愛別。
国公…子分。その正体は国照別。
浅公…松若彦の御家人で、取締だったが、愛州の子分になる。
八公…子分
照公…子分
佐吉…取締だったが、子分になる
岩公…子分。その正体は岩治別。
樽乃姫…伊佐彦の妻。樽のような大きな腹。サディスト。
ブルドッグ…浮浪階級演説会の会長
新公…松若彦の家僕
国玉依別…アリナの滝の架橋御殿の神司
玉竜姫…その妻
駒治…深溝役所の目付だったが、国照別の子分になる
鏡の池の神
小照…ヒルの国の頑迷固陋派の清家の倅
春子姫…清香姫の侍女
源九郎…山賊の親分